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ヤングラジオさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 401-462

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ヤングラジオさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 401-462
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TESTAMENT (2013-12-11 04:19:25)

ライブ盤である「Dark Roots Of thrash」の出来は、半端ない。
スラッシュ・メタルと呼ばれるバンドの中でも、メタリック感が圧倒的に強いのがこのバンドの最大の魅力だと思うけど、本当にこの作品が凄いのである。
僕は普段、ギターがどうのこうのとか、ドラムがどうのとかは言わないけど、アレックスのギターとジーンのドラムはホントに単純に凄い。
特にジーン・ホグランに関しては、いつも思うんだけど、これぐらいのこと朝飯前というぐらいの感じで叩いているんだけど、これが正確で安定感という意味では抜群なのである。

B!誌でも書かれたけど、今の彼らは四天王をも上回るライブ・バンドだと僕も思う。
是非、映像で確かめてもらいたいけど、この迫力はとにかく半端ない。
そこら辺の新人バンドでは、絶対に勝てないね。
とにかく、凄い。


TESTAMENT - Brotherhood of the Snake ★★★ (2016-10-28 21:47:47)

このキャリアでありながら、現役感を前面に打ち出す通算11枚目の新作である。
このメンツからも想像できるように、もう余裕感が半端ではない。
それは曲作りにおいても、演奏力においてでもあり、そこら辺のバンドでは到底勝ち目がないレベルである。
それにしても、バランス感覚にも優れていて、統一性から言っても抜け目は全くない。

作風は、前作や前々作の延長線上にあり、特別に新たな要素は感じられない。
なのに、マンネリ感など一切感じさせない仕上がり具合である。
また、③④や⑦といった楽曲には遊び感覚を取り入れながら、ちょっとしたアクセント付けも行うしたたかさである。

硬派である。
とにかく、古くからのファンが彼らに望むものは、ほぼ全て入っている感じである。
僕なら、90点は付けたいね。


TESTAMENT - Dark Roots of Earth ★★★ (2013-09-13 17:21:30)

08年にリリースされた前作は、アグレッシブさやヘヴィさを強調しながらも、楽曲にはらしさが戻っており、個人的にはよく聞いた作品になった。
そして12年にリリースされたこの作品は、3rdや4th辺りのポップさやキャッチーさが戻っており、楽曲的には前作以上に面白い作品に仕上がっている。

この作品は、海外でも比較的評価が高く、結局それは楽曲の出来の良さを証明しているとも言える。
スラッシュというジャンルに特に思い入れが無い人にでも、楽曲の良さで勝負できる懐の深さがある。
また、新世代スラッシュと言われるバンドと比較しても、総合力では圧勝できる風格さえある。
今となっては、案外貴重な存在である。
単に昔の焼き直しになっていない点は、素晴らしい。


TESTAMENT - The Best of Testament ★★ (2010-02-11 17:40:00)

彼らもベスト盤が何種類も発売されてるけど、その中でも自分はこれが好きですね。
選曲が良いとか悪いとかは、個人によってかなり変わってくると思うけど、これを聴いて何も感じないなら、その人はテスタメントとは縁が無かったと考えるべきであろう。
そういう意味では、入門的には良い作品である。
A級なんだけど、B級の匂いもあるというか、その曖昧なポジションが逆に好きというファンが多いバンドでもある。
どこか歌謡曲的というか、哀愁のメロディというか日本人の琴線をかなり刺激してくるスラッシュメタルという点では、貴重な存在である。


TESTAMENT - The Formation of Damnation ★★ (2008-05-17 20:36:00)

セルフカバー、ライブを挟んでの新作ということになるけど、現ラインナップは僕にとっては魅力的であり、それがバンドのタイトさを復活させた要因であることを証明した形に仕上がっている。
後期の彼らの楽曲の延長線上ではあるけれど、楽曲のコンパクトさやタイトさから、初期に少し戻ったと感じるファンも多いのではないだろうか。
サウンドはダイナミックだし、ファンの待っていた過去の路線に近い点は、個人的には嬉しかった。僕は結構気に入っています。


THE ALMIGHTY - Crank ★★ (2009-03-09 16:17:00)

ありそうであまりない、バランス感覚で成り立つ作品である。
彼らの場合、作品毎に多少色が違うけど、客観的に言えば恐らく最高傑作であろう。
サウンドは今聞いても、あまり古さは感じない。モダン・ロックとしても成り立つような、作風である。
楽曲にはひとクセあり、この手が苦手な人でも、聞きやすい作品ではないだろうか。
僕は当時、結構好きなバンドだった。
でも、こういうアメリカンではないR&Rものは、イマイチ日本ではウケが弱いんだよなあ~。


THE DEVIL WEARS PRADA - 8:18 (2013-09-11 21:20:06)

現代のバンドは、音楽的な振り幅が狭くなってきている。
変化の幅が微妙だったり、実に分かりにくかったりする。
その為、それをどう捉えたらいいのかに悩む事が多い。
アーティスト側に立って考えるのか、それとも一人のファンとして考えるのか、はたまたあくまでも客観的に考えるのか、その選択にも迷いが生じてしまう事が多い。

僕は、3rdアルバムが圧倒的に好きである。
もし、このジャンルで生きていくのなら、そのスタイルを維持する事が望ましかったハズである。

だけど、そのスタイルを真似するバンドは、今の時代いくらでもいる。
そうなった時、バンド自身の本質が表れてくるのである。
一歩踏み出すのか、それとも、そこに留まるのか......当然、やりたいことが変わる事だってある。
正解が無いこの問題にぶち当たった時、どう答えを出すのか。
バンドの真価が、問われる瞬間である。

この作品、難しい。
出口の無い迷宮に入り込んだかのように、音楽性は難解さを増している。
こういった作品に出会った時、僕はバンドが何処に向かおうとしているのかに注目する。
インタビュー等の情報は、完全に無視をしてである。
あくまでも、自分で考えてみるのである。

3rd~4thの流れで考えれば、この新作もその延長線上にはある。
だけど、ここまでキャッチーさが足りないと、繰り返して聞きたくなる魅力には乏しい。
やる気は認めるけど、せっかく3rdのような劇的な音楽性を表現できるのだから、そこにもう一度焦点をあてた楽曲作りに戻ってもいいと思う。
これでは、もったいない。
バンド側が損をしてしまう作風に、なってしまっている。

他のバンドとの差別化は、勿論大事な事なんだけど、それを考え過ぎてはいないだろうか。
能力が高いバンド程、実はこういった罠にはまりやすいのである。
でも、前進力は評価すべきポイントである。


THE DEVIL WEARS PRADA - Dead Throne ★★★ (2013-08-21 14:54:46)

EPを挟んでいるものの、前作からは2年を経過しての4thアルバムである。
ちなみに、新作がもうすぐ発売される。

EP「Zombie」は、3rdを気に入っていた自分にとっては、最初は違和感ばかりが目について、なんで変わっちまったんだという感想しか思い浮かばなかった。
キーボードを含めた、あのエモっぽい劇的な展開こそが、このバンドの最大の魅力っだったのではないか。
なんでなんだ......。

だけど、冷静に聞いてみると、全5曲の出来は決して悪くなく、むしろ良かったのである。
最初は、攻撃性ばかりが増して、ドラマティックさの後退と感じたこのEP、今ではお気に入りの作品となっている。

そして、この4thである。
やはり、3rdよりEPの路線に近く、良い意味での昔のちゃらついた感覚は皆無となっている。
より硬派に、あくまでも前に進んでいくという決意に満ちたサウンドへの変貌が、強く感じられる作風となっている。
今アメリカでは、この手のタイプのバンドしか勢いがない。
その中でも、このバンドは人気が高い。

3rd~4thの変化が自然な流れなのか、意図的なのかその真意は分からない。
少しでも変化すれば、面白みが無くなるというこのジャンル独特の傾向が強い中、このバンドは健闘していると僕は思う。
注目するなら、今である。


