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ヤングラジオさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 201-300

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ヤングラジオさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 201-300
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IN FLAMES (2014-07-10 19:57:11)

今年に入ってもう半分以上が過ぎたけど、2014年断トツに聞いているのが、このIN FLAMESである。
新譜も予約しているし、11月16日にも参戦予定である。
個人的には、イェスパーの脱退が未だに尾を引いている部分はあるんだけど、「SOUNDS OF~」の出来には実は感動していて、メインソングライターを失いながら、ここまでの完成度を誇れるバンドの底力やモチベーションの高さに、バンドの事をますます好きになっている次第である。

新作の内容が凄く気になっているんだけど、公開されている新曲はまだ聞いていないし、聞くつもりもない。
路線が前作の延長線上である事はなんとなく予想できるけど、戻すのかそれとも進むのか、はたまた現状維持なのか......その加減具合に僕は注目している。
待ちに待った新作リリースで、来日公演、まだまだマイブームは終わりそうにない。


IN FLAMES (2014-10-12 04:09:53)

予想通りというか、新作である「Siren Charms」の一般的な評価は、決して高くはない。
だけど、自分的には現メンバーでのやれる事を考えた場合、結構頑張った結果であると思う。
イェスパーが担っていた部分...というのは、やっぱり他の人では真似さえ難しいのではないだろうか。
ファストでキャッチーなリフや楽曲は、努力をしたからといってそうそう簡単に生まれるものではない。
メンバーでさえ天才的と語っていた、イェスパーのリフメイカーとしての力やソングライティング力を失ったから、こういう路線になった訳であり、それでも何とか一つの形にしてくるバンドとしての力を僕は大いに評価したい。

もう、かつての楽曲は期待できないのかも知れない。
だけど、今の彼らも十分魅力的である。


IN FLAMES (2014-11-04 21:05:20)

正直に言えば、イェスパーが創めたThe Resistanceの1stとイェスパーが居なくなってから発売したIn Flamesの作品を改めて聞いてみて感じるのは、両者共残念ながらIn Flamesの全盛期の作品を越えるような作品を期待できそうもないという寂しい現実である。

バンドというのは、実に難しいものである。
なんとかならないものだろうか.......。
化学反応があったからこそ、中期以降の彼らには魅力的なオリジナリティがあったのに......。
そうは言っても、これだけは何ともならないだろうね。

圧倒的に、彼らの作品を聞きまくった2014年。
そして感じたのは、何とも言えない寂しさと悔しさである......。


IN FLAMES (2014-11-21 21:56:44)

KNOTFESTに関する感想を書こうと思っても、なかなかそういう気分になれなかった。
個人的には最も注目していたバンドだったけど、いろいろ考えた結果やっぱりこのままでは駄目なんじゃないかという結論に至った。
セットリストに関しては、限られた時間での演奏と考えれば、新生をアピールするのは当然の事であり、問題は感じなかった。
彼らとしては、今現在の自分達をアピールしたいわけであり、クラシックツアー的な内容を避けたのは至極当然であった気がする。

だけど、ライブで聞いた時に感じたイェスパー脱退後の楽曲に感じるマイナス部分は大きく、これをどうにか改善しない限り彼らの今後はかなり心配な気がした。
無意識としてでも、過去を残そうとした「SOUNDS OF~」までが限界であり、それを意図して越えてしまった新作の方向性をもう一度検討してもいいのではないかと、個人的には思った。
キャリアが長くなれば、どのバンドにも分岐点はあるんだけど、このまま尻すぼみになっては正直困るのである。

新作の出来自体は悪くないけれど、このまま自然に進んではいけないと僕は強く思った。
イェスパーの復帰が、全てを解決してくれるんだけどなあ~。
難しいのはわかるし、それはそれで新たな問題が生まれそうな気もするけど...。


IN FLAMES (2016-08-20 19:31:36)

僕は、ダニエルのドラムが好きだった。
上手い下手とか、手数が多い少ないとか、そういった理由ではなく、単純に相性というか自分の好みであった。

僕にとって、ドラムというのは凄く重要な要素であり、例えどんなに上手い人が後任として入ろうが、結果として質感が変わってしまっては、楽曲の魅力が大きく減ってしまう事となる。
別に後任の人にダニエルの物まねは望まないけど、このバンドにとっては想像以上に重要なポイントなので、慎重にやって欲しい。

新作は今年か来年かわからないけど、楽曲的には前々作あたりの作風を期待したい。
それなら、実現可能だろうし...。


IN FLAMES (2016-08-27 20:55:19)

年内に発売予定の新作から、2曲が公開されている。
「これくらい思い切った方がいい......。」
「まあ、やっぱりこうなるよね。」

振り返れば前作は、生みの苦しみを味わう新機軸に特化した作風だった。
逆に前々作は、極端に言えば似たような楽曲が多かったので、それらを解消すべく前作は、バラエティーに富んだ楽曲で構成されていた。

従来型の前々作、新型の前作、どっちを選択するのかに興味があったけど、どうやら彼らは従来の路線に戻した感じである。
とは言っても、表面の質感は今までと違っていて、それは新しいかも知れない。

前作は、作りこんだ力作でもあり一枚のアルバムとしての完成度も高かった。
だけど、窮屈な感じは従来の良さが殺されているように、僕には感じた。
別に目新しい事を、無理してやる必要はない。
音楽的な幅が広ければ広いほどいい、という事は無いのである。

また、重さや激しさが足りなく感じる人も多いだろうけど、今のアメリカのロックシーンから考えれば、時流には合っている気がする。

まだ2曲しか聞いていないけど、前作よりは僕は好きな感じがする。
2年という、最近では比較的短いインターバルで発売される理由が、キーポイントかも知れない...。


IN FLAMES (2016-12-01 07:45:30)

今度は、ベースのピーター・イワースの脱退である。
自分にとっての黄金期を支えてきたメンバーの、相次ぐ脱退劇に正直心がついていけない。
キャリアが長くなれば、避けれは通れない問題ではあるけど、勿論個人には事情があるし...。
まあ、結局は残った2人のバンドになってしまったんだなと、裏読みもできる訳だけど、そんな事は抜きにして、個人的には「これでいいんだと」と割り切れた矢先の悲しい出来事である。

音楽性が維持できれば、別に問題ないんじゃね.......と簡単に割り切れるのは、そのバンド自体に思い入れが少ない事を表しており、そのバンドの音楽性にしか関心がない事を証明している。

でも、だからといって、これらに正解となる答えはない。
だからこそ、心境は複雑である。


IN FLAMES (2016-12-02 17:58:51)

>枯林さん

確かに、こういった事は全てのバンドに起こりうることであって、どんなにファンが強く望もうが、それを防ぐのは不可能な気がする。
仕事だと割り切ってくれたら......なんて考えられるのは、結局は第三者だからである。

事の発端は、バンド的にも音楽性的にも一番変化があった、イェスパーの脱退にあるとは思うけど、音楽性の変化やバンド内のパワーバランスの変化等には、結局はこういった結果が待っているのだと思う。
民主主義は理想だけど、バンド活動には弊害もあるから、タチが悪い。

原因は、複数あるだろうしね。
どうにも寂しいね、やっぱり......。


IN FLAMES (2017-11-19 21:07:31)

カヴァーを収録したEPがリリースされた。
僕はアルバム「Battles」を、恐らく古くからのファンの中では高く評価していると思うけど、それは決してこの路線を全面的に支持した訳ではない。
それは、前の路線を再現できないのなら、無理に昔に固執する必要はなく新たな方向性を探した方が、このバンドの今後には良いと思ったからである。
でも、そうは言っても正直オルタナ路線に完全に舵を切って欲しくない。

そんな中、リリースされたEPである。
何故EPとして、リリースするのか......。
案外、些細なことが重要である。
もっと、アグレッシブに行くべきではないだろうか......。
僕は、違う気がする。


IN FLAMES - A Sense of Purpose ★★★ (2012-01-21 15:08:40)

名作である前作と比較しても、楽曲の出来から言えば負けない程レベルが高い作品である。
異様な緊張感や鋭角的な要素こそ前作に劣るものの、トータルとしては相変わらず良い出来である。

このバンドは、遊びを決して入れない。
そこが僕には堪らない魅力となっている。
もっとリラックスすれば、と言いたくなるくらい、ハイテンションでいつも突っ走るのである。
僕は毎年、その年を振り返る目的で、その年のベストテンを選出してるけど、「REROUTE~」からこの作品まで、全ての作品がその中に入っている。
個人的には、好きなバンド程評価は厳しくなるけど、それでも当たり前のように上位にランクインしている。

それにしても、もっと評価してもらいたいバンドである。
この作品、ボーナストラックもいい出来である。


IN FLAMES - Battles ★★★ (2016-11-11 17:43:24)

音楽的方向性は違えどメタリカ等と同様に、彼らは各年代(90年代・00年代・10年代)によって、音楽性に変化がある。
もはや、当初のメロディック・デスの面影は無く、完全にオルタナティヴ・メタルへと開き直った感が強い新作である。

僕は、前作の質の高さを認めつつも、内向的すぎる方向性には賛成できなかった。
それが、思い切ったシフト・チェンジの結果ならまだ納得できたけど、らしさを置いてきぼりにして、どこか煮え切らない難解さを増そうとする姿勢は、違うんじゃないかと結論付けた。
このまま自然に進んではいけない、絶対に.......。

この新作、大まかに言えば従来の路線に戻っている。
しかし、新たな試みもあり新鮮さもある。
楽曲は、素直に単純には流れないものが多い。
また、ここからこう流れてほしいという手前で、完結になっているものもある。
それは、敢えてそうしているのか、変化を求めた流れからそうなっているのか不明だけど、それこそがこの新作の中心であり、ある意味先を読ませないように作っている。
よってキャッチーさは少ないし、覚えにくい感じもある。
言い方を変えれば、楽曲に展開を多めに仕込んで、曲自体の面白さで勝負してきた感じが強い。
そこを、どう捉えるのか......。


彼らに、突然変異は存在しない。
だけど、彼らがマイナー・チェンジを繰り返してきたのも事実である。
変化を恐れない......これは、案外難しい事である。
変化し続けるバンド、それがイン・フレイムスである。
それこそが、このバンドの魅力である。


IN FLAMES - Battles ★★★ (2016-11-22 19:44:31)

イェスパーが抜けてから、彼らの音楽性は変わらざるを得なかったハズである。
アーティストによっては、例えメインのソングライターが抜けようが、新たなソングライターを加入させて、違和感を感じさせない仕上がりに仕上げてくる事もある。
それでも多少の違和感はあるし、それに気が付きにくいという事は、逆に言えばそのバンドに強烈な個性や魅力が無かった事になる。
イェスパーが抜けた後、どうするのか......。
今までの路線を踏襲するのか、それともこの際思い切った舵取りをするのか......。
多少なりとも、その点はずっと考えてきたと僕は分析する。

だけど、ようやくそのショックからバンド自身もファンも完全に割り切れた感じがする。
「出来る事をやる。」
無理をせず、背伸びせず、それでいて変化を恐れない。
いい意味での開き直り......。
これが、バンド側が出した結論のような気がする。

ここ3枚の中では、僕は一番好きである。
転機を迎えたバンドにとって、いい意味での開き直りは大事である。
ほっとした......。


IN FLAMES - Battles - Like Sand ★★★ (2016-12-23 20:37:48)

新作の中では、一番のお気に入り。

結局、2016年のベスト・アルバムは、この曲を収録したこの作品になった。
実は、彼らの作品をベスト1に選んだのも、初めてである。
強力な作品が無いという、相対的な結果からこうなったけど、勿論いろいろな意味があっての事ではあるけど......。

ちょっと前に出たライブ盤の出来もよく、僕にとっては奇跡的な復活となった。
よくぞ、踏ん張ってくれた。


IN FLAMES - Clayman ★★★ (2014-06-21 17:13:14)

