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MK-OVERDRIVEさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 3801-3900

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MK-OVERDRIVEさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 3801-3900
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SLAUGHTER - Stick It to Ya - Spend My Life ★★★ (2009-08-28 19:46:16)

リズミカルなのに哀愁も持ち合わせている微妙なロックバラード。MARKの爬虫類声も抑え気味で聴き易い、実にストレートなラヴソングで宜しいかと。


SLAUGHTER - Stick It to Ya - That's Not Enough ★★ (2009-08-28 20:09:01)

前曲にも増してスローだけど、音の厚みはこっちの方が手応えありますね。ちょっとポップでもあるし。


SLAUGHTER - Stick It to Ya - Thinking of June (2009-08-28 19:51:19)

1分ちょっとの哀愁アルペジオ。彼等が6月に何を思ったのか、知る由がありませんので。


SLAUGHTER - Stick It to Ya - Up All Night ★★★ (2003-11-25 01:41:35)

1990年4月リリースの1stシングル。私ゃ始終弾けっ放しなノリノリ疾走テューンも好きですが、こういう溜めに溜めて一気に弾ける曲こそまさしく徹夜で遊びまくる時のBGMにしたいナンバーだい!と思います。うとうとしかけてサビに移るところの"Everybody, sing it now!"という掛け声で目が覚める酔いも醒める、みたいな瞬間が堪りませんね。USシングルチャートでも27位と案外ヒットを記録。


SLAUGHTER - Stick It to Ya - Wingin' It (2009-08-28 20:37:12)

再び1分ちょっとの、こっちはアカペラです。それもあまりお上品ではなさそうな。


SLAUGHTER - Stick It to Ya - You Are the One ★★★ (2009-08-28 20:12:35)

あの時代が最高に好きな自分にはたまらない超名曲です! メロディ、アレンジ、どれを取っても1990年そのもの。


SMALL FACES - There Are But Four Small Faces - Tin Soldier ★★★ (2018-02-27 08:00:00)

今(2018年)からちょうど半世紀前の67年末にリリースされ翌年全英9位を記録した曲。アメリカンオンリーの自分はLOU GRAMMのカバーバージョンで知ったが、このオリジナルもロックがロックらしかった時代の気迫に満ちている。


SOUTHERN ALL STARS - 10ナンバーズ・からっと - Let It Boogie ★★★ (2024-08-08 01:26:55)

"女呼んでブギ"の続編? "そんな淫らな女それが好きなのあたしゃ"まで聞いた所であたしゃこれだよこれと喜び勇んだ典型的な桑田ワールド、まさに"言いたい放題やり放題"な曲。ロックンロールでありブギ・ウギであり歌詞に出てくる通りひたすらアカるいジルバでもあります。歌詞を変えて"ザクトライオン"のCMに使われたり1984年にはオカマタレントのKINYAがカバーしたりと密かに人気を誇るニッチな曲。そして次曲が更に凄いという流れがもう堪りませんなぁ。


SOUTHERN ALL STARS - 10ナンバーズ・からっと - いとしのエリー ★★★ (2006-10-03 01:50:27)

1979年3月リリース、オリコン最高2位の大ヒットになった初期の代表曲。当時はコード進行が不自然だとか言われてました。初のバラード・ヒットということも含め、"You Taught Me How to Speak in Love"のパクリと言われつつも実は革新的出来事だった曲です。周りの女の子は間奏で聞こえる無邪気な笑い声が好きと言ってました…やはり目いや耳の付け所が違いますね。アルバムにおいてはトンデモな前曲のカタルシスという役割も。なお"週刊ヤングジャンプ"に連載された新任女性教師と高1男子がデキちゃうという漫画のタイトルにパクられたのは4年後のことでした。


SOUTHERN ALL STARS - 10ナンバーズ・からっと - お願いD.J. ★★★ (2024-08-01 01:11:08)

1979年4月リリースの2ndアルバム・オープニングテューン。イントロのピアノが期待感を掻き立て、WOLFMAN JACK風の小林克也の語りをリスペクトしつつ真似た桑田氏のD.J.などもう桑田氏と同じラジオ少年だった身には堪らない演出です。"Don't let me down"はお馴染みBEATLESまんま、"いっさいがっさいあなたに見とれて"はBEACH BOYSの"Surfin' U.S.A"中~inside outside U.S.Aをパロった歌詞ですね。"今宵5時まで~"の通り心地よいメロディは本当に早朝5時まで聴き続けられそうです。


SOUTHERN ALL STARS - 10ナンバーズ・からっと - アブダ・カ・ダブラ(TYPE.1) ★★★ (2024-08-06 02:17:01)

シングル"いとしのエリー"のB面として最初に発表されたTYPE.3を含めTYPE.1~3が存在するうちのTYPE.1。当時のアナログLP盤で言うとA面ラストの5曲目に収録、エンディングでBEATLESの"Back in the U.S.S.R."に倣ったと思われる飛行機の効果音が入ります。ジャンルとしてはその方面の第一人者をゲストに招いてブラスを多用したディキシーランドジャズとのこと。昔出会った嫌な奴らが聴いてたジャズとクラシックを普段は避けている私でも、サザンが演るならまぁいいかと思って聴き直してみたら楽しいことこの上なし、これぞ桑田マジックの呪文の効果というものでしょう。なおTYPE.3は歌詞が同じで飛行機の音は無しというヴァージョンです。


SOUTHERN ALL STARS - 10ナンバーズ・からっと - アブダ・カ・ダブラ(TYPE.2) ★★ (2024-08-07 02:22:27)

当時で言うLPのB面1曲目。レコードをひっくり返して針を落とすと今度は飛行機の効果音から始まりTYPE.1と異なる歌詞で短くまとまっています。その歌詞には、ほら出てきました"なつかしいこんなシュールなディキシーランド"とあります。急造アルバムゆえかタイトルの"10ナンバーズ"にネタが足りず二分割になったというのが有力な説です。そのためこちらは付け足し感が否めません。さて更にこの曲、1~3に加えて"日清焼そばU.F.O."のCMにも使われ実質計4ヴァージョンがあるとのことなので、ここまで来たら全部聴いてみたいですね。


SOUTHERN ALL STARS - 10ナンバーズ・からっと - ブルースへようこそ ★★★ (2024-08-09 01:23:42)

シングル"思い過ごしも恋のうち"のB面曲かつ即刻放送禁止案件です。歌詞カードや公式では公開されていない、それもその筈ゲイを示唆するてかズバリそのものの歌詞ですから公開できませんて。聴いたら当分味噌が食べられなくなるのがミソ? 曲調はERIC CLAPTONのブルーズに倣っていると専ら評されています。確かに前半こそ個人的に"たどりついたらいつも雨ふり"や"知らず知らずのうちに""夕陽を追いかけて"を連想、突然"Auld Lang Syne"まで登場し驚きましたがエンディングの展開はかなり本格的。この闇鍋感に意識混濁しながらラストの名バラードに繋がる曲順が絶妙です。


SOUTHERN ALL STARS - 10ナンバーズ・からっと - ラチエン通りのシスター ★★★ (2024-08-03 02:06:42)

"栞のテーマ"と同様三連符シャッフルの名バラードですね。よくわからんタイトルのせいで皆さん減点してるとしたら残念なので補足しましょう。茅ヶ崎市に実在する、菱沼海岸から烏帽子岩が正面に見える道路で、かつて在住したドイツ人のルドルフ・ラチエンさんに因んだ愛称が付いたそうです。シスターとはそこに住んでいた桑田氏の初恋の人-小中学校の同級生-で結婚まで考えていたとのこと。もしもこの女性と結婚していたら果たしてサザンは存在しただろか、歴史にもしもはタブーということで一件落着。


SOUTHERN ALL STARS - 10ナンバーズ・からっと - 奥歯を食いしばれ ★★★ (2024-08-02 01:42:47)

2ndアルバム2曲目。前曲と同様印象的なピアノのイントロで始まりますが本編は打って変わって何と本格的な桑田流ブルーズロック! ジャズっぽくもありR&Bでもありレゲエ要素もありでしっかりサザンの曲に昇華している点が流石です。当時はアルバム制作が慌ただしく歌詞カードが間に合わず記号で埋め尽くされていたとのこと。その歌詞もタイトルに関連したワードは"奥歯食いしばる程~"1回だけ、全体にお得意の失恋ソングとなっています。ここはやっぱり"夜が耐えられない"から"人それぞれやる酒"で一杯やりながら聴きましょう。


