83年発表の全米大ヒット作品。 タイトルからしてHMっぽいが、それもそのはずミートローフのプロジューサーとして名高いJIM STEINMANがこの作品をプロジュースしてるんだから。彼の最大の特徴は長くて大仰な曲作り。その個性と彼女のハスキーでヒステリックなシャウトが見事に融合したのがこの作品の最大の売り、だ。タイトルトラックと全米で大ヒットした“Total Eclipse Of The Heart"などは若い今のファンでも十分に感動できるほどのHR然とした魅力に溢れている。 日本では「スクールウォーズ」が大ヒットしたので“Holding Out For A Hero"の方が圧倒的に有名だが、作品としては本作をお勧めしたい。
05年発表の通算5作目。 今回初めてMETALIUMを聴きましたが、印象としてはトニー・ムーア在籍時のRIOTやVICIOUS RUMORSにMANOWARを混ぜてジャーマン風に仕上げたような感じを受けた。方向性はいいし、各人の実力もあり、それまでのストーリーを知らなくても安心して聴ける。個人的には“Power Of Time"、“Demons Of Insanity"、“Destiny"あたりはお気に入りだ。 ただ、飛び抜けてこれ!っといった楽曲がない事と収録曲が多すぎる事はマイナス。でもまあB誌の77点は辛すぎ、僕なら82点くらいで及第点はクリアしていると思う。 特にこの手にはヘナチョコVoが多いんだけど、ここはその点安心して聴ける分評価できると思う。もう一皮剥けたらメジャー感出てくるような気もします。頑張ってね!
05年発表の日本では3作目、通算8作目となるのが本作。 毎回、誰かの歌真似を強要されているアンドレアス、今回はいきなりGRAVE DIGGERからスタートし、あちゃ~、っと声が出そうになる。わざわざそれはないだろう、って感じだ。 その後もRAGE,ACCEPT等の同郷の先輩の影響がモロわかりの曲が続く。熱心なジャーマンメタルのファンならいいが、そうでないならいい加減食傷気味になる。 EDGUYのようにもう少し柔軟性が作品に欲しいところだ。ただ、このバンドはカバーは結構聴けて、MANOWARの“The Gods Made Heavy Metal"は耳を引く。って事は演奏能力はあるって事だから、もっとオリジナルで魅力的なコンパクトでメロディアスなナンバー作りに励んで欲しいところだ。 結局日本盤3枚買ったけど、日本広しと言えども3枚持っている人って少ないんだろうなぁ。でもまあ将来的にはお宝に・・・なりそうな気がしないんですけど(笑)
05年発表の9th。 前作に引き続き非常に安定した高い実力に感嘆する一枚。イントロがPRIDEっぽい“City Of Lights"、この作品の中ではベストトラック“Too Sad To Cry"、中盤の名曲“Where Do We Go From Here"、ラストを飾る“Remember Me ?"とさすがの構成力で、B誌での90点評価は伊達ではない。 玄人受けするだけではあまりにももったいないバンドなんだけど、スリルやスピード、激しさを求める若いファンにはちと退屈なのかも知れない・・・、ただずっと持っていれば10年後にいいなぁこれ!って思わせるだけの力はこの作品にはあるよ。
84年発表の衝撃のデビュー作品。 MTVを中心としたカラフルでゴージャスな時代の幕開けにふさわしい登場をしたのが彼女。全くヒトを食ったような雰囲気、一時代を作ったハリウッドスマイル等新時代の到来を強く感じさせられた。楽曲的には大ヒット曲“Girls Just Want To Have Fun"、メロウな“Time After Time"が特に気に入っている。洋楽女性ポップ史上でも上位に食い込んでくる名盤中の名盤です! 初来日した時“Are You Genki ?"っと煽っていた彼女は本当にキュートでした。
87年発表の4TH。 彼らが最も勢いと貫禄があったのがこの頃で、特にそれを強く感じさせてくれるのがオープニングの“Wild Side"。アリーナクラスに成長し、どうだ!っと言わんばかりの曲調はさすがの一言。前作からの延長線上のヒットナンバー“Girls,Girls,Girls"もなかなか。メロウな“Nona"、“You're All I Need"も個人的にはお気に入りだ。 彼らの作品の中では1番人気になってもおかしくないと思ったのだが、意外に書き込みが少ないので逆にビックリ。是非今回の再編を機会にもっと注目を浴びて欲しい一作です!
