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POLTERGEIST - Behind My Mask - Act of Violence ★★ (2008-01-07 21:56:28)

スラッシーに疾走したかと思えば、
ファンキーにハジけ、かと思えばサビメロは
雄々しく勇壮に展開する、様々な表情を見せてくれる
一筋縄ではいかない曲調が印象的なナンバー。


POLTERGEIST - Behind My Mask - Behind My Mask ★★ (2008-01-07 21:53:58)

2ndアルバムのタイトル・トラック。
畳み掛けるような疾走感と、ザクザク刻まれるキャッチーなリフ、
そしてGが紡ぐ流麗なメロディの組み合わせが秀逸な
高速スラッシュ・チューン。


POLTERGEIST - Behind My Mask ★★★ (2008-01-07 21:50:00)

ICED EARTHとの仕事で知られるイラストレーター、アクセル・ハーマンが手掛けた不気味な仮面のジャケット・アートワーク(但し、この頃の彼の画風は、日本のメタラーからは余り評判が宜しくない)が目印の、'91年発表の2ndアルバム。
DESTRUCTIONからの加入要請を断り、V.O.パルヴァー(G)とアンドレ・グリーダー(Vo)が本腰を入れて制作した作品だけあって、ストレートなスラッシュ・メタル・アルバムだった1st『DEPRESSION』に比べ、畳み掛けるような疾走感は保持したままに、楽曲が一層スリリング&テクニカルに練り上げられている。曲調の幅が広がった事と、前作以上に豊かなメロディが増量された事で、収録各曲のキャラ立ちがより明確となり、アルバム全体の構成にしてもメリハリの効いた、起伏に富んだ内容に仕上がった。
何よりこのバンドは、思いっきり突っ走ろうがテクニカルになろうが、決して「キャッチーさ」を失わない点が素晴しい。これはやはり、流麗にメロディを紡ぐV.O.のGワークと、確かな歌唱力を備えたアンドレの存在が大きいのかな、と。
ノイズの如きSEを、ザクザクのGリフが切り裂いてスタートする高速スラッシュ・チューン①からして、その点は強く表れているし、スピーディな曲調と、フックの効いたメロディの組み合わせが秀逸な②、様々な表情を見せる意外性に満ちた曲展開が印象的な③、硬質なBラインが非常にカッコ良いダイナミックな⑥、勇壮で正統派へヴィ・メタリックな⑧といった楽曲も、バンドの「PLTERGEIST流スラッシュ・メタル・サウンド」確立を端的に物語る名/佳曲群。
最高傑作と言うべき本作発表後、バンドはCENTURY MEDIAから、地元スイスのHUNTED HOUSE RECORDSへと移籍する。


POLTERGEIST - Depression - Ziita ★★ (2008-01-06 19:54:59)

1stデモ収録曲のリメイク。
華麗な飛翔感と、劇的な構築美を兼ね備えたGソロの威力は、
本編中でも随一。


POLTERGEIST - Depression - Prophet ★★ (2008-01-06 19:52:46)

基本はタイトに疾走するスラッシュ・チューンながら、
荒々しくも、ちゃんとメロディを歌うVoと、
Keyを隠し味に使った中盤の展開が劇的さを演出する、
本編中随一のドラマ性の高さを誇る名曲。
1stデモにも収録されていた、バンドの代表曲の1つ。


POLTERGEIST - Depression - Depression ★★ (2008-01-06 19:46:19)

不穏さを漂わせたアコギによるイントロを経て、
パワフルに疾走を開始するアルバム・タイトル・トラックで、
小気味良く動き回るリード・ベースが非常にカッコイイ
高速スラッシュ・ナンバー。


POLTERGEIST - Depression ★★ (2008-01-06 19:38:00)

シュミーア脱退後のDESTRUCTIONが発表した問題作『CRACKED BRAIN』に、Voのアンドレ・グリーダーが助っ人参加した事で、日本でも名前が知られるようになった、スイスはバーゼル出身の4人組スラッシャーPOLTERGEISTが、'89年にリリースした1stアルバム。
スイスとドイツの国境を挟んで、ご近所同士だったDESTRUCTIONとはバンドぐるみで親しかったようで、その関係性からか本作リリース当初は、「まるで小型DESTRUCTION」とのレビューが目立ったが、実際のところ彼らのサウンドは、飛翔感と構築感を兼ね備えたGソロにこそ影響が伺えるものの、全体的には、DESTRUCTIONに比べ随分とマイルドで取っ付き易い。リフにしろメロディにしろ、よりキャッチーさが強調されていて、初めて聴いた時はDESTRUCTIONよりも、FORBIDDEN等のベイエリア・スラッシュに近い感じを受けた。
デビュー作という事で(他のスラッシュ・メタル・バンド同様)、パワフルでストレートな疾走感が前面に押し出されている本作は、次作以降に比べると楽曲がやや小粒な印象も否めないが、不穏な雰囲気漂うイントロから勢い良く疾走を開始する①に始まり、小気味良く動き回るリードBが非常にカッコイイ②、メロディック且つ華麗なツインGが堪能できる⑥⑧、本編随一の劇的さを誇る⑦と、スピーディでキャッチーなスラッシュ・チューンがズラリと揃った内容は、聴き応え十分。ちなみに⑩は、KISSの名曲“STRUTTER"のカヴァーだが、元々、メロディ重視の姿勢と歌えるVoを擁したバンドゆえ、殆ど違和感なくハマっているナイスな出来。
あと、本編数曲のコーラス要員として、シュミーアが参加している事も付け加えておきたい。


POLTERGEIST ★★ (2008-01-06 19:33:00)

同郷の先輩バンド、CELTIC FROSTからの影響を感じさせるスラッシュ・メタルをプレイしていたCARRION出身の
V.O.パルヴァー(G)とアンドレ・グリーダー(Vo)が中心となって、スイスはバーゼルにて'87年に結成。
2ndデモのプロデュースをシュミーアが担当するなど、スイス/ドイツの国境を挟んで、ご近所だった縁からDESTRUCTIONとは
親交が深く、シュミーア脱退後のDESTRUCTIONのアルバム『CRACKED BRAIN』にアンドレが参加したことから
(V.O.の方にも加入要請はあったらしい)、日本でもその名が知られるようになった。
小型DESTRUCTIONと評される事が多かった彼らだが、歌えるVoと、構築美を感じさせるGを擁したサウンドは
DESTRUCTIONよりもかなりメロディアスでキャッチー。時にベイエリア・スラッシュを思わせる場面も多く、
ザクザクと刻まれるリフと、小気味良い疾走感が生み出す痛快さがその持ち味。
'89年に1st『DEPRESSION』、'91年に2nd『BEHIND THE MASK』、'92年に3rd『NOTHING LASTS FOREVER』と、確実に
成長の跡の伺える内容のアルバムを発表して、順調に活動を続けていたように思われたが、3rdを最後に解散。
リーダーのV.O.は、その後、ヘヴィ・ロック・バンドGURDを結成し、現在も活動中・・・の筈。


MORGOTH - The Eternal Fall - Female Infanticide ★★ (2008-01-05 22:51:15)

禍々しいGリフに、濁声Vo、2ビートのリズムが一丸となって
突進するオールド・スクールなデス・メタル・チューンながら、
劇的なメロディを炸裂させるGソロ・パートが、
MORGOTHらしさを主張しています。


MORGOTH - Resurrection Absurd / The Eternal Fall - Selected Killing ★★ (2008-01-05 22:48:52)

イントロのGリフからして「おっ」となります。
スラッシーな疾走感を基調としつつ、
中盤には、アコギを用いた荘厳でドラマティックなパートが
仕掛けられていたりと、凡百のデス・メタル・バンドとの
格の違いを見せ付けてくれる名曲。


MORGOTH - The Eternal Fall ★★ (2008-01-05 22:43:00)

GERMAN DEATH METAL GODSことMORGOTHが、'91年に発表した2枚目のEP。5曲収録のうち①②③が新曲、④⑤が1stデモ収録曲のリメイク。
かつてテイチクから発売された国内盤は、(↑の方の仰る通り)デビューEP『RESURRECTION ABSURD』とのカップリング仕様で、
それ1枚でMORGOTHのアマチュア時代から現在までの成長過程が振り返れる、便利な構成となっていた。
で、本作の内容はと言えば、1stフル・アルバムとなった'92年発表の『CURSED』では、へヴィネス重視の耽美方向へと
舵を切った彼らだが、この作品までは、ひたすらパワフルに疾走しまくる直球勝負のデス・メタル路線。
最初からプロフェッショナルな環境で制作されているため、デモ音源を基にしていた前作に比べ音質が向上、
楽曲やVoの迫力が大いに増していて、そのせいか、よりデス・メタル度が高まった作風との印象を受ける。
ただし、邪悪なVoや重苦しいGリフ、アクセル・ハーマン謹製の薄気味悪いジャケット・アートワーク(笑)のみで
デス・メタリックな禍々しさを主張するのではなく、②のGソロ・パートを手始めに、本編のところどころにヨーロッパ的な
湿り気を帯びたメロディを仕込んで、禍々しくも荘厳、且つドラマティックな雰囲気を演出している辺りが、このバンドの美点。
前作同様、5曲収録とは言え、全く物足りなさを感じさせない力作に仕上がっている。


MORGOTH - Resurrection Absurd / The Eternal Fall ★★ (2008-01-05 22:36:00)