振り返ってみると、90年代の中期~後期という時代は、大物バンドまでもが自分達らしさの否定に走るどん底の時代だった。
勿論、その時代にも頑張っているバンドはいたけど、いかんせんそれは小粒のバンドであった。
僕は、新譜を購入するのが正直怖かった。
今ほど情報の無い時代で、やっぱり買わなきゃその内容は分からない。
例え、雑誌等の評判が良くなくても、実際に自分の耳で確かめなければ、それが本当かどうかは分からない。
そして、思い切って購入したとしても、そのほとんどで裏切られるのである。
自分の好きなバンドが時流に流されたような作品を発表する度、僕はHR/HMを聞くのを何度も止めようと思った。
新譜を全く購入しない期間が、約8ヶ月続いたのもこの時期である。

その時代に、救世主として現れたのがメロディック・デスであり、その代表格がIN FLAMESである。
一部のバンドを除き、唯一と言っていいくらい自分の心に届いたのが、メロディック・デスである。
もう、これしかないというぐらいの感覚で聞いていたから、この時代の作品には当然思い入れがある。
IN FLAMESというバンドの凄味は、作品の平均的な質の高さは勿論、前作との流れや比較で言えばマイナーチェンジを繰り返しながらも、突然変異が無いところにある。
だから、大概のアーティストには存在する、オヤっと思うような作品が無いのである。

メロディック・デスの中でも、圧倒的に一番聞いているアーティストが、IN FLAMESである。
今やそのジャンルに存在していないのかも知れないけど、裏切らないアーティストである事に変わりは無い。
彼らは、思っている以上に偉大である。


IN FLAMES - Come Clarity ★★★ (2017-04-20 22:43:31)

僕はこの作品の、⑦~⑩の流れが大好きである。
このバンドの凄さは、ライブでもほぼ演奏されない楽曲の中にも名曲が多く、しかもそれがシングル以上に格好良かったりする。
楽曲は疾走しながらも、メロディックであり、普通では考え付かない展開で進行していく。
例え優れたソングライターが、彼らを物まねしようにも、その再現はかなり難しいハズである。
それくらいの個性があり、魅力がある。

残念ながら、今のメンバーでは到底作ることが出来ない楽曲群は、強力である。
このメンツの凄さが、集約されている。


IN FLAMES - Siren Charms ★★ (2014-09-11 14:54:48)

IN FLAMESの作品に、突然変異は存在しない。
前作から、約3年ぶりの新作も、これまで彼らが培ってきたらしさの上に存在する内容に仕上がっている。

イェスパー在籍時の集大成は、「Come Clarity」だと思うけど、次作「A Sense Of Purpose」には、まだイェスパーの香りが存在していた。しかし、楽曲を個別に見ていけば、明らかに変化の兆候はあった。
でも、それが例えイェスパーの貢献度の低さからくるものだったとしても、楽曲を総合的に練り上げる事で、リフや楽曲の弱さを上手くカバー出来ていたように思う。
そして、前作「Sounds Of A Playground Feding」では、イェスパーの不在が心配されたけど、彼らの総合力の高さを改めて示した作品になった。
確かに、「Reroute To Remain」から顕著だった、ファストでありキャッチーであり、またリズミックでもありながらダイナミックでもある、かつての姿はそこには存在しない。
だけど、ここ数作で飛躍的に成長した楽曲を練り上げる力が、弱点をカバーするという、最近の彼ららしさが満載の作品に仕上がっていた。

そして、最新作である。
僕は、前作を聞いたとき、「ここまででどうか踏ん張ってほしい。」と、今後起こりうるだろう変化が気になった。
変化を否定するつもりは無いけど、僕が彼らに求めるものがこれ以上少なくなるのは、正直寂しい。
前作で、イェスパー不在でもやっていける事の証明は十分できたけど、このままいけば次の作品がこうなることは容易に想像できた。
後出しジャンケン的な発言はしたくないけれど、新作の内容は僕が予想したものに限りなく近かった。
これを、どう捉えたらいいのか。

僕は、初期~中期のメロディック・デス路線よりも、「Reroute To Remain」~最新作に至る路線の方が圧倒的に好きである。
意識的な変化と必然的な変化・・・・・その比率は時によって違えど、彼らには常に両方が存在している。
「一歩も二歩も先に進んでしまった・・・・・。」
「いや、進まざるを得なかったのではないか・・・・・。」
これが、僕の「Siren Charms」に対する率直な感想である。
だからと言って、この新作の出来が悪い訳ではない。
むしろ、作りこんでくる力に関しては、ここ数作品は見事としか言いようがない。

もう、ある意味Vo.の事なんて無視したアグレッシブでメロディックな楽曲による、かつてのIN FLAMESではないけれど、このシリアスさも新たな魅力と考えれば、やっぱり凄いバンドである。
今まで、あまり注目されなかったけど、彼ららしさの構築に多大な貢献をしていたアンダースのVo.の説得力は、過去最高である。

イェスパーが不在になり、音楽性は確かに変わった。
だけど、ここまで出来るバンドとしての底力には、正直驚かされたのも事実である。
一枚のアルバムとしての統一感は、前作をも上回り新たな魅力の一つになりつつある。
客観的に言っても、完成度はかなり高い作品である。

結果として、期待していたものとは大きく違っていたけれど、これはこれで良いと納得させる魅力が、この作品にはある。
僕は、彼らを否定できない・・・・・。
黄金期を経過した彼らの新たな一歩が、ここから始まる・・・・・・。


IN FLAMES - Sounds of a Playground Fading (2012-01-20 19:02:30)

一流アーティストには、一聴すれば「これだよ、これ!」といった特徴がある。
それは簡単に出来るものでもないし、ある程度の歴史も必要となってくる。

メインソングライターの脱退の影響は........どう出るのだろうか。
個人的には、不安の方が大きかったけど........。

いろいろなサイトを覗けば、いろいろな意見が見れるハズである。
しかし、この作品の評価は似たようなものが多く、またどこかで見たようなものが多く、案外その評価も高かった事に少し驚いた。

サウンドから言えば、かなりの違和感がある内容である。
特に前半は、一聴すれば彼らだと分かる、あの分かりやすい楽曲ではない。
また後半も、今までの雰囲気は残すものの、どちらかと言えば新しい楽曲になっている。
元々実力のあるアーティストであるから、勿論駄作と呼ぶような仕上がりではない。
しかし、これまで続いたあの路線で無いことに、寂しさを感じるファンは居ないのだろうか。
そういった意見が、ほとんど見当たらない事に、僕は何か腑に落ちない感覚が強く残った。

マンネリという言葉は、同じ路線を続けながらも、楽曲の質が落ちていった時のみ通用する。
だから彼らには、この言葉は当てはまらない。
楽曲の質から言っても、安定感という意味では、彼らは間違いなくトップクラスである。

力作ではあるけど、何か不安を感じる内容である。
楽曲の出来よりも、方向性が見えにくい事が何より不安である。
イェスパー脱退の影響は、かなり大きかった様に僕は思う。

だけど、今でも僕はこのバンド大好きですよ。


IN FLAMES - Sounds of a Playground Fading (2014-06-09 15:39:08)

9月に発売予定である、新作からの新曲が公開されている。
楽しみで仕方がないけど、その前に振り返る目的でこの作品を聞き直してみた。

僕は、この作品の前作にあたる「A SENCE OF PURPOSE」が彼らの作品の中で1、2位を争うぐらい気にいっている。
初期のようなイェーテボリスタイルのメロディック・デスメタルとは、もう違う音楽性になってはいるけれど、毎回アルバム作りには手を抜かず、物事にあくまで真面目に取り組むそのスタイルを含め、今でも彼らはお気に入りバンドの一つになっている。
曲作りの中心が、イェスパーとビヨーンであった事は間違いないと思うけど、その片割れであるイェスパーが脱退したにも関わらず、相変わらずの完成度を誇るその実力は相当なものがある。
また、散漫にならず、まとめ上げてくるその総合力の高さには当時もビックリした事を覚えている。

しかし、不安要素もある。
それは、キャッチーさやコマーシャル性が前作と比較するとかなり弱くなっている点と、楽曲から感じられる新鮮さが積極的に仕掛けたものではなく、イェスパー脱退による引き算からきている点である。
実際の所、どのように曲作りが成されていたのか分からないけど、決定的に足りない部分がここであり、逆に言えばそれ以外には、何の心配もないというのが自分の意見である。
その部分は解消されるのか、それとも敢えて解消しないのか.......間違いなく彼らの魅力の一つであるので、その点は新作で注目したいと思う。

音楽性はマイナーチェンジを繰り返している。
それでも安定感という点では、群を抜いているバンドである。


INSOMNIUM - Above the Weeping World ★★ (2009-05-12 17:41:00)

日本よりも、海外での人気の方が高い彼らだけど、完成度から言えば、この手の人気バンドと比較しても全く遜色は無い。
こういうあまり注目されていないバンドの中にも、しっかりしたバンドはいるわけで、そこがHR/HMというジャンルの底力でもある。
楽曲もいいし、演奏も悪くない。この手のファンなら、要チェックである。


IRON MAIDEN ★★ (2009-04-19 09:33:00)

これだけ多くの歴史的な名曲、名作を残すHR/HMバンドはいない。
HR/HMの歴史上、NO.1のバンドである。
ブルースが復帰してからの、オリジナル3作品のレベルの高さが半端ではない。
活動を停止しない、新作を作り続ける姿勢、そして決して驕らない精神性、そのどれもがまぶしすぎる。
これがバンドの価値を、2倍にも3倍にもした要因である。
大作志向の楽曲を書かせたら、右に出るものはいない。
優れたソングライター集団という点も、マニアの心を惹きつける。
英国の誇りである。


IRON MAIDEN - A Matter of Life and Death ★★ (2008-10-05 07:49:00)

この作品は、名作である。楽曲作りの上手さが、炸裂している。


IRON MAIDEN - A Matter of Life and Death ★★ (2009-06-25 19:32:00)

発売されて何年も経っているけど、未だに僕はこの作品をよく聴いている。
新作も出さずに、昔の遺産だけで適当に演奏し、特定の狭い狭いファンのためだけに活動しているバンドなんて、クソ喰らえである。
時代が細分化しようが、ジャンルが細分化しようが、アイアン・メイデンは、ジャンルを超えて、今でも基本になりうるバンドである。


IRON MAIDEN - A Matter of Life and Death - Brighter Than a Thousand Suns ★★★ (2009-11-09 14:21:46)

アイアン・メイデンというバンドの底力とセンスを、この1曲だけでも十分に感じる事ができるハズである。
この曲は3曲目に登場するが、1曲の中にもドラマがあり、その前後の楽曲との流れにもドラマがあり、もう完璧である。
こういった楽曲を、ベテランである彼らが、あっさり発表できる才能には、限界がないのかもしれない。
僕は、彼らがHR/HMシーンの歴史上、No.1のバンドであると断言する。


IRON MAIDEN - The Book of Souls ★★★ (2015-09-08 20:29:18)

ブルースが復帰した後で言えば、「A Matter Of Life~」が一番好きで、「The Final Frontier」が一番好きではない。
実は、この2作には大作志向という共通点があり、ランニングタイムも長い。
約5年振りとなるこの新作も2枚組であり、それらをしのぐ長さで90分を超える。

振り返ってみれば、前作はプログレ色が強すぎて、難解な曲が多く、リピート回数も極端に少なかった。
それは正直に言えば、楽曲そのものに魅力が乏しかった為であり、作風自体に問題はなかった。
またこれは、「A Matter Of Life~」というコンセプト作を作った後という事が影響していて、ある意味仕方がない事なのかなと個人的には思っていた。
元々、複数の有能なソングライターを擁するバンドであるから、今後には何の心配も無かった。

この新作、前作は一体何だったの?というぐらいに、充実している。
楽曲の出来も総じて良く、サウンドも生々しく、臨場感がある。
それに新機軸という要素もあり、新鮮味がそこに存在する。
昔のように、コンパクトで分かりやすいキャッチーさは無いけれど、楽曲そのものにはベテランらしからぬ熱さがある。
ここにきて、こういう作品を作れるベテランバンドなんて、他には居ないよ絶対に。

