再結成アルバムが日本でも発売されたSTRYPER、まずはめでたい今日この頃だ。 で、肝心の中身はというと、マイケル・スウィートのソロの延長線上でちょっとダークがかった曲調と従来のハーモニーが美しい曲調が混在しているような内容になっていて、ある意味僕には予想通りの出来だった。 正直に言うと、TNTもそうであるように、何か今の路線には若干の違和感を感じてしまう。STRYPERのファンって若干ポップ過ぎたとしてもハーモニーの美しく明るい曲調の多い“In God We Trust"のような作品を期待しているように思う。本人達がその作品をどう思っているのかは知らないが、リスナーの立場からすると、あれが一つの理想形ではないだろうか? だから、最新作は嬉しさ半分、違和感半分のような印象になってしまっているような気がするのだ。 “In God We Trust"PART2を作れ!って言いたい訳じゃなく、本作よりももっと自分達の魅力を最大限に引き出した作品を今後聴かせて欲しいし、新しいチャレンジにしても等身大の延長線上であって欲しい、っと思ってます。似合ってればファンは新しい魅力でも受け入れると思うよ。 彼らに興味のあるファンはその辺どう感じてるんでしょうか?
05年発表の日本再デビュー2作目。 これを聴くと、前作が全世界で150万枚売れたというのも頷ける内容の充実度があると思う。全曲シングルカットできそうで、すでにベスト盤を聴いているんじゃないかとさえ勘違いしそうだ。哀メロ炸裂の“Shot"から始まり、中盤の“Immortal"、“Sail Away"、“Keep Your Heart Broken"の哀メロ3連発は強烈なインパクトがある!この手のメロハーの中では完成度トップクラスだろう。 是非、今年中に購入をお奨めしたい。 まあ、数少ない疑問としては“Dead Promises"って曲名はアルバムタイトル通りの“Hide From The Sun"でも分かりやすくて良かったんじゃないの?って事とVoの髪型って食べ残しの魚の骨が頭に突き刺さった野良猫のようにしか僕には見えないってしょうもない事ぐらいかな(笑)
05年発表の2nd。 前作からVo以外は全員JON OLIVA'S PAINに変わってしまったので心配していたが、サウンド的には前作の延長線上でクオリティも高くホッと安心の仕上がりになっている。 このバンドの真骨頂であるSENTENCEDや初期WHITESNAKEにも通じる荒涼とした虚無感漂う楽曲は、その歌詞も含めて相変らず圧倒的な存在感があるのが嬉しい。立ち上がりのWHITESNAKEの“Blindman"の現代版“In This Life"、これぞCⅡCな“Faces In The Dark"、タイトルトラック“The Middle Of Nowhere"、静かなラスト“Lost"の後半3曲は聴き応え十分!中盤にアメリカンタイプの曲が3曲揃っててここら辺りが新境地で新鮮な感じもする。 ちょっと残念なのはGのリフの元ネタが分かりすぎて、もっといいG居なかったのかなぁ~、ってとこだけかな。でもまあ余裕の合格点クリアでさすが!って出来です、満足ぞ。
80年発表の記念すべきデビュー作品。 そのアルバムジャケットからしても当時は西海岸出身のバンドかと勘違いする程、爽やかなサウンドが全編を覆っている。いかにも夏に聴いたら良いような清涼感漂う楽曲がそろっており、日本では男性よりもむしろ女性の方がファンが多かったのではないだろうか?この作品からは3曲ビッグヒットが誕生したが、僕は圧倒的にタイトルトラックの“Lost In Love"が好きだな。でも一時期RAINBOWの“Lost In Hollywood"とゴチャゴチャになっていた時もあったような・・・。どっちも日本では同時期に人気あったからね、混同してしまってました(笑)
87年に日本では3枚目として発表された作品。 RATTやMOTLEYなどと比べると遅れて出てきた感のある彼らだが、中身はいかにもLAメタルなバンドで、当時は随分かっこいいバンドのように映った。 彼らの得意なロックアンセム“United Nation"、哀愁のある“Somebody's Waiting"、心地良い“Calm Before The Storm"やたらタイトルが長い“I Said The Wrong Thing To The Right Girl"等結構聴き易くていいアルバムだと思うし、酷評される事が多いローン・キールのVoも僕は好きだ!中の上って感じかな!? 余談だが、妹が東京に修学旅行に行った際、何故か東京タワーでローン・キールと一緒に写真を撮って帰ってきた。お兄ちゃん、このヘビメタの人って誰?って写真を見せられた時にゃあ、ギャラクティカマグナムを喰らったような衝撃を覚えたよ(笑)女子高生っていつの世も得なのね・・・
05年発表の本邦デビュー作品。 B誌でも語られていた通り、アクセル・ローズやセバスチャン・バックの影響をモロに受けたVoスタイルで、今では珍しくなったLAメタル風の曲調をやっているスウェーデン出身の4人組のデビュー作である。 曲調はコンパクトでキャッチーにしてドライブ感もある。80年代を通り過ぎてきたファンなら懐かしいフレーバー満載だけど、さすがはスウェーデン出身なだけに、メロディーセンスはなかなかいい!LA.GUNS風の“Riot In Everyone"、BLACK`n'BLUEっぽい“Breakin' The Chain"、LEPS直系の“It's A Miracle"ラストにふさわしい“Back On Trakk"等非常に聴き応えがある。 ただ全体的に曲がコンパクトすぎて、あっと言う間に終わる感じで、もっと長く練った曲や今回はなかったバラードあたりを次作には入れて欲しい気がする。それとデイブの外見のキャラが他のメンバーと被っているのもマイナス。リーダーらしくその辺は差別化して欲しいところだ。 とは言え、将来的にはLEPSの“PYROMANIA"のような傑作を出すポテンシャルはあると思うよ!