THE DEVIL WEARS PRADA - With Roots Above and Branches Below ★★★ (2013-05-26 16:11:03)

メタルコアというジャンルが、世間でどう捉えられているのか正直分からないけど、(例えば一般のHR/HMファンのどれくらいが、この手のバンドを聞いているのかとか......)そのジャンル以外のファンにも支持があるバンドというのは、はっきり言ってそんなに多くはないハズである。
それは、どのジャンルのバンドにも共通する事ではあるけど、そういった魅力がないと結局は活動が長続きしない。

僕は、彼らの作品の中で集大成的なこの3rdが一番好きである。
とにかく、暑苦しいサウンドで、ライブを観ようがCDを聴こうが、ぐったり疲れてしまう。
聴いた後、爽快感を感じる事はないし、そこら辺のバンドと比較して、違いが分からない人も多いに違いない。
だけど、この作品の隠れた整合感が僕は好きである。
安易にブレイクダウンに逃げない......所が、頼もしい。


THEOCRACY - Ghost Ship ★★★ (2017-10-29 16:11:22)

発売は昨年で、購入は17年に入ってからだけど、実は好きなアーティストであったりする。

アメリカ発でやっているのはメロディックなパワーメタルだから、まあ珍しいといえばそうなんだろうけど、このバンドの一番の面白さは型にハマっていない所にある。
制約がないから、良い意味でオヤッといった展開の曲が多く、不思議な魅力がある。
アメリカンらしいストロングさもあり、ヨーロッパのバンドにはないダイナミックさがある。

弱点をあげれば決定打と言える楽曲が無いといった答えになるのかも知れないけど、それこそがこのバンドの魅力でもある。
突出した曲がなくても、アルバム一枚で聞けば、十分な説得力がある。
統一性もあり、衝撃度で言えば、17年でもかなり上位にきた作品である。

ベストトラックは③④。
個性は大事であり、ターゲットはキャッチーなバンドが好きな人かな。


THOUSAND EYES - BLOODY EMPIRE ★★★ (2014-05-17 20:00:33)

昨年聞いたアルバムの中で、最も意表を突かれた作品である。
日本産と聞くと、僕は正直手を出しづらい傾向が今でもある。
とは言っても一部のバンドは好きだし、日本産でも良いバンドが存在する事は理解しているつもりではある。
それでも、なかなか手を出せない現状ではある。

所謂イエテボリスタイルのメロディック・デスは、今やメタルコアの一部として残っている感じがするものの、もはや一昔前に流行ったメロディック・デスをやっているバンドは、ほとんど存在しない。
そんな中、このバンドがやっているのは、そのど真ん中である。
特に目新しい事をやっている訳ではないけど、とにかく楽曲の出来が良く、統一性のある作風が爽快感をも、もたらす作品である。
また、メロディの一部やその展開等に、日本産という要素を多少感じさせるものの、サウンドにはスケール感があり、完成度から言えばワールドワイドで戦える程の高さを持つ良い意味で時代錯誤的な作品である。

同一路線で突っ走る、その潔さがたまらない。
バランス感覚なんて無視である。
その徹底ぶりが、勝利へのカギのような気がする。


THREE DAYS GRACE ★★★ (2012-10-04 14:34:33)

最新作である「TRANSIT OF VENUS」を購入した。
全体としては、彼らの中で最もポップでシングル向きの楽曲が多かった、2nd「ONE‐X」と同じぐらい、聞き答えのある作品に仕上がっている。
方法論は異なるが、2ndとは違うベクトルで、聞かす楽曲が増えているのは、さすがである。
彼らの中で2ndが最もコマーシャルな作品であると思うけど、前作そして今作とより自然な作風に仕上げてきている。
それを言い換えれば、より本来の姿を表してきているとも受け取れる。

それにしても、このバンド楽曲作りが抜群に上手い。
ダークであり陰な世界観は変わらないが、メロディーラインの組み立て方は円熟の域に達している。
僕が所謂こういったオルタナ・メタルやポスト・グランジのバンド達を推しているのは、こういったバンドの方が自分の心に響くものが多いからで、ジャンルには全く拘りがない。
そうは言っても、ごく一部のバンドに限られるけど.......。

僕は声を大にして言いたいけど、こういったバンドはホントにアルバム作りに妥協がない。
00年代以降出てきた、こういったバンドで今も生き残っているバンドは意外に少ない。
でも生き残っているバンドには、やはりそれだけの実力がある、と僕は思う。
実に、らしい作品である。


THREE DAYS GRACE ★★★ (2015-03-26 19:28:33)

自分が気に入っているバンドというのは、今のそのメンバーで活動を続けて欲しい....例え、そこにどんな理由があろうと....そう思うのはファンの勝手であり、わがままなのかも知れない...。
それを十分理解した上でも、僕はわがままを言いたい.....。

Vo.のアダムの脱退が発表されたのは、もう2年以上前の事である。
もうすぐ新作が発売になるけど、先行シングルである2曲を聞く限りでは、サウンドの質や楽曲そのものにはあまり変化は無い。
これで安泰......なんて事は、2曲だけではとても判断出来ない。
僕は前作である4thが、とても気に入っている。
3rdの出来が、やや弱いかなと感じていたので、4thの出来は重要であると思っていたけど、4thは
アルバム・オリエンテッド・ロックアーティストらしく、聴き応えのある内容だった。
その作品発売後のアダムの脱退は、非常に残念だった.....。
理由なんて、どうでもいい。
あのアダムのVo.が聞けなくなる.....それでも彼らを支持できるのか....というくらい、僕の中で彼の存在価値は正直大きかった。

新作の中身が気になる。
作品に流れる空気感だけは、変わらないで欲しい.....。
楽曲の出来がどうこうよりも、それが一番気になる。


THREE DAYS GRACE - Human ★★ (2015-04-02 17:59:33)

約2年半振りの新作、通算5枚目である。
Vo.がアダム・ゴンティアからマット・ウォルストにチェンジしているけど、彼らにあまり興味が無い人が聴けば、楽曲によっては気が付かないかも知れないというぐらいに似ている。
まあ元々似ている部分もあるけど、寄せている部分も多く、それはライブを観ると分かりやすいかも知れない。

楽曲そのものの出来は総じて良く、アダムに思い入れがある自分が聞いても印象は決して悪くない。
また、コンテンポラリー色が強化され、一枚のアルバムとしてはここ2作品よりも統一性がある作風に仕上がっている。
しかし、当然マイナスに感じる部分もある。
僕は実験的な部分もこのバンドの場合嫌いではなかったので、その部分が無くなっているのは少し寂しい。
恐らくそういった部分を彼が担っていたと僕は思うので、それは仕方がない事なのかも知れない。
それよりも何よりも、やっぱりアダムのVo.には感情に訴えかけるものが大きく、そのダークで切ない切迫感が減少している点は、予想は出来ていたけど少し不満ではある。

でも、この完成度は僕の予想より遥かに高くて、バンドの顔であるVo.がチェンジしたにも関わらず、大したものである。
楽曲におけるダイナミックさの減少やインパクトの減少等、細かく聞けば気になる点はあるけど、完成度から言えば過去の作品と比較しても、全く引けを取らない。
キャッチーさも十分あって、全体のまとまりという点ではむしろプラスに感じたりする。
僕は、良く出来ていると思う。


THREE DAYS GRACE - Outsider ★★★ (2018-03-09 20:39:36)

敢えて言葉を選べば、良い意味でこじんまりとまとまっている作品である。
今の時代、シングルヒットにどんな意味が...どんな価値があるのだろうか...。
それを考えた結果ではないだろうけど、彼らのマイナーでありダークな良さが前面に出た内容である。

楽曲的には、シングルとしては弱いかもしれない。
また、アルバムはらしさに力点を置きながら、マイナー臭を強調した楽曲で構成されている。
これを、弱いと感じるファンも多いだろうけど、僕は前作よりも断然好きである。