'88年に、ドイツはメシェデーにて結成された4人組デス/スラッシュ・メタル・バンドMORGOTHが、独インディ・レーベルの
CENTURY MEDIAと契約後、2ndデモ・テープにリミックスを施して、'90年に発表した5曲入りデビューEP。
ICED EARTHやDESPAIRなど、CETURY MEDIA所属アーティストとの仕事で知られる、イラストレーターの
アクセル・ハーマンが手掛けた、チープで気色悪いジャケット・アートワークも強烈な本作。
いくらリミックスを施したといっても、元がデモ音源なのでサウンド・プロダクションの貧弱さは隠しようもないが、
楽曲の魅力は、そうしたマイナス面を十分カバーして余りあるカッコ良さを誇る。
基本的には、チリチリとノイジーに刻まれるGリフ、禍々しい濁声Vo、スタスタと2ビートを刻むリズムとが一丸となって
ダイナミックに突っ走る、オールド・スクールなデス/スラッシュ・サウンドながら、時に劇的さすら演出する、
湿り気とダークネスに塗れたメロディを効果的に導入している辺りは、流石、欧州出身バンドといったところか。
特に、ブルータルな曲調の中にアコギを用いて、静と動、美醜、そして荘厳な盛り上がりを演出する⑨は名曲。
僅か5曲収録とは言え、物足りなさを全く感じさせないナイスな逸品。


BELIEVER - Dimensions - Trilogy of Knowledge: Intro: The Birth ★★ (2008-01-04 22:36:20)

“INTRO:THE BIRTH"“MOVEMENT Ⅰ:THE LIE"“MOVEMENT Ⅱ:THE TRUTH"
“MOVEMENT Ⅲ:THE KEY"の4パートから構成される、20分を越える大作組曲。
メインのソプラノVoと、サブの濁声Voが演出する美醜の対比、
美しさや優雅さだけでなく、ブルータルな攻撃性も発揮する
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロといった弦楽器隊を導入した、
シンフォニック・へヴィ・メタル・サウンドは、THERIONを彷彿とさせる。
尤もBELIEVERの場合は、ドラマティックというよりも
前衛的と表現するのがピッタリくる仕上がりなんだけど。
でも、クリストフェル・ユルソンはBELIEVERから影響を受けたんじゃないかな、と。


BELIEVER - Dimensions ★★ (2008-01-04 22:19:00)

近年、メンバーが再結集してニュー・アルバム作りに勤しんでいるというクリスチャン・デス・メタル・バンド
(というかスラッシュ・メタル・バンド)BELIEVERが、'93年に発表した、現時点でのラスト作となる3rdアルバム。
個人的に初めて接した彼らの作品だったりもするのだが、当時は2、3回聴いてピンと来ず、中古屋に売っ払ってしまった
記憶があり、最近、リマスター盤が再発されたのを期に、改めて購入してリトライしてみたのだけれども・・・うーむ。
リズムからスラッシーな疾走感が、リフやボーカリゼイションからは歯切れの良さが抜け、代わりにダルでムーディな雰囲気が
増量された作風は、明らかに当時大流行していた「モダン・へヴィネス症候群」を患っている感じ。前2作に比べると
キャッチーさ(ポップという意味ではない)が失われてしまった楽曲は、即効性のインパクトに欠け、どうにも地味な印象は否めない。
ただ、②⑤のような高速スラッシュ・チューンもちゃんと収録されているし、①のソロを筆頭に、劇的なメロディを紡ぎ出す
ツインGも健在だしで、今回、改めて聴き直してみたところ、これが思ったほど印象が悪くない。
何より、本作を語る上で外すことが出来ないのが、4パート/20分を越す長尺から構成される大作組曲“TRILOGY OF KNOWEDGE"の存在。
異色の名曲“DIES IRAE"のアイデアを更に発展させ、大胆に導入されたソプラノVoや、ヴァイオリン、チェロといった弦楽器が、
クラシカルな優雅さや美しさを演出するだけでなく、時にアグレッシブにリフを刻み、時にスラッシーに疾走する、
複雑で緻密、且つパワフルな曲展開は圧巻。尤も、この手の楽曲をドラマティックと言うよりも、
「アヴァンギャルド」と表現したくなる内容に仕上げる辺りが、このバンドならではの持ち味か。


AIRTIME - Liberty Manifesto - Transmutation ★★ (2008-01-04 21:07:53)

本編ラストを締め括る、ハードで劇的なインスト・チューン。
この黄金時代のTRIUMPHを彷彿とさせる配置に思わずニンマリ。
叙情的な“LIBERTY"と併せて、インスト曲を
2曲収録している辺りもTRIUMPHっぽいか?


AIRTIME - Liberty Manifesto - Find Your Way ★★ (2008-01-04 20:58:02)

リック・エメットの哀メロ職人としての腕前に、
全く鈍りがないことが確認できる叙情ナンバー。
爽やかなサビメロはマイケル・ショットン風味と言えるかも。


AIRTIME - Liberty Manifesto - River Runs Deep ★★★ (2008-01-04 20:54:36)

ラテン・テイスト溢れるインスト曲“HEADSTREAM"から繋がる、
泣きのハード・ナンバー。
TRIUMPH屈指の名曲“ALL THE WAY"と同タイプの楽曲だが、
この手のメロディを歌わせると、やはりエメット師匠の歌声はハマリます。
隠し味として効いている、仄かなポップ風味も美味しい。


AIRTIME - Liberty Manifesto - Liberty ★★★ (2008-01-04 20:50:05)

胸を締め付けるような、泣きまくりのリック・エメットの歌声が
劇的な盛り上がりを演出する、タメの効きまくった感動的な名曲。
譜面通りに歌っているだけでは、
これほどのエモーションは生み出せませんぜ。


AIRTIME - Liberty Manifesto - Edge of Your Mind ★★★ (2008-01-04 20:45:41)

ドライブする曲調、華麗なリフ、熱を帯びた歌声とGプレイ、
強烈なフックの効き具合に、思わず涙腺と口元が緩むサビメロと、
まさに掴みに持って来い、アルバムの出来の良さを
確信させるに十分なカッコ良さを誇るハード・ロック・ナンバー。


AIRTIME - Liberty Manifesto ★★ (2008-01-04 20:27:00)

「祝・リック・エメット完全復活!」と思わず小躍りしたくなる、元TRIUMPHのリック・エメットが、VON GROOVEの
マイケル・ショットンとタッグを組んで制作したプロジェクト(現在は正式にバンドとなったらしい)の1stアルバム。
ファンとしては、久し振りにエメット師匠絡みの作品が国内発売されただけでも嬉しいが、そのうえ内容が
師匠がこれまで発表してきたソロ・アルバムは元より、TRIUMPHのオリジナル・アルバムと比べたって、
全く聴き劣りをしないクオリティを備えているのだから、何をか況や。
勿論これには、曲作りに大きく関わっている、才人マイケル・ショットンの貢献も大きかろうが、やはり本作の主役は、
華麗なるリフ・ワークに、パッションに満ち溢れたGソロ、そして多分に「泣き」を含んだエモーションなVoと、
黄金時代のTRIUMPHを思い起こさせるプレイを連発する、リック・エメットその人。
ドライブするハード・ロック・チューン①、エメット師匠の熱唱が劇的な盛り上がりを演出する③、ソロ時代の名曲
“EL CUENTO DEL GADJO"ばりのラテン・テイストにうっとりとなるインスト曲④から繋がっていく、
TRIUMPH時代の名曲“ALL THE WAY"を彷彿とさせる泣きのハード・ナンバー⑤、エメット節が堪能できる
哀メロ・ナンバー⑥といった楽曲が並ぶ、アルバム前半の聴き応えは半端じゃありません。
勿論、後半の充実度も見事なもので(⑨の曲作りにはジム・ピートリックも参加)、後期TRIUMPHよりもTRIUMPHっぽい作風に感動も一入な
(足りないのはプログレッシブな大作ぐらい?)、個人的には、今年のベスト3作品に入れても後悔はないぐらいお気に入りの1枚。


BELIEVER - Sanity Obscure - Stop the Madness ★★★ (2008-01-03 19:33:36)

2ndリリース後にシングル・カットされ、
ビデオ・クリップも作られた、BELIVERの代表曲の1つ。
SEのイントロから、へヴィな前半、メロディアスで
劇的なインスト・パート、そして激烈に疾走する後半へと
ダイナミックに移り変わっていく曲展開が素晴しい。


BELIEVER - Sanity Obscure - Nonpoint ★★ (2008-01-03 17:48:27)

叙情的なアコギによるイントロから、
猛然と疾走を開始するスピード・ナンバー。
引っ掛かり気味に刻まれる、正統派へヴィ/パワー・メタル的
とも言えるリフ・ワークと、
ドラマティックなツインGのハーモニー・パートが、
非常に印象に残る1曲。


BELIEVER - Sanity Obscure - Dies Irae (Day of Wrath) ★★ (2008-01-03 17:43:06)

弦楽器とオペラティックな女性Voをフィーチュアして、
クラシカル且つシンフォニックに盛り上がる、2ndアルバム随一の異色曲。
優雅さとパワフルさが巧みに融合した曲調は、
まるでTHERIONだが、当然の如く、こちらの方が10年早い。


BELIEVER - Sanity Obscure - Sanity Obscure ★★ (2008-01-03 17:38:50)

陽気さと不気味さが同居するクリスマス・ソング調のイントロから、
ダイナミックに展開していく2ndアルバムのタイトル・トラック。
不協和音を孕んだGリフといい、猛烈な疾走したかと思えば、
ストンとエアポケットに落ちたように
突然アコギが爪弾かれたりと、静と動が
目まぐるしく入れ替わる曲展開といい、
湧き上がるように不穏なメロディを紡ぐツインGといい、
彼らの個性が判り易く詰め込まれた名曲。


BELIEVER - Sanity Obscure ★★ (2008-01-03 17:31:00)

