全編、ツインリードgを主体にした、疾走感のある楽曲(といっても、IRON MAIDEN 'Aces High'~HELLOWEEN 'Twilights Of The Gods'位の速さ)が詰まってます。メロディックで小気味良い、正統派/パワーメタルの音です。テーマは中世の勇者関係のみにあらず、バイキング関連(9曲目)、現代のテーマも有り(5曲目)、そこそこ填ってる。 バラードは無い代わりに、曲中の緩急を付けることで、ともすると平坦になりがちなアルバムに、上手く起伏を与えている。本作ではKey/Synthは飽くまで隠し味で、それらが大々的にフィーチュアされたイタリアン・クサメタルに慣れた耳には、ひょっとしたら派手さに欠ける印象を与えるかも知れない。即効性にはやや欠けるかも知れないけど、聴き込むにつれて僕は味が出てきた感がします。 正統派をお捜しの人にはお勧めできそうです。今後も楽しみなGroupではあります。
海外では必ずしも良い評価ばかりではなかったので、ちょっと心配しながら手を伸ばしてみました。僕もHIGASHIさんの仰るように、このGroupの持ち味はミディアムテンポのキャッチーでコンパクトな曲にあると思っていました。このアルバムでは、はっ!、とするメロディー、強烈なインパクトのある曲、は有るんです。が、マイナー調でHeavyな音がメインな本作から、何か「迷い」見たいなものを感じてしまいました。 THE FUGITIVEという曲、格好いい、けど、これはラナ・レーン(というより、エリック・ノーランダー氏)の影響が入ってるのかな。他の曲も、かなりテクニカルな面や複雑な展開を前面に出してる曲が有ったり、驚きました。彼らならではの部分も残っているとはいえ、新境地の開拓の為に、かなりの部分を失ってしまった気がします。ただし彼らの試みは、前向きに評価したいと思います。
うわ、なつかしーこのアルバム!! このCDがリリースされてた頃と言えば、丁度このころ、ハードコア・パンクからメタルのアプローチを取り始めたGroupがUSやUKから、ぼちぼち出てきていた頃だったかなと思います(ENGLISH DOGSや、そういえばSUICIDAL TENDENCIESやらもかな)。吐き捨て型Voを乗せた、つんのめり気味に疾走する曲調が、迫力満点。オープニングのLet There Be Deathが、脳天を直撃したのを覚えてます。ちなみに、ここのgも実は独特の味を持ってて、好きだったんです。
結構良かったッスね!!買って良かったです。 前作が元気なかったので、最初は「模様眺め」でした。でもC3さん達、なんとあのこ~いちさんまでが気に入ったのと、Titans Of Our Time を試聴して一発で気に入ったので、これはひょっとして...と思って買いました。 やっと、IRON SAVIORがピートのバンドになったなあ、と思いました。Kaiの作る曲も悪くはなかったんだけど、全部ピートの声の方が迫力があって格好いいと思ったので。最後まで途切れない緊張感、爽快な疾走感。あと、安心感。IRON SAVIORと言えば、この音、と言う感じ、特に間奏やイントロの音階を駆け上がるギターワーク。良いっすね~。
引き裂くような迫力のあるマイケル・ファーロングのVo、圧倒的な存在感と曲を盛り上げるのが素晴らしいディーン・カストロノヴォのDs、磨きを掛けた曲作り、テクニカルなg、全編分厚い音圧で疾走、漲る緊迫感、甘さを全く感じないながらも印象的なメロディー...。「パワーメタル」を凝縮した音が、この1枚に詰まっていた、と思います。ディーンにとってはまさしく「出世作」。 オープニングのMetal Fuel(in The Blood)で先制パンチ炸裂!!その後もMan Against Machine、Psychoradio、Spellshock、Reign of Terror、ドラマティックでHeavyなWe Rule The Night...立て続けに押し寄せる強烈Tuneの数々。RIOTの名作'Thundersteel'に先んじてリリースされ(本作は1987年リリース)、負けずとも劣らない、納得の1枚なんだけどね、僕には(^^)。 個人的には殿堂入りしている1枚。機会が有れば聴いてみてね。
本作は非常に意欲的に、当地(NORGE)シンフォ・ブラックGroup達のプログレッシブ的な手法を積極的に取り入れて、解りやすく美しいメロディーを配した、インパクトの強いアルバムと思います。プログレッシブ・ロックの手法を、ブラックメタル側から取り入れて昇華したと感じます。 デジタル的なアプローチが耳を引く1曲目から、テクニカルでかなりひねくれた、それでいて説得力のあるメロディーが立て続けに出て来ます。個人的には、1曲目(Kinetic)、4曲目(Collapse Generation)、7曲目(For to End Again)が気に入りました。7曲目の生ピアノの音色、ガラスのように透明でちょっと触れると壊れそうな、タペストリを思わせます。 懐の深さを感じさせる気がします。唯我独尊だった作品を出すと思われる(アルバムLa Masquerade Infernalを聴いてそう思いました)彼らにとっては、ひょっとしたら一番聴き手に近づいた1枚かも。2002年の僕的ベスト盤候補です。
