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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3801-3900

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3801-3900

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PILEDRIVER - Metal Inquisition ★★ (2012-08-07 23:27:46)

実も蓋もないバンド名のみならず、「SM風ボンデージ衣装で弛んだ中年体型を包み込み、満面の笑みを浮かべながらステージ上で暴れ回る謎の覆面男」というジャケット・アートワークからして、高濃度のバカメタル・エキスに噎せ返りそうになる、PILEDRIVER、'85年発表の1stアルバム。
音楽性の方も、そうしたアピアランスや、“SEX WITH SATAN”“ALIEN RAPE”といったアホ・・・じゃなくて仰々しい収録曲のタイトルが如実に表す様に、ハッタリ感とイーヴルな空気を満載にしたパワー・メタルが全編に亘って貫かれており、NWOBHM由来のダークな正統派HMをアメリカンな馬力と大味さで料理し、且つアングラ・テイストで味付けしたようなカルト・サウンド、と言えば本作がどんな作風なのか伝わるでしょうか?
パイルドライバー氏の野卑な濁声Voは好き嫌いが分かれるところだし(キャラ立ちは最高)、打ち込みのDsなど楽器陣の演奏も切れに欠けること甚だしいのですが、それを差し引いても楽曲のカッコ良さには耳惹かれるものあり。
特にサビメロのプラグの点火音(?)が妙に印象に残るOPナンバー①や、地を這うような邪悪なヘヴィネスに支配された④は、アングラ・メタル好きなら一聴の価値がある名曲ではないかと。


PILEDRIVER (2012-08-07 23:26:07)

カナダのオンタリオ州オタワを拠点に活動していた、CONVICTのフロントマンとしても知られるゴード・カーチンが、「KISSのHM版をやったらヒットするんじゃね?」という所属レコード会社からの持ち込み企画に乗っかる形で立ち上げた覆面メタル・プロジェクト。
'85年に1st『METAL INQUISITION』、'86年に2nd『STAY UGLY』という2枚のアルバムをそれぞれ発表。ブックレットにはヘンテコなステージ・ネームのメンバー達が記されているますが、実際にはバンドとしての実体はなく、1stではMAINSTREAM時代の僚友レズリー・ハウとルイス・レニーが、2ndではVIRGIN STEELEのデヴィッド・ディファイ、エドワード・パッシーノらが曲作りを担当している。
尚1st『METAL INQUISITION』は、発表された年だけで2万5千枚以上を売り上げた(最終的に両作は合計で50万枚のセールスを記録しているらしい)が、パイルドライバー氏によれば、レコード会社からは「全く儲かってない」と説明され、正統な報酬を得る事が出来なかったという。
ちなみに近年、THE EXALTED PILEDRIVER名義で復活を果たして、'07年には最新作『METAL MANIFESTO』』も発表している。


DEMON - Blow-Out - Sacred Heart ★★ (2012-08-06 21:24:28)

このタイトルだけで名曲認定したくなりますが
実際、美しく爪弾かれるアコギに、デイヴ・ヒルの
切々とした歌声が被さるイントロだけで
ノックアウトされてしまいます。
欲を言えば中盤にもうひと展開欲しいのですが、
この芸のない実直さもDEMONの魅力の1つなのです。


DEMON - Blow-Out - Stop the Fire ★★★ (2012-08-06 21:13:55)

哀愁に満ちたスティーヴン・ブルックスの
Gの妙技が冴えるロッカ・バラード。
物悲しい曲調ながら、威厳を失っていない辺りが
如何にも大英帝国出身バンド、流石DEMONです。


DEMON - Blow-Out ★★ (2012-08-04 00:46:31)

思わず「もうちょっと何とかならんかったのか・・・」と声を掛けたくなる貧相なアートワークが目印の、'92年発表の9thアルバム。しかし見た目に反して中身は充実しているのだから流石はDEMON。
前作『HOLD ON TO THE DREAMS』を最後にKey奏者のスティーヴ・ワッツが脱退してしまったため、今回から曲作りのパートナーがスティーヴン・ブルックス(G)に交代しているのですが、これによりプログレ・テイストや大作主義が綺麗サッパリ取っ払われ、ソリッド且つコンパクトにまとめられた楽曲は過去最高にギター・オリエンテッドでヘヴィ・メタリック。
反面、メロディにキャッチーさが欠ける場面も散見され、その辺りにはやはりスティーヴ・ワッツの不在を実感せざるを得ないわけですが、スティーヴン・ブルックスもその穴を埋めるべく、ソング・ライターとしてもギタリストとしても奮闘しており、特に、Gが咽び泣くイントロから一気に惹き込まれてしまう⑤、キビキビとアップテンポの⑥、起伏に富みドラマティックな⑪、タイトルからして名曲の風格を漂わす⑫は、相変わらず燻し銀の魅力を発散しまくりのデイヴ・ヒルの親父声Voと、哀愁に満ちたメロディ・センスに冴えを感じさせるスティーヴンのGプレイにグッとくる逸品です。
ジャケットで引かずに、まずは一聴をお薦めしたいアルバムですね。


MYSTERY - BACKWARDS - SARAJEVO ★★★ (2012-08-02 23:21:26)

ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を題材としているだけに
全編をヘヴィ且つ悲壮な雰囲気が支配する、
“NO MORE TEARS”と並んで2ndアルバムの
ハイライトを飾るドラマティックな名曲。
ピーター・デ・ウィントが熱唱するあまりに
悲しいメロディに胸を締め付けらる思いです。


MYSTERY - BACKWARDS - NO MORE TEARS ★★★ (2012-08-02 23:14:04)

ほの暗い憂いを帯びたヴァース部分と
前向きな爽やかさを感じさせるサビメロの
劇的な対比に思わず胸が高鳴る、
2ndアルバム屈指の名曲です。


MYSTERY - BACKWARDS ★★ (2012-08-01 22:48:25)

プロデューサーにHAREM SCAREMのハリー・ヘス&ピート・レスペランスを迎えてレコーディング作業が行なわれた、'94年発表の2ndアルバム。
作曲面でもバンドに貢献していたKey奏者の脱退の影響か、「キャッチーなメロディと壮大なアレンジに彩られたメロディアスHR」という基本路線は堅持しつつも、本作はよりハードネスを強調。重厚感を増した音作りと相俟って、全体的にクリス・デ・ブラウアーのGサウンドが前に出た作りになっている。
そうした叙情性を薄れさせた作風が裏目となり、あまり印象に残らない楽曲もチラホラ見受けられるのですが(特にアルバム前半)、一方で、元々太めの声質の持ち主だったピーター・デ・ウィント(Vo)にはこの方向性がしっくり来たようで、アコースティカルなバラード⑥⑫、サビで転調する曲展開に胸が高鳴る⑦、クリスの泣きのGプレイが炸裂する⑧、悲壮感を湛えてドラマティックに本編を締め括る⑬といった名曲の数々は、一層パワフル且つ伸びやかになった彼の歌声と、強力なフックを宿した歌メロを堪能することが出来る逸品。
残念ながらバンドは本作を最後にシーンからフェードアウトしてしまいますが、もっと作品を聴いてみたかったなぁ。


MYSTERY - MYSTERY - FATA MORGANA ★★ (2012-07-31 23:30:44)

このタイトルに相応しい幻想的な雰囲気と、
ラスト・ナンバーらしいスケールの大きさ、
それにドラマティックな曲展開を備えた名曲。
クリス・デ・ブラウアーが閃かせる
華麗なGプレイもこの曲の大きな聴き所の1つですね。


MYSTERY - MYSTERY - WE ARE UNITED ★★ (2012-07-31 23:27:14)

団結を訴えるタイトル通り、メタル・アンセム風の
力強い曲調は、CROSSFIREやOSTORAGOTHなんかで
演っても違和感なさそうな感じ。
でも、やはりこちらの方がグッと洗練され
聴き易く仕上がっています。


MYSTERY - MYSTERY - FOREVER ★★★ (2012-07-31 23:24:34)

ピアノに始まり、Voと全楽器が加わって
ドラマティックに盛り上がりつつ、
最後は再びピアノにて幕が下ろされるという
教科書通りのパワー・バラード。
とは言え良いものは良い。
バンドのメロディ・センスの良さが
確認できる名曲です。


MYSTERY - MYSTERY - PLEASE DON'T LEAVE ME NOW ★★★ (2012-07-30 23:19:42)

THIN LIZZYの名曲みたいなタイトルですが
別にカヴァーというわけではない。
プログレ・ハード・タッチのKeyが非常に
良い仕事していて(作曲にも関与している)
特に指の隙間から零れ落ちていくような
悲哀に満ちたサビメロが出色。
勿論VoもGも良い。
個人的に1STではこの曲が一番好きかな。


MYSTERY - MYSTERY - THE LAND OF MYSTERY ★★★ (2012-07-30 23:10:06)

CROSSFIRE~OSTORAGOTHといったパワー・メタル・バンドで
歌っていたピーター・デ・ウィントのイメージとは俄かに
一致し難い、明朗で爽快なポップ・メタル・チューン。
歌い出しとKeyリフはVAN HALENの“JUMP”っぽいかな?
それでいて、そこはかとなく涼しげな哀愁が漂って来る辺りが
このバンドならではの味。


MYSTERY - MYSTERY ★★★ (2012-07-29 23:22:46)

