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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 4201-4300

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 4201-4300

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RENEGADE - TIME TO CHOOSE - HOLD BACK THE NIGHT ★★★ (2012-01-07 00:36:37)

この曲のみの「1発屋」扱いされる事も多い
RENEGADEですが実際、本編中において
この北欧メロディアス・ハードの名曲の
インパクトは突出している。
甘美なメロディに、美しいハーモニー・・・。
↑上で別の方も仰られていますが、
これでKeyがもう少し存在感を発揮して
後半にもう一捻り加えてくれてたなら
完璧だったんですけどね。


TOBRUK - Wild on the Run ★★★ (2012-01-07 00:07:52)

80年代初頭に英国はベッドフォードにおいて結成され、'83年にNEAT RECORDSからキャッチーに弾む名曲“WILD ON THE RUN”のシングルをリリースしてデビューを飾った6人組のメロハー・バンドが、EMIと契約後、わざわざ渡米してフィラデルフィアでレコーディング作業を行い'85年に発表した1stフル・アルバム。
BON JOVIとの仕事で知られるランス・クインがプロデュースを担当し、瑞々しい音色のKeyと洗練されたボーカル・ハーモニーをフィーチュアした哀愁のハードポップ・サウンドから「英国のBON JOVI」なんて評判を呼んだ彼ら。
未だBON JOVIと言えばデビュー作を最も愛して止まない自分にとっては本作はピタリとツボにハマる1枚で、“RUNAWAY”風のKeyの三連符イントロに胸躍る初期BON JOVIタッチの②や、アルバム終盤を締め括る⑦⑧⑨(いずれもドラマティックなKeyのイントロから始まるのが特徴ですね)といった、ヨーロピアンなドラマ性とアメリカナイズされたポップ・センス、それにエッジの効いたツインGとが良い按配に溶け合わされた楽曲の数々はまさしく美味。
この手のサウンドを歌うには、スティーヴン・タイラーやケヴィン・ダブロウの系譜に連なるしゃがれ声のVo(但し歌唱力は十分)がやや不似合いな気がしなくもないのですが、まぁこの完成度の高さの前には大した問題ではありませんて。
本作は、確かなクオリティを備えていたにも関わらずセールス的にはパッとせず、バンドはもう1枚アルバムもリリースした後に解散。Vo('06年に死去)はデビュー前のWILDHEARTSに参加し、KeyとDsはドゥギー・ホワイトらと共にMIDNIGHT BLUEへの参画を果たしている。


RENEGADE - TIME TO CHOOSE ★★ (2012-01-05 22:32:28)

FORTUNEやJACKAL、MASQUERADE、TAROTらと共に第2次北欧メタル・ブームの中核を成した、ツインGとKey奏者を擁するスウェーデン出身の6人組HRバンドが'93年にリリースした1stアルバム。
本編開巻を宣言するOPナンバー“HOLD ON THE NIGHT”が、「優美で繊細な北欧神話を華麗に伝承する北欧メタルの魅力の全てが凝縮された名曲」(日本盤帯より)と高く評価された本作だが、全曲がその路線かと言えばさに非ず。アメリカンなノリが打ち出されたグルーヴィなHRナンバーもちらほら見受けられ、また全14曲も収録されているせいで中弛みを感じる場面もあったりと、ドラマティックで叙情美に満ちた北欧メタル然とした作風を期待すると間違いなく肩透かしを食うことになるので要注意。
それでも、メンバー全員がバックVoを担当することによって作り出されるボーカル・ハーモニーの鮮やかさや、メロディアスに絡み合う2本のGとKeyが演出する透明感は北欧のバンドならではの味だし、本編終盤には優れた楽曲が並んでいるので聴後感はなかなかに快調。そして、やはり何と言っても本作は前述の“HOLD~”の存在がトドメを刺します。
流行に色目を使った次作以降、アイデンティティーを見失い自滅してしまったバンドだが、メロディ愛好家を自認する方なら、上記の名曲を聴くためだけにでも是非ご購入ください。(今なら中古盤も安いですよ)


OZ - Burning Leather - Dominator ★★★ (2012-01-05 22:29:57)

雷鳴のようなドラムの連打と、
そこに勇壮なツインGが被さる
イントロだけで「一本!」となる
パワフルなOPナンバー。
合唱を誘われる雄々しいサビメロも熱い。


OZ - Burning Leather - Let Sleeping Dogs Lie ★★★ (2012-01-04 22:43:15)

なぜか歌詞に「東京の娘」が登場する疾走ナンバー。
青筋立てながら熱唱する姿が目に浮かぶような
エイプさんの歌声はかなりのクドさですが
彼が構築する歌メロは雄々しさ満点で
メタル魂に火を付けられること請け合い。
ゆったり劇的にハモるツインGも効果的に
楽曲のカッコ良さを引き立ててくれていますね。


OZ - Burning Leather ★★★ (2012-01-03 21:28:20)

その昔、行きつけのCD屋で『Ⅲ WARNIG』の中古盤を発見し手に取るも、マッチョなハゲ親父(今にして思えばこの人がシンガーのエイプさんだった)が中央に陣取るジャケットに食指をそそられず購入を見送ってしまった事があるので、本作がまともに聴く初めてのOZ作品。それゆえ、過去作と比較してあれこれ述べる事は出来ないのですが、とにかく猛烈にメタル魂を煽ってくれる1枚である事は確か。
一応はフィンランド出身の北欧メタル・バンドではあるものの(活動拠点はスウェーデン)、アルバム・タイトルそのまんまに、燃え上がる鋲打ちの皮グローブがあしらわれた暑苦しいジャケット・アートワークが高らかに宣言しているよう、本作で聴く事が出来るのは「透明感」や「美旋律」といった繊細なキーワードとは一切無縁の、ACCEPTやMANOWARばりに筋骨隆々で肉汁滴るホルモニックな正統派HMサウンド。
それでいて、大味に仕上げることなく歌メロや2本のGが奏でるメロディにきちんと耳を捉えるフックが効かせられているのがこのバンドのニクイところ。(磨かれ過ぎていないサウンド・プロダクションも良いですね)
何より、過去の名曲・代表曲のリメイクと再結成後にレコーディングされた新曲とが混在する変則構成にも関わらず、きっちりと鋼鉄の芯が通わされた両者の作風にブレがない上、新曲が往年の名曲群と比肩し得るクオリティの高さを誇っている点も実に立派。パワフルで勇壮な①③⑦なんて、思わずコブシを振り上げながら一緒に歌いたくなるカッコ良さで最高ですよ。
そんなわけで純粋なニュー・アルバムのリリースに期待が高まる1枚。あと出来れば過去作品の再発をお願いしたい。


FASTKILL - Bestial Thrashing Bulldozer - Endless Game ★★★ (2012-01-03 11:57:09)

基本的には原曲に忠実なカヴァーですが、
NEGAROBOとはVoのタイプが大きく異なるで
仕上がりの印象もかなり違うものに。
これ聴いてカッコイイと思ったら、
是非NEGAROBOのアルバムも聴いてください。


FASTKILL - Bestial Thrashing Bulldozer - Toxic Tormenter ★★★ (2012-01-03 11:54:09)

シャウト一発と共に突進を開始する
リフ&リズム(地鳴りのようなDsがえらい迫力)の
破壊力に、首を振らずにはいられない
アルバム後半のハイライト的名曲。


FASTKILL - Bestial Thrashing Bulldozer - Die in the Pentagram ★★★ (2012-01-03 11:50:02)

のっけのGリフの刻みっぷりが
「これぞスラッシュ・メタル!」という
カッコ良さで思わず胸が熱くなりますね。
3rdアルバムで一押しの名曲。


FASTKILL - Bestial Thrashing Bulldozer - In Thrash We Trust ★★ (2012-01-03 11:48:50)

このタイトルに「STRYPERかい!」と
思わずツッコミを入れたくなる
3rdアルバムの実質的OPナンバー。
猛然たる炸裂感溢れる曲調に
あれよあれよと翻弄されまくりです。


FASTKILL - Bestial Thrashing Bulldozer ★★★ (2012-01-03 11:40:07)

平成の世を爆走する昭和スラッシャー軍団ことFASTKILLが、2nd『NUCLEAR THRASHING ATTCK』との間にCODE REDとのスプリット仕様のシングル『THRASHING WARFIELD』のリリースを挟んで'11年に発表した3rdアルバム。
一目見ただけで、その内容について確信を抱かせてくれる相変わらずのアルバム・タイトル(邦題は『恐怖のスラッシュ殺戮兵器』)とジャケット・アートワークが物語る通り、鋭利なカミソリGリフと、俊敏なフットワークを駆使して荒れ狂うリズムとが、「止まったら死ぬぜ」とばかりに猛然と畳み掛けて来るスラッシュ・サウンドは、ローファイな音質まで含めて前2作で披露した方向性を微塵の迷いもなく突貫。
1stデモ収録曲のリメイク⑨が違和感皆無で本編の流れに馴染んでいる事からも、彼らがデビュー当時より一貫してオールドスクールなスラッシュ・メタルに拘り続け、且つ現在に至るもその姿勢が1ミリたりともブレていない事実が伝わってきます。
炸裂感に満ちた②や、刻みの細かいGリフが緊迫感を煽る③、地鳴り如く突っ走る⑦といった高速スラッシュ・ナンバーのあまりのカッコ良さにテンションが上がりまくって、評価が割れる甲高いVoの歌唱スタイルもまるで気になりませんでしたよ。それと個人的には、北海道のスラッシュ・レジェンドNEGAROBOの⑥をカヴァーしてくれているのも嬉しいですね。
FASTKILL入門編としてもお薦めの1枚。(と言っても、基本彼らの作品はどれも同じノリですが)


SARACEN - Marilyn - Marilyn ★★★ (2012-01-02 23:24:46)

アルバムのOPを飾るインスト曲のテーマ・メロディが
再び用いられている、コンセプト・アルバムの幕引き役に
相応しいドラマティックな表題曲。
全体的にコンパクトにまとめられている本編中にあって
この曲におけるロブ・ベンデロウの猛烈な泣きを発散する
Gプレイはデビュー作での名演を思い起こさせてくれます。
ロビン・ベックのエモーショナル極まりない歌声も圧巻。
 
ちなみにこの後にシークレット・トラックも収録。


SARACEN - Marilyn ★★ (2012-01-02 23:18:45)

