87年に日本では3枚目として発表された作品。 RATTやMOTLEYなどと比べると遅れて出てきた感のある彼らだが、中身はいかにもLAメタルなバンドで、当時は随分かっこいいバンドのように映った。 彼らの得意なロックアンセム“United Nation"、哀愁のある“Somebody's Waiting"、心地良い“Calm Before The Storm"やたらタイトルが長い“I Said The Wrong Thing To The Right Girl"等結構聴き易くていいアルバムだと思うし、酷評される事が多いローン・キールのVoも僕は好きだ!中の上って感じかな!? 余談だが、妹が東京に修学旅行に行った際、何故か東京タワーでローン・キールと一緒に写真を撮って帰ってきた。お兄ちゃん、このヘビメタの人って誰?って写真を見せられた時にゃあ、ギャラクティカマグナムを喰らったような衝撃を覚えたよ(笑)女子高生っていつの世も得なのね・・・
84年発表のデビュー作品。 当時雑誌で「ヘッドフォンで聴くといろんなとこから音がでて結構面白い」っと読んだ記憶があり、00年再発のCDを買ってみたけど、正直そんなところは微塵も感じなかった(笑) カナダ産のバンドなんだけど、どっちかというとアメリカンタイプのハードロックで、出だしの“Heavy Metal Shuffle"からほぼ似たようなミドルテンポの曲が最後まで続く。雰囲気的には褒めればBULLET BOYSの“Smooth Up In Ya"みたいな曲が並んでいるんだけど、何とも退屈なんだなぁ~。まあ68点ってとこでしょうか。 で、このVoって高音域に入るとどことなく人見元基に似てるのよね。そこだけが聴きどころかな!?オフィシャルサイトもあるし、今でも再結成して頑張ってるみたいです。
88年発表の3rd。 PRIDEを聴いていると無性に懐かしくて聴きたくなったKILLERDWARFS。運良く中古屋で一発ツモ(笑)当時PVで観た“We Stand Alone"は今聴いてもキャッチーでいい曲だが、全体的には楽曲の魅力が乏しい。 いかにもカナダのB級LAメタルもどきなんだけど、8の“I'm Alive"はSAXONの“Red Line"によく似てるし、続く“Burn It Down"もこれまたSAXONもどきで、案外NWOBHMの影響も伺える。Voのキャラも相まって何だか憎めないB級作品なのである。 思い入れのない人にはど~って事ない作品と言われても仕方ないかなぁ。
88年のデビュー作品。 当時はZEPに似すぎている、と随分批判の多かった作品だけど、僕個人としてはZEP自体をそんなに聴いたことがなかったので、全く先入観なく聴けて、普通にいい作品だと思った。逆に元STONE FURYのレニーが脚光を浴びてラッキー、っていう感じだったかな。 楽曲的にはヘヴィーな“Living Out Of Touch"、名バラード“What Love Can Be"、力強いメロディが印象的な“Hideaway",“shout It Out"あたりがお奨め。今でもたまに聴きたくなる、そんな作品ですね、僕にとっては。
03年発表のミカエルのプロジェクトの1st。 彼の良さって日本で例えると、つんくやポルノグラフィ・サザンのようにどこかで昔聴いた事あるようなコテコテのメロディラインに自身の持つ良質なポップ感覚を生かしていく所にあるように感じている。 だから今回もプロジェクトとは言え基本ラインは洋楽懐メロ路線はいい意味で相変わらず、って印象だ。 まるでSHYの曲のような“Again And Again"、スティーブ・マンが得意そうな“Break The Chains"、そしてミカエルのお得意コテコテナンバー“The One"、“I Never Let You Go"、“Going Home"っと彼のファン、又は一般的な良質な洋楽ポップが好きなファンなら満足のいく楽曲が並ぶ。 ただプロジェクト名からも今回一発って雰囲気があるのがちょっと残念かな。 今年の中で言うと、PRIDEには及ばないがこれも上出来なメロディアスハードで、その手のファンは必聴の一枚でしょうね。
83年発表の2nd。 今聴きなおすと随分「アオい」(誉めれば若々しい、未熟ともとれるという意味で)印象を受ける。その後のしっとりとした作風を知ってしまうと仕方ないことだが、その点でイマイチ感が僕の中では残ってしまう。 だけど、実は僕にとってこの作品が初めて買った彼女のレコードだったこともあり、愛着は一番ある作品なのだ。彼女の曲の中で最も好きな“Solitaire"、摩訶不思議なポップ感のある“Deep In The Dark"、そして名バラード“How Am I Supposed To Live Without You"、“Find Me"と今でも大好きな曲がここにはあるのだ。 秋の足音を感じる頃になると不思議と僕は彼女の声に帰っていく・・・・・
93年に発表された彼女にとって7枚目のスタジオ盤。 80年代の初めから中期にかけて、全米で大ヒットを連発していた頃の溌剌としたポップな彼女ももちろん好きなんだけれども、シンディーローパーやマドンナに追いやられる形で主役から降りた後のしっとりとした落ち着きのあるヨーロピアンムードの曲を歌いこなす彼女も非常に魅力的だ。1、4、7、10、11と彼女のため息が聞こえてきそうなバラードは絶品である。特に10の「Mujer Contra Mujer」というスペイン語の曲が彼女のラテン系の曲との相性の良さを証明してくれている。僕のとっての癒し系NO1ヴォーカリストは彼女です。 ちなみにタイトルトラックはエリックマーチンのペンに寄るもので、その他マイケルボルトン等も曲提供してくれてます。
84年発表の3rd。 おそらく彼女の最大のヒットになったであろう作品で、当時は見事にメジャー化したなぁ、っと感心した記憶がある。特に彼女の代表作になった“The Lucky One"、“Self Control"の出だしの2曲は強烈なインパクトがある。加えて、その後の大人の女性路線の前触れでもあった“Will You Still Love Me Tomorrow"はそれまでになかったしっとりとした魅力を感じさせてくれる。 今でも、たまに引っ張り出して聴いてますね、この作品。