CROSSFIREにOSTROGOTHという、80年代のベルギーHR/HMシーンを代表するバンドでパワフルな喉を披露してきたピーター・デ・ウィント(Vo)が、CROSSFIRE時代の僚友クリス・デ・ブラウアー(G)と共に結成したバンドのデビュー作('92年リリース)
CROSSFIREとOSTROGOTHは、NWOBHMからの影響を伺わせるマイナー調の男臭いパワー・メタル・サウンドが持ち味のバンドでしたが、一転今回ピーターが追及しているのは、よりポップ・センスの活かされたメロディアスHR。
アンセム調の重厚な⑤や、本編随一のドラマ性の高さを発揮する⑫のような比較的ハードな楽曲も収録はされていますが、それらにしても、一層伸びやかに歌うようになったピーターのVoを中心に据え、クリスのメロディを大切にするGプレイと、曲展開を華やかに装飾するKeyサウンド、それにスケールの大きなアレンジとが適時バックアップを行っているため、受ける印象は上記2バンドとは全く異なります。
当時本作の輸入盤を購入し、バンドのテーマ・ソングとも言えそうな爽快なOPナンバー①や、Keyを用いたプログレ・ハード的な曲展開が絶品の②といった楽曲を初めて耳にした時は、その洗練を感じさせる曲調から、よもや彼らがCROSSFIREの輪廻転生体(?)とは気付きもしませんでしたよ。
1時間弱の長尺作品ながら、捨て曲皆無でダレを感じさせない実に立派なクオリティを誇る1枚。キャリアの長さは伊達じゃありませんね。


RUNNING WILD - Death or Glory ★★★ (2012-07-29 01:23:30)

ロックン・ロルフ・カスパレク率いるジャーマン・メタル軍団、'89年発表の5thアルバム。
HELLOWEEN一派に比べるとメロディに愛想がない分、胸毛も腋毛もボーボーな男臭くて大仰なパワー・メタル・サウンドが持ち味の彼らは、いち早く「海賊」のイメージを取り入れていたことで有名ですが、昨今の所謂ヴァイキング・メタル・バンドが、史実と地続きのリアルなヴァイキング像や彼らの思想性・精神性に拘っているのに対し、RUNNING WILDは飽くまでフィクション上に立脚し、ある意味ショー・アップされた海賊のイメージを追及しており、大スケールで展開される楽曲の方も、暗さやアングラ臭以上に、華々しく劇的な感触の方が強く感じられます。(だからこそ「ヴァイキング・メタル」ではなく「パイレーツ・メタル」と評されているのでしょうか)
大航海の始まりを力強く宣言する疾走ナンバー①でハートを鷲掴みにされてしまう本編は、以降も起承転結が決まった④、スピーディな曲調に血沸き肉踊る⑥など優れた楽曲が頻出。トドメの一撃は“ワーテルローの戦い”を題材に取り上げた8分に迫る大作曲⑩で、後々バンドのトレードマークとなるケルト風味のメロディやアレンジが、重厚且つドラマティックな曲展開を絶妙に彩る名曲です。
当サイトにおいて一番人気なのも納得の、RUNNING WILDの最高傑作。


HUNTRESS - Spell Eater - Eight of Swords ★★★ (2012-07-26 22:30:55)

デビューに先駆けてPVも作られたリーダー・トラック。
「HUNTRESSってどんなバンド?」という方には
この曲のPVを見てもらうのが一番手っ取り早い。
端麗な容姿に、胸元パックリ/股間ザックリな
エロティックな衣装に身を包んだジル・ジェイナスの
艶姿に「おおっ」と身を乗り出した諸兄が、
彼女の発するヒステリックなスクリームに「おおっ?」と
思わず身を引く姿が目に浮かぶようです。
あ、楽曲そのものもオカルティックな風情漂う
スピーディな正統派HMナンバーで非常にカッコイイですよ。


HUNTRESS - Spell Eater - Snow Witch ★★★ (2012-07-26 22:25:14)

タメと疾走を繰り返す緩急の効いた曲展開に、
大仰なメロディを歌い上げるジル・ジェイナスのVoと、
煽情的なフレーズ・センスに冴えを感じさせる
2本のGが華を添えた名曲。
個人的にはアルバムで一番お気に入り。


HUNTRESS - Spell Eater - Spell Eater ★★★ (2012-07-26 22:20:56)

イントロからブラック・メタル風のGリフが刻まれ
ジル・ジェイナスのドスの効いたパワフルな歌唱が
炸裂するブルータルなOPナンバー。
楽曲自体のカッコ良さは勿論のこと、
多彩な表現力を駆使して曲調をドラマティック且つ
シアトリカルに彩るジル嬢のVoは本曲の白眉。


HUNTRESS (2012-07-26 06:57:22)

女性シンガーをフロントに据える優れたバンドが次々にデビューを飾る今日この頃ですが、このHUNTRESSもその1つに数えられて然るべき存在で、結成の音頭を取ったのはオペラ歌手としての実績も持つジル・ジェイナス嬢(Vo)。彼女が自身の理想とするHMサウンド――スラッシュ、デス/ブラック・メタルの要素を取り入れたオカルティックな正統派HM――を追及すべくロサンゼルスにおいてメンバー集めに奔走。体制が整うと数枚のシングルを自主制作でリリースした後、オーストリアのインディーズNAPALM RECORDSとディールを締結。
デビューに先駆けて撮影された“EIGHT OF SWORDS”のプロモ・ビデオが評判となる中、'12年に1stフル・アルバム『SPELL EATER』を発表。バンドは同作で日本デビューも飾っている。


HUNTRESS - Spell Eater ★★★ (2012-07-25 21:49:42)

ハイピッチのスクリームからデス声まで自在に操る妖艶なフロント・ウーマン、ジル・ジェイナス率いる5人組HMバンドが、'12年に発表した1stアルバム。
低音域と高音域をシアトリカルに行き来するキング・ダイアモンド唱法を駆使するジル嬢のVo、禍々しいリフを刻んだかと思えば、煽情的なフレーズ・センスに満ちたソロを紡ぐツインG、スラッシュ/ブラスト・ビートを織り交ぜてスピーディに疾走するリズム等々・・・を武器にこのバンドがクリエイトするのは、オカルティックな雰囲気が充満するダークでドラマティックな正統派HM。
体の芯から震えが来るような、KING DIAMONDの如き本格派オカルト・メタルの装いには今一歩届かず、映画に例えるなら「デカイ音と血糊の量とボディ・カウントで勝負!」なB級ホラー的いかがわしさ/コケ脅し感が漂う作品ではありますが、ブラック・メタリックなリフ&リズムの上に朗々たるVoが乗った邪悪な①、ダーク・ファンタジックな曲調と緩急の効いた曲展開が秀逸な④、ハードなツインGが曲展開を牽引する⑤、リフ&リズムにこれまたデス/ブラック・メタルの要素が織り交ぜられた⑧、80年代US産マイナー・メタルの息吹を今に伝える⑪といった疾走ナンバーの数々からは、バンドがこのジャンルに注ぐ前のめりな情熱と勢いが十二分に感じられ好感触。ジル嬢が纏うエロティックな魔女風の衣装も(お金がないので)自分で繕っているというDIYなエピソードにも好感度大ですよ。
未だ荒削りな部分は目立ちますが、ジル嬢の歌唱能力を筆頭に、彼女達が秘めたポテンシャルの高さはしっかりと伝わって来る1枚。


LAOS - WE WANT IT ★★★ (2012-07-24 07:17:13)

'92年に、ドイツのHR/HM系ミュージシャン達が一堂に会したGERMAN ROCK PROJECTを企画して、シングル『LET LOVE CONQUER THE WORLD』をリリースするなど、欧州HR/HMシーンではちょっとした顔だった英国出身の女性シンガー、ゴドラン・ラオス率いる4人組HRバンドが、'90年に発表した1stアルバム。ちなみにドラマーは彼女の旦那でもあるヨルグ・マイケル。(一緒になったのはバンド解散後らしいですが)
鼻に掛かった掠れ声がセクシーなラオス嬢の歌声を、煌くKeyサウンドと、元LIVING DEATHのフランク・フリッケ(G)ら、確かな実力を有するメンバーが出しゃばらない演奏で盛り立てる本編は、アリーナ・ロック調のスケール感と、フック満載のメロディに彩られた華やかな楽曲が顔を揃え、「覚えやすさ」と「ライブ映え」を念頭に置いて磨き上げられたであろうキャッチーなそれらは、世が世なら米ビルボード・チャートの上位を賑わせていても不思議じゃないくらい垢抜けたヒット・ポテンシャルを感じさせてくれます。
問題なのは本作がリリースされた'90年は、既にこの手のサウンドがメイン・ストリームの座から凋落し始めていたということで、あと数年早く発表されていれば状況はもう少し違っていたのでしょうが、バンドはこのあと'95年に2ndアルバムをレコーディングするも、結局リリースには至らないまま解散してしまった。


HAVOK - Time Is Up - Covering Fire ★★★ (2012-07-23 23:45:57)

“援護射撃”のタイトル通り、ガンガン頭振るのを
手助けしてくれる直球勝負の高速スラッシュ・ナンバー。
これまた、ドラマー交代の効果が如何なく発揮された名曲です。


HAVOK - Time Is Up - D.O.A. ★★★ (2012-07-23 23:43:43)

Gリフとリズムのコンビネーションはメロデス風かな?
前作で若干弱く感じられた「キャッチーさ」が
この曲では見事に強化されていて、
イントロから徐々にスピードを上げていく歯切れの良い
曲展開には頭を振らずにはいられません。
個人的にはアルバムで一番お気に入りのナンバー。


HAVOK - Time Is Up - Fatal Intervention ★★★ (2012-07-22 21:43:45)

アルバムでも1、2を争うカッコ良さを誇る
高速スラッシュ・ナンバーの逸品。
2本のGが頻繁に差し込んで来る、TESTAMENTを思わせる
中東風のメロディが素晴しいアクセントとなっています。


HAVOK - Time Is Up - Prepare for Attack ★★★ (2012-07-22 21:41:39)

機敏に動き回るツインGに、ドスの効いたシンガロング・パート、
それに何より、ドラマーの交代で格段に切れ味と突進力を増した
リズム面強化の効果が如実に表れているOPナンバー。


HAVOK - Burn - Afterburner ★★★ (2012-07-21 21:38:33)