ハリウッド女優の代名詞ことマリリン・モンローの波乱に満ちた生涯と、その死を巡るミステリーを取り上げたコンセプト作でもあるSARACENの新作アルバム。
自分が購入したお店では《US産メロハーの良作》との宣伝文句が付けられていて、それを読んだ時は「プププー、SARACENはメロハー・バンドじゃねぇだろ」と失笑を漏らしてしまいましたが、実際に聴いてみたら、これが本当にメロハー風の内容に仕上がっていて驚いた。暫く聴かぬ間に一体彼らに何が・・・。
まぁでも、マリリン・モンローを主人公に据えたストーリーを、ダーク且つプログレッシブに物語るも相当無理があるんで、このスタイルで正解なのかな?
程好く取り入れられた、サックスの落ち着いた音色がモダンな雰囲気を演出する本編に併せてロブ・ベンデロウのGプレイも大人しめで、ドラマ性控えめの楽曲と共に全体的にコンパクトにまとめられた作風ではあるものの、無論「らしさ」や優れたメロディ・センスは健在。FMのスティーヴ・オーヴァーランド、今をときめくイッサ、ベテラン女性シンガーのロビン・べック(旦那のジェイムズ・クリスチャンの名前もクレジットされている)ら豪華なボーカリスト達の共演も作品に華を添えてくれています。
特に、アップテンポのHRナンバー“UNFINISHED LIFE”と、そこからメドレー形式で繋がっていくロビン・べックの圧巻の歌声が感動を呼ぶ劇的なラスト・ナンバー“MARILYN”は必聴の名曲で、ロブのGプレイもこれらの曲においては猛烈な構築美と泣きを発散しており心打たれますね。
今年中には国内盤もリリースされるらしいので(もっと早く知ってりゃ輸入盤購入は控えたのに・・・)、メロディ愛好家の皆様は是非どうぞ。


Мастер(Master) - С петлёй на шее ★★★ (2012-01-02 23:15:41)

東欧系のバンドを探す場合、
YAHOOオークションが便利かもしれないですよ。
そっち系に強いお店が商品を大量出品していて
安価での購入が可能です。

かくいう自分も、MASTERの4th以降のアルバムを
購入しようかどうか思案中なんですよね。


Мастер(Master) - Talk of the Devil - Paranoid ★★★ (2012-01-02 23:09:02)

BLACK SABBATHの代表曲のカヴァー。
多分、欧米市場を意識して収録したと思われるが、
これが非常にハマッていてナイスな出来栄え。
原曲をテンポアップして正統派HM色を
増強したナイス・アレンジが堪能できます。


Мастер(Master) - Talk of the Devil - Heroes ★★★ (2012-01-02 23:06:49)

イントロの刻みを聴いただけで
「あ、こりゃ名曲だ」と思わせてくれる1曲。
吐き捨て型にタイプ・チェンジしたVoが
この曲ではメロディアスに歌っているので
パワー・メタル・テイストが強く感じられます。
劇的に絡み合う2本のGもカッコイイ。


Мастер(Master) - Talk of the Devil - Fallen Angel ★★★ (2012-01-02 23:04:03)

ロシア正教の大聖堂を想起させる
クラシカル且つ荘厳なイントロから
激走へと転じるスピード・ナンバー。
体育会系の掛け声コーラスに
テンションが上がりますね。
プロダクションの向上に伴い
ブンブン唸るBがクリアに聴こえるように
なった点も○。


Мастер(Master) - Talk of the Devil - Talk of the Devil ★★★ (2012-01-02 22:58:55)

シンフォニックな序曲“INTRO GOLGOTHA”と
セットで楽しみたい高速スラッシュ・ナンバー。
ブルーワーカーでも使ったんかい?というぐらい
前2作にくらべると楽曲がビルドアップされていて、
吐き捨て型Voとリフ&リズムのコンビネーションは
『ARISE』を発表した頃のSEPULTURAを思わせます。


Мастер(Master) - Talk of the Devil ★★★ (2011-12-30 00:46:11)

ベルギーのスタジオで初の国外レコーディングを行い、英詞での曲作りにもチャレンジ、BLACK SABBATHのカヴァー曲を収録するなど欧米市場を意識して制作され、ソ連邦崩壊目前の'91年にリリースされた3rdアルバム。
ローパジェットのプロダクションに、巻き舌で歌うVoが漂わせる独特の哀愁etc・・・といった共産圏特有のクセやクサみが薄まった本作は、不吉な雰囲気漂うイントロ①を引き裂いてスタートする②から早くも、バキバキにビルドアップされた音像のもとリフ&リズムがマッシヴに刻まれる。これまでメロディアスに歌っていたミカエル・サリチェフもシャウト主体のVoスタイルに変貌を遂げ(てっきりフロントマンが交代したのかと思いましたよ)、より普遍的なスラッシュ・スタイルへの方向転換が図られているのが最大の特徴。
勇壮さと哀愁が同居したロシア語の歌唱と、硬質なスラッシュ・サウンドのミスマッチの旨みが失われてしまったのは残念ですが、勿論、随所に彼ららしさは息衝いており、中でもグレゴリアン聖歌風の厳粛なイントロが付けられた④、本編中最もパワー・メタリックな⑧、それにBLACK SABBATHの“PARANOID”を正統派HMテイストたっぷりにリアレンジした秀逸なカヴァー⑪辺りは、このバンドならではの個性と新味が化学反応を起こした大変素晴しい出来栄え。
「前2作は甘っちょろくて聴けねぇ」という欧米志向のスラッシャーにもお薦めできる、立派に世界レベルのクオリティを誇る1枚。


Мастер(Master) - С петлёй на шее - Hе хотим ★★★ (2011-12-30 00:45:33)

チリチリとした音色で刻まれるGリフに
畳み掛けるような疾走感と、
本編が格段にスラッシュ色を増したことを
告げるOPナンバー。
でもVoはちゃんと歌っているし、
ツインGの絡みもメロディックでドラマティック。


Мастер(Master) - С петлёй на шее - Боже, храни нашу злость ★★★ (2011-12-30 00:43:25)

インスト曲“WHEN I'LL DIE・・・”と、
ファンファーレ調のイントロを前置きに
疾走を開始するスピード・ナンバー。
勇ましくもどこか物悲しさが漂う
MASTER独特のパワー/スラッシュ・サウンドの
完成形を提示した名曲。
但しこの曲は特に音が悪い。(特にドラム)


Мастер(Master) - Мастер - Руки прочь ★★★ (2011-12-27 22:43:51)

曲名の読み方すら分かりませんが(3曲目です)、
これがどうして、アルバムのハイライト・ナンバーと言っても
過言ではない名曲なのです。
スラッシュと言うよりはパワー・メタル寄りの疾走ナンバーで、
朗々と歌うVo、シベリアの地に降り積もった雪を
踏み締めるようなザクザクとした質感のGリフ、
印象的なラインを刻むBの活躍っぷりがカッコイイっす。


Мастер(Master) - Мастер - Мастер ★★★ (2011-12-27 22:35:50)

「俺達はこんなサウンドが演りてぇンだ!」
というメンバーの宣言でもある、
デビュー作のOPナンバーにしてバンドのテーマ・ソング。
チリチリのGリフにテンション高めのGソロが、
「スタスタ」という2ビートに乗って軽快に突っ走る、
ストレートなスラッシュ・ソングながら
どこか寒々しい雰囲気が伝わってくるのがこのバンドならでは。


Мастер(Master) - Мастер ★★ (2011-12-27 07:22:05)

初期ARIAのメンバーが「もっとスピーディでアグレッシブなサウンドを追求したい」という欲求のもと結成したバンドの'88年発表のデビュー作。
IRON MAIDENやJUDAS PRIESTら西側バンドからの影響を衒いなくモロ出しにしつつ、刻み目の粗いGリフと畳み掛けるリズムが猛ラッシュを仕掛けてくる疾走曲に関しては、実際「スラッシュ版ARIA」といった趣きが強く感じられるのだが、Voはしっかりとメロディを歌っており、またARIA同様2本のGが豊かに紡ぐメロディが全編を劇的に彩っているため、例えば同郷のスラッシャーSHAH辺りと比べると、もっとずっとメロディアスでパワーメタル寄りの(聴き易い)サウンドがその持ち味。
と言うか本作に関しては「あれもこれも演りたい」という衝動が先走り過ぎて、メロパワ風味のエピック・ソングから、果てはアリーナ・ロック調のアンセムまであったりと(⑥はARIAのカヴァー)、やや焦点が絞り切れていない印象もあり。
それでも、アグレッシブに切り込んで来る①②③の冒頭三連打、そしてラストをシャープに〆る⑨等はこのバンドが秘めたポテンシャルの高さが如実に伝わるカッコイイ出来栄えだし、チャーチ・オルガンの冷厳な音色に導かれて始まるバラード⑤が醸し出す、クラシカルで荘厳な雰囲気なんて「これぞロシアン・メタル!」と思わず膝を打つ素晴しさですよ。


Мастер(Master) (2011-12-26 22:24:55)

ARIAのオリジナル・メンバー、アレクサンダー“エリク”グラノフスキー(B)や、ロシアではソロ・アルバムをリリースする等ギター・ヒーローとしての地位を確立しているというアンドリュー・ボルシャコフら、ARIAの1stや2ndアルバムに参加していたメンバー達によって'87年にモスクワにて結成された、ツインG、Key奏者を含む6人編成のパワー/スラッシュ・メタル・バンド。
シカゴのトリオ・デスラッシャーと混同しそうなバンド名ですが、こちらは正確にはMACTEPと綴り(読みは「マスチュール」)、ロシア語では「皇帝」を意味する言葉なのだとか。
無数のメンバー・チェンジを繰り返しながらも、'08年には結成20周年を祝う2枚組ライブ・アルバムを発表する等、ロシア国内では確固たる人気を誇るバンドで90年代に発表された4th『MANIAC PARTY』がPANTERAからの影響を伺わせる内容だったため、それ以降彼らの作品を追いかけるのを中断してしまったのだが、バンドの方は順調に活動を継続し、'10年には8枚目のフル・アルバムもリリース済み。


Ария(ARIA) - Игра с огнём ★★★ (2011-12-26 22:21:17)

'89年にモスクワでミュージック・フェスティバルが開催されたのを契機に、ロシアン・メタルが瞬間風速的に盛り上がった時期がありましたが、GORKY PARKやSHAH、TOVARISCHYといった国内盤がリリースされたバンド以上に深い感銘を受けたのが、このARIAが'89年に発表した4thアルバム。(尤も、ARIAの作品はこれしか聴いた事がないのですが)
舌とコブシ回しまくりの勇壮な歌メロを、後ノリでリズムに追っ付ける歌唱スタイルが独特の味わいのVo、隙あらば聴き手の涙を搾り取ろうと咽び泣く2本のGを中心に展開されるサウンドは、JUDAS PRIESTの“THE HELLION”を思わすイントロに導かれスタートする①と、IRON MAIDENばりのクールなリズム・チェンジ・パートを備えた②という開巻早々の2連発が物語る通り、ド直球の正統派HM路線を邁進。
そこに北欧ヴァイキング・メタルばりの雄々しいドラマティシズムや、聴いているだけでブリザード吹き荒ぶシベリアの永久凍土が目に浮かぶような、猛烈な寒々しさと物悲しさが全編に亘って充満しているのが本作の特色で、VoとGが悲壮に泣きまくる③なんて涙さえも凍りつくような名曲ですよ。
思わず「・・・デモテープ?」と呟きの一つも漏らしたくなる貧乏臭いプロダクションも含めて、まさしくロシアン・メタルの様式美を堪能させてくれる1枚ですね。