SOUTHERN ALL STARS - 10ナンバーズ・からっと - 気分しだいで責めないで ★★★ (2015-01-22 08:16:13)

1978年11月リリース、オリコン最高位10位無理矢理作ったという2ndシングル、そうかな? 私にはそんなやらされてる感は見えません。桑田氏はトラウマになって10年以上ライヴで演らなかったほどだそうですが。シンドバッドと同様にせっかちで猥雑なパワフル・コミカル・エッチサウンドの逸品ですよ、結果オーライ。当初はシングルのみ単発で翌年2ndアルバムにヴァージョン違いが収録。


SOUTHERN ALL STARS - 10ナンバーズ・からっと - 思い過ごしも恋のうち ★★★ (2015-01-21 08:11:14)

"いとしのエリー"に続いて1979年7月リリース、オリコン7位まで上がった4thシングルだが当初はこれが3rdシングルになる筈だったそうです。シンドバッド、気分しだいで に続くラテン+パンクのミクスチャー歌謡曲? 思い返すと、あの一種白けた時代にこういう音楽を創った桑田さんはやっぱ凄いですよ。そうそう1989年の映画"彼女が水着にきがえたら"挿入歌は"栞~"ではなくこっちでした。なおシングルとアルバムで別ヴァージョンです。


SOUTHERN ALL STARS - HAPPY! - エロティカ・セブン EROTICA SEVEN ★★★ (2008-08-09 01:37:34)

1993年7月"素敵なバーディー"と同日発売の32thシングル、TVドラマ"悪魔のKISS"主題歌。"シュラバ~"・"マンピー~"と共にエロス三部作と並び称される、タイトル通りのエロく一部意味難解な歌詞は初期を上回るほどパワーアップ。双方の目線で歌われてるらしく"我"は男で"私"は女性かな? 曲調は得意のラテン風味歌謡曲、結果当時のサザンで最大のヒットと相成りました。なお"セブン"に大きな意味は無くただのノリというのが拍子抜けですね。セブン…名古屋の巨大マネキン・ナナちゃん人形を連想してしまうのは自分だけ? 他にはウルトラ~とか某コンビニとか…。


SOUTHERN ALL STARS - HAPPY! - マンピーのG★SPOT ★★ (2006-10-03 01:40:07)

1995年5月リリースの35thシングル。松本ともこ(マッピー)がちゃっかり支持しているらしかったです。マンピーって何だ?"たぶん本当の"意味"なんて知りたくない"…それにしても、ピーマンを何に使うんだろ?と冗談はこのくらいにして、私としては"TSUNAMI"以前に遡ること5年のこの曲から変な方向に行き始めたんじゃないかと。こんなワードを堂々と連呼するなんて"あーやっちゃったな"…それが第一印象です。案の定"エロス三部作"の最後はオリコン最高4位へと一時後退。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - Brown Cherry ★★ (2024-12-06 03:11:04)

音的にはカッコいい、それも洗練されたロックテューンですねぇ。なのに歌詞はいきなり"愛撫我多裸婦""みんな仲良くLINCOLN"などなど日本語にも英語にもなる当て字満載のエロエロ、タイトルからして何かのスラングらしく"明日ホール""Say Joey"ってとにかくヤバいことこの上なし、良く言えば冒険的なんですけど。"KAMAKURA"レコーディングにおける極限状態の中2時間で完成したとは桑田の弁。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - Bye Bye My Love (U Are the One) ★★★ (2005-05-24 02:04:21)

1985年5月リリースの22thシングル。サザンのマジソングでは最も歌詞が美しい、別れ行く女性への未練を女々しく歌ってるのに"夢出づる人魚のような思い出"やら"波音は情事のゴスペル"って何故かパーティ気分も感じさせます。で、"女晴れ"ってどういう天気? チェリーボーイだった自分には分かりません(ウソ)、まぁこれも深い意味は無いということで。また"湘南御母堂"とは桑田による造語ですがBEATLESの"Let It Be"に登場するPAULの亡母"Mother Mary"に由来するとも。そんなこんなでオリコン最高位は4位と、20位台の曲もポツポツあった当時の中でかなり持ち直しました。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - Computer Children ★★ (2024-11-25 02:26:19)

デジタル満載8thアルバムの1曲目がこれですからね。PRINCE辺りを思わせるテクノとダンスビートの融合、ファミコンゲームが普及しつつあった時代、1日中ゲームに夢中になり外で遊ばなくなった子供たちを憂う歌詞、"当時なりに凝ってる"最高のOPテューンですよ。"愛情の程度までデジタルの符号(カウント)で計られる、恋愛はvideoにゃ無い"はこの後'90年代以降に当て嵌めても刺さるメッセージですし、現代ならスマホ中毒などをテーマに歌詞を作り変えればイケるかもです。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - Happy Birthday ★★★ (2024-12-01 02:10:49)

本アルバムではシングル曲と"鎌倉物語"以外で最も知られた曲でしょう。"裸で祝うひととき""My holy sexy night"といった歌詞からわかる通り誕生日にHする歌なので、決して誕生日祝いに歌ってあげたりしないように…いやネタとしては盛り上がるかも。ネアカR&Bがベースで、アレンジは英国のニューウェイヴ・シンセポップに倣っているらしいですが、そっちには疎いので詳しい方にお任せ。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - Long-haired Lady ★★ (2024-12-12 02:55:50)

ラテン風味のちょっと崩した(日本で言う)AOR。ディレイをかけた多重録音による桑田の声の輪唱ハーモニーが↑ソロみたいに聞こえる訳ですね。"波音"が聞こえるホテルで二人が"裸になる前"の状況を描いただけの歌詞から色々想像できますが、最も有力なのは不倫、それも"Hello darkness"とあるように破滅確実といった所でしょうか。フランス語まで使ってそんな泥沼を表現するのはサザン流。でもこういう曲調なら"恋人も濡れる街角"の方に軍配を上げます。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - Please! ★★ (2024-12-07 02:27:35)

残念ながら知られざる不人気曲。"夏の恋は""消滅哀愁""独り身に泣ける""秋の色"という寂しい歌詞に、曲調は幻想的でモダンなR&Bブルーズといった趣の(日本で言う)AORです。アウトロの最後に2回だけ"Sunshine of Your Love"のリフをまんま流用してパタッと終わるのも不思議な感覚ですね。そこだけが聴き所と言ってしまえば身も蓋もありませんが。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - メロディ(Melody) ★★★ (2024-12-02 02:10:13)

"Bye Bye My Love"に続く"KAMAKURA"先行シングル、且つ一時休止前最後の23thシングルとして1985年8月リリース、オリコン2位を記録。バッキングはギター、サックス、タムドラムの生音以外はシンセで構成されています。コーラスには原坊の代わりにイリヤが参加。彼女と別れる前の気持ちを多様な言葉選びで表現しながら"strawberry woman"や"blueberry lady"からして意味不明と取られやすい歌詞、桑田本人もあまり気に入っていないらしいですが、ファンなら勝手にイメージ&解釈してくれますよ、ね?


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 愛する女性(ひと)とのすれ違い ★★★ (2024-11-28 01:59:35)

難解な3曲に続いてオーソドックスなこれですよ。↑の方も仰る通り非の打ち所がない、後年"涙のキッス"などで定着する癒し系ポップなミディアムバラード。ただこの当時はまだ英語多めな歌詞で曲調もERIC CLAPTON風といったところ。長尺なアルバム中で"メロディ (Melody)"や"鎌倉物語"と並んで尖った曲とバランスを取っていますね。この3曲が無かったら恐らくアルバムが大変なことになっていたかもです。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 怪物君の空 ★★★ (2024-12-11 01:52:33)

まず江川卓とは無関係でして、語り主が乗る戦闘機を巨大怪物に例えて漫画のタイトルを拝借したものです。曲調はハードロック、冷戦における核の脅威を歌った反戦歌であり受験戦争と絡めて絶妙な歌詞になっています。"開きっぱなしのマシュルーム"の続編とも取れます。そんな曲がオロナミンCのCMソングに起用されたことも含めて、今思うと凄いセンスですよね。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 鎌倉物語 ★★★ (2024-12-04 03:30:01)