05年発表の復活第4弾。 一聴した時の正直な感想は「ビミョ~!」って感じだった。全体的に勢いはある、がしかし彼らの最大の魅力のうちのひとつであるマイクのギターのリフから狂気が今回あまり聴き取れない。割と普通のスラッシュで何だかSLAYERもどきになってしまったなぁ~、って印象。 ただし、聴き込んでいくと全体的にはクオリティが落ちている訳ではなく、“The Alliance Of Hellhounds"は豪華だし、“Seeds Of Hate"、“Twist Of Fate"等聴く度に印象は良くなって行く。やはりこの手のバンドの中ではトップクラスなのは間違いないと思う。 ま、何て言うのかな、ワサビがイマイチ効いていない寿司を食っているような物足りなさがあるって感覚でしょうかね!?
87年発表の3rd。 前作で一気に人気が爆発した彼らの脂の乗り切った作品が本作。前作はMAIDEN調の正統派路線のスラッシュ的解釈、といった雰囲気だったが、本作ではいよいよ本領発揮のアメリカンスラッシュかくありき、っといった仕上がりになっている。タイトルトラックが今イチ乗り切らないのがもどかしいが、その後は彼ららしいリフ中心のハードコアな楽曲が気持ちよく並んでいる。 個人的には2ndの方が今となってはよく聴いているけど、これまたスラッシュの名作には違いないと思う。蛇足だけど、僕には“I Am The Law"のサビがどうしても「謝ろう!」っと聴こえて今イチ気合が入らないんですけど(笑)
04年発表の3rd。 1曲1曲の完成度は非常に高く、大仰なゴシックサウンドがハマる人には堪らない魅力を持った作品である。タイプ的にはNIGHTWISHと同系列だけど、大衆性が彼らよりも少なく、より様式美にこだわった印象を受ける。ただ1曲1曲は素晴らしいんだけど、通して聴くと印象が似た曲が多く、ひたすらOZZYの“Diary Of A Madman"を聴いてるような食傷感に襲われるのも事実。もう少しタイプの違った曲が何曲かあると申し分ない気がする。まっ、贅沢な悩みかな!? 個人的には“Beautiful Emptiness"、“Between Love And Fire"、“Degital Deceit"あたりがツボでした。好盤ですので、この手が好きな人は是非!
05年発表の作品。 ギタリストのプロジェクトとなると割と曲よりも弾きまくりに注目が集まる事が多いが、これは全くそんな面はなく、むしろ楽曲中心で自分の好みの音楽を気楽にプレーしているような印象だ。基本的には産業ロックそのものなんだけど、やはり北欧の人らしく透明感があり非常に耳障りの良い仕上がりになっている。 今回はこの手では有名なVoが多数参加していて、一聴するとオムニバスのような印象も受けるが、自分好みのVoを探すには「おいしい」作品なような気もする。気に入ったVoのバンドも聴いてみたくなるはずだ。 個人的には“While There Still Time"、何となくHEARTを想起させる2曲“High Above The Sky"、“Wherever You Go"が気に入りました。 刺激やスリルはないけど「和める」作品だと思います。熱い夏にはいいですね、これ・・・・
87年発表の再結成第2弾。 大物バンドの再結成となると、どうしても過去の遺産の幻影を求めるファンは多いと思うけど、これはいい意味でその期待を裏切った好盤である。 非常に洗練されたハードロックのムードが全編を覆い、楽曲のクオリティも高い。個人的には“Call Of The Wild"、“The Spanish Archer"、“Dead Or Alive"あたりがお気に入りだ。 彼らの場合、ハードロックのクラッシック、っと評される作品は70年代のものであるだろうし、歴史的にはそう評価されるのは当然だとは思うが、80年代後半に発表されたこの作品なんかも余裕を持って楽しみたいもんである。