HIROSHIMA - Hiroshima - Loneliness ★★★ (2011-12-26 22:19:40)

全体的にはお洒落にまとめられている
ハードポップ・ソングですが、
泣き濡れるGに、ついついコブシを効かせてしまうVo等、
前半の叙情パートには抑えきれないスパニッシュ魂の
迸りが見て取れて好感度アップ。


HIROSHIMA - Hiroshima ★★ (2011-12-25 12:04:57)

スパニッシュ・ロックと言うと、未だにMEDINA AZAHARAやBARON ROJOに代表される、巻き舌バリバリのスペイン語によって歌われる情熱的なHR/HMサウンドが真っ先に思い浮かぶのですが、このバンドが聴かせてくれるのはそうした先入観とは一線を画す、透明感溢れるKeyとボーカル・ハーモニー主体の哀愁に満ちたメロハー・サウンド。歌詞は全曲が英詞で統一されており、アルバムを豊かに彩るキャッチーなメロディにもドメスティック(エスニック)な色合いはほぼ皆無だ。
冴えない音質/ピッチの甘いVo/躍動感に欠ける演奏etc・・・と'89年リリース作品としては致命的なまでに時代遅れなプロダクションは如何ともし難いものがありますが、メロディ・センスは非常に優れた閃きを持っているバンドであることは間違いなく、特に初期BON JOVIの哀愁分をもっと強化したような“BROKEN HEART”や、北欧ハードポップに通じる爽やかさを備えた“TELL ME WHAT YOU WANT”、そして抑えきれぬスパニッシュ・テイスト(特にVoの歌メロ)が良いアクセントとなっている“LONELINESS”といった楽曲は、メロディ愛好家なら心打たれずにはいられない名曲に仕上がっています。
それにしても、何故にバンド名がHIROSHIMA?昔BARON ROJOが“HIROSHIMA”という楽曲を書いていたように記憶していますが、あれから取ったのかな?


HELLION - Up from the Depths - Exciter ★★ (2011-12-25 12:01:03)

言わず知れたJUDAS PRIESTの名曲のカヴァー。
アン・ボレインのロブ・ハルフォードに
迫らんとするパワフルな歌いっぷりは痛快だが、
グレン&KKの名演を台無しにする、
速弾ギタリストの自己満足Gソロが減点材料かな。


HELLION - Up from the Depths ★★ (2011-12-23 10:27:03)

THE RUNAWAYSのセッションKey奏者としてキャリアをスタートさせたアン・ボレイン(Vo)によりLAで結成されたHELLIONが、80年代にシングルやミニ・アルバムとして発表した音源を1枚に取りまとめた便利なコンピ盤。
①はパンク系レーベルMYSTC RECORDSから、かのBITCHとのスプリット仕様で'82年にリリースされたシングル曲で、②~④は過ぐる年に英国の輸入盤チャートを賑わせたという'83年リリースのセルフ・タイトルのデビューEP収録曲。そしてJUDAS PRIESTの名曲“EXCITER”のカヴァーを含む⑥~⑨は'89年発表のEP『POSTCARDS FROM THE ASYLUM』収録曲・・・ってな構成。
大仰さやドラマ性が然程でもない初期の楽曲は、チープな音質と相俟って荒削りなマイナー・メタル臭が濃厚に漂ってくるものの、今ほどコブシの回っていない蓮っ葉なアン姐さんのスケ番チックな歌声は逆に新鮮で、何よりLAメタルの華やかさとは決定的な断裂を感じさせる、ダークで鈍色の光沢を放つ正統派HMサウンドはやはりカッコイイ。
②は'85年当時、英KERRANG!!誌において月間ベスト・チューンにも選出された実績を持つHELLIONの代表曲だし、オドロオドロしくもドラマティックに盛り上がる⑦やスピーディなパワー・チューン⑨(この頃には既に女ロ二ー然とした貫禄が身についています)も、このバンドの何たるかがクッキリと焼き付けられた名曲。
見かけたら押さえておいて損はない作品ですよ。


X-MAS PROJECT - X-Mas Project - Winter Wonderland ★★ (2011-12-23 02:10:55)

STRYPERもデビュー作でカヴァーしていた大ヒット曲にして
クリスマスのスタンダード・ナンバーの一つ。
ホーリーな雰囲気漂うSTRYPERバージョンに対し、
こっちのスラッシュ・バージョンは、ロマンチックな気分に浸る
カップルでごった返すクリスマス・イヴの街中に
泥酔した酔っ払い集団が突入してゲロ撒き散らした挙句、
もみの木を圧し折って「メリ~クリスマ~ス!」とピースサインを
掲げているような阿呆な雰囲気が濃厚に漂う。


EVILE - Five Serpent's Teeth - In Dreams of Terror ★★★ (2011-12-18 00:18:58)

焦らしのイントロを経て炸裂する、
鋭利且つキャッチーなGリフを耳にして
頭を振らずにおられるスラッシャーがおりましょうか。
とは言え、アップダウンの激しい曲展開や
劇的に存在感を主張するツインGなど、
新味も抜かりなく織り込まれている辺りも流石です。


EVILE - Five Serpent's Teeth - Descent Into Madness ★★ (2011-12-18 00:15:17)

ストレートな疾走感が売りのスラッシュ・ナンバーなれど
Voがニヒルなメロディをちゃんと歌っており、
このバンドが前作における試行錯誤を無駄にせず、
きっちりと本作の曲作りにフィードバックしている事が
伺える内容に仕上がっております。


EVILE - Five Serpent's Teeth - In Memoriam ★★★ (2011-12-18 00:12:53)

作曲クレジットには
故マイク・アレクサンダーの名前もあるバラード。
彼に対するトリビュート・ソングでもあり、
メロディアスに歌い上げるマット・ドレイクのVoに
胸を突く泣きメロを紡ぎ出すGと、
全編が悲壮な空気に包まれた慟哭の名曲。


EVILE - Five Serpent's Teeth - Centurion ★★ (2011-12-18 00:05:41)

1stにも“GLADIATOR”なるタイトルの楽曲が
収録されていたが、このバンドはローマ時代に
思い入れでもあるのだろうか?
「百人隊長」というタイトルに相応しく、
勇ましく血沸き肉踊るパワー・チューンに
仕上がっております。


EVILE - Five Serpent's Teeth - Origin of Oblivion ★★ (2011-12-18 00:01:50)

3rdアルバム中にあって、
“IN DREAMS OF TERROR”と双璧を為す
正統派の高速スラッシュ・ナンバー。
メロディを追いかけているVoと流麗なGソロ、
ライブ映えしそうなコーラス・パートが
カッコイイっす。


Q5 - Steel the Light ★★★ (2011-12-17 10:21:33)

Q5という名を最初見た時は「プログレ・グループ?」と思いましたが、実際はトレモロ・アーム・ユニットの開発者として知られるフロイド・ローズ(G)が、T.K.O.の元メンバーらと共にシアトルにて結成したツインGを擁する5人組のデビュー作。
エッジの効いたGリフと、溌剌と弾むタテノリのリズムの上に憂いを帯びたメロディが乗るキャッチーなポップ・メタル・サウンドは、LAメタル真っ盛りの'84年リリース作品に相応しい華やかな雰囲気をその身に纏い、ジョナサンKことスコット・パルマートン(Vo)のハスキーなシャウトが炸裂するアグレッシブなOP曲“MISSING IN ACTION”、哀愁のHRナンバー“LONELY LADY”、冷やかでスペーシーな感触を伝える表題曲“STEEL THE LIGHT”といった名曲が連続するアルバム前半の完成度の高さは「お見事」の一言に尽きますね。(絶品の泣き虫バラード“COME AND GONE”が控える後半もなかなか)
フロイド・ローズはここに収められたセンス溢れるGプレイやフック満載の曲作りの巧さを通じて、ギター開発者としてのみならず、プレイヤーとしてもコンポーザーとしても類稀なる才能を誇る事を見事に証明してみせたんじゃないでしょうか。
レコード会社のバックアップ体制が貧弱だったのか、はたまた地元の音楽雑誌で「'84年度ワースト・アートワーク」に選出されてしまったというビザールなジャケットが足を引っ張ったのか(日本盤は欧州盤のデザインに準じているので一安心)、アメリカでは全く話題に昇ることなく埋没してしまった事が非常に惜しまれる1枚。
尚、バンドはもう1枚アルバムを出したあと解散。


GRAND ILLUSION - Prince of Paupers - St. Teresa's Love ★★★ (2011-12-17 10:17:10)

なぜかこの曲のみ“聖テレサの恋”という邦題付き。
哀愁を帯びたメロディが壮麗且つポップに展開される
極上のメロディアスHRナンバー。
Gソロではティム・ピアーズが流石の指捌きを
聴かせてくれます。


GRAND ILLUSION - Prince of Paupers - Prince of Paupers ★★★ (2011-12-17 10:12:36)

零れ落ちるようなピアノの旋律に導かれて
スタートするアルバム表題曲。
鮮烈なピーター・スンデルの歌声と、
ペア・スヴェンソンが存在感を発揮する
分厚く壮麗なボーカル・ハーモニーが
心地良く躍動するメロハー・チューンで、
個人的にGRAND ILLUSIONに求めているのは
まさしくこのタイプの楽曲。
いわゆる様式美って奴ですね。


TOBY HITCHCOCK - Mercury´s Down - Summernights in Cabo ★★★ (2011-12-17 01:50:27)

SURVIVORやPRIDE OF LIONSの系譜に連なる
爽快なHRナンバー。
地平線まで見渡せる広大な一本道を、
オープンカーでドライブしているような
解放感が味わえる1曲です。


TOBY HITCHCOCK - Mercury´s Down - One Day I'll Stop Loving You ★★★ (2011-12-17 01:46:30)

エモーショナル且つ陰影に富んだ歌唱力で
楽曲のスケールをぐぐっと広げる
トビー・ヒッチコックの歌声を堪能するに
もってこいの名バラード。
何処までも真っ直ぐに伸びていく
曲半ばで炸裂するハイトーンが爽快です。


TOBY HITCHCOCK - Mercury´s Down - Murcury's Down ★★★ (2011-12-17 01:43:57)