彼らには、いろいろな魅力があるけど、何と言っても曲作りの上手さは流石としか言いようがない。
今の時代、ファンにとっては決して悪い事ばかりではない。
非常に「らしい」作品である。


THREE DAYS GRACE - Outsider - Nothing to Lose but You ★★★ (2018-03-15 21:35:36)

アルバムの中では、一番好きな曲。
落ち込んでいる時に、僕は彼らの作品を聞きたくなる。
この作品で、個人的にはグッと持ち直した感覚がある。

何処か切なく、やっぱり夜に聞きたくなるアーティストである。


TNT - Realized Fantasies - Hard to Say Goodbye ★★★ (2017-07-29 21:22:06)

世間でよく言われる一風変わった曲というのは、努力の結果生まれるというよりも、むしろひらめき型の天才タイプのソングライターが書いている場合が多い。
前作で言えば、②⑥タイプの楽曲があるから僕はこのバンドが好きだった。
とにかく、この作品の中では圧倒的に好きな楽曲である。

この作品の①②は、今でもよく聞いている。


TREAT (2016-04-21 19:41:46)

復活作から、約6年ぶりとなる新作を聞いてみた。
あまり詳しくは調べていないけど、この作品の世間での評価は、前作には及ばないもののまずまずといった感じである。

正直に言えば、僕はあまり好きではない。
アルバムのジャケットからも、なんとなく想像できたけど、なんか煮え切らない感じが全編を覆っている。
音楽性は違うけど、再結成後のヨーロッパがたどった道となんか似ていて、ファンが望んでいるのはそっちの道じゃないよと言いたくなる感じである。
勿論、イントロや楽曲の部分部分には彼ららしい哀愁感はあるし、そんなに悪い出来でもないかも知れない。

だけど、1曲1曲のメリハリに乏しく、似たような感じが続く点は、僕にとってはマイナスに感じる。
例えその理由が、自分たちのルーツを遡った結果であったとしても、メロディのキャッチーさにはこだわって欲しかったし、前作が高く評価された理由にも、もっとこだわって欲しかった気がする。

キャッチーな楽曲は、書ける人にしか書けないのである。
あえて......そうしている感じもして、前作との差別化を図りたい気持ちも理解はできるけど、楽曲の元は良いのでなんかもったいない気がする。
力の入れ方のベクトルを変えれば、もっと劇的に仕上がったと僕は思う。
点数で言えば、81点かな。


TREAT - Coup de Grace ★★★ (2012-10-28 13:59:23)

個人的には一番好きな「ORGANIZED CRIME」に、総合点としては肉薄する程の出来である。
楽曲の出来が平均的によく、それがあの時代.....つまりは80年代の空気感を多分に含むので、恐らく古いファンからは懐かしく、また新しいファンからは新鮮に聞こえるという、相乗効果を生み出し、これがこの作品の高評価に繋がっているような気がする。

80年代の、あのサウンドを再現しようとしている、当時を知らない若いバンドは結構存在するが、突き抜ける感覚というか、楽曲は似ていても空気感が決定的に違っている事が多い。
個人的には、それがイマイチという評価に結びつきがちであるが、この作品は良い意味で古臭く洗練され過ぎていないので、そこがなんといっても最大の良さかも知れない。

ここまで当時の雰囲気が出せるのは、元々バンドにコンポーザーとしての実力があるからであり、オリジナルであるVo.の力も大きい様に思う。

それにしても、懐かしいサウンドである。
このサウンドは、作れそうで作れない貴重さがある。

もし、もう一歩踏み出すなら、今時の人で、曲が書ける売れっ子プロデューサーと組んでみても、面白い気がする。


TRIVIUM (2012-11-20 15:04:51)

今現在、世間での評価がどれくらいなのかわからないけど、僕は今かなり注目しているバンドである。

振り返れば、3rdが出た時、世間での高評価に僕は疑問を感じた。
確かにメタリカ的な要素が強く、HR/HMにより近づいた作風がファンに支持されたのかもしれないけど、僕は小さくまとまった感じがして、それが一番気に入らなかった。
テクニックもあり将来性もある若いバンドが、音楽性を狭める(可能性を狭める)方向性に走る事は歓迎すべき事では無いと僕は強く思っているので、そのギャップの大きさに正直ついていけなかった。

そして4thである。
確かに揺り戻しの現象もあり、アグレッシブさも復活した。
だけど、自分の期待したものとの距離は大きく、満足というレベルには達していなかった.....。

現在における最新作「IN WAVES」を初めて聞いた時、これは!という手ごたえがあった。
何故かどのサイトでも、評価はあまり良くないけど、僕にはかなりの説得力があった。

彼らはまだ若い。
こういうバンドが、HR/HMシーンを引っ張ってもらわないと困るのである。
「IN WAVES」で準備は整った、と僕は見ている。
未だにシングルカットが続いている現状を見る限り、新作はもうちょっと先のようだけど、僕はかなり期待している。
出来ればここで、HR/HMにより接近した作風にして欲しい。
丁度いい頃合いに来ている気がする。

「IN WAVES」は名作だと僕は思う。
期待できないアーティストに、僕は期待しない。
彼らは単なるメタルコアバンドではない。


TRIVIUM (2013-08-01 16:33:43)

デイヴィッド・ドレイマンをプロデューサーに迎えた、新作からのリーダートラック「Brave This Storm」が解禁になっている。
何故ドレイマンなのか......その真意は、まだわからない。
だけど、何らかの変化を求めた結果からくるものだと思うので、この人選も実は非常に彼ららしい。
守る事よりも、攻める事が大事であるというよりも、その場で留まる事が出来ないタイプのバンドである。

自分たちのカラーは、既に出来ている。
だけど、現状維持を好まない頑固な精神性に揺らぎは全くない。
その結果、変化を恐れないし、リスクという考え方そのものが無い。

新曲は、非常にアグレッシブである。
新作の全貌はまだ見えないけど、どんな作品であれ、付いていこうと僕は決めた。


TRIVIUM (2013-10-05 18:08:22)

B!誌レヴューでの高評価。
最近は、CD購入前にはあまり情報を入れないようにしているけど、気になって仕方なかった。

何故、ドレイマンなのか......。
その意味も、段々分かってきた......。
僕は「In Waves」は名作だと思っているけど、新作はそれ以上に面白い作品になりそうである。
「In Waves」を高く評価し、TRIVIUMファンでもあるドレイマンが、プロデュースしているのだから......。
話題性を作るという意味合いが、ゼロである事が証明されたのだから、これが失敗するハズがない。
あと、何日だ......。


TRIVIUM (2013-10-17 17:20:09)

最新作は、僕の中では年間ベストアルバムに決定している。

その内容に不満を持っている人も当然居るだろうけど、出来上がった作品の質の高さは勿論、プロデューサーとしては実績が全く無かったドレイマンを起用し、いい意味で予想を大胆に裏切る作品を発表したそのチャレンジ精神を、僕は高く評価したい。
CDが売れない時代に、無駄に予算を掛けられない事情も十分想像出来るけど、何故プロデューサーが必要なのかを考える意味合いにおいても、この作品の意味する所は大きい。
HR/HMバンドの強みは、自分達だけで曲作りを出来る所にある。
下手に邪魔されたくない....プライドも高く拘りも強いHR/HMバンドにとって、プロデューサーと意見の対立があって不快な思いをするぐらいなら、自分達だけで楽曲を仕上げて、ミキシングだけ任しておけば......という発想になりやすい。
でも、そのアーティストを客観的に見ながら、的確なアドヴァイスをくれる人が居たらどうだろうか。
その意見を取り入れる、取り入れないの最終判断は、バンド自らがすればいい。
でも、意見を聞こうという姿勢は大事である。

