前作「WINGS OF TIME」とはVoが違うため、かなり変わった印象があります。新Voティッタ・タニは、前任者の線の細めのハイトーンとは異なり、熱く力強い歌唱を聴かせてくれて、その分楽曲のテンションが上がったと思います。前の人もヘタな人じゃ無かったけど、このVoチェンジはプラスになったかも。 楽曲はそんなに複雑な作りではないけど趣がプログレ・メタル風(なんじゃそりゃ?)な気がします。先日NEWアルバムを出したPOVERTY'S NO CRIMEやVANDEN PLUSに近い音楽性だと思いますが、それにしちゃあGがやたらネオクラ・フレーズをキメてくれるし、バロック調なアレンジをさりげなく付け加えるKeyが、バンドをありがちなプログレ・メタルでなく様式プログレとでもいうべき方向に向かわせてる気がします。しいて言えばSYMPHONY Xに近いのかな?特に⑤“Reason To Live"は曲の持つ緊張感とそのHM的なアプローチが似ていると思います。 そう、「ネオクラ化したDREAM THEATER」というと誉めすぎだから、「初期ATHENA化したSYMPHONY X」っていうと誉めてんだかなんだかわからないですね(笑)いや、かなりかっこいいですよ。
高校生の時に1stを聞いたときは、まだHM歴短かったのと、プログレってよくわかんなかったので、「それなりにかっこいいバンド」の一つでしかありませんでした。それから3~4年たって2ndの「IMAGES AND WORDS」を聴いてとにかく衝撃を受けましたね。当時はMETALLICAの「METALLICA」の後ということもあって巷にヘビーな音像をもつバンドは多くいましたが、このバンドはそのどれとも異なる異彩を放ったバンドでした。 そのHMらしさの象徴たる重さ・激しさ、複雑な曲展開、そこに乗るキャッチーでわかりやすいメロディ、感情移入過多ともとれる熱い熱いVo、そしてこの複雑な楽曲をいとも簡単に演奏してしまう楽器パート…。これらが高い次元で理想的に融合したのがこのアルバムです。これ以降増えたフォロワーや、そして自分達でさえも容易に越えることの出来ない金字塔を打ち立ててしまったと思います。その後1stを聴き返して改めてすごいバンドですごいアルバムだったと再認識しました。 その後、「AWAKE」、「FALLING INTO INFINITY」「METROPOLIS PT2 SCENES FROM A MEMORY」を発表しますが、どんどん深遠な世界に入っていき、敷居が高くなってしまったように思います。1st、2ndの頃にあったキャッチーさが減ったように感じるんですよね。音楽としては常に高いレベルの作品を提示してくれているとは思いますが、正直言って気軽に楽しめない作品が多いです。(評判いい「METROPOLIS2~」もいいアルバムだとは思うんだけどどうも入りこめない…) 「IMAGES AND WORDS]は15年のHM/HR歴の中でBEST3んび入るほど聴きこんだし気に入ってるアルバムです。自らが作った高いハードルを越えることが出来るかどうかがこのバンドの唯一にして最大の課題だと思います。 それだけ孤高のバンドなんだよなぁ…。
ボクはDREAM THEATERのライブは3回行っています。(初来日、2回目、Change of Seasonsリリース時)とにかく楽器パートの演奏技術の高さとパフォーマンスのインパクトは凄いですよ。一部で言われたジェイムズのライブパフォーマンスの低さも全く感じませんでした。ただ、インストゥルメント部分が多いDTの楽曲では、ジェイムズは舞台袖に引っ込んでしまうことが多かったですね。ただしそのことを気にする余裕もないほど、演奏部分で惹きつけられるライブです。ジョン・マイアングのBプレイなんてホント鳥肌モノにカッコいいです。ちょうど彼ら今来日して全国回ってるんですよね。現メンバーでの最新作以外の楽曲聴いてみたかったなー。
恐らくこれまでの人生の中で最も多く聴いたであろうアルバム。 正直言って1stを聴いた時の自分はまだ音楽的に耳が未熟だったため、良さがあまりわからなかった。雑誌等の評価は高かったものの、周囲の友人達と「どこがスゴいのかな?」などと言っていました。 そしてこの2nd。聴いた瞬間に衝撃が走りました。なんというバランス!メロディ・HM的な攻撃性・演奏技術の高さ・わかりやすいキャッチーな歌メロがこれ以上ないくらい絶妙なところで融合していて、アルバム最初から最後まで一瞬たりとも緊張感が途切れることがない! ①“Pull Me Under"⑥“Under A Glass Moon"では、HMとしての攻撃性・ヘビーさ。②“Another Day"⑧“Learning To Live"では、切なく叙情的な歌唱とさらにそれを煽る美しいメロディ。そして超名曲⑤“Metropolis-Part1"ではすべての要素が正に最高レベルで結合した珠玉のナンバーです。これまで彼らのライブには3回行きましたが、初来日公演が最も印象に残ってます。このアルバムの楽曲をいとも簡単に再現するのを見てホント腰抜かしそうになりました。 DREAM THEATERのアルバムでどれが最高作かと問われれば、間違いなく本作を挙げます。ジェイムズ・ラブリエの歌唱が一番活かされてるのがこのアルバムだと思います。まもなくリリースされるNEWアルバムでは彼の歌唱がかなりフィーチャーされてるらしいので、期待しています。まだこのアルバムを越える1枚には出会ったことがありませんが、これを越えることが出来るのは彼らだけだと信じています。