それにしても、この出来は凄い。
アイアン・メイデンは、今でもHR/HMシーンにとって、基本となるバンドだね。
楽曲は、とにかく強力である。


IRON MAIDEN - The Final Frontier ★★ (2010-09-21 18:17:00)

ブルースが復帰して出した3枚のアルバムの出来は、すごく良かった。
あの快進撃には、ある意味文句のつけようがなかった......。
だからこそ出来た、この新作というのが僕の見方である。
BURRN!の10月号における広瀬氏の見方と重なる部分も多いが、この新作やけに攻撃的なのである。
ベテランなのに、守りにはいらない姿勢も凄いが、守りにはいらなくてもいい今のポジションを利用しての更なる攻撃性とでも言おうか.........。
とにかく、このバンドやっぱり凄いのである。
この新作、好き嫌いで言うと個人的にはブルース復帰後の作品の中でも、一番下ではある......皆さんの意見とは、少し違うけど......。
でも、だからと言って、アイデアが枯渇したとか、ソングライティングのレベルが落ちたとかは、全く思わない。
むしろ、懐の深さを逆に感じる。
バンド側が意図しての、この内容である事を前提に考えなければ、話はおかしくなる。
もし、典型的なアイアン・メイデンを望むなら、スティーブ・ハリスのパーセンテージを上げればいいのである。
ただ、それだけの事である。
それを自由に操れるバンドがアイアン・メイデンである。
だからこそ、凄いのである。


IT DIES TODAY - Sirens ★★ (2008-05-03 17:47:00)

この手のサウンドが好きな人であればOK!な作品だろうし、あまり聞かない人にとってはNO!な作品である。
メロディーは比較的キャッチーだし、メタルコアの中でも聞きやすいバンドの一つである。ありがちなサウンドだけど、僕は結構好きなバンドである。久々に聞いたが、なかなか良かった。例えるなら、アメリカのメタルチャートで人気があるタイプのバンドかな・・・・・・・。


JAMES LABRIE - Impermanent Resonance ★★ (2014-01-11 18:05:42)

僕は、前作を高く評価している。
例えば、Dream Theaterの最新作と前作「Static Impulse」を比較した場合、個人的にはソロ作の前作の方に軍配が上がる程、気に入っている。
その前作を、超えることは出来るのか。

個人的な感覚で言えば、残念ながらその前作を越えてはいない。
でも決して、出来が悪い訳ではなく、路線自体も前作の延長線上である。
また、アルバム全体の統一性で言えばこの作品の方が上であるだろうし、整合感も上である。

ただ、各楽曲のドラマティックさやいい意味でのバラエティさは、前作の方が圧倒的に上である。
メロデスにラブリエ.......ある意味、アンバランスの美学とでも言おうか、その絶対的要素が減っている点が、個人的には物足りない残念な点である。
まとまる......のは良い事なんだけど、敢えてまとまらない......のも、一つの方法である。
もし点数を付ければ、前作と今作、ほとんど変わらないかもしれない。
前作を気に入った人には、十分合格点である。


JAMES LABRIE - Static Impulse ★★ (2013-08-30 20:16:35)

この作品、個人的にはついで買いであったし、あまり期待もしていなかったけど、当時はまあまあ聞いていた作品である。
ドリーム・シアターにおける彼の過小評価には、僕は苦言を呈したいけど、彼が想像以上に魅力的なVo.であるのかを再認識するには、いい作品である。

ソイルワークやイン・フレイムスに共通するメロディック・デスを基本に置きながら、そこに印象的なラブリエのノーマル・ボイスが乗っかってくるという、ある意味アンバランスな感覚こそがこの作品の最大の魅力であり、エモっぽさもありながら個性的なサウンドが構築されている。
一歩間違えばダサくなりそうな作風を、楽曲の出来がカヴァーしているし、バックを固めるメンバーも実に個性的である。
もしかしたら、このメンツで本格的に活動してもいいのではと感じさせる程、楽曲の出来はいい。
当時の評価は先ず先ずだったと思うけど、案外ノーマークなこの作品、ソロ作品だからと侮っていては損をするかもよ。


JON BON JOVI - Destination Anywhere ★★ (2009-03-20 12:27:00)

中古店でよく見かけるけど、今改めて聞くとなかなかの作品だと僕は思います。
ただ、当時聞いた時は、時代背景の問題もあり、ボン・ジョヴィの今後がちょっと心配だという人が多かった気がする。
キャッチーなメロディーを期待すると少々肩透かしではあるが、楽曲にはツボがあり、やはりソングライターとしての実力の高さを証明する内容である。
若いファンよりも、彼らをオンタイムで見てきたファンの方にこそ、今聞いていただきたい作品である。
今こそ、評価される作品である。


JOURNEY - Arrival ★★ (2009-10-15 17:28:00)

どの時代に彼らの作品を聞き始めたのかによって、評価というのは変わってくるとは思うけど、単純に何の先入観もなしで聴けば、爽快なアメリカン・ロック作品であると僕は思う。
楽曲の質としては、決して新人バンドには書けない円熟味があるし、アメリカン産業ロックが好きであれば、合格点はつけられる完成度であると思う。
やっぱりソングライティングに力のあるバンドらしく、楽曲にはちゃんとツボがある。
全盛期の楽曲と単純に比較すれば、それは正直物足りないけど、よくガンバっている方だと僕は思うけど.....妙なモダンさが無い点は、ファンなら評価できるハズ。


JUDAS PRIEST ★★ (2008-06-14 19:24:00)

新作からまだ1曲しか聞いていないけど、今度の新作は考える音楽になりそうである。政則氏が心配している若いファンがついてこられるかという問題だけど、僕は心配無用だと思う。
予定調和の作品が、世の中には万延している。バンド自身が、マーケティングしたようなありきたりな作品に、僕は正直うんざりしている。CDが売れなくなった原因は、インターネットの普及だけが問題ではないような気がする。
たった1曲だけど、これはかなりのインパクトがあった。「ペインキラー」路線のサウンドをファンが期待していると知りながら、彼らはその一歩、二歩先を進んでいるのである。
音楽を聞かなくても、力作であることは想像できる。楽しみでしかたない。
前作がやっぱり、バンドをいい方向に向かわせたように思う.....。


JUDAS PRIEST - Nostradamus ★★ (2008-07-07 18:32:00)

作品に対する賛否両論はあって当たり前のことなので、どちらが正解という答えは勿論ないわけだけど、僕はこの意気込みは高く評価したいですね。
この時代に、2枚組でコンセプト・アルバム・・・・・・・・・セールスの事を考えた時、これはどう考えてもプラスにはならない・・・・・・・なのに、何故こういった作品を作るのか・・・・・・・前を見てるからこそ、こういった作品が作れるんですよ。
振り返れば、前作はバンドにとってオマージュ的作品だった。
次はどういった作品を作ればいいのか・・・・・・・・・・。
なかなか新作を出さない大物バンドが、今の時代多すぎる。どうせ出したって、売れないだろ・・・・・・・・といった声が、実はそこには隠れている。
それなら興行して、ゆっくり適当に作品つくるか・・・・・・・という結論に、現代は結びつきやすい。
コンセプト・アルバム・・・・・・クイーンズライクが「オペレーション~」を、あの時代に発売した男気と同じような空気感を僕は感じる。
ファンの期待に答える事とは、決してファンの期待する予定調和の作品を作ることではないハズである。いい意味で予想を裏切る・・・・・これこそが、その答えではないだろうか.........。
今しかない・・・・・・・バンド側は、最良で最後のタイミングと考えたのではないだろうか............。
楽曲は練られてるし、僕は結構好きな作品である。やっぱり、彼らはブリティッシュなんですよ.........。


JUDAS PRIEST - Nostradamus ★★ (2014-07-14 17:36:32)

大雑把に言えば又は見方によっては、はたまた音楽性から言えば、「Painkiller」と対極に位置する作品という言い方も出来るのかも知れないけど、どちらが彼ららしいかと聞かれれば、そのどちらも彼ららしいと僕は答えるだろう。
あのタイミングでしか、この作品は作れなかったハズである。

彼らがまだ若くて、今後も新作がコンスタントに発売されるという期待感があって、それで尚このような作品が2作品続いたのなら文句の一つも言いたくなる人の気持ちは理解できるけど、彼らはもう若くはないのである。
やる気があっての2枚組コンセプト・アルバム.......楽曲も良く出来ていて、ドラマティックさで言えば、彼らの作品の中でも上位にくる内容である。
作りこまないといけないという意味では、こういった作品は簡単には作れない。
当然、時間もかかるし、手間も掛かるのである。
そういった事を考えると、僕なんかはこの作品を聞くと、やっぱりすごいバンドだなあ~と単純に思う。
新人バンドやただ時流に乗っているだけのバンドなんかに、こういった作品は作れないのだから。
僕なんかは、今でもコンスタントに聞いてますよ。
時間の流れを忘れる事が出来る、貴重な作品です。


JUDAS PRIEST - Nostradamus - Revelations ★★★ (2008-11-21 19:02:27)

今この時代に、こういった作品を作れる実力を改めて凄いと思った。この作品で感動できない人とは、僕は馬が合わないだろう。
安易な選択(楽してアルバム作ろうとか、時流に迎合しちゃえとか)をしがちなバンドすべてに、この作品を聞かしたい。
感動は、おさまらない。


JUDAS PRIEST - Redeemer of Souls ★★ (2014-09-15 18:22:28)

全く個人的な意見で言えば、僕の「Angel~」に対する高い評価というのは、ロブが復帰して最初のアルバムという事で、各楽曲に対する個別の評価の高さというよりも、アルバムの作風が今後の方向性を示していて、それがもう一度本線に戻るという意味合いをかなり含んでいて、それに対する高評価となった。

バンド自身が自分達をどう捉えてどう考えているのか、というのは僕にとってはすごく大事で、だからこそ「らしさ」というものに強いこだわりがある。
でも、その「らしさ」の基準は人によって違うわけだから、僕と正反対の意見があっても全く構わない。
そもそも僕は、他の人に同意を求めて書いている訳でもないし、そのアーティストなり作品なりが好きであるから書いているだけであり、だからこそ時には厳しい表現になる。

このアルバムを聞いて「買って損した.....」という感覚は、全く湧かなかった。
だけど、最高傑作であるなんて事も全く思わない。
楽曲を個別に聞いていけば、総じて良く出来ているし、似たような楽曲が多いとか、キラーチューンが無いとかというマイナスを考慮しても、僕の評価は高かったりする。
やっぱり、ロブ復帰後の3作品はよく出来ていると思う。
僕の彼らに対する評価というのは、昔より今の方が断然高い。
新作を出す......ベテランバンドにも、これが案外重要である気がする。


KALMAH - 12 Gauge ★★ (2010-03-09 18:49:00)

自分よりも熱いHR/HMファンの友人の一人が、強烈に薦めてきた作品である。
まず、音の圧力がすごい。
楽曲もアグレッシブで、ブラック的な雰囲気とゴシック的な雰囲気を程良く含みつつ、徹底的にブルータリティーで突っ走る、一聴しただけでわかりやすい格好良さがある作品である。
それにしても、楽曲がいい。
海外では既にコアなファンが多いバンドだけど、日本でもこれは大ブレイクしそうな気がする。
これは、いいよ。


KAMELOT - Haven ★★★ (2015-07-07 19:12:32)

彼らの作品は何枚か持ってはいるけれど、質の高さは認めるものの、プログレ色が強く聞く時に集中力を要するため、どうしても何度も繰り返して聞く機会があまりなかった。
久しぶりに彼らの作品を購入したのにも特別な理由はないけれど、結構良い作品だと感じた。

僕の感覚では、良い意味でもっと分かりにくくてシンフォニック色が強い印象だったけど、この作品に関して言えば、簡潔にまとめられていて単純に聞きやすくなっていると感じた。
世間には、もっとシンフォニック色が強いバンドやプログレッシブ色が強いバンド、またはドラマティックなバンドはたくさん居るかも知れない。
だけど、それらを絶妙なバランス感覚で演奏できるバンドは少ないハズである。