アルバム中、最もスラッシュ・メタルらしいスラッシュ・ソング。
“AFTERBUNER”のタイトルに相応しい高推力で突進する
尖がった曲調は、ガンガン頭振らずにはいられない暴力衝動にも
火を点けてくれます。


HAVOK - Burn - Category of the Dead ★★★ (2012-07-21 01:01:20)

デヴィッド・チャべスがシュレッダーとしてはもとより、
シンガーとしての才能も発揮した名曲。
別にメロディアスに歌い上げているわけじゃありませんが
切迫感を撒き散らしながら畳み掛けて来る
歌メロのカッコ良さにテンション上がりまくりですよ。


HAVOK - Burn - Identity Theft ★★★ (2012-07-21 00:19:42)

一応メロディをなぞって歌うVoや
静と動をわきまえた劇的なGソロを聴いていると
TESTAMENTの姿が思い浮かびますが
楽曲自体はそれほどソックリというわけではない。
限りなくパワー・メタル寄りの
スラッシュ・ソングといった趣きの名曲です。


HAVOK - Time Is Up ★★★ (2012-07-19 23:17:35)

相変わらずジャケットはイマイチですが、中身はデビュー作『BURN』を凌駕する高品質なスラッシュ・サウンドが詰め込まれている、'11年リリースの2ndアルバム。
サイドGとDsにメンバー・チェンジが発生しているものの、大黒柱たるデヴィッド・チャべス(Vo、G)と、激しく動き回るBプレイで本編にゴリゴリとアクセントを入れまくるジェス・デ・ロス・サントスの2人が健在ゆえ、音楽性に大きな揺らぎはなし。寧ろ、前任者以上に精密なドラミングをこなせる新メンバーの加入によりサウンドの切れ味が大幅な向上を遂げ、それゆえ楽曲が備える攻撃性や疾走感がグッと際立って聴こえるという好結果に繋がっています。
特に②④⑤は、ザクザクのGリフと起伏に富んだリズムに乗って、力強いシャウトを轟かせるVo、そして息の合ったツインGとがテクニカルに乱舞するという従来の魅力に加えて、メロディや曲展開のキャッチーさも強化が図られているという隙のない名曲っぷり。
他にも、一層タイトに鍛え上げられた①③⑥のような高速スラッシュ・ナンバーの仕上がりも上々で、本作は日本盤が出てないのが不思議なぐらい高品質な1枚となっております。


JON LORD - Before I Forget ★★★ (2012-07-17 22:01:47)

WHITESNAKE在籍時代のジョン・ロードが多数のゲストを迎えて制作、'82年に発表した・・・確か3枚目ぐらい?のソロ・アルバム。(邦題は『時の過ぎゆくままに』)
嘗て、コージー・パウエル関連作品を片っ端から買い集めてた時に行き当たったアルバムなのですが、コージー参加曲は②のみに留まり、作品自体、HMはおろかHRとすらかなりの距離を感じさせる内容。
にも関わらず、これまで「買って損した」等とは一度として思った事がないのは、そのコージー参加の②が、余りに特徴的で破壊力抜群な彼のドラミングと、ジョン・ロードの華麗なKeyが激しく火花を散らすハード・ロッキンな名曲であること、それに何より、全編を豊潤に彩る叙情メロディの抗い難い魅力ゆえでしょうか。
特に、美しい女性コーラスが楽曲の持つ幻想性を一層増幅するアルバム表題曲⑤、泣きのG(ミック・ラルフスの名演!)と、ヴィッキー・ブラウンのソウルフルな歌声にどっぷりと酔いしれる⑥、エルマー・ガントリーの酒焼けした激渋の歌声と、ジョン・ロードの流麗にしてロマンティックな鍵盤捌きが例えようのない感動を呼ぶ名曲⑧といったバラード系ナンバー、そして本作のトドメたる(“BACH ONTO THIS"のタイトル通り)クラシカルでプログレッシブな曲展開に、攻撃的なジョン・ロードのKey、バーニー・マースデンのG、サイモン・フィリプッス&二ール・マーレイによるハードなリズム・セクションがスリリングに絡み合い、8分以上に及ぶ長尺を全くダレる事なく一気に聴かせ切る④といった楽曲の威力には凄まじいもの有り。
Key奏者としてのみならず、コンポーザーとしてのジョン・ロードの豊かな才能が全編に渡って発揮された名盤です。
ジョン・ロードの訃報に触れ、久し振りに引っ張り出してしみじみと聴き直すことにします。


HAVOK - Burn ★★★ (2012-07-17 21:53:17)

コロラド州デンバー出身の4人組が、'09年にCANDLELIGHT RECORDSから発表した1stアルバム。
サンクス・リストに並ぶバンド群、LAZARUS A.D.、BONDED BY BLOOD、SKELETONWITCH、VEKTORらと共にNWOTMの盛り上がりの中から伸してきた彼らですが、ヨーロッパよりもベイエリア・スラッシュ勢からの影響が色濃く感じられるサウンドは、かっちりとした音作り(派手に動き回るBの音がちゃんと聴き取れるのが嬉しい)に、スピードよりも展開を重視した収録楽曲等、良い意味で新人スラッシャーらしからぬ落ち着きが感じられ、特に叙情インスト曲①に導かれてスタートするヒネリの効いた②は、本作の方向性を如実に示した名刺代わりの1曲かと。
テクニカルな2本のGが繰り出す、鋭角的なリフと滑らかなメロディの組み合わせはTESTAMENTがお手本かな?(実際メンバーの1人は彼らのTシャツを着用)
幾つかの楽曲は、こねくりが過ぎて曲の輪郭がぼやけてしまっている点が玉に瑕ですが、VoとGがメロディアスに歌うパワー・メタリックな④、畳み掛けるように襲い来る⑩、切迫感と爆発的な疾走感に血圧が上がる⑫を筆頭に、本編には聴いているだけで血が騒ぐ名曲が多数収められており、デビュー作でこの完成度の高さは実に立派ですよ。


HAVOK (2012-07-17 19:48:31)

'04年にコロラド州はデンバーにて誕生。
NWOTMの盛り上がりの中で頭角を現し(LAZARUS A.D.とは特に親交が深いらしい)、'06年にシングル『MURDER BY METAL』を、'07年に1stデモ『THRASH CAN』をリメイクした6曲入りEP『PWN' EM ALL』(元ネタがあからさまに透けてるタイトルですね)を制作後、アメリカのCANDLELIGHT RECORDSとディールを締結。デヴィッド・チャべス以下、ジェス・デ・ロス・サントス(B)、ショーン・チャべス(G)、ライアン・ブルーム(Ds)というラインナップで'09年に1stフル・アルバム『BURN』でデビュー。
主にベイエリア・スラッシュ勢からの影響を散りばめたオールドスクールなスラッシュ・メタルを追及しつつ、勢い任せにしない構築感をも兼ね備えたサウンドが高評価を獲得し、'11年には2nd『TIME IS UP』を発表。Gの片割れとドラマーにメンバー・チェンジが発生していましたが、こちらもデビュー作を上回る快作。
また'12年には4曲入りEP『POINT OF NO RETURN』もリリースしている。


BOW WOW - Warning from Stardust ★★ (2012-07-14 22:17:10)

スイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルや、英国のレディング・フェスティバルといった大舞台を経験し、「ジャパニーズ・プードル・パワー」と評された歌舞伎の連獅子のカツラ被った山本恭司(G)のハジケっぷりを筆頭に、精力的なライブ・パフォーマンスが反響を呼んだ(ライブ盤『HOLY EXPEDITION』でその一端に触れることが出来る)BOW WOWが、そこで得た勢いをレコーディング作業に反映させて'82年に発表した9thアルバム。
当時、英国で盛り上がりを見せていたNWOBHMのうねりは確実に本作にも影響を与えており、BOW WOW史上、最もヘヴィ・メタリックなスピード・ナンバー①で幕が開く本編は、音作りは硬質に引き締まり、収録楽曲もよりハード且つソリッドに研ぎ澄まされ・・・といった具合に、前作『ASIAN VOLCANO』をも上回るアグレッションを発散。
個人的にはイケイケ過ぎて「泣き」が薄まってしまっている点に物足りなさを感じなくもないのですが、スピーディな①⑤、哀愁を帯びたバラード④、昭和ロボット・アニメの主題歌みたいな⑩など収録楽曲の粒は揃っていますし、BOW WOW入門篇としてもお薦めな高い完成度を備えていることは間違いないです。


BOW WOW - Asian Volcano ★★★ (2012-07-13 20:14:07)

メンバー自ら「BOW WOWの代表作の1つ」「後期『SIGNAL FIRE』的作品」と完成度に太鼓判を押し、その自信の程はイカしたアルバム・タイトルにも良く表れている'82年発表の8thアルバム。
原点回帰の試みが若干中途半端に終わっていた感が無きにしも非ずだった前作『HARD DOG』に比べ、ブリティッシュ・テイストをV字回復させた今回は、徹頭徹尾「これぞBOW WOW!」たる緊迫感を湛えた骨太且つソリッドなHRサウンドを貫徹。ここ数作のリラックスぶりから一転、山本恭司&斉藤光浩のVo&ツインGにしろ、佐野賢二&新見俊宏のリズム・ワークにしろ、そのパフォーマンスからは汗が飛び散るような力強いエモーションとエネルギーの迸りが感じられ、とにかく熱い熱い。
取り分け、回転の速いGリフをフィーチュアしたアグレッシブな疾走ナンバー②でスリリングなソロを閃かせたかと思えば、⑤ではスパニッシュ・タッチの指捌きを披露し、更にアコギによるインスト序曲⑦を経て始まる劇的なバラード⑧においては、VoとGパートにおいて感度全開の泣きを叩き込む等、抜き身の刃の如き切れ味と美しさを兼ね備えた山本恭司のパフォーマンスは、まさしく本編の白眉。
BOW WOW入門篇としてもお薦めな力作ですよ。


