'77年発表の5thアルバムです。 前作からさらにメロディーを強化した路線にシフトした本作は、そのメロディーの美しさもさる事ながら産業ロック/メロディアス・ハードの奔りともいえるクリアかつ厚みのあるサウンド・プロダクションのクォリティーが高いのが特徴です(なんでも、各楽器パート毎に別々のプロデューサーを起用するこだわりようだったのだとか)。 ヘヴィでユーモラスなオープニング曲 "Godzilla" はほんの挨拶代わりのジャブみたいなもので、 "Golden Age Of Leather" 以降のメロディアスな楽曲こそが聴き所でしょう。
ライヴ盤「ON YOUR FEET OR ON YOUR KNEES」を挟んで '76年に発表された4thアルバムです。 邦題「タロットの呪い」 マニアックなオカルト色よりも大衆受けするキャッチーさを前面に出した作風で、モノクロからカラーになったアートワークが示すようにPOPなフィーリングが音にもカラフルな彩りを加えています。 それまでにあった豪快さや爆発的な勢いは影を潜め、ともすればユルくなってしまったような印象を抱きがちですがいかに表面のテクスチャーが変わろうともサウンドの核の部分は不変で、随所にB.O.Cらしい知的なクールネスを感じ取る事が出来ます。
そして何と言っても、永遠の大名曲である "(Don't Fear) The Reaper" の存在だけでも、このアルバムを買う価値は十分過ぎる程にあるでしょう。 リマスター盤にはこの曲のデモ・ヴァージョンも収録されていてオススメです。