こんなバンドだったけ.....勿論良い意味でだけど、なんか昔の作品も聞きたくなった。
聞きやすくなる......この現象をあまり好意的に受け止めない人も多いだろうけど、僕にとっては間違いなくプラスポイントである。
このバランスは、絶妙である。


KREATOR - Gods of Violence ★★★ (2017-01-27 19:00:51)

個人的には、17年できる限り発言数を伸ばそうと思っているんだけれど、これがなかなか進まない。
新譜に限らないのであれば、それは意外に簡単なのかも知れないけど.....。
僕はこのサイトでしか発言をしていないし、それを変えるつもりもないけどね。

前評判も高かった彼らの、およそ5年ぶりの新作である。
僕は前作がかなり気に入っていて、結構聞いた記憶がある。
その前作を超えられるのか......。

前作を聞いた時も感じたんだけど、音楽的質感がアクセプトにすごく似ている。
この新作、前作以上にメロディックであるため、よりそれを強く感じる。
もはやスラッシュ・メタルというよりも、正統派HMと言った方がしっくりくる感じである。
楽曲の出来も良く、サウンドには威圧感があり、同時に荘厳さもある。
展開を多く仕込み、目まぐるしく状況を変えながら、先を読ませない工夫がなされている。
これをキャリアが浅いバンドに期待するのは到底無理であり、今のバンドの好調さが窺い知れる部分でもある。

それにしても、ベテラン恐るべしである。
前作の延長線上でありながらも、ちょっと違う角度から勝負してくる余裕感である。
この硬派ぶりはいいね。
時代や時流とは無縁の王道路線は、気持ちがいい。


KREATOR - Hordes of Chaos ★★ (2009-02-08 18:21:00)

時代性なんて全く無視である。
僕は昔、スラッシュメタルばかりを狂ったように聞いていた時があった。
その当時と比べると、最近はそんなには聞いていないと思う。
でも、このバンド......個人的には、特別好きという感覚はなかったが、意外にもほとんどの作品を持っていた事に、最近気がついた。
こういったバンド、僕の場合、実は結構多っかたりする。
この作品も、実にいい出来である。変則スラッシュではないが、なんかこういった作品も、僕は好きである。


KREATOR - Phantom Antichrist ★★★ (2012-06-09 22:32:32)

メロディーの豊富さから言えば、彼らの歴史上トップクラスではないだろうか。
クリーターが、ここまでわかりやすいキャッチーな感覚を前面に出してきた事に少し驚いたけど、それは僕にとっては当然プラスの効果でしかない。


KREATOR - Phantom Antichrist - Death to the World ★★★ (2017-02-01 21:23:26)

この曲なんかは、スラッシュ・メタルの理想形ではないだろうか。
扇情力が半端ない。
変則スラッシュではないけれど、ちゃんと変化もあり、楽曲が面白く強力である。
このバンド、演奏力もあり、硬派である所もカッコイイ。


L.A. GUNS - Black List - One More Reason to Die ★★★ (2017-12-15 21:15:49)

アメリカで長い間猛威を振るってきたメタルコアというジャンルにも、ここ数年勢いが無くなってきている。
そこそこ知名度もあり、良いアルバムを作ってきたバンドでさえ、活動を続けるのが難しくなってきている。

そんな中、今僕がかなり気に入っているのがこのバンドである。
1stもかなり聞き込んだけど、この2ndはそれを上回る出来である。
やっている音楽は、想像できるメタルコアど真ん中である。
目新しさなんてないけれど、これがホントに良いのである。

AILD程メロディーは豊富ではないけれど、共通点も多く何といっても心に響いてくる楽曲が特徴である。
今このご時世で、堂々王道路線で勝負してくる度胸は大したものである。
貴重な存在である。


LAMB OF GOD - VII: Sturm und Drang ★★★ (2015-09-22 11:34:53)

今でも定期的に聞いているのは、「As the Palaces Burn」ぐらいであり、最近のハード・コア色が強すぎるというか、コア路線まっしぐらという方向性にイマイチ魅力を感じていなかった自分にとっては、劇的な変貌に感じる。
ちなみに前作は購入していないし、ここ数作品はあまり印象にも残っていない。

勿論、前作や前々作の路線が好きな人は多いだろうし、それこそがこのバンドらしさという感じはする。
でも、バラエティに富んでいて、各楽曲に面白みが増したこの新作は、僕にとっては最高傑作だと感じる。
この新作、恐らく彼らの歴史の中で、前作からの変化が一番大きい作品ではないだろうか。
聴く人によっては、迫力が足りないとかオリジナリティが足りないと感じるかも知れない。
だけど、僕は良い意味で聴きやすくなった楽曲には、新たな魅力が加わったと感じている。
むしろ、こんな感じも出来るんだと、このバンドの器用さを感じたくらいである。

楽曲によっては、あのバンドに似ているな....と感じたりするけど、それはあくまでも一部であり、らしさは十分にある。
この変化を受け付けない人も多いだろうけど、楽曲にはこのバンドのファンでない人にも、アピールできる魅力がある。


LAMB OF GOD - VII: Sturm und Drang - 512 ★★★ (2015-09-27 21:56:46)

今年下半期の、僕にとっての大物バンドのリリースラッシュは、現在進行中である。
その中でも、かなり上位に位置しているこの新作の中でも、一番好きな曲である。
ドラマティックであり、サウンドに隠された威圧感は、以前のそれとは異質である。
PVも劇的であり、サウンドに込められた迫りくる恐怖感は、新たな魅力でもある。
新作は、楽曲の面白さで言えば、間違いなく過去最高である。


LAMB OF GOD - Wrath ★★ (2009-03-10 17:45:00)

音楽的な方向性はあまり変わっていないと思うけど、なんか質感というか感触としては、全く別のバンドという気がする。
コア路線まっしぐらで、サウンドから感じる威圧感は過去最高である。
アメリカでの人気はこの手では既にトップクラスであるが、新たなコアなファンの獲得にも成功しそうである。
迫力が凄い。
特に、アルバム前半から中盤への流れが、好きである。


LAST AUTUMN'S DREAM - Hunting Shadows ★★ (2008-11-24 09:26:00)

音楽性にあまり変化がないバンドの為、楽曲の出来のみが明暗を分けることになるが、過去の作品と比較した場合、少し物足りなさを感じる出来である。
バンド名を聞いて想像できるサウンドなので安定感はあるが、そこがマンネリという現象を生みやすい原因かも知れない。
もう少しフックを多用しなければ、右から左に流れていきそうなので、何かそろそろ変化があってもいい気がする。
音楽的方向性は好きだが、何か工夫が欲しいかな。


LILLIAN AXE ★★ (2009-07-13 14:31:00)

昔、「ポエティック・ジャスティス」を買って初めて聞いた時、感動したのを思い出した。
CDショップに何度も電話し、入荷したら是非取り置きしておいてくださいと念を押し、電話があったその日急いで買いに行ったことを思い出した。
あの頃の自分は、今にして思えば、何かにとりつかれていたのかと思うぐらい、音楽に熱中していた。
最新作を買って何度か聞いたけど、イマイチだった。
あの感動できたリリアン・アクスは、やっぱり4thまでだったのかもしれない。
あの昔の空気感は、ここには全く存在しなかった......。


LILLIAN AXE - Psychoschizophrenia ★★ (2009-07-15 15:35:00)

彼らは再始動後、3枚のオリジナル作品を発表している。
再始動しながら、新作を全く出さないバンドよりはよっぽどマシではあるが、このアルバムまでの完成度と比較すると、聴き劣りしてしまうというのが正直な感想である。
しかも、その出来は段々と下降線をたどっている様な気がする。
ソングライティングにおける才能は、まだまだ健在だと思うから、何か釈然としない感覚が残ってしまうのである。
時流の要素を含みながら、この完成度は圧巻でもある。
2ndもいいし、3rdもいいけど、この4thも案外いいのである。


LOSTPROPHETS - Weapons ★★ (2012-06-11 16:33:35)

実は、密かに好きなバンドの新作である。
この手のタイプでは、圧倒的に好きかもしれない。
それは、音楽に対して真剣さを強く感じるからである。

前作は、やる気が空回りして分かりやすさの後退という現象を生んでしまったけど、それでも意欲作という感じは十分伝わる作品であった。
この新作、出だしの2曲が非常にカッコイイ。
キャッチーさも復活して、単純に良い出来だと思う。

このちょっと変わった歌メロは、やっぱ魅力的だね。
うん、個性的だ。


LOUDNESS - SOLDIER OF FORTUNE ★★ (2008-08-11 20:39:00)

日本発という狭い肩書きが必要無い、彼らの力作である。最近で例えるなら、エリックを起用したTMGと発想は似ていて、Vo.の説得力を最大限に利用した、ツボを押さえた楽曲がズラリと並ぶ良作である。
日本発に関しては、僕も一部のバンドしか好きでないけど、そういった人達にも胸を張ってお勧めできる作品である。
なんか懐かしい......久々に聞いたけど、やっぱりいいね。


LUNA SEA - PERIOD ~THE BEST SELECTION~ ★★ (2008-05-17 20:21:00)

このバンドの楽曲は、どこか洋楽に近い。またマイナーコードによる楽曲もあり、HR/HMファンにも通用する泣きも存在する。
僕はこのバンドの楽曲が好きだった。メロウになろうがハードになろうが、ツボを押さえた楽曲のレベルは相当高いと僕は思う。たまに聞きたくなる・・・・・・作品である。


MEGADETH ★★ (2009-09-06 06:49:00)

ここ2作品の出来が非常に良かったので、新作が楽しみである。
ある一時期のバンド内の混迷状態から考えると、今のデイヴ自身に迷いは全くない。
だから、らしさ全開の作品が続いている。
今の時代、CDは売れない。
だけど、そんな事は別にいい.........と、良い意味で開きなおっているアーティストとそうでないアーティストの格差が、実に顕著に作品の出来に反映されている。
ここまでらしさを貫く、こだわりの強さを僕は高く評価したい。
新作が、らしい作品であることは約束されている。


MEGADETH ★★ (2011-11-02 22:30:56)

新作に対する評価は、僕の知る限り良いものが決して多くはありません。
だけど、帰ってきたクーカイさんが仰っている様に、繰り返し聞いていると、何かしらの発見があるのも事実で、実は楽曲そのものは悪くない、言い換えれば案外出来も悪くないと僕は思います。

第一印象は、音数の多さが楽曲の輪郭を不明確にしていて、確かに印象に残りにくい感じがします。
またメロディの変化の少なさと演奏のバリエーションの少なさが、アルバムに平坦な感覚を生みだし、これもマイナスな印象を生み出している感じがします。

しかし、ですよ。
楽曲そのものは実は強力で、過去の作品と比較しても、全く劣ってはいないのです。
このバンドの最大の強みである、楽曲のレベルの高さはこの新作でも健在です。
世間の評価や他人の評価は、全く気にする必要は無いです。

裏を返せば、かなりの名作にもなり得た、存在能力の高い作品です。
聞き込めば、印象はきっと変わるハズです。
やっぱり、すごいバンドですよ、メガデスは。


MEGADETH ★★ (2011-12-27 19:48:40)

新作が発売された事もあるが、今年、聞いた回数が一番多いアーティストがこのメガデスである。
物事の背景や時代背景、彼らが歩んだ歴史を考えながら、何度も繰り返し聞いてきた。

実は今年に購入した作品、例年と比較してもそんなに変わっていない。
だけど購入しても、一回聞けば十分といった作品が多く、印象にもあまり残っていない。
当然すぐに、CDラック行きである。
音楽に充てる時間は、確かに昔と比較すれば減ってはいるけど、まだまだ聞いている自信はある。
音源も昔に比べれば、かなり増えたハズである。

しかし、実際聞いているのは、ホンの少しのアーティストだけである。
こんなに新譜が発売されているのに、繰り返し聞きたくなる作品は一握りもないのが現状である。

メガデス、僕の中では年々その評価が高くなってきている。
初期なんかより、中期以降の彼らの方が、僕は圧倒的に好きである。
まだまだ過小評価されているアーティストである。


