この作品が出た時はグラハム+様式美系ギタリストという事で「アルカトラスとどう違うの?」と内心思っていた。メンバーも褒めれば小さなスーパーバンド、悪く言えば寄せ集めの印象が強く、あまり期待していなかった。内容も確かにクリスのGの速弾きは驚いたが、だからって心に響いてくるものでもなく、“Since You've been gone"、“Somewhere over the Rainbow"も原曲より劣っている。どうせ長続きしないなこのバンド、と思っていたが案外頑張っているのでちょっと最近見直しています。
86年発表の2nd。 同時期に出たANGELDUSTの“Into The Dark Past”と比べれば随分と聴き劣りするけど、この時代の空気感を伝えるには十分な作品だと思う。 前半の3曲までは期待以上の出来で高揚感も高まるが、中盤以降は併殺打の連発で何故そ~なる?っといちいち説教したい気分にさせる。ラスト2曲はそれなりに聴けるだけに余計に中盤が残念だ。 ゲスト登場のリッチの息子も超凡打で、あ~あ、ってため息が漏れるのはもうご愛嬌のレベル♪ まあ、多くを期待しないで聴けば、スラッシュの原型が好きなファンなら楽しめると思う。 それ以外のファンはスルーしても問題なし(笑)
92年発表の9TH。 最近聴いたSTURM UND DRANGの“Fear Of The Dark"のカバーが気に入り、随分久し振りにこの作品を聞き直してみた。発売当初から買ってはいたんだけど、その当時は何とも退屈でほとんど聴いていなかったのだ。改めて聴き直してみたが、やっぱりMAIDENとしてのそれまでの曲のパンチ力がないように感じる。賛否両論あるが、僕にとっては3曲目から9曲目までは今でも?だった。唯一好きなのが“Judas Be My Guide"という点も今までと変わらない。MAIDENも好き、っというレベルのファンにはちょっと正直しんどいと思う。 MAIDENの作品を誰かに紹介するなら僕の場合、初期3作と“POWERSLAVE"になりますね、今でも・・・・・
SAXONファンの僕にとって彼らは目の上のたんこぶのような存在で、絶対認めたくないバンドでした。当時は真剣にSAXONの方が上だ、と信じていた。現に「POWER AND THE GLORY」と[PIECE OF MIND」ならいい勝負だと思う。しか~し、SAXONが「CRUSADER」を出し彼らがこのアルバムを出した段階で、完全敗北を認めざるを得ない状況となった。 その時の僕は漫画「ガラスの仮面」の姫川亜弓が再三北島マヤに才能を見せつけられる度に感じる敗北感とはこんな感覚なのだろうなぁ、と思わされた。(よくある、マヤったら怖い娘・・・っていうあの場面。) それほどこのアルバムは彼らの才能が生かされた名盤なのである。
彼らの3rdで、ここからブルースが加入するわけだけど、正直言ってやられた、っと思ったね。 ポールは確かに魅力的なVoで結構好きだけど、どこかパンクっぽいノリがあり、MAIDENがイマイチメジャー感がでなかったのも彼のVoスタイルのせいではないかと思う。が、ブルースには万人受けする正統派なメタルVoで、これはMAIDEN一皮むけたなぁ、っと当時感心した一枚。 出来の良さなら、もしかしてこれが一番良いんじゃないかとさえ思っている。 でもまぁ、“The Number Of The Beast"のPVをPureRockで観たときには、笑い死ぬかと思うくらい笑わせて頂きました(^o^)
05年発表のロブ復帰作。 作品の出来だけで判断すれば、上記のお二人のような意見が出てきても仕方がないかな、っと思います。これがJUDASでなかったら、大した話題になるような作品ではないでしょう。だけど、これは今のロブが復帰した後の作品だからこそ価値があるんです。僕には過去の遺産を食い潰しているんじゃなくて、それを見せつけている事にこそ凄さを感じざるを得ません。 “Lochness"の歌詞にある“This Legend Lives Through Centuries,Evoking History's Merories,Prevailing In Eternities On And On And On"の中に彼らの信念が貫かれているような気がします。あのロブのOn And Onの絶叫を聴いた時、僕はありがたい気持ちでいっぱいなりました。作品の出来というような表面的な事よりもっと大切なものがこの作品の中にはあるんじゃないでしょうか。
ある夏の日、友人Fが自転車で我が家に来るなり 「おい、殺人機械買ったんだ、一緒に聴こう!」 と僕の許可なく勝手に部屋に入るわレコードはかけるわ、絶好調にマイペースに振る舞った。しかも勝手にテープにダビングして一言 「おい、喜べ、お前の分も残すことを俺が許す!(こらこらここは僕の部屋だし、そのテープは僕のじゃないかよ)」 で、翌日学校に行くと昨日のうちに同様の被害者が3人いた。そしてみんなFにこう言った。 「おめーがKILLING MACHINEそのものじゃねーかよ(笑)」 その後出会ったJUDASのファンは何故かこのFタイプの奴が多い(笑) あ、サウンド?その当時はわからなかったけど、今では結構気に入って聴いてますよ。 月並みだけど“Hell Bent For Leather"、“Before The Dawn"が好きですね。 次回、友人Tの“Defenders Of The Faith"編、近日公開!
88年発表の11th。 JUDASの刻んだ時代の流れを気にせず、これだけをスポット的に聴けば、なんでこれが批判させているのだろう?と思うのは素直な感想だと思う。 楽曲は全体を通してハイクオリティだし、“Hard As Iron"や“Blood Red Skies"等今でも印象に残っている名曲も収録されている。中身は充実している。 が、しかしこれって前作が“TORBO"であるため、モダン化に対する批判に対し、簡単に元に戻してファンのご機嫌取りをしたような印象を当時受けた為、精神的に弱気に映ってしまったところに悲劇がある。 誰もが思った、“TORBO"は何だったの?失敗作って認めるってこと?そう思わせたところにこの作品も癇に障る結果となってしまったのである。だから旧来のファンが支持しない。 偉大なバンドは大変なのです、ファンが厳しいから・・・