レコーディングのエピソードは↑中曽根さんのコメント通りで良い胎教になったことでしょう。凝ってると言えば歌詞もそうで"夢のような虹"って普通逆ですよね。"誰の心も悲しみで闇に溶けてゆく"は江の島でデートすると別れるというジンクスから来ている…とはいえ江の島は藤沢、また"日蔭茶屋"に至っては実在するのは日影茶屋で場所も葉山です。やはり歌詞が抽象的で意味不明だのいやこりゃ不倫だ-コラ!胎教にならないよ-だの言われることが多いですけど、ここは茅ヶ崎と横浜の中間にあるどこかで2人がデートしました程度のニュアンスで軽く流し、桑田が原坊を労わるために書いたのだと解釈するのが宜しいようで。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 顔 ★★ (2024-12-05 01:59:35)

ん…まぁお世辞にもイケメンじゃないのは万人の知るところである桑田がルックスを大真面目に嘆くDisc 2の1曲目です。レゲエなのは間違いないけど何かリズムが不思議だと思ったら、サノモトの"Someday"みたいに歌メロが8分休符から半拍ずれて始まる歌い方しているんですね。歌詞は最終的にHな方へ向かってハッピーエンドとなるんでしょうか、そこら辺のとこも抽象的にぼかされ曲調と相まって一般受けし難いのが残念。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 吉田拓郎の唄 ★★ (2024-12-03 02:07:04)

本サイトに吉田拓郎を登録した私としては取扱注意な曲ですね。実際拓郎は'80年代後半以降も作品をリリースしていて、俳優業もこなし"吉田町の唄"で注目を集めKinKi Kidsへの提供曲が大ヒットなど、この後病気療養もありましたが枚挙に暇がない活躍を続けています。結果的に当時の早とちりと思い込みでこんな屈折した曲を作った形になりました。師たる拓郎を批判することで弟子を自認する桑田が決別し自立するという思いを込めたとしたら↑ヒネてるのはあくまでも桑田自身です。それにサザン自身が一時休止になりますからね、絶妙にシンクロしてるなって。なお2003年、先述闘病中の拓郎を見舞うライヴでは全面リスペクトの歌詞に変えて歌われました。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 古戦場で濡れん坊は昭和のHero ★★ (2024-11-27 02:18:44)

古戦場とは鎌倉特に稲村ヶ崎を指しています。誰かは不明ですが昭和のheroと呼ばれる男が"雨ん中""濡れん坊"で虚しい情事に耽った過去を回想している場面でしょうか。稲村や極楽寺といった鎌倉の背景が登場して全体に古風で淋しい雰囲気の不思議な歌になっています。8分の7拍子という変則リズムがプログレ風味を感じさせますね。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 最後の日射病 ★★ (2024-12-09 03:20:00)

"南たいへいよ音頭"以来のベーシスト・ムクちゃんこと関口和之によるハッピーでトロピカルな曲です。サビの"Hi! Lifeは絶頂(やま)ね~"が繰り返され耳に残りますが、それ以外は平凡ですね。タイトルの日射病とは熱中症の一種で、当時はこの呼び名しかなく時代と共に日射病→熱射病→熱中症と段々包括的なものへ変わってきました。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 死体置場でロマンスを ★★★ (2024-11-29 02:25:12)

タイトルからして怪しい、赤川次郎にインスパイアされたという一部が台本のト書きみたいでサスペンスタッチな歌詞の曲です。香港のディスコで女の子をナンパしたら手を出さない内に拉致られてT-boneが転がる地下室に監禁…しかして犯人は?といった内容。それに対して音楽はあくまでもパーカッションが活躍するいつもの陽気なサザンで、今のご時世"背後(うしろ)にしのび寄る…いきなりナイフのようなもんで"辺りがOKかどうかわかりませんがライヴでも人気らしいですよ。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 真昼の情景(このせまい野原いっぱい) ★★ (2024-11-26 02:53:23)

毛ガニこと野沢秀行が活躍する、基本的にアフリカンビートを狙った音使いの曲ですね。某社会主義共和国や日本の縦型社会を風刺する歌詞ですが"真昼~"の筈が"マヒンラ マヒーラ マヒラ"という具合にアフリカっぽくぼかして歌う得意の手法。サブタイトルはさほど深い意味はない? そうかな、特定の思想または日本人の島国根性を皮肉ったものとも考えられます。読み過ぎですかね?


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 星空のビリー・ホリデイ ★★★ (2024-12-08 02:39:58)

貧困や人種差別と闘いながらもクスリやアルコールに蝕まれ1959年に44歳で他界し、1972年には自伝に基づいた映画が公開された不世出のジャズヴォーカリスト・BILLIE HOLIDAYを哀悼し想いを馳せた身に染むバラードです。優しい曲調ながら"Baby あの頃見たglory 孤独な黒い肌のblues"とあるようにそういう女性の壮絶な人生を語る極めて真剣で奥の深い曲となっています。例え私みたいに当人のことを知らずとも名曲決定でしょう。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 悲しみはメリーゴーランド ★★ (2024-12-13 02:08:20)

大作の最後を飾る短めのミディアムバラード。"夕陽に別れを告げて"のアウトロから飛んできたこの曲のタイトルは遊園地の遊具に準えた"歴史は繰り返す"。日本と近隣国とのデリケートな問題を扱い、フォルクローレに乗せて桑田の義憤が静かに炸裂します。プロテストソングは歓迎しますが、マイナー調で終わるのは好かんので☆2つ。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 夕陽に別れを告げて 〜メリーゴーランド ★★★ (2024-12-10 02:37:47)

高校時代の桑田少年、特に卒業の頃の思い出を歌ったフォーク調の曲。歌詞はサザンにしては普遍的で誰でも共感できる内容となっています。彼の母校は鎌倉・鶴岡八幡宮の裏手にある建長寺の隣とのことですから、アルバムタイトルの由来がここでハッキリ理解できる訳ですね。多くを語らずとも名曲決定。アウトロは"悲しみはメリーゴーランド"の一部がインストで付いてきます。


SOUTHERN ALL STARS - KAMAKURA - 欲しくて欲しくてたまらない ★★★ (2024-11-30 02:23:30)

"All I can tell you is blues"…まさにサザン版エロい歌詞にジャジーなリズム&ブルーズの進化形ですね。"Oh my love one もう一度奥まで見せとくれ""その手で俺のを飲み干してくれ"そこまで行ったのに結果は"大破廉恥(oh barenchi) That's the story 悲しみで壊れそう"で、"秋風が身に沁みて""嘆きのbourbon"そして冒頭のフレーズになります。言葉選び優先の感はありますがシャッフルリズムやAメロなどが凝っており、良い方向に練られて出来た曲だと言えるでしょう。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - DJ・コービーの伝説 ★★ (2024-10-11 02:53:53)

コービーとはズバリ桑田が敬愛し親交のある小林克也氏のこと…落合信彦がノビーなのと同様です。そのコービーをモチーフにし本人にも御登場頂いたパーティロックンロールな訳ですが、元ネタはこれ↓という説が濃厚。またサビは"Movin' Out"のヴァースっぽくもありますね。


https://www.youtube.com/watch?v=zhF8AgBR8hM


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - Just a Little Bit ★★★ (2024-10-24 02:47:35)

本アルバムでは"思い出のスター・ダスト""Oh! クラウディア"に並ぶ、サザン全体を見てもかなり高レベルな名バラード。ジャズバラードでありソウルバラードでもあります。当初は全編英語だった歌詞が英語多めの日本語混在になったとか。私はタイトルからMONKEESのポップテューン"A Little Bit Me, a Little Bit You"を連想したけど当然サザンのこちらの方がもっと深いですよ、遥かにアダルトなテイストで原坊とのハモりもジャズボーカル感満点。結果↑様々な音楽曲調を採り込んでおもちゃ箱みたいな本アルバムのラストを締めるに相応しい落ち着いた曲となりました。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - Nude Man ★★ (2024-10-22 02:00:40)

公式に歌詞が無いことになっていてどこにも記載されていないためか誰もコメントしていませんね。CM用に作ったと思われる1分ちょっとのダンスビートの内1番はロッキード事件をおちょくり、2番・3番はストリッパーに捧げるエールのようです、知らんけど。ノリだけはめっちゃ良いのでもっと長い尺で一杯聴いてみたくなりますよ。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - Oh! クラウディア ★★★ (2024-10-18 02:05:48)

