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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 6201-6300

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 6201-6300
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UNITED - BEAST DOMINATES '92 ★★ (2007-08-22 22:17:00)

'86年発表の7インチ・シングルをリ・レコーディング。新たに『ウルトラQ』のテーマ曲と、BAY CITY ROLLERSの代表曲
“YESTERDAY'S HERO"のカヴァー2曲を追加収録して、'92年に発表された6曲入りEP。生憎と7インチ・シングル盤の方は
聴いた事がないのだけど、どうやら、歌詞や楽曲のアレンジが結構変更されているとのこと。
初期UNITEDは、バンド名からも察しの付く通り、JUDAS PRIEST型のパワー・メタルを演っていたわけだが、
この時点でのサウンド・スタイルは(未だJPからの影響を随所に残しつつも)、既に完全なスラッシュ・メタルのそれ。
シンプルなミドル・チューンなれど、ライブの定番曲として絶大な人気を誇る①に始まり、そこから間髪入れずに繋がっていく
高速スラッシュ・チューンの②、ベース主導で突っ走る小気味の良い③、そして飛翔感漂うツイン・リードを
フィーチュアした、UNITED屈指の名曲④と、キャッチーで歯切れの良いリフ&リズム・ワークや、
カラッと爽快でスポーティな作風(能天気ではない)は、『AMONG THE LIVING』の頃のANTHRAXに通じるモノがあるような・・・。
但し、Gソロ等に顕著な細やかなメロディの使い方は、間違いなく日本のバンドならでは(というかUNITEDならでは)の味わい。
新録のカヴァー2曲も、ラフだが遊び心満載で、バンドがノリノリでレコーディングしている姿が
目に浮かぶような楽しい仕上がりで最高です。
1stや2ndアルバム同様、現在ではバンドのメジャー・デビューに伴い廃盤なのだが、探し出して聴く価値は大いにある1枚。
また、①③④はインディーズ時代のベスト盤『BEST RARE TRACKS FROM UNDERGROUND』にも収録されている。


UNITED - Bloody but Unbowed ★★ (2007-02-09 23:37:00)

インディーズのHOWLING BULLから、'90年に発表された1stアルバム。
HOWLING BULLが最初に扱ったアルバムでもある本作は(バンドのメジャー・デビューに伴い、現在は廃盤)、
UNITEDの全アルバム中、最もオーソドックスなスラッシュ・メタルが堪能できる1枚で、
現在の彼らの過激なサウンドに慣れ親しんだファンには、少々物足りなく聴こえるかもしれないが、
①⑤⑥⑧を筆頭に、小気味良い疾走感とキャッチーなリフ、そして構築美を
感じさせるツイン・リード・ギターに彩られた楽曲の数々は、理屈抜きにカッコイイ。
特に、アルバムのOPを飾るスピード・チューン①は、勇壮なリフといい、ちゃんとメロディをなぞって歌うVoといい、
JUDAS PRIESTばりの劇的な高揚感を湛えたツイン・リードといい、ここでしか聴く事の出来ないタイプの名曲。必聴。
(後にEP『BURST』でセルフ・リメイクされたが、ラフ&アグレッシブな仕上がりで、かなり印象が異なる)
オーソドックスなスラッシュ・メタルとは言っても、収録曲の殆どが6分を越える大作主義の作風だし、
リフにしろ、リズムにしろ、曲展開にしろ、長尺を聴かせきるだけの一捻りが施されていて、
流石は、アルバム・デビュー前に長いキャリアを積んで来たバンドならではの地力の高さが伺える。
まぁ、傑作2nd『HUMAN ZOO』に比べると、締まりに欠け冗長さを感じてしまう場面もなくはないけど、
それでも、1stアルバムとしては文句なしの完成度だ。


UNITED - Bloody but Unbowed - Sniper ★★★ (2007-02-09 23:43:41)

デビュー作のOPを飾る疾走チューン。
スラッシュ・メタルと言うよりはパワー・メタリックな楽曲で、
勇壮なリフ、ちゃんとメロディをなぞって歌うVo、
そして劇的なツイン・リード・ギターが堪らなくカッコイイ。
彼らが如何にJUDAS PRIESTから強い影響を受けていたか、
この名曲を聞くと良く分かる。バンド名は伊達じゃない。


UNITED - Human Zoo ★★ (2006-06-22 22:09:00)

スラッシュ・メタルというジャンルの拡散化に拍車が掛かっていた時期('92年)に発表された作品ゆえか、
UNITEDのアルバム史上、最も幅広いタイプの楽曲が揃った2nd。
突撃スラッシュ・チューンから、叙情的なバラードやドラマチックな大作まで、バラエティに富んだ作風ながら、そのいずれもが、
アグレッシブ且つキャッチーなリフ、しなやかなリズム隊、構築美を感じさせるメロディアスなツイン・リード・ギターetc・・・
といった(初期)UNITED節がきっちりと貫かれているので、散漫さは殆ど感じられない。
特に強烈に印象に残るのがVoの古井義明で、②“VIOLENCE JACK"⑩“DON'T LET PEACE BREAK OUT"といった高速スラッシュ・ナンバーで
野太いシャウトを響かせたかと思えば、劇的な盛り上がりを見せる⑤“FALSE MAJESTY"では陰影に富んだダイナミックな歌唱を披露する隙の無さ。
中でもUNITED唯一のバラード⑧“OVER THE OCEAN"で聴かせる男の哀愁漂わせた歌唱は、名曲に相応しい名演と言う他ない。
中盤のインスト・パートで炸裂するスパニッシュ・ギター・ソロ(弾いてるのは吉田良文?)もゾクゾクくるカッコ良さで最高。
本作がUITEDの最高傑作と言うつもりはないが、個人的には一番好きなアルバムである。バンドのメジャー・デビューに伴い現在は廃盤らしが、
機会があれば是非一聴をお薦めしたい。


UNITED - Human Zoo - Over the Ocean ★★★ (2006-03-09 21:52:37)

確か平野和祥氏(当時BURRN!!)が、この曲を年間ベストTUNEに選出していて、それに興味を引かれて聴いてみたら一発でヤられてしまいました。
UNITEDがバラードを演ったのは後にも先にもこれきりですし(?)、ベスト盤にも収録されていない所を見ると、彼らの中でも例外的曲扱いなのかもしれませんが、名曲は名曲。中盤のスパニッシュ・ギター・ソロなんか、何度聴いてもゾクゾクきます。
哀愁を帯びた古井義明氏の歌声もお見事!


UNITED - Human Zoo - Violence Jack ★★★ (2007-02-04 21:23:37)

2nd『HUMAN ZOO』のOPを飾る高速スラッシュ・チューン。
突っ走るリフのカッコ良さも然ることながら、
インスト・パートで華麗に炸裂する
ツイン・リードの劇的さ加減が辛抱たまらん。
UNITEDでは、この曲が一番好きだな。


UNITED - Tear of Illusions ★★★ (2011-05-07 01:04:26)

1stと2ndは大好きだったが、名作の誉れ高い3rd『N.O.I.Q.』が個人的にはあまりピンと来ない内容だった為、以降十数年、今日に至るまでUNITEDの作品は何となくスルーし続けて来てしまったのだが、久々に彼らの新作を購入してみて、そのあまりの破壊力に頭をガツンと一撃された次第。
2本のGが徹底的に刻みまくる鋭利なGリフ、息つく間もなく畳み掛けるリズム、スリリングに絡み合いながら昇り詰めて行く、メロディックなツインGとが一体となった収録楽曲は、初期作を思い起こさせるストレートなスラッシュ・メタル風味を大幅回復。
無論、あの頃の音楽性をそのまま焼き直しているわけではなく、ボトムの効いた硬質な音作りや、強烈なディストーション・ボイスを炸裂させる一方、ドラマティックな大作⑪ではクリーンな歌い上げも披露する新Voの歌唱スタイル等には現代的な感覚が宿っており、
劇的なインスト序曲①を皮切りに、攻撃性とキャッチーさを兼ね備えたリフ&リズム、そして飛翔感に満ち溢れた絶品のツイン・リードGとが、初期作を遥かに凌駕する速度でブーストする②③⑤⑧⑫といった楽曲は、新旧の作風をベテランならではの楽曲構築術で良いトコ取りをした会心作。
改めて「旧譜をチェックせねば!」という気にさせられた1枚。但しこのラインナップ、長続きするかどうかにはやや不安の残るが。


UNITED - Tear of Illusions - Fate ★★★ (2011-05-07 01:22:43)

SLAYERっすなぁ
という鋭利にしてキャッチーなキラー・リフを装備、
激烈にアルバムを締め括る高速スラッシュ・ナンバーの名曲。
テンション高めのGソロも曲調に合致。
「カッコイイ」以外の形容詞が必要あろうか?


UNITED - Tear of Illusions - From the Evil That Is You ★★★ (2011-05-07 01:18:24)

ユーロビート調というか、不可思議な雰囲気漂う
インスト曲“REQUIEM”を経て、本編後半戦の
幕開けを飾る高速スラッシュ・ナンバー。
小気味良く疾走するリフ&リズムの合間から零れ落ちる、
流麗且つキャッチーなメロディが印象的な名曲。


UNITED - Tear of Illusions - My Inner Revenge ★★★ (2011-05-07 01:10:04)

劇的な序曲“TEAR OF ILLUSIONS”から
間髪入れずに繋がる激烈スラッシュ・ソング。
引っ掛かり気味に刻まれる鋭利なGリフといい、
性急に疾走するリズムの上を華麗に舞う
飛翔感に満ち溢れたメロディックなツイン・リードGといい、
新世紀の“VIOLENCE JACK”的名曲。
ドスを効かせつつキャッチーな野郎コーラスも良いっす。


UNITED - Tear of Illusions - The Awakening ★★ (2011-05-07 01:13:25)

喧しくまくしたてるVoと破壊的なリフ&リズムが
猛然とラッシュしまくるストロングな曲調とは
好対照なラインを描き出す、「美麗」とさえ
表現できそうな、本編屈指のドラマティックな
Gソロ・パートが堪んねぇっす。


UNIVERSE - Rock is Alive ★★★ (2018-05-31 22:54:16)