1st『EXTRACTION FROM MORTALITY』の好評を受け、ROAD RUNNNER RECORDSと契約を果たしたBELIEVERが、
'91年に発表した、ファンからも「バンドの最高傑作」と高い評価を得る2ndアルバム。
高らかに神と信仰について歌った歌詞(ご丁寧に歌詞カードには聖書の引用箇所まで表示されています)は相変わらずながら、
デビュー作という事で、初期衝動に忠実なストレートなスラッシュ・メタル色が濃厚に表れていた『EXTARACTION~』に比べ、
今回は、そこから更にリフやリズム、アレンジ、メロディが綿密に作り込まれていて、混沌としたイントロを経て、
どこか不協和音を孕んだリフが猛然と疾走を開始したかと思えば、突然、ブレイクが入ってアコギが爪弾かれる・・・
といった具合に、静と動、激烈さと叙情性、そしてドラマ性と奇妙さが渾然一体となって押し寄せるアルバム・タイトル・トラックの
①に代表される通り、いよいよバンドがその個性を確立し、本領を発揮し始めたとの印象を強く受ける内容に仕上がっている。
①以降も、②④⑦といった前作以上のスピードで駆け抜ける高速スラッシュ・チューンを要所に配して
全体の疾走感を保ちつつ、アコギのイントロからスタートする、パワー・メタル的なカッコ良さを誇る③、
後にシングルとしてリリースされた(ビデオ・クリップも作られた筈)緩急の効いた劇的な⑤、
弦楽器とフィメールVoをフィーチュアして、クラシカル且つシンフォニックに盛り上がる、本編随一の異色曲⑥、
U2の楽曲を巧みにアレンジして、BELIEVER色に染め上げている秀逸なカヴァー⑧を収録する等、全編これ捨て曲なし。
従来のスラッシュ・メタル的要素と、新たな実験的要素が絶妙なバランスでブレンドされた、まさに「最高傑作」の評価に恥じぬ1枚。


BELIEVER - Extraction From Mortality - Extraction From Mortality ★★★ (2008-01-03 00:23:57)

ヴァイオリンやヴィオラを用いたクラシカルな前半から、
SLAYERばりに疾走するスラッシュ・パートへと雪崩れ込む、
アルバムのタイトル・トラック。
1stはストレートなスラッシュ・メタル色が強く打ち出されていてが、
この名曲は、BELIEVERの美意識の結晶と言うべき素晴しい仕上がり。


BELIEVER - Extraction From Mortality - Shadow of Death ★★★ (2008-01-03 00:21:06)

メロウなイントロから雰囲気が一転する、ハイスピード・ナンバー。
パワー・メタリックなリフと、タイトに引き締まった疾走感が
痛快極まりなく、しっかりと構築されていながらも、
どこか不協和音的な不穏さが漂う、ツインGのハーモニー・パートも
非常に印象的。個人的には1stアルバムのハイライト・チューン。


BELIEVER - Extraction From Mortality - Unite ★★ (2008-01-03 00:13:56)

大仰でクラシカルだが、どこかストレンジな風情を漂わせた
イントロ・パートを経て、猛烈に疾走を開始する
アルバムのOPチューン。メロディックなツインGも美味しい。
BELIEVRというバンドの個性を判り易く伝える、
名刺代わりに持って来いの1曲。


ACCUSER - Double Talk - Revolution ★★★ (2008-01-01 22:02:59)

アコギによって爪弾かれる序曲“INDISTINCT ARTICULATION"から
繋がっていく、4thアルバムのハイライト・チューンの1つ。
歌に入る前の一捻りなど、凝ったリフ・ワークや
リズム・パターン、アコギの導入といった
豊富なアイデアが詰め込まれた、劇的且つダイナミックな曲展開が素晴しい。


ACCUSER - Double Talk - Money ★★★ (2008-01-01 21:53:47)

男らしく硬派なシャウトを響かせるVo、切り裂くように
刻まれるシャープなGリフ、バキバキと鳴りまくるB、
ダイナミックなリズムを叩き出すDs、そしてメロディックな
Gソロと、4thアルバムの魅力をギュッと凝縮したかのような名曲。
静と動の対比を劇的に演出する、メロウなアコギの導入も
非常に効果を上げています。


TRIUMPH ★★ (2007-12-30 11:27:00)

リック・エメットが、VON GROOVEのマイケル・ショットンとタッグを組んだAIRTIMEの『LIBERTY MANIFESTO』を購入。
エメット師匠絡みの作品が、久し振りに国内発売されただけでも目出度いが、80年代前半のTRIUMPH黄金時代を
思わせる作風に仕上がった内容の方も非常に秀逸。華麗なリフ・ワークから、パッションとエモーションを
兼ね備えたGソロ、そして強烈な「泣き」を発散する歌声と、持てる才能全てをスパークさせまくるエメット師匠の
勇姿には、「最高」以外の形容詞が思い浮かびません。
特に、ラテン風味にウットリとなるムーディなインスト曲“HEAD STREAM"から繋がる、
(TRIUMPHの名曲“ALL THE WAY"を彷彿とさせる雰囲気を備えた)泣きのハード・ナンバー“RIVER RUNS DEEP"は絶品。
TRIUMPHファンは必須の1枚じゃないでしょうか。


TRIUMPH - Surveillance - Carry on the Flame ★★★ (2007-12-24 23:04:53)

“ALL THE KING'S HORSES"から組曲形式で繋がる、
憂いとドラマ性、そして透明感を兼ね備えた、
個人的には9thアルバムの中でも一番のお気に入りの超名曲。
1度クールダウンしてから、再び盛り上がっていく場面の
カッコ良さは、何度聴いても鳥肌です。
(Keyアレンジのセンスの良さも◎)


TRIUMPH - Surveillance - Headed for Nowhere ★★★ (2007-12-24 23:01:55)

スティーヴ・モーズのバカテクGが炸裂する
スリリングなスピード・チューン。
全体的にGは大人しめな9thアルバムの中でも、
この曲のハジケ具合は際立っています。


TRIUMPH - Surveillance - Never Say Never ★★★ (2007-12-24 23:00:08)

美しいプロローグを経てスタートする、
ポップでキャッチー、且つ憂いを帯びたメロディが秀逸な、
9thアルバムの出来の良さを確信させるに十分なOPナンバー。


TRIUMPH - Surveillance ★★ (2007-12-24 22:57:00)

レコード会社との関係悪化や、メンバー間の不和など、制作当時、バンド内部の状況は修復不能な程にガタガタだった
らしいが、まるでそうとは感じさせぬ快作に仕上がった、オリジナル編成では最後の作品となる、'87年発表の9thアルバム。
レコード会社からのプレッシャーで、産業ロック的なポップさが強調されていた前作(でも完成度は高かった)に比べると、
今回は、PROLOUEやPRELUDEを随所に配した流麗な構成といい、ハード・ロッキンなエッジと、哀愁のメロディを取り戻した
楽曲の数々といい、ほんのりとながらも、かつてのTRIUMPHらしさを回復。(コンセプト・アルバムなのだとか)
まぁ、基本的には前作『SPORT OF THE KING』の路線を継承するサウンドだし、リック・エメットのGは完全に脇役に
徹していて、ブルーズ風味の泣きメロや、ドラマティックな曲展開といった要素も排除されているが、
とにかく、序曲①を経てスタートする憂いを帯びたキャッチーな②、ゲスト参加しているスティーヴ・モーズの
スリリングなGプレイが炸裂する③、組曲形式で繋がっていく、起承転結を兼ね備えた④⑤といった楽曲が並ぶ、
アルバム前半の完成度の高さの前には、少々の不満は吹っ飛ぶというもの。
中盤の楽曲がやや弱い点も惜しまれるが、叙情的なバラード⑪や、ラストを締める爽快な⑫が
これまた良い曲なので、聴き終えた後の満足感は十分。
とてもバンド内の状況が最悪だった時期に作られた作品とは思えぬ、充実した内容を誇る名盤。


TRIUMPH - The Sport of Kings - Play With the Fire ★★★ (2007-12-22 21:32:16)

リック・エメットが得意とする、
スパニッシュ風味のギター・インスト曲
“EMBRUJO"から繋がる、泣きのハード・ナンバー。
穏やな雰囲気が支配的な8thアルバムの中では
浮いて聴こえるぐらい、かつてのTRIUMPH風味が
強烈に発揮された超名曲。


TRIUMPH - The Sport of Kings ★★ (2007-12-22 21:26:00)

二ール・ショーン、エリック・マーティンといった外部ライターとの共作など、アルバム作りに執拗に口を挟んでくる
レコード会社の存在、ロン・ネヴィソンからミック・クリンクへのプロデューサー交代劇、リック・エメット(G)と、
ギル・ムーア(Ds)&マイク・レヴァイン(B)の対立etc・・・と、バンド内部が軋みを上げる中で制作、'86年に発表された8thアルバム。
レコード会社の要望に従い、ポップで穏やかな作風が強調された本作からは、ブルージーな泣きや、
ドラマティックな曲展開といった「濃い」要素が一掃され、収録曲は何れも爽やかでシンプルな仕上がり。
完全にKeyが楽曲の主導権を握っていて、G以上に目立ちまくる場面も多いため、初めて本作を聴いた時は
「随分、産業ロック化が進んだな~」と感じたものだが、ぶっちゃけ産業ロックも大好物なので、個人的には無問題。
ほんのりと哀愁の漂う④を筆頭に、メロディアスな楽曲は聴き応え十分だし、何より、悪化の一途を辿っていた
バンド内部の状況が、作品の出来に全く影響を与えていないの点は、流石ベテラン・バンドといったところか。
ただ、アルバムの完成度とは別に、「泣き」を潜めたエメット師匠の裏方に徹したGプレイや、
かつてのTRIUMPHらしさをしっかりと残した、スパニッシュ風味のインスト序曲⑧から繋がる、
泣きメロをフィーチュアしたハードな名曲⑨が完全に浮いてしまっている本編を聴くと、
「何も彼らがこの路線を演らんでも・・・」と思ってしまうのも、また事実なのであった。
1曲1曲は魅力的なのだが、正直なところ「TRIUMPHらしさ」は希薄と言わざるを得ない1枚。