MEGADETH ★★ (2015-03-29 07:54:04)

昨年、ショーンとクリスの脱退が発表されたけど、彼らが関わった3作品の出来そのものは、そんなに悪くないと僕は思っている。
だけど、相性という視点から捉えれば、メガデス言い換えればデイブ・ムステインという男とはあまり良くないと思っていた。
それは、彼らの実力が足りないとかそういう事ではなく、もっと大胆さがあってもいいというか、我を通すというか、まあデイブの意見もかなりありそうだけど、自分がメガデスというバンドの歴史を変えていくというぐらいの、意気込みを見せてもらいたかったという気がする。
メガデスはデイブのバンドだから......と言ってしまえばそれまでだけど、その限られた範囲の中でも、もっと大胆に挑戦してもらいたかったという気がする。

あと、ソングライターでもありプロデューサーでもあるジョニー・Kとの相性も微妙で、個人的には好きな人なんだけど、また彼が関わった作品は好きな物が多いけど、最終的な音作りという点では、なんか音の分離が悪くて、エッジを殺す部分も多くて、あまり好きではなかったりする。
もし、プロデューサーが違っていたならば、「Th1rt3en」や「Super Collider」はもっと良くなっていたのではという気が、実はかなりする。

いずれにしても、この別れはマイナスに働く事は無いと僕は思うので、ショーンとクリスには自由な環境である意味メガデスを見返してもらいたい。
メンバーチェンジがマイナスだけに働かない、デイブの実力には相当なものがあるからね。


MEGADETH - Dystopia ★★★ (2016-01-23 22:34:22)

前作から、約2年半ぶりの新作である。

結局は、マーティーやニック・メンザがもたらしたものと同じ効果を生むための、キコとクリス・アドラーの起用だった事が、サウンドを聞けば分かる。
言い方を変えれば、4th~6th辺りの再現を試みているから、この人選だったとも言えるのかも知れない。

僕は、クリス・ブロデリックが居た3枚の作品の出来自体は、今でも決して悪くないと思っていて、特に前作と前々作はミキシングが違っていたならば、もっと違った感触になっていた気がする。
確かにポップになりすぎていて、シリアスさや緊張感に欠ける作風は、昔からのコアなファンからすれば、物足りなく感じたに違いない。

この新作、前作や前々作で感じた弱点が、上手く巧みにカバーされている。
キコに関しては、非常に賢い人という印象だったけど、その通りの器用さを感じるし、クリスの実力は既に証明済みなので、まあそつなくこなしているという印象である。
前任者との違いはいろいろあるけど、それは一線級としてのキャリアの違いと言えるのかも知れない。

やっぱり、デイヴ...いやメガデスはすごいね。
キャッチーさは多少減ってはいるけれど、僕は00年代以降の作品は全部好きです。
典型的ならしさで言っても、「エンドゲーム」をも上回っている気がします。


MEGADETH - Dystopia ★★★ (2016-01-26 18:17:39)

今の音楽シーンに、かつての80年代のような勢いはない。
アーティストが、必死で名作と呼ばれるような作品を作ったとしても、HR/HMバンドの場合、その売り上げはたかがしれている。
よって、現代ではそこに何のおいしさも感じないだろうし、逆にリスクは伴う。
全く無名の新人ならいざ知らず、ある程度のキャリアや代表作を数多く持つ彼らのようなバンドが、新作を出す意味や意義を真剣に考えた時、それを躊躇したとしても何の不思議さも無い。

適当に......という言葉は決して発しないだろうけど、私利私欲を最優先に考えながら、それを上手くごまかしてファンの為と言いながら、惰性で活動しているバンドも実は多かったりする。

活動を停止しない.......それを現代風に言えば、創作活動を停止しない事である。
言い方を変えれば、新作を出すという事である。
ライブ中心でしか収益が上がらない事なんて、百も承知である。
それでも、僕は強く主張したい。

デイヴ・ムステインの凄さは、ここにある。
現代でこのキャリアで、このクオリティである。
今や孤高の存在感である。


MEGADETH - Dystopia - Look Who's Talking ★★★ (2017-05-14 06:12:52)

あくまでも個人的な感覚だけど、メガデスの一番の凄さは楽曲の平均的なクオリティが常に高い所にある。
特に、デイヴの衰えを知らないソングライティング力は、特筆すべきものがある。
その実力たるや、僕の中ではもうずっとトップに君臨する程である。
元々の楽曲の出来は良いのだから、それなりのメンツでそれなりの意図で作れば凄い作品が出来る
である。

このアルバムの楽曲なんて、どれもが質が高い。
しかも、まだまだ伸びしろを残してである。

これくらいのキャリアがありながら、停滞感を感じさせないバンドなんて稀である。
今でも新作に対する期待感は、底をつかない。
また、ボーナストラックにも名曲が存在するバンドの代表格でもある。


MEGADETH - Endgame ★★ (2009-09-11 15:45:00)

彼らの作品の中で、個人的にらしくないと思う作品は、「クリプティック~」と「リスク」であったりするけど、その後に出た「ザ・ワールド~」からの3作品は、僕の中では第2期黄金期と呼べるぐらいの、充実した内容の作品が続いていた。
「らしさ」の意味を決して勘違いしない所が、メガデスいやデイヴの強みである。
この新作、僕は初めて聞いた時、なるほどねというのが最初の感想であった。
3作続いた、楽曲におけるメロディーのキャッチーさや面白みには重点を置かず、あくまでもトータルとして一気に聞かせようとする姿勢は、これまでの3作品とは一味違っている。
また、1曲1曲単体ではなくアルバム一枚で表現しようとする姿勢も、「カウントダウン~」頃の作風に近い。
非常にらしい作品である。
最近のキャッチーなメロディーのメガデスはちょっと.......と、思っていたファンを振り向かせる、ヘヴィでコアな内容の新作である。
楽曲もよく出来ているし、作品の統一感は最近では群を抜いている。
存在感のあるバンド.........彼らが、一層頼もしく見える。
HR/HMシーンに、メガデスありである。


MEGADETH - Endgame ★★ (2009-09-14 15:46:00)

今現在、勢いがあるどんなバンドのサウンドと比較しても、負ける気がしない格好良さである。
まさか、ここまでの作品を作ってくるとは、誰が予想できたであろうか。
これは、素直に凄い作品である。
また、聴き手をグイグイ引っ張り込む力に満ちた作品である。
これは、きっと他のアーティストからも高い評価を受けるであろう。
来たねメガデス.......頂点が完全に見えた.......。


MEGADETH - Risk (2012-01-30 18:54:47)

ポップという言葉がキーワードになっているが、決してポップではない作品。
ポップという言葉の解釈は、人それぞれだろうけど、僕はポップという言葉は適当ではない気がする。
ポップというキーワードは、当時の本人達のインタビュー記事の内容から来ているんだと思うけど、一体何がしたいのかが分からない内容である。
僕はマーティーが居た頃のメガデスが好きだけど、それは言わば前半で、もうこの頃になると完全に裏目に出たとしか言いようがない迷走ぶりである。
当時のHR/HMシーンの時代背景もあり、これでメガデスも終わったかな.......と思ったぐらいの違和感である。

僕は、この作品久々に全部聞いた。
当時を思い出したくないとか、さまざまな理由でこのアルバム僕の中では封印してきた。
よくぞ、ここから復活したものである。
デイブの凄さを、あらためて強く感じた。
久々に聞いても、こういうメガデスもいいな.......とは、決して言えない内容だった。


MEGADETH - Super Collider ★★★ (2013-06-09 12:44:54)

「お前ら、新作(新曲)聞きたいだろ!」
ファンの気持ちを考えず、比較的大物でありながら、新作を出さずに昔の遺産で興行のみという安全策で活動しているバンド達を嘲笑う、御大の新作の登場である。
アルバムが売れない、こんな時代でもコンスタントに新作を出してくれる、デイヴという男は実にファン想いである。

何度か聞いてみたし、インタヴュー記事を読んだりもしたけど、この作品の目指している方向性は「Criptic~」ではなく、やっぱり「Countdown~」のような気がする。
でも、それは所謂パート2という事ではなく、全体的な質感という意味においてである。
「Countdown~」の最大の特徴は「空間を残す」という事と、「楽曲にアクセントをつけるリズム、テンポの変化の付け方」にあると思う。

弾き過ぎず、変化をつけるというのは、案外難しい。
僕は前作でも感じた事だけど、この変化の付け方が、現状あまり上手くいっていない気がする。
特にリズムチェンジは、このバンドの特徴でもあるので、もっと大胆であってもいいし、もっと使ってもいいと思う。

また、「中盤にかけて盛り上げる」という構成も、「Countdown~」に近いんだけど、序盤のポップな要素が邪魔をしていて、一枚の作品として聞いた場合、まとまり感に欠けるきらいがある。
キャッチーなのはいいけど、ポップさは返って構成の邪魔になっている感じがする。

でも、そうは言っても、落胆するような出来でもないし、らしさも健在である。
ファンなら十分、許容範囲であるし、なんせ新曲をこんなに早く聞ける幸せの方が、そんな事を全て吹き飛ばしてくれるのが事実である。
やっぱり、メガデスはすごい。


MEGADETH - Th1rt3en ★★ (2011-10-26 20:41:26)

前作である「エンドゲーム」は、突出した楽曲が無くても総合的に評価すれば、かなりの完成度であったと僕は思う。
彼らも、今や歴史が長いバンドとなった。
これくらいの歴史となると、当然マンネリという嫌な言葉が浮かんでくる。
しかし、メガデスに限って言えば、楽曲の面白さやメンバー交代によるサウンド、作風の変化もあり、その言葉は見事に当てはまらない。
HR/HMバンドの中でも、比較的狭い音楽範囲の中で、これだけ良い曲を書き続ける事ができる凄さをもっと評価してもらいたい。
次作が予想しづらいバンドなんて、これくらいのキャリアがあるバンドの中でも、かなり貴重な存在である。

待望の新作は、はっきり言って過去のどの作品とも違う。
「ワールド~」から3作続いたキャッチーな路線でもなく、前作ともやはり違っている。
簡単に言えば、モダン化という言葉が浮かんできそうなくらい、重いリズムで構成されている。
分かりにくい........かも知れない。
全てにおいて、キャッチーさが少ないからである。
しかし、これは意図しての作風であり、だから一本芯が通っている。
だけど聴き手によって、評価が分かれる作風である事は間違いない。
個人的な評価は、もう少し聞き込んでからにしようと思う。
やっぱり、挑戦的だね彼らは。
この作風、予想できた人居るのだろうか........。


MEGADETH - Th1rt3en ★★ (2011-10-29 21:59:14)

個人的には、これを簡単に駄作という一言で片づけてもらいたくない。

確かに、メロディが少ないしキャッチーさも足りないかも知れない。
似たような楽曲が多く、変化にも乏しく、ヘヴィさばかりが目立つのも事実ではある。
極端に言ってしまえば、他のバンドにデイヴが入って歌っているという印象さえある。

この数日、僕はこの作品が、過去のどの作品に近いのかを考えていた・・・・・・・。
また、もしメンバーが違っていたならば、どのような作品に仕上がっていたのだろうかとも考えていた。

僕は前作は「ラスト・イン・ピース」に近く、新作は「カウントダウン~」に近いと結論づけた。
僕が考える全盛期のメンバーは、マーティーとメンザがいた頃で、作品で言えば「ラスト~」「カウントダウン~」「ユースアネイジア」である。
実は、この3作品は作風が全く違う。
が、出来はそれぞれすこぶる良かったりする。
僕がこのメンツを好きなのは、いかような楽曲でも、楽曲に変化をつけるのが上手いと感じるからである。
もし、新作がこのメンツであったならば、全然違う感触になったのではないか、と僕は分析する。
つまり、これは楽曲とメンバーの相性もかなり関係していて、このメンツにこの作風は適していないのではないかというのが、僕の結論である。