名曲“ROLLIN' ON”で北欧メタル愛好家のハートを鷲掴んだ、あのスウェーデンのUNIVERSEがまさかの復活。30年に及ぶ不在期間中に同名バンドが多数出現したことを受け、「UNIVERSE INFINITY」と名前を改めた上で再デビュー作を発表してくれました。
80年代当時日本デビューを飾れなかったこともあり、殆ど情報が伝わって来ない謎多きバンドだったので、彼らの詳細な活動歴が分かる国内盤解説だけでも非常にありがたいぐらいなのですが、音楽性の方も、ファンを感涙に咽ばせるまったき北欧メタル・サウンドを忠実に継承してくれているのだから嬉しいじゃありませんか。というか、そもそも本作収録曲は80年代に作り溜められたマテリアルが元になっているそうで、流石に“ROLLIN’ ON”や“WEEKEND WARRIOR”に匹敵するような名曲は見当たらないまでも、シンガーが歌う北欧様式美HMならではの憂いを帯びたダークなメロディに悶絶させられる⑤、印象的なGリフがハードに疾走する⑥、ノリノリの曲調の中で火花を散らすGとKeyのバトルがスリリングな⑦という、アルバムのハイライト級の名曲が連打される中盤の盛り上がりっぷりは「これを聴くためだけに本作を購入しても損はない」と言い切りたくなるレベル。
作品全体を俯瞰した場合、メンバーが年齢を重ねた分、よりメロディアスで洗練された方向へ歩みを進めていることは間違いありませんが、透明感と哀愁を湛えたメロディが沁み入る収録曲は、OPナンバー①を手始めに何れも秀逸な出来映えを提示してくれているので、それに関しては特に文句を付ける気は起こらないという。
是非このまま3枚、4枚とアルバム・リリースを継続してくれることに期待致します。


UNIVERSE - Rock is Alive - Born in Flames ★★★ (2018-06-03 01:02:13)

緊迫感を漂わせて刻まれるGリフが印象的な疾走ナンバー。
最も色濃く80年代のUNIVERSEの面影を宿しているのが
この曲ではないでしょうか。


UNIVERSE - Rock is Alive - Red Submarines ★★★ (2018-06-03 00:59:19)

シンガーが歌う、寒々しい憂いを帯びた歌メロが
「これぞ北欧様式美!」と思わず膝を打つ素晴らしさ。
歌詞は、昨今戦争の可能性すら取り沙汰された
スウェーデンとロシア、2国間の緊張の高まりを表す
ストックホルム群島へのロシア潜水艦の
侵入事件を題材に取ったのかなと。


UNIVERSE - Universe ★★ (2007-08-16 21:42:00)

ツインGにKey奏者を擁するスウェーデン出身の6人組が、バンド名をタイトルに冠して'85年に発表した、唯一のフル・アルバム。
第1次北欧メタル・ブームを代表する楽曲の1つとして知られる、劇的な名曲①で幕を開ける本作が素晴しいのは、
その①以外の楽曲も粒揃いであるという点。ブームの中で生まれ、ブームの終焉と共に消えていったB級バンドには、
「アルバムの中で1、2曲だけ良くて後は平凡」というパターンが少なくなかったわけだが、このバンドは別格。
中~後期RAINBOWから多大なインスピレーションを得たと思しきリフに、心地良く疾走するリズム・セクション、
繊細な表現力に長け、マイケル・シェンカーばりに泣きまくるG、ヒンヤリとした哀感と透明感を演出するKey、
そして声質こそ野暮ったいものの、確かな歌唱力で憂いに満ちたメロディを歌うVoといった要素に彩られた楽曲の数々は、
NWOBHMを通過した荒々しさと、北欧のバンドならではの叙情性が同居した、「これぞ北欧メタルの真髄!」と、
思わずガッツポーズ取りたくなるカッコ良さを誇る。
起承転結がバッチリ決まった様式美ナンバー①以外にも、メランコリックなメロディを伴って勢いよく疾走する②、
個人的には①に匹敵するアルバムのハイライト・チューンと認識している名曲③、猛烈に泣きまくるバラード④、
ダークな緊迫感が漂うスピーディな⑤、憂いを帯びた歌メロとKeyの良い仕事っぷりが光る⑥・・・と、端から挙げていくと
全曲について語れてしまうぐらい、名曲/佳曲がズラリ。要するに捨て曲なしの名盤てこってすな。
弱点といえば冴えない音質ぐらいのもので、発表当時、国内盤が発売されなかったという事実が
俄かには信じられない1枚。初期イングヴェイなんかが好きな貴方はマスト・バイ。


UNIVERSE - Universe - Rollin' On ★★★ (2007-08-18 21:34:09)

UNIVERSEと言えば、やはりこの曲でしょう。
心地良い疾走感に、憂いに満ちたメロディを熱唱するVo、
静と動を演出するKey、そして心の琴線を震わせる哀メロを紡ぎ出すG!
北欧メタル・ブームを代表する名曲の1つ。


UNIVERSE - Universe - Weekend Warrior ★★★ (2011-11-29 21:07:54)

名曲“ROLLIN' ON”の強烈なインパクトに
掻き消されがちですが、これも“ROLLIN~”と
タメを張る名曲だと思います。
GとKeyがユニゾンで刻むリフのカッコ良さよ。


UNLEASH THE ARCHERS (2015-09-27 21:02:37)

カナダはヴァンクーヴァーを拠点に活動する5人組。
ブリトニー・スレイズ(Vo)、スコット・ブキャナン(Ds)、ブレイデン・ディツコウスキ(G)らによって'07年に結成され、'09年には早くも1st『BEHOLD THE DEVASTATION』でデビューを飾っているので、活動は結成当初より順調だった模様。
オリジナル・メンバーでバンドの中心的存在だったブレイデンの脱退等がありつつも、2nd『DEMONS OF THE ASTROWASTE』('11年)の発表や、カナダ国内ツアーで腕を磨いたバンドは、'15年に入ってオーストリアのNAPALM RECORDSとのディールを獲得。同年には3rd『TIME STANDS STILL』をリリースし、更にはベルギーのスピード/スラッシュ・メタル・バンド、EVIL INVADERSのライブにスペシャル・ゲストとして帯同し、初の来日公演も敢行している。


UNLEASH THE ARCHERS - Apex ★★★ (2017-08-04 07:18:07)

数年前に行われた来日公演におけるメタル・ゴッデスぶりが未だ記憶に鮮烈なブリトニー・スレイズ(Vo)率いる、カナディアン・パワー・メタル軍団、’17年発表の4thアルバム。
メタル者の血を滾らせるエピカルな音楽性はそのままに、ブリトニー嬢と共に曲作りの一角を担っていたデス・メタル好きのギタリストが脱退したせいか、前作辺りまで目立っていたグロウルを用いたコーラスやブラスト・ビート等、デス・メタリックな要素は減少傾向。それよりもオールドスクールで正統派な方向へとサウンドの焦点が絞り込まれた印象です。
ジャーマン・メロパワ風のサビメロを持つ①で本編の幕が上がった時は「え?そっち行っちゃうの?」と不安に駆られなくもありませんでしたが、次曲以降は小気味良く疾走する②⑤、パワフル且つ好戦的な③、劇的な曲展開にメタル魂がメラメラと燃え上がる④、ライブ会場で無数の拳が突き上げられる光景が目に浮かぶような⑦…といった具合に、UTA印の勇壮なる楽曲が連続。ラストを〆るIRON MAIDENに対する溢れんばかりの敬意が託された大作ナンバー⑩、サウンド的にもコンセプト的にもハマり過ぎるぐらいハマっているQUEENSRYCHEの名曲カヴァー⑪に至るまで、無駄も隙もない本編には唸らされっ放しという。そして勿論、時に女王の如く威厳たっぷりに、時に戦士の如く凛々しく、そして時に女神の如く麗しく、それらを堂々歌い上げるブリトニー嬢の歌唱こそが本作の主役であることは今更言うまでもありませんわな。
演っている音楽とプロダクションの方向性に若干の齟齬を感じなくもないのですが、ここまで強力なHMアルバムであればそれも大した問題じゃないですよね。


UNLEASH THE ARCHERS - Apex - Apex ★★★ (2017-08-05 10:03:35)

叙情的に始まり、テンポ・アップしつつツインGのハモリを
散りばめつつパワフルに盛り上がっていく様が、
なるほど確かに、ブリトニー・スレイズが
「まさにそういうノリが楽曲が作りたかった」
とインタビュー等で正直の答えているように、IRON MAIDENの
“審判の日”を彷彿とさせる、本編ラストを〆る大作ナンバー。


UNLEASH THE ARCHERS - Apex - Cleanse the Bloodlines ★★★ (2017-08-05 09:59:18)

アルバムのコンセプトに沿ったファンタジー映画風のPVも作られている
アルバムのリーダー・トラック。ブリトニー・スレイズのパワフルな熱唱が
映えるプログレ・メタル調の劇的な曲展開と、エピック・メタリックな
勇壮な盛り上がりっぷりにぐいぐい引き込まれてしまいます。


UNLEASH THE ARCHERS - Apex - The Matriarch ★★★ (2017-08-05 09:51:26)

タイト且つテンポ良く攻めて来るHMナンバー。
国内盤の解説でも触れられている通り、
エピック・メタルというよりは
80年代のUSパワー・メタルに通じる
ガッツが感じられます。


UNLEASH THE ARCHERS - Time Stands Still ★★★ (2015-09-27 21:17:23)

このバンドについては何も知らなかったのですが、EVIL INVADERSの来日公演にゲストとして帯同していた彼らのライブを見て・・・というか、フロント・ウーマン、ブリトニー・スレイズ(Vo)のメタル・ゴッデスぶりにすっかりやられてしまい、早速購入に走った'15年発表の3rdアルバム。
多彩にリフを刻むテクニカルな2本のGと、疾走感に満ちたリズムにより導かれるヒロイックなパワー・メタルは、IRON MAIDEN、MANOWAR、独産メロパワ勢といった先達からの影響が基盤にありますが、そこにブラスト・ビートやグロウルによるコーラス等、デス/ブラック・メタルのエッセンスも躊躇なく投入するセンスが、今時のバンドやなぁと。それでいてキャッチーさを損なうことなく磨かれたサウンドを聴いてると、個人的にはLOST HORIZON(の1st)のことが脳裏を過ぎったりも。
んで。そんな本作に更なるサムシングを付与してくれるのが、前述したブリトニー嬢のパワフルな歌唱。男勝りの力強さだけでなく、冒頭の疾走ナンバー3連発やキャッチーな⑤等でハイトーンを張った際に醸し出される、女性シンガーならではの凛とした気高さには、メタル者の背筋を真っ直ぐに伸ばさせる威力あり。本編ハイライトをドラマティックに飾る大作曲⑧の素晴らしさは、彼女の存在によるところ大ですよ。ついでにジャケ写と実際のお姿にギャップがない点も評価ポイント(笑)
著しく迫力に欠くプロダクションは要改善なれど(ライブを見てからだと尚更そう感じる)、とりあえずBATTLE BEAST辺りに痺れた人なら押さえておいて損のない1枚ではないかと。


UNLEASH THE ARCHERS - Time Stands Still - Dreamcrusher ★★★ (2015-10-01 00:38:32)