TRIUMPH - Never Surrender - Little Boy Blues ★★★ (2007-12-22 00:14:32)

TRIUMPHのインスト曲では、これが一番のお気に入り。
いつ、なんどき聴いても泣けて泣けて仕方がない、
リック・エメットの「泣きのG」の真骨頂が堪能できる超名曲。
ブルージーな曲調なれど、濃過ぎず、都会的なクールさが
感じられるのが、エメット先生のGプレイにおいて
特筆すべき点でしょうか。


TRIUMPH - Thunder Seven - Time Canon / Killing Time ★★★ (2007-12-22 00:09:20)

抑揚の効いたドラマティックな曲展開と、
「華麗」としか表現のしようのない、
リック・エメットとギル・ムーアのツインVoが大変素晴しい、
“MIDSUMMER'S DAYDREAM"~“TIME CANON"から繋がる
組曲のクライマックスを飾るに相応しい名曲。


TRIUMPH - Thunder Seven - Time Goes By ★★ (2007-12-22 00:04:09)

イントロのリフこそ冴えないが、
ヴァースからサビに掛けての猛烈にフックの効いた哀メロと、
中盤のドラマティックな曲展開で、
その失点を一気に挽回する名曲。


TRIUMPH - Thunder Seven - Follow Your Heart ★★★ (2007-12-22 00:01:06)

「キャッチーなロック・チューン」の
お手本のような仕上がりの名曲。
ライブでの大盛り上がりも無理のない、
高揚感溢れる曲調が素敵過ぎる。


TRIUMPH - Thunder Seven ★★ (2007-12-21 23:57:00)

RCAからMCA RECORDSへと移籍して、'84年に発表された7thアルバム。一般的に(質はともかくセールス的に)
このアルバムまでがTRIUMPHの黄金時代とされる事が多いが、実際、本作はその評価に違わぬ優れた内容を誇る。
名手エディ・クレーマーがバンドと共同でプロデュースした、スケール感溢れるモダンな
サウンド・プロダクションのもと、これまで以上にKeyを積極活用し、メロディ重視の姿勢が打ち出された作風からは、
ますますHR/HM的なエッジは失われてしまったものの、どっこい、高いドラマ性と強力なフック、
そして哀愁のメロディを兼ね備えた楽曲のクオリティに関しては、未だ一点の曇りもない。
ミディアム・テンポの曲が大半を占めるため、通して聴くとメリハリに乏しく感じられてしまう構成に難あれど、
1曲ずつ取り出してみれば、その完成度の高さは半端なく、ダイナミックな①、躍動感に溢れたキャッチーな④、ヴァースから
サビにかけての哀メロが堪らない⑤、リック・エメット(G)の繊細な表現力がスパークする、ブルージーな泣きのインスト⑩と、
名曲/佳曲を多数収録。中でも“真夏の白日夢"という邦題通りの雰囲気を漂わせた前半から、スペーシーな浮遊感と
物悲しげなコーラスが印象的な中盤を経て、メロウでドラマティックな後半へと、組曲形式で綴られる⑥⑦⑧の流れは圧巻。
ただ、かつてのTRIUMPHなら⑦の後には疾走曲を用意していた筈が、ここではセミ・バラードとも
表現できそうな曲調の⑧へと繋がっていく辺りが、ロック色を薄めて歌モノ志向を強め始めた
バンドのスタンスを明確に表しているのかな、と。尤も、名曲には違いないので全く問題ないんだけどね。


TRIUMPH - Never Surrender - All the Way ★★★ (2007-12-21 23:50:16)

個人的に、6thアルバムのハイライト・チューンでもある、
泣きのハード・ナンバー。
アップテンポの曲調と、訴え掛ける様に、
声を振り絞って歌うリック・エメットのVo、
そして必殺のGソロが涙腺を激しく刺激する超名曲。


TRIUMPH - Never Surrender - A World of Fantasy ★★★ (2007-12-21 23:45:34)

TRIUMPHが生み出した数々のヒット曲の中でも、
最も頻繁にラジオでオンエアされた実績を持つという名曲。
侘しげなイントロからして既に泣けるが、
ポップさと泣きが絶妙に融合した曲調が、これまた絶品。


TRIUMPH - Never Surrender - Never Surrender ★★★ (2007-12-21 23:41:22)

リフだけ聴くとレゲエっぽかったりするんだけど、
その上に乗る憂いを帯びたメロディと、
ドラマティックな曲展開には、レゲエ的な緩さは皆無。
大仰なイントロ“OVERTURE(PROCESSIONAL)"と
併せてお楽しみください。


TRIUMPH - Never Surrender ★★ (2007-12-20 22:54:00)

5th『ALLIED FORCES』の大成功を受け、波に乗るバンドの「勢い」が如実に反映された快作で、
これをTRIUMPHの最高傑作として挙げるファンも多いと聞く、'83年発表の6thアルバム。
繊細さと豪快さのブレンド加減が絶妙だった『ALLIED~』に対し、今回は、より幅広いリスナー層にアピールすべく
ハードロック的な快活さは若干抑え気味にして、その分、洗練されたメロディをググッと前面に押し出した作風で、
前作に比べると、やや大人しくなってしまった印象はあるものの、メジャー・アクトとしての風格漂う、
重厚さを増した収録曲のクオリティといい、泣きメロ職人として天才的センスを発揮するリック・エメットをGを筆頭とする
各メンバーのパフォーマンスといい、名盤だった前作にも全く引けを取らない内容に仕上がっている辺りは流石。
特に、TRIUMPH(というかエメット先生)の得意パターンである哀愁に満ちた②、爪弾かれるクラシカルな
インスト曲③から繋がる泣きのハード・チューン④、大仰で劇的なイントロを経て、ドラマティックに展開する
アルバム・タイトル・トラック⑦、ラストをしんみりと締め括る、涙がちょちょ切れるギター・インスト曲⑨
といった楽曲の涙腺破壊力は半端じゃない。(テイストは異なるが、爽やかに駆け抜けるポップ・チューン⑧も名曲です)
結果的に本作も売れまくり(米ビルボード最高位は26位でゴールド・ディスク獲得)、TRIUMPHは絶頂期を迎える。
・・・のだが、この後更なる飛躍を狙ってMCA RECORDSへと移籍した事が、バンドにとって大きな転換点となるのだけど、それはまた別の話。


TRIUMPH - Allied Forces - Ordinary Man ★★★ (2007-12-20 21:44:08)

壮大にして印象的なコーラスからスタートする、7分以上に及ぶ、
プログレッシブ・ロック・テイストも感じられる大作。
カッチリと起承転結が決まったドラマティックな曲展開が
素晴しいが、全編がセンチメンタルな泣きメロで
彩られているせいか、あまり大仰さは感じられない。


TRIUMPH - Allied Forces - Fight the Good Fight ★★★ (2007-12-20 21:37:12)

もうイントロのKeyだけで泣けてくる、TRIUNPHが生み出した
名曲の数々の中でも、更に飛び抜けたクオリティを誇る超名曲。
(邦題は“必戦体勢”)
リリカルなKeyに泣き、切ないVoの歌メロに泣き、哀感が滲み出すGにも泣く。
後半はかなりドラマティックに盛り上がっていくが、
それでも一抹の寂寥感を漂わせた曲調が最高です。
それにしてもリック・エメットの歌声は、この手の泣きメロ・チューンを
歌わせると、凶悪なまでの威力を発揮しますなぁ。


TRIUMPH - Allied Forces - Allied Forces ★★★ (2007-12-20 21:31:08)

5thアルバムのタイトル・トラックにして、
TRIUMPHの楽曲の中でも、最もヘヴィ・メタリックな
アグレッションを発散するスピード・ナンバー。
リフ、歌メロ、パワフルに疾走するリズムのカッコ良さ、
いずれも際立っているが、やはり白眉はリック・エメットのG!
繊細な表現力に長けたギタリストだけど、こういう曲で
ハードに弾きまくっている時も最高です。


TRIUMPH - Allied Forces - Magic Power ★★★ (2007-12-20 21:25:58)

爽やかに駆け抜けていく曲調と、そこはかとなく漂う哀愁が
えもいわれぬ高揚感を生み出す、TRIUMPHを代表する名曲の1つ。
(HUGOがカヴァーしたりしていましたね)
シングル・カットされ、ヒットしたというのも納得のクオリティ。


TRIUMPH - Allied Forces ★★ (2007-12-19 22:44:00)

ブルース、ジャズ、クラシック、プログレetc・・・と、様々なジャンルからの影響を消化吸収して
独自のサウンド構築し、母国カナダは元より、アメリカでも絶大な人気を誇ったハードロック・トライアングル
TRIUMPHが'81年に発表した、このバンドの自他共に認める代表作として名高い5thアルバム。
3rd『JUST A GAME』で聴かせたメロディ重視のソフト路線と、4th『PROGRESSIONS OF POWER』で試みられた
エネルギッシュなハードロック路線が、理想的なバランスで融合を果たした本作は、正統派HMナンバーあり、ノリノリの
ロックンロールあり、爽快なハードポップあり、ドラマティックな大作あり、胸に沁みる哀メロ・チューンありと、バラエティ豊かな
楽曲がズラリ揃った、まさにTRIUMPHサウンドの完成形とでも言うべき充実した内容を誇る。(邦題『メタル同盟』も秀逸)
リック・エメットの緩急自在のG、パワフルに躍動するギル・ムーアのDs、BだけでなくKeyでも大きく貢献している
マイク・レヴァイン、そしてエメットとギルの華麗なるツインVoに彩られた、爽やかに駆け抜けるヒット・シングル曲②、
アグレッシブでスピーディなアルバム・タイトル・トラック④、本編のハイライトと言うべき、感動的な哀メロ・チューン⑥、
プログレ風味も感じられる8分以上に及ぶ大作⑦といった、TRIUMPHを代表する名曲の数々が次々に繰り出される様は、
とにかく圧巻。これらを聴けば、なぜ本作がアメリカで59週もの長きに渡って、ビルボードのTOP200に
チャートインし続ける程のビッグヒットとなったのか、その理由も分かると言うものだ。
TRIUMPH未体験者には、まずこのアルバムを聴くことをお薦めさせて頂きます。