力強い曲調とパワフルで伸びやかなトビー・ヒッチコックの
歌声とが相俟って、一際ドラマティックな印象を残して
アルバムを締め括るタイトル・トラック。


GRAND ILLUSION - Prince of Paupers - Gates of Fire ★★★ (2011-12-17 01:26:24)

かつてないほどゴージャスな雰囲気漂う
アルバム屈指の名曲。
タイトルに相応しい火を噴くような
鮮烈なGソロを聴かせてくれる
ボスニア出身のギタリスト、
マリス・ヴァラジックの良い仕事っぷりも
ナイスですね。


TOBY HITCHCOCK - Mercury´s Down - This Is the Moment ★★★ (2011-12-17 01:24:04)

劇的なイントロとサビメロが
ドラマティックな盛り上がりを演出する
アルバムのOP曲に持って来いの逸曲。
「SURVIVORやPRIDE OF LIONSじゃ軽すぎるぜ」
という諸兄にもお薦め。


EVILE - Five Serpent's Teeth ★★★ (2011-12-16 20:05:35)

ツアー中に急逝したマイク・アレクサンダー(B)の後任に、元RISE TO ADDICTIONのジョエル・グレアムを迎えて'11年に発表された3rdアルバム。
スピードやバカっぽさを抑制し、よりシリアスに、よりへヴィに、より複雑に・・・と楽曲の重厚長大化が押し進められた前作『INFECTED NATIONS』のフラットな作風は多くのスラッシャーの不興を買ったが、今回はのっけから鋭角的に切り込んで来るOPナンバー①に「おっ」と身を乗り出し、居ても立ってもいられない切迫感溢れるGリフ、スリリングでダイナミックな曲展開、そして劇的なツインGが炸裂する名曲②が後に続いた瞬間、「よっしゃ!」と本作の出来栄えに確信が持てる筈。
スラッシュ・メタル然としたアッパーな疾走感の大幅回復のみならず、起伏の激しい曲展開、しっかりと練られたGソロと、2本のGが奏でる印象的なハーモニーが活かされた④⑤⑦といった楽曲を聴けば、前作における試行錯誤が無駄じゃなかったことが分かる上、例えばスピーディな⑨に明らかなように、限られた音域内ではあるものの、硬派なメロディを「歌う」ようになったマット・ドレイクのVoワークも特筆に価する。亡きマイクに捧げられた慟哭のバラード⑧は、そうした彼のシンガーとしての熟達振りが明確に刻まれた、ハンカチ必須の男泣きの名曲ですよ。
それにしても、せっかく過去最高の内容に仕上がっているのに日本盤のリリース予定なしとは納得いかんなぁ。


TOBY HITCHCOCK - Mercury´s Down ★★★ (2011-12-13 23:00:51)

SURVIVORの正統後継者的なサウンドが持ち味のPRIDE OF LIONSに対し、ECLIPSEやW.E.T.といった自らのバンドのみならず、幾多のメロディアスHRプロジェクトにおいても優れた楽曲を提供してきたエリック・マーティンソンがブレイン役を務めているこのトビー・ヒッチコック初のソロ・アルバムは、よりハード且つ劇的な北欧メタル・テイストが支配的。
甘口になり過ぎぬようピリリとエッジの効いたGに、スケール感とダイナミズムを演出するリズム隊、それに爽やかな透明感を運んで来てくれるKey等の楽器陣の的確なサポートを得て、トビーさんが声域/声量/表現力と、この手のサウンドを歌うのに求められる力量をほぼパーフェクトに兼ね備えた「こんだけ歌えたらシンガー人生が楽しくて仕方なかろうなぁ」ってな自慢の喉を存分に披露しているのだから、これで素晴しい作品にならないわけがない。
劇的にして緊迫感溢れるOPナンバー①に始まり、圧巻の歌唱力が堪能できるバラード⑤を経て、ドラマティックに終幕を告げるアルバム表題曲⑫に至るまで、哀愁と爽快感、それにキャッチーなメロディが絶妙なバランスで交錯する楽曲がズラリ揃った本編に捨て曲は皆無。
今年リリースされたメロディアスHRアルバムの中でも屈指の完成度を誇る1枚のように思います。


TOBY HITCHCOCK (2011-12-13 22:57:10)

元SURVIVORのジム・ピートリックに見出され、PRIDE OF LIONSでデビューを飾った若きシンガー。
『PRIDE OF LIONS』『THE DESTINY STONE』『THE ROARING OF DREAMS』という3枚のスタジオ・アルバムと、ライブ盤『LIVE IN BERGIUM』に参加。幼少の砌よりゴスペルや教会の賛美歌を歌って鍛えられた4オクターブに及ぶ鮮烈且つ強靭な歌唱力を持って、作品の完成度向上に大きく貢献。
ちなみにPOLは来年早々に4thアルバムをリリース予定なのだとか。

FRONTIER RECORDSの仲介で知己を得たエリック・マーティンソンのバックアップを受け、POLの休眠期間を利用して初のソロ・アルバムをレコーディング。この作品は『MERCURY'S DOWN』と名付けられ、'11年にリリースされた。


STYX - Styx II - Father O.S.A. ★★★ (2011-12-12 22:37:13)

序曲としてバッハの“フーガ”を引用した
インスト曲“LITTLE FUGUE IN G”が
くっ付けられている7分越えの大作ナンバー。
美しいボーカル・ハーモニーが活かされた
壮大にして華麗なる曲展開は、
後のSTYXサウンドの萌芽を感じさせます。


STYX - Styx II - A Day ★★★ (2011-12-12 22:26:01)

ジョン・クルリュスキー(G)のペンによる
8分に及ぶプログレッシブな大作ナンバー。
KeyとVo主体のメロウで気だるげな前半と、
Gとリズム隊が劇的に曲展開を牽引する
ハードな後半の対比もドラマティックな逸品です。


STYX - Styx II - Lady ★★ (2011-12-12 22:21:51)

STYXのオーバーグランド浮上を後押しした
初の大ヒットナンバーで、邦題は“憧れのレディ”
メロディアスな小作品ですが、重厚なDsからは
プログレ・バンドの薫りが漂ってきますね。


FERGIE FREDERIKSEN - Happiness Is the Road - The Savior ★★ (2011-12-11 18:44:26)

これまた(良い意味で)典型的な哀愁のメロハー・ソング。
AOR/産業ロック然とした、流麗な演奏を聴かせてくれる
Keyの良い仕事っぷりが際立つラスト・ナンバー。


FERGIE FREDERIKSEN - Happiness Is the Road - Writing on the Wall ★★ (2011-12-11 18:37:53)

アルバム収録曲の中では
かなりロックしているナンバーですが、
勿論大味なんてことはなく、
メロディにもきっちりとフックが効かせられ
本編の流れに緩急を付ける
重要な役割を担ってくれています。


FERGIE FREDERIKSEN - Happiness Is the Road - Love Waits for No One ★★★ (2011-12-11 18:35:31)

絵に描いたように典型的なメロハー・ソング。
哀愁とフック兼備のサビメロは聴く度に
安心感をもたらしてくれます。


FERGIE FREDERIKSEN - Happiness Is the Road - Happiness Is the Road ★★★ (2011-12-11 18:32:01)

アルバム表題曲にしてアルバムのハイライト・ナンバー。
この曲のみファーギー自身が作詞を手掛けており、
重病を患っても決して希望を失わない決意表明が綴られた歌詞と、
その歌詞に相応しいポジティブな躍動感に満ち溢れた曲調は
聴いているだけで沸々と力が湧き上がって来るような
エネルギーに満ち溢れています。

今年のベスト・チューン候補。


FERGIE FREDERIKSEN - Happiness Is the Road - Follow Your Heart ★★★ (2011-12-11 18:26:49)

ピアノとVoのみの前半から、
全楽器が加わって壮大に盛り上がっていく曲展開が
たまらなくドラマティックな名バラード。
繊細でエモーショナルな歌い込みから、
堂々として伸びやかな歌唱まで
幅広い表現力を駆使するファーギー・フレデリクセンの
歌いっぷりが素晴しい。


FERGIE FREDERIKSEN - Happiness Is the Road - Angel ★★★ (2011-12-11 18:14:42)

心躍るポップな曲調に
ファーギー・フレデリクセンの哀愁の
ハイトーンVoが乗っかった
OPナンバーに相応しい名曲。


STYX - Styx II ★★ (2011-12-10 23:10:44)

'71年の発表当時は全く話題にならずビルボード圏内に入る事すら叶わなかったが、'75年、ラジオを発端に人気に火がつきチャートをみるみる急上昇、最終的には米ビルボードのシングル・チャート第6位にランクインしてSTYX初のトップ10ヒット・ナンバーとなった、今に至る彼らの代表曲の一つ“憧れのレディ”を収録する2ndアルバム。(アルバム自体も同曲のヒットに引っ張られる形で最高20位を記録しゴールド・ディスクを獲得している)
収められた楽曲の大半が他人の曲で、未だ方向性を模索中といった趣きだったデビュー作に対し、アーシーなロックンロール・ソングと、ヨーロッパのプログレ勢からの影響を感じさせるドラマティックな大作ナンバーの2路線からなる本編は、STYX独自の音楽性確立を予感させるに十分な内容。
尤も、ヒット曲②がそのどちらでもないデニス・デ・ヤングの甘い歌声が活かされたメロウなナンバーである辺りが、このバンドの将来進むべき方向を物語っていたわけですが。
静の前半/動の後半の対比もドラマティックな7分越えの大作曲③、「有名クラシック曲の引用」という初期STYXのお約束に則って、序曲パートにバッハの“小フーガ ト短調”の旋律を組み込んだ⑥といった名曲が収録されているものの、作品全体としては後のSTYX的な華やかさよりも、寧ろ素朴な佇まいが微笑ましくも好感触な1枚かな。


FERGIE FREDERIKSEN - Happiness Is the Road ★★★ (2011-12-09 07:14:17)

LE ROUXの『SO FIRED UP』、TRILLIONの『氷牙』、TOTOの『ISOLATION』といったアメリカン・メロディアスHRを語る上で外せない名盤、あるいはマルチ・ミュージシャン、トミー・デナンダーと組んだメロハー・プロジェクトの数々で素晴しい歌声を披露してきたファーギー・フレデリクセンが、FRONTIER RECORDSの全面バックアップを受けてレコーディング、'11年に発表した2ndソロ・アルバム。
大病を患っていた彼の復活までの険しい道程については平野和祥氏が執筆したライナーノーツに詳しいが(この人がこの手の音楽性のアルバムに寄稿するのって珍しいような?)、少なくとも本作で聴ける彼の声の張り/艶/伸び具合に、病魔の悪影響は微塵も感じられない。
WORK OF ARTのメンバーや現PRIDE OF LIONのジム・ピートリックらが提供した心打つキャッチーなメロディに彩られたメロハー・ソングの数々を、時に繊細に、時にダイナミックに歌い上げる様は、とても病床を脱して間もない人物の歌声とは思えぬエネルギーの迸りが感じられ、取り分けファーギー自身が作詞を手掛けたアルバム表題曲⑤は、逆境の中にあっても決して希望を失わない前向きな姿勢が綴られた歌詞と、ポジティブな躍動感に満ち溢れた曲調とが相俟って深い感動を呼ぶ、今年のベスト・チューン候補に推したい名曲の一つ。
爽やかに駆け抜けていく①や⑨、情熱的な歌唱が五臓六腑に染み渡るバラード④、哀愁のメロハー・ソング⑧、瀟洒なKeyの旋律が心地良い⑫等、優れた楽曲が揃えられた本編はまさしく復活作に相応しいクオリティ。
ファーギー・フレデリクセンの前途が洋洋であることを切に願います。


