87年発表のデビュー作品。 この頃はアメリカのチャートではHR/HM勢が快進撃をしていて、彼らもイメージ的にはヘアーメタルバンド(特にPV)の最後の大物のような雰囲気で登場した。とは言えチープなロケンロールが多かったヘアーメタル勢よりはタテノリの古典的なアメリカンハードを基調としていただけに本物感はほかのバンドよりは格段にあったように思う。 聴き始め当初はやっぱりタテノリの“Welcome to the Jungle”や“Paradise City”ばかり聴いていたが、今となっては圧倒的に“Sweet Child O Mine”が好きだ。 もっと順調にコンスタントにアルバムを制作していてくれたら、この作品を軽く超えるようなモノを出せたんじゃないかなぁ~、っとちょっと残念な気もしますね。
2013年発表の20枚目のスタジオ盤。 前作“CALL TO ARMS”はそのジャケットも含め、イマイチ感があったが、本作はジャケットも含めクオリティの高い作品に仕上がっている。SAXONらしく世界各国の歴史的なモチーフをヒントにした重厚でシリアスなナンバーが前半怒涛のように繰り広げられる様は圧巻で、“Stand Up And Fight”辺りまでは一気に聴ける!ここまでは百点満点の出来だ。 ただ、この後の3曲が若干似ているので印象が被ってしまうのが残念だが、“INTO THE LABYRINTH”程ではない。ラストもSAXONが世界をまたに駆けて生きているバンドである事を痛感させられ、嬉しい限りである。 CDになってから収録曲が増える傾向になったが、結局アルバムトータルを緊張感を持って聴けるのは10曲、1時間以内であるような気がする。そう思えばSAXON側のこの作品の傾向は理にかなっている。いい曲を抜粋して聴けてる感じがして潔い! 今後も良質な作品を彼らには期待したい。