MSGの中で初めて買ったLPがこれ。 黙示録の荘厳なMCから幕を開けるこのライブ盤こそ初期MSGの硬派なサウンドはRAINBOWと当時双璧だったことを如実に語ってくれる。これぞハードロックの基本“Armed and Ready"ポールレイモンドのkeyが印象的な“Cry for the Nations"大曲“Lost Horizons"そして“Into the Arena"と聴き所満載!Voについてはかなり修正されたからか全く下手とはこの時は思えなかった。 このアルバムを買った際もらったマイケルのポスターは未だに実家に貼ってある。学生時代目覚めるとそこにはフライングⅤを弾くマイケルシェンカー、リッチーブラックモア、ゲーリームーア、何故か菊池桃子が四方から目に飛び込んでくるのであった(笑)
MSGのライブアルバムとしてはやはり「ONE NIGHT AT BUDOKAN」の方が聴き応えがあるが、初心者がとっつき易いのはこっちのライブアルバムだと思います。なにせハードポップっぽくって聴きやすいし、単純に曲がかっこ良くてわかりやすい(笑) ただ残酷なのは「Doctor Doctor」、クラウスのVOが始まった途端、ファンなら「やっぱ全然ちがう!!」と思ってしまうからだ(笑) そして誰もが「クラウス、かけもちして下さい」と言上奉りたくなるのである、あー残酷(涙)
06年発表の25周年記念であり、来日記念でもあるアニバーサル作品。 随所に耳を引くギターソロが出てくるあたりはさすがだと思わされるが、いかんせん曲そのものが、その短さもあり未完成のような印象をどうしても受けてしまうのが少々残念な気がする。何だか描きかけの油絵を途中で見ているような気がしてしまうのだ。現Voについては白蛇さんチックで、なかなかいいと思う。これ聴いてると、コージーがグラハムと白蛇さんに声をかけた時に、ミイラ捕りがミイラになってなくて、白蛇さんがMSGに入ってたらどうなってたんだろう?って思いますね。ま、たらればの話をしてもしょうがないか・・・ 個人的には“Rock`n'Roll"と“Tell A Story"ばかり聴いてます。
00年発表の元STRPERのマイケルスウィートのソロ作品。 ソロアルバムの場合はバンドの枠に捉われない分自由な面もあるが、旧バンドのファンからすると散漫な印象に終わる危険もある諸刃の剣といった一面がどうしてもついてまわる。この作品もどちらかというと焦点が絞りきれずにイマイチ煮え切らない、という印象を僕は持っている。妙に今風のダークな雰囲気の曲など彼に似合うはずもなく、こんな曲を収録する必要はなかった、と感じる。むしろ“Lift My Head"、“Stone"のような昔から彼がやっていた曲の方が結局長持ちして、今でもよく聴く結果になってしまっているのはちょっと残念。できれば彼にはもう一度STRPER再結成に向けて欲しいんですけどね、無理なお願いなのでしょうか・・・
87年発表の4TH。 彼らが最も勢いと貫禄があったのがこの頃で、特にそれを強く感じさせてくれるのがオープニングの“Wild Side"。アリーナクラスに成長し、どうだ!っと言わんばかりの曲調はさすがの一言。前作からの延長線上のヒットナンバー“Girls,Girls,Girls"もなかなか。メロウな“Nona"、“You're All I Need"も個人的にはお気に入りだ。 彼らの作品の中では1番人気になってもおかしくないと思ったのだが、意外に書き込みが少ないので逆にビックリ。是非今回の再編を機会にもっと注目を浴びて欲しい一作です!