BOW WOW - Hard Dog ★★ (2012-07-12 22:14:49)

レコード会社主導で歌謡ロック路線へと鞍替えを図るも、そのサウンドにはファンのみならずメンバー自身も違和感を拭い去る事が出来ずにいたようで(クオリティは高かったと思うのですが)、再びバンドは原点回帰を志してレコーディング作業を行い、'81年にこの7thアルバムを発表した。
気迫漲るジャケット・アートワークからしてバンドが攻めの姿勢を取り戻したことを如実に伝える本作は、アグレッシブなOPナンバー①から早くも山本恭司のGプレイがハードに炸裂。その様はまるでジャケットに描かれた猛犬が縦横無尽に暴れ回っているかのようですよ。併せて、再びリードVoも担当するようになった彼の野太いVoが楽曲のハードさを底上げしている効果も感じられます。
尤も、作品全体としては未だ歌謡ロック時代の名残りがそこかしこに散りばめられており、楽曲も明るいノリの良さが目立つため、ソリッドな作風を期待して挑むと「アラッ?」と肩透かしを食った気分になるやもしれませんが、それでもスピーディな①や、山本のシンガーとしての実力が発揮されたアコギ・バラード④、躍動する⑥、そして前作/前々作のナイーブな哀愁とは趣きを異する、熱く骨太な泣きっぷりに血が騒ぐラスト・ナンバー⑪は、BOW WOWファンの期待に見事に応える名曲と言えましょう。


BOW WOW - Telephone ★★ (2012-07-11 23:46:22)

'80年発表の6thアルバム。
プロデューサーにアリスの矢沢透を起用する人選からも明らかな通り、前作で披露した歌謡ロック路線が更に強力に推進されている本編は、パッと聴き、まるで浜田省吾の作品のよう(?)。前作『GLORIUS ROAD』は、それでも哀愁を帯びたメロディが堪能できる内容でしたが、本作はカラッとアメリカンな作風が終始徹底されており、「歌」を主役に据えたサウンドは、HMはおろかHRと表するにも若干の躊躇を覚えるライトな仕上がり。時代を感じさせる歌詞の恥ずかしさも相当なもんですよ
尤も、肩の力を抜いた作風はそれはそれで魅力的。特にストリングス&ピアノのみをバックに山本がリラックスして歌い上げるバラード③、エモーショナルなGプレイが雄大な曲調を盛り上げる⑧の2曲はこの時代のBOW WOWならではの名曲ですし、また今回のCD化に際し、アルバムには未収録だった隠れた名曲⑪がボーナス・トラックとして追加されている点も個人的には嬉しいところ。
何もBOW WOWがこれを演らんでも・・・と思いつつも、クオリティの高さは認めざるを得ない、そんな1枚ですかね。


TOKYO - Fasten Seat Belts - Dreamer ★★★ (2012-07-08 20:48:35)

叙情的なメロディに上手いVo、美しいハーモニー、
楽曲をしっとりと彩るKey等、まるでお手本のような
完成度の高さを誇る産業ロック・ナンバー。


TOKYO - Fasten Seat Belts - Lady ★★★ (2012-07-08 19:39:45)

2ndアルバム中、最もハードな
感触を残すラスト・ナンバー。
基本的に楽曲最優先のGプレイを
心掛けているロビー・ムセンビチラー(G)ですが
ここでは珍しく熱くハードな弾きまくりを披露。
楽曲を劇的に盛り上げてくれています。


TOKYO - Fasten Seat Belts - Keiko ★★★ (2012-07-08 10:59:06)

邦題は“K子”(週刊誌のイニシャルトークか)
「愛スル人ヨ」という日本語詞も飛び出す
KEIKOさんに捧げられたラブソングで
OPナンバーらしい躍動感溢れる曲調と
ポップで爽やかなメロディが心地良い。
Gプレイはブライアン・メイからの影響が感じられたりも。


TOKYO - Tokyo - Cryin' ★★★ (2012-07-06 00:24:38)

“泣き濡れて”(だったか?)という邦題通り
哀愁に満ちた叙情ナンバー。
上手い歌に美しいコーラス、洗練されたアレンジの妙や、
派手さは抑えつつ自己主張も忘れない楽器隊のパフォーマンスを
聴いていると、初期TOTOのシルエットが思い浮かびます。


TOKYO - Tokyo - Tokyo ★★★ (2012-07-06 00:18:11)

80年代の新宿の夜景が目に浮かぶような
アーバンで洗練された哀愁のハードポップ・ナンバー。
タイトルから色物臭を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが
そうした心配は無用の名曲中の名曲です。
Voの歌いっぷりの良さや、適度に自己主張する各楽器の
バックアップもあって、意外なくらいダイナミックな仕上がりなのも
頼もしい。


TOKYO - Fasten Seat Belts ★★★ (2012-07-05 22:06:25)

'82年発表の2ndアルバム。(邦題は『トーキョー2』・・・て、これまたそのまんまですな)
前作のOPナンバーは“TOKYO”でしたが、今回のOPナンバーは“KEIKO”ですよ。思わず「三択の女王かい」とツッコミを入れたくなりますが、国内盤の邦題は更に“K子”と来たもんだ。女性週刊誌っかつーの。しかし、これが(“TOKYO”が名曲であったように)アルバムのハイライト・ナンバーの1つに推したくなるほどポップな名曲だったりするのだから侮れません。
本作で聴かれる音楽性は、デビュー作の作風を忠実に継承する洗練されたハードポップ・サウンドで、前作が気に入った方はこちらもマスト・バイ。前述のOPナンバー“KEIKO”(「愛スル人ヨ♪」ってな日本語詞も登場)から、哀愁に満ちた“DREAMER”や、GとKeyのユニゾン・プレイがカッコイイ“DREAMING OF YOU”を経て、Gがホットに弾きまくるラスト・ナンバー“LADY”に至る本編は、メロディのフックを弱めることなくハードさも増量することにも成功しており、収録曲の質という点においては前作を上回る勢いのクオリティを提示。
バンドの最高傑作に推すファンも多いという話も大いに納得の、産業ロックの名盤です。


TOKYO (2012-07-05 22:03:33)

80年頃にドイツはフランクフルトにて結成。スタジオ・ミュージシャン兼ソングライターとして鳴らしたロビン・ムセンビチラー(G、Vo)、CRAAFTやLULEYといったメロディアスHRバンドでの活動でも知られるクラウス・ルーリー(Vo、G)、それに黒人Bのケン・テイラー、ルーサー・ケレル(Key)、フリッツ・マッカ(Ds)というラインナップで、'81年にRCA RECORDSからセルフ・タイトルの1stアルバム(邦題は『トーキョー』)を発表してデビューを飾る。
翌年、2nd『FASTEN SEAT BELTS』(邦題『トーキョー2』)、'83年には3rd『SAN』(日本盤は未発売)をリリース。
大きな成功を収めることなく解散してしまったバンドなれど、美しいハーモニーとフック満載のメロディに彩られたハード・ポップ・サウンドに対するマニア筋からの評価は高く、'12年にはYESTERROCK RECORDSから待望の全カタログのCD化が実現した。


TOKYO - Tokyo ★★★ (2012-07-04 22:06:09)

今でも暇を見ては読み返す機会のあるBURRN!!誌'98年11月~12月号の好企画「いにしえのメロディック・ロック」特集で取り上げられ高評価を受けていた、ジャーマン・ハード・ポップ・バンドの'81年発表のデビュー作。(国内盤の邦題は『トーキョー』・・・って、そのままですな)
CRAAFTやLULEY等での活動で知られるリード・シンガー、クラウス・ルーリーの張りのあるハイトーンVoが、時にLUCIFER'S FRIENDのジョン・ロートンを彷彿とさせることを除けば、ドイツ的な要素は殆ど感じられない本作。その最大の魅力は、美麗なハーモニーを作り出す3人のリードVo、リリカルなメロディを紡ぐGとKey、メリハリの効いたビートを刻むリズム隊の職人的な仕事振りがキラリと光る、垢抜けたメロハー・サウンドで、特にOPナンバーにしてアルバム表題曲(&バンドのテーマ曲)“TOKYO”は、大都会のネオンの如き煌きと哀愁を帯びた曲調に胸キュンを誘われる名曲中の名曲。
これ以外にも、タイトル通りの物悲しさが漂ってくる“CRYIN'”、溌剌としてポップな高揚感に満ちた“GIRL”、サックスの導入が効果を上げている“FATHER OF TIME”等、秀逸な哀メロ・ソングが鮨詰めな本作は、まさしくメロディ愛好家なら1度は聴いておいて損のないクオリティ。中でも“TOKYO”はご一聴をお薦めします。


MICHAEL SCHENKER GROUP ★★★ (2012-07-04 22:03:58)

グッとくる良い話に星三つを。


KILLER - Shock Waves - In the Eye of My Gun ★★★ (2012-07-03 23:33:36)

イントロのドラムを聴いていると
“STARGAZER”でも始まるのか思ってしまいますが
曲自体はさほど“STARGAZER”に似ているわけではありません。
ハッキリと勢いよりも「聴かせる姿勢」が打ち出されており、
ここではショーティーがシンガーとして「上手さ」を
感じさせる歌声を披露しています。


KILLER - Shock Waves - Richter Scale 12 ★★★ (2012-07-03 23:28:00)

“SHOCK WAVES”と並ぶ3rdアルバム屈指の
疾走ナンバーですが、こちらはよりヘヴィ・メタリックで
シャープな切れ味が特徴。
KILLERならではのパワーと、本作で強化されたメロディ・センスとが
上手いこと組み合わされていて、勇ましいGソロもカッコイイ。


KILLER - Shock Waves - In the Name of the Law ★★★ (2012-07-03 23:23:33)