去年の夏のことを思い出しサザンにしては至って健全な表現で描写するバラード。前曲"PLASTIC SUPER STAR ~"のエンディングにある歓声が被ってフェイドインで始まるいち収録曲に過ぎませんが、隠れ名曲どころか当時のサザンを代表するバラードとまで言われるほどかなりファン人気の高い曲です。Claudiaをクラウディアと読むのは何処の国の女性だろう?なんて野暮なことは言わないで。シングルとしては1988年9月の"大復活祭"ラスト曲のライヴ音源が"女神達への情歌 (報道されないY型の彼方へ)"のカップリングに収録されリリースされました。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - Plastic Super Star (Live In Better Days) ★★★ (2024-10-17 02:23:16)

アナログ時代のB面オープニング。桑田の後輩:青学の音楽サークルBETTER DAYSを招いてスタジオライヴ風に仕上げた珍曲です。イントロが"Honky Tonk Women"、歌メロは"Tumbling Dice"、歌詞には"It's Only Rock 'n Roll"とROLLING STONES尽くめなオマージュナンバー。"おもろくないじゃんおもろくないそんなsuper starぎょうさん"ってそりゃSTONESほどのスーパースターはそうざらにはいませんて。桑田自身は黒歴史と恥じるでしょうがリスナー的には美味しい曲ですよコレ、今更ながらもっと拡散したい気分です。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 逢いたさ見たさ 病める My Mind ★★ (2024-10-16 02:55:14)

アナログ盤ではA面ラストになるミディアムスローなバラード曲。プッシュ電話の音で始まり、桑田にしては歯切れよくしかし切なく歌う歌詞は思いっきり男の失恋ソング。"夜毎彼女のtelephone number~""いや、似てるけどその曲知らん!"てネタにされるぐらい知名度ありません。最後の"Thank you, boys""Yeah!"で吹っ切れるのかな? いや結局パッとしない印象ですね。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 夏をあきらめて ★★★ (2024-10-13 02:40:12)

結果的に提供された形ですが、7月21日発表のアルバム収録曲を研ナオコが聴きカバーを熱望、夏の終わりも終わり9月5日にシングル発売となりヒット、レコ大まで取ってしまった名曲かつ迷曲。歌詞の意味が難解若しくは多様に解釈できると言われます。端的に言えば海に行ったけど雨が降って残念というだけの話ですが、それだけで終わらないですね。例えばこの二人は夏が終わったら別れるのか、男は別れたくないが女は-研ナオコの歌唱のように-淡々としています。ヤル気満々でいた分だけ焦燥感だけが残り、目の前の荒涼とした風景に見える晩夏の幻…皆さんお好きなように想像を膨らませてください。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 女流詩人の哀歌 ★★★ (2024-10-19 01:52:55)

全体に落ち着いたアダルトな雰囲気で坦々と進みサビの"最高ね""会いたいね"夫々3連発でいきなりキーを上げてのシャウトがカッコいい、ファンキーなブラックコンテンポラリー。"~愛しいその場所にいたいけな男も~"と例によって一部エロい歌詞がありますがそれを感じさせない、ラテンやジャズの要素を採り入れた曲作りが見事です。ユニチャームなど複数のCMに使われました。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 想い出のスター・ダスト ★★★ (2024-10-12 02:41:39)

横浜米軍基地近くに実在した老舗バー"Stardust"のことを歌ったご当地ソングであり、原坊が"横浜の姐や"として登場する、ぶっちゃけプロポーズしたその時を回想する歌であります。桑田の熱いヴォーカルと↑EVEというグループによるゴスペル風の重厚なコーラスも相まって、歌詞中ジュークボックスから流れる1960年代ソウル、TEMPTATIONSの"My Girl"みたいな世界のままハッピーエンドに至ると。最後にフラれるパターンが多いサザンにあってこれは珍しいので重視し高評価を与えたいですね。なお私の感覚では曲調がPLATTERSの"The Great Pretender"に近いと思います。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 匂艶 THE NIGHT CLUB ★★★ (2024-10-15 01:45:17)

サザンの歴史の中では一見地味かも? いやいや実はJ-POPの歴史を変えたほど強力だよと勝手に思っている我がカラオケ十八番をコメントしていなかったとは何たる不覚! 1982年5月、ラテンテイスト全開のディスコテューンたる15thシングル。猥雑な都会の夜に"匂いと艶やかさ"を併せ持つ女性と踊るシーンを描写、Troubadourなんて仏西伊が接する地域に纏わるワードまで使って、ホント桑田って詩人なんだなぁと感心することしきり。でもオリコン最高位は意外にも8位止まりなんですね。サザンといえどもやはり子供に聞かせられない曲は支持も限定的になるか。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 猫 ★★ (2024-10-23 02:26:58)

ター坊ことギタリスト・大森隆志作詞・作曲&ヴォーカルによる爽やかな猫の歌です。思いのほか穏やかな歌声で布袋ではなくGEORGE HARRISONかな? 桑田の影響か"カレーライスがとんできた夜"なんて意味不明な部分もありますが、全体に好感度の高い佳作となっています。当時から当然ライヴでは演らないし今となっては封印されてるんでしょうね、全ては遠い過去の物語。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 来いなジャマイカ ★★★ (2024-10-24 02:01:36)

今は亡き日産パルサーのCMソング。長閑な"レゲエに首ったけ"や"恋するマンスリーデイ"に対して↑サウンドはネアカで歌詞があからさまなレゲエです。桑田の世界観まんまの歌詞カードに記載のない過激な下ネタワードが隠れていますから各自聴き取ってください - 当然CMヴァージョンにはありません。また前年に他界したBOB MARLEYを始めTHE ROLLING STONES、MICK JAGGER、RAY PARKER, Jr.、EARTH, WIND & FIREといった桑田の当時オキニアーティストが登場します。~tionで韻を踏むなど歌詞はすべて音に乗せるためだけのものだから何も考えずに楽しむのみですよ。


SOUTHERN ALL STARS - NUDE MAN - 流れる雲を追いかけて ★★ (2024-10-14 02:40:19)

父親が満州で弾の下をくぐってきた人…私もそうですよ。でも話を聞いただけで自分が体験しない限り実感できないのは当たり前。私は正直ピンとこないけど女性特に母親なら共感できるのでしょうね、"連鎖の街にあの人と"歩き"まだ幼いこの娘を連れ"る主人公に。男でこの詞を書ける桑田とそれを仄々と且つ凛として歌う原坊あっての曲です。中国残留孤児、南満洲鉄道。


SOUTHERN ALL STARS - SOUTHERN ALL STARS - YOU ★★★ (2007-10-09 02:03:42)

YOUとは原坊の名前ではなく純粋にyouのことですね。去っていった女性を想う男心を歌う切なくも激しいポップ感覚溢れる正統派ラヴソング、人によっては悲痛な失恋男子に捧げるレクイエムとも評されます。そうか、シングル出てないんだ。どーりでカラオケで初めて聞いて気に入った人が多いわけです。"I remember you and wonder where you've gone"そして"今でも胸の奥には虹が駆けてゆく"んですよ。"superstition"とはSTEVIE WONDER・'72年の大ヒット曲に掛けてるんでしょうか。とにかく色々な要素が入り混じった非シングル超名曲。


SOUTHERN ALL STARS - SOUTHERN ALL STARS - フリフリ '65 ★★★ (2005-05-15 10:41:46)

1989年11月、翌年初頭のセルフタイトルアルバムに先行してリリースとなった27thシングル。'65とは並行して制作していたと思われる例の映画の時代考証から? それもあるでしょうがそもそも"フリフリ"とはマチャアキやかまやつがいたスパイダースのデビュー曲ですね、それが'65年。この曲自体はしゃれたマンボ…じゃなくて見事なロックンロール、それも'60sのR&B色が濃厚かつGS風にアレンジされたバンドサウンドです。リスナーも"かっぽれエッチなモーション放っといちゃもったいない"と飛び付いたのか、オリコン最高2位まで上がってこの時期のサザンが私の中でもピークですね。


SOUTHERN ALL STARS - SOUTHERN ALL STARS - 愛は花のように (Olé!) ★★★ (2007-10-09 01:58:19)

ラテンの曲調にハイビスカスの花がよく似合います…いやアルゼンチンだからセイボですか。"男は大の字でいこう"という桑田出演のCMは本作発表前から流れてたようです。スペイン語の作詞を担当したのはアルゼンチン出身で'85年から来日、サザンでは"稲村ジェーン""マンボ""マリエル"も作詞しているLUIS SARTORというラテンアーティスト。歌詞の大意は"急ぎ過ぎて戦争や憎しみ苦しみばかりのこんな世の中でも私は愛のために身も心もあなたに捧げます"だそうで。元々例の映画サントラ用に作られ、そのまんまそちらにも収録された重要な曲といったところです。