また繰り返して聞いていると、意外に楽曲は悪くないというのも僕が感じた事である。
テンポを少し変えれば、リズムを少し変えれば、アレンジを少し変えれば、いつもの感じになった気がする。
敢えての作風だと思うけど、もう少しキャッチーさはあった方が良かった気はする。

だけど、僕はこのキャリアで守りに入らない、デイヴの姿勢は凄いと思う。

やっぱり、あのメンツは素敵だったなあ~。
と思いながら、3作品を今聞いてます。


MESHUGGAH - obZen ★★ (2009-03-02 16:50:00)

僕は、彼らの音源を3枚しか持っていないし、たまに聴く程度なんだけど、こんなサウンドだったっけ.......というのが、最初の感想だった。
いい意味で聴きやすくなったというか、整合感はかなり増した気がする。
この手が苦手という人にも、入門盤として案外いいかも知れない。
エクストリーム・メタルという言葉がよく使われるけど、この独特な世界観はやっぱりいい。
音楽は、幅広く聞いた方がいい。


METAL CHURCH - This Present Wasteland ★★ (2009-02-15 16:22:00)

あの昔のMETAL CHURCHを期待すると、違和感を感じるかも知れないけど、単なる一枚の作品として向き合えば、全然悪くないというのが僕の感想である。
確かにVo.の声質と質感がブルース・ディッキンソンに似ているから、アイアン・メイデン的に聞こえる部分もある。でもアイアン・メイデンよりも、ブルースのソロ作品が好きな人の方にこそ、訴えかける要素が多い感じがする。
個人的には、男臭いサウンドを未だに演奏してくれている所が、なんか嬉しかった。
今このバンドのファンは少ないだろうけど、金銭的に余裕がある方は挑戦してもいいかも知れない。
うん、悪くはない。


METALLICA ★★ (2008-09-10 05:26:00)

CDそのものが売れなくなってきているのは、何も日本だけのことではないが、BURRN!の指摘通り、市場としての日本もそのパワーを完全に失ってしまっている。
あの90年代の暗黒の時代でも、ファンはずっと耐えしのいできた。日本のHR/HMファンだけは、別格・・・・・・この言葉も、今は何の説得力をもたなくなってしまっている.........寂しい現実である。
ファンはどこへ行ってしまったのだろうか・・・・・・・。
メタリカの新作が、どこまでファンを取り戻せるのか・・・・注目である。
メタリカ以上に、今の日本の市場に影響力を持つバンドはいない。
僕は2曲だけ聞いたけど、日本のファンが期待するものとは少し違う気がした。全部聞かないとわからないが、良い意味で期待を裏切る作品であって欲しい。最後の切り札の登場である。もう後は無い・・・・・・・。


METALLICA ★★ (2013-03-19 20:16:32)

新作は、一体いつになったら出るのだろう.......と考えながら、アルバム「DEATH MAGNETIC」を、最近よく聞いている。
興行中心でしか、アーティストに生き延びる術は無い。
そんなことは分かっているけど、やっぱり現役最強HR/HMバンドだけに、その意地というかその力をもっと見せつけるべきではないだろうか。
こんな時代だからこその、新作で。
興行における凄さは、もう嫌という程見せつけているんだから.......。

結果として「DEATH MAGNETIC」は、結構お気に入りの作品になった。
音作りとアレンジだけでも改善すれば、もっと評価が高かった気がする。
楽曲自体は、かなり強力だと僕は思う。
「DEATH MAGNETIC」が発売された時、4年ぐらいは次の新作出ないんだろうな、と思っていたけど、もうとっくに過ぎてるしね。


METALLICA - Death Magnetic ★★ (2008-09-11 21:09:00)

日本のHR/HMシーンにとって、最後の切り札の登場である。
振り返れば、メタリカというバンドは常に予想を裏切るバンドであった。変化し続けるという意味においても、彼らは同じ路線を続けなかった。
この新作は、過去のどの作品ともやはり違っている。一番近いのは、「セイント・アンガー」だと思うが、「マスター~」や「ブラック・アルバム」や「アンド~」の要素も割合は少ないが含んでいる様に思う。
まだ3回しか聞いていないけど、僕の率直な感想は、とっつきにくい作品だなあという事である。どの言葉が一番あてはまるのか悩んだけど、僕はとっつきにくいという言葉を選んだ。
①②③あたりの前半はインパクトもあり、結構好きだけど、後半の楽曲にはあまりキャッチーさがないので、正直印象に残りにくかった。
この作品で、彼らは完全に開き直ったという印象を、僕は受けた。今、バンドのやりたいものが、ここに集約されている。僕は開き直って欲しくなかったが、何の計算もない所は逆に好感は持てる。
80年代、90年代、00年代で、彼らのカラーは違っている。今更80年代のサウンドを、彼らに期待するのは無理である。プロデューサーが違えば、もっと質感は変わったと思うが、これは彼らの狙いだから仕方ない。
新旧のファンの方は、この作品どう評価するのだろうか......。


METALLICA - Death Magnetic ★★ (2008-09-21 20:31:00)

「ロード」が発売されたとき、僕はメタリカというバンドは常に世間の予想を裏切る、ある意味ひねくれたバンドだと強く思った。
予想をしても当たらない・・・・・・・・・メタリカの新作の方向性を予想するのは、難しい・・・・・・きっと、それは彼らが意識して、そうしているからだと僕は思っていた。
しかし・・・・・・・・である。見方を変えてみた時、僕は気がついた・・・・・・。
実は彼らには、逆に何の計算も無いことに・・・・・・・・。
彼らの作品には、その時代の空気感が強く反映されている。言い方を変えれば、時流のエッセンスが「無意識」に取り入れられてる。「だから、同じ路線が続かないのである。」
この新作、実は前作の「セイント・アンガー」にすごく似ている。「セイント・アンガー」の楽曲から、コマーシャル性を排除し、原曲のアグレッシブさを残し、敢えてコンパクトにしなければ、こうなったのではないかというぐらいに似ている。
結論を言えば、やっぱり評価に難しい・・・・・・・・やっかいな作品である。
時流に迎合はしないが、意識してそれを完璧に無視するわけではないという、基本スタイルは変わらない。
どうせ新作出したって、売れないだろ・・・・・・・という、開き直った感は、すごく強く感じる内容である。
個人的には、もっと泣きやメロディーがあっても良かったのではないか・・・・・・と思ったりするけど、決して駄作とか出来が悪いとは思えない作品である。
うーん、難しい・・・・・・。


METALLICA - Hardwired… to Self‐Destruct (2016-11-20 07:18:41)

あんまり、こういう言い方は好きではないけれど、今現在アーティストにとって新作を作る意味や意義、前作とのインターバルが8年という歳月をどう考えるのかとか、今の彼らにとって出来る事は何なのかとか、作品の内容とは直接関係がない要素が当然気にはなってくる。
僕は今でも彼らのファンだけど、盲目的なファンではない。

結論から言えば、僕の評価は高くない。
僕の意見は、B!誌における大野さんの意見に限りなく近い。
この新作、今の彼らが自由に何の圧力も受けずに曲作りを行ったならばこうなるといった感じで、あまり新鮮味がないし、楽曲に変化が乏しい。
これは今の音楽シーンにも関係することなので、致し方が無いのかもしれないけど、20年でオリジナルが3枚という実績から考えても、なんか腑に落ちない感覚が残る。

僕はその3枚の中では、「デス・マグネティック」が一番好きである。
それは、楽曲が面白いと感じるからである。
でも、らしさで言えば、一番らしいのかもしれない。


METALLICA - Hardwired… to Self‐Destruct - Confusion ★★★ (2016-12-20 15:09:00)

この新作の中では、一番のお気に入り。

僕はこの新作に良い評価をしていないけれど、アルバムを最初から聞いてきて、ディスク2のこの曲までの感じは、実は悪くないという印象がある。
でも、それは「聞きやすい」という理由からくるものであり、そこには聞き流せば......という条件が付いてくる。
深く考えずに、BGM的に聞くのであれば、そんなに悪くないのかも知れない。

しかし、である。
ひねりがない、案外さらっと流れていく楽曲には、物足りなさがある。
「前作ほどのツギハギ感はない」という言葉をいろいろなサイトのレビューでよく見かけるけど、(B!誌で前田氏も言っていたけど、)それは決して悪い事だけではないハズである。
ツギハギ感は、楽曲を磨いていく過程で起こる現象でもあり、アーティストの懸命さが伺えるものでもあり、したり顔で否定的な意味で、簡単には使えない言葉ではないだろうか。
誰かの言葉を利用しながら、巧みに共感を得ようとするレビューには、正直何も感じない。

賛否はあって、然るべきである。


METALLICA - Metallica (2017-02-23 18:49:19)

この作品の発売当時を冷静に振り返ってみると、僕がまず思ったのはサウンド・プロダクションの良さと楽曲のかっちり具合であった。
作品の出来自体は良いと思ったけど、僕は前作や前々作が凄く気に入っていたので、それらは超えていないなという感じだった。

あれから25年以上が経過したけど、僕の感想は当時とほとんど変わっていない。
彼らは、デビュー作から33年が経過してるけど、意外にもオリジナルは10作品しか残していない。
その中で順位を付ければ、この作品個人的には真ん中よりも下に位置する。
それは相対的なものではあるけど、91年のベスト・アルバムの10枚にも僕は選んでいない。

もしこの作品が記録的なセールスを残さなかったならば、彼らの歴史は随分変わったのではないだろうか.......。
何故、メタリカは偉大なのだろうか......。
その答えは、人によって違う気がする。

彼らの活動は、決して順風満帆ではなかった。
ある意味、迷走していた時期もあった。
だけど、その不安定ささえ魅力に変えてきた。
やっぱり、個性的なアーティストである。


METALLICA - Reload ★★ (2009-11-17 19:17:00)

守るべきものが無かった(意識する必要が無かった)80年代とは、全く違う環境で「ロード」と共に制作された作品。
バンドの巨大化と通称「ブラックアルバム」がモンスターヒットを記録した事により、彼らには守るべきものを真剣に考えなければならなくなったのである。
僕は楽曲的にも好きな作品であったりするけど、この頃の音楽シーンやバンドの背景を考えると、この頃が彼らにとって一番考えるという作業を真剣にしなければならない時期であったのかもしれない。
メタリカというバンドは、意外に計算が無いバンドであることに比較的最近気がついたが、だからこそ貴重であり、この作風なのである。
時流のエッセンスは、自然にサウンドに投影されてはいるけれど、それはいつもの事だし、今冷静に聞けば、実に彼ららしい方法論で出来た作品であると僕は思う。
前進し続けるというよりも、逆に言えばその場で留まれないバンドの代表格かもしれない。
点数で言えば、87点ぐらいかな。


MIKE TRAMP - Maybe Tomorrow ★★★ (2017-04-10 21:03:57)

僕は、マイクのファンだからずっと追いかけてるけど、恐らくこの作品を購入する人もきっと同じなんだろうな。
彼がソロ名義で出した作品は、ホワイト・ライオン時代のようにHR/HM色は強くなく、またサウンドから感じるバンド色も薄い。
しかも、多少の質感の違いはあれど、まあどれも似たような感じである。

この新作、僕の感じで言えば、ソロ作品の中では一番好きである。
楽曲は比較的キャッチーだし、なんせアルバムに流れる空気感がいい。
どこか吹っ切れた感じもあり、新鮮味がある。

楽曲は欧州的であり、アメリカンでもあり、それはホワイト・ライオンにも共通する部分である。
でも、サウンドは全然違うけどね......。

僕は、結構聞いてます。


MORS PRINCIPIUM EST - Dawn of the 5th Era ★★ (2015-01-04 07:05:19)

メンバーが多少入れ替わろうが音楽性もほとんど変わらず、しかも安定したレベルをキープするという、そういう意味ではもっと評価されてもいいバンドの代表格である。
この手のクラスで所謂、典型的なメロディック・デスをやっているバンドは現状皆無なので、結構貴重な存在感である。
ちなみに僕は、昨年のベスト・アルバムの10枚に選出している。