前作Enlighten The Darknessから、約1年後に発表された、彼らの通算6作目。作風的には、前作のGothicにも通じる耽美的で美しいメロディーは残ってはいるが、前作に比べるとポイントをかなり絞り込んで、パートが少なくなっている。その代わり、前々作Bleedの元気良さが入り込んでいる。サビとAメロの対比は、強くなっている気がする。前作に比べると、メタリックな印象が強い。 サビのインパクトは相変わらず強い。良い曲も有る。僕はこれで結構気に入った!ただ、「ANGEL DUSTだったら、何から聴けばいい?」と訊かれたら、「Enlighten...がメロディアスでお奨め」と答えるつもり。
スイス出身の、メロディックでHeavyなGroup。Keyはあまり前面にでず、分厚いGuiterを押し出した音が印象的。MOTOLEYの'Kickstart...'辺りに通じる格好いい曲が、このアルバムのハイライト。 楽曲はコンパクトに纏まった、聞き所を押さえた佳曲が並ぶ。Hard drivin'な曲、ミドルテンポでしっかりした曲、もの悲しく美しいバラード、全体の緩急をうまく考えた構成も見事。Voは高音が良く伸びて、ちょっとハスキー。Heavyな音作りには負けておらず、曲の説得力を増している気がする。 僕が特に気に入ったのは、Why Don't You Call Me、ドライブ感有るThe Sun Will Shine、MSGの曲のような印象的なサビを持つTell Me、バラードTake My Hand。他の曲もなかなか。かなりお奨めです。
Brutal Death Metal寄りの、Melodic Death Metal。IN FLAMES程甘くなりすぎず、CANNIVAL CORPSEほど或る意味「無愛想」でもない。ただ、人によっては「中途半端」と感じる人もいるかも。複数の雑誌でも、賛否があった様に見受けられた。僕はこの音も結構好き。僕はもちろん「賛」。 33分間はとにかくあっという間に過ぎる。曲間が無く、次々に曲が飛び出してきて、そのどれもが程良いメロディーと、Brutal Deathに通じるリフとリズムの切れ味を持ち合わせている。
ジャケットからは、おとぎ話を子供に読み聴かせるような、落ち着いた暖かさが漂っている。それはまさに、この暖かくも胸を熱くするアルバムの全体を現している。時に語りかけるような、時に激しく訴えかけるような、ボブ・カトレイ氏の情感溢れる歌と、それを優しい音と詩で上手く支えているトニー・クラーキン氏。そして聞き所が一杯なこのアルバム、どこを切っても、ボブとトニーの暖かい音世界があふれ出てくる。 コンパクトでキャッチーでちょっとエッジのあるJust Like An Arrow、Two Hearts、ドラマティックなHow Far Jerusalem、タイトルTune On A Storyteller's Night、ドラマティックで胸を打つバラードLes Morts Dansant、The Last Dance。とにかく内容は素晴らしく濃い1枚と思います。
Swedish Viking Metalの3作目にして最終作。そして、僕は3作の中で一番気に入っています。3作とも良いメロディーを持っているんですが、本作は音圧感、スピード感、そしてメロディーの扇情力、これらが一番バランスが取れている気がします。 どの曲も迫力有るdeath声と、それに負けない分厚くもの悲しいバッキングの調和が見事。In The Crash Of Armsや、Chariots Of Powerという曲は、まさに彼らの持ち味の真骨頂と思います。最後に普通声で朗々と歌う曲がありますが、この曲こそ後にステファン氏がFALCONERでやりたいことを痛感させた曲じゃないかと思うんです。 今となっては、MITHOTYNを例えるなら、Death声のFALCONERです。FALCONERに参加した以外のメンバーも、確か激烈メロデスGroupを結成していた筈です。
ほぼ全編楽しめた僕からも言わせて♪ 確かにHot Tonightとの差は有るね。みんなにお勧めとはいかない。音は悪いし、曲の詰めが甘い部分もあるから。 でも、実はそこいらの「Popになりたい人達」に負けない、良いコンパクトなメロディーとコーラスラインは有るんだなっ!初期の初期、実はDisc1の11曲目までだと、Time For Love、Ace In The Hole、It Matter To Meは良いよ。Hot Tonight路線だと、Prisoner、Sweet Surrender、Heartbeat Radio(←この曲はみんな聴いて欲しいな!)、Don't Make A Fool Of Me、Angel of Love...良い曲有るよ。初期の曲は、WILDFIREの雰囲気に似てるかな。 商品価値に音楽的価値、うーん玉石混淆としてしまった2枚組一括、というのが、多少拙かったかな?余裕のある人向け。SANTERS(カナダの3人組Group)の再発見たく(1st~4thまでばら売りも可能)、欲しいところ、美味しいところを選べるように、区切って売れば良かったと思うね。決して音楽的価値がゼロだとは思わないよ(^^)