この作品、実はDISTURBED色がかなり強い。
僕は、DISTURBEDが大好きで、ずっと似たようなサウンドやバンドを探してきたけど、こんなに似た楽曲、サウンドに出会った事が無い。
つまりは、この作品とDISTURBEDの最新作である「ASYLUM」には共通点が多くて、僕は正直ビックリしている。
両者がこんなに合うなんて、誰が予想出来たであろうか......。

ドレイマンの凄さは、TRIVIUMを下手に変えようしなかった所にある。
バンドの本質を見極めながら、新たな魅力を引き出す。
実は簡単そうで、難しい事である。
何故なら、そこに信頼関係がないと成り立たない事だからである。

個人的には、この組み合わせでもう一枚アルバムを作って欲しい。
路線は変わっても、変わらなくてもいい。
だけど、向上心が強いバンドなので、それは叶うかどうか分からない......。
でも、どういう選択をしても、きっと彼ららしいハズである。

僕は、BFMVも凄く好きだけど、マット・タックがこの作品を聞いてどう感じるのか、是非聞いてみたい。
御三家の他のバンドは、大胆な舵取りをしてきたからね。


TRIVIUM (2014-05-10 16:45:53)

先日、突然ドラマーであるニックの脱退のニュースが入ってきた。
彼らはツアー中であり、今後の日程もかなり決まっているハズ。
何故、今なんだろうか......。
バンド側、ニック本人のコメントを見る限り、まあ友好的な感じもするけど.....。
でも、何らかの問題があり、その問題がある程度深刻にならない限り、こういった事は起きないわけで..
.....そう考えると、そのズレの原因が気になる所だけど.....。

僕の場合、メンバーの脱退の話はできるだけ聞きたくない。
そうは言っても、こういう事は必ず起こるものでもある。
両者にとって、この決断がより良い方向に向かうよう祈るばかりである。

ニックの加入によって、TRIVIUMの音楽性は格段にスケールアップした。
力強さが加わり、リズムに重量感が増した。
それに、飾らない人柄も実に魅力的だった。

この言動は、バンドは常に前を見なければならない事を物語っている。
ある意味、妥協なきバンドらしい決断であるとも言える。
今後が注目である。


TRIVIUM (2015-07-31 18:34:49)

新作から、新曲が公開されている。
この1曲で判断するのはアレだけど、やっぱり変化を恐れないバンドらしく、攻めにきている感じがする。
マイケル・バスケットがプロデュースをしているのが、何とも意味深であるけど、よりメロディックな方向へのシフトチェンジを予感させる新曲である。
大人しいというか、良い意味で80年代的というか古臭いというか、モダンさエクストリームな要素を抑えた、メタルコアからの脱却を推し進めたような作風は、前作同様賛否が出そうである。

やっぱり、ファンへの迎合なんてありえないバンドらしく、自分たちが作りたいものを作るという強い姿勢は実に頼もしい。
現役バンドの中でも、かなり上位に位置するそのチャレンジ精神は、もっと評価されてもいいと思う。


TRIVIUM (2015-08-31 18:37:31)

「今」という瞬間を、最も強く感じさせてくれるバンドがTRIVIUMである。
作品毎にカラーはあるけれど、新作には前作があったからこその味付けが必ず成されている。

気なって仕方なかったので、公開されている他の新曲を聞いてみたけど、やっぱりらしい楽曲である。
各バンドには得意な路線というものがあるけれど、それを一旦置いてまで新たな挑戦を望んでくる。
公開されている中では、「Until The World~」が一番好きだけど、新作がとにかく待ち遠しい。
僕にとって、大物のリリースラッシュがしばらく続く。
嬉しい悲鳴である。


TRIVIUM (2017-08-06 20:58:31)

ようやくという感じで、新曲がリリースされた。
僕はこのバンドの前進力が好きだけど、実験的な要素はもうあまり必要がないと思っている。
各個人には、あの作品が好きだとか、あの時代が好きだとか思い入れがあると思うけど、彼らにはその再現を試みるという考え方がないので、今後は集大成的な作品で僕はいいと思う。

この新曲自体はあまり好きではないけど、集大成的な楽曲にはなっている。
新作が楽しみである。
ファンが望む、アグレッシブさがどこまで復活するのか見ものである。


TRIVIUM - In Waves ★★ (2012-01-26 14:35:41)

2ndと3rd、どちらが好きかと問われれば、2ndという答えは今でも変わっていない。
だけど、それでも世間の高評価程、個人的には高い評価ではない。
ある意味2ndと3rdは、このバンドにおけるふり幅の最大限と捉えれば、この新作まで彼らの音楽性はあまり変わっていない。
そりゃ、多少の変化はあるけれど、それは十分想定内であるといえる。

個人的には2nd、新作、4th、3rdの順で好きである。
だから、この新作の評価は決して悪くない。
1曲1曲それぞれの完成度という点でも、個人的には良くできていると思う。
ただし、このバンドのファンからすれば、らしさの減少という風に捉えれる可能性は正直高い。
このバンドならでは........という要素が、減っているのは事実である。
だから、どのサイトでも、この新作あまり評価が高くない。

だけど、このバンド結構頑固である。
自分達らしさの考え方に、ブレが全くない。
僕は、一番そこが好きかもしれない。


TRIVIUM - In Waves ★★ (2013-06-19 17:44:21)

現在のバンドは、80年代組に比べても音楽的な振り幅が少なくなってきている。
振り幅が少ない事は、決してネガティブな事だけではないけど、勿論、時代背景も関係する事だし....だけど、それをバンド自らが選択しすぎる傾向が強い点には、僕はあまり納得がいっていない。
バンド自身の目標ラインが下がっているのは、ある意味仕方がないのかもしれないけど、あまりにもその枠に入ろうとする若いバンドが多いのには、少々がっかりしている。

4th~この作品で彼らは、現状維持路線を好まなかった。
元々、僕はそういう所が好きなんだけど、彼らは試行錯誤を繰り返しながら、現在に至っている。
楽曲だけ見れば、前作の方が僕は好きかもしれない。
だけど、停滞を良しとしない考えの基で作られた、この作品の意味する所は大きい。
自分達らしさとは......その考え方の結果としての形が、この作風なのである。
楽曲で感じる音楽的らしさだけが、彼ららしさではないのである。

新作は、予定通りでいけば、秋ぐらいなのかもしれない。
それが、どういった作風なのか興味深い。


TRIVIUM - In Waves - Drowning in Slow Motion ★★★ (2016-08-07 05:16:47)

ここ2作品では、コンテンポラリー色を強めているけど、本来こういった装飾の少ないストレートな楽曲にも、このバンドの魅力が上手く表現されている。
彼らにとっては最も得意としているパターンの楽曲だと思うけど、僕は大好きである。

また、このアルバムからは、数曲がシングルカットされているけど、後半の地味な位置にも⑭同様「らしい」楽曲を組み込んでくる、そのセンスも堪らない。
この楽曲を収録しているこのアルバムこそ、彼らとは......という代名詞となる作品であると僕は思う。
やっぱり、いいバンドである。


TRIVIUM - Silence in the Snow ★★★ (2015-10-05 21:12:23)

前作から2年ぶりの新作である。
コンスタントに新作をリリースしてくれるアーティストには、積極的に応援をしていきたいし、ファンの方にも応援して頂きたい。

先行で公開されていた②③⑦を聞いた時、②③と⑦の雰囲気がちょっと違っていた為に、新作はもしかしたら散漫な内容になるのでは.....と少し不安だったけど、なんてことはないまとまり具合である。
②③と⑦は、この新作のふり幅の最大値であり、よってそれ以外の楽曲はそのバランスこそ違えど、その中に収まっている印象である。

この新作で、僕は彼らの一つの終着点を見た気がした。
それは、この作品が最高傑作であるとか、集大成であるという事ではなく、彼らが今まで意識的に行ってきた、作品毎にカラーを変えるという試行はこれで最後にしてもいいのでは、という感じがしたという事である。
勿論、それは挑戦を止めろという事ではなく、楽曲を磨いたりとからしさの確立に力を入れるとか、力の入れ方のベクトルを、そろそろ変えてもいいのではという事である。
もう、このバンドにはいろいろな事に対応できる下地は、完成したと僕は思う。