ショーティーとスプーキーのツインVoがフィーチュアされていますが
ハーモニーとかには一切興味を示さず、2人して只ひたすら
力一杯歌いまくっている姿がいっそ痛快です。
(ちなみに若干声に潤いが感じられる歌声がショーティで、
酒焼けしたような親父声の方がスプーキー)
シャープな曲調はKILLER版“KILL THE KING”といった趣きですが
終盤でいきなり70年代HR調に展開して意表を突かれる。
しかし、これがまたドラマティックで素晴しい。


KILLER - Shock Waves - Shock Waves ★★★ (2012-07-03 23:14:04)

猛烈なドラムの連打と、豪快なGリフ、
何だか「SHOCK WAVE!」としか歌ってないような気がしてくる
スプーキーの濁声Voとが怒涛の如く押し寄せる
アルバム表題曲兼OPナンバー。
夏に聴くとビールが進みますよ。


KILLER - Shock Waves ★★★ (2012-07-03 22:59:30)

KILLER(もしくはKILLERS)を名乗るバンドはヨーロッパ各国に存在していて非常にややこしいのですが、こちらはベルギー出身のパワー・トリオがMAUSOLEUM RECORDSに移籍後の'84年に発表した3rdアルバム。
“ACE OF SPADES”ばりの爆走ナンバー①でアルバムの幕が上がる事に象徴されるように、「ハーモニー?知るかボケ!」とばかりにポール“ショーティー”ヴァン・カンプ(G)とスプーキー(B)が好き勝手豪快に歌いまくるツインVoに、埃っぽく騒々しく刻まれるGリフ&リズムを武器に押し出してくる、MOTORHEADやTANKといったバンドを彷彿とさせる無頼派荒くれサウンドが本作最大の魅力。
更にそこにロニー・J・ディオ時代のRAIBOWからの影響を感じさせる大作主義や、ドラマティックな曲展開を持ち込んでいるのがこのバンドの個性で、特に“KILL THE KING”を想起させる③(楽曲自体はそれだけに留まらない味わいを備えているのですが)と、“STARGAZER”風のドラム・イントロからスタートする劇的な⑦は、どちらもアルバムのハイライト・ソングたる存在感を放つ名曲。またスピーディな⑥も、KILLERならではのパワー感と勇壮なメロディとが巧みな融合をみた強力な逸品ですね。
このバンドの最高傑作にして、入門篇にも最適の1枚ではないかと。


STONE EDGE - Gypsy of the Night - Gypsy of the Night ★★★ (2012-07-02 22:34:32)

勇壮にギャロップするOPナンバー。
派手に動き回り時に楽曲を牽引するBや
隠し味的に用いられたKeyが○。
ブリッジ部分ではメジャー・キーのメロディが
導入されて良いアクセントとなっていますし、
Voのパワー不足(歌メロはカッコイイんだけど)を
補って余りあるドラマティックな名曲です。


STONE EDGE - Gypsy of the Night - Show It All ★★★ (2012-07-02 22:29:30)

EXPLOSION WORKSからリリースされ、
ライブ会場で無料配布されたオムニバスCDに
収録されていたバンドの代表的名曲の1つ。
Keyによる叙情的なイントロとアウトロが設けられ、
雄々しくドラマティックに疾走する曲調は
独産メロパワ・メタルを思わせるカッコ良さ。
後に1stフル・アルバムにも再録されました。


STONE EDGE - Gypsy of the Night ★★ (2012-07-01 23:57:47)

数年前の引越しに際して、ROARの『WARNING』やら、AIMING HIGHの『METAL FIGHTER SQUADRON』やら、BRJの『BURNY, RYO & JUN』やら、好きで結構聴いていた国産バンドのアルバムの殆どを泣く泣く手放してしまったのですが、先日、なぜだか本作('95年リリース、1st)が棚に残っているのを発見。すっかり手放したものと思い込んでいたので「懐かしいなぁ」と久し振りに聴き直してみたのですが、やはり良く出来てますよ、これ。
このバンドの持ち味は、スラッシーなアグレッションと90年代的グルーヴを併せ持って刻まれるリフ&リズムや、QUEENSRYCHE辺りからの影響が垣間見える場面転換の多い曲展開とが組み合わされたパワー・メタル・サウンドで、インディーズ制作ゆえのプロダクションのチープさと、女性Voのパワー感不足は否めませんが、それを差し引いても、メジャー・キーをアクセント的に用いるメロディ・センス、表現力も兼ね備えた楽器陣のテクニシャンぶりなど聴くべき点は数多く、本作が海外でも発売されたという話も得心が行きます。特に最高なのはボーナス・トラックとして再録されたドラマティックな名曲⑧。ストレートにジャーマン・メロパワ・メタル風味が打ち出された、本編においては例外的な1曲ではあるのですが、カッコイイものはカッコイイ。この疾走ナンバーを聴くためだけに本作を購入しても惜しくはありませんよ。


STONE EDGE (2012-07-01 23:55:07)

'91年、JAKEY(Vo)、YOSHIO(B)、JIRO(G)が中心となって東京にて結成、'92年にシングル『IN DISGUISE』を自主製作してデビューを飾る。
流動的なラインナップが足枷となって活動がなかなか安定しなかったものの、2ndギタリストを加えた5人編成となった時点でフル・アルバムのレコーディング作業を開始。『GYPSY OF THE NIGHT』と名付けられた1stフル・アルバムは'95年に発表された。
同作は海外のレーベルを通じて欧州でもリリースされるなど好評を博し、翌年にはMANDRAKE ROOT RECORDSが編纂するオムニバス盤『MAKE IT SHINE VOL.2』に参加(この時には4人編成に逆戻りしてた)、その後の躍進が期待されたが、どうも不安定なラインナップが最後まで足を引っ張ったようで、間もなく活動停止状態に陥っている。
'00年代にメンバーを一新して再結成を果たし、2ndアルバムのレコーディングがアナウンスされましたが、現在に至るも発表はない・・・筈。


MOON STRUCK - Make It Shine Vol.2 - Heaven's Gate ★★★ (2012-06-30 01:50:16)

タイトルからして名曲の風格が感じられますね。
実際、その名に恥じないクオリティを備えていて、
「MOON STRUCK版“KILL THE KING”」と評されましたが
まさに言いえて妙な疾走ナンバーの名曲です。


MOON STRUCK - Moon Struck - Crisis~messiah Has Died ★★★ (2012-06-30 00:17:22)

Keyによるクラシカルなイントロを経て疾走を開始する、
イングヴェイ風味が強く出たネオクラシカルな
様式美HMナンバーですが、疾走するリズムの上で
MIKOTO嬢が歌う、痒い所に手の届く歌メロは
紛うかたなき和製様式美HMテイスト。


MOON STRUCK - Moon Struck - The Last Justice ★★★ (2012-06-30 00:13:37)

パワフルな歌唱力を駆使してMIKOTO嬢が歌い上げる
コブシが回りまくる悶絶モノのメロディといい、
GとKeyのバトルっぷりといい、
関西様式美メタルの真骨頂が堪能できる名曲です。


MOON STRUCK - Make It Shine Vol.2 ★★ (2012-06-29 07:10:27)

かつて、和製様式美HR/HMバンドの梁山泊として鳴らしたウリ川本率いるMANDRAKE ROOT RECORDSが、その手のバンドの音源を集めて編纂していたオムニバス盤『MAKE IT SHINE』シリーズの第2弾がこれ。CONCERTO MOONや太田カツ(G)率いるRIP VAN WINCLE、GUARDIAN'S NAIL、STONE EDGEといった粒選りの面子が参加し、シリーズ最高のクオリティを誇った同作の中で、CONCERTO MOONと並んで一際眩い輝きを放っていたのがMOON STRUCKの存在でありました。
バンドは“HEAVEN'S GATE”と“AGE OF GREED”というTERRA ROSA魂が迸る2曲を提供しており、特に前者は「これぞ関西様式美HM!」と思わず握り拳固めたくなる疾走ナンバーの名曲。(挑みかかるような曲調にMIKOTO嬢のパワフルな歌声が映える“AGE~”も良い曲です)
バンド・リーダーの古井善次(B)は、VOLFEED時代にもMANDRAKE ROOTから4曲入りEP『MAJESTY』('91年)という秀作をリリースしていましたっけね。


MOON STRUCK - Moon Struck ★★★ (2012-06-28 22:56:30)

関西出身の様式美HMバンド、VOLFEEDの中心メンバーだった古井善次(B)が、現CONCERTO MOONの島 紀史も在籍していたCRYSTAL CLEARのメンバーらと共に結成した、女性Vo、Key奏者を含む5ピース・バンドが'98年に唯一残した4曲入り自主制作EP。
コブシの効いたメロディを堂々歌い上げるMIKOTO嬢の確かな歌唱力、ネオクラシカルなフレーズから泣きのメロディまでテクニカルに紡ぎ出すG、そして、そのGと華麗なるバトルを繰り広げるKeyによって劇的に彩られたサウンドは、VOLFEED時代と全くスタイルを同じくするRAINBOW~TERRA ROSA影響下のコテコテな様式美HM路線。
メイン・ソングライターが同じなんだから、それも当たり前っちゃ当たり前の話なのですが、コブシ回りまくりの歌メロに悶絶させられるOPナンバー①から、ミステリアスな雰囲気を纏ったミッド・チューン②、壮麗にしてドラマティックなバラード③、そしてラストを〆る本編屈指の名曲と言えるネオクラ疾走チューン④・・・と、曲調からその配置まで悉く様式美が貫かれた楽曲は何れもハイクオリティな逸品揃い。
本作が最初で最後の作品となってしまったことが悔やまれてなりません。フル・アルバムが聴いてみたかったなぁ。


MOON STRUCK (2012-06-28 22:54:35)