ブリトニー・スレイズの堂々たる歌唱と、
IRON MAIDENばりのドラマティックな曲展開が
聴き手をバンドが構築する叙事詩世界へといざないます。
10分に及ばんとする長尺をものともせずにアルバムの
ハイライトを飾る、UNLEASH THE ARCHERS渾身の
エピック・ナンバーの名曲。


UNLEASH THE ARCHERS - Time Stands Still - Frozen Steel ★★ (2015-10-01 00:20:50)

パワーメタル・アルバムの幕開けはこうでなくっちゃな!
というドラマティックな序曲を経てスタートするOPナンバー。
力強く伸びやかなブリトニー・スレイズの歌声と、
テクニカルにリフを刻み劇的にハモってみせるツインGを
両軸とする、勇ましくも適度にキャッチーなこのバンドの
音楽性を分かりやすく伝えてくれる逸品です。
迫力を殺ぐ音作り(特にリズム面)が勿体無いなー。


UNREST - Taste It ★★★ (2018-01-18 23:39:09)

日本デビュー作の3rd『WATCH OUT』(’97年)の出来栄えに痺れて慌てて買い求めた、ドイツはブレーメン出身の5人組、'92年発表の1stアルバム。
『WATCH~』は、ACCEPTやIRON MAIDENといった先達からの影響を、UNRESTというバンドなりに咀嚼吸収したサウンドが託されていましたが、筋骨隆々なOPナンバー①、ダークで重厚な②、ノリ良く突っ走る③というモロACCEPT路線のHMソング3連打で幕が上がる本作に詰め込まれているのは、「ACCEPTに影響を受けた」とかそういうレベルを通り越して「ヤァヤァ我こそはACCEPT也!」と堂々と宣言するかの如き、ACCEPTそのものになりきらんとするパワー・メタルだったという。剛直に刻まれるGリフ、パワフルに駆動するリズム、勇壮な楽曲とそれを彩る雄々しい野郎コーラスetc.…。本家との違いと言えばクラシカルなメロディが聴かれないことぐらいで、特にウドになりきったシンガーの金切りシャウトにはホッコリさせられましたよ。ACCEPTが迷走の末に解散し、ドイツでパワーメタルと言えばHELLOWEENスタイルが主流だった当時、ここまで迷いのないACCEPTフォロワーっぷりはある意味立派…と言えなくもないような。
無論、単に似ているだけだったら「じゃあ本家を聴くよ」で終わってしまう話なわけで、このバンドが優れているはちゃんと良い曲を書ける点。中でもバンドのテーマ・ソング⑥、勇壮且つ力強く進撃する⑦、曲名からしてACCEPTの名曲“TV WAR”を思わせる⑧という、ドラマティックに絡むツインGを活かした疾走ナンバーのカッコ良さは特筆モノです。
DANTONやVANIZEがイケル方ならこちらも是非。


UNREST - Taste It - War on TV ★★ (2018-01-18 23:47:55)

このタイトルで、疾走ナンバー、且つ声を潰した感じの
濁声Voが吼えているという、まさにACCEPTな1曲。
初めて聴いた時は、このVoはウドの隠し子か
生き別れの兄弟かと思ったものですよ(雑な嘘)
但し、単なるパロディを越えて、きっちりと単体の
HMナンバーとして聴き応えのあるカッコ良さを放っている点が
このバンドの頼もしいところであります。


UNREST - Watch Out ★★★ (2018-01-17 00:01:32)

ドイツはブレーメン出身の5人組、’97年発表の3rdアルバム。1st『TASTE IT』(’92年)を雑誌の輸入盤レビューで見かけバンドの存在自体は知っていましたが、音までは聴いたことがなく、ましてや彼らが日本デビューまで飾っていたなんて全然知りませんでしたよ。
ここに託されているのは、武骨で勇壮、とてもPANTERA症候群が世界的に蔓延していた90年代後半の作品とは思えぬ、トゥー・マッチ・ピュアなパワーメタル・サウンド。独産でパワーメタルというと即座にHELLOWEEN型が連想されますが、本作の主たる影響源はACCEPTとIRON MAIDEN。ウド・ダークシュナイダーによく似たVoの金属質なシャウトや、雄々しいバンカラ・コーラス、屈強なリフとリズムのコンビネーション等、特にACCEPTからの影響は色濃く、OPナンバー①の歌詞に“RESTLESS AND WILD”なんてフレーズが登場したり、民謡調のメロディを奏でるGソロを伴いパワフルに突っ走る②が“FAST AS A SHARK”風だったりと、バンド側もその辺には自覚的なのではないかと。
ハキハキとキャッチーに駆け抜ける③、緩急を効かせた④、テーマ・メロディが耳に残る⑥のようなメイデン型の楽曲のカッコ良さもイイですし、静と動の対比がドラマティックな⑤、女性ファンをウットリさせるよりムサ苦しい野郎共に涙を流させるバラード⑦、ツインGの泣きっぷりにグッと来る⑫…と、「これぞHM!」な楽曲が目白押しの本編を聴くと、Voにもうちょいパワーが欲しいなんて些細な注文はどうでもよくなるってもんです。
思わずネットで探して帯付の中古盤を買い直してしまうぐらい、出来の良さに感心させられた1枚。もっと早くこの連中のことを知っていれば応援できたのになぁ。


UNREST - Watch Out - Down on My Knees ★★★ (2018-01-17 22:54:55)

タイトに疾走する曲調はメイデン風ですが
重量感溢れるサビメロの展開はACCEPTの系譜に連なる
ジャーマン・パワーメタル風という
このバンドの個性が上手く表されている名曲ではないでしょうか。


UNREST - Watch Out - Heart of Stone ★★ (2018-01-17 23:00:01)

バラード・パートと疾走パートを
行きつ戻りつしながら盛り上がっていく
ドラマティックなナンバー。
Gが奏でる泣きのメロディも美味


UNREST - Watch Out - Hold on the Night ★★★ (2018-01-17 23:04:05)

甘い曲調で女子供をウットリさせるよりも
むさ苦しい野郎共を男泣きさせる
「独産鋼鉄バラードかくあるべし」な
硬派にしてドラマティックな逸品。


UNRULY CHILD - UC III ★★ (2018-07-25 01:02:13)

元STONE FURY~WORLD TRADE等の活動で知られるブルース・ゴウディ(G)が結成したバンドが、'02年に発表した3rdアルバム。なのでタイトルもシンプルに『Ⅲ』。
マーク・フリー、ケリー・ハンセンという歴代シンガーの後釜として、三代目フロントマンの座に就いたのはフィリップ・バードウェル。確かこの人の歌声を初めて耳にしたのが本作だったと記憶しておりますが、ハードナンバーからバラードまで、時にパワフルに、時に情感豊かに歌いこなす実力者ぶりに感心すると共に、毎度のことながらアメリカのHR/HMシーンの選手層の厚さに驚きを禁じ得なかったという。
正直、楽曲の方は少々地味な出来栄えで、フィリップの見事な歌唱に助けられている感が無きにしも非ず。時代を感じさせる飾り気に乏しいサウンド・プロダクションの下、フックの弱い1曲目、2曲目と流れて行った時には、一体どうなることかと冷や汗が浮かびましたよ。しかしエキゾチックなメロディがフィーチュアされた③辺りから徐々に空気が変わり始め、申し分ない程にエモーショナルなフィリップの歌声と、泣きメロを紡ぎ出すブルースのGが組み合わさった名バラード④や、インストの小曲⑤から繋がり、哀感を湛えて展開していくメロディアスHRナンバー⑥、GOTTHARDもカヴァーしたROLLING STONESの名曲“RUBY TUSEDAY”のカヴァー⑫といったハイライト・ナンバーを要所に配して構成された本編の聴後感は、十分に満足いくものになっております。
UNRULY CHILDの必聴盤とされる1stは今じゃかなり入手困難になってしまいましたので、本作辺りを入門盤にしてみるのも一つの手ではないかと。


UNRULY CHILD - UC III - Bring Me Home ★★★ (2018-07-25 22:48:53)

フィリップ・バードウェルの情感に満ちた歌唱力と
ブルース・ゴウディの泣きを湛えたエモーショナルなGソロに
うっとりと聴き惚れてしまう感動的な名バラード。
楽曲の劇的さを盛り上げるKeyも効果的に運用されています。


UNRULY CHILD - Worlds Collide ★★★ (2019-04-05 07:26:02)

デビュー以来、断続的ではあるものの、それでもアルバム・リリースを重ねて来たUNRULY CHILDが、中心メンバーのブルース・ゴウディ(G)以下、1st『UNRULY CHILD』(’92年)に参加したオリジナル・ラインナップを再結集させ、'10年に発表した4thアルバム。
最大のトピックはやはり、90年代半ばに性同一障害を告白して性転換手術を受け、その後はHR/HMシーンの一線からは身を引いていた、マーク・フリー改めマーシー・ミシェル・フリーの復活ですよ。この人の手術後の歌声を聴いたのはこのアルバムが初めてで(ソロ作『TORMENTED』は聴きそびれてしまった)、年月を経て声質こそややハスキーなものへと変化していましたが、伸びのあるハイトーンや円熟味を増した表現力は衰えることなく健在で、まずはホッと一安心。
まぁ名盤『LONG WAY FROM LOVE』(’93年)の頃の潤いに満ちた美声を惜しむ気持ちもなくはないものの、ともあれ、そうした彼女の戦線復帰を祝うようにサウンドの方も、時代性を加味して飾り気を抑え気味だった2ndや3rdの頃に比べると、キラキラなKeyや厚めに盛られたハーモニーによる装飾を増量して、未だ人気の高い1stの頃を彷彿とさせる煌びやかなメロハー路線へと回帰を果たしています。甘いメロディに彩られたポップ&キャッチーに弾む③と、仄かな哀メロがじんわりと浸透するバラード④、アルバム表題曲でもある抒情的な⑥、美しく伸びやかなコーラス・ワークが絶品の⑪等は、多くのファンが「これよ、これ!」と膝を叩くUNRULY CHILD印のハードポップの名曲ですよ。
オリジナル編成の復活にちゃんと意味を持たせた内容であることに感心させられた1枚。


UNRULY CHILD - Worlds Collide - When We Were Young ★★★ (2019-04-07 23:56:37)

淡く揺らめくようなヴァースから
突き抜けるようにポップなサビメロへと繋げていく曲展開が実にキャッチー。
ヴァース部分のハスキー声に「随分と声が変わったな」との印象を受ける
マーシー・フリーですが、サビメロの張りのあるハイトーンは流石の貫禄を発揮してくれています。
まさにUNRULY CHILD印の名曲です。


URBAN TALE - Signs of Times ★★ (2014-01-04 23:39:35)