楽曲は、前作同様メロディックであり、突出した曲はあまり無いものの、その平均値を高く保つという最近の傾向に変更は無い。
ドラムのアタックの弱さというか、軟弱さは少し気になるポイントだけど、そこが改善されれば個人的にマイナスポイントはない。
あと極論を言えば、②みたいな楽曲は、今後は必要がないと思う。
幅が広がる事は悪くはないんだけど、多少無理っぽさを感じるからね。
その方向に行かなくても、全然困らないハズだし.....。


TRIVIUM - Silence in the Snow - Breathe in the Flames ★★★ (2015-10-08 20:31:14)

新作の中では、一番好きな曲。
メロウな感じから始まり、なんか80年代的な雰囲気もあり、とにかく展開や起伏の多めな曲であるけど、彼らの曲作りの器用さを堪能できる1曲である。

たまにレヴューで、キイチはグロウルやデスボイスを止めてクリーンボイスに舵を切ったように書かれているけど、それはちょっと本質と違う気がする
前作や今作なんかは、元々それを必要としない曲作りが成されており、作風なんかもある意味自分達のスキルアップの為という要素も強く、なんでも出来るようにしている過程であるとも言える。

僕なんかにしてみれば、彼らはもうそこら辺のバンドには追いつけないレベルまで成長していて、メタルコアからの脱却というよりも、メタルコアとかそういうジャンルを必要としないバンドにまで進化している気がする。
この変幻自在さは、現代のバンドが忘れてしまっているものでもあり、手に入れたくても手に入らない貴重さがある。

あと、前作と今作のボーナストラックの出来もいい。


TRIVIUM - The Sin and the Sentence ★★★ (2017-10-21 20:18:00)

僕は、先行で公開された①しか聞いてなかったけど、前作の延長線上の香りが強くて納得できなかった。
だけど、それは前作の先行公開された楽曲を聞いた時にも感じた事でもあり、その曲が決して新作を代表する楽曲になっていないのでは、という予感も同時にあった。
その予感は当たるのか......。

先ず振り返っておくと、前々作はオルタナティヴ・メタル色が強くモダン的なアプローチで、キャッチーさが多めに盛り込まれていた作品であった。
そして前作は、80年代の雰囲気を取り入れながらクラシック・メタル色が強く、前作同様キャッチーさを大切にしていた作品であった。

この新作、簡単に言えば集大成的な内容になっている。
これまで彼らは、作品ごとにカラーを作り、いろいろな角度で挑戦してきた。
しかし今回は、その力の入れ方のベクトルを、らしさの確立に切り替えた感じである。

彼らにしか出来ない事......を考えた時、この楽曲この作風は大正解である。
他のバンドでは、再現できない世界が展開されている。
しかも、過去のどの作品よりも独創的である。

これは、いい。
キャッチーさは多少抑えられている。
しかし、多くのファンが望むアグレッシブさは復活している。
これまでの努力が、決して噓をつかない事を証明した内容である。
このバンド、やっぱりひと味違う。


TRIVIUM - The Sin and the Sentence ★★★ (2017-11-03 15:56:49)

恐らく、僕が選ぶ17年のベスト・アルバムは、この作品になりそうである。

集大成という言葉は、音楽的なことは勿論、それ以外の部分にも当てはまる。
彼らは、今の時代には珍しくファンを常に置き去りにしてきた。
「ついてこれない奴は、ついてこなくてもいい」という姿勢は、貫くのが案外難しい。
そこには、当然リスクを伴う。
ファンは大事であるけれども、絶対に迎合はしない......。
この強い信念の下、彼らは自分達のやりたいこと、やるべき事を優先してきた。
その結果が、この新作に表れている。
特に⑧~⑩なんて3部作と呼べる程、今現在の彼らが強く反映されている。

個人的には、コア色が強い後半が特に好きである。
前々作も年間のベスト・アルバムに選んだけど、それとは別の良さがある。


TRIVIUM - The Sin and the Sentence - The Wretchedness Inside ★★★ (2017-10-26 21:03:23)

この新作の中では、1番好きな楽曲。

今の時代、先は全く見えない。
前に進んでも、そこに何かがあるという保証なんて一つもない。
必死で頑張っても、報われないのがオチである。
だけど、だから何なんだ......。

このバンドの前進力は、実に頼もしい。
いろいろな意味で、ズルをしているバンドが多い中、手を抜かないその姿勢はまぶしすぎる。
貴重である。


TRIVIUM - Vengeance Falls ★★★ (2013-10-08 21:35:36)

マット・キイチ・ヒーフィー率いるTRIVIUMの約2年ぶりの新作は、あらゆる意味で守りに入っているバンド達への挑戦状的作品に仕上がっている。

楽曲は複雑でありながらも、力強くコンパクトである。
また、プロデューサーであるドレイマンの功績は大きく、DISTURBEDの良さをTRIVIUMに融合させて、楽曲に新鮮味を与えている事に成功している。
Vo.に限らずドラムス、ギター、ベース全てが新たなチャレンジを施し、過去のどの作品よりも単純に一体感がある。
とにかく、楽曲はメロディアスだし、泣きも十分にあって、ツイン・リードも適材適所で見事に決まってくる。
空間の使い方も上手くて、サウンドプロダクションも非常にバランスがいい。

個人的には、期待以上の出来であり、文句の一つも浮かばない完璧な作品である。
もうメタルコアなんて言葉は、必要がない。
これぞ王道のHR/HMである。
やっぱり、凄いバンドだ。


TRIVIUM - Vengeance Falls ★★★ (2013-10-09 20:44:06)

最新作は、変化を恐れずチャレンジや努力を怠らなかったバンドの集大成である。
彼らは、数多くのライブをこなし、実力を磨いてきた。
そして、ファンサービスにも手を抜かなかった。
そういう謙虚な姿勢があってこその結果であり、決してこれは偶然の産物ではない。

優れたアーティストというのは、案外自己分析能力に長けている。
それでも、第三者的意見は必要である。
その重要性を、この作品は証明している。

らしさとは、何なのか........。
それは自分たちが作り出すというより、結果的にできあがるものなのである。

決して、マットだけが優れているのではない。
実は、バンド全体が凄腕集団になっていたのである。

この作品の一番の凄さは、このバンドの無限の可能性を証明した所にある。
これこそ、未来へとつながるHR/HMである。


TRIVIUM - Vengeance Falls ★★★ (2015-02-15 21:08:35)

僕は予想していたけど、従来のコアなファンの方からは比較的否の意見が多かった。
今現在、音楽性を変える.....事に関しては、相当なリスクを抱える事になる。
それは、ある意味ファンを裏切る行為になるからである。
ただでさえCDは売れない。
興行中心の今現在、そんなリスクを冒してまで........冒険できるバンドは少ないし、その実力もないというのが現状である。

意識的、無意識そのどちらでも構わないけど、安全策で守りに入る事を良しとしているバンドが、実は圧倒的に多い。
それは、致し方のない事ではあるけれど、それでも彼らのように変化やリスクを恐れずチャレンジし続けているバンドもいる。
僕はこの作品大好きだけど、彼らがこの方向性で今後ずっと進んでもらいたいなんて、これぽっちも思わない。
この作品が、彼らにとってのゴールでもないし、歴史を振り返った時に代表作とは呼ばれないかも知れない。

だけど、ここまで思い切った舵を切れるバンドは、現代では稀である。
当然、そこには日々の努力が必要となる。
しっかりとした基本がないと応用は出来ないのである。

この作品を好きでも嫌いでも構わないけど、彼らの本気度はファンをも突き放している。
ついてこれない奴は、ついてこなくてもいいという姿勢が、僕には眩しすぎる。


ULTRA-VIOLENCE - Deflect the Flow ★★ (2015-05-26 21:20:42)

