08年発表の4th。 初めて彼らのCDを衝動買いした。何の先入観もない立場でこのCDを聴くと80年代スラッシュメタルに現代風のエキストリームなサウンドを組み込んでいるように聴こえる。僕が知ってる中ではTRIVIUMに近い印象だ。だから懐かしくもあり新しくもある、って印象。 1曲目のイントロが始まった時には何だか昔よく通っていた輸入盤屋のスピーカーから流れていた曲調に似てるなぁ~、と思ったし、何故かレコードの西ドイツ盤のあの独特な臭いを思い出してしまった(笑) 元々この手のサウンドは好きなので、全編通して楽しめたし“Forever In Your Hands"なんかはかなり個人的にはツボにハマッた。ただ残念なのはあまりにもコンパクトに全体がまとまり過ぎて、突破力・爆発力を感じない事。もっと破天荒でもいいと思う。 ただ衝動買いした割には上出来で結構満足はしています♪
83年発表の2nd。 今聴きなおすと随分「アオい」(誉めれば若々しい、未熟ともとれるという意味で)印象を受ける。その後のしっとりとした作風を知ってしまうと仕方ないことだが、その点でイマイチ感が僕の中では残ってしまう。 だけど、実は僕にとってこの作品が初めて買った彼女のレコードだったこともあり、愛着は一番ある作品なのだ。彼女の曲の中で最も好きな“Solitaire"、摩訶不思議なポップ感のある“Deep In The Dark"、そして名バラード“How Am I Supposed To Live Without You"、“Find Me"と今でも大好きな曲がここにはあるのだ。 秋の足音を感じる頃になると不思議と僕は彼女の声に帰っていく・・・・・
84年発表の6TH。 当時大ヒットしたこの作品だが、最近になってCDで初めて全編聴いてみた。確かにシングルヒットした超有名曲“Jump"、“Panama"、“Hot For Teacher"は安心して聴けるし、大ヒットも納得の名曲だと思うが、その他にこの曲もいいなぁ~、とかこんな名曲も他にあったの?的な再発見は残念ながら僕にはなかった。全部で30分程度っていうのも今の時代のCDの長さに慣れてしまうとちょっと物足りない気もする。 ただ僕の主戦場はNWOBHMだから馴染めないだけなのかも知れないし、世間一般的に名盤と呼ばれる事には何ら異論のない一枚でした。
03年発表の日本でのベスト盤。 っと言うよりも、1stとそれまでの未発表音源集、って言ったほうが適切か!?中心になっている“A TIME OF CHANGES "は85年に発表されたもので、NWOBHMの隆盛からは若干遅れたリリースとなったようで、レベルとしてはまあまあのレベル。印象に残るのは“Inferno"、メタリカもカバーした“Blitzkrieg"、“Armageddon"の3曲で、これはなかなかいい曲だと思う。個人的にこのCDで発見したのはDPの“Highway Star"のカバーを聴いた時、それまでVIRGIN STEELEの影響であのヘナチョコシャウトが流行ったのか、っと思っていたけれど、実はイアンギランの影響だったのね、これ聴くまで20年近く気づかなかった(笑)
07年発表の復活作。 音楽的には大人のブルージーなアメリカンハードロックで、今回は非常に落ち着いたムードが全編を支配している。既発の“Back To The Rhythm"、“Play On"などは懐かしい感じすらするし、JACKのソロの延長線上の“I'm Alive"は爽やかだ。ただ彼らの歴史を知るファンとしては“How Far Is Heaven ?"や“Just Yesterday"などを聴くと胸が締め付けられる思いがする・・・・ 全く彼らのことを知らないファンや速さや熱さを求めるファンにはちと退屈かもしれないが、もし彼らのことを追いかけられるなら、いつか人として彼らの心情を理解できる日が来る、と信じたい。苦渋を乗り越え新作を発表してくれた彼らに心から敬意と感謝を表したい。
06年発表の4th。 若いバンドにはよくあるけれど、一気に成長を遂げ、頭角を現してきた感のする良盤に仕上がっている。 前作はややもすれば単調な印象も全体的には受けたが、本作は全体を通して懐の深くなった楽曲が最後まで続く。作曲面はもちろんの事、ニクラスのVo面の成長著しい事が大きく影響しているように思う。特に“At The Graveyard"、“The Bite"、“Seize The Night"、“Children Of The Black Flame"が聴いていて心地良い。 今回も化けたが、次回さらにNWOBHMの新世代解釈の回答が聴けそうで楽しみに待ちたいところだ!
88年発表の4th。 彼ららしいかどうかは別にして、一枚のアルバムとして聴く分には非常に良質なハードロック作品だと思う。この手のサウンドとは相性のいいジョーのメロディセンスが抜群で、“Heaven Tonight"、“Dreaming"、“Crystal Ball"、“Now Is The Time"等パッとサビメロが浮かぶあたりはさすがだと思う。それまでの作品からすると多少ポップなのかな?って気もするけど、一般的には聴きやすくてこれが入門編としては最適だと思う。 MSGでいうと“ASSAULT ATTACK"みたいな位置づけではないでしょうか。
07年発表の17枚目のスタジオ盤。 “Unleash The Beast"以降完全蘇生し、勢いにのるSAXONがまたまた名盤を作り上げてきた! 前半の荒々しい3曲でパワー全開、続く哀愁漂う“Red Star Falling"は鳥肌モノの名曲だと思う。中盤はいつものSAXON節だが、安心して聴いていられるし、“Ashes To Ashes"の歌詞も是非読んで欲しいSAXON魂が綴られている。そしてラストは今やJUDAS PRIESTとSAXONしか醸し出せないであろう壮絶なブリティッシュヘヴィメタルソング“Atila The Hun"で締めくくられる。 全10曲(実質9曲)ってもの緊張感が保てて好感が持てる。 BON JOVIよりも随分年長者なのにいまだに衰え知らずのヘヴィメタルを貫き通しているこの姿勢を是非日本のファンには評価して欲しい。そして昔肩を並べてたIRON MAIDENに再び肉薄してきたその不撓不屈の精神を感じ取って欲しい。 鷲は再び時代の風を受け気高く舞い上がり、そして日出ずる国に舞い降りる! SAXON、最高だ!
87年発表のデビュー作品。 ACCEPT解散を受けての本作だったので、多くのファンはACCEPTの幻影を期待しての購入だったと思うけど、その期待は裏切られることなく、徹頭徹尾ジャーマンメタルしている。 ある意味、ACCEPTの核はここにあるのではないかとさえ思わされる充実振りで、“Go Back To Hell"なんかは感涙モノのACCEPTぶりだった。ただそれだけには終わらず、“They Want War"なんかのメランコリックな新しいバンドとしての一面も覗かせてくれる。これはなかなかの名盤だと思う。 彼らには失礼だけど、僕は短命に終わるのかな!?っと当時思っていたが、紆余曲折しながらも、バンドとしてはどんどん充実しているようだ。 新作も評判いいので、またこのバンド聴き直してみようかな、って懺悔もこめて最近思っています。