ハスキー・ボイスのシンガーがまろやかに歌い上げる、浮世の憂さを洗い流してくれるかのような、清涼なメロディが心地よく駆け抜けていくOPナンバー①を聴き終えた瞬間、「URBAN TALES健在なり」と確信することが出来る'03年発表の2ndアルバム。
JOURNEY型の「ポップで叙情的なAOR/産業ロック」というデビュー作の作風を踏襲しながらも、散々JOURNEYを引き合いに出して批評されることにウンザリしたのか、今回はよりモダンで普遍的なポップ・ロック路線へと若干の軌道修正。と同時に、例えば重厚な⑧や、歪んだKeyサウンドがハードに疾走する⑨といった、アレンジの幅を意欲的に広げた楽曲も収録しているのが特色でしょうか。
リリース当時は、そうした新要素に押し退けられる形で、聴き手の郷愁を喚起する感傷的なメロディが減少し、前作収録の“CIRCUS”クラスのインパクトを放つ名曲が見当たらないことに不満を覚えたりしたものですが、こうして改めて聴き直してみると、やっぱり良い曲が多数収録されているなぁ、と。ポップな躍動感溢れる②や、もろJOURNEYってるバラード④、淡い哀愁がスッと浸透してくる⑥等は、このバンドにしか作りえぬ極上のメロハー・ソングですよ。
2ndがリリースされてから10年が経過しましたが、そろそろ復活(というか再結成?)して欲しい。


URBAN TALE - Signs of Times - The Starship of Giants ★★★ (2014-01-05 00:28:46)

北欧の草原を吹き抜けていく一陣のそよ風の如く、
爽やかな清涼感に満ち溢れたハードポップ・ナンバー。
まさしくアルバムのOPを飾るに相応しい名曲です。


URBAN TALE - Urban Tale ★★ (2009-12-19 11:50:00)

スティーヴ・ペリー似のハスキー・ボイスを駆使して伸びやかに歌うVoと、確かなテクニックを備えつつ、
終始メロディ重視の姿勢を崩さない二ール・ショーン型のGが、軽快なリズム・セクションに乗って
キャッチーに駆け抜けていく①が始まった瞬間、「よっ、フィンランドのJOURNEYっ」とありがちな称号で
バンドに呼び掛けたくなる、ヘルシンキ出身の5人組が'01年に発表したデビュー作。
JOURNEYからの多大なる影響を土台に(もともと彼らのトリビュート・バンドとして活動を開始したのだとか)、
そこに北欧のバンドらしい透明感を加味して構築された産業ロック・サウンドは、洗練された清涼な哀メロに満ち、
聴いてるだけで、日々の生活で荒んだ心がみるみるうちに癒されていく様な感覚が味わえる。
作品全体を柔らかく包み込むノスタルジックな雰囲気がこれまた絶品で、特に、Keyがプログレ・ハード風味を
演出する③は、いつ何時聴いても、仄かな悲哀を湛えたどこか郷愁を誘うメロディにほろりとさせられる名曲。
(2ndアルバムは、このノスタルジックな空気が薄らいでいて残念だった)
勿論、前述のOPナンバー①や、バンドの代表曲として知られる名バラード⑤といった、
「ドJOURNEY」路線の楽曲の素晴しさについては今更言うまでもない。
捨て曲なしのクオリティ誇る本作だが、敢えてイチャモンをつけるなら、全13曲という収録曲の多さ。
もうちょい曲数を絞った方が、1曲1曲のインパクトが高まったんじゃないかなぁ。


URBAN TALE - Urban Tale - Circus ★★★ (2009-12-19 12:04:09)

Keyによる味付けがプログレ・ハード的な雰囲気も演出。
どこかノスタルジックな味わいを湛えたメロディが
じんわりと胸にしみ、妙にホロリとくる。
個人的には1stで最も愛して止まない名曲。


URBAN TALE - Urban Tale - One Day (I'll Make You Mine) ★★★ (2009-12-19 12:05:52)

『ESCAPE』に収録されてても全く違和感がなさそうな
ドJOURNEYなバラード。素晴しい。


URBAN TALE - Urban Tale - The Devil in Me ★★ (2009-12-19 12:01:07)

仄かな哀愁と、心が浮き立つポップな雰囲気を纏って
軽快に駆け抜けて行く、アルバムのOPにはピッタリな1曲。


URGENT - Cast the First Stone ★★★ (2021-06-10 00:48:56)

ロッド・アージェント(THE ZOMBIES)のARGENTとか、似たような名前のバンドがあちこちに存在していて混乱しますが、こちらはNY出身で、マイケル(Vo、G)、ドン(Key)、スティーヴ(Ds)のケイル3兄弟を中心に結成された5人組。本作は英国ロック界のレジェンドMOTT THE HOOPLEのイアン・ハンター&ミック・ロンソンをプロデューサーに起用してレコーディングを行い、’85年に米メジャーのCAPITOL RECORDSから鳴り物入りでリリースされたURGENTの1stアルバムにあたる作品です。
尤も、本作に渋みというか、ブルージーな要素はほぼ皆無。むしろFOREIGNERの名曲を想起させるバンド名だけあって、ここで披露されているのは80年代然とした音作りの下、煌びやかなKeyが印象的なリフを奏でてサウンドの下地を整え、そこに張りのあるハイトーンで歌いまくるVo(今だったらトビー・ヒッチコックを思い出したりする声質)と、エッジの効いたGが斬り込んでくる洗練されたハードポップ路線。レコードが廃盤になって以降、国内盤が一度もCD化されていない事実が俄かには信じ難いほどのクオリティを誇っており、特にシングル・カットされてチャートでも健闘したというキャッチーなOPナンバー①を皮切りとする頭3曲は、都会的なクールネスと哀メロ・センスを併せ持った逸品揃い。5曲目のみちょっと毛色の異なるロックンロールなのですが、後半にも躍動感溢れるHRナンバー⑦、Voの熱唱が劇的な盛り上がりを演出するパワー・バラード⑧といった、アルバム・ハイライト級の名曲が続々登場しますんで、テンション下がってる暇なんぞありゃしません。
紛うかたなき「隠れた名盤」と評すべき1枚。国内盤を再発して欲しいなぁ。


URGENT - Cast the First Stone - Love Can Make You Cry ★★ (2021-06-11 00:50:26)

『トップガン』のヒットに便乗したスカイ・アクション映画
『アイアン・イーグル』のサントラに提供したしんみりバラード。
DIO、エリック・マーティン、KING KOBRA、HELIX等々、
参加アーティストがHR/HM系で固められたこのサントラ、
現在では結構な高値で取引されているという。


URGENT - Cast the First Stone - Only You ★★★ (2021-06-11 00:53:59)

ピアノのイントロに始まり、マイケル・ケイルの絶品な歌声と
泣きのメロディをフィーチュアして、エモーショナル&
ドラマティックに盛り上がっていくアルバム屈指の名曲。


URGENT - Cast the First Stone - Running Back ★★★ (2021-06-11 00:40:34)

シングルカットされ、ビルボードチャートでは
70位台まで上昇するポテンヒットとなった
アルバムのOPナンバー。躍動感溢れる曲調に
キャッチーなコーラス、そしてどこかクールな
哀メロに彩られた掴みに持ってこいの名曲です。


URIAH HEEP ★★★ (2010-08-05 22:36:00)

祝・再来日!
『SEA OF LIGHT』でURIAH HEEPにハマッた後追いファンの身ゆえ、
これで漸く生URIAH HEEPを見ることが出来ます。嬉しいなぁ。
「LOUD PARK 10」直後という日程に一抹の不安を覚えますが、
ラウパの客層とURIAH HEEPのファン層って
被ってなさそうだから大丈夫か?


URIAH HEEP ★★ (2010-10-24 10:16:54)

23日(土)のURIAH HEEP来日公演を見てまいりました。
結論から言うと、とても良かった!
デヴィッド・バイロン時代の名曲もきっちり自分のものとしていた
バー二ー・ショウのVoを筆頭に、表現力豊かに楽器を操る
各メンバーの演奏力には心底痺れましたし、アルバム通りの
美しさで再現されていたボーカル・ハーモニーにも感動。
要所に登場したミッキー・ムーディも味のあるスライドGを
聴かせてくれ、特に“CIRCLE OF HANDS”のクライマックスには
涙を誘われました。

これで“SYMPATHY”や“AGAINST THE ODDS”も演ってくれれば
満点だったんだけど・・・なんて文句を言う気も失せる素晴しきライブでした。
次はこんなに間を開けずに来日して欲しいなぁ。


URIAH HEEP ★★ (2015-12-19 09:48:44)

来日公演、是非とも行きたいですよ。まかり間違ってジョン・ロートンが“哀れみの涙”でも熱唱してくれた日にゃ、嬉し涙の海で溺死する自信がありますので。
しかしながら、今回は行けるかどうかの見極めがライブ直前にならないと難しく、チケット購入はギリギリまで待たざるを得ないんですよね・・・。それまで売れ残ってくれていると良いのですが。


URIAH HEEP ★★ (2016-01-17 10:32:40)

1/16(土)のURIAH HEEPの来日公演を見て参りました。
出張先で前日にチケット購入、そこから直接、開始時間ぎりぎりに会場入り(しかも立ち見)という駆け込み乗車っぷりだったのですが、何はともあれ見られて良かった。
ライブ内容に関しては、前回同様の素晴らしさ。と言うかむしろ若返っていた印象で、ゲストのLUCIFER'S FRIENDの微笑ましさに比べると、パフォーマンスから観客の反応まで、格段の「現役感」が漂っていて、バーニー・ショウなんて前回よりも声が出ていたのでは?
あと、今回のお目当てだったジョン・ロートン!ルックスは「英国の老紳士」的枯れ具合なれど、パワフルな歌いっぷりは全く衰えることなく健在で感動させられましたね。ラス曲“黒衣の女”ではURIAH HEEPとの共演が実現しましたが、欲を言えば“哀れみの涙”とかも聴きたかったなぁと。
ともあれ、この組み合わせでの来日公演実現に感謝感激でありました。


URIAH HEEP ★★★ (2016-01-19 22:14:18)

確かに「あれ?『対自核』から全曲演るんじゃないの?」ってなりましたよね。
ただ、個人的には”対自核”と“7月の朝”が聴ければ、それで結構満足できてしまうですが(笑)
それよりも、せっかくジョン・ロートンと一緒の来日なんだから、
“哀れみの涙”とか“I’M ALIVE”とか聴いてみたかったなぁ!と。
もしくはバーニー・ショウ時代の名曲をもっと演って欲しいとか思ってしまいます。
“AGAINST THE ODDS”とか“AGAINST THE ODDS”とか“AGAINST THE ODDS”とか…


URIAH HEEP ★★★ (2018-09-04 00:18:42)

まだ自動登録できないようなので、もうちょいお待ち下さい


URIAH HEEP - ...Very 'eavy ...Very 'umble ★★ (2010-08-13 00:14:00)

4大ブリティッシュHRバンド(という括り方をするのは日本人だけらしいが)の一つ、
URIAH HEEPが'70年に発表した、ホラー映画ばりのインパクトを放つジャケット・アートワーク
(この顔がデヴィッド・バイロンのものとは驚き)も印象的な、記念すべき1stアルバム。
本国イギリスでは「単なるティーンエイジャー向けのバンド/作品」とこき下ろされたらしいが、
もしそれが本当の話なら、当時のティーンエイジャーは随分と成熟していたんだなぁ、と。
ケン・ヘンズレーが操る歪んだオルガン・サウンドに、ミック・ボックスのGとヘヴィなリズム・セクションが絡み、
その上を超個性的なデヴィッド・バイロンのハイトーンVoが舞う名曲①に顕著に表れている通り、
完成度の高さでは最高傑作の誉れ高い『LOOK AT YOURSELF』には及ばないまでも、
URIAH HEEPならではの個性の萌芽は、既に本編のそこここでハッキリと感じ取る事が出来る。
そのOPナンバー①や、メロトロンとフィーチュアしたリリシズム溢れるバラード③、ジャジーな要素も飲み込んだ
変幻自在の曲展開がドラマティック極まりないラスト・ナンバー⑧辺りは、個人的に“LOOK AT YOURSELF"
“JULY MOURNING"といったバンドの代表曲と比べても何ら遜色のない名曲だと思うのだが、どうでしょう。
あと今回聴き直してみて(今更)感じたのだけれど、全体的にちょっとKING CRIMSONっぽいか?