SOUTHERN ALL STARS - Tarako - Tarako ★★★ (2024-11-24 02:11:00)

1984年10月リリースの21thシングルでアルバム未収録。E,W&F等を手掛けたTONY HAYNESが作詞・プロデュースに加わったLAレコーディングで、雨の日の失恋を思い出し涙するといったサザンらしからぬ内容の全英語詞。Tarakoとは鱈子そのまんまの意味で、曲は出来たがタイトル未定のところ原坊がタラコを夕食に出したとか、桑田の唇のことだとか諸説あります。B面はジャパネゲエの英語詞版"Japaneggae (Sentimental)"。オリコン11位止まりとTOP10入りを逃し"ミスブラ"の半分しか売れなかったのは致し方なしでしょう。


SOUTHERN ALL STARS - Young Love - あなただけを ~Summer Heartbreak~ ★★★ (2014-11-20 07:49:03)

個人的にこのタイトルから1976年のあおい輝彦の方が先に連想されますが、ここでは1995年7月リリースの36thシングル、TVドラマ"いつかまた逢える"主題歌。"クレヨンしんちゃん"のエンディングにまで使われたりで桑田自身自作曲では最もお気に入りとのこと。'95年に限ったことではなく、遡ってまでsummer heartbreakが蘇る、でも癒される曲。なんちゃって、実際に経験の多い人はきっとそうだろうという推測。実はデリケートな背景設定なんですが、リスナーはそんなこと知ってか知らずか前作"マンピー~"で落とした麦わら帽子、いや違ったオリコン1位に返り咲き。


SOUTHERN ALL STARS - すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61 SONGS - いなせなロコモーション ★★★ (2007-10-09 01:47:24)

1980年5月リリースの8thシングルにして"FIVE ROCK SHOW"のど真ん中3枚目。また初めてのオリジナルアルバム未収録シングルです。初期のサザンはよ~わからんと言いながらコレは大好きでしたなぁ。なぜならサビのDORIS DAY、SUPREMESを始めFRANKIE VALLI、PAUL & PAULA、BEACH BOYSのアーティスト名にSHELLY FABARESの"Johnny Angel"やCONNIE FRANCISの"Vacation"といった曲名や歌詞のフレーズなどアメリカン・オールディーズ満載だからなのです。タイトルからしてLITTLE EVAの"The Loco-Motion"ですもん、いなせですねー。いや、冒頭から"いなせなロコモーションなんていにしえの事"だと言ってますが、単なる回顧に留まらず後世に語り継ぐ使命を感じさせます。そうそう"三ツ矢サイダー"のCMソングでした。オリコン16位。


SOUTHERN ALL STARS - すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61 SONGS - ごめんねチャーリー ★★★ (2024-09-03 01:58:25)

"シャ・ラ・ラ"と両A面シングル。チャーリーとは御大RAY CHARLESのことでブルージーなR&Bテューンでありレイに敬意を表した日本人によるブラックミュージックです。それも得意のエロい表現とモンタさん、竜童さんまで登場させてリスペクトを表すという念の入れよう。関西弁で"女が恋しいねん~"などと言ったかと思えばハマ言葉で"真っ赤に燃えてんじゃん~"、最後は再び"いきり立つものもなえちゃう"ってもうカオス状態。昭和歌謡的でもあるしこれは個人的にはSTORIESの"Brother Louie"などを連想するメロディです。RAY CHARLESとムード歌謡をコラボさせるアーティストなんて唯一無二の存在ですね。


SOUTHERN ALL STARS - すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61 SONGS - ジャズマン (JAZZ MAN) ★★★ (2024-08-31 01:47:18)

1980年6月リリース、"FIVE ROCK SHOW"の4枚目、モロにスウィング・ジャズです。歌詞は例の如くエロエロでして"女のアンタに何言われたってOK!"はOKじゃなくて○茎なのは有名な話。かと思えば間奏でLOUIS ARMSTRONG風のスキャットにサビはフランス語と何でもアリな様相です。実際ポップすぎてどこがジャズ? 大学時代ジャズ好きが先輩と同輩-互いに面識なし-2人いてそれぞれの下宿先でジャズをBGMに飲んだら必ず深酒になって二日酔いしてたり、その後出会った嫌な奴がこれまたジャズ好きだったりトラウマなんですが、サザンのこの曲は全然気になりませんね。しかしこれほどの力作にも係わらずオリコン32位、マニアックに走ったから当然の結果ですな。


SOUTHERN ALL STARS - すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61 SONGS - チャコの海岸物語 ★★★ (2005-06-05 02:15:10)

1982年1月リリースの14thシングルで通称"チャコカイ"。前作"栞~"同様やっと何とかマトモに聴ける曲出したなと思えば、一体何人の女性の名を呼んでるの? 3人? 最後のピーナッツって何?と当時はツッコミ所満載だった私ですが、チャコは飯田久彦、ミーコは弘田三枝子、ピーナッツはかの双子姉妹、曲調がグループサウンズで歌い方はトシちゃんと知った今なら普通にこの曲"愛してるよ!"と言えますよ。本来はアルバム"NUDE MAN"の先行シングルな筈が結局カップリング曲共収録されず終い、それでも桑田と原坊の結婚祝効果やらでオリコン最高2位まで行き紅白2回目の出場と相成った訳ですね。この曲で桑田は言わば覚醒したようで、シングル売上が不調続きだったサザンも息を吹き返し、湘南の海の上空を飛ぶメンバーをあしらったこの曲のシングルジャケットが象徴するかのように一旦休止まで突っ走ることになります。↓まんま歌謡曲なのは当然。日本の歌謡曲へのオマージュソングですから。


SOUTHERN ALL STARS - すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61 SONGS - 東京シャッフル ★★★ (2024-11-10 03:00:02)

1983年11月発表、オリコン23位と前シングル同様イマイチでしたが紅白で大いに知れ渡った19thシングルです。昭和20(1945)年の東京とは随分ピンポイントな背景ですね。クラリネットがメインのシャッフルビートに乗せてジャズやラテンを感じさせるワードが登場する七七七五の都々逸調な歌詞が、同じ日本ながら我々の知らない世界観を醸し出します。桑田によれば"ダンスホールなんかでかかるブギ調の曲"とのこと。B面は大森ター坊作の"Still I Love You"。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - Big Star Blues (ビッグスターの悲劇) ★★★ (2024-10-09 02:55:43)

収録アルバムに先行する1981年6月リリースとなった直球ロックテューン。オリコン最高位49位、4.6万枚でサザンとしては売上ワースト1を誇る12thシングルです。映画"モーニング・ムーンは粗雑に"の主題歌にもなったブラックミュージックのグルーヴが冴える曲ですが、実はイントロからしてUSポップ&ガレージロックバンド・PAUL REVERE & THE RAIDERSが1966年初めに放った大ヒット"Kicks"まんまですね。ビッグスターとは…DUSTIN HOFFMAN、ERIC CLAPTON、YOKO ONOの次に登場する固有名詞から推測できます。サブタイトルは"Video Killed the Radio Star"を連想させたり本当ごっちゃ混ぜ。しかしこれがファンの間では桑田流サイケデリックロックの傑作であり、初期サザンの完成されたスタイルとの高評価を得ているのもまた事実。掘り下げるとかなり深いですよ。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - Hello My Love ★★★ (2024-09-25 02:50:27)

"ステレオ太陽族"のオープニングはタイトルを見ただけでもハッピーなR&B・ラテン・ジャズが入り混じったサザン流ミクスチャー&(日本で言う)AORテューン。イントロからして二段構えで複雑化するサザンの姿を象徴し、ウキウキ気分の高まるリズムで刻まれるピアノとホーンにより、軽やかで聴き心地の良い逸品となっています。シングルB面にもならなかったいち収録曲に過ぎませんが"もっとそばにおいでませ"。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - Let's Take A Chance ★★ (2024-10-03 01:40:38)

映画"モーニング・ムーンは粗雑に"挿入歌です。レゲエ又はスローなディスコのリズムにブルージーなメロディ、それに乗る英語主体の歌詞、後半の日本語詞が妖しくエロティックでスリリング。こういう世界に縁遠い人は苦手かもしれませんね。"sorrow""trun to show""O.K."は無理に和訳せず空耳で聴いてください。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - My Foreplay Music ★★★ (2024-09-26 02:02:24)