アルバムとしてのトータルの出来はとてつもなく高品質で、文句のつけようがない。ただし、「曲」としてのイメージが全く残らない…、そんな感じの1枚です。 2ndの超名曲“Metropolis Part1 The Miracle And The Sleeper"の続編にあたるストーリーに基づいたコンセプトアルバムですが、元々コンセプトアルバムって苦手なんですよね。似たような雰囲気の曲を何となくSEでつないでいっちょアガリ!ってイメージで…。個人的には楽曲単位で聴きたいので、アルバム1枚通して聴くことを強要されるコンセプトアルバムは趣旨から少し外れた存在だったんです。でも見事にこのアルバムはその思いをブチ壊してくれました(笑) まずそこかしこに聴いたことあるフレーズが散りばめられてること。こりゃ反則だわ。そして時に深遠に、時に情熱的にと見事に表情を使い分けるジェイムズの演じる役割の多彩さに感動。さらに一瞬たりとも気を抜くことを許さない張り詰めた緊張感に満ちた楽曲。すごい、スゴイ、凄い! でもこれはあくまでアルバム1枚を通して聴いたことが前提になっており、どれか1曲を抜き出すと、見事なまでにその魅力は半減します。連さんのいう「名曲無き名盤」というフレーズ、かなり同感です。まあこのようなコンセプトアルバムはそれこそアルバム1枚で1曲みたいなもんで、曲単位で語ろうとすること自体がナンセンスですけど。 これはまさに「聴く映画」です。ポップコーンとビールを持って、1時間強の彼らの世界に身を委ねましょう。
「Heading For Tomorrow」って鬼塚のテーマ曲じゃなかったでしたっけ?(記憶があいまい…) カイがHELLOWEENを辞めてまでやりたかった音がここにあります。本当なら多くのファンが「PINK BUBBLES GO APE」に求めたであろう音楽はこれだったんじゃないでしょうか。 でも、タイトル曲は「HALLOWEEN」「KEEPER OF THE SEVEN KEYS」と同じくらいの長さの曲ですが、いかんせん本家と比べると中ダルミしてますね。
同じくこのブート持ってます。 何よりも選曲が素晴らしいの一言に尽きます。この際、音質なんて多少のことは目をつぶります。客席録音ってことで、臨場感はやっぱりスゴいですね。 Liveでの“Halloween"、“Keeper Of The Seven Keys"を聴けるだけでかなりの価値があると思います。現ラインナップでは絶対にヤラないでしょうからね。 Liveでもアルバムと同じ歌唱が出来るキスクはホントにいいVoですね。 やはりHELLOWEENはこの頃が最高だったなーという懐古趣味に走ってしまう1枚。(2枚組だけど)
クレジットを見るに恐らくデンマーク出身のシンフォ・ブラックバンドです。 実は先日出張先のシドニーのCDショップでかかっていて、CRADLE OF FILTHの新作だと確信して店の人に聞いたら、このILLNATHという聞いたこともないバンドでした。「これは掘り出し物に違いない!」と思って買ってきたんですが、本日B!誌を買いに行ったdisc UNIONに山積みされてました。MCDと2枚組なところまで一緒じゃないかっ!(笑) 内容は、ホラー調を薄めにしたCRADLE OF FILTHってところでしょうか。アルバム全体を通して聴くと、Voの表現力の多彩さに気付くんですが、ところどころでの声質、歌いまわしがダニ・フィルスにそっくりなんですよ。あの個性溢れる喚き声が聴こえた瞬間、「あっ、CRADLE OF FILTH!」って思いましたもん。(ちなみに店内でかかっていたのは⑤“The Creators Biggest Pride") 演奏もタイトだし、音質もなかなかです。国内盤出るのも夢じゃない!? ⑥“Gloom Gathering"の様なシンフォニックで美しいインストを聴くと、このバンドのアレンジ力の高さがうかがい知れると思います。 そういえばこのILLNATHで満足しちゃってCRADLE OF FILTHの新作買ってないや…。
このバンドで好きな曲を順に挙げると①Hallowed Be Thy Name ②Run to the Hills ③が同着でNumber of the BeastとAces High なので、アルバムなら間違いなく「Number Of The Beast」です。 Voは文句なしでブルース・ディッキンソンです。今考えるとポール・ディアノとブレイズ・ベイリーってタイプ似てると思うんだけど、ブルース加入後のドラマティックな正統HM調の曲を歌うには2人とも技術が無さ過ぎですね。スティーブが、初期の頃にあったポールの持っていたパンキッシュなエナジーを求めてブレイズを加入させたのは分からなくもないけど、どー考えても失敗だったと思う。 評価の高いブルース復帰後の「BRAVE NEW WORLD」は、個人的にはブルースが戻ったという事実以外にはそんなに特筆することは無いかなーというのが正直な感想です。ブルースのソロの曲の方が魅力的に聴こえてしまうのはMAIDENファンとしては残念な限りです。 JUDASがある意味問題作を引っさげて戻ってきたのとは対照的で面白かったけど、ここまで大所帯の編成になったんだから、これまでと同じじゃなくて、このメンツでしか出来ないようなぶったまげる何かが欲しいですね。
ん?この曲が抜けてるとは!? 静かな始まりから徐々に盛り上がっていく様はかなりドラマティックで、個人的にはこのアルバム中、というよりI.MAIDENの全曲の中でもかなり好きな曲です。この曲はI.MAIDENにとっての“Achilles Last Stand"だと思うんだけどな~。 特にサビはかなり印象的で忘れられません。ま、ちょっと曲が長くて全くダレないとは言えないけど…。