URIAH HEEP - ...Very 'eavy ...Very 'umble - Come Away Melinda ★★ (2010-08-13 00:24:57)

たださえ物悲しい曲調に被さるメロトロンの音色が
楽曲の悲哀を一層際立たせます。
戦争で死んだ母親について話す父と娘の会話
という歌詞からして既に悲しい。


URIAH HEEP - ...Very 'eavy ...Very 'umble - Wake Up (set your sights) ★★★ (2010-08-13 00:27:29)

デビュー作のラストを締め括るに相応しい
ストレンジ且つドラマティックな味わいの名曲。
まさに変幻自在といった趣きのVoやKeyのパフォーマンスの
素晴しさは言うに及ばず、音数の多いリズム隊も
いい仕事してますよね。


URIAH HEEP - Abominog ★★ (2010-09-05 18:20:00)

遂にケン・ヘンズレー(Key)まで去ったURIAH HEEPなれど、唯1人残されたミック・ボックス(G)は不屈の精神で
バンドを再建。4代目シンガーとしてピート・ゴルビーを迎え入れると、'82年に発表した14thアルバムがこれ。
『魔界再来』という大仰な邦題や、アメリカでその年のワースト・カバーに選ばれたというジャケットのイラスト程
禍々しい空気は感じられないが、NWOBHMムーブメントの波に乗り、ミック・ボックスのGが前面に押し出された
サウンドは、ポップな味わいを随所に残しつつも、若々しいエネルギッシュな勢いが取り戻され、まるで
バンド内の雰囲気の良さがそのまま音に反映されたかのような、ポジティブなフィールに満ち溢れている。
ケン在籍時代に比べると楽曲のドラマ性の低下は隠しようがなく、外部ライターの参加やカヴァー曲の収録により
全体的な「URIAH HEEPらしさ」も薄まってはいるが、一方でキャッチーな取っ付き易さは確実な向上を遂げているし、
何より評価すべき点は、メンバー全員が曲作りに携わった楽曲がきっちりとアルバムのハイライトを飾っていること。
特にハードなGリフからスタートする①や、ライブでの盛り上がりが容易に想像できる疾走チューン⑦
といった楽曲は、「HMバンド」URIAH HEEPの新たな魅力を端的に表した名曲。
復活作としてファンから高い評価を受けているのも納得の、見事若返りに成功した充実作。


URIAH HEEP - Abominog - Hot Night in a Cold Town ★★ (2010-09-05 19:21:37)

ジョン・クーガー・メレキャンプのカヴァーらしいが
オリジナル・バージョンは未聴。
クールでアーバンなジョン・シンクレアのKeyプレイが
まさに邦題“無情な街の熱い夜"的な雰囲気を演出しています。


URIAH HEEP - Abominog - Sell Your Soul ★★★ (2010-09-05 19:25:04)

合唱を誘うキャッチーなサビメロの展開は
まさに当時の「ヘヴィ・メタル」といった趣きで
若々しいエネルギーが漲る一方、
メロディのフックの効かせ方にはベテランの技が光る。
これまでになかったタイプの、
新生URIAH HEEPの魅力が詰め込まれた名曲。


URIAH HEEP - Abominog - Think It Over ★★ (2010-09-05 19:30:15)

ボルダー/スローマンというクレジットからも分かる通り
前作ラインナップ時にレコーディングされた楽曲を
ピーター・ゴルビーで歌いなおして再録。
メンバーは、本当はこの曲を『ABOMINOG』からの
シングルにしたかったのだとか。
実際、それも納得の哀愁のメロディアスHRナンバーです。


URIAH HEEP - Abominog - Too Scared to Run ★★★ (2010-09-05 19:14:57)

NWOBHMからの影響が伺える
ハードなGリフからスタートするOPナンバー。
新生URIAH HEEPの魅力を伝える名刺代わりの名曲。
4代目フロントマンとして就任した
ピーター・ゴルビーの歌いっぷりも見事。


URIAH HEEP - Conquest ★★ (2010-09-01 21:56:00)

有名な「硫黄島に星条旗を掲げる海兵隊」の写真をモチーフにしたジャケットが目印の、'80年発表の13th。
櫛の歯が抜けるように有力メンバーが脱退していき、三代目シンガーとして元LONE STARのジョン・スローマンを
迎えレコーディングされた本作は、前任者達とは全く異なる歌唱スタイルの新Vo、これを最後にバンドを去る
ケン・ヘンズレー(Key)の影の薄さ、単なるリズム楽器以上に「URIAH HEEPらしさ」の創出に貢献していた
リー・カースレイク(Ds)の不在、それに産業ロック化が一層押し進められたポップな楽曲の数々とが相俟って、
これまでの作品群との連続性に欠ける作風は、確かに「バンド史上最大の問題作」との評価もむべなるかな。
一方で単純に1枚の作品として評価した場合、↑上の方々が仰られている通りそんなに悪い作品じゃないですよ、これが。
確かに「らしさ」は希薄なれど、ダイナミックな曲調にジョン・スローマンのソウルフル且つファンキーな
歌唱が映える①や、メロウな導入部を経てハードに駆け抜け、最後は再びメロウに締め括られる⑦、
アルバムのフィナーレを大いに盛り上げる泣きのラスト・ナンバー⑧といった楽曲は、間違いなく「名曲」と
評して問題のないクオリティを有しているし、その他の楽曲も、ポップだがメロディは非常にキャッチー。
少なくともミック・ボックスの提案する「フリスビーにして遊ぶ」アイデアは断固としてお断りしたい1枚(笑)。


URIAH HEEP - Conquest - It Ain't Easy ★★★ (2010-09-01 22:16:30)

アルバムのラストを大いに盛り上げて締め括る劇的な名曲。
濃厚に泣きまくるメロディ、情感豊かに歌い上げる
ジョン・スローマンのVo、絡みつくように哀愁に満ちた
フレーズを奏でるケン・ヘンズレーのKey、
何れの仕事っぷりも素晴しい。


URIAH HEEP - Conquest - No Return ★★ (2010-09-01 22:12:13)

期待感を煽るKeyのイントロを経て、グレン・ヒューズを
思わせるジョン・スローマンのファンキーなVoが始まった途端、
俺も思わず椅子からずり落ちそうになりましたよ。
でも歌の上手さは大したものだし、曲自体も、メロディは
湿り気を帯び、曲調はリズミック且つダイナミックでカッコイイ。
ミック・ボックスのハードなG、
ハジけるトレヴァー・ボルダーのBも印象的。


URIAH HEEP - Conquest - Out on the Street ★★★ (2010-09-01 22:23:11)

産業ロック化が押し進められたアルバム『征服者』の中において
この曲のハードさ、ドラマ性の高さは一際強い輝きを放つ。
叙情的な前半パートから、トレヴァー・ボルダーの
Bに引っ張られる形で曲が疾走を開始する展開は
ガッツポーズもののカッコ良さ。
再びクールダウンして、メロウに幕が閉じられる
緩急の効いたドラマティックな曲展開も素敵だ。
アルバムの中でも1、2を争う名曲じゃないでしょうか。


URIAH HEEP - Demons and Wizards ★★ (2010-08-15 20:24:00)

デヴィッド・バイロン(Vo)、ケン・ヘンズレー(Key)、ミック・ボックス(G)、ゲイリー・セイン(B)、
リー・カースレイク(Ds)という、いわゆる黄金期のメンバーが顔を揃え、淡くファンタジックな
ジャケット・アートワークは名匠ロジャー・ディーンが担当、更に「オカルト」をテーマに掲げた
コンセプト作・・・と、まさに全盛期のURIAH HEEP全部入りといった趣きの'72年発表4thアルバム。
“安息の日々"の邦題で知られるキャッチーなヒット曲③を収録し、バンドの最高傑作に推すファンも
多い1枚ながら、個人的に初めて聴いた時は、攻めの姿勢の感じられた前3作に対し、いきなり
アコースティカルな①で幕が開く本編に「随分マッタリしちゃったなぁ」と拍子抜けした事を思い出します。
尤も今改めて聴き直してみれば、BLIND GUARADIANもカヴァーした①は疑いようのない名曲だし、その①と
前述の③の収録位置を引っくり返せばアラ不思議。前作と受ける印象は大差ないのであった。
Keyが奏でるメロディが“クリムゾン・キングの宮殿"を思わせる壮大な⑤、リズム隊が重いビートを叩き出す
神秘的な雰囲気漂うヘヴィ・ナンバー⑥、やや冗長なきらいもあるが大作組曲⑧~⑨の流れもエキサイティング。
結局のところ、これまた「URIAH HEEPならではの名盤」との評価に落ち着く作品です。


URIAH HEEP - Demons and Wizards - Circle of Hands ★★★ (2010-08-15 20:36:28)

“クリムゾン・キングの宮殿"のメロディを纏って
じっくりと盛り上がっていくス風ケールの大きな名曲。
ムーディにうねるBがいい仕事してますね。


URIAH HEEP - Demons and Wizards - Easy Livin' ★★ (2010-08-15 20:31:39)

“LOOK AT YOURSELF"を、よりポップに、
メロディアスに、コンパクトに仕上げた感じで、
ヒットを飛ばしたのも納得のキャッチーな名曲だが、
個人的にはコンパクトにまとまり過ぎていて
やや物足りなさを覚えなくもない。