VOLFEED改めBLUE STEALERのメイン・ソングライターだった古井善次(B)が、元RUDE TEASERのMIKOTO(Vo)や、後にCONCERTO MOONに参加する長田昌之(Ds)らと共に結成した様式美HMバンド。
MANDRAKE ROOT RECORDSからリリースされたオムニバス・アルバム『MAKE IT SHINE Vol.2』('96年)に参加した事を切っ掛けに知名度を高め、'98年、1000枚限定で発表したセルフ・タイトルの4曲入りEPがソールドアウトになる等、大きな躍進を果たす。確かSTRATOVARIUSの大阪公演のオープニング・アクトを務めたりもしていたような・・・。
00年代に入って間もなく、メンバーの脱退が相次ぎ活動が休止。フル・アルバムを発表することなく解散してしまった。勿体ない。


CRASH(KOREA) - The Paragon of Animals - Cold Blooded ★★★ (2012-06-27 21:48:17)

バラードと表現して差し支えなさそうな
男前な哀愁を湛えたヘヴィ・ナンバー。
エモーショナルなGの上手さは今更言うに及ばず、
アン・ヒュン・チャンのシンガーとしての
成長振りにも瞠目させられます。


CRASH(KOREA) - The Paragon of Animals - Ruination Effect ★★★ (2012-06-27 21:45:37)

OPナンバー“CRASHDAY”に続いて
この名曲がスタートした瞬間、
アルバムに対する期待が確信に変わりましたね。
印象的なツインGハーモニーから、ヨーン・ドゥ・ビュンお得意の
泣きの入ったGソロを経て、劇的に盛り上がっていく
終盤の展開が熱い。


CRASH(KOREA) - The Paragon of Animals - Crashday ★★★ (2012-06-27 21:19:13)

プレ・コーラス部分でクリーンvoが導入されていますが、
レギュラー・チューニング/乾いた音色で刻まれる
Gリフに畳み掛けるように疾走するリズムといい、
猛烈に「スラッシュ・メタル」している6thアルバムの
OPナンバーにしてハイライト・ソング。
ある意味、バンドのテーマ・ソングと言えなくもないような?
ヨーン・ドゥ・ビュン(G)も復帰早々に印象的なフレーズを連発。
やっぱり素晴しいGですよ、この人。


CRASH(KOREA) - Experimental State of Fear - Machinery ★★ (2012-06-27 21:14:46)

スラッシュ/パワー・メタリックなGリフの
カッコ良さにかけては3rdアルバムの中でも指折り。
流行の要素が増量されても、アン・ヒュン・チャンの
曲作りのセンスには鈍りがないことを確認させてくれる
疾走ナンバー。


CRASH(KOREA) - Experimental State of Fear - Breathe/suffer ★★ (2012-06-27 21:11:59)

怒号Voと破壊的に刻まれるリフ&リズムが
図太く押し出してくるOPナンバー。
疾走曲ではあるものの、スラッシュ的な
爽快さよりも重く澱んだ怒気の方が印象に残る。
印象的なユニゾン・プレイを聴かせてくれる
2本のGが良い仕事してます。


CRASH(KOREA) - The Paragon of Animals ★★★ (2012-06-26 23:31:48)

シンセサイザー奏者を加入させてインダストリアル・サウンドへ傾倒する等、アルバムを重ねる毎に実験精神を強めていたCRASHが、7年の沈黙の間に自分達の原点を見つめ直し、久々にスラッシュ・メタル魂全開で作り上げた'12年発表の6thアルバム。(シンセ奏者は脱退済み)
デビュー当時より一貫して、このバンドの重要な個性として不可分のデジタリィな味付けは必要最小限に抑えられ、代わって全面に押し出されているのは素手で顔面を殴りつけるような、1stアルバム以来・・・というか、1stアルバム以上にオールドスクールな作法に則ったスラッシュ・サウンド。(バンド自身が手掛けている、粘着感や重苦しさを減じた乾いた音作りもスラッシュ感を底上げ)
更にそれを援護射撃するのが、バンドへの出戻りを果たしたヨーン・ドゥ・ビュンのGプレイ。やはりこの人のメロディ・センスは冴えています。特に、クリーンVoによるコーラス・パートを導入しつつOUTRAGEばりの破壊力が炸裂する①、CRASH流バラードと言えそうなメランコリックで劇的な⑤、そして激烈なラスト・ナンバー⑪は、楽曲自体のカッコ良さに流麗なGプレイが華を添える本編屈指の名曲。
CRASHの最高傑作として、バンド入門編にもお薦めできる力作と言えるのではないでしょうか。


CRASH(KOREA) - Experimental State of Fear ★★ (2012-06-26 07:19:29)

三度コリン・リチャードソンとタッグを組んで制作、'97年に発表された3rdアルバム。
前2作において正統派ヘヴィ・メタリックなGプレイを披露して、アルバムのクオリティ向上に大きく貢献してきたオリジナル・メンバーのヨーン・ドゥ・ビュン(G)が脱退、新たに2人の新Gを加えた4人編成でレコーディングが行われている本作だが、随一のメタルヘッドであった(推測)ヨーンが去り、バンド側が持ち前の実験精神を更にスパークさせた結果、今回も辛うじてスラッシュ・メタルのフィールドに留まってはいるものの、全体としては演奏からアレンジまで、ヘヴィ・ロック、ハードコア、インダストリアル・サウンド・テイストが色濃く匂い立つラウド・メタル・アルバムの如き様相を呈している。
ところが、本作が流行に擦り寄った駄作かと言えば、これはこれで十二分にカッコイイのだから興味深い。無論、Gプレイに関してはやはり物足りなさを感じざるを得ないわけですが、アン・ヒュン・チャン(Vo、B)の曲作りの才が発揮されたクールなGリフに激烈なリズム、そして迫力を増したハードコアなVoとが、怒気を撒き散らかしながら突進する楽曲は威圧感満点。詰め込みが過ぎて後半にダレを生じさせていた前作に比べ、今回は総収録時間が30分台とタイトに絞り込まれているのも、アルバムの印象向上に大きく寄与しているように思う次第。
ただ、やはり個人的にはこのレベルが許容範囲ギリギリのラインで、更に向こう側へ歩みを進めてしまった次作『TERMINAL DREAM FLOW』は、2、3度試し聴きしてはみたものの、ちょっと俺には敷居が高過ぎる作風でしたね。(5th『MASSIVE CRASH』は未聴)


CRASH(KOREA) - To Be Or Not to Be ★★ (2012-06-25 22:49:23)

再びプロデューサーにコリン・リチャードソンを起用してレコーディング作業を行い、'95年に発表された2ndアルバム。(タイトルは『ハムレット』の名台詞?)
「ドメスティックな要素を殆ど感じさせない、疾走感より展開重視のスラッシュ・メタル」という基本的な音楽性はデビュー作同様ですが、最終ミキシングがデス・メタルの聖地として有名なフロリダのMORI SOUNDスタジオで行われているだけあって、デス・メタリックなヘヴィネスがコレまで以上に拡充。また、スラッシーに畳み掛けるような疾走感よりも図太いグルーヴがクローズアップされる等、当時のHR/HMシーンを席巻していた所謂「モダン・ヘヴィネス」からの影響がじわりじわりと滲み出し始めているのも本作の特徴か。
そんな本編をグッとオールドスクール方向に引き戻してくれているのが、収録各曲において湿度高めのメロディを豊かに紡ぎ出すヨーン・ドゥ・ビュンのGプレイ。特に⑤⑥辺りで聴かせてくれるアジアン・ビューティー(?)な泣きを感じさせるGソロはかなり涙腺に来るものがありました。
実験的要素が増量されるアルバム後半には今ひとつテンションが上がらないのですが、①~⑥の流れだけでCD代の元は十分に回収できるクオリティが備わっているのではないでしょうか。(今なら中古盤も格安ですしね)


CRASH(KOREA) - To Be Or Not to Be - Hate Breed ★★ (2012-06-25 22:48:33)

これまた聴き所はヨーン・ドゥ・ビュンのGソロ。
基本バタ臭いサウンドが持ち味のこのバンドですが、
メロディ・センスからはアジア的な情緒が
確かに感じられます。


CRASH(KOREA) - To Be Or Not to Be - Shadows of Isolation ★★ (2012-06-25 22:46:41)

疾走パートもありますが、それ以上に重たげな空気が勝っていて
スラッシュ的な爽快感は然程でもないのですが、
この曲のハイライトはグッと泣きの入ったGソロで決まり。
アグレッシブな曲調と良い具合なコントラストを描いています。


CRASH(KOREA) - Endless Supply of Pain - Smoke on the Water ★★ (2012-06-24 22:20:09)

言わずと知れたDEEP PURPLEの超有名曲のカヴァー。
(そういえば、この曲目当てでアルバムを購入したんでした)
原曲は非常にシンプルだが、ここではこのバンドらしく
起伏の激しい曲展開とアレンジが加えれていて面白い。


CRASH(KOREA) - Endless Supply of Pain - Pentalty ★★★ (2012-06-24 22:16:49)

アルバムの中では比較的ストレートなノリが
押し出されたスラッシュ・ナンバー。
琴線に触れる泣きを湛えたソロを紡ぐ
ヨーン・ドゥ・ビュンのGプレイに痺れまくりです。


CRASH(KOREA) - Endless Supply of Pain - Scream ★★★ (2012-06-24 22:14:05)

咆哮型のVoに重苦しいプロダクション等、
リリース当時、初めて聴いた時は
「ん?デス・メタル?スラッシュ・メタル?」と
思ったものですが、今聴くと完全にスラッシュですね。
但し、ストレートな疾走感より展開重視の曲調は
いかにも90年代のバンド的。


CRASH(KOREA) - Endless Supply of Pain ★★ (2012-06-24 07:58:12)

