ノルウェーの代表的な凶悪ブラック・メタルバンド、EMPEROR。 CRADLE OF FILTH,CHILDREN OF BODOM,NAGLFAR等のようないわゆる演出的ブラックではない、精神的にも悪魔崇拝に浸かった"本物"のブラック・メタルだ。 彼らは'90年代初め頃、MAYHEM,BURZUMらのメンバーとともにノルウェーからのキリスト教追放を目的とした悪魔信仰団体"INNER CIRCLE"を創設、徹底した悪魔主義、反キリスト的精神に基づき、キリスト教の迫害を行ってきた。実際に教会への放火、殺人、窃盗、墓地の十字架の破壊といった犯罪を実行し、刑務所に入れられ実刑判決で刑に服した(ユーロニモス殺人事件の約1年後、ドラマーが愛人の殺害容疑で14年の、ギタリストが教会放火幇助の容疑で8年の、さらにベーシストは窃盗等の容疑で5年の、それぞれ実刑判決が下されるという事件が相次いで起こり、ヴォーカリストのみが取り残されることになった)。しかし、他のメンバーはその出獄をただひたすら待ち、その活動を解散まで止める事はなかった。これがENPERORなのだ。 だからこそ、私は彼らの音楽が好きなのである。しかし、私は決して犯罪がいいと言っているのではない(世の中は犯罪が無いに越したことは無い)。その行為がここまで凄いというのであれば、当然音楽も凄くなくてはならないはずである。実際、彼らの音楽は普通のブルータル・デスに劣らない凄まじさを出している。北欧ブラック・メタルなので若干叙情的な部分も混じるが、激速ブラスト・ビートに魔界やドラキュラを髣髴させるようなサウンドを乗せて圧倒する。わかりやすくいえばグラインド・コアにインストが大きく取り入れられたものだといってよい。 お薦めのアルバムは3rd「闇の賛美歌」で、windows95のみ対応だが激烈プロモ・クリップのついたCD-ROM映像も収録されているので、是非見るべき。
'70年代ハード・ロック勃興期に登場した、世界最大級のHRバンド、DEEP PURPLE。彼らの全世界的な活躍により、それに影響を受けたミュージシャンが次々と登場していった。HR/HMを聴く人間の中で、彼らを知らないものはまず一人もいないだろう。その世界で最も有名と思われるリフや雑誌のタイトルとしても有名な超名曲である「BURN」をはじめ、「SMOKE ON THE WATER」 「HIGHWAY STAR」など、次々と現代にも及ぶ名曲を生み出していったのだった。 実は、彼らは私が洋楽を聴くきっかけとなったバンドである。最初の曲は「HIGHWAY STAR」だった。30年前という古さを全く感じさせない。現代の価値観で評価しても、高度なクリオティとなっている。 昨年、遂にジョン・ロードも脱退し、その後の行動がとても気に掛かるのだが…。
今日のデス/ブラック・メタルに多大な影響を及ぼしたスラッシュ・メタルバンド、SLAYER。'80年代中期以降、「スラッシュ四天王」と呼ばれたANTHRAX,MEGADETH,METALLICA,SLAYERのうち、SLAYERが最も過激度が高く、アンダーグラウンド、悪魔主義的な姿勢を示していた。 そんな彼らのサウンドのうち、特にハードで過激だと思われるのが、'86年発表の3rd「REIGN IN BLOOD」である。2ビートのきいた疾走感溢れる超高速テンポと、極端にまで歪ませた激速ギター・リフで、すべての曲が速い曲で構成されている。まさにスラッシュ・メタルの歴史に大きな名を残す怪作だ。 そして、彼らがいなければ、デス・メタルがこの世に登場することはもしかすると有り得なかったかも知れない。
SINERGYのギタリストとしても活躍中の、アレキシ・ライホ率いるブラック・メタル+北欧ネオ・クラシカル、CHILDREN OF BODOM。アレキシの超速弾きには本当に圧倒される。叙情的なメロディーを大幅に駆使しながら過激度を減少させていない点が彼らの素晴らしさだと思う。 ところで、SINERGYのところでも書いたが、彼はキンバリー・ゴスと既に結婚している。これについてだが、以前どっかのページ上で誰かがこの夫妻を「美男と野獣」と形容していた(笑)。この人はうまいと思いました(爆)。
スローパート&激速パートを巧みに織り交ぜた演出が素晴らしい。 もう、グチャグチャ、ドロドロである。また、この曲はリフのメロディーもいいと思う。 初期の頃の名曲の一つで、「HEARTWORK EP」にはデジタル再レコーディングして収録されている(こちらは若干テンポが遅いミックスとなっている)。 原題は「PYOSISIFIED~(STILL)ROTTEN TO THE GORE~」である。
アメリカ出身、2003年度「EXTREME THE DOJO」のナパーム・デスとの共演も決定した、ケツ&マ○コ(一応バンド名の日本語訳です)が'89年に発表した伝説の5643曲入りアルバム。いま、この5千曲以上収録のアルバムと聴いて、驚いた人もいるだろう。ここで、種明かしと考察をしてみよう。 つまり、こういうことだろう。実は、彼らは16曲を同時に演奏(重ね録り)している。そのため、どこで曲が区切られているのかが判別しにくい(ある1曲が終了しても他の15曲がまだその曲間の上に演奏されるから)。これがSIDE1で約7~8分続く。彼らの1曲の平均演奏時間はだいたい約1.5秒~5秒程度であるから、1トラックに約48曲という計算になる。SIDE1で約58トラック、これが2つあるから、48*58*2=5568、この数値に若干の修正を加えればおおよそ5600曲という計算になる(これは非常に大雑把な計算である。実際に1曲1曲を判別することは不可能なので、アルバムからだけでは厳密に調べることは不可能である)。 現在では入手不可能のなので、ベスト盤"THE EARLY YEARS 1988-1991"から聴くしかない。
全エクストリーム・ミュージック界の元祖、ナパーム・デス。凄い、としか表現の仕様がない。無数のジェシー&ミッチの超弾丸ヘヴィ・リフ、そして極限までスピード&パワーを高めたブラスト・ビート。「SCUM」のテンポがBPM約672といわれているから、このアルバムはそれよりも速く聴こえるのでBPM約700~800くらいはいくのではないかと思われる。前作「ENEMY OF THE MUSIC BUSINESS」も壮絶極まる物凄い内容だったが、今回もそれ以上の激しさという内容となっている。もはや、例えいくら世界広しといえども、ここまで過激な音楽を出来るのは彼らぐらいしかいないのではなかろうか。