URIAH HEEP - Demons and Wizards - Rainbow Demon ★★★ (2010-08-15 20:46:30)

BLACK SABBATHばり・・・というかそれ以上の
オドロオドロしさが炸裂する
ミステリアスなヘヴィ・チューン。
重厚なリフ&リズムに併せて
淡々と歌い始めるデヴィッド・バイロンのVoや
妖しく揺らめくKey、そして歪んだ音色で
這い回るGの怖いこと怖いこと。


URIAH HEEP - Different World ★★ (2011-05-22 23:27:16)

'91年発表の17thにして、個人的に初めて購入したURIAH HEEPのアルバム。(我ながら、よりにもよって何でこれを最初に買う?って感じですが)
次作『SEA OF LIGHT』のように“AGAINST THE ODDS”クラスの名曲が収録されているわけじゃなく、また当時はパワー/スラッシュ・メタルに入れ込んでいた事もあり、本作に初めて触れた時は、ゆったりとしたテンポの楽曲が大半を占めるポップな作風に、「ヌルイ内容だなぁ」と余り良い印象を持った記憶がないのだけれど、URIAH HEEPに本格的にハマリ、「彼らのアルバムに駄作なし!」を旨とする現在では、当然このアルバムに対する評価も大きく異なる。
まぁ例えファンであっても、それなりに過保護な気持ちで接する必要がある作品なのは事実なれど、ミック・ボックスが速弾きの腕前を披露し、“勇者の血”なる邦題が付けられたOPナンバー①は、試作版“AGAINST THE ODDS”的な味わいも感じられる名曲だし、コーラスに子供合唱団が参加した美しくもポップな③、キャッチーなサビメロが秀逸な④、ミックの渋いGプレイが光る⑩辺りも、思わず「おっ」と耳惹かれる佳曲だ。
70年代の作品群のような緊張感やドラマ性は希薄だが、気の合った仲間達と演りたい音楽を演りたいように演ってる、リラックスした雰囲気が心地良い1枚。後半にもう1曲①みたいなハードな楽曲があれば、全体がもう少し締まったようにも思うが。


URIAH HEEP - Equator ★★ (2011-05-06 21:22:30)

URIAH HEEPに「4大ブリティッシュHRバンドとしての風格」を求める人が耳にした日にゃ、ダンサンブルなOPナンバー①が始まった途端、怒りに任せてCDなりLPなりを真っ二つに叩き割るか、フリスビーの如く窓から投擲したくなること請け合いの、'85年発表の16thアルバム。
前作『HEAD FIRST』も、外部ライターとの共作曲を積極登用したポップ寄りの作風だったが、今作では更にその路線が押し進められ、結果出来上がったのは、問題作とされる13th『征服者』が可愛く思えるぐらい、全編がJOURNEYばりのキラキラKeyとお洒落なコーラスに覆われ、AOR/産業ロック方向へと突き抜けたポップ・ロック・アルバム。
但し作り手に妙な迷いがない分、例えば高いヒット・ポテンシャルを感じさせるバラード③、哀愁を帯びたピート・ゴルビーの熱唱が劇的な曲展開を引き立てる⑤⑦、なぜか『宇宙戦艦ヤマト』を思い出した大仰なイントロから始まるハード・ロッキンな⑩等、「このアルバムはこういうもんだ」と割り切れば、素直に楽しめる秀曲が揃っている点は本作の美点。また、ミック・ボックスのギターもAOR/産業ロックとはかけ離れた、太く熱い音色で個性を主張しまくりですよ。
過ぎたるは及ばざるが如しで、コメントに困る楽曲もチラホラと見受けられ、URIAH HEEPのカタログの中でCD化はドン尻、オマケに近年実施された国内盤の紙ジャケ&リマスター化作業も見送られてしまった不遇の作品ながら、個人的には思いのほか楽しまさせて頂いた1枚。そもそも(前にも書いたような気がするが)URIAH HEEPのスタジオ・アルバムに駄作はないのです。


URIAH HEEP - Fallen Angel ★★ (2010-08-31 01:02:00)

ジョン・ロートン(Vo)最後の参加作品となった、'78年発表の12thアルバム。それにしても僅か18ヶ月の間に
3枚のスタジオ盤をレコーディングって、今じゃ考えられない凄まじいリリース・ペースだよなぁ。
基本的には前作『INNOCENT VICTIM』の作風を継承した、洗練されたメロディアスHRアルバムで、もはやそのサウンドに
初期作の如き妖気は望むべくもないが、前作においてポップで乾いたアメリカン・ロック方向へ振り過ぎた事に
対する反動か、今回はメロディの湿り気と楽曲のハードさが回復。特に、憂いを帯びて軽快に疾走する曲調に、
ロートンのパワフルの歌唱が乗っかったOPナンバー①、本作を最後にバンドを去る(80年代に復帰)カースレイクの
置き土産的名バラード⑤、ダイナミックにボトムを支えるリズム隊の活躍が光るハード・ナンバー⑨、
美しいアコギとボーカル・ハーモニーを活かしてファンタジックにアルバムを締め括る⑩辺りは、
本作ならではの魅力に溢れた名曲。またお洒落でヒープらしさが希薄なポップ・ソング⑥⑧のような
楽曲にしても、心を捉える物悲しげなメロディ・ラインのフックの効かせ方は流石ベテラン。
ジョン・ロートン時代の有終の美を飾るに相応しいクオリティを備えた名盤だ。(本当は『FIVE MILES』という
仮タイトルを付けられたままお蔵入りしてしまった4枚目もあるらしく、一日も早い正式リリースが待たれます)


URIAH HEEP - Fallen Angel - Fallen Angel ★★★ (2010-08-31 01:00:36)

アコギと浮遊するボーカル・ハーモニー、
それにケン・ヘンズレーの幻惑的なKeyサウンドが
えも言われぬファンタジックな雰囲気を演出する名曲。
(クライマックス部分のジョン・ロートンの歌いっぷりも見事)
大仰さは感じられないが、アルバムを締め括るに相応しい
構築美を備えたアルバムのハイライト・ナンバーの一つ。


URIAH HEEP - Fallen Angel - I'm Alive ★★★ (2010-08-31 00:53:17)

比較的ポップな12th『FALLEN ANGEL』の中にあって
そのハードさが一際光りを放つ名曲。
哀愁に満ちたメロディを奏でるGや伸びやかなVo以上に、
個人的には、センス溢れるフレーズでサウンドの土台を
ハード且つ強固に支えるリー・カースレイクと
トレヴァー・ボルダーのリズム隊の素晴しい仕事っぷりも
見逃せません。


URIAH HEEP - Fallen Angel - Woman of the Night ★★★ (2010-08-31 00:48:27)

12th『FALLEN ANGEL』のハイライト・ナンバーの1つ。
心地良く疾走するリズムの上を
ミック・ボックスのGとケン・ヘンズレーのKey、
それにボーカル・ハーモニーが華麗に舞い、
ジョン・ロートンのパワフルなVoがトドメを刺すという
隙のない構成に圧倒される超名曲。


URIAH HEEP - Firefly ★★ (2008-02-02 01:45:00)

中期URIAH HEEPを代表する名盤の1つにして、永遠の名曲“SYMPATHY"
(「哀れみの涙」という邦題も秀逸)を収録した、'77年発表の8thアルバム。
攻撃的なKeyワークや大作主義など、プログレッシブ・ロック的な要素が影を潜め、代わって、美しくも儚いメロディが
アルバム全編を支配する作風は、まさにジャケット・アートワーク通りの、淡くファンタジックな世界観に包まれた仕上がり。
激しさや刺激には欠けるが、サビメロから滲み出す哀愁が胸に沁みる①、5分間の中に劇的な曲展開が凝縮された②、
しみじみと浸れるスロー・ブルーズ⑥、幻想的な⑨といった楽曲を筆頭に、全編に満ち溢れる
切ない泣きメロの魅力の前には、文句を言う気も失せるというもの。
また、今回より新たにバンドに加わったジョン・ロートン(Vo)の存在も特筆すべき点で、線の細さ(繊細さ)が魅力だった
前任者達とは異なる、張り/艶/伸びと、三拍子揃ったハイトーンを駆使してパワフルに歌いまくる彼の歌唱は、
大人しめの楽曲に、ダイナミズム(陰影)を刻み込む事に大きく貢献。その最大の成果と言うべきなのが、
名曲中の名曲⑧であり、この泣きのロック・チューンの終盤における、ロートンのコブシの効いたシャウトは、
何時如何なる時に聴いても、胸を締め付けられる程の感動を味あわせてくれます。


URIAH HEEP - Firefly - Been Away Too Long ★★★ (2010-10-23 11:53:33)

個人的に名盤『FIREFLY』の中でも
“SYMPATHY”と双璧を為すぐらい気に入っている名曲。
触れれば弾けて消えそうな淡い哀メロに
彩られたケン・ヘンズレー作曲の叙情ナンバーながら、
ジョン・ロートンの張りのある歌声、
個性的なトレヴァー・ボルダーのBラン、
劇的なリー・カースレイクのドラミング、
そしてミック・ボックスの絶品のGソロが
曲調にダイナミズムを与えていて素晴しいったら。


URIAH HEEP - Firefly - Sympathy ★★★ (2010-10-23 12:00:08)

数あるURIAH HEEPの名曲の中でも
最も愛して止まない永遠の名曲。
イントロ聴いただけで条件反射的に涙腺が緩み、
楽曲クライマックス部分におけるジョン・ロートンの
コブシが回りまくる入魂のシャウトには、
聴く度に悶絶を誘われ、毎回滂沱の如く涙を流しております。


URIAH HEEP - Firefly - Wise Man ★★ (2010-10-23 11:55:09)

“賢者”のタイトル通り
懐の深さを感じさせる曲調が
えも言われぬ安心感を呼ぶバラード


URIAH HEEP - Head First ★★ (2008-05-24 22:33:00)

レコード・セールスの低下やら、メンバーの離散集合やら、URAIAH HEEP低迷期として、顧みられる機会の少ない
80年代の作品群なれど、この'83年発表の15thアルバムは、個人的には、デイヴィッド・バイロン在籍時代の傑作群と
比べたって、何ら遜色のない完成度の高さを誇っていると信じて疑わないのだが、どうだろうか?
初期のプログレ・テイストや、オカルト風味は綺麗サッパリと消え失せ、洗練されたハード・ポップ・サウンド化が
一層押し進められた作風には、古くからのファンは苦言の1つも呈したくなるだろうが、よく歌うミック・ボックスのGに、
コシの強いリズムを叩き出すボブ・デイズリー(B)とリー・カースレイク(Ds)のコンビの活躍が、楽曲が必要以上に
甘口になるのを防いでいるし、何より、英国のバンドらしい湿り気を帯びたメロディや、キャッチーなコーラス、
そして洗練されたアレンジが施された収録曲の数々は、ベテラン・バンドならではの曲作りの上手さがキラリと光り、捨て曲皆無。
中でも、強力なフックを備えた爽やかな③(作曲はマイケル・ボルトン&ジム・ヴァランス)、リッチー・ズィトーも
曲作りに関わっている産業ロック風味の⑤、ドラマティックなインスト曲⑥から展開していくハード・ロッキンな⑦、
中期MAGNUMを思わせる起伏に富んだ⑧、ピート・ゴールビーのエモーショナルな歌唱が映える⑨、
優れたポップ・メタル・ソング⑩は、URAIAH HEEPの新たな魅力が引き出された名曲に仕上がっているんじゃないかな、と。
ハイクオリティな内容にも関わらず、本作は全英チャート最高46位と満足行く結果が残せず、性悪ジャーナリストからは「もう引退したら?」
との問いも飛び出したが、それにミック・ボックスが答えて、温和な調子で言った台詞が「他の事をやってる自分なんて
想像もできないよ。俺はきっと最後には、客が十数人しか入っていない小さなクラブでギターを弾いてるね
——弾ける限りやるだけさ」 どうよ、この台詞。カッコイイと思わない?