サッカー・ワールドカップの日韓共催辺りを契機として、現在では韓流ファンのマダムからネット愛国者の若人まで、幅広い層から(良い意味でも悪い意味でも)関心を集めている韓国ですが、CRASHがデビューを飾った'93年頃の彼の国に対する自分の知識と言えば、ソウル・オリンピックの開催地で、キム・ヨンジャやケイ・ウンスクの出身国であるということぐらいのものでした。(しょうもなさ過ぎる)
そんなわけで、個人的に初めて購入した韓国産HMバンドの作品でもあった本作は、DEEP PURPLEの代表曲“SMOKE AND THE WATER”のユニークなカヴァーの存在が話題になりましたが、SEPULTURAがMETALLICA風の楽曲を演奏しているような(?)オリジナルのスラッシュ・ソングの数々もなかなかに良く出来ています。
プロデューサーにコリン・リチャードソンが招聘されているだけあって音作りにはデス・メタリックなヘヴィネスが横溢していますが、当時の韓国の辺境ぶり(HR/HM的に)が良い方に作用したのか、同時期に猛威を振るっていたグランジ/オルタナ・ミュージックからの影響は最小限に抑えられ、全編に亘ってオールドスクールなスラッシュ・メタル・サウンドが展開されているのが嬉しいところ。
迫力に欠けるドラムの鳴り具合や怒号Vo等、物足りなさを感じる場面も少なからずあるのですが、それを帳消しにしてくれるのが、琴線に触れる泣きのメロディ、正統派へヴィ・メタリックなGソロを紡ぐヨーン・ドゥ・ビュン(G)の存在。①④⑦⑩といった楽曲は、彼のGプレイと、(バンドのリーダーである)アン・ヒュン・チャン(Vo、B)のクリエイトする楽曲の完成度の高さとが組み合わさった強力な名曲と言えます。


BLACKLACE - Get It While It's Hot - Speed of Sound ★★★ (2012-06-23 00:32:18)

何も言う事はありません。
曲名が全てを言い表していますね。
1stアルバムに収録されていても
おかしくない攻撃的な疾走ナンバーですが、
マリアン嬢のVoの上達ぶりは
ここでもしかと刻み込まれています。


BLACKLACE - Get It While It's Hot - I Like to Rock ★★★ (2012-06-23 00:30:39)

LAメタルからの影響を感じさせる
ザックリとしたGリフにキャッチーな躍動感と、
このバンドの従来からの持ち味である
切れ味の鋭さとが上手いこと噛み合った
アルバムのハイライト・ナンバーの1つ。


BLACKLACE - Get It While It's Hot - The Right ★★★ (2012-06-23 00:27:49)

BLACKLACE史上、最高のカッコ良さを誇る名曲ではないでしょうか。
特にマリアン嬢の妖しくも力強く歌声は白眉。
IRON MAIDENテイスト薫るインスト・パートも劇的で良いなぁ。


BLACKLACE - Get It While It's Hot ★★ (2012-06-22 07:13:09)

フロント・ウーマンにマリアン嬢を擁し、イギリスを主戦場に活動していたアメリカの5人組が'84年に発表した2ndアルバム。
NY出身バンドらしい硬質なストリート感覚と、NWOBHMの流儀に則ったダークで荒々しいサウンドのハイブリッドと言うべき正統派HMを聴かせてくれたデビュー作に比べると、今作はLAメタルの盛り上がりに呼応したかのようなハジけたノリも増強されており、随分と垢抜けた印象を受ける(あくまで前作比の話ですが)。例えば、切れ味の鋭さとキャッチーな躍動感とが同居したOPナンバー①はこのアルバムならではの名曲ですし、横ノリの②や、映画『続・夕陽のガンマン』のテーマ曲(だったか)を引用した⑩といった楽曲でアンソニー・フラグニート(B)がリードVoを取っていることも作風の変化を印象付けていますね。
個人的な好みで言えばデビュー作に軍配が上がるとは言え、本作にもスピード・メタリックな③のような楽曲はきちんと収録されている上、マリアン嬢の堂の入った歌いっぷりや、カルロ・フラグニート(G)がシュレッダーとしての腕前を存分に発揮するインスト・ナンバー⑦に明らかなように、バンドとしてのプレイ・アビリティは確実な向上を遂げており、特に⑥はBLACKLACE史上最高のカッコ良さを誇る名曲中名曲。
これが最終作とは残念至極。'04年に再結成を果たしているらしいですが、であるならば是非新作をプリーズ。


ACCEPT - Stalingrad - Shadow Soldiers ★★★ (2012-06-20 22:15:32)

イントロのアコギからして「演歌かい!」
っつーぐらい泣き倒していて涙腺が緩みます。
濃厚な哀愁を背負いつつも、メソメソした軟弱さを
微塵も感じさせないあたりがACCEPT印。
ウルフ・ホフマンのGに負けないエモーションを
迸らせるマーク・トニーロの熱唱も胸を打ちますよ。


ACCEPT - Stalingrad - Stalingrad ★★★ (2012-06-20 22:03:54)

地響きコーラスが映える重厚なヘヴィ・ナンバー。
今の彼らなら、もっとドラマティックに
磨き上げられたのでは・・・と思わなくもないですが、
ウルフ・ホフマンの入魂のGソロがとにかく圧巻なので
文句なしの星三つ進呈。


ACCEPT - Stalingrad - Hung Drawn and Quartered ★★★ (2012-06-20 22:01:12)

アルバムのOPをパワフル&雄々しく疾走する
コレ1曲でアルバムが傑作であることを確信させてくれる名曲。
戦う男の哀愁を背負った
ウルフ・ホフマンのGプレイも素晴しい。


ACCEPT - Stalingrad ★★★ (2012-06-20 07:09:50)

ACCEPTの新作アルバムを聴くに当たって、全く不安を感じずに済んだのって一体いつ以来でしょうかね・・・と、ふと考え込んでしまった'12年発表の最新作。
前作『BLOOD OF THE NATIONS』発表に伴う長期ツアーで得た手応えと自信は、しっかりと本作の内容の方にもフィードバックされており、参加2作目にして完全にバンドの「看板」としての存在感と説得力をモノにしたマーク・トニーロの金属質な歌声に、聴く者を鼓舞する雄々しいメロディ、マッチョなリフ&リズムの鉄壁を築く楽器隊、そして厳粛極まりない地響きコーラスとが一体となって、威風堂々と突き進むACCEPT流HMサウンドは相変わらず強力無比。シンガーばりにエモーショナルに歌うウルフ・ホフマンの泣きに満ちたGプレイをフィーチュアする、屈強な疾走ナンバー①と、戦争の激しさと悲しみを歌い上げる戦場の挽歌チックな②を聴いただけで完璧にハート鷲掴みですよ。
欲を言えば、マークの歪みを抑えた歌声が気に入っていた身としては“KILL FOR PAIN”のようなバラードが1曲ぐらい欲しかったところですが、代わりに今回は、猛烈な哀愁を背負った男泣きの名曲⑤が収録されているので無問題。
ロックンロール系の楽曲すら排された本編は、ある意味、80年代をも凌駕するメタル魂が荒ぶりまくりで、全11曲、捨て曲なし。復活ACCEPTが新たな全盛期に突入した事を物語る力作に仕上がっております。


URIAH HEEP - Sonic Origami - Change ★★★ (2012-06-19 23:20:35)

名バラード“QUESTION”から間を置かずに
繋がっていく、軽快なロック・チューン。
仄かな叙情性と、ポップで上品な高揚感を
湛えた曲調はプログレ・ハード・テイストも
感じられます。


URIAH HEEP - Sonic Origami - Question ★★★ (2012-06-19 23:17:07)

暖かみに溢れたバー二ー・ショウの歌声といい、
しっとりとした叙情味を伝えるミック・ボックスの
アコギといい、時折閃くフィル・ランゾンの美しい
ピアノの旋律といい、まさしく↑上の方が仰る通り
しみじみと「良い曲だなぁ」と実感するバラード。
間髪入れずに次曲“CHANGE”に繋がる展開も良い。


URIAH HEEP - Sonic Origami - The Golden Palace ★★★ (2012-06-18 23:11:52)

アルバムの幕引き役を担うのに相応しい、
オーケストラをフューチュアした大作曲ですが、
大仰さよりも包み込むような温もりに満ちた曲調が
その魅力。


URIAH HEEP - Sonic Origami - Between Two Worlds ★★★ (2012-06-18 23:09:52)

ドラマティックな曲展開から華麗なボーカル・ハーモニーまで
“AGAINST THE ODDS”と双璧を為す、URIAH HEEPが
90年代に生んだ超名曲の1つ。
但し、あまりにもこの曲が良すぎるため、
以降の本編が少々霞んで聴こえてしまうという
皮肉な結果を引き起こしていたりも。
 
終盤で入魂の弾きまくりを炸裂させる
ミック・ボックスのGが素晴しいですね。


URIAH HEEP - Sonic Origami ★★★ (2012-06-18 07:04:09)

「折紙」という日本語の組み込まれたユニークな表題が妙に耳に残る'98年発表の19thアルバム。
前作『SEA OF LIGHT』が、ジャケットから何から確信的に70年代URIAH HEEPサウンドの再現が目論まれた傑作だったため、本作は「ラジオ・フレンドリーな楽曲作りを試みた」というミック・ボックス(G)の発言や、70分オーバーの長尺がネックとなって、リリース当時は余り素直に楽しめなかったのですが、今回この文章を書くに当たって改めてじっくりと聴き直してみたら、自分の中で評価がモリモリ急上昇。いや、良いアルバムですよね、これ。
OPを雄々しく飾る①は、G、Vo、Keyの見事な歌いっぷり、劇的な曲展開を支えるリズム隊、そして美しく重厚なボーカル・ハーモニーまで「URIAH HEEP全部入り」な掛け値なしの超名曲ですし、それを開巻の合図とする頭3曲の畳み掛け具合や、ブリティッシュHR然としたドラマ性とフックの効いた楽曲が連続する⑥~⑧の流れ、SURVIVORのジム・ピートリック提供のバラード⑪、オーケストラを導入した美しくも壮大な⑬が配置された終盤等、ハイクオリティな本編を耳にするに付け、今更ながら先のミックの「ラジオ云々~」の発言の真意が、ポップ化することや売れ線に走ることではなく「メロディやアレンジをしっかりと練る」という点にあったことに気付かされた次第。
但し、長尺が過ぎるという弱点はやはり厳然として存在しており、もう少し曲数を絞るか、もしくはアップテンポの楽曲を用意してアルバムの構成に緩急を付けた方が良かったんじゃないかなぁ、とは思うんですけどね。