TRIUMPH - Progressions of Power - Hard Road ★★★ (2007-12-18 21:31:05)

4thアルバムのラストを締め括るに相応しい、
起承転結がバッチリと決まった、ハードで劇的な名曲。
マイク・レヴァインのツボを突いたKeyプレイと、
胸を締め上げてくる切ない泣きメロの炸裂っぷりに痺れます。


TRIUMPH - Progressions of Power ★★ (2007-12-18 21:23:00)

大西洋の向こう側で勃発したNWOBHMに影響を受けた・・・かどうかは定かじゃないが、ともかく、3rd『JUST A GAME』の
哀愁や叙情性に包まれたソフト路線から一転、再びハード・ロッキンなエッジがより強調された、
アグレッシブな内容に仕上がっている、'80年発表の4thアルバム(邦題は『重爆戦略)。それにしても酷いジャケット・デザインだ(笑)
前作の、リック・エメットのGとVoがメロメロに泣きまくるメロディ重視の作風に比べると、今回はソリッドな音作りに、リズム隊が
楽曲の中心に据えられ豪快にハジける、ギル・ムーア(Ds、Vo)テイストとでも言うべき味わいが色濃い作風で、
正直、前作をこよなく愛する向きにはちょっぴり肩透かしな内容。
それでも、へヴィ・メタリックなエネルギーが漲る溌剌としたOPナンバー①や、ダイナミックな④といった楽曲は
十分にカッコイイし、勿論、前作の路線を受け継ぐ、哀愁に満ちた③や、癒し系バラード⑥も収録。そして何と言っても、
エメット先生お得意のスパニッシュ・ギター・プレイをフィーチュアしたインストの小曲⑧を前奏代わりに、
ラストを劇的に締め括る、泣きメロ満載の名曲⑨を聴けば、本作が駄作などではなく、TRIUMPHのアルバムで初めて、
米ビルボードのTOP40に食い込むヒット作となったのも、納得が行くクオリティを備えている事が分かるはず。
80年代の幕開けと共に、TRIUMPH黄金時代の到来を告げた1枚。


TRIUMPH - Just a Game - Lay It on the Line ★★ (2007-12-17 22:03:24)

繊細な冒頭のGプレイからして、既に泣けるセミ・バラード。
後のTRIUMPH流バラードの「型」ともなった1曲じゃないかな、と。
それにしてもリック・エメットは、Gだけでなく、
歌声からも猛烈な「泣き」を発散しまっくてますなぁ。


TRIUMPH - Just a Game - Hold On ★★★ (2007-12-17 21:56:46)

シングル・カットされた結果、アメリカのラジオ局で
ヘヴィ・ローテーションされ、TRIUMPHの全米進出の
足掛かりとなった名曲。爽やか且つ軽快な曲調が、
えも言われぬ高揚感を生み出しますね。


TRIUMPH - Just a Game ★★ (2007-12-17 21:50:00)

前2作の成功を受け、米メジャー・レーベルのRCAと契約。アメリカ・デビューを飾った、'79年発表の3rdアルバム。
荒削りなロックンロール色が強かった初期数作に比べ、最初からアメリカ市場を視野に入れて作られた本作はハードさが後退。
楽曲もコンパクトにまとめられ、キャッチーなメロディが前面に押し出された、マイルドな作風に仕上がっている。
ロックンロール色と共に、“BLIND LIHGT SHOW/MOON CHILD"や“THE CITY"のようなプログレッシブ・ロックの
薫りを漂わせた、複雑でドラマティックな楽曲が姿を消してしまった点は残念だけれども、1曲1曲が丁寧に練り込まれ、
哀愁のメロディと強力なフックに満ちた、洗練された収録曲の数々は、いよいよ「泣きメロ職人」としてのセンスを
スパークさせ始めたリック・エメットのエモーショナル極まりないGプレイと併せて、非常にハイクオリティ。
洗練されたメロディアス・ロック・チューンの①に始まり、哀愁に満ちたメロディと「泣き」を発散する歌声が
息苦しい程の盛り上がりを演出する②⑤、咽び泣くバラード③、Gソロに“星条旗よ永遠なれ"を組み込んだ
ノリノリの④、エメット先生の生ギターの妙技にウットリさせられる⑥、ヒット・シングルとなった爽快な⑦、
ラストをムーディに締めるブルーズ・ナンバー⑧と、全編これ一切の捨て曲なし。
・・・と、高い完成度を誇る作品にも関わらず、何故かTRIUMPHのオリジナル・アルバムの中では影の薄い本作だが、
こと「泣きメロ」のクオリティに関しては、彼らの作品の中でもトップクラスに位置する1枚と、
個人的には信じて疑わない次第。メロディ愛好家は是非ご一聴を。


TRIUMPH - Rock & Roll Machine - NEW YORK CITY STREETS(PART1&PART2) ★★ (2007-12-16 17:23:33)

バラード調のPART1から、ハードロッキンなPART2へと
繋がっていく組曲形式のナンバー。
力強いPART2も良いけど、やはり聴きモノはPART1の方で、
ジャズ/フュージョン風味を上手く取り入れた、
お洒落で都会的、且つクールな雰囲気に痺れます。


TRIUMPH - Rock & Roll Machine - The City: War March; El Duende Agonizante; Minstrel's Lament ★★★ (2007-12-16 17:06:40)

ホルストの“惑星"をモチーフにした、重々しく劇的な導入部の
PART1“WAR DANCE"、リック・エメットによる、スパニッシュGの
妙技が炸裂するPART2“EL DUENDE AGONIZANTE"、
そして、聴いてるこっちの顔が思わず歪んでしまうぐらい
VoとGが壮絶に泣きまくり、ドラマティックに盛り上がって
エンディングを迎えるPART3“MINSTREL'S LAMENT"という
3つのパートから構成される、初期TRIUMPH屈指の超名曲。


TRIUMPH - Rock & Roll Machine ★★ (2007-12-16 16:54:00)

1stと2ndの収録曲をごっちゃにした、アメリカ・デビュー盤のタイトルも『ROCK'N'ROLL MACHINE』なので
結構紛らわしく、輸入盤を購入する際は注意が必要な、'78年発表の2ndアルバム。(斯く言う自分も、昔間違えました)
オーソドックスなアメリカン・ロック色が前面に押し出され、多少古臭さを感じなくもなかった
1st『IN THE BEGINNIG』に比べると、今回は収録曲の曲調に幅が出て来ているし、キャッチーなメロディも
そこココで聴く事ができるしで、いよいよTRIUMPHが本領を発揮し始めた感あり。
仄かな叙情味が心地良いロック・チューン②や、ジャズ/フュージョン風の展開がクールな都会派バラード・パートから、
力強くハードに盛り上がっていく組曲形式の③④、エメット先生の弾きまくりGプレイが圧巻の、エネルギッシュな
アルバム・タイトル・トラック⑧といった楽曲も良いが、何より素晴しきは、“WAR MARCH"
“EL DUENDE AGONIZANTE"“MINSTREL'S LAMENT" の3パートから構成される、10分近くに及ぶ大作組曲⑥。
クラシックにフラメンコ、プログレッシブ・ロックといった様々な音楽のエッセンスが絶妙なバランスで注入された、
TRIUMPHのセンスの良さが、見事に発揮されまくったドラマティック極まりない超名曲の1つ。
本作の成功を受け、TRIUMPHは米メジャーのRCAと契約、いよいよ世界市場へと乗り込んで行く事となる。


TRIUMPH - Rock & Roll Machine - Blinding Light Show/moonchild ★★★ (2007-12-16 15:36:29)

スピーディなイントロに続いて、たっぷりと叙情味を含んだ
歌メロが流れ始めた瞬間、多くのTRIUMPHファンが
この曲の出来の良さを確信したはず。
静と動の対比が美しい劇的な曲展開、切なさの滲む歌メロ、
そしてリック・エメットの絶品のGプレイと、
この名曲を聴くためだけに1stアルバムを買っても損はないと
断言しましょう。というか買え。


TRIUMPH - In the Beginning... ★★ (2007-12-16 15:30:00)

リック・エメット(G、Vo)、ギル・ムーア(Ds、Vo)、マイク・レヴァイン(B、Key)の3人編成で、カナダが
世界に誇るハードロック・トライアングルTRIUMPHが、'76年にカナダ国内のみで発表した1stアルバム。
(元々は『TRIUMPH』というタイトルでリリースされ、再発に際して『IN THE BEGINNIG・・・』というタイトルに変更された)
快活に弾む①や、シャープな疾走感がどことなく初期RIOTを思わせる前半から、リック・エメットのGを活かした
バラード・パートの後半へと繋がっていく、2部構成のロック・チューン④⑤のようなイカした楽曲もあるものの、
全体としては、シンプルで荒削りなアメリカン・ロック・スタイルが貫かれていて、80年代全盛期の
TRIUMPHサウンドを期待して聴くと、ちょっと肩透かしを食らいかねない内容に仕上がっている。
だがしかし。それで本作を聴かずに済ますのは、余りにも勿体無いというもの。
その最大の理由が、ラストに収録された8分以上に及ぶ大作⑧の存在で、静と動を巧みに組み合わせた
ドラマティックな曲展開や、切なさの滲む歌メロ、叙情性を増幅するKeyのナイス・アシストっぷりも素晴しいが、
やはり白眉はエメット先生のGプレイ。特に中盤で炸裂するアコギ・ソロに至っては、涙腺決壊モノの強大な破壊力を誇る。
メロディ重視派のロック・ファンなら、このTRIUMPH屈指の超名曲を聴かずに死ぬ事なかれ。