こういったバンドをどう呼んだら最適なのか分からないけど、ニュー・ウェイヴ・オブ・スラッシュ・メタルの一派であることは間違いない。
ここ数年、ヨーロッパから出てくる、この手の若手スラッシュ・バンドのアルバムは平均値が高く、僕は好きで意外に持っているんだけど、あまり発言はしていない。

彼らは、この2ndで日本デヴューを果たしているんだけど、B!誌における評価はあまり高くない。
確かに1曲の中に2、3曲分のアイデアが詰め込まれているというコメントには僕も同感で、そこにキャッチーさが感じられれば、それは逆にプラスポイントになるハズなんだけど、残念ながら楽曲の輪郭がボケてしまっていて、すんなり耳に入って来ない点はマイナスに感じてしまう。
だけど、これをコンパクトにしてすっきりし過ぎると、そこら辺のバンドと同じになってしまうので、個人的にはこの路線でもいいので、展開に面白さが感じられるように、楽曲のレベルアップを目指してほしい。

まだまだ若いし、サウンドにはダイナミックさもありメジャー感もあるので、一つ階段を上がって欲しい。
やる気は伝わるし、今後頑張って欲しい次世代スラッシュ・バンドの一つである。


UNEARTH - Darkness in the Light ★★ (2014-12-02 18:47:08)

ジャンル的にはメタルコアに属するバンドではあるけど、実は作品毎にそのカラーは違っていたりする。
メタルコアという言葉を聞いて想像するサウンドで言えば、この作品が一番その形に近いのかも知れない。
As I Lay Dyingとの共通点で言えば、メロディーの比重が多い事やそのジャンル以外の人にもアピールできるHM/HRとしての普遍的な魅力の高さに、表現できるのかも知れない。
メタルコアと聞くと敬遠しがちな人も多いと思うけど、まあそこら辺の新人バンドには出せないレベルの高さや安定感は、もっと評価されてもいい気がする。

新作ではガラッと変わり、ゴリゴリ感むき出しのサウンドになっているけれど、それもまたこのバンドらしいと僕は思う。


UNISONIC - Light of Dawn ★★★ (2014-08-07 15:28:15)

まだまだ、キスクのVo.を生かす為のプロジェクト的な感覚が強い、UNISONICの2ndである。
過大な期待感を抱かず、あくまでも楽曲志向で捉えるなら、帰ってきたクーカイさん同様、良く出来た作品だと僕も思います。
総じて楽曲のレベルは平均値を越えており、1stとの単純比較においても、レベルアップした部分は多いと思う。
特に、ある意味狙ったような路線でもあり、そういった楽曲が続く前半は、このバンドに期待するものが多く詰まっている感じがする。

だけど、個人的な感覚で言えば、個人的ベストトラックである⑦や⑨のような、典型的な楽曲ではないけど変化のある楽曲に魅力を感じたりする訳で、別に路線を狙わなくても腕のあるソングライターが居るのだから、幅はもっと広げてもいいと思う。
変化を付けるためにも、マイナー調をもっと増やしてもいい気がする。

でも、マイケル・キスクのVo.をこういった楽曲で堪能できる幸せは、何とも言えないね。
比較的HR/HM歴が浅い、若いファンの方がこれを聞いてどう感じるのかが、非常に興味深い。
過度な期待感を抱くのだけは、やめてほしい。
HELLOWEENの名作とかね。


UNISONIC - Unisonic ★★ (2012-04-24 17:58:42)

あの「キーパー~」路線では勿論ないけど、一通り聞いた直後の感想としては、決して悪くない。
メリハリの利いた楽曲による構成ではなく、どちらかと言わないまでも、同一路線のミドルチューンを中心にした楽曲構成である。

こう書くと、悪い印象を持つという人もいると思うけど、このバンドのソングライター陣は強力である。
良い意味でもそうでない意味でもキスクに配慮した楽曲にはなっているけど、楽曲は結構良かったりする。
もう少し、アレンジや装飾部分に力を入れれば、もっとメリハリの利いたメタル路線になったとは思うけど、それも恐らくキスクに多少配慮した結果なのであろう。

現ハロウィンでさえも、あの「キーパー~」路線を目指していないのであるから、その幻想さえ断ち切れば案外いいじゃないかという感想が聞かれそうな内容である。
個人的には、予想以上に良かった。
そこら辺の84点ぐらいの新人バンドの作品を聞くくらいだったら、この作品の方が絶対にお勧めである。
キスクのVo.は、やっぱりいいね。
「キーパー~」との比較論だけは、絶対に止めて欲しい。


VAN HALEN - A Different Kind of Truth ★★ (2012-02-11 06:19:36)

先行シングルが、恐らくアルバムの中で一番キャッチーなんだろうなあ~と思っていたので、個人的には予想通りの作風だった。
「1984」~「BALANCE」までの、キャッチーな彼らを期待すると、物足りないという感想が聞かれそうだけど、なんせ長すぎるブランクがあった事を考えれば、僕にとっては合格点である。
サミーがVo.であれば、作風は多少違っていたのかな、と考えさせるほど楽曲はデイヴ寄りである。

もう少しシングル向けの楽曲があれば、誰しも納得という感じになったと思うけど、それは高望みかも知れない。
それにしても、新譜が聴けたという事だけで僕は単純に嬉しい。
彼らには、少しでも多く今後のHR/HMシーンを活性化してもらいたい。


VAN HALEN - Balance ★★ (2010-02-12 17:56:00)

このバンドの良さは、空間の使い方の上手な所である。
音を詰め込みすぎないので、楽曲の輪郭がすごくはっきりしているのが特徴である。
また意外にシンプルであるために、ごまかしが効かないタイプのサウンドである。
それにしても、ここまでアメリカンを意識させてくれるバンドはいないね、良い意味で。
このアルバム、個人的には評価があまり高くないけど、それはその他のアルバムが強力すぎるからで、こんな楽曲はそこらへんの新人バンドには絶対書けないと思う。
デイブの個性は魅力的だけど、やっぱりサミーのVo.はいいね。
ちなみに、日本ではバカ売れしたアルバムである。
ここ10年ぐらいの停滞は、ホントもったいない........。


VEILED IN SCARLET - Lament ★★★ (2017-02-01 18:20:13)

僕は、今でもメロディック・デスが好きである。
だけど、日本のバンドはあまり聞いていない。
それは、ジャンルを問わずだけど......。
それでも、好きなバンドはいる。

それにしても、このミニ・アルバム非常に出来がいい。
ドラマティックであり、琴線をかなり刺激してくる。

日本発......なんて言葉は不要である。
音楽で熱くなりたいなら、聞くしかない。
選択の余地はない。


VOLCANO - Juggernaut ★★★ (2016-09-22 13:13:31)

アーティストが、今現在の音楽シーンに落胆するのは簡単ではあるけど、それはファンも同じだろうけど、比較的自由な環境であまりプレッシャーを感じることなく曲作りを行い、物事をシンプルに考えられるという反対側の立場に立てば、その中にも光明を見いだせるのではないだろうか。

前作からわずか1年という、圧倒的に短いスパンでの新作リリースである。

基本的な方向性は、前作とあまり変わらない。
だけど、フックやギターソロを甘味になりすぎない程度に多めに仕込んでいる為、楽曲はバラエティーに富んでいるし、聞き応えもある。
特に日本的なある意味クサい展開を取り入れた④~⑦がアクセントになっていて、面白い仕上がりになっている。

この作風で世界を目指せよと言っても、80年代や90年代では、その言葉に説得力はない。
だけど、今の時代なら面白い気がする。
曲作りを含めて確かな演奏技術は、世界のバンドにも対等に戦えるモノがある。
大袈裟ではなく......。


VOLCANO - Melt ★★ (2015-09-22 10:52:45)