95年に発表された彼女のベスト盤。 キャリアの長い人を後追いするのは大変だけど、HM系ならその作品を一枚づつ聴いていった方がいいと思うが、彼女のようなポップシンガーならヒット曲中心のベストでもいいだろう。選曲自体もデビューから全てのアルバムを追随した僕が満足できるモノだから間違いなし!聴き所としては“Solitaire"、“The Power of love"、“How can I help You say Goodbye"で聴かれる伸びやかな高音と色気のあるしっとりとしたため息のようなヨーロピアンテイストな声。これ以降新作が出ていない(ハズ)彼女だが、秋になるとこの声が恋しくなってしまう・・・ 今頃この人何してるんだろうか、音楽活動してるんだったら新作を届けて欲しいものです。
87年発表の5枚目のスタジオ作品。 彼女の人気のピークはおそらく3枚目の“SELF CONTROL"頃で、健康的で溌剌としたポップなナンバーが全米でも支持されていた。しかしこの作品が出た頃はマドンナやプリンス、シンディーローパー等の妖艶なポップスが主流になり、この作品はあまり支持されなかったが、彼女がリリースした全作品の中で最もクオリティが高いのはこの作品だ。 “Over Love"、“shadow of Love"と大人のムード満点の出だしから彼女の女性としての成熟度を感じられるし、多くの女性シンガーがカバーしている“Power of Love"もひいきなしで彼女のヴァージョンが一番曲を表現出来ていると思う。 この頃から彼女のハスキーがかったVoは円熟味を増し、素晴らしい女性シンガーたり得たのとは正反対に全米チャートからは次第に姿を消していった。決して作品の内容とセールスがリンクしていないという好例がこの作品ではないだろうか・・・
このサイトのほとんどの人がこのバンドは後追い(僕もそう)だと思うけど、一番とっつき易いのが本作だと思う。 何せ超有名曲“Stairway To Heaven"が収録されているのだから、それだけで十分一枚分の価値がある。そしてハードロックの定番“Rock And Roll"、後にWHITESNAKE絡みで物議を醸し出す“Black Dog"と旧A面は正にスーパースター軍団状態である。ただ、旧B面は地味な印象もあり、旧B面を心底楽しめる人はその他の作品を聴いてもついていけるんじゃないでしょうか。 ま、何はともあれこれを聴いていないとハードロックファンからは小バカにされることは必死。是非聴いておこう!
まずLIONHEARTを全く知らない人の為に簡単に紹介すると、アイアンメイデンを脱退したデニスストラットンが中心になって結成したバンドで、その他の主要メンバーとしてロッキーニュートン、スティーブマン(LIONHEART解散後、共にMSGに参加)が在籍していました。バンド自体は80年にスタートしますが、デビュー作リリースには4年を要し「HOT TONIGHT」を一枚残しバンドは解散。99年に未発表曲を集めた「UNEARTHED RAIDERS OF THE LOST ARCHIVES」がリリースされたので、現在手に入るのはこの2枚です。 で、先日後者の作品について手厳しい書き込みをしましたが、その理由は以下に綴る気持ちからです。 若いファンがこれからLIONHEARTに興味を持ってくれてCDを探した時、99年発表の後者の方が手に入り易い。しかしこれは未発表曲ばかりで作品トータルとして新しいファンに魅力ある作品とは言えません。作品としては圧倒的に前者のほうが上です。という事は後者だけを聴いて「LIONHEARTってダルイわ!もうこれで十分かな。」っと思われるのがイヤだったんで、ちょっとキツメに書き込んだんです。 ただ、IMOGANさんやKUZUさんが指摘する通り音楽的価値は見出せると思いますので、あの部分は作品的価値と置き換えて読んでください。 長くなりましたが、結論は「HOT TONIGHT」を聴いて欲しい、って事です。 最後に、IMOGANさん、KUZUさんご意見ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。
20年発表の復活第2作。 前作はイマイチ煮え切らない感じだったが、本作は極上のメロディアスハードの名盤に仕上がった!このバンドの核たるデニス・ロッキー・スティーブの分厚いコーラスに実力者リースモールの歌唱が乗って、非常に心地の良いサウンドが展開される。 こういったメロディアスハードの場合、中盤に聴き疲れや飽きが来たりすることが個人的には多いんだけど、今回はその中盤が強力で変化のあるナンバーで固められていて、飽きるどころか益々彼らの世界に引っ張り込まれていく。本作の中ではハードな“Five Tribes”から一転してバラードの“Behind The Wall”そして極上にメロディアスでポップ風味な “All I Want Is You”、“Widows”、日本の事を歌った“Kingdom Of The East”と素晴らしい展開だと思う。 もちろんそれを挟む前後半も捨て曲などどこにもなく、重厚な出来栄えで完璧だ。個人的にはロッキーの作る曲が好きなので、後半の方が好みではあるけどね♪ また日本盤ならではの丁寧な奥村氏の解説にBAND MEMBER DISCOGRAPHYもついていて至れり尽くせりである。 デビュー作“HOT NIGHT”も名作ではあるが、あれが彼ららしかったか、っと問われると少しアメリカ寄り過ぎる気がする。ではどれが本来のLIONHEARTなのか?っと問われれば悩まず、本作と答えるだろう。長い道のりだったが、こういった作品を手掛けてくれてファンとしてはバンドに感謝しかない。ありがとうLIONHEART!