FERGIE FREDERIKSEN (2011-12-08 22:42:11)

ANGEL、TRILLION、LE ROUX、TOTOといったバンドでシンガーを務め、KANSASやSURVIVORのフロントマンの座にも就任しかける等、アメリカン・メロディアスHR街道一筋に歩み続けるベテラン・シンガー。(本名はデニス・ハーディ・フレデリクセン)
近年はFRONTIER RECORDSを拠点に、ANGEL時代の僚友リッキー・フィリップスや、メロハー・プロジェクト仕掛人トミー・デナンダーらと組んで数々の優れた作品を世に送り出していたが、長年患っていた肝細胞ガンの悪化により一時は生命の危険な状態にまで陥り、世のメロディアスHR愛好家を心配させた。
が、不屈の精神力でこれを克服すると、今年、前作『EQUILIBRIUM』以来11年ぶりとなる2ndソロ『HAPPINESS IS THE ROAD』を発表、HR/HMシーンに健在ぶりをアピールした。


GRAND ILLUSION - Prince of Paupers ★★★ (2011-12-07 22:13:24)

今やすっかり聖飢魔Ⅱファミリーの一員と化した感のあるアンダース・リドホルム(B)率いるGRAND ILLUSIONが、復活作『BRAND NEW WORLD』から然して間を空けることなく発表してくれた5thアルバム。
TOTOのスティーヴ・ルカサーや、AIRPLAYのジェイ・グレイドンらAOR/産業ロック界の大物ギタリスト達が風格とセンス溢れるGプレイで華を添える本作は、突き抜けるように真っ直ぐ伸びていくピーター・スンデルのハイトーンVo、北欧らしい透明感とフック満載の哀メロ、そして鮮烈なコーラス・パートを壮麗に彩るボーカル・ハーモニーといった、まさしくGRAND ILLUSION以外の何者でもないメロハー・サウンドが終始徹底されており、ファンの期待に120%応える出来栄え。
ボスニア出身の新人ギタリスト、マリス・ヴァラジックの良い仕事っぷりも特筆モノで、彼の鮮烈なGソロがフィーチュアされた、スケール感とゴージャスな雰囲気を纏って駆け抜けていくOPトラック①、このバンド流の様式美に則った劇的なメロディ展開が堪能できるアルバム表題曲③、ノリ良くキャッチーな⑪は、何れも本編の要石となる重要曲だ。
それ以外にも、哀愁に満ちた曲調とスティーヴ・ルカサーの名演が感動に拍車を掛けるバラード④、GRAND ILLUSION節が心地良い哀メロ・ナンバー⑤(ソロを取るのは名うてのセッション・ギタリスト、ティム・ピアーズ)等、耳惹かれずにはいられない秀逸な楽曲が並ぶ本編は、名盤『VIEW FROM THE TOP』にも迫るクオリティの高さを誇る。
アンダースが制作を手伝ったと言うデーモン小暮のソロ・アルバムも早く聴いてみたいなぁ。


GRAND ILLUSION - Ordinary Just Won't Do ★★★ (2011-12-05 23:56:25)

プロデューサーに、ジャーマン・メロパワ界の大御所トミー・ニュートンを招きソリッドに仕上げられたサウンド・プロダクション、それに⑧のようなパワフルな疾走ナンバーを収録する等、これまでになくギター・オリエンテッドでハード・ロッキンな作風がファンの間で賛否両論を巻き起こした'05年発表の3rdアルバム・・・と言われていますが、個人的には全く違和感なく「良く出来たGRAND ILLUSIONのアルバム」として親しんでいる1枚。
例えばOPナンバー①は、今までになくGサウンドが強調されたイントロにこそ一瞬不安を煽られるものの、ピーター・スンデル(Vo)が歌う強力なフックの効いたサビメロの素晴しさや、もう1人のVo.ペア・スヴェンソンの存在を活かし、分厚く折り重ねられたボーカル・ハーモニーの華麗さは紛うかたなきGRAND ILLUSION印。
清涼飲料水のCMに使えそうなぐらい爽やかな②、エモーショナルな盛り上がりが感動を呼ぶバラード⑤、洗練された哀メロが駆け抜けていく⑫etc・・・と、後に続く楽曲も、アンダース・リドホルム(B)のメロディ・メイカーとしてのセンスが冴え渡る逸曲揃い。
折角の収録曲の質の高さも、詰め込み過ぎ(全13曲は多過ぎます)が仇となり焦点がボヤけ気味なのが勿体ないものの、本作がこのバンドならではの力作であることは間違いなし。


LIV MOON - GOLDEN MOON ★★★ (2011-12-04 19:26:17)

才色兼備のフロント・ウーマン、アカネ・リヴ嬢のセミヌード写真を戴くジャケット・アートワークの色香に誘われ、ついフラフラと高価な初回限定版の方を購入してしまった、LIV MOON'11年発表の2ndフル・アルバム。
頭4曲はその彼女の麗しき歌声と、新メンバー大村孝佳(G)らのテクニカルな演奏が活かされたWITHIN TEMPTATIONやNIGHTWISHに通ずる(?)ダークでドラマティック、且つ荘厳な雰囲気漂うHMナンバーが連続するが、更に聴き進めていくと中盤以降は、ダンサブルなビートやポップで小洒落たアレンジなんかも取り入れられた、HR/HMの枠内のみに留まらない楽曲も用意されているので、ヘヴィ・メタリックなテイストを希求する向きには注意の必要があり。
とは言え、ウージェーヌ・ドラクロワの名画『民衆を導く自由の女神』を題材に取って雄々しく疾走する名曲⑧や、優美で芝居がかった曲展開がQUEENを彷彿とさせる⑪、淡々と刻まれるリズムの上に凛として玲瓏なメロディが乗せられた⑭等を筆頭に、本編後半に並べられた楽曲もクオリティは十二分に高く、何よりこのバンドの「貌」たるアカネ嬢の歌唱がエクセレント。元タカラジェンヌという出自を持つ御方ゆえシンガーとしての基礎能力がズバ抜けており、時に神々しく、時に妖艶に、時にコケティッシュに・・・と、表情豊かに様々な魅力を振りまく彼女のゴージャスな歌声はまさしく至宝だ。
まぁでも、もうちょっと収録曲数は絞って欲しかったと思わなくもないですが。


Vision - Vision - Sail Away ★★★ (2011-12-04 19:24:14)

侘しげな雰囲気を発散する叙情バラードの名曲。
コ二ー・リンドの(ちょっと頼りないが)
泣きの入った歌声と、一音一音を丁寧に紡ぐ
ラーズ・エリック・マットソンのGプレイが
曲の持つ哀愁を効果的に増幅してくれています。


GRAND ILLUSION - View From The Top ★★★ (2011-12-03 02:16:58)

哀感を伴ったキャッチーなメロディ、歌心に長けたGと北欧のバンドらしい透明感を演出するKey、そして伸びやかでハイテンションなVoの存在が映えるメロディアスHRサウンドという、従来の音楽性を素直に継承しつつ、この2ndアルバム('02年)ではツインVo体制が活かされた立体的なボーカル・ハーモニーの増強や、リズム・パートのポップな躍動感の拡充等が図られた事により、一層のスケール感と壮麗さを獲得。
その成果の程は、分厚いボーカル・ハーモニーがレイヤー状に積み重ねられていくクライマックスが圧巻のOPナンバー①から早くも全開で、何より緊迫感溢れるヴァースから、心洗われるような開放感を伴ったサビメロへと至る劇的なメロディ展開に思わずガッツポーズ決めたくなる鮮烈な逸品④をハイライトとする、アルバム前半の隙のない流れにはぐぅの音も出ませんて。
後半がマッタリ気味だったデビュー作の反省を踏まえ、今回はアップテンポの名曲⑩を終盤に配置する等、より起伏に富んだ構成が取られている点もグッド。(曲順設定にはBURRN!!誌の藤木氏も1枚噛んでる模様)
「バンドの最高傑作」の評判に違わぬ力作です。


GRAND ILLUSION - The Book of How to Make It ★★★ (2011-11-30 22:19:23)

00年代にデビューを飾ったメロディアスHRバンドの中でも、頭抜けたインパクトを放っていた4人組――と言っても実体はアンダース・リドホルム(B、Key)、ピーター・スンデル(Vo)、ペア・スヴェンソン(Vo)のレコーディング・プロジェクト的なニュアンスが強い――が'01年に発表した1stアルバム。
北欧らしい冷やかな哀感を伝えるメロディを、壮麗なボーカル・ハーモニーと透明感を湛えたドラマティックなアレンジに包んで聴かせてくれるメロハー・サウンドが本作のセールス・ポイントで、特に、ピーターが持ち前の張りのあるハイトーンを駆使して歌う、鮮烈にしてキャッチーなサビメロの素晴しさはアルバムのハイライト。
しばしば「メロハーを歌うには声が暑苦しくてクドイ」と評されてしまう彼氏なれど、個人的にはこの歌いっぷりの良さを断固支持。全身全霊を込めて振り絞られ、一直線に伸びていくパワフルなハイトーンVoにはグッと胸締め付けられるエモーションが宿り、中でも爽快な②と劇的なアルバム表題曲⑤はメロディ愛好家なら聴かずには済ませられない秒殺ナンバーですよ。
本作はGRAND ILLUSIONのカタログの中では比較的マッタリとした内容で、アルバム後半になるとやや息切れ感が漂う点が残念なれど(それでも並のバンドよりは遥かに聴かせてくれますが)、ともあれ①~⑤の流れのためだけにでも購入する価値が大いにある1枚なのは確か。


UNIVERSE - Universe - Weekend Warrior ★★★ (2011-11-29 21:07:54)

名曲“ROLLIN' ON”の強烈なインパクトに
掻き消されがちですが、これも“ROLLIN~”と
タメを張る名曲だと思います。
GとKeyがユニゾンで刻むリフのカッコ良さよ。


PROUD - Fire Breaks the Dawn - Star of the Masquerade ★★★ (2011-11-29 21:01:53)