CDショップの店員さんのちょっとしたコメントが、妙にひっかかり思わず購入した一枚だけど、13年のTHOUSAND EYES同様、やるなJAPAN勢と感じた作品である。
僕はこのバンドの過去を一切知らないし、バンド名を知っていたぐらいで、なんの予備知識もなかったけど、日本発でないと出ない音色が多数あり、これは....なかなかいいんじゃないのと、素直に思ったのは事実である。

どこかで聞いた事があるという感じよりも、なんか懐かしいなあ~という展開の曲が多く、泣きの種類も日本発らしい哀愁を含んでいて、琴線に触れてくる。
アルバム一枚としても、オヤッと感じるような曲もなく、良く出来ている。
最近のこういった日本勢のサウンドを聞いていると、なんか懐かしく、世界が忘れてしまっている要素を上手く楽曲に取り入れているなあ~と、僕は感じる。


W.E.T. - Rise Up ★★★ (2013-11-07 15:10:15)

1stよりも、ロック色を強くした2ndである。
やっぱり、ジェフのVo.はいいね。
彼がVo.である事で、点数が5点ぐらいはアップするからね。

1stもかなり評価が高かったと思うけど、個人的にはこの2ndの方が好きかもしれない。
哀愁さ加減は多少減ってはいるものの、楽曲の骨格はこの2ndの方がしっかりしていると思う。
楽曲によっては、タリスマンに似ているし、平均的なクオリティーも決して1stには劣っていない気がする。
個人的には、2ndの方がはるかに上だけどね。
という事は、1stが好きだった人にも、ハードポップが好きな人にも、十分アピール出来る完成度であると思う。

こういった楽曲は、そこら辺の新人バンドには書けないので、やっぱりソングライティングにセンスがあるというのは、強い武器だよね。
本当に、良い出来ですよ。


WAGE WAR - Blueprints ★★★ (2018-05-19 20:12:08)

昨年ぐらいまでは、僕はこの手のバンドを手厚く聞いてきた。
でも、正直これだと言える作品に出会う確率は極めて低い。
勿論、中には琴線にふれてくるバンドもいる。
だけど、それを細かく紹介する気はない。
そのなかでも、僕はこのバンドが圧倒的に好きである。

この1stも、心を熱くする楽曲がズラリと並んでいる。
理屈ではない。
演奏能力とか、キャリアなんて関係ない。
イモくさかろうが、そんな事はどうでもいい。
とにかく、楽曲がいい。


WAGE WAR - Deadweight ★★★ (2018-05-12 21:04:06)

アメリカで長い間猛威を振るってきたメタルコアというジャンルにも、ここ数年勢いが無くなってきている。
そこそこ知名度もあり、良いアルバムを作ってきたバンドでさえ、活動を続けるのが難しくなってきている。

そんな中、今僕がかなり気に入っているのがこのバンドである。
1stもかなり聞き込んだけど、この2ndはそれを上回る出来である。
やっている音楽は、想像できるメタルコアど真ん中である。
目新しさなんてないけれど、これがホントに良いのである。

AILD程メロディーは豊富ではないけれど、共通点も多く何といっても心に響いてくる楽曲が特徴である。
今このご時世で、堂々王道路線で勝負してくる度胸は大したものである。
貴重な存在である。

個人的には、昨年のベスト・アルバムの第2位である。


WARDRUM - Messenger ★★★ (2014-04-16 16:42:19)

ギリシャ発、一部のコアなファンからは絶賛されている3rdである。
とにかく、メロディがクサくてこの手のファンなら聞いて損は無いというレベルである。
一番近いのはノクターナル・ライツであり、どこかインペリテリ風でもある。
それらのバンドの絶頂期の頃のクサさを有しながら、楽曲の基本は哀愁要素が強いメロディック・スピード・メタルである。

と言いながら、僕はそれらの主流なナンバーではなく、サビがトニー・ハーネル的な③や良い意味でしつこい進行の⑥、また楽曲の骨格がイングヴェイ的な⑨等が好きだったりする。
今のこのご時世で、こういう楽曲を聴ける幸せはマニアにはたまらないと思うけど、この手にあまり興味がない友人に聞かせると、まあまあというそっけない返事が返ってきたりする。
例えば、先に挙げたバンドを超えるような出来の楽曲があれば、強烈にプッシュしたいけど、僕の感覚ではやっぱり本家には及ばないのが現実ではある。
だけど、この手でこのレベルは、なかなか出ては来ないので、日本のファンの支持でこの音楽性を続けられるよう是非応援していただきたいものである。

この手のバンドにありがちな洗練された結果、面白みがなくなるという流れには絶対なって欲しくない。
なかなか貴重ですよ、このサウンドは。


WHITE LION - Mane Attraction ★★★ (2012-08-16 02:49:34)

今振り返って見ると、当時ポップなHRが流行っていた頃でさえ、このサウンド、この楽曲はかなり魅力的であった気がする。
僕はマイクが関わっているアルバムは結構好きだけど、ヴィトがいたホワイト・ライオンの4作品はどれもが味わい深い。

この楽曲作りにおけるセンスは、実は磨けば光るものでもないし、努力してもなかなか身につかなかったりするから貴重なのである。

個人的には、最近メタルコアやポスト・グランジと呼ばれるサウンドを聞く機会も多いが、それはこういったアルバムが無い為で、実は根本はこういったアルバムの方が圧倒的に好きである。
今現在、80年代に近いサウンドを出すバンドも多いが、楽曲は良くできていても、何かが決定的に足りないと感じる事が多いのが現状である。
やっぱり、何度聞いてもいい、彼らのアルバムは......。


WHITE LION - Return of the Pride ★★ (2009-06-06 17:36:00)

僕はまず、この作品をサンプル盤で視聴した。
でも、このサンプル盤とかプロモ盤というのは、実はくせもので正規品でなかったりすることもある。また、最終の音源でない場合もある。
僕の場合、知人からもらったものが多いが、それでも気にいれば音源はあっても、購入する場合がほとんどである。
ファンなら、内容がどうであれ、先ずは購入する。購入したのなら、批判的意見もあり、というのが僕のスタンスである。
この作品、僕は今でも定期的に聞いている。楽曲も平均的によくできている。
マイクには、やっぱりセンスがある。


WINGER - Better Days Comin’ (2014-05-06 04:37:08)

僕は、楽曲の出来が良いと思っても否定することがあるし、逆に楽曲の出来はイマイチと感じたとしても称賛することがある。
例えば「Ⅳ」なんかは、楽曲の出来そのものは決して悪くないと思う。
その考えは、当時も今も実は変わっていない。
だけど、アプローチの仕方、作品に対する考え方を変えれば、もっと良いアルバムに仕上がった可能性が高いと感じたので、当時は肯定はしなかった。
楽曲の出来は、勿論大事なことではあるけれど、それが好きなバンドである場合、僕は点より線という視点で見てしまう習性がある。
これを肯定すると、次作はどうなるのか.......そのシミュレーションの結果が良くないから、肯定は出来ないという考えになる。

逆に「KARMA」に関して言えば、黄金期の良さを復活させたいという意図が作品全体に感じられ、これこそが多くのファンが期待する路線であり、個人的にもこれだと感じたので高評価となった。
実際、楽曲の出来も良くて、このバンドらしい楽曲におけるらしいフックが復活した点は、嬉しい誤算でもあった。
この考えの延長線上であれば......新作はきっと......。

そして、4年半振り新作の登場である。
僕の考えでは、「Ⅳ」は再始動後初のオリジナル作品という事もあり、モダンさにある程度力点が置かれていたように思う。
そして「KARMA」は、昔の良さを出来るだけ復活させようとしたハズである。
すると、この新作はどうなのか......。

恐らく、この作品フラットな気持ちで何の気負いもなく自然に出来た結果である気がする。
明確なテーマも見えないし、前作と前々作とも違う気がする。
個人的には、バンド自身が最も好きではない2ndのような、1曲1曲が独立した個性感溢れる作品を期待していたけど、そうはなっていない。
僕は「KARMA」が好きだったので、その流れを心の中で期待していたけど、4年半という時間の経過は結果として長かった気がしてしまう。