贅沢な注文を言えば、もう一つ楽曲に磨きがかかれば、個性も出るし一皮むけると思うんだけど、やっぱりそれは贅沢すぎるかなという気がする。
このバンドの強みは、アルバムの統一感にあり、故におやっと思うような楽曲が無い所にある。

安定感と統一感.......これはもっと評価されてもいいと僕は思う。


MORS PRINCIPIUM EST - Liberation = Termination ★★ (2009-10-17 16:34:00)

日本での知名度がどれくらいなのか知らないけど、海外ではこの手が好きなコアなファンからは圧倒的な支持を得ているバンドである。
2ndを推す声が多いけど、個人的には整合感で圧倒するこの作品である。
サウンド的にはイン・フレイムス辺りと共通点が多く、楽曲の良さやサウンド・プロダクションの良さも手伝い、この手のトップクラスの人たちと肩を並べられる作品である。
メロディック・デスが好きな人で、まだ聞いたことが無い人がいたら、聞く価値は十分にありますよ。
トータルタイムも短く、一気に聞けます。


MOTLEY CRUE ★★ (2008-05-06 07:02:00)

ようやく発売される新作からの1stシングルのオンエアが始まっている。ちなみに、アメリカでのオンエアは好調である。
路線は、あの昔のモトリーらしい路線である。でも僕は、なんか作風だけを昔に戻した感じがして、なんか違うんじゃないかと感じた。
まだ1曲だけなのでわからないけど、なんか心配である。この1曲だけなら、ベスト収録の新曲の方が圧倒的に良いと僕は感じた。
でも、新作楽しみである。


MOTLEY CRUE - Saints of Los Angeles ★★ (2008-06-24 22:07:00)

この方向性を誰が決めたのかが、非常に興味深い。思い返せば、ベスト盤収録の新曲の出来は良かった。誰の楽曲だろうが、クオリティーは高かったように思う。
それらの楽曲とのリンクはあるのか........僕はこの点に注目していたが、この新作は全く別物と考えてよさそうである。
確信犯的に、音楽的方向性は一本筋が通っている。彼らの場合、作品ごとのカラーが明確だった。そういう意味では、統一性があり狙いは明確である。
今の彼らにできる事........を考えたとき、ある意味自分の意見を殺しながら、メロディーのキャッチーさを残した努力は評価できると僕は思う。正しく、ファンのためのアルバムである。
一見地味だし、過去の作品と比較すると物足りない部分は多分にあるけど、思ってたよりは楽曲は練られていた。ファンのためのアルバム......個人的には85点かな。周りのスタッフにとっては、自信作だろうね......。


MR. BIG - Bump Ahead ★★ (2009-02-10 22:08:00)

彼らの作品で、どれが一番好きかと問われれば、2ndと僕は答えるが、順番をつければ2nd、1st、3rdそして4thとなる。
スーパーユニットは長くは続かない......という嫌な言葉が、当時も浮かんでいたが、このメンツは客観的に言っても豪華なメンバーである。
楽曲もコア過ぎず、ポップ過ぎないという、玄人集団ならではのバランス感覚によって成り立っている楽曲が多い。
1st、2nd以外でお勧めは、やはりこの作品かなという気がする。
再結成は、すごく嬉しいが、早く新作が聞きたいというのが、本音である。
マジック・・・・・・・やっぱり、4人が揃うと華がある。


MR. BIG - Defying Gravity ★★ (2017-07-16 17:49:18)

「What If...」に対する高評価は、楽曲の出来の良さは勿論であるけど、とにかくエキサイティングでスリリングな所にあった気がする。
それと単純に比較すれば、落ち着きのある隙間のあるサウンドが、ある意味シンプルでチープさを感じさせるサウンド・プロダクションと相まって、マイナスな印象を与えがちである。

だけど、僕個人で言えば、少なくとも前作よりは遥かに良いし、結構好きである。
典型的と呼べる楽曲は少ないし、従来のわかりやすさが少ない分、イマイチという評価を受けそうだけど、楽曲はバラエティーに富んでいて面白いし、新鮮味がある。
らしさという点でも、他のバンドでは再現できそうにないので、十分あると思う。

ただこのバンドに興味がない人には、難しいかなという気もする。
正直、HR/HM色は薄い。
だけど、ロックが持つ普遍的な魅力には溢れている。


MR. BIG - What If... ★★★ (2013-11-10 15:31:11)

発売当時は、あまり音楽に集中していない時期だったので、まあまあかなという印象だけ残った。
長い、短いに関わらず、僕にはこういう音楽をあまり聞かないという時期が不定期で訪れる。

実は最近、こういう普通のHR/HMをよく聞いている。
00年代以降、ラウド・ロックやメタルコア等の、ど真ん中ではないHRを聞く機会が増えた。
それは、有望な新人がなかなか登場しない従来のHR/HMでは、とても満足できない状態に陥った為であり、僕にとっては必然の流れであった気がする。
しかし、そのシーンにも限界を感じてきたため、戻ってきているというのが現状である。

この作品、2ndの様にポップではないし、キャッチーさも正直少ない。
だけど、楽曲には躍動感があり、全曲スリリングである。
やっぱり、このメンツでしかマジックは起こらないのである。
ヒットした2ndの再現をという発想でなかった事が、作品に凄味を与えている。
誰にも真似できない楽曲が、多数収録されている。
個人的には、2ndと同等の評価である。

地味ではあるけど、聴き応えはかなりある。


MR. BIG - …The Stories We Could Tell ★★ (2014-10-04 20:32:06)

それを職業としているライターやスタッフの方には、本音を書けない事情というものがある。
インターネット等の普及もあり、今となってはその辺りは十分理解されているとは思うけど、レヴューにしたって点数なんかよりコメントの方が大事であって、更に言えば行間を読むという作業も、実は重要であったりする。
僕はアルバムのレヴューをする時、情報等はあまり入れず、出来るだけ加点方式で考えるようにしている。
これを減点方式で考えてしまうと、あれもこれも気になるし、周りの情報にかなり影響を受けてしまう。
僕はもう結構な年数HR/HMを聞いているので、その前後の流れなんかは自然に頭に入っているので、ライナーノーツやインタビュー等の情報は、あまり参考にしない。
そうは言っても、人によっては鋭い考え方をもっていたり、冷静に客観的に分析していたりもするので、人間性を知る手段には利用しているかもしれない。

何故こんな事を書くかと言えば、このアルバムのレヴューが似たようなものばかりだからである。
どのサイトを見ても、何故か先ず結論ありきで、その結論に向かっての評価が多い気がする。
まだこのサイトでは発言者も少なく、そんな事は感じないけど、他人の目を意識し過ぎたレヴューには個人的には何か違和感をすごく感じる。

素直な意見で、それがたまたま同じと言うなら、何の問題もない。
だけど、同じ角度から、同じ視点からというのは、やっぱり腑に落ちない。

個人的にはエリックの頑張りが目立つ作品であり、楽曲的にはポップであり、キャッチーさも十分にある作品だと思う。
でも前作にあったスリリングさは、残念ながら感じない。
MR.BIGの場合、楽曲志向のファンも多いと思うので、もっと評価されてもいいと僕は思う。
でも、エリックの独特な歌メロによって、助けられている部分は多いね。


MYRATH - Legacy ★★★ (2017-01-09 10:35:01)

この手の作品を積極的に聞かない人にも、大きな衝撃を与えたという意味においても、16年この作品を高く評価したHR/HMファンは予想以上に多かった気がする。
よく言われるように、オーファンド・ランドやキャメロットに音楽性は近いと思うけど、僕は広義的に捉えて今回ドリーム・シアターを比較対象とする。

ドリーム・シアターは16年に新作を出した。
だけど、僕は全く好きになれなかった。
実際、購入後2回しか聞いていないし、今後聞かないのかもしれない。

実はドリーム・シアターの方が、このバンドよりも遥かに高度な事をやっている。
なのに、この作品の方が、圧倒的に心を揺さぶる。
それは、何故なのだろうか......。
こういった嬉しい誤算的作品は、たまに出てくるけど、いつも思うことは、音楽にとって何が大事であるかという事である。
計算で作れそうで作れない、出来そうで出来ない空気感......。

HR/HMファンなら、一聴の価値はある作品である。
初めて聞いた人は、何かしらの衝撃を得られる内容である。
僕は、単純に音楽を聴いて熱くなりたい。


NICKELBACK - Dark Horse ★★ (2009-01-21 07:18:00)

基本的には、これまでの路線の延長線上にある作品である。マット・ランジを起用したのは、恐らく多少の変化を求めただけなので、軸は結果としても全くブレてはいない。
個人的にはサウンド・プロダクションの質感以外は、特に何にも変わっていない気がする。
音楽的方向性を全く変えずにこの安定感は、バンドがすでに大物バンドに成長した証しでもある。
比較的あっさりした感じがあるのも、多少の変化を求めた結果からくるものだと思うので、心配は全く無用である。
この安定感こそ、圧巻である。


NICKELBACK - Feed the Machine (2017-07-05 21:31:29)

前作は、実験的な要素が若干強かったので、本来の姿に戻ったと分析するのは間違いではない。
だけど、変化を恐れずチャレンジする事は、決して悪いことではない。
結局は、結果がイマイチというか、楽曲の出来自体がよくなかったのが問題であって、チャレンジそのものはむしろ僕は好意的に受け止めていた。

僕が思う最高傑作は5thであり、それ以降では「ヒア・アンド・ナウ」が一番好きであるが、大きな流れで言えば出来自体は緩やかな下降線をたどっている気がする。
彼らのやっている音楽性はごまかしが効かないし、輝かしい実績がある以上、求めるハードルはあまり下られない事情がある。
音楽性がほどんど変わらないバンドの苦しさは、楽曲の出来を常に高く保ち続けなければならない点にある。
だからこそ、その打開策がチャレンジなのである。
チャレンジしたけど結果変わらなかったのと、無意識で変わらないというのは、見た目は同じでも大きな違いがある。

前作よりはいいと思うけど、前々作やその前の作品は超えていない気がする。
何か、変化が必要である。
元々ソングライティング力はあるのだから、きっかけさえあれば何とでもなるハズである。
もったいない。


NICKELBACK - No Fixed Address (2014-12-08 15:02:59)

音楽性を全く変えないバンド......GODSMACKの新作の所でも書いたけど、それを自分達がどれだけ意識しているのか分からないけど、このバンドも例に漏れず何も変わっていない。
所謂ポスト・グランジにジャンル分けされるバンドにもこの傾向が強いけど、楽曲の出来が落ちない限りに置いては、僕はずっと好意的に受け止めてきた。

1曲1曲のインパクトについては、バンドの歴史が長くなれば当然薄れてくる。
音楽性が変わっていないのに、常にインパクトを残すのは無理な話でもある。

僕はこういったバンドの新作を聞く時、自分なりのチェックポイントがある。
それに当てはめると、この新作僕の評価はあまり高くない。
もしこれを無名の新人が出したとしたら評価は変わってくるけど、敢えて言うならば中盤の出来が少し弱いのといつものダイナミックな音作りで弱さをごまかしているように僕は感じる。
いつもの彼らと言われれば、そうなのかも知れない。
何も変わっていないと感じる人も、きっと多いだろう。

でも、僕は好きなバンドには厳しく接したい。
「All The Right Reasons」の出来は、この作品の比ではない。
ここ3作品で言えば、出来が徐々に下降線をたどっている事が残念である。
前作で言えば「When We Stand Together」路線の楽曲を、僕は聞きたい。
このバンドの力量から言えば、やっぱり物足りなさは感じる内容である。


NOCTURNAL RITES - Phoenix ★★ (2017-09-25 21:15:55)

前作から、約10年ぶりの新作である
いくらメインのソングライターが抜けたとはいえ、バンドにいかなる事情があったにせよ、ファンの立場から考えれば10年は待たせすぎである。
現役感はやっぱり大事であり、個人的にはあまりワクワク感はなかった。