URIAH HEEP - High and Mighty ★★ (2010-08-27 21:51:00)

正直「それはどうなの?」と言うジャケット・イラストと、妖しさやドラマ性を大幅に減じた
シンプルでポップな作風がファンの間で賛否両論を呼んだ、'76年発表の9thアルバム。
ケン・ヘンズレー(Key)との反目や、自身のアルコール中毒の悪化でのっぴきならない状況下にあった看板シンガー
デヴィッド・バイロンは、遂にこのアルバムを最後にURIAH HEEPを去る事となるが、OPナンバー①でリードVoを
担当しているのがジョン・ウェットン(B)な辺りも、そうしたバンド内の緊張状態を表しているような?
その①は聴き始めこそ地味な印象だが、華麗なコーラス・パートが花開く後半はグッと盛り上がるし
(ただキーが全くあっていない楽曲を歌うウェットンの歌唱はかなり苦しそうだ)、続くおセンチな泣きメロに
思わず涙腺が緩む感傷的な②、タイトル通りミスティックでマジカルな雰囲気を湛えた③、力強く劇的に
盛り上がっていくバラード④、元気溌剌でオマケにキャッチーな⑤・・・と優れた楽曲が連続するアルバム前半は、
収録楽曲の完成度にややムラの見られた前作『RETURN TO FANTASY』を(取り分けメロディの魅力において)完全に凌駕。
まぁ前作タイトル・トラック程の名曲は収録されていないし、マッタリとした後半はテンションが下降線を
描いてしまう事など、手放しで絶賛しにくい作品であることは確かなんだけれど・・・。(いやでも⑦は良い曲だ)
ケン・ヘンズレーが曲作りを殆ど1人でこなしていることから、「URIAH HEEPのアルバムというより彼のソロ作」
と揶揄されることも多い1枚ながら、逆にそれがアルバムの流れに一本筋を通す好結果にも繋がっており、
個人的には前作より愛聴している作品だったり。


URIAH HEEP - High and Mighty - Midnight ★★★ (2010-08-27 22:10:22)

ミック・ボックスのGが奏でるイントロを聴いただけで
「よし、名曲!」と太鼓判を押したくなるバラード。
ジョン・ウェットンのBが地味に良い仕事してますね。
同じバラードでも内相的な“WEEP IN SILENCE"とは
趣きを異にする、外向きなエネルギーな満ちた曲調が魅力的。


URIAH HEEP - High and Mighty - Misty Eyes ★★★ (2010-08-27 22:04:24)

『HIGH AND MIGHTY』の中でも1、2を争うぐらい
お気に入りの1曲。
アコギを取り入れたポップで軽快な曲調に、
URIAH HEEPらしい美しくミスティカルなメロディが乗っかった
新旧の作風に上手く折り合いを付けた名曲じゃないかと。


URIAH HEEP - High and Mighty - Weep in Silence ★★★ (2010-08-27 22:00:26)

“静かなる涙"の邦題通り、
1人でメソメソと泣きたくなる繊細で感傷的なバラード。
こういう曲歌わせるとデヴィッド・バイロンのVoは
天下一品ですな。
ミック・ボックスの泣きのGソロもグッときます。


URIAH HEEP - Innocent Victim ★★ (2010-08-29 01:15:00)

ジョン・ロートン(Vo)在籍時代の最高傑作と言えば、10th『FIREFLY』がトドメを刺すが、セールス面のみで
評価するなら、ヒットシングル“FREE ME"を収録した本作の方が代表作と言う事になるのだろうか?
初めてこのアルバムを聴いた時のショックは相当なもので、こちとら永遠の名曲“哀れみの涙"を収録した
前作『FIREFLY』の作風を受け継ぐ、淡い泣きメロ満載のファンタジックな作品を期待していたのに、
いきなり始まったのは、トレバー・ボルダーのBが軽快にチョッパる朗らかなアメリカン・ロック・チューン①・・・。
以降もその手の楽曲が連続し、ヒット・シングル④は西海岸の風がそよいできそうなポップ・ソングだわ、
⑧に至ってはレゲエ調と来たもんだ。(URIAH HEEPのトレードマークの1つであるボーカル・ハーモニーも、
妖しさや美しさの演出からお洒落さの演出へと、明らかにその使用目的が変化している)
尤も、ヨーロピアンな湿り気が薄れたとは言え、メロディは相変わらず強力なフックを有している辺りは流石で
例えばレゲエ風味の⑧にしても、ケン・ヘンズレーのKeyが曲調に哀愁を加味しているお陰で能天気さは皆無。
当初のショックから立ち直ってよくよく本作を味わってみれば、初期RIOTを思わすHRナンバー③、
「よりアグレッシブな“EASY LIVIN'"」といった趣きの④、タイトル通りの幻想美を宿したバラード⑤、
ジョン・ロートンの熱唱が映える劇的なラスト・ナンバー⑨等、結構聴き応えのある楽曲の存在にも気付かされます。
ファンが彼らにこうしたサウンドを求めているかどうかはさて置き、質は高い1枚。


URIAH HEEP - Innocent Victim - Choices ★★★ (2010-08-29 01:13:49)

乾いた作風の11thアルバムの中にあって、
バラード“幻想"と共に最も嘗てのURIAH HEEP色を
強く感じさせるドラマティックな名曲。
曲が進むに従って息苦しい程に盛り上がっていく
楽器陣のエモーショナルな演奏と、
ジョン・ロートン入魂の歌唱に胸を締め付けられます。
間違いなく11thアルバムのハイライト・ナンバー。


URIAH HEEP - Innocent Victim - Free 'n' Easy ★★ (2010-08-29 01:03:10)

アグレッシブで疾走感溢れるシャッフル・チューン。
レコード会社から「第二の“安息の日々"を作れ」という
プレッシャーから生まれた楽曲と邪推。
タイトルもそんな感じだし。
全体的にカラッと乾いた印象なのは収録アルバムの特性ゆえか。


URIAH HEEP - Innocent Victim - Illusion ★★★ (2010-08-29 01:08:04)

アメリカンで乾いた感触が支配的な11thアルバムの中にあって、
嘗てのURIAH HEEPの「色」を強く感じさせる、
邦題“幻想"通りの美しさに満ちたバラード。
咽び泣くミック・ボックスのGがたまんねぇっす。
これから!というところでフェードアウトして終わってしまう
アルバム収録バージョンより、再発盤にボーナストラックとして
収録されているフル・エディション・バージョンの方が数倍素晴しい。
星三つはそちらに対しての評価ということで。


URIAH HEEP - Innocent Victim - Keep on Ridin' (2010-08-29 00:57:18)

初めて聴いた時は、その明るい曲調に「勘弁してよ・・・」と
頭を抱えてしまいましたが、繰り返し聴くうちに
「これはこれであり?」と思うようになった次第。
リラックスして歌うロートンのVoと、リズミックに跳ねる
トレヴァー・ボルダーのBに、自然と体がリズムをとってしまいます。


URIAH HEEP - Into the Wild ★★★ (2011-05-09 20:56:56)

ライブも見れたし、次の新作まで、また10年ぐらい掛かる事になっても気長に待ちますよ・・・とか思ってたら、意外にも短いインターバルで発表されてビックリ。しかもこれが非常に素晴しい出来栄えで2度ビックリ。(いやビックリは失礼か)
確信的に70年代黄金期のサウンド再現が目論まれていた(そしてそれに成功した)前作『WAKE THE SLEEPER』に比べると、ずっと肩の力が抜け、現在のバンド内のポジティブな雰囲気をナチュラルに伝えてくれる本作は、『WAKE~』ほど強力な「掴み」こそ有してはいないものの、収録楽曲のクオリティの高さでは互角かそれ以上。
中でも、華麗なボーカル・ハーモニーを纏って、熱唱型Vo、ハードなG、攻めの姿勢が貫かれたKey、そしてドライブするリズム隊とがスリリングに火花を散らすアルバム表題曲③、それにドラマティックな曲展開がかの“7月の朝”を思い起こさせる⑥は、本作の山場を飾るに十分な貫禄を備えた名曲。
またこの他にも、躍動感溢れる⑤、力強く雄大にうねる⑦、作曲者のみならずKey奏者としてのフィル・ランゾンの実力も堪能できる⑪、ブルージー且つ濃厚な憂愁を帯びた⑫等、ボートラ含めて全12曲、本編には捨て曲皆無の逸品が立ち並び、これを聴けば結成30年以上を数えるこのベテラン・バンドの才能の泉が、まだまだ枯れることなく豊かに湧き出している事実がハッキリと確認できます。


URIAH HEEP - Into the Wild - Into the Wild ★★★ (2011-05-09 21:43:39)

ハード・ドライヴィンに疾走するリズムの上で
ミック・ボックスのGとフィル・ランゾンのKeyが
ガップリ四つに組み合い、バー二ー・ショウが
ホットなVoを聴かせてくれるという
バー二ー時代で例えるなら“AGAINST THE ODDS”に
匹敵する超名曲。
アルバムのみならず、このレベルの楽曲を生み出せるのなら
まだまだURIAH HEEPは大丈夫。


URIAH HEEP - Into the Wild - Trail of Diamonds ★★★ (2011-05-10 22:38:13)

デヴィッド・バイロンを意識したと思しき
バー二ー・ショウの歌メロや、壮麗なコーラス、
それに起承転結がドラマティックに決まった曲展開など、
名曲“JULY MORNING”を思い出さずにはいられない
アルバムのハイライト・ソングの一つ。


URIAH HEEP - Living the Dream ★★★ (2018-10-21 00:28:19)