シャープなリフ・ワークから、
美しくドラマティックなユニゾン・プレイまで
流麗にこなすツインGが主役を張る
スピーディなラスト・ナンバー。
“仮面劇の主人公”なる大仰な邦題に
名前負けしていない名曲です。


PROUD - Fire Breaks the Dawn - No Losers ★★★ (2011-11-29 20:58:47)

ダーク且つ甘美なメロディを豊かに奏でる
2本のGに牽引される形で、ドラマティックに
展開していくアルバム中盤の山場的名曲。
雄々しい男性コーラス・パートが非常に印象に残りますね。


PROUD - Fire Breaks the Dawn - Echoes From the Past ★★ (2011-11-29 20:53:29)

邦題は“記憶のかなたへ”
歌唱力はそれ程でもないが魅力的なメロディを歌うVoと
流麗なメロディを奏でるツインGが見事なコンビネーションを
披露するサビメロが秀逸です。


SKELETONWITCH - Forever Abomination - Reduced to the Failure of Prayer ★★ (2011-11-26 01:03:32)

Voはデス/ブラック・メタル風味ですが
曲調自体はスラッシュ・メタルそのもの。
豪快に疾走するDsと、メロディアスな
Gソロが良いアクセントとなっています。


SKELETONWITCH - Forever Abomination - Of Ash and Torment ★★★ (2011-11-26 01:02:10)

ヘヴィ・メタリックに疾走するGリフのカッコ良さで
勝負あった!となる、アルバム前半のハイライトを飾る
スピード・ナンバーの名曲。


SKELETONWITCH - Forever Abomination - Cleaver of Souls ★★★ (2011-11-26 01:00:21)

北欧デス/ブラック・メタルとスラッシュ・メタルと
正統派HMのハイブリッドという、このバンドならではの音楽性の
(現時点における)最高到達地点とでも言うべき名曲。


筋肉少女帯 - UFOと恋人 ★★ (2011-11-23 21:33:26)

インターネット登場以前、アルバムのヒットには必須だった「タイアップ曲」を多数収録しているせいか、はたまた全体的にコミック・ソング色が強くHR/HMテイストが控えめなせいか、従来作と聴き比べた際、アクや毒が弱く小粒な仕上がりの印象が否めない'93年発表の8thアルバム。
尤も、一捻りも二捻りも加えられた技有りアレンジの数々や、耳を捉えるキャッチーなメロディ、それにアコギ/Keyを効果的に用いたドラマティックな曲展開など、例えそれが盆踊り音頭だろうがGS風ペケペケ・サウンドだろうが、随所に「おっ」と思わせてくれるフックを仕掛けた作曲センスの冴えは相変わらず抜群。
ヘンリー・マンシーニの名曲に日本語詞を付けてカヴァーした“ひまわり”、本城聡章(G)のメロディ・メイカーとしての才能の煌きが感じられる“君よ!俺で変われ!”、憂鬱でドラマティックな“パレードの日、影男を秘かに消せ!”、ロック・バンドの本音をあけすけに歌い上げる“タイアップ”etc・・・と、優れた楽曲を指折り数え挙げていったら「なんだ、本作も秀作なんじゃん」との結論に落ち着いた次第。
そして勿論、メタル者なら橘高文彦(G)作曲の様式美HMナンバー“くるくる少女”と“アンクレット”もお聴き逃しなきよう。


筋肉少女帯 - 断罪!断罪!また断罪!! ★★ (2011-11-23 00:23:11)

昭和特撮風味漂う実写版「オロカメン」(ジョージ秋山!)のジャケット・アートワークと、押しの強いアルバム・タイトルが強烈なインパクトを放つ'91年リリースの6th。
全6曲収録(6枚目だから?)というEPクラスの控えめなボリュームに反して、聴き終えた後には十二分な満腹感に浸れる高カロリー仕様な本作は、中毒性の高いサビメロが一種トランス状態を引き起こす代表曲“踊るダメ人間”を手始めに、朗らかに狂っている(太田明の小気味良いパーカッションも秀逸な)“猫のおなかはバラでいっぱい”、そこから間を置かずに繋がっていく展開が非常にドラマティックで効果的な、橘高文彦(G)のペンによる劇的な疾走ナンバー“パブロフの犬”、そして、決して上手くはないがそれ以上のサムシングを備えた大槻ケンヂの絶唱と、仄暗く澱んだ感傷的な旋律が猛烈に感情に訴えかけて来るスロー・ナンバー“どこへでも行ける切手”(アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の元ネタの一つってのは良く知られた話)等、一騎当千の優れた楽曲がズラリ集う。
尤も、ノーマルなHR/HMアルバムを期待して手を出すと思わずCDを叩き割りたくなるであろう、アクの強い作風は毎度変わらずですが。


RIOT V - Immortal Soul ★★★ (2011-11-20 20:48:14)

紆余曲折はあったものの結局ト二ー・ムーアがシンガーの座に出戻り、名盤『THUNDERSTEEL』リリース時のラインナップ(勿論、マイク・フリンツも健在)でレコーディングが進められ、'11年に発表されたニュー・アルバム。
ここ数年のトニー・ムーアの歌声には衰えの兆候が見受けられたので(例えば大村孝佳のソロ作とか)、「そんなんでパワー・メタル路線に戻って大丈夫かよ・・・」と懐疑的にならざるを得なかったのですが、ところがどっこい、息の合ったツインGと、名手ボビー・ジャーゾンベクが叩き出すパワフルなリズムに乗って、トニーの朗々たる――衰えなんぞ微塵も感じさせない――歌声が疾走するOPナンバー“RIOT”が切れ味鋭く始まった瞬間、そうした不安は跡形もなく吹き飛ばされてしまいました。流石バンド名を関する自信作だけのことはあり、数ある“THUNDERSTEEL”風疾走曲のなかでも、この曲は本家に迫る勢いのカッコ良さ。またリーダー・トラックとして先だっての来日公演や、東日本大震災のチャリティー・アルバムでも披露されていた“WINGS ARE FOR ANGELS”や、より表現力を増したVoの歌唱が映える哀愁度満点のHRナンバー“FALL BREAK ME”も、同曲に匹敵するインパクトを放つ名曲。
中には、折角のシリアスな曲調をおちゃらけたサビメロで崩してしまう楽曲もあったりして、パワー・メタル・スタイルへの回帰を意識する余り少々肩に力が入り過ぎてる感が無きにしも非ずですが、しかし間違いなく、ここ数年ではベストの1枚じゃないかと。


ANTERIOR - Echoes of the Fallen - Venomous ★★ (2011-11-18 21:03:22)

地響き立てて突進する、アルバム中最もストレートで
アグレッシブな疾走ナンバー。
勿論、IRON MAIDENの遺伝子を受け継ぐ
印象的なGハーモニーを聴くことも出来ます。


ANTERIOR - Echoes of the Fallen - Blood in the Throne Room ★★★ (2011-11-18 21:00:37)

スピーディ且つアグレッシブな曲調に併せて
鮮烈に弾きまくる2本のGの美味しさといったら。
しかも無意味な速弾きではなく、ちゃんと考え抜かれた
ドラマティックでメロディアスなソロを聴かせてくれる点も
評価ポイントです。


ANTERIOR - Echoes of the Fallen - To Live Not Remain ★★★ (2011-11-18 20:58:25)

前作より格段にダイナミズムを増した
(ヘヴィ・メタリックになった)音作りの下、
起承転結がばしっと決まったドラマティックな曲展開が、
アルバムの出来の良さすら確信させてくれます。


SKELETONWITCH - Forever Abomination ★★★ (2011-11-17 23:16:51)

魅力的だが垢抜けなかった2ndを聴いた時は「好みだけど間違っても売れないバンドだよな」とか失礼千万なことを確信してましたが(申し訳ない)、前作がUSチャートで健闘し予想外の好セールスを記録する等、蓋を開けてみれば、NWOTM界隈の出世頭的な躍進振りを刻むに至ったオハイオ出身の5人組、'11年発表の4thアルバム。
実際、荒涼感や禍々しさはそのままに、デビュー当時の線の細いチープさ、アングラ臭が見事に払拭された本作は、デス/ブラック風味の咆哮を轟かせるVoにしろ、オールドスクールなスラッシュ・メタル由来の刻みの細かいGリフ&豪快に疾駆するリズム、それに正統派HM然としたメロディアスでドラマティックなツインGにしろ、逞しさや存在感が格段にUP。
これはプロデュースを手掛けたマット・ハイドの功績のみならず、メンバー・チェンジや過酷なロード生活を通じてバンドがそのポテンシャルをしっかりと引き上げたからに他ならず、例えば、ひしめく疾走曲を差し置いてメロディアスでキャッチーなミッド・チューンが本編のOPを飾っている辺りも、彼らの「勢いだけが俺達の武器じゃないぜ?」という自信の表れのように感じられます。
北欧メロデス/ブラック・メタルと80年代のスラッシュ・メタルを足して、正統派HMのエッセンスで割ったような②③⑧⑪を筆頭に、聴いているだけで思わずグッと力瘤るエキサイティングな名曲を数多く収録した、SKELETONWITCH入門編としてもお薦めできる力作。


VOW WOW - Mountain Top ★★ (2011-11-16 22:40:24)

LAに拠点を移したVOW WOWが、ニール・マーレイの後任Bとしてマーク・グールドを、プロデューサーに巨匠ボブ・エズリンをそれぞれ起用してレコーディング作業を行い、'90年に発表した6thアルバム。
アメリカ・マーケットへの進出を念頭に置いて制作されたというだけあって、共作者にはマーク・スローターらが名前を並べ、前作『VIBE』に比べるとメロディよりもアメリカン・メタル風味の豪快さが強調された内容に仕上がっている一方、あれもこれもと詰め込み過ぎた結果、長大に膨れ上がってしまった本編は通して聴くと散漫な印象が無きにしも非ず・・・といったところなのだが、こうして久々に接し直してみると、1曲1曲の完成度の高さには「流石VOW WOW」と唸らされるモノがありました。
壮大なコーラスに圧倒される“MOUTAIN TOP”や、モダンでファッショナブルな“SPEED”、渋い泣きっぷりが絶品の“LOVE SOMEONE”と洗練された“I WANT YOU”というタイプの異なるバラード2曲、それにキャッチーな先行シングル曲“TELL ME”(この曲は英国で録音され、Bもニール・マーレイが担当している)といった楽曲は、このバンドにしか作り得ない存在感を放つ。
それだけに、本作を最後に解散してしまった事が惜しまれます。(近年、再始動の動きも見られますが)


VOW WOW - Vibe ★★★ (2011-11-15 22:32:55)