インパクト大なピアノの連打とギターで始まる、本アルバム中一番の名曲で一番人気と専らの噂があるこの曲、ぶっちゃけforeplayとは●戯のことです。つまりタイトルは"俺の前●音楽"。でも只のエロソングじゃなくてセクシーにカッコいいと言えますね。"栞のテーマ"のB面でありA面曲同様"ふぞろいの林檎たち"に使用されました。他にはサントリーウィスキーのCMにも。桑田本人の公言によればBILLY JOELの"All for Leyna"がベースとのこと。確かに↓わかります、ハイ。


https://www.youtube.com/watch?v=jzE1-NlOthY


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - ステレオ太陽族 ★★ (2024-10-04 01:40:34)

フェイドインで始まりフェイドアウトで終わる1分半のタイトルトラックです。ブラックコンテンポラリー風でもあり(日本で言う)AORっぽさもあるスローな16ビートが叙情的でカッコいい。1988年"男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日"挿入歌になりました。踊る女性に一目惚れした男の歌、長い尺で聴きたいですね。この曲調、ハードにしたら"SKIPPED BEAT"に繋がりそうな気が…。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - ムクが泣く ★★ (2024-10-05 02:26:40)

貴重な一曲です。"ジャズマン"のB面"ひょうたんからこま"同様、桑田とは青学時代から腐れ縁というムクちゃんことベーシストの関口和之をフィーチャー、もちろん彼の作詞作曲&ヴォーカルのデリケートなフォークロックバラード。タイトルはBEATLESの"I'LL Cry Instead"をパロったそうで。英語詞が多い中でも"Why am I so shy"と自身のキャラを語る所が印象に残りますね。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - ラッパとおじさん (Dear M.Y's Boogie) ★★★ (2024-10-02 01:57:41)

M.Y、Mr.Yagiとは八木正生のことで彼へのリスペクトソングです。歌詞は桑田作詞の英語詞でQUINCY JONESの名も登場しますが、曲自体はMUDDY WATERSがオリジナルでERIC CLAPTONがブギーにアレンジカバーした"Blow Wind Blow"そのもの。スライドギターは桑田が弾いてます。歌詞カードに記載されていない日本語交じりの台詞は"Hi, Mr.Yagi. Oh my Jesus, Jesus. いつもご無理ばっかり申しまして本当にあいすいません、あいすいません、あいすいません。まるで太陽のようなおじ様に何と申し上げていいのやら。Alright, oh my lord, mercy on his way. それでは心を込めて sing this song, sing this song, go ahead!"ってJOHN LENNONの"Aisumasen"再登場。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - 我らパープー仲間 ★★ (2024-10-01 01:58:42)

まずパープーとは西日本の方言で阿呆のことです。後年THE BLUES BROTHERSにも採り上げられたジャズの古参CAB CALLOWAYの"Minnie the Moocher"へのオマージュという説もあれば、詞はSMOKEY ROBINSONだとも言われます。本アルバム全体が、もっと言えば桑田のルーツの1つがブラックミュージックですからね。この曲に関してはサザン流"阿波踊り"ということで?私もよくわかりません。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - 素顔で踊らせて ★★★ (2024-09-26 02:31:55)

前曲に続きここでも"You may be right"に"素顔のままで"とBILLY JOELが引用されていますね。桑田出演のCM用に作られた曲でもあり、仮タイトルがそのキャッチフレーズ"哀愁の生理用品"だったとか。"2月26日"は桑田の誕生日であり翌'82年の婚約発表を予告しているとも。そんな風に纏わる話は様々あれど、曲自体はしっとりした安定のサザンらしいバラードです。


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - 朝方ムーンライト ★★★ (2024-10-08 02:46:10)

先行シングル"Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)"のB面曲かつ"モーニング・ムーンは粗雑に"の挿入歌。地味ながら沁みるメロディは個人的に北欧ポップス・BJORN & BENNYの"She's My Kind of Girl"を連想しました。でもってアレンジはイタリア辺りのラテン風と例によってミクスチャー。"思いがけぬまま醒めてゆくだけのムード"の結末は如何に?


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - 夜風のオン・ザ・ビーチ ★★★ (2024-09-27 01:32:38)

これぞサザンならではの湘南ソング!初めの方で辻堂、終盤でエボシ岩が登場しますね。桑田本人はブルージーなブラックコンテンポラリーを狙ったと言いますが、加えてジャジーでもありラテンフレーバーたっぷりでもあります。そんなメロディとこの歌詞により淫靡でもの悲しいムード満点。この雰囲気、テンポを上げると12年後の"エロティカ・セブン"にならんかい?


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - 恋の女のストーリー ★★★ (2024-09-28 01:32:23)

↑実は本アルバムの中でも隠れ人気曲の部類ですよ。女性目線で歌われる6/8拍子のゆったりミディアムスローでジャジーなボサノバ・バラード。横浜を舞台にした同年の映画"モーニング・ムーンは粗雑に"のメイン挿入歌、但し映画の中では高樹澪が歌い↓そのまま彼女のデビューシングルになったとか。なお同映画の主題歌は"Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)"で他の本作収録曲も挿入歌に使われています。"稲村ジェーン"より大分前から映画に関係していたんですね。


https://www.youtube.com/watch?v=F6TzXsXYCw4


SOUTHERN ALL STARS - ステレオ太陽族 - 栞(しおり)のテーマ ★★★ (2005-05-24 02:31:00)

1981年9月リリースの13thシングルとなる8分の6拍子の傑作ロッカバラードです。"モーニング・ムーンは粗雑に"挿入歌であり栞とは同映画で范文雀が演じた役名とのこと。その後色々タイアップが付きました。私としては"彼女が水着にきがえたら"に使われたかな?いや違う、全然違うぞ! なんて勘違いしていた思い出の曲です。それはともかく勘違いの原因となった歌い出しのフレーズで勝負はキマリ!ですね。オリコン44位と案外振るわなかったけど、この曲に因んで"しおり""しほり"と名付けられた女性が芸能界だけでも複数いることからも、間違いなく多くの人の心に残り愛されている一曲ではないでしょうか。


SOUTHERN ALL STARS - タイニイ・バブルス - C調言葉に御用心 ★★★ (2005-05-24 01:44:09)

1979年10月リリースの5thシングル。アルバム視点で見ると結果的に先行シングルですね。ヤマザキナビスコチップスターのCM効果もあってかオリコン最高位は"いとしのエリー"に並ぶ2位でした。そしてこの曲も後年映画"彼女が水着にきがえたら"挿入歌になっています。さて本題の"C調"って"調子いい"の隠語らしいですが、実際1980年辺り当時漫画のセリフに出てきたのを目にした程度で、少なくとも自分の周りに使う人はいませんでしたよ。そうしたギャップから余計印象に残ってるのでしょうね。


SOUTHERN ALL STARS - タイニイ・バブルス - Hey! Ryudo!(ヘイ!リュード!) ★★★ (2024-08-22 02:01:57)

↑そうです。そしてアルバム/シングル別バージョンのこの曲は当時ソングライター専業状態の宇崎竜童に対して"唄いなさい"と言う照れ隠し混じりのリスペクトソングですと。曲調は完全にビッグバンドによるスイングジャズですね。その他全体には誰かに対して-多分原坊-難解な女心をユーモラスに歌っているようで、歌詞の"あいすいません"もJOHN LENNONの"Aisumasen (I'm Sorry)"-こちらはオノ・ヨーコ-からかな?とか、雰囲気が翌年のSTARDUST REVUE"シュガーはお年頃"に通じてるかな?とか、聞き直したら色々想像が膨らんでそりゃ大変です。


SOUTHERN ALL STARS - タイニイ・バブルス - TO YOU ★★★ (2024-08-25 01:40:22)

MONKEES辺りで聞いたようなイントロからしてめちゃポップ、"愛の花咲くとき"を連想させるメロディ、意外にロックしているギター、と聴き直せば良い所だらけのアルバムB面1曲目でした。"思い出をGive it to you. 心にamuse"と自身の所属事務所をさり気に登場させたり、"恋はからだごとがいい""とどのつまりはto you""恋は異なものすべからく"って、もうね、こんな歌詞がスラスラ出てくるあなたの方が異なものですよ桑田さん。


