VAN HALENのデイブ時代は全て押さえておきたいが、その中で どのアルバムをベストで選ぶかとなると非常に難しい。 正直な感想を言わせていただくと、VAN HALENの楽曲は、出来不出来 というより、好き嫌いがかなり出てくる。 たとえば、アルバム単位で、全曲完璧に気に入ったという作品は 一つもない。 あえて、統一性というか、全体としての完成度の高さを感じさせて くれるアルバムは、サードアルバムだろうか。 ただ、そのサードの中で何度聴いても飽きない、気に入った曲は、 In a Simple Rhymeだけしかない。 アルバムとしての愛着度という観点でみると、どうしてもこの2NDが 自分にとってのベストになる。 『この曲を聴け!』でも取り上げたが、SOMEBODY GET ME A DOCTOR WOMAN IN LOVE...、そしてSPANISH FLY 、DANCE THE NIGHT AWAYと ハードロック史上にその名を残す超名曲が目白押し、ということで 私としては、本作をVAN HALENの名盤として第一番にお勧めしたい。 評価の低いトップナンバーのYou're No Goodもかなり気に入っている。
STICK IT TO YAの中でもっともヘヴィなナンバー。 KISSのデトロイトロックシティを思わせるハードチューン。 SLAUGHTERはメロディック系リスナー主体であるため、 こういったナンバーは、隠れた名曲になりがち。 LAメタル系アーティストができなったハードロックの 理想系を体現している。イントロがとりわけ痺れる。
『ポール時代とは別のバンドとして聴く』これが正解だと思う。 やはり、80年代後半から90年代にかけてロックに興味を 持った人は、本作のようなムードに対して、良さは 感じないのだろうか。 簡単に言うと、Lean into Itは作りこみすぎ。 GET OVER IT はナチュラルということになる。 私は、中学校以来、洋楽、中でもロックしか聞かず、邦楽には一切 興味がなかった。なぜなら、邦楽は、そのほとんどが作りこみされて いるからだ。確かに邦楽にもいい曲はある。しかしハードロックの 原点は、思いつくまま、エモ-ショナルにメロディを奏でることだ。 で、本作であるが、リッチーはかなり気ままにやろうとしているが、 どうも周りがそれを許してくれなかったようだ。 よって、適度な作りこみが入っており、逆にそれが本作の完成度を 高めているように思う。 昔からハードロックの名盤というのは、才能あふれるアーティストらが 自分達の思うままにやろうとするが、レコード会社等の周りが それを許さず、時代や市場にマッチした要素も取り入れることにより 誕生するものだ。 本作の中で、モロ リッチー節が聞けるのは、3曲目のHiding Place と10曲目のMr. Never in a Million Yearsだろうか。両者ともほとんど 話題にならない曲のようだが、一方 Lean into Itの中でも評価は高くないようだが、例えばNEVER SAY NEVERは、 聴いていて非常に苦しい。どうだろうか? はっきり言っておく。本作にはダイヤの原石のごとき、クールな曲が満載だ。 個人的には、Lean into Itなんかより、はるかに好きだ。