MORNING STAR - Morning Star - SUNSHINE(CHANGIN' OF THE SEASON) ★★★ (2012-06-17 21:03:42)

乾いた音色で掻き鳴らされるアコギが
そよ風のような爽やかさを運んで来てくれる、
カンザス州の長閑な風景が脳裏に浮かぶような名バラード。


MORNING STAR - Morning Star - THROUGH THE NIGHT ★★★ (2012-06-17 21:00:39)

上手いシンガー2人を擁する編成の強みを活かした
美しくも重厚なボーカル・ハーモニーが
活かされたドラマティックな名曲。
確かにアルバム中、最もプログレ・テイストが
色濃い楽曲ですね。


MORNING STAR - Morning Star ★★★ (2012-06-16 23:51:28)

90年代と言えば「HR/HM冬の時代」であると同時に、個人的には「世界初/日本初」を謳い文句に、次々と幻の名盤や希少盤の類がリーズナブルな価格(←ここ重要)でCD化されていった恵まれた時期だったとも記憶しており、このMORNINGSTARが'78年にCOLUMBIA/CBSから発表した1stアルバムも、そうした流れの中で再発が叶った逸品の一つ。
カンザス州出身で、重厚なハーモニーを生み出すツインVo、ツインG、Keyを含む5人編成が奏でる泥臭くて豪快なロックンロール・ソングと、叙情メロディを小粋なアレンジに乗せたメロディアスな楽曲とが交互に配置された本編を聴いていると、同郷の先輩バンドKANSASのことを思い出さずにはいられませんが、最長でも5分、殆どが3分台とコンパクトにまとめられた楽曲はKANSASほどプログレ色が強いわけではなく、もっとオーソドックスなアメリカン・ロック・テイストも色濃く感じられる仕上がり。
とは言え、個人的に琴線に触れまくるのは後者(アメリカン・プログレ・ハード)路線の楽曲に集中しており、Keyの活躍ぶりが叙情味を増強している②、アコギが大陸的な爽やかさを運んでくる③と、猛烈な哀愁に満ちた⑥というタイプの異なる2曲のバラード、アルバム収録曲中最も濃厚なプログレ・テイストを湛えたドラマティックな④、そして熱くハードに盛り上がっていく⑧といった楽曲は、日本人の琴線に触れる哀メロの宝庫。
当時、同時再発された2nd『VENUS』を買いそびれてしまったことを未だに悔やんでいるので、リマスター盤のリイシューを是非とも希望いたします。


URIAH HEEP - Raging Silence - Blood Red Roses ★★★ (2012-06-16 23:50:32)

過酷なツアーとレコード会社のサポート不足に
嫌気が差してURIAH HEEPを去ったピート・ゴルビーでしたが
バンドとの関係は良好だったようで、
こうして優れた楽曲をアルバム用に提供してくれています。
元々彼が自分用に書き下ろしたナンバーゆえ
「ヒープらしさ」は希薄な仕上がりですが、
良い曲は良い曲。


URIAH HEEP - Raging Silence ★★ (2012-06-15 07:19:35)

バーニー・ショウ(Vo)&フィル・ランゾン(Key)という元GRANDPRIX組が加入し、以降20年に亘って続く磐石の布陣となったURIAH HEEPが'89年に発表した17thアルバム。
西側HRバンドとしては初となるソ連でのライブを成功裡に終わらせた勢いと、また、それに伴う英国でのURIAH HEEP再評価の機運の高まりに乗じて制作された・・・と書くと、何やら初期の作風に立ち返ったアルバムのように思われるかもしれませんが、実際はそんなことはなく、今回も路線としてはポップ・ロック・サウンド。いきなりARGENTのヒット曲のカヴァー①で幕が開く本編も思いっきり腰を砕けさせてくれます。
これといったキメ曲が見当たらず、その昔、購入した事をすっかり忘れて痛恨の2度買いをカマしてしまうぐらい自分の中では影の薄い本作ゆえ、他のURIAH HEEPの傑作群と比較するとどうしても評価が辛くなりがちですが、粘りの効いたミック・ボックスのGワークや、バーニーの熱唱、トレバー・ボルダー&リー・カースレイクのダイナミックなリズム隊の働きぶりは流石の聴き応え。また、早くもフィルが積極的に曲作りに関与しているだけあって、収録楽曲はポップであっても躍動感やダイナミズムまでが失われているわけではない。英国で高評価を受けたのは伊達じゃないと思わされるだけのクオリティはしっかりと備えています。
前任Voのピート・ゴルビーが提供してくれた②(こっちをOPナンバーにすれば良かったのに)、TV伝道師を皮肉った③、ミックのエモーショナルなGプレイが堪能できる⑩なんかは間違いなく優れた楽曲と言えましょう。尤も、個人的にこのアルバムで一番好きなのはLE ROUXの名曲のカヴァー⑨なんですけどね(えー)。
機会がありましたら彼らのアルバム『SO FIRED UP』も名盤なので是非どうぞ。


TOBRUK - Pleasure & Pain - Let Me Out of Here ★★★ (2012-06-14 21:28:20)

アルバムのクライマックス役を担う
ドラマティックな名曲。
琴線に触れるソロを聴かせてくれるG等、
2ndアルバム収録曲中、最も前作の色合いを
濃く残した楽曲ではないでしょうか。


TOBRUK - Pleasure & Pain - No Paradise in Heaven ★★ (2012-06-14 21:26:44)

ギンギンにロックしているアップテンポの
HRナンバーですが、耳に優しい音作りと
垢抜けたKeyの存在は、やはり前作とは
異なる感触を与えてくれます。


TOBRUK - Pleasure & Pain ★★ (2012-06-14 07:16:25)

デビュー作『WILD ON THE RUN』のセールスがパッとしなかったことからEMIと契約を切られてしまったTOBRUKが、新たにFM REVOLVERとディールを交わして'87年に発表した2ndアルバムにして最終作。
1stアルバムは「初期BON JOVIを愛する英国のバンド」的な作風が独特の味となっていましたが、今回は角が取れて丸みを帯びたモダンなプロダクションに、Gが引っ込みKeyが前に出た音作りといい、良くも悪くもBON JOVIっぽさを薄れさせたサウンドは一気に洗練が進んだ仕上がり。
別にポップになったわけではなく、また、隠しきれない英国人テイストも随所で顔を覗かせてはいるのですが、全体的にメロディからヨーロッパ的な憂いや陰りが薄れていて、初めて聴いた時は「あー、こうなっちゃったか」と思った記憶あり。
目立ちまくりのKeyはそれに見合うだけの良い仕事をしてくれていますし、洗練された楽曲も間違いなく質は高い。キャッチーに躍動する④や、アルバム屈指のハード・チューン⑤、そして前作の作風に最も近しいドラマティックな曲展開が魅力の⑧等は、メロディアスHRファンなら一度は聴いておいて損のない名曲/佳曲と言える素晴しさ。
・・・なのですが、やはり、荒削りだけど思わず目(耳)を奪われる輝きを放っていた前作と比べてしまうと、どうにも堅実にまとまり過ぎていて物足りなさが残る・・・というのが正直な感想でしょうか。贅沢な話ですが。
アメリカン・ロック好きの方の評価が聞いてみたい1枚ですね。


KREATOR - Phantom Antichrist - Until Our Paths Cross Again ★★★ (2012-06-13 22:22:57)

起承転結の決まったドラマティックな曲調が
アルバムのラスト・ナンバーに相応しい盛り上がりを
演出してくれます。(日本盤はこの後にボートラがありますが)
サミ・ユリ・シルニヨの攻撃性と激情が迸るGソロに
ハート鷲掴みですよ。


KREATOR - Phantom Antichrist - Victory Will Come ★★★ (2012-06-13 22:17:06)

タイトルといい、思わず荒ぶる勇ましい曲調といい、
KREATOR流「勝利の凱歌」といった趣きの疾走ナンバー。
インスト・パートで炸裂するツインGの半端じゃない
カッコ良さに胸踊らぬHR/HMファンがいるでしょうか。


KREATOR - Phantom Antichrist - From Flood Into Fire ★★★ (2012-06-12 22:22:42)

1曲目のインスト・ナンバーから、4曲目にあたる
この曲までの流れは「完璧」とさえ言いたくなる隙のなさ。
本作の個性を象徴するような力強くエピカルな曲調が
思わずコブシを振り上げたくなるカッコ良さを放っていて、
(歌っているわけではないのだが)メロディアスに響く
ミレのVoも胸に響きます。
個人的にはアルバムで一番気に入っている曲だったり。


KREATOR - Phantom Antichrist - Death to the World ★★★ (2012-06-12 22:17:56)

『ENEMY OF GODS』や『HORDES OF CHAOS』に
収録されていてもおかしくない、攻撃性とキャッチネスが
巧みな融合をみた、緩急の効いたスラッシュ・ソング。
2本のGがドラマティックに絡み合うインスト・パートは
「美しい」とさえ表現できるほどです。


KREATOR - Phantom Antichrist - Phantom Antichrist ★★★ (2012-06-12 22:13:28)

挑発的な曲名に、切り裂くような
攻撃性や疾走感、それでいて思わず唱和を
誘われるキャッチーなサビメロをも備えた
現行KREATORの魅力の粋が集められた名曲。
まさしく新たなアンセムですね。
ドラマティックなインスト序曲
“MARS MANTRA”と併せてお楽しみ下さい。