ICED EARTH - Burnt Offerings - Burnt Offerings ★★★ (2007-12-15 00:41:55)

“TUBULAR BELLS"ばりのイントロに始まり、
繊細さと豪快さ、激しさと美しさを兼ね備えた
ドラマティック極まりない曲展開が堪能できる、
ICED EARTHの美味しい部分が余す所なく詰め込まれた
3rdアルバムのOPチューンにして、アルバム・タイトル・トラック。


ICED EARTH - Burnt Offerings ★★★ (2007-12-15 00:36:00)

2nd『NIGHT OF THE STORM RIDER』が日本で大ヒットしたにも関わらず、レコード会社とのビジネス上のトラブルから3年もの沈黙を余儀なくされたジョン・シェイファー(G)率いるフロリダのパワー・メタル軍団が、復活を懸けて'95年に発表した3rdアルバム。
後にジョンが「ストレスの溜まる状況が曲作りに影響を与えた」と語った通り、前作で聴かれたような壮大なオーケストレーションが脇へと下がり、生々しい音像で迫り来る楽曲群は、ICED EARTHの作品の中でも、一際ダークでヘヴィ、且つ怒りに満ちた仕上がり。(また、スラッシュ・メタル色が残る最後の作品でもある)
とは言え、別に本作発表当時、ロック・シーンを席巻していた「モダン・へヴィネス」からの影響があるわけでもなし、作品自体は、相変わらずパワフルでメランコリックでドラマティック。いや寧ろ、ICED EARTHの曲を歌うのに打って付けの歌唱力を備えた強力新Voマシュー・バーロウの加入と、大仰な装飾が取り払われた事で、よりGリフやメロディの魅力がハッキリと浮かび上がっているんじゃないかな、と。
特に、映画『エクソシスト』の“チューブラーベル”を彷彿とさせるイントロからスタートする、激しさと美しさ、繊細さと豪快さを飲み込んでダイナミックに展開していく①を筆頭に、「これぞICED EARTH節!」な②③④、そしてポロポロと零れ落ちるような、美しいアコギとピアノの調べが印象的な小曲⑦を序曲代わりに、ダンテの“神曲”をモチーフに作り上げられ、16分に及ぶ長丁場の地獄巡りを、一瞬たりともテンションを緩めることなく聴かせきる、ジョン・シェイファー渾身の組曲⑧の圧倒的迫力の前には「グゥ」の音も出ません。
個人的に、ジョンが作り出した大作曲の中でも、この“DANTE’S INFERNO”が一番のお気に入り。


SABBRABELLS - One Night Magic - Black Hill ★★ (2007-12-13 23:17:29)

1st『SABBRABELLS』収録曲のリメイク。
疾走するリフが非常に個性的且つカッコ良く、
また、インスト・パートで炸裂する
JUDAS PRIESTばりのツインGも聴きもの。


SABBAT - History of a Time to Come - I for an Eye ★★ (2007-12-13 23:13:39)

ストレートなスラッシュ・チューンが揃った1stの中でも、
静と動を巧みに曲中に取り入れたこの曲は、
2nd辺りに収録されていても不思議ではないドラマ性を誇っている。


SABBRABELLS - One Night Magic - Darkness World ★★★ (2007-12-13 23:12:21)

タメの効いたイントロからアップテンポで始まり、
Gが濃厚な泣きメロを紡ぎ出す、重く、劇的極まりない
ヘヴィ・パートを経て、再びスピードを上げつつエンディングを迎える、
初期カルメン・マキ&OZがヘヴィ・メタル化したかのような
印象を受ける、3rdアルバム収録曲の中でも1、2を争う名曲。


SABBAT - Dreamweaver - Advent of Insanity ~ Do Dark Horses Dream of Nightmares? ★★ (2007-12-13 23:05:17)

SKYCLADテイストも感じられる小曲“ADVENT OF INSANITY"から、
組曲形式でスピーディなスラッシュ・チューン
“DO DARK HORSES DREAM OF NIGHTMARES?"へと繋がっていくのだが、
“DO DARK~"の方も、荒々しい曲調の中でアコギを閃かせてみたり、
劇的なGソロを炸裂させてみたりと、一筋縄ではいかない、
個性的な内容に仕上がっている。


MORTAL SIN - An Absence of Faith - Rise or Fall ★★★ (2007-12-12 22:48:58)

冒頭のリフの刻みっぷりを聴いただけで、
楽曲の出来の良さを確信する(そしてそれは裏切られない)
4thアルバムのハイライト・チューン。
勇壮な疾走感と、劇的且つスリリングなツインGの
活躍っぷりが堪りません。


MORTAL SIN - An Absence of Faith - Dead Man Walking ★★ (2007-12-12 22:35:17)

キャッチーなGリフに一発で掴まれる、
ヘヴィでアグレッシブなスラッシュ・チューン。
アルペジオを用いて「押し」と「引き」を演出したりと、
ツインGが奏でるメロディもかなり美味しい。


MORTAL SIN - Mayhemic Destruction - Mayhemic Destruction ★★ (2007-12-12 22:22:10)

ラストを本編最速のスピードで締め括る
アルバム・タイトル・トラック。
構築美もクソなくヤケクソ気味に弾き倒す、
炸裂感溢れるGソロの迫力も凄い。


MORTAL SIN - Mayhemic Destruction - Liar ★★ (2007-12-12 22:15:59)

メロウな冒頭に始まり、スカッとハジけることなく、
煮え切らない曲調でドラマティックに盛り上がっていく様が、
ブリティッシュ・・・というかNWOBHMっぽいナンバー。


MORTAL SIN - Mayhemic Destruction - Lebanon ★★ (2007-12-12 22:12:27)

妖しく絡み合うツインGが印象的なヘヴィな前半から、
後半は猛烈な疾走へと転じる緩急の効いたスラッシュ・チューン。


MORTAL SIN - Mayhemic Destruction - Women in Leather ★★ (2007-12-12 22:10:31)

タイトル通り禍々しいインスト曲“THE CURSE"から
繋がっていく、ダークで不穏な雰囲気を撒き散らしながら、
山あり谷ありで展開していくOPナンバー。


MORTAL SIN - An Absence of Faith ★★ (2007-12-12 20:56:00)

90年代の半ばに3rdアルバムを出したきり、長らく音信が途絶えていたオーストラリア出身の5人組スラッシャーが
再結成を果たし、'07年に発表した4thアルバム。(その前に復活ライブ盤も出している筈)
MORTAL SINの音源を聴くのは、2nd『FACE OF DESPAIR』以来、実に久し振りなのだけど、肉厚な
サウンド・プロダクションといい、逞しさを増したVoといい、モタリ具合の改善されたパワフルな楽器陣の演奏といい、
嘗ての「線の細いMETALLICAフォロワー」とのイメージを覆すビルドアップぶりには、良い意味で驚かされた。
複雑さを排してシンプルにまとめられた曲展開は今風だし、スラッシーな疾走感もそれ程ではないが
(勿論、速い曲もちゃんと収録されてる)、元々、スピードでガンガン押しまくるタイプのバンドではなかったので、
落胆するには当たらない。何より、リフにソロにと大活躍のツインGの存在感が、その穴を埋めて大いに余りある。
特に、キャッチーでアグレッシブなOPリフだけでガッチリ掴まれる②や、徐々に速度を上げながら盛り上がっていく
8分以上に及ぶ大作③、へヴィ且つメランコリックな④、そして本編のハイライトと言うべき、勇壮な疾走チューン⑤
といった、ツインGの良い仕事がキラリと光る楽曲が並ぶ、アルバム前半のテンションの高さは半端じゃない。
歌唱力の向上に反比例してフックが弱まってしまったVoの歌メロと、本編後半に決め曲が欠ける点が
惜しまれるが、ともあれ、ファンなら必須のニュー・アルバムには違いない。


SABBAT - History of a Time to Come ★★ (2007-12-11 21:46:00)

マーティン・ウォルキーア(Vo)やアンディ・スニープ(G)らが、学生時代に結成したバンドHYDRAを母体に誕生した、
英国はノッティンガム出身の4人組スラッシャーSABBATが、'86年に制作した2本のデモテープの好評を受け、
ドイツのNOISE RECORDSと契約、'88年に発表したデビュー作がこれ。
スラッシーな疾走感を基調としつつ、そこにアコギ、女性Vo、ドラマティックなメロディを持ち込み、独特のサウンドを
作り上げていた2nd『DREAMWEAVER』に比べると、本作はかなりオーソドックスなスラッシュ・メタル色が濃厚。
幻想的なイントロに導かれてスタートする②にしても、8分以上に及ぶ本編随一の大作⑤にしても、
ダイナミックではあるものの、ドラマティックと言うのとはちょっと違うし、マーティンのVoスタイルが
現在とは異なるシャウト型な事と併せて、より荒々しさと疾走感が強調された仕上がりと言える。
とは言え、如何にもブリティッシュ然とした翳りを帯びて、次々に積み重ねられていくGリフのカッコ良さ、
ストーリー性に富み、スラッシュ・メタル・バンドらしからぬ構築感を湛えた歌詞と、その歌詞を、歌うと言うよりも
「語る」といった感じで綴っていくマーティンのVoの個性は、既に十分際立っている。
特に、アンディ必殺のGソロが炸裂する④や、静と動を巧みに組み合わせた劇的な曲展開が聴かれる⑥は、本作のハイライトかと。
尚、KREATORとの仕事などで知られるロイ・ローランドが手掛けたサウンド・プロダクションをバンド側は気に入っておらず、
最近リリースされた再発盤では、プロデューサーとして名を上げたアンディの手によりリマスタリングが施されている。


