1989年。当時弱冠19歳の天才・ジーン・マルチェロ率いる4ピースの1stにして、恐らく唯一のアルバム。そのジーンは、ザック・ワイルドと競ってオジーのG.の座を逃した経歴の持ち主です。プロデュースは父親でTHE GOOD RATSの生え抜きメンバーでもあったペピ・マルチェロ(2013年他界)。リードVo.もジーンが兼任していますが、声質がS.ペリーに似ているためか、楽曲の傾向も含めてJOURNEYの全盛期を思わせます。当然G.は弾きまくり。さすがオールマイティな天才の所為、曲のクオリティには非の打ち所がありません。多分に現在のメロディックメタルに通じる点もあるのでは。正真正銘の隠れ名盤であります。
大元はD.MUSTAIE作でMEGADETHの1stにも収録されたMechanixを、本作発表時にバンド自身を擬えたタイトル&歌詞に変えた曲。Sweet Home Alabamaにヒントを得たという中間部の展開が加わる一方でテンポのせいか単調に聞こえるが、初期METALLICAにおける"ロック"の大作だ。