SOUTHERN ALL STARS - タイニイ・バブルス - Tiny Bubbles (type-B) ★★ (2024-08-28 01:49:39)

今にして思うとKUWATA BANDの先駆けになったのではと思える、単独曲としてはサザンで初めて全編英語の歌詞となった曲です。と言っても1.から"type-A"だけ取り出して"Once I had a little girl~"のくだりが加わっただけですが。曲調はどうやら桑田がヴォーカリストとして最も尊敬するLEON RUSSELに寄せたブルージーなバラードにしたようです。ただ歌詞がね…vocabulary豊富な桑田も当時は英語についてはまだまだ? silly、idiot、stupidなど色々ありますよ…。


SOUTHERN ALL STARS - タイニイ・バブルス - ふたりだけのパーティ〜Tiny Bubbles (type-A) ★★ (2024-08-20 01:23:51)

桑田氏のスライドギターで始まり"ナビスコチップスター"のCMソングになった3分半の"ふたりだけのパーティ"と1分半の"Tiny Bubbles (type-A)"をメドレーにしたつもりが纏まりきってませんね。"ふたりだけの~"の方は歌詞にdoo-wopと出てくる通りサザン流R&Bの様相で、MAXINE NIGHTINGALEの"Right Back Where We Started From (愛とは強いもの)"に似たメロディも登場しますがナイスOPテューン。ところが"Tiny~"は何と言うかそのディスりソングですか…後年のバブルを予言してた訳でもなかろうに。平均すると普通の評価になっちゃいます。


SOUTHERN ALL STARS - タイニイ・バブルス - タバコ・ロードにセクシーばあちゃん ★★★ (2024-08-21 01:36:35)

見事なブルーズロックでありR&Bですね。タイトルはJOHNNY/EDGAR WINTERなどの"Tobacco Road"から、曲調はSTORIESの"Brother Louie"に倣ったとのことで、どちらもバリバリ・アメリカン-細かいことを言うと後者は英ファンクのカバーだが内容がね…-それもディープサウス。桑田氏自身が"セクシーばあちゃんは老女の恋が真の恋だと思っているが気持ちがあっても身体がついていかない"と語っていて、She's gonna move"ってそういう意味かと即座に納得。一方で伴侶が既にいない状況とも取れるし、そこは多様な解釈があっていいでしょう。


SOUTHERN ALL STARS - タイニイ・バブルス - 私はピアノ ★★★ (2024-08-23 01:31:15)

お馴染み、本アルバム4曲目にして原坊のメインヴォーカリストデビュー曲。↑最初から原坊に歌わせるつもりで作った曲だから桑田が歌っちゃいけないんですよ。スタジオ版ではヴォーカルが2回歌った音源を重ねた二重録音の斉唱になっています。サザンとしてはシングル化されず同'80年7月にリリースの高田みづえによるカバーが彼女最大のヒットに。歌い出しの歌詞で勝負は決まった感じですね。LARRY CARLTONやBILLY JOELは原坊が敬愛するアーティストです。途中の関西弁風な掛け合いは当然サザン版のみで高田みづえ版にはありません。という訳で、とっくにコメントしてたと思ったら今回がまさかの初コメントになりました。


SOUTHERN ALL STARS - タイニイ・バブルス - 松田の子守唄 ★★★ (2024-08-27 01:46:50)

ドラマー松田弘がリードヴォーカルを執るバラード。これまた桑田が歌っちゃいけません、松田の声を最大限に生かせるよう作られていますし彼の説得力ある歌い方が素晴らしいです。"すべからく恋はいいもの""誰かと恋に落ちながらあまり言葉もなく""思い出すのはあの人だけ"、本当に刺さるワードのオンパレードですね。実際に卒業式で歌う学校もあったとか。


SOUTHERN ALL STARS - タイニイ・バブルス - 働けロック・バンド (Workin' for T.V.) ★★★ (2024-08-29 01:52:35)

↑↑いやいや、TV番組での扱いを自虐的に嘆いてみせるなんてのはサザンでなきゃできなかったですよ。TV出演に忙殺されていた際の嘆きや怒りを歌っているサザン版"A Hard Day's Night"であり"Goodbye Yellow Brick Road"=サヨナラ成金街道です。ブルジョワになったのは事実ですが肝心なのはスピリット。TV番組ひいてはマスメディア決別宣言、アルバムを生命線として自分らしい音楽を追求する骨太ロックバンドになろうとの決意。"その気もないのに笑うことばかりじゃ愛されるならいいね"…たとえ作り笑顔でもそれで大衆に愛されるんだったらいいね:楽しくもないのに作り笑いが難なくできる人形のような芸能人を皮肉ったのも、私の周りに生意気だと言う人がいたような桑田ならでは。表面だけ見ていてはいけません、転換期だからこそ出来た傑作だと思います。


SOUTHERN ALL STARS - タイニイ・バブルス - 涙のアベニュー ★★★ (2024-08-24 01:43:12)

(日本で言う)AORな6thシングルながら16位とTOP10入りを逃すどころか以後この曲を含め8枚連続でTOP10外という。レコーディングに専念する代わりにTV出演を控えたためですが、その結果としてビックヒットは2年後の"チャコ海"まで待たねばなりませんでした。しかしヒットしなくなったというだけで曲のクオリティは逆に上がっていきます。この曲も原坊の出身地・横浜のご当地ソングに留まらず、'89年に"エリー"をカバーすることになるRAY CHARLESをオマージュしたゴスペル色の強いソウルバラードで、前2作に比べれば聴き取り易くなった桑田の歌唱と原坊のピアノが実にブルージーな雰囲気を醸し出す隠れ名曲ですね。


SOUTHERN ALL STARS - タイニイ・バブルス - 恋するマンスリーデイ ★★★ (2024-08-27 01:17:16)

ユウコさんという名前の女性が登場する、本アルバムと同時発売の今となってはコンプラ的にヤバい歌詞のレゲエ調7thシングルで最高位は23位。前年の半年休業宣言そして最後のライヴ後、LAへ飛ぶ途中ハワイの税関で原坊がいきなり腹痛を訴えた時に女性職員が発したこのワードが切っ掛けだそう。あとはスムーズに詞ができたと言いますからね、そもそもこういうテーマですんなり曲を作ってしまうのがさっすが~!桑田ですよ。しかも原坊自身がこの曲に込められた桑田の優しさに感動したと言います。但し御注意、同じことを素人の私達が女の子に言ったら…まぁ普通ドン引きされるか最悪訴えられますわな。


SOUTHERN ALL STARS - ネオ・ブラボー!! - ネオ・ブラボー!! ★★★ (2005-05-21 02:02:10)

"真夏の果実"から1年ぶり、待望の1991年7月リリースとなった29thシングル。イントロからしてギンギンに夏、って感じで好きですよ。この期に及んで意味不明な歌詞も健在、何とそれらは"筑紫哲也NEWS23"のエンディングに使われたように当時世界各地で起きていた戦争・内戦への反戦メッセージで深読みを要する曲な訳ですが。"岐阜県の温泉街は下呂、尾張名古屋のういろう"違う違う、そうじゃない。↑の通り現在までいかなるアルバムにも未収録、ベースの関口が実際は本作から休場といったエピソードあれど、少なくとも当時は大歓迎され"さよならベイビー"以来サザン2番目のオリコン№1ヒットとなりました。↓アルバムのコンセプトに合わなければ外すのが桑田の矜持。よって"海の~"にも未収録と考えられます。


SOUTHERN ALL STARS - バラッド '77〜'82 - Ya Ya (あの時代を忘れない) ★★★ (2024-10-25 02:45:10)

"時代"は"とき"と読みます。卒業シーズンの定番ですって? 1982年10月リリースの16thシングルでこれまた"ふぞろいの林檎たち"挿入歌となりました。青学の音楽サークル名"better days"をさり気に取り込んだ歌詞など一見学生時代を懐かしむ歌になっていますが、実は逆で青春時代との決別というのが真意。プロとしてやっていく"プロフェッショナル宣言"の曲とも言えます。"ya"とは素直に掛け声または"you"のことです、誰ですか"嫌"だなんて言ってるのは…ま、実際この曲が嫌いなんて人はいないと信じます。サザンにしては真面目一徹な歌詞、曲調は3年後の"メロディ (Melody)"に通じるものがありますね。オリコン最高10位。


SOUTHERN ALL STARS - バラッド '77〜'82 - ひょうたんからこま ★★ (2024-10-06 02:25:55)