LAメタルの隆盛の幕開けを感じさせた彼らの2枚目。 正直、ベストヒットUSAで“Looks That kill"のPVを観た時は、あまりのおバカさんな雰囲気に頭痛がし、こんな奴らがいるから世間様はヘヴィメタルをバカにするんだろうなぁ、と思った。 ただ友人からもらったテープを聴くと、音的にはその後のモトリーと比較すると、非常にダークでアンダーグランドの雰囲気で結構マシな印象に戻った。 意外とACCEPTの“Restless And Wild"に全体的に似てたりするので、サウンド的には硬派だ。 まあ様式美好きのファンは彼らの登場には本当にブチ切れていたのが今となっては懐かしいですね。
89年発表のデビュー作品。 今となってはビッグネームになった彼らだが、この作品発表当時は知る人ぞ知るちょっとマニア好みの玄人集団って雰囲気だった。そのイメージを決定づけたのはやはりオープニングの“Addicted To That Rush"。こいつらすごいねぇ~、し放題かよ!?って感じだった。 もちろん続く楽曲群もレベルの高い曲ばかりで大満足な一枚。正直大ヒットしたのは次作以降ですが、個人的には圧倒的にこの作品を聴きなおす事の方が多い。若き日々の彼らのほとばしる才能の共演は正に圧巻、是非一聴をお奨めしたい。
04年発表の2rdで、日本では年内に2枚リリースとなった。 出だしの“Frozen To Lose It All"はなかなかいい曲で着実な成長を感じさせるが、ギターもっと弾けよ!って叫びたくなる“L.A.Feeding Fire"で大減速。中盤の“About My Sorrow"で立ち直り、ヴィレの強烈な個性を痛感させられる“Until You're Mine"、ラストを飾るにふさわしい“Angels Won't Lie"と及第点クリアな作品に仕上がっている。 だからこそ思うのだが、似たようなボーナストラックを何故4曲も収録する必要があるのだろうか?通して聴くとどうしても似た曲が多い、と言う不満につながってしまう。ない方がコンパクトにまとまってて聴きやすい。 作曲面、演奏力は正直未熟だけど、能力不足だとは思わない。まだまだフォローするんで、頑張ってね、期待してます。
日本でブレイクして本国アメリカでも後から火がつく、というパターンではBON JOVIがあまりにも有名だが、彼らより一足早くそれを体現したバンドがこのNIGHT RANGER。 当時は元オジーオズボーンバンドのブラッド率いる新星バンドということで、かなり注目されていたし、その期待通りの素晴らしいデビュー作品に仕上がっている。代表曲の“Don't Tell Me You Love Me"が当時アイドルで大人気だったシブガキ隊の「ゾッコンLove」にパくられているんじゃないか、という疑惑も結果的にはこの作品を後押しするいい結果をもたらしたのは、ラッキーだったと思う。おかげでかなりバンド名は浸透したわけだから・・・ 同じ売れ方をしたBON JOVIの最新作のジャケットを見ていると、なんとなくこの作品のジャケットを思い出してしまうあたりは因果応報ってとこでしょうかね。
83年発表の2nd。 デビュー作ではむしろ日本でしか売れなかったのか?というファンの猜疑心を持たせてしまったが、本作が堂々アメリカでブレイクしたので、日本のファンとしてはホっと胸を撫で下ろした一枚。 僕個人としても当時ブリティッシュ志向で暗めで疾走感のあるサウンドばかり聴いていたので、カラっと明るいアメリカンハードロックもいいなぁ~、と結構愛聴してたと思う。 聴き所としてはやはり今や代表曲となっている“Rock In America"、続く“Rumours In The Air"、シングルヒットした“Sister Christian"、そして個人的には一番好きな“When You Close Your Eyes"だ。 NIGHT RANGERなら断然これから聴いて欲しい!
04年発表の5TH。 前作よりも随分とシンフォニックなサウンドとなり、より幅広い層に支持させそうな作品に仕上がっている。曲によってはそのまま映画のサントラのようなものまであるのだから、大した大衆性だと感心させられる。楽曲単位ではリフがカッコイイ“Dark Chest Of Wonders"、男女Voの掛け合いが気持ちいい“Wish I Had An Angel"、いかにも今風の“Nemo"、大曲“Creek Mary's Blood"が耳をひく。これは明らかに名盤である! ただ、個人的には前作の時に書き込んだ嫌いな部分ってのが実はシンフォニックな部分だったので、そちらに大きく舵をとった本作は僕には少々つらいサウンドになってしまった。だから同世代でシンフォニックはどうも・・・、ってファンには向きません。あくまでも若いファン向きだし、それでいいんだと思います。