単刀直入に言えば、前作の延長線上である。
だけど、質感はかなり違っていて、ヘヴィさが増してサウンドは重くなっている。
楽曲自体は、意外にもブランクを感じさせない仕上がりであり、らしさも継承されている。
一枚の作品としてもトータルバランスが良かった前作には劣るものの、多くのファンの予想ラインは超えてきている気がする。
特に④~の展開には、これはこれでいいんじゃないかと納得できる要素が多いと思う。

「らしさ」は十分にある。
これを変わってしまったと捉えるのもアリだし、変っていないと捉えるのもアリである。
僕は、余裕で合格点である。


OPETH - Ghost Reveries ★★ (2012-01-16 19:50:12)

彼らが日本でどのくらい人気があるのか?正直、分からない。
音楽性は複雑であり、ジャンル分けでさえ難しい........。
聞き込みが必要なアーティストではあると思うけど、難解すぎて僕の場合は、その実体になかなかたどり着けないのが現状である。
何回聞いても、その凄さの核心に到達できないでいる。

個性は、何より大事である。
それは意図して仕掛けるというよりも、結果的にそうなったという方が実は好ましい。
本来、いろいろな意味で分かりやすいアーティストの人気が衰え、こういった難しいアーティストの方が人気があることに、僕は何か不安感を覚える。

このバンドは、確かに個性的である。
複雑だから、人気があるのかも知れない。
だけど、もっとわかりやすくて、キャッチーなバンドはたくさん居る。
そういったバンドが、もっと注目された方が、健全なシーンである気がする。
OPETH.......良いバンドだけど、やっぱり難しいバンドである。
このアルバム、聞きやすいとは言えないけど、実に深い作品である。


OUTRAGE - Outrage(2009) ★★ (2010-02-01 19:21:00)

時代錯誤も甚だしい内容である、いい意味で。
単純に昔に戻ろうとしたわけではないので、そこには新鮮さがあり、妙な計算がない所が、作品の凄みに輝きを増している。
楽曲もわかりやすく、故に印象に残りやすい。
変に小細工をすると、焦点ボケを生みやすいが、この作品にはそれが全くない。
あの昔の彼らが、パワーアップして戻ってきたという印象である。
これは、いいね。
なんとなくベイエリア風味もあり、僕は好きですね。


OUTRAGE - Outrage(2009) ★★ (2010-03-06 21:12:00)

日本発という感覚を意識しないで済むから、日本のバンドをあまり好んで聞かない自分でさえ、彼らのアルバムは結構持っていたりする。
彼らもワールドワイドで活躍するバンド同様、一時期はモダンさを感じさせる音楽性であったが、これも他のバンド同様、音楽シーンの復活と共に見事に蘇生していった。
楽曲の充実度から言えば、僕は最高傑作と断言したい。
自然に身を任せるという方法論からは誕生しない、芯を据える事から生まれるタイプの名作である。
バンド自身であってもいいし、周りのスタッフの助言であってもいいけど、やっぱり何か明確な芯を持つことの重要性を強く感じる作風である。
ある意味、海外のバンドを追いつけ追い越せで追っかけていた彼らが、ここにきて一歩前に出た感覚である。
①そして⑩と、最初と最後が特に強烈である。


OVERKILL - The Electric Age ★★ (2012-04-21 17:32:25)

歴史が長いバンドだと、逆に初心者にはとっつきにくくなる傾向がある。
どの作品を聞けばいいのか、どれくらいの作品を聞けば全貌が掴めるのか、とか考えていると、結局面倒くさくなるという結論に結びつく可能性がある。

僕は半分以上彼らの作品を持っているけど、かと言って特別に思い入れのあるバンドではなかったりする。
これを冷静に考えてみると、作品の出来の良さでつまりは購入している訳で、僕にとっては安定感のあるバンドである。

この新作も実にらしい作品である。
楽曲的には前作の方が好みだけど、完成度はやっぱり高いバンドである。
コンスタントに新作を発表している点でも、貴重なバンドである。
典型的なベイエリアサウンドなんかと比較しても、負けない格好良さと威圧感がある。
まあ前作の方が、楽曲的にはキャッチーだけどね。


OVERKILL - The Grinding Wheel ★★★ (2017-02-11 22:04:56)

ベテランバンドの余裕感は、一体どこからくるのだろうか。
決して結論ありきで、逆算で導き出しているわけではないんだけど....。
音楽性が似ている若いバンドも探せばいるんだけど、やっぱり何かが違うのである。
アルバムが売れなくなって久しく、アーティストにとっては難しい時代なんだろうけど、決して悪いことばかりではない気がする。
その一つが、このような良い現象を生んでいるのではないだろうか。

この新作、僕は好きである。
なんせ楽曲にひねりがあって、面白い。
スラッシュ・メタルのファンでなくても、十分に楽しめる内容に仕上がっている。
ストレートに疾走するよりも、僕はこちらの方が好みである。

今の時代、変に時流を読む必要はないし、周りからのプレッシャーも強くないハズである。
勿論、根底となる実力があってこその話しだけど、バンドが正常に機能すれば、こういった作品は生まれるのである。
僕なら、88点かな。


OZZY OSBOURNE - Blizzard of Ozz ★★ (2009-03-30 16:01:00)

そりゃね、やっぱり初期のオジーの作品はいいよ。
僕はこの作品、先輩から借りて後追いで聞いたけど、その時はあんまり実感として名作という感じはしなかった。
だけどその後、たくさんのアーティストの作品を聞き、改めてオジーの全作品を聞いた時、これはやっぱりすごい作品という事に気がついた。
ランディがいかに凄いかなんて今更語る気がしないけど、オジーの曲で10曲選ぶとすれば、この作品から一体何曲が選ばれるのだろうか。
90年代以降のオジーは認めないというファンも多いけど、僕はどの時代も好きである。
楽曲がいい。


OZZY OSBOURNE - No More Tears ★★ (2009-05-17 16:33:00)

オジーの場合、メンバーの入れ替わりはあるものの、それなりの作品を作ってくる所が何とも凄い。
この作品、ポップであり、楽曲はキャッチーなナンバーが多い。セールス的にも健闘した作品でもある。
バランスも良く、トータルの完成度は彼の作品のなかでも、上位に位置している。
安定感........オジーの作品には、ハズレが無い。


OZZY OSBOURNE - Ozzmosis ★★ (2010-02-11 17:05:00)

例え本人が嫌いだろうが、ベイホーンプロデュースの加工されたサウンドが、強烈に印象の残る作品である。
90年代以降の作品をあまり好きでないファンも多いと思うけど、楽曲はどの作品も実は練られていて、安定感という点では抜群という気が僕はする。
ミドルテンポのうねるナンバーが中心だけど、一枚の作品としてもかなり出来は良い気がする。
確かにメンバーは豪華だし、楽曲はきっちりまとまっているし、僕はリピート回数が結構多い作品です。


OZZY OSBOURNE - Scream ★★ (2010-07-19 06:16:00)

ガス・Gの加入により新鮮味はあるけれど、基本としては前作の延長戦上にある新作である。
それにしても、楽曲がいい。
ミドルテンポに比重を置きながら、楽曲にはツボがあり、キャッチーであるという最近の作風に変化はない。
でも、細部に渡ってアレンジにしろ丁寧に作られていて、プロデューサーでもあるケヴィンとの相性の良さが前作以上に強く出ている内容である。
これは、いいね。
とにかく、一枚の作品としても、出来はすごくいい。
アルバムの構成や流れも完璧に近い、オジー恐るべし!


PANTERA - Reinventing the Steel ★★★ (2018-01-13 20:55:45)

当時を振り返ってみると、90年代のグランジ・オルタナブームは過ぎ去った感はあっても、とてもシーンが80年代的に戻った感はなく、ヘヴィ・ロックというメロディーを置き去りにした音楽が流行っていたぐらいだった気がする。
一部のバンドを除けば、所謂普通のHR/HMバンドの作品には元気がなく、だからこそ僕はこの年のベスト・アルバムにディスターブドの1stを選んでいる。

この作品が、例え昨年に発売されていたとしても僕の評価は高く、ベスト・アルバムの10枚には選んでいたと思う。
結局、良い作品というのは、どんな時代に発売されようが、時流に乗ろうが乗らまいがそんな事関係ないのである。
時代を変えたバンドの一つであると思うけど、本物は説得力が違う。
僕は、好きな作品である。


PAPA ROACH ★★★ (2012-10-02 19:50:45)

新作「THE CONNECTION」は、問題作である。
と、書こうと正直1回目の視聴の時にそう感じた。
僕の中では、イマイチだった2ndに近い消化不良的な匂いが強く、気持ちは複雑だった。

先ず、断っておくと、僕は彼らのインタヴューを全く見ていない。
彼らがどんな気持ちで、このアルバムを制作したのか分からない。
また最近の自分は音源を聞くまでは、出来る限り情報をシャットアウトするし、またライナーも当分の間は見ないので、時に勘違いをする事もある。
楽曲こそ命、そこがブレていない事に僕の神経は集中している。

この新作、何かが違う。
違和感が、半端ない。
それは、アレンジしかり、楽曲の輪郭しかり、とにかくポップさやキャッチーさが少ないのである。
個人的感覚では、シリアスさや哀愁感ばかりが目立つのである。
これが、待ちわびていたPAPA ROACHの新作なのだろうか........。

でも、これが繰り返し聞いているうちに変わってきたのである。
もし、彼らが一歩前に踏み出したいという気持ちで作ったのであれば、これは大正解である。
ソングライターとしての実力は、このバンド相当なものがあると僕はずっと思っている。
キャッチーな楽曲を作るその技には、太鼓判を押してもいい。
なのに........である。

これは、どう考えてもバンド側が仕掛けてきた感がかなり強い。
キャッチーさだけが、魅力じゃないぞと、バンド側の不敵な笑みも浮かんでくる。
何故、今のタイミングなのか.......。
彼らの人気があれば、守りに入ってもいいハズである。
なのに、そうはしない。
これこそが、一流バンドとしての意地である。

1回目の視聴で感じた、問題作という感覚は今は全く無い。
それどころか、このバンドのポテンシャルの高さに正直驚いている。
PAPA ROACH 恐るべしである。

是非、ファンの方には何度も繰り返し聞いていただきたい作品である。
楽曲がイマイチという評価だけは、早合点と僕は言いたい。
このアルバムで感じる違和感こそが、この作品の主題である。


PAPA ROACH ★★★ (2012-10-09 14:26:12)

最近まとまって新譜を購入した事により、今年のCD購入数はここ数年で最も多いと思う。
だけど、僕は購入時期によってCDを整理していないので、把握しづらいのが現状ではある。

今年発売されたもので、どれが気にいっているのかを調べるべく、主な作品を聞き直してみた。
正直に言えば、買ってから一回もしくは二回しか聞いていない作品も実は多い。
心のどこかに何か引っかかるものがあればいいけど、よくできた80点ぐらいの作品は、得てして印象に残らずそのままになる事が僕の場合多い。

今年発売されたもので、僕が個人的に最も気に入っているのが、彼らの新作「ザ・コネクション」である。
どこかエモっぽくもあり、1stのようなミクスチャー的要素もあり、ましてはデジタル的な要素もある。
ハード・ロックという立場から聴けば、それらはマイナス的要素であり、決してプラスではない。

だけど、楽曲の出来は素晴らしく良かったりする。
シングル向きではないだけで、ツボはきちんと押さえている楽曲がズラリと並ぶ。
新たな要素も加えながら、散漫にならず、先ずは楽曲ありきというその姿勢が眩しすぎる。

この手のバンドは、日本のHR/HMファンからの支持が弱い。
それは、メディアも然りである。
だけど、80年代や90年代初頭に流行ったポップでキャッチーなHR/HMの継承者は、実は彼らのようなバンドではないだろうか。
ビッグ・イン・アメリカ的なセールス状況はあるものの、80年代サウンドをそのまま復刻しようとしている、そこら辺のバンドよりも、僕は彼らのようなバンドを支持したい。

この新作なんて、実によく出来ている。
彼らの魅力は、楽曲にありである。