三大ブリティッシュ・ロック・バンド仲間(日本でしか通用しない括りらしいですが)のLED ZEPPELINやDEEP PURPLEに比べると、フォロワーを見かける機会がとんとなかったのも今は昔。ここ10年で明らかにURIAH HEEPに影響を受けたであろう音を出すバンドが北欧を中心に続々現れるようになった昨今、満を持して本家が’18年に発表した新作アルバム。(邦題は『桃源郷』)
実際の所バンドがそういったシーンの趨勢に触発されたかどうかは定かじゃありませんが、ともあれ、全体的にリラックスした穏やかなトーンが印象的だった前作『異端審問』に対し、サウンドをパワフルに駆動させるラッセル・ジルブリックの重々しいドラム連打で立ち上がる本作は、躍動感と適度な緊迫感を伴う①④⑧のようなアップテンポの楽曲を各所に散らした、現在の彼らの意気軒高っぷりを如実に伝えてくれる作風に仕上がっています。
ミック・ボックスの情感豊かなGワーク、今や「URIAH HEEPの声」と言えばまずその歌声を思い出すバーニー・ショウのVo、クラシック・ロックの風格をサウンドにもたらすフィル・ランゾンのKeyと、本編に託されたメイン・メンバー3人のパフォーマンスは、年相応の老け込みとも逆に無理めな若作りとも無縁。自然体で瑞々しく、特に終盤のソロ・パートにおいてミックがギタリストとしての真価を発揮するハード・ナンバー③と、バーニーの伸びやかな歌唱とフィルの抒情的なピアノ/ハモンドを軸として劇的且つ幻想的に展開される⑦の2曲は、秀曲揃いのアルバムの中においても一際眩い輝きを放つ名曲ですよ。
最初から最後まで一切不安を感じることなく没入することができる、まさに『桃源郷』を垣間見せてくれる充実作。このベテラン・バンド、恐るべし。


URIAH HEEP - Living the Dream - It’s All Been Said ★★★ (2018-10-21 23:32:07)

邦題は“悲観主義”でバンドのプログレッシブな感性が
いかんなく発揮された6分以上に及ぶ大作ナンバー。
フィルのKeyがポイントマンの役割を果たし、
長尺ながらも劇的且つファンタジックな曲展開は
一時もダレることなく最後まで緊張感を保ち続けます。
アルバムのハイライト・ナンバーの一つですよ。


URIAH HEEP - Living the Dream - Take Away My Soul ★★★ (2018-10-21 23:21:31)

邦題は“不安な日々”。
“安息の日々”をひっくり返したのでしょうかね。
ノリ易いアップテンポの曲調に乗って、
ミック・ボックスがギタリストとしての凄味を発揮してみせる
終盤のGソロ・パートが圧巻。何度聴いても惹き込まれてしまいますよ。


URIAH HEEP - Look at Yourself ★★ (2010-08-14 22:16:00)

URIAH HEEPのハード・サイドを代表する名曲“LOOK AT YOURSELF"や、ソフト・サイドを代表する
大作バラード“JULY MOURNING"を収録。彼らを語る上で・・・と言うよりも、ブリティッシュHR史を
語る上でも欠かす事の出来ない歴史的名盤として知られる、'71年発表の3rdアルバム。
裏声やヴィブラートを自在に操り色彩豊かなハイトーンを繰り出すVo、ディストーションの効いた
オルガン・サウンドをもって楽曲の基盤を成すKey、剛柔兼ね備え雄弁に歌うG、そしてファルセットを
駆使した特徴的なコーラス・ワークなど、前2作での試行錯誤を経て、遂にURIAH HEEPならではの
HRサウンドを確立するに至った本作最大の聴き所は、やはり前述の名曲①であり③。
特に③の後半パートにおける、カオス渦巻くケン・ヘンズレーの「淡々と狂ってる」Keyプレイは圧巻。
一方でこの2曲の陰に隠れがちながら、高揚感に満ち溢れた劇的な②や、バンドの優れたポップ・センスが
確認できる④、ミック・ボックスが見事主役を張ったハード・チューン⑤といった、①③にも匹敵する
優れた楽曲が全編に敷き詰められた本作は、流石URIAH HEEPの代表作と謳われるだけの事はある充実っぷり。
それにしても、こんなアルバム作ったメンバーも凄いが、本作に『対自核』という邦題をつけた
日本のレコード会社の人もかなり凄いセンスの持ち主だよなぁ。


URIAH HEEP - Look at Yourself - July Morning ★★★ (2010-08-14 22:22:02)

まず「7月の朝」という邦題がいい。
10分以上に及ぶ長尺を全く気にさせない
叙情的且つドラマティックな曲展開もいい。
そして何より、尻上がりにカオスの数値を上げていく
ケン・ヘンズレーのKeyプレイがエキサイティング。


URIAH HEEP - Look at Yourself - Look at Yourself ★★★ (2010-08-14 22:30:27)

歪んだ音色で攻撃的に押し出してくるKey、
ハードなG、リズミックに疾走するリズム、
エキセントリックなハイトーンVoと
鮮烈な印象を残すファルセット・コーラス・・・と
URIAH HEEPの魅力がギュッと凝縮された名曲中の名曲。
URIAH HEEP未体験者はまずこの曲からどうぞ。
(“AGAINST THE ODDS"でもいいけど)


URIAH HEEP - Look at Yourself - Shadows of Grief ★★★ (2010-08-15 14:34:14)

イントロだけ聴くとちょっぴりDEEP PURPLEっぽいけど
メイン・リフを刻むのがKeyな辺りはやっぱりURIAH HEEP。
普段ケン・ヘンズレーの陰に隠れがちなミック・ボックスが
その存在感を主張する勇ましいGソロがカッコイイ。


URIAH HEEP - Official Bootleg Vol.Ⅲ Live in Kawasaki Japan 2010 ★★★ (2012-02-12 00:14:49)

'10年秋に行われたURIAH HEEPの来日公演は、個人的にその年のベスト・ライブに推したくなるほどの素晴しさでしたが、あの時の感動を鮮烈に蘇らせてくれるのが、10月24日(日)に川崎クラブチッタで繰り広げられたコンサートの模様をほぼフルセットで収録している、この2枚組実況録音盤。
タイトルこそ「BOOTLEG」となっているものの、クリアな音質は正規のライブ・アルバムと比較しても何ら遜色のないクオリティ(流石「公式」)で、顔の前で手をヒラヒラさせるあの奇妙なアクションが思い出されるミック・ボックスの楽しげなGプレイを筆頭に、メンバー(&ステージに出たり入ったり忙しかったミッキー“戦場カメラマン”ムーディ)の熱気溢れるパフォーマンスと、華麗なるボーカル・ハーモニーまでしっかりと再現された名曲の数々が余すところなく収められた本編を聴くと、気分はもうすっかりあの夜にタイム・スリップ。生で見た際は“CIRCLE OF HANDS”に甚く感動した覚えがありますが、こうして改まってCDで聴くと“LOVE IN SILENCE”のドラマティックな盛り上がりっぷりにも心打たれるものがありますね。
観客の歓声があまりフィーチュアされていない点には物足りなさを覚えますし、何より「なぜ(俺が行った)23日を音源化してくれなかったんだ!」と地団駄を踏みたくもなりますが、ともあれ現在のURAIH HEEPがライブ・アクトとして高い実力を誇っている事が良く分かる作品である事は間違いなし。「買い」の1枚ですよ。


URIAH HEEP - Outsider ★★ (2014-10-07 22:36:07)

膵臓癌により逝去したトレヴァー・ボルダー(B)に捧げられ、アルバム・タイトル『異端審問』を始め、収録各曲には大仰な邦題が冠されているURIAH HEEPの新作ですが、作品全体を覆うのは、気の合う仲間と自然体で作り上げたかのようなリラックスした空気。
意図して70年代HEEPサウンドの再現が試みられていた前2作に比べると、少々緊迫感が乏しい作り思え、購入当初こそあまりピンと来なかったのですが、時が経つにつれて遅効性のブリティッシュHRの魔力にじわじわと体の奥深くまで蝕まれ、気が付けばすっかりお気に入りの1枚に。
軽快に弾むOPナンバー①もよく聴けばインスト・パートはURIAH HEEPらしいドラマ性を帯びていますし、アップテンポで疾走する④⑦⑩や、シャッフル・リズムに“遠き日の安息”なる邦題がジャスト・フィットな⑧といった楽曲を聴けば分かる通り、肩の力を抜きつつも、ミック・ボックスのGプレイからバーニー・ショウの熱唱、フィル・ランゾンの鍵盤捌きまで、ベテラン・ミュージシャン達が織り成す味わい深い演奏と独特のコーラス・ワークがサウンドにフックを作り出していて、単に右から左へ聴き流すだけなんてことはさせません。
退屈な作品を作らないことにかけては定評のあるURIAH HEEPの連勝記録を、更に更新してくれる好盤でした。アートワークも最高ですよ。


URIAH HEEP - Raging Silence ★★ (2012-06-15 07:19:35)

バーニー・ショウ(Vo)&フィル・ランゾン(Key)という元GRANDPRIX組が加入し、以降20年に亘って続く磐石の布陣となったURIAH HEEPが'89年に発表した17thアルバム。
西側HRバンドとしては初となるソ連でのライブを成功裡に終わらせた勢いと、また、それに伴う英国でのURIAH HEEP再評価の機運の高まりに乗じて制作された・・・と書くと、何やら初期の作風に立ち返ったアルバムのように思われるかもしれませんが、実際はそんなことはなく、今回も路線としてはポップ・ロック・サウンド。いきなりARGENTのヒット曲のカヴァー①で幕が開く本編も思いっきり腰を砕けさせてくれます。
これといったキメ曲が見当たらず、その昔、購入した事をすっかり忘れて痛恨の2度買いをカマしてしまうぐらい自分の中では影の薄い本作ゆえ、他のURIAH HEEPの傑作群と比較するとどうしても評価が辛くなりがちですが、粘りの効いたミック・ボックスのGワークや、バーニーの熱唱、トレバー・ボルダー&リー・カースレイクのダイナミックなリズム隊の働きぶりは流石の聴き応え。また、早くもフィルが積極的に曲作りに関与しているだけあって、収録楽曲はポップであっても躍動感やダイナミズムまでが失われているわけではない。英国で高評価を受けたのは伊達じゃないと思わされるだけのクオリティはしっかりと備えています。
前任Voのピート・ゴルビーが提供してくれた②(こっちをOPナンバーにすれば良かったのに)、TV伝道師を皮肉った③、ミックのエモーショナルなGプレイが堪能できる⑩なんかは間違いなく優れた楽曲と言えましょう。尤も、個人的にこのアルバムで一番好きなのはLE ROUXの名曲のカヴァー⑨なんですけどね(えー)。
機会がありましたら彼らのアルバム『SO FIRED UP』も名盤なので是非どうぞ。