作品に対する評価は、敢えてしない。
ファンの視点によって、評価が分かれる作品である事は間違いない。
今の時代、作りこむのはバンド自身が最も嫌う事かもしれないけど、このバンドの場合それをすれば、その分の結果はきっとついてくるハズである。


WINGER - Karma ★★★ (2014-04-02 16:28:50)

振り返れば、3rdアルバム「PULL」は時流に乗った作風ではあったけど、彼らの実力を証明する内容で、僕は結構気に入っていた。

そして前作「Ⅳ」は、13年振りの新作となったけど、時代のブランクを感じさせない所には凄さを感じたものの、内容的には一体何をやりたいのかが見えにくく、モダンさやダークさばかりが印象に残った作品であった。
実験的又は意欲作と言えば、見かけの言葉としてはいいけど、再結成バンドにありがちな「昔の良さをある意味否定している」様に僕の目には映った。
このバンドの、良さは一体何なのか......。
「らしさ」を考えると、やっぱり僕には納得いかない部分が多かった。
とは言っても、個々の楽曲の部分部分には玄人集団ならではの仕掛けも結構あったけど.....。

そして、5枚目の「KARMA」である。
この作品を聞いて僕が単純に思ったのは、これが本来「PULL」の次に来るべき作品だったのではないかという事である。
1stや2nd、そして3rdの要素も十分にあって、何よりアルバム1枚としての完成度がその3作品レベルまで復活しているのである。
よって楽曲はメロディアスであり、フックも多い。
ファンが彼らに求めるもの.....これが単純に多い点は、個人的には嬉しい誤算であった。

決して、前作からの流れで出来た作品ではない。
ソングライティングに力のあるバンドらしく、楽曲は強力である。
らしさは、見事に復活した。


WOVENWAR - Wovenwar (2014-08-12 17:53:02)

AS I LAY DYINGのメンバーによる新バンドという紹介が適切なのか分からないけど、どちらにせよ、ティムの逮捕の件によって、活動停止を余儀なくされたメンバーが創めたバンドのデビュー作である。
ちなみに、Vo.はOH,SLEEPERのシェーン・ブレイである。

AS I LAY DYINGの場合、やっぱりティムの存在感が大きく、バンドの顔でもあり中心人物であった訳だから、音楽性はそのままに似たようなVo.を探して.....という発想にならなかったのかも知れない。
または、この際だから、ちょっと違う音楽性にしようかと思ったのか、はたまたシェーンを迎えたから結果的にこうなったのか、その真意が分からないので、これをどう捉えたらいいのか正直難しい。
意外に音楽性自体には大きな変更点は無いのかも知れないけど、Vo.の質感の違いがサウンドの印象を大きく変えてしまっているのは事実で、何とも微妙な位置に存在する音楽性になっている。
もはやメタルコアというより、オルタナ・メタル的感覚が強く、AS Iにはなかった新たな要素も加わっている。

個人的には、良いとも言いたくないし、悪いとも言えない出来であり、何とも難しい。
元々メロディックな部分には強かったわけだから、もっとその部分を強調しても良かったのではないか、とも思ったりするけど、このサウンドはなかなかマニアックでありこれはこれで貴重ではある。
キャッチーな要素が少なく、それが地味な印象に繋がり、イマイチという評価になりそうな危惧は感じるけれど、僕は応援すると決めているので、今後の動向には注目していきたいと思う。

ただ、なんでこのVo.なの?という意見は多く出そうな気がする......。


YNGWIE MALMSTEEN - I Can't Wait ★★ (2009-03-28 14:45:00)

このCDの楽曲で特筆すべきものはあまりないけど、当時このCDを買ったインギーファンは意外に多かったのではないだろうか。
ファンとしては、ミニ・アルバムだろうが、一応チェックはしておきたい............例え、どんな音源だろうが.........。
アルバム未収録のたった1曲のためだけに、高価な輸入盤CDシングルを買い、例え内容が悪くても、それはファンとしては当たり前の行為だった気がする。
もし今の時代、このCDが発売されたとしても、ほとんど売れない気がする。
それは、アーティストに対する愛情の深さに比例するのである。
雑誌やネットで評価が高いから購入するというのも悪くはないが、ファンならどんな内容でも無条件で購入するという頑固なファンがもっといてもいい気がする。
あの作品は、評価が低いから見向きもしない..........では、悲しすぎるのではないか。
このCD、久々に聞いたけど、あの時代は近くて遠い気がする.......。


YNGWIE MALMSTEEN - Magnum Opus - Tomorrow's Gone ★★★ (2017-05-24 21:19:34)

当時、僕はこのアルバムを発売日1日前に買って、カーステレオで初めて聞いた記憶がある。
その時の感想も何故かハッキリ覚えていて、イマイチだけどギリギリセーフだと思った。
この作品発売当時は、まだまだ日本ではHR/HM熱が高かったと記憶している。

今にして思えば、この出来で文句を言うのは......という気もするけど、当時日本では彼はトップクラスの人気者であった。
その中でも、当時一番好きだったのがこの曲である。
あれから、もう20年以上が経過している。


YNGWIE MALMSTEEN - Perpetual Flame (2010-12-13 18:41:39)

もう新作が出ても、想像できる範囲内での作風にはなっているし、発売日が待ち遠しくてたまらないアーティストではなくなってはいるけれど、何故か新作が出ると買ってしまっているという、僕にとっては不思議な立ち位置にいるイングヴェイ。
でも絶対に、ある一定基準はクリアしているというその実力の高さに、僕は今でも魅力を感じているのであろう。
視聴なんかしないし、必要がないアーティストなんて、今のシーンでもそう多くは居ない。
やっぱり、彼は偉大だな~と、単純に思う。

肝心の内容は、まあいつもの感じかなあ~。
ただ前作の反省なのか、収録曲数の減少と、前作より陽の部分が多いという点は、前作に対する揺り戻し現象なのかも。
ただリッパーの声は、やっぱり合ってはいない気がする。
彼の特徴を押さえなければ、楽曲に合わない時点で、相性は良くない気がする。
それでも、全体で捉えれば、この手では他のバンドの追随は許さない所はサスガである。


ZARD - OH MY LOVE ★★★ (2013-04-21 18:20:03)

今CDを整理中なので、久々に聞いてみたけど、やっぱりいいね。
ZARDのCDは3枚持っているけど、一番聞いたのがこの作品である。
シングル以外の出来が良くて、歌詞の説得力といい、名盤ですよ。

僕は自分で編集したmyベストMDを、今でも定期的に聞いてます。
ZARDって、メロディが秀逸で、坂井さんの人間的な魅力が詰まってますね。


ももいろクローバーZ ★★★ (2012-10-29 17:02:49)

今度の新曲は、強力ですね。
ドラマにもあっているし、こういうらしさもありのメジャーな楽曲こそ、今の彼女達にはピッタリですね。
これで、売れなければ、何かに原因があるとしか言いようがない、最大級の出来だと僕は思います。
 
これは、ヒットの予感大です。
いよいよ、モモクロも曲において、メジャー進出です。
ホントに、よく出来てます。


モーニング娘。 (2014-11-11 21:52:51)

僕はアイドル系の音楽は普段ほとんど聞かないんだけど、人気の復活の要因が知りたくてちょっと聞いてみた。
モー娘。ファンでなければ、今のメンバーの名前すら知らない人がほとんどである気がする。
勿論、僕も知らない。
だけど、パフォーマンス力や歌の説得力から見れば、今の人気は十分納得できる気がした。
昔のヒット曲を今のメンバーで聞いた方が、歌そのものに強さがあって、昔とは違った魅力がある。
もしかしたら、歌手としての力は今の方が断然あるのではないだろうか......。

やっぱり、何か理由がないとこういう現象にはならない事をあらためて感じた気がする。
歌の路線的には、「シャボン玉」みたいな楽曲を聞いてみたい気がする。