SABBRABELLS - One Night Magic ★★ (2007-12-10 22:44:00)

オドロオドロしさとドラマティックな様式美を兼ね備えたサウンドから、「オカルト・メタル」「サタニック・メタル」
と評された、埼玉県出身の5人組へヴィ・メタル・バンドが、'87年に発表した3rdアルバム。
メジャー・デビュー後はカリスマ性がどんどん薄れて、ごく普通のへヴィ・メタル・バンドになってしまったと
批判されることの多い彼らだが(と言ってもインディーズ時代に発表された『SABBRABELLS』を聴いた事がない我が身には
実際の所どうなのか不明なんだけど。そんなわけで願・再発!)、本作では、多彩な楽曲を揃えてメジャー・アクトとして
懐の広さを示す一方、1st収録曲のリメイク⑥、初期からライブのレパートリーだった⑧、オムニバス盤『HEAVY METAL FORCE』に
提供した名曲⑪を、CD盤のみのボーナス・トラックとして収録する等、原典回帰の姿勢も強く打ち出され、
メジャー時代とインディーズ時代の作風に、上手く折り合いを付けた内容に仕上がっている・・・んじゃないかな、と。
⑦のソロを筆頭に、幅広い表現力を誇るツインG、変幻自在にダイナミックなビートを叩き出すリズム隊、
そしてクドイくらいシアトリカルな歌唱を響かせる、キーチこと高橋喜一の個性的なVoから生み出される楽曲の数々は、
何れもハイオクオリティで捨て曲レベルのモノは存在しないが、やはり、ユニークなリフが疾走する⑥、
カルメン・マキ&OZを彷彿とさせる、重く、劇的な⑧、SABBRABELLS屈指の超名曲⑪といった、
初期路線のオドロオドロしい空気が充満したダークな楽曲のカッコ良さは別格。
尚、本作を買う場合は、出来れば旧規格版を入手するのが望ましい。再発盤では“ルルドの泉"がカットされているので。


MUNICIPAL WASTE - The Art of Partying - Lunch Hall Food Brawl ★★ (2007-12-09 19:48:33)

畳み掛けるように疾走する高速スラッシュ・チューンなんだけど、
中盤では正統派へヴィ・メタリックなGメロディも聴く事ができる。
「食堂乱闘劇」という邦題もイカしてます。


MUNICIPAL WASTE - The Art of Partying - Beer Pressure ★★ (2007-12-09 17:53:32)

シャープな疾走感を基本としつつ、
インスト・パートではIRON MAIDENチックな
ギター・ハーモニーが聴かれる名曲。
個人的には、アルバムのハイライト・チューンの1つ。


MUNICIPAL WASTE - The Art of Partying - The Art of Partying ★★ (2007-12-09 17:50:07)

激烈なインスト曲“PRE-GAME"をイントロ代わりにスタートする
アルバムOPチューンにしてアルバム・タイトル・トラック。
音作りといい、歯切れの良いGリフ、性急に突っ走るリズム、
リズミックに畳み掛けて来る上擦り気味なVoと、
80年代のクロスオーバー・スラッシュを現代に完全再現した
曲調に思わず笑みがこぼれます。
懐かしいだけでなく、ちゃんとカッコイイのも好ポイント。


EXODUS - The Atrocity Exhibition: Exhibit A - Iconoclasm ★★ (2007-12-08 02:03:20)

暴力的なまでのアグレッションを撒き散らす曲調と、
美しくすらあるツインGのハーモニー・プレイとの対比が
ドラマティックなスラッシュ・チューン。


EXODUS - The Atrocity Exhibition: Exhibit A - Children of a Worthless God ★★ (2007-12-08 01:56:33)

リー・アルタスが曲作りに加わっているせいか、
他の楽曲よりもドラマティックな仕上がりのナンバー。
たっぷりフィーチュアされたツインGと、
ロブ・デュークスのクリーンVoによる歌唱も効果的。


EXODUS - The Atrocity Exhibition: Exhibit A - Riot Act ★★★ (2007-12-08 01:48:07)

EXODUSのアルバムのOPナンバーにハズレは1曲も存在しないが、
今回も、無事その法則は守られた。
ドラマティックなイントロから、ドクランチなOPリフが炸裂した瞬間、
思わずガッツポーズ取ってアルバムの出来の良さを確信しましたよ。
比較的、長尺曲の揃った『THE ATROCITY~』なれど、
この曲は3分台のランニング・タイムを、一気呵成に突っ走る。


STARLESS - Silver Wings - ブレス ★★★ (2007-12-08 01:29:45)

ポップさとメタリックなエッジ、静と動、
激しさと美しさといった要素が渾然一体となって、
ダイナミック且つドラマティックに展開していく、
1stアルバムのハイライト・チューンにして、STARLESS屈指の名曲。
起承転結の完璧な決まりっぷりには、言葉もない。


STARLESS - Silver Wings - 章末 ★★★ (2007-12-08 01:24:19)

キビキビとしたリズム、ポップでキャッチーなメロディ、
スリリングで緊迫感も漂わすインスト・パートと、
TOUCHとか、あの辺のアメリカン・プログレ・ハードを
彷彿とさせる、コンパクトなランニング・タイムの中で、
様々な表情を見せてくれる名曲。


STARLESS - Silver Wings - 銀の翼 ★★★ (2007-12-08 01:12:32)

美しいプロローグに導かれてスタートする、
1stアルバムのOPチューンにしてタイトル・トラック。
流麗且つドラマティックなサビメロがとにかく秀逸で、
立体的なボーカル・ハーモニーにもゾクゾクさせられます。


STARLESS - Silver Wings ★★ (2007-12-08 01:07:00)

元SCHEHERAZADEの大久保寿太郎(B)が中心となって大阪にて結成された、女性Voを擁する
5人組プログレシッブ・ハードロック・バンドが、NOVELAの平山照継のバックアップを受け、'85年に発表した1stアルバム。
天野喜孝の幻想的なジャケット・アートワークが秀逸な本作だが、内容の方も負けじとファンタジック&ドラマティック。
Keyが楽曲の基盤を作り、そこにメロディアスなGやVoが乗っかるサウンド・スタイルは、やはりNOVELAを想起させるが、
あちらよりグッとプログレ色は控えめで、楽曲も5分前後とコンパクトにまとめられている。
例えば、アコギに導かれてスタートする⑧なんかは、実にストレートに疾走するハードロック・チューンだし、ぶっきらぼうな
歌い回しを披露する、Voの歌声と声質がアイドル歌手っぽいせいか、歌詞が日本語詞なのと併せて、歌謡曲テイストも濃厚。
洋楽志向のメタラー諸氏には受け入れ難い要素かもしれないが、個人的には、長大で複雑極まる楽曲を作るよりも、
持てる技巧を駆使して、キャッチーでメロディアスな楽曲を徹底的に磨き上げる彼らの方法論を、大いに支持する所存。
特に、流麗なサビメロと立体的なボーカル・ハーモニーにゾクゾクさせられるドラマティックな②や、
アメリカン・プログレ・ハード的なノリを持った、キャッチー且つスリリングな④、そしてメタリックなエッジと叙情性、
激しさと美しさを兼ね備えた、本編のハイライト・チューンたる⑥は、リード楽器の役割も果たす華麗なKey、
派手さはないが練り込まれたリフとメロディを積み重ねていくG、ダイナミックなリズムをガッチリと支えるB&Dsといった、
各メンバーの確かな技巧と、ハイクオリティな楽曲の魅力が完璧に噛み合った、STARLESSというバンドの凄みを
判り易く伝える名曲に仕上がっているんじゃないかな、と。最近、高音質のリマスター盤が再発されたので、聴くなら今です。


EXODUS - The Atrocity Exhibition: Exhibit A ★★ (2007-12-06 23:23:00)

精神疾患を理由にバンドから離脱したオリジナル・ドラマーのトム・ハンティングが戦線復帰を果たした、'07年発表の8th。
基本路線は前作『SHOVEL HEADED KILL MACHINE』と同様ながら、今回は「組織化された宗教と、その名の下に行われた
残虐行為の数々」をテーマに取り上げたセミ・コンセプト作ということで、いつになくダークな雰囲気がアルバム全編を支配。
『IMPACT IS IMMINENT』を更に強力にした感じのヤスリ状サウンド・プロダクション(アンディ・スニープ謹製)や、
収録曲の大半が7分以上という大作主義が貫かれた作風と併せて、圧し掛かってくるかのようなへヴィネスが圧倒的迫力を誇る仕上がり。
そんな重苦しい空気の中で存在感を発揮するのが、トム・ハンティングのDsと、ゲイリー・ホルト&リー・アルタスの
Gコンビで、前者はEXODUS流スラッシュ・メタルの要とも言うべき躍動感溢れるドラミングで、後者は、ダークな曲調の中で
閃くメロディックなツイン・リードでもって、その重苦しいトーンを緩和する機能を果たしている。
中でも、劇的なインスト曲①の時点でグッと掴まれ、OPのドクランチなリフが炸裂した瞬間ガッツポーズを取ってしまう
高速スラッシュ・ナンバー②や、ロブ・デュークスがクリーンVoによる歌唱も披露する④、ドラマティックなツインGの
ハーモニー・プレイが聴かれる⑦、ラストを激烈に締め括る⑨といった楽曲は、両者の魅力が存分に堪能できる名曲じゃないかな、と。
あと、いよいよリー・アルタス(G)が本格的に曲作りに関わり始めたこともあり、
HEATHEN(特に2nd『VICTIMS OF DECEPTION』の頃)を思わせる部分もチラホラと見られるような?