'88年リリースの5thアルバム。
判り易い疾走ナンバーが姿を消し、ミッド・テンポの楽曲主体でまとめられた本編を初めて聴いた時は「随分マッタリとしちゃったなぁ」と思ったものですが、よくよく聴き込めば、多少地味な楽曲にも必ず耳を捉えるフックが仕掛けられており、総合的な完成度の高さでは傑作だった前作『Ⅴ』にも全く引けを取らない出来栄え。
特に、魂揺さぶる人見元基の熱唱と、山本恭司の濃厚なエモーション背負ったG、厚見玲衣の壮麗なるKeyワークが、新見俊宏&ニール・マーレイが叩き出す山あり谷ありの劇的なリズムに乗ってドラマティックに展開していく“FADE AWAY”は、かの“SHOCK WAVES”と同種の感動を味わわせてくれるVOW WOW屈指の名曲です。
また、哀愁を湛えて歌う山本のGが涙腺に沁みる“I FEEL THE POWER”、タメの効いた泣きの叙情バラード“THE BOY”、キャッチーなポップ・メタル・ソング“ROCK ME NOW”、思わず踊りたくなるスウィンギンな“TALKIN'BOUT YOU”辺りは、楽曲の完成度の高さと、益々円熟味を増したメンバーのパフォーマンスとが相俟って、実に胸に残る逸品に仕上がっている。
個人的には、VOW WOWのカタログの中では本作と前作『V』、それに1st『BEAT OF METAL EMOTION』がアルバム・ベスト3かな。


ANTERIOR - Echoes of the Fallen ★★★ (2011-11-13 17:13:58)

てっきり解散したものとばかり思っていましたが、どっこい健在だったANTERIORの2ndアルバム。しかもこれが、元MENDEEDのスティーヴ・ニクソン(G)ら新メンバーを補充しつつ、積極的にツアーやライブ活動を行う等して地道に研鑽に励んでいたらしく、4年以上の長期ブランクがちゃんと作品のクオリティに反映された充実作に仕上がっているのだから素晴しい。
デビュー作ではIRON MAIDENはもとより、SHRAPNELメタル辺りからの影響も感じさせる、テクニカルなツインGが乱れ咲くメタルコア・サウンドを聴かせてくれていたが、今作ではそのメタルコア分が一気に減退。これまで以上に緩急とドラマ性が盛り込まれた曲展開や、より劇的且つメロディックに絡み合うツインGが搭載された楽曲は、最早オールドスクールな正統派HMそのものと言って決して過言ではないような?
イントロのみでバッチリ掴まれるOPナンバー①や、2本のGが無駄に弾き倒すのではなくメロディの組み立てにも冴えを発揮してくれる②、エピック調の盛り上がりに胸熱の③、インスト曲⑥から繋がっていくスピーディでドラマティックな本編中盤の山場たる名曲⑦、スラッシーな疾走ナンバー⑨等、収録曲のキャラ立ちも前作より明確だ。
Voは相変わらず怒号スタイルなれど、ツアーを潜り抜けて体得したシャウトの迫力は前作の比じゃないし、何より昨今流行のクリーンVoに脇目も振らない咆哮一本槍の頑固さに逆に好感を持ってしまいましたよ。
バンドは早くも来日公演が決定しているようなので、今回はアルバムがクオリティに見合った成功を収めてくれると良いなぁ。


VOW WOW - V ★★★ (2011-11-12 19:55:41)

'86年リリースのライブ盤『HARD ROCK NIGHT』を一区切りとして、レディング・フェスティバル参戦を含む本格的な英国進出、オリジナル・メンバー佐野賢二(B)の脱退とニール・マーレイの加入等、激動の時代を迎えていたVOW WOWが'87年に発表した4thフル・アルバム。
“SHOT IN THE DARK”の如きヘヴィ・メタリックな疾走ナンバーや“SHOCK WAVES”級の超名曲が見当たらない代わりに、収録各曲のメロディやアレンジはこれまで以上に丹念に練り込まれ、粒が揃った本編は前作『Ⅲ』を大きく凌駕するクオリティの高さ。
スリリングに切り込んで来る“SOMEWHERE IN THE NIGHT”や、哀愁に満ちた“THE GIRL IN RED”、猛烈に泣かせに掛かる劇的なバラード“CRY NO MORE”といった「これぞメガロック!」な楽曲で堪能出来る、各メンバーの硬軟自在のパフォーマンスは相変わらずの見事さですが、今回、特にその良い仕事っぷりが光るのは厚見玲衣のKeyワークで、彼の流麗にして華やかな演奏は楽曲の叙情性とドラマ性底上げに大きく貢献。中でもUKチャートにおいても好リアクションを得たという先行シングル曲“DON'T LEAVE ME NOW”はその筆頭に挙げられる名曲。ジョン・ウェットンが作詞とプロデュースを手掛けているだけあって、どこかASIA的な響きを持つキャッチーな哀メロが心地良いったら。アルバムのハイライト・ナンバーじゃないでしょうか。
個人的には、デビュー作『BEAT OF METAL EMOTION』と並んでVOW WOWの最高傑作に推したい1枚ですね。


VOW WOW - III ★★★ (2011-11-10 22:46:40)

印象的なKeyリフを纏ってシャープに疾走する“SHOT IN THE DARK”と、国産HR/HM系バラードの最高峰と評すべき逸品“SHOCK WAVES”という二つの名曲を収録し、ファンからも「HMバンド」VOW WOWの代表作として高い人気を誇る'86年発表の3rdアルバム。
アメリカンな色合いが強く打ち出されていた前作『CYCLONE』に比べ、メロディの湿り気やドラマ性といったブリティッシュ・テイスト(日本のバンドですが・・・)の大幅回復が図られた本作には、曲名通りのアーバンで洗練された雰囲気が心地良い“NIGHTLESS CITY”や、哀愁のHRナンバー“SIGN OF THE TIMES”、劇的にラストを締め括るバラード“PAINS OF LOVE”といった優れた楽曲が顔を揃えているわけですが、やはり何と言ってもトドメとなるのは、“SHOT IN THE DARK”と“SHOCK WAVES”という超ド級の名曲の存在。
特に、壮絶に泣きまくるG、魂を燃焼させるような絶唱を振り絞るVo、全編を壮麗且つ悲壮に彩るKey、そして熱く激しく脈動するリズム隊とが一体となって、呼吸困難を催さんばかりの息苦しい盛り上がりを演出する“SHOCK~”は、何度聴いても涙ちょちょ切れる至高の逸品。
未だこの名曲を聴いた事がないHR/HMリスナーは、確実にミュージックライフで大損ぶっこいてますよ!


VOW WOW - Cyclone ★★ (2011-11-08 23:04:08)

個人的に、この2ndアルバム('85年)に今ひとつ地味な印象が付き纏うのは、我が愛するデビュー作『BEAT OF METAL EMOTION』と、ファン人気が特に高い名盤『Ⅲ』との間に挟まれている時期的な問題以外にも、例えばバラードの小曲“NEED YOUR LOVE”とインスト曲“ECLIPSE”からメドレー形式で繋がって行く“SIREN SONG”が、ストレートなロックンロール・ナンバーで肩透かしを食わせられる事に象徴されるよう、VOW WOWのカタログの中にあってドラマ性や叙情性が控え気味な、どちらかと言えばアメリカンな色合いが強く打ち出された作風も影響しているのかな?と。
尤も、歌詞が全曲英詞で統一され、前作に僅かに残っていたドメスティック臭が一掃された本作は「事前の耳打ちなしで聴いたらまず日本のバンドとは思わない」、VOW WOW独特のバタ臭い個性がしっかと確立された重要な1枚であり、決して退屈な内容と言うわけではない。
インストの小曲を経てスタートする、アグレッシブで切れ味の鋭いバンドの代表曲“HURRICANE”や、人見元基のソウルフルな熱唱が映える“LOVE WALKS”、重厚にして豪快な“ROCK YOUR CRADLE”、大陸的な乾いた哀愁漂わすバラード“YOU KNOW WHAT I MEAN”は、このバンドならではの魅力が如何なく発揮された名曲ですね。


VOW WOW - Beat of Metal Motion ★★★ (2011-11-07 22:30:32)

BOW WOW改めVOW WOWが'84年に発表したデビュー作。
曲作りにおいてイニシアチブを握るの山本恭司(G)で、バンドの屋台骨をソリッドに支えるのは佐野賢二(B)と新見俊宏(Ds)のリズム隊、ついでに一部楽曲は日本語詞で歌われている等、音楽的な方向性自体はBOW WOW時代(名盤『ASIAN VOLCANO』辺り)とほぼ同一なのに、にも関わらずサウンドのスケール感が以前より一回りも二回りも大きく感じられるのは、新メンバーの人見元基(Vo)と厚見玲衣(Key)の存在がモノを言っているからに他ならない。(・・・多分)
殊にBOW WOWとVOW WOWの差別化という点において、プログレ・ハード・バンドMOONDANCER出身という、厚見の壮麗にしてドラマティックなKeyプレイが果たした貢献は大きく、その加入効果は名曲揃いの頭3曲から早くも覿面に表れている。
そして勿論、本作(というかこのバンド自体)を語る上で欠かす事の出来ない、人見元基のパワーと表現力兼備の日本人離れした歌声も強力だ。特に、彼のVoと山本のGが猛烈に咽び泣く“SLEEPING IN A DREAMHOUSE”は、これ以降完璧に脱臭されていく歌謡曲の残り香も感じられる劇的なバラードの逸品で、この名曲をクライマックスに据え、OPナンバー“BREAK DOWN”からラス曲“BEAT OF METAL EMOTION”まで捨て曲一切なしの本作こそ、個人的にはVOW WOWのカタログの中でも最も愛して止まない1枚だったり。


X-RAY - SHOUT! ★★ (2011-11-03 01:04:23)

専任Key奏者として藤山高浩をメンバーに加え5人編成となったX-RAYが(前作『TRADITION BREAKER』との間にEP『OUTSIDER』のリリースを挟んで)、'84年に発表した3rdフル・アルバム。
華やか且つキャッチーなKeyサウンドが加わった結果、X-RAYのカタログ史上、最もライトな内容に仕上がった本作は、殆ど「ハードポップ・ソング」と表現しても差し支えない“ANYDAY!ANYTIME!”のような元気溌剌なノリの楽曲も収録。流石にやり過ぎたと思ったのか、次作『STRIKE BACK』(名盤)では若干の軌道修正が図られHRテイストが再増量されていたが、個人的には“ANYDAY!~”は大好きな曲だし、本作も優れたアルバムとして愛聴させて頂いている次第。
少なからず1stや2ndを覆っていた垢抜けない雰囲気が完全に払拭され、万人にアピールし得るメジャー感を獲得した本編には、従来のハードネスと今作ならではのポップな新味が巧みに融合された“STARDUST WAY”、前2作を大きく上回る藤本朗の卓越した歌唱が圧巻のバラード“TELL ME ABOUT YOURSELF”といった、嘗てない洗練された空気を漂わす名曲の数々を収録。
また、これらの楽曲においてフラッシーに弾きまくりつつも、要所ではメロディをしっかりと聴かせてくれる湯浅晋の緩急を心得たGプレイも心の琴線に触れまくりですよ。