89年発表のデビュー作品。 今となってはビッグネームになった彼らだが、この作品発表当時は知る人ぞ知るちょっとマニア好みの玄人集団って雰囲気だった。そのイメージを決定づけたのはやはりオープニングの“Addicted To That Rush"。こいつらすごいねぇ~、し放題かよ!?って感じだった。 もちろん続く楽曲群もレベルの高い曲ばかりで大満足な一枚。正直大ヒットしたのは次作以降ですが、個人的には圧倒的にこの作品を聴きなおす事の方が多い。若き日々の彼らのほとばしる才能の共演は正に圧巻、是非一聴をお奨めしたい。
89年発表の3rd。 北欧メタルが出し得る最大限のアメリカンテイストとのブレンドがこの作品だと思う。“Intuition"などはPOISON調丸出しの売れ線路線であるにも関わらず、独特の透明感溢れる名曲に仕上がっているあたりはもう驚異的ですらある。若干収録時間が短いかな?っと思う以外は全く不満の無い名盤中の名盤である。 ただバンド自体がこの作品を気に入っていたのかな?っとも正直思う。次作やその後のトニーの作品を聴いていると、むしろこの作品のイメージを払拭しようとしてるのではないかとさえ感じてしまう。ファンとしてはある意味“INTUITION PART 2"を彼に期待しすぎて、それが彼がその後出している作品に対して不満につながっている様な気がしてならない。ファンとトニーとの間にあるギャップはここから来ているんじゃないでしょうか?
94年発表の5th。 今となっては一番よく聴き返して聴くのがこの作品。シングルヒットした3曲はもちろんいいけど、結構気に入っているのが“I Still Remember"と“来年の夏も"等の情感こもった楽曲群。全体のバランスも他作と比べても非常に優れていると思う。 20代の頃は何の気なしに聴いていたが、30代になって聴くと彼女の歌詞って結構粘着質でゾクっとする恐さを内包している。いくら部下に美人OLがいてもこんな思いをさせてはいけないぞ!っと自戒・自重してしまう僕なのでした。
04年発表の4th。 初めて聴いた時はONSLAUGHTの“IN SEARCH OF SANITY"の時代に出たものの復刻盤かと思った程、80年代後半のスラッシュ寄りのパワーメタルのままで古臭いなぁ、ってな印象だった。ただ元々そんなサウンドは結構好きだし、このバンドっていいメロディセンスをしていると思う。アグレッシブでメロディアスな“The Power Within"、これは佳曲“Against The Wind"、押しの強いタイトルトラック“One Step Beyond"あたりは聴いていて気持ちがいい! 何か自分達の好きな音楽を時代とか流行りとか気にせず、何事にもモまれることなく作るとこうなるんじゃないかと感じる。 結局、オーストラリアの有袋動物って外敵が少ないためあの大陸で独特な進化を遂げた結果な訳だけど、彼らのサウンドを聴いていると、200年後くらいにはオーストラリアには独特のヘヴィメタルが出来上がっていそうな気がこれを聴いているとしてくる。是非ダーウィンに聴いてもらってご意見をお伺いしたい(笑)
85年発表の実質2枚目のフルレンスアルバム。 曲の詰めの甘さというか未熟感というか、今イチ傑作とは言い難いんだけど、このバンドが持っているポテンシャルは十二分に聴き取れる、そんな印象の作品だ。 アルバムタイトルの“Brave The Storm"のサビなんかは爽快感に溢れているし、哀愁漂う“Reflection"、“Was I Wrong?"はその後の名曲群を予感させるし、CDには収録されている“Behind Closed Doors"もめっけもんのいい曲だ。 SHYは決して順風満帆の活動を今までしているわけではないし、過去に輝かしく売れた実績はないが、常に高品質なメロディアスハードな作品をファンに提供してくれている。売れて欲しい、という気持ちは常に持っているが、彼らには今後も高品質な作品を届けて欲しい、という思いの方が強い。そうすればいつか陽が当たる事を信じ、これからも変わらず彼らを支持していくだろう。SHY?大好きだよ!
04年発表の過去の名曲のリメイク集。 何だか長州力のプロレスを観てるような錯覚に陥るのがこの作品のいいところ(笑)。ひたすらリキラリアットがこれでもか!って程飛んでくる、そしてサソリ固め、そのワンパターンの繰り返しが最後まで続く(笑)ファン以外の人が見るとつまんない試合なんだけど、ファンはそれが好きだったりする。だから思い入れによって評価は真っ二つになると思う。 個人的にはスラッシュメタルがハヤる以前からこの手のサウンドを体現していたところに凄さを感じるし、どうしようもなく“Violence And Force"、“Heavy Metal Maniac"、“Blackwitch"が好きだったりするので、今やスーパーヘヴィーローテーションで聴いている。前Voに愛着はあるけど、現Voも時々キングダイヤモンドするものの、中々の実力派でお気に入り。 やっぱりEXCITER全部集めちゃおうかな、ってそんな気にさせてくれるいい作品です!
84年発表の4th。 当時、日本では3枚目の“HAIL TO ENGLAND"が発売されなかったため、満を持しての発表という形になった。前々作から比較すると、曲自体が非常にコンパクトになり、聴きやすくなった。旧A面よりもむしろ“Sign Of The Hammer"から始まる旧B面の方が内容が充実している。 今のMANOWARの内容に近いのは旧B面の方だろう。 84年と言えば、LAメタル胎動期であり、このタイプの正統派HMには厳しい時代環境となっていったんだけれど、だからこそ今まで彼らが踏ん張りきれたのもこの作品の充実度があったからではないだろうか。