D.A.M - Human Wreckage - Prophets Of Doom ★★ (2007-12-04 23:09:10)

胸に沁みる叙情的なGソロを導入部に、
激しくアップダウンを繰り返しながら突っ走る
高速スラッシュ・チューン。


D.A.M - Human Wreckage - Death Warmed Up ★★ (2007-12-04 23:05:36)

インスト曲“M.A.D."から間髪入れずに繋がる
ドラマティックなイントロ部分で掴みはOK。
重々しい疾走感を基調としつつも、インスト・パートで炸裂する
緩急をわきまえたメロディアス且つ劇的なGソロが胸を打つ、
本編のOPナンバーにして、ハイライト的存在の名曲。


D.A.M - Human Wreckage ★★ (2007-12-04 22:57:00)

イギリスはランカシャー出身の5人組スラッシュ・メタル・バンドD.A.M.(DESTRUCTION AND MYHEM)が、
'89年にドイツのNOISE RECORDSからリリースした1stアルバム。(プロデュースは勿論ハリス・ジョンズ)
S.O.D.とかD.R.I.とかS.S.S.とか、アルファベット三文字バンド=クロスオーバー・スラッシュ
とのイメージが強いのだけど、このD.A.M.は、重く湿り気を帯びて刻まれるGリフといい、パッと弾けず
煮え切らない曲調といい、疾走感よりも構築感重視の曲展開といい、如何にも英国製(B級)スラッシュ・メタルらしい
魅力に溢れたサウンドを聴かせてくれる(⑨みたいなハードコア・ナンバーもあるけど)
まぁ人によっては、地味過ぎて退屈する可能性も無きにしも非ずなれど、XENTRIXとかPARAIAHとかAPOCALYPSEとか、
この手の音がツボな自分としては、もう大満足な1枚・・・なんだが、シャープ気味に歌うVoの声質がカラッと陽性なせいか、
上記のバンドほどジメジメとした暗さはなく、畳み掛けるように疾走する③や、爽快感すら漂う
⑩のような楽曲には、ベイエリア・スラッシュ・メタル的な趣きも感じられる。
とは言え、やはり本作の核となるのは、アルバムのOPとハイライトを同時に飾るドラマティックな名曲①、
激しくアップダウンを繰り返す⑤、ヘヴィに始まり、徐々にテンションを上げていく劇的な⑧といった楽曲で、
特に、これらの曲に於いて「押し」と「引き」を駆使したメロディアスなソロを連発するリードGは、なかなかの逸材ではなかろうか。
驚くようなクオリティや個性を備えているわけではないが、気が付けばリピート再生しているという、地味に味わい深い1枚。


MELIAH RAGE - Solitary Solitude - Lost Life ★★ (2007-12-03 22:38:02)

叙情的なイントロから始まる、ノリの良さと高いドラマ性を
併せ持つ、アップテンポのナンバー。
ドラマティックなハモリっぷりを聴かせるツインGの活躍も聴きもの。


MELIAH RAGE - Solitary Solitude - Retaliation ★★ (2007-12-03 22:06:15)

荒々しくリフが刻まれるアグレッシブな前半を経て、
中盤以降の正統派へヴィ・メタリックな盛り上がりっぷりと、
炸裂するGソロのカッコ良さに痺れる名曲。


MELIAH RAGE - Solitary Solitude - Solitary Solitude ★★ (2007-12-03 21:57:52)

覇気に欠けていた前作から一転、アルバムの出来の良さを
確信させるに十分なクオリティを備えた、
アルバム・タイトル・トラックのOPナンバー。
アップテンポに始まり、劇的なインスト・パートを経て、
スラッシーな疾走を開始するダイナミックな曲展開が素晴しい。


MELIAH RAGE - Solitary Solitude ★★★ (2007-12-03 21:43:00)

デビュー作の成功に気を良くしたレーベルの提案で、「歌詞が過激」との理由から同作US盤ではカットされてしまっていた名曲“KILL TO SURVIVE”をリーダー・トラックとする5曲入りEP『LIVE SURVIVE』のリリースを間に挟み、’91年に発表された2nd。
前作は、スラッシュ・メタル然とした尖り具合よりもパワー・メタリックな整合性を重視するサウンドがマニアの間で賛否両論あったものの(個人的にも当初は圧倒的「否」派。その後手のひらをクルッと返しましたが)、今回はメロディが増量され、中~低速度をメインに、どっしりとしたヘヴィネスを効かせたパワフルな楽曲が本編の大半を占める構成からも明らかな通り、更にその路線を推進。予算倍増で黒光りする重厚感を獲得したプロダクションや、MELIAH RAGEなりのバラードと言うべき⑤、ハーモニーを活かした⑥といった楽曲を始め、以前に比べ抑揚のついた歌メロをなぞるようになったVo、一層構築度を高めたツインGもそれを効果的に援護射撃しています。
その結果、③とか⑥とか結構露骨にMETALLICA追従の姿勢が鮮明になってしまっていますが(当人達は影響を否定していたけど、そりゃ嘘だろうと)、本作の魅力が判り易く詰め込まれた勇壮且つダイナミックな①④、ツインGの活躍が光る疾走ナンバー②、ドラマ性とノリの良さ併せ持つ⑦、叩き付けるような⑧、アコギによるイントロから重々しく劇的に盛り上がっていく⑨といった楽曲を聴く限り、アルバムの完成度には些かの翳りも見受けられません。(日本盤は『LIVE~』からのボートラ2曲を追加収録)
…にも関わらず、スラッシュ冬の時代が目前に迫っていたこの時期、バンドはこれを最後にレーベルから切られてしまうのだから、メジャーの世界ってのは世知辛いものよなと。


LEVERAGE ★★ (2007-12-02 00:42:00)

Gのツォーマス・ヘイッキネンと、Bのペッカ・ライピネンが中心となって、
フィンランドはヘルシンキにて結成された、ツインGとKeyを擁する6人組へヴィ・メタル・バンド。
メイン・ソングライターのGがリッチー・ブラックモアを信奉してるだけあって、
RAINBOWに北欧のバンドらしい透明感を加えたかのようなサウンドは、
哀しく、そしてドラマティックで、特に、確かな歌唱力で胸に沁みる
歌メロを歌いこなすペッカ・ヘイノのVoは、このバンドの大きな武器かと。
1st発表以降、あまり目立った活動の情報は日本には入ってこないが、
最近、国内盤がリリースされたフィンランドのソロ・アーティスト、
アリ・コイヴネンのデビュー作に、ツォーマスが“HEARTSTEALER"という
疾走チューンを提供している。


LEVERAGE - Tides - WATERFALL ★★★ (2007-12-02 00:28:19)

Keyが演出する、如何にも北欧のバンドらしい
水晶の如き透明感を纏って疾走するメタル・チューン。
とてもボーナス・トラックとは思えないクオリティを備える。


LEVERAGE - Tides - Marching to War ★★★ (2007-12-02 00:25:30)

戦争をテーマに取り上げた楽曲だけあって、荒々しく勇ましく、
それでいて哀しげな雰囲気を含んだGリフがこの曲の肝。


LEVERAGE - Tides - Dreamland ★★★ (2007-12-02 00:20:51)

アップテンポな曲調とキャッチーなサビメロ、
全体を貫く如何にも北欧のバンド的な哀愁と透明感、
そしてドラマティックな曲展開と、
まったく聴き手に突っ込む隙を与えない名曲。


LEVERAGE - Tides ★★ (2007-12-02 00:13:00)

最近買ったCDの中でも、大当たりに分類されるフィンランドのソロ・アーティスト、アリ・コイヴネンの
デビュー作『FUEL THE FIRE』に、そう言えばここのメイン・ソングライターであるGが楽曲を提供してたっけな~と、
久し振りに引っ張り出して聴いてみたけど、うん、やはり素晴しい作品ですよ、これは。
本作は、フィンランド出身のKey、ツインGを擁する6人組の正統派へヴィ・メタル・バンドが、'06年に発表した
デビュー作で、リッチー・ブラックモアを師と仰ぐ、高い作曲能力と腕前を備えたG、見事な歌唱を披露するVo、
美しい旋律を紡ぐプログレ風味のKeyが核となって生み出す収録曲の数々が、とにかく絶品。
格調高いピアノのイントロから勢いよくスタートする①、叙情性の滲むサビメロにグッとくる②、キャッチーなサビと
緩急の効いた曲展開が素晴しい④、アコギによるイントロからドラマティックに盛り上がっていくバラード⑥、
勇壮なリフ・ワークを始め、Keyが大活躍する様式美メタル・チューン⑧、クリスタルな雰囲気を纏ってタイトに
疾走する⑪・・・と、「この1曲さえあればCD買っても後悔はない」と断言できるようなクオリティの楽曲がゴロゴロと
収録されているのだから半端じゃない。特に、確かな歌唱力を駆使して、胸に抉り込んでくるような
フックと哀感を備えた歌メロを連発するVoの存在は大きい。
これだけ完成度の高いアルバムを発表しておきながら、その後の活動の様子が殆ど伝わって来ない点が気がかりなので
(前述したアリ・コイヴネンの作品に楽曲を提供したぐらい?)、一日も早い2ndアルバムの発表を宜しくお願い致します。


LEVERAGE - Tides - Superstition ★★★ (2007-12-02 00:11:31)

とにかく歌メロが絶品なのよ。
よくこんな悲哀に満ちた歌メロを思いつくな~
と、泣きながら感心してしまうぐらい、歌メロが良い。
勿論、北欧的な叙情性に彩られた、素晴しい楽曲が
あってこその話なわけだが。