X-RAY - TRADITION BREAKER ★★ (2011-11-01 22:30:50)

デビュー作から僅か半年足らずという短いタイムスパンで制作、発表された2ndフル・アルバム。それにしても、この頃のバンドのアルバム・リリース間隔の短さには驚かされますね。凄まじいまでの生き急ぎっぷりですよ。
PLAYBOY風(?)のモロ出しジャケット・アートワークが物語る通り、当時盛り上がりを見せ始めていたLAメタルからの影響が大胆に取り入れられた本編は、ワイルドでアメリカンなノリの良さが大幅増量。
未だ荒削りな部分を残しつつも、冴え渡る湯浅晋のG、ハイトーンに安定感が出てきた藤本朗のVo、Gばりにメロディアスに歌う臼井孝文のBに、パワフルに暴れ回る高橋和久のDs・・・と、着実な向上を刻むメンバーのパフォーマンスに支えられた楽曲は、一層豪快且つダイナミックな仕上がり具合を聴かせてくれるが、その一方で、湿り気が薄れてしまったサウンドからは少なからず大味感も漂って来ていて、この辺りは痛し痒し。
とは言え、アグレッシブなOPナンバー“QUESTION”やクっサい泣きのバラード“DAMZEL”なんかは前作に収録されていてもおかしくない出来だし、何より爽やかな躍動感も加味されたラスト・ナンバー“LAST SHOW TIME”はこのアルバムならではの魅力を湛えた強力な名曲と言えるのではないでしょうか。


X-RAY - 魔天 HARD SECTION ★★ (2011-10-31 22:43:51)

若干17歳の天才ギター・プレイヤー、湯浅晋とハイトーン・シンガー、藤本朗の二枚看板を擁する関西出身のHMバンドが'83年に発表した1stアルバム。(ちなみに本城美沙子がバックVoとしてゲスト参加してます)
次作ではアメリカンな色合いを増量し、3rd以降は専任Key奏者を加えて作風が一気に垢抜けて行った彼らだが、このデビュー作で聴くことが出来るのは、いかにも新人らしい荒々しさと関西のバンドならではのコテコテ感を伴った、まさしくこの時代(80年代前半)の王道を行くジャパメタ・サウンド。思わずコブシが回るアルバム表題曲“HARD SECTION”なんて、このアルバムでしか聴くことが出来ないタイプの楽曲じゃないでしょうか。
エネルギッシュな疾走ナンバーと、どっぷりと哀愁を湛えたミドル・ナンバーの二本立てからなる本編を個性的に彩るのは勿論湯浅のGプレイ。緩急自在のメロディの組み立てが冴え渡る彼のGソロは、既にこの時点でスペシャルな存在感を発揮してくれていますね。
高音域に余裕が感じられない藤本のハイトーンVo等、荒削りで垢抜けない印象は免れぬ内容ながら、楽曲は粒揃いで満足度は十分に高い。個人的にも、X-RAYのアルバムなら4th『STRIKE BACK』と並んで本作が一番好きです。


BLIZARD - Hard Times - Cryin' for Your Heart ★★★ (2011-10-30 00:45:26)

前曲“TOO LATE TO LOVE YOU”と同じく
アコギをフィーチュアした叙情HRナンバーなれど
爽やかな“TOO~”とは逆を行く
物悲しいメロディが胸を締め付ける名曲。
Voも巧みに楽曲の悲哀を増幅していて
デビュー作と聴き比べると歌唱力の向上に
目を(耳か)瞠りますね。


BLIZARD - Hard Times - Too Late to Love You ★★★ (2011-10-30 00:41:11)

乾いた音色で紡がれるアコギによって醸し出される
大陸的な爽やかさと、懐古の情を刺激する
感傷的なメロディが心地良い1曲。


BLIZARD - Hard Times - Boy ★★★ (2011-10-30 00:35:40)

ライブのエンディングを飾るにはピッタリの
エネルギッシュでワイルドな疾走ナンバー。
奔放に弾きまくりつつもメロディの組み立てに
冴えを感じさせる松川のGソロが素晴しいです。


HOLY MARTYR - Invincible - Zatoichi ★★★ (2011-10-29 00:01:45)

ジャケットにもイラストが描かれている事からも、
彼らの思い入れの深さが伺えますね。
実は『座頭市』は(水戸黄門と同じく)かつてアニメ化された事があり、
その主題歌を英語でカバーしたのがこの曲・・・と言われたら
思わず信じてしまいそうになるぐらい、昭和のヒーロー・アニメばりの
勇ましさを誇る疾走ナンバー。


HOLY MARTYR - Invincible - Sekigahara ★★ (2011-10-28 23:57:45)

ラウドに打ち鳴らされるドラムが全体を牽引する、
パワー漲る疾走ナンバーで、メンバー曰く
「先の大震災で被害を受けた日本に捧げた」
楽曲なのだか。嬉しいじゃありませんか。


HOLY MARTYR - Invincible - Takeda Shingen ★★ (2011-10-28 23:55:12)

榎本孝明扮する上杉謙信のアジと鬨の声からスタートするが、
曲名は“武田信玄”という不思議さよ。
とまれ楽曲自体は非常にカッコイイ。
風林火山の旗印の下、破竹の快進撃を続ける武田軍の
攻勢をそのまま楽曲化したかのような、
アグレッシブで好戦的な曲調にメタル魂がメラメラと燃え上がります。


HOLY MARTYR - Invincible - Shichinin no Samurai ★★★ (2011-10-28 23:45:39)

元ネタは言わずと知れた黒澤明の名画『七人の侍』ですね。
和風序曲“THE SOUL OF MY KATANA”からドラマティックに展開し、
タイトルに相応しい勇猛さとヒロイズムを撒き散らしながら疾走する、
IRON MAIDENからの影響も色濃く香る本編のハイライト・ナンバーの一つ。


HOLY MARTYR - Invincible - Ghost Dog ★★★ (2011-10-28 23:41:57)

『葉隠れ』を愛読し、侍にリスペクトを捧げる
黒人ヒットマンの生き様を描いたジム・ジャームッシュ
監督作品『ゴースト・ドッグ』に着想を得ているミドル・チューン。
引っ掛かり気味に展開するキャッチーなサビメロが非常に秀逸で、
個人的にはアルバムで一番のお気に入り。


HOLY MARTYR - Invincible ★★★ (2011-10-27 23:36:16)

勝新太郎(!)が描かれたアートワークと、メンバーの歌舞伎風隈取メイク、それに“7人の侍”“武田信玄”“関が原”“座頭市”etc・・・といった曲名からも察せられる通り、日本の時代劇のエッセンスが大胆に取り入れられたサウンドに苦笑を誘われる方は多い事かと存じますが(俺もちょっと笑った)、どっこい彼らは真剣だ。
時に和風の旋律を絡ませつつ、IRON MAIDENや独産メロパワ・メタルからの影響を根っこに据えて、ヒロイックに疾走する収録楽曲のカッコ良さは実際かなりのものであり、堅苦しい歴史の教材からではなく、エンターテイメントの王様たる映画からの影響がダイレクトに反映された本編は、サウンド・トラックばりのスケール感やドラマ性を有している上に、何よりすこぶるキャッチー。(これは躍動感溢れるリズムを刻むタイトなDsの貢献度大)
侍かぶれの殺し屋の生き様を描いたオフビートなアクション映画に着想を得ている“GHOST DOG”、本編中最もIRON MAIDENからの影響が色濃く滲むドラマティックな“SHICHININ NO SAMURAI”、好戦的な曲調にメタル魂が燃え上がる“TAKEDA SHINGEN”、怒涛の如く押し寄せるパワー・チューン“SEKIGAHARA”、それにまるで昭和アニメの主題歌ばりの勇壮さで疾走する“ZATOICHI”といった名曲の数々をもって、彼らは自分たちが色物バンドでないことを見事に証明してみせている。
本作(3rdアルバムらしい)が日本でヒットして、是非来日公演が実現してくれる事を願います。


HOLY MARTYR (2011-10-27 23:33:50)

バンド名は「ホーリー・マーター」と読む。
90年代半ばにイタリアはミラノにて結成されたパワー・メタル・バンドで、
結成の音頭を取ったリーダーのイエノ・スピガ(G)は、WARLORD、OMEN、
MANILA ROAD、ATTACK、更には日本の凱旋MARCHといったバンドからの
影響を公言する、かなりグッと来るセンスの持ち主。
勇壮な史劇を題材に取り上げた1st『STILL AT WAR』('07年)や
コンセプト作でもあった2nd『HELLENIC WARRIOR SPIRIT』('08年)が
ヨーロッパ圏を中心に好評を博し、日本の歴史(というよりも時代劇)の
要素を曲名や歌詞、そして曲調に大胆に取り入れた'11年発表の3rd『INVINCIBLE』
(邦題は『天下無敵の戦士』)で、満を持して日本デビューを飾った。


小野正利 - The Voïce -Stand Proud!- ★★★ (2011-10-26 22:53:49)

HR/HM史に輝く名曲の数々を、国内ミュージシャン達がカヴァーする人気企画『STAND PROUD!』シリーズ第5弾の主役に起用されたのは、現GALNERYUSの小野正利(Vo)。同シリーズでシンガーがメインに据えられたのって今回が初めてじゃなかろうか?
HR/HMファンなら一度は聴いた事があるであろう有名曲中心の無難な選曲で、アレンジに関してもオリジナル・バージョンを尊重しての完コピが基本ゆえ、ぶっちゃけ「小野正利によるカラオケ大会」的なノリが無きにしも非ずな本作ですが、個人的にはこの人のカラオケなら金払ってでも聴きたいぐらいなので全く問題なしですよ。
特に、“LADY OF WINTER”(CRIMSON GLORY)や“TONIGHT I'MFALLING”(TNT)、“LOVEDRIVE”(SCORPIONS)辺りは「歌えばハマるだろうなぁ」とは思っていましたが、実際、想像以上のハマりっぷりを聴かせてくれて思わず頬が緩む最高の出来栄え。
また、選曲はベタなれど小野のシンガーとしての資質と、楽曲の方向性がガッチリ噛み合っているJOURNEYの“OPEN ARMS”なんかも胸打たれる逸品に仕上がっているのではないかと。
小野正利という名シンガーの実力を存分に堪能できる充実した内容を誇る1枚。次は是非、産業ロック系の楽曲に特化したカヴァー・アルバム(もしくはソロ作)をばお願いしたい。