1980年6月"ジャズマン"のB面としてリリースなるも収録アルバムは本作と"すいか"のみ。ムクちゃんこと関口和之作詞作曲&ヴォーカルのBEATLES色濃厚なバラードですが"恋なんかなりゆき いつだって Hope your good luck"と桑田がLEON RUSSELL風に掛けあうパートが良いアクセントになっています。原坊のコーラスも加わり全体に心地よい雰囲気で"せめてCまでの関係"まで行ったのか否かが気になりますね。


SOUTHERN ALL STARS - バラッド '77〜'82 - わすれじのレイド・バック ★★★ (2024-09-01 02:00:12)

1980年7月リリースの10thシングルにして"FIVE ROCK SHOW"のラスト。地味な印象なのはlaid-back:'70年代ロックの一面を形容した言葉の通りで、サザンロックのみならずEAGLES、DOOBIE BROTHERSやERIC CLAPTONなどにも一時期みられた傾向。この曲はまさにその活動を休止していたクラプトンに捧げたのだという説もあります。または'76年に解散したTHE BANDとも。曲調は爽やか&郷愁カントリーロックなのに歌詞はもろアノ場面を描写してますね。オリコン最高位は41位。


SOUTHERN ALL STARS - バラッド '77〜'82 - シャ・ラ・ラ ★★★ (2024-09-02 01:37:06)

1980年11月に"ごめんねチャーリー"と"初の"両A面・11thシングルとして発売。"FIVE ROCK SHOW"の後も時々見られるオリジナルアルバム未収録シングルです。制作中に原坊のパートが段々増えていって結局"初の"デュエットになったとは有名な話。クリスマスソングでもあります。そうそうこのサビも十分に聞き覚えありますワ、耳に残るサビですよね。"Let me try to be back to this place anyday"って完全に浮気性の台詞ですな。当時のオリコン最高位は両A面合わせて29位ながら、2年半後"ふぞろいの林檎たち"の挿入歌として使われ再評価を得ます。サザンでは五指に入る名曲と言う人がいるのも納得。


SOUTHERN ALL STARS - 稲村ジェーン - Love Potion No.9 ★★ (2007-10-09 01:53:42)

サーチャーズと来たか! 60sポップスもっとカバーしてほしいですね。あ、いや度を過ぎない程度に。オリジナルはUS・R&BグループTHE CLOVERSが1959年にリリース、UKのTHE SEARCHERSがカバーしたのが1964年11月。映画の時代設定通りの選曲となりました。


SOUTHERN ALL STARS - 稲村ジェーン - 希望の轍 ★★★ (2005-05-15 02:49:27)

1990年9月リリースの本アルバム収録曲。↓そう、シングルとしては出ていません。サザンには珍しく健全なバイタリティを感じさせる曲です。オープニングのシャウトで気合い入りまくりの、人生の応援歌。轍とは成長の過程で残してきたもの、それに人生の旅路を象徴させていますね。エボシラインとは烏帽子岩を含む水平線?又はそれが見えるR134のことでしょうか。なおこの曲も含め先発のセルフタイトル作既収録以外は"稲村オーケストラ"名義です。


SOUTHERN ALL STARS - 稲村ジェーン - 真夏の果実 ★★★ (2005-05-15 03:02:54)

1990年7月リリースの28thシングル。映画撮影終了後に作曲され主題歌に決定し9月の封切にこぎつけたとの由。小林武史がアレンジに加わり完璧なまでの映画主題歌に仕上がってますね。歌詞の場面設定は"涙があふれる悲しい季節"だから少なくとも真夏じゃない点に留意。アタシゃ本題の映画そっちのけで、ぁいやもちろん映画も観ましたがそれ以上にこの曲には結構ハマりました。個人的にサザンを色眼鏡抜きの一切手放しで評価できたのはこの時期だけでしたし、"マイナス100度の太陽"みたいに冷めた今となってはもう二度とあの夏の日には戻れないんですね(涙)。さてこれほどの名曲で映画の後押しがあってもオリコン4位止まりとは…別にその後も高評価を維持してますから当時のチャート順位なんかいいや、ってやっぱり冷めてる。


SOUTHERN ALL STARS - 原由子 with サザンオールスターズ - ボディ・スペシャルⅡ ★★★ (2024-10-26 02:02:10)

↑何言ってるんですか"君のshyなman callで"ですよ。"混和離"の歌なのにそんなことじゃ"恥裸意"も萎えちゃいますって。↑↑ジャケットは今もってモデル不明の推定?カップ、歌詞はTV番組に敬遠されるほどアレ。そんなんでもオリコン10位まで上がった、第2期突入のサザンがまず攻めた1983年3月リリースの17thシングル。表題アルバムと"すいか"しか収録されておらずこの曲を知っているかどうかでファン度が測れると言われます。曲自体はラテン&歌謡曲風味のかかっためっちゃカッコいいロックンロールですぜ。やっぱエロいの好きな?いやポストサザンな↓この人たちがカバーしているヴァージョンも注目ですよ。


https://www.youtube.com/watch?v=yVpdlqpQWmc


SOUTHERN ALL STARS - 人気者で行こう - Dear John ★★★ (2024-11-22 02:16:19)

"突然あの日"に逝ってしまったJOHN LENNONを追悼し想いを綴った曲で歌詞中に"strawberry fields"、"Liverpool(歌詞ではRiverpool)"、"no reply"そして"love"とJOHNを彷彿させるワードが登場します。実際にNYを訪れて桑田が感じた通りのことを歌っていて恐らく詞先でしょう。ジャズテイストの荘厳な雰囲気でアルバムを締めくくります。2024年秋の今になってユニクロのCMソングに採用されたとか…TV観ないと。


SOUTHERN ALL STARS - 人気者で行こう - JAPANEGGAE (ジャパネゲエ) ★★★ (2024-11-12 02:30:52)

Japanとreggaeを接合したらrが消えた造語になってる? いや大事なのはそこじゃなく、最新の音楽技術たるシンセで出す琴の音に始まる懐古趣味的な和楽のレゲエ(!)に遊郭のあれこれを描写する古文調の日本語と仮名英語を掛けた詞を乗せてしまったことです。"歩めば情事"="Are you never George"とか、ぶっちゃけ深い意味はなく当て字に過ぎません。一風変わったメロディにシンプルなアレンジ、それでいて凄く印象に残ります。これこそ日本のロックバンドにしかできない奇跡のプログレですよ。


SOUTHERN ALL STARS - 人気者で行こう - あっという間の夢のTONIGHT ★★★ (2024-11-15 01:17:01)

う~む、"I tender"="愛ってんだあ"とは無理があるけど切ない歌詞をデビュー時以来の普遍的なキャッチーさをもつ軽快なメロディに乗せて歌います。音像はラテンの中でもサルサ調の洗練されたビートポップで何とギターが入ってないという。これらすべて実はまたもや登場BILLY JOELが前年発表した、ネクラな前作から一転R&Bやドゥワップ色の濃いネアカなポップアルバム"An Innocent Man"へのリスペクトらしいです。私も当時色々聴いてましたがそういう絡みがあったとは新発見ですよ。時はTUBEデビュー前年。


SOUTHERN ALL STARS - 人気者で行こう - なんば君の事務所 ★★ (2024-11-21 02:00:15)

なんば君とは難波弘之氏のことらしいです。ター坊こと大森隆志作曲の軽快なギターインスト。"ミス・ブランニュー・デイ"のカップリング曲でもあります。シンセに被せたりハモったりしながらVENTURES風に後半盛り上げる曲展開。アルバム内で良いアクセントになっています。


SOUTHERN ALL STARS - 人気者で行こう - よどみ萎え、枯れて舞え ★★★ (2024-11-13 02:28:14)

ある時は洗練されたシティポップ、またある時は懐かしいルンバにも聞こえるシンセサウンドとキャッチーなメロディが印象的。↑難解ですね、私も経験無いから何がよどんで萎えるのかよくわかりません(キリッ…けど不倫を揶揄し嘆き警告する歌らしいです。"Tokioの貞操は変な情操に~"で察するしかありません。また得意の造語当て字で愛倫浮気症をIrene bouquet showと読んだりしてます。気まずく"よどむ"atmosphereでナニも"萎え"、心が"枯れて"風に"舞え"とでも言いたのでしょう。モチーフは多分当時人気だったTVドラマ"金曜日の妻たちへ"です。