(2002年6月記入) 原曲はRAMONES 'Acid Eaters'収録の、When I Was Youngでした。原曲には、RIOT収録バージョンのような切れ味や疾走感はなくて、ゆったりしている分哀愁が強すぎて、なんて言うのかな「どろっ」とした感じ。(まあそうは言っても、RAMONESは結構ポップでコンパクトなもち味のある曲は多いけど) そんな曲を、手数が多くて切れ味爽快なバッキングと、醒めたRhettのVoとで、原曲にはない躍動感とメタリックな格好良さを与えて、元々この曲が持ち合わせていたであろう魅力をぐっと引き立てていると思います。 (2002年10月:元曲の出典について修正) 元曲は、Eric Burdon and The ANIMALS による、1967年リリースのアルバムWinds of Change収録、'When I Was Young'でした。出足の捻るようなツインリードのハーモニーはそのままに、本カバーは当時のRIOT独自の切れ味を付加した印象があります。ここで調べました。クレジットからして、間違いないと思います。http://theanimals.cjb.net/ ご指摘いただいたShowdownさんには感謝させていただくと共に、今後は原典の調査を確実にしてから、記入します。大変失礼しました。
B!ではあまり点数が伸びませんでしたが、僕はかなり気に入りました。 VAIN GLORY OPERAに続く彼らの4作目。前作の彼らならではの、劇的Operaテイストは若干陰をひそめてはいます。でも有る意味トビアスの「やっつけ仕事」によって、力を抜いて良いメロディーに集中できた分、「メロディーとパワー」に焦点を絞る事が出来、盛りだくさんだった前作に比べ、シンプルかつシャープな仕上がりになったと思います。前作の万華鏡のような音を期待すると、ややがっかりするかも知れないですね。 カルベロスさんの仰るとおり、良い曲は入っていますね!メロディーは綺麗だし、スピードに頼らなくても説得力は有ると思うので、一般メタルリスナーにもアピールする可能性は有ると思います。他にも、Arrows Fly、The Headless Game、美しいバラードLand of The Miracle他、全編美しいメロディーに溢れています。またこのシャープな方向性は決してフロックではなく、確実に後のAVANTASIAにも、前作の万華鏡Operaサウンドを加味した形で反映されていると思います。
SWEDISH Progressive Power Metal Groupの1st。DREAM THEATERの影響下にあるサウンドと思います。アルバム全体を貫くコンセプトは特にありません。楽曲はコンパクトに纏まっていて、耳を引く強い、でもどこか冷たい(と言うか醒めた)メロディーが印象的。伊藤師も仰ってますが、北欧の空気が育んだと思われる、独特の透明感がアルバム全体を支配していると思います。 僕がお薦めしたいのは、1、2、5、6(タイトルTume)、7です。特に5曲目(Ster Shooter Supreme)と7曲目(Archangel)が僕は気に入ってます。他の曲も粒ぞろい。
前作 'Chaos To Control'は良くも悪くも、彼らの迸るテクニックやフレーズセンスを上手く曲やメロディーの中に封じ込みきれなくて、「いいパーツは多いんだけど...」どこか消化不良を起こしているアルバム全体を皮肉にも良く現してしまっていた。 ところが本作は、引くべき所は引き、押す場所は全面に一気に押し出すところ、彼らの有る意味驚くべき成長の跡が、完全に整理し切った状態でアルバムに封じ込められている。特に、前作では無制御に近かったテクニックは、きちんとメロディーを引き立たせて、それを際立たせることに徹しているように感じる。プログレッシブ、且つテクニカル、そしてメロディアスで、心にまっすぐ届き易く、有る意味かなり解りやすい1枚。 これでも、彼らのポテンシャルを実はまだ完全に顕わしきっているとは言えないかも知れない。あまりにも曲のメロディーを重視していて、押さえ気味に感じられたから。ピッチャーに例えるなら、前作は力任せでボール先行、本作はストライクを狙って球速を押さえた感じか。そうは言っても僕は本作はかなり好きだが(気に入り度は4.5pts/out of 5)、次作に向けて何かを予感させてくれる、いい1枚と思う。
どうもこんにちは。 彼らはこのあとに、'Eye of the Storm'を、Music For Nationsからリリースしています。僕はこのThe Stormを未聴ですが、Eye Of the StormもJOURNEYの世界全開(といっても、Separate Ways収録曲にあるような、ハードに迫る曲は無いけど) ラインナップも、Kevin Chalfant、Ross Valory、Gregg Rolieと行った具合に、JOURNEY卒業生が要所を押さえてるようです。アルバムの評価は、B!で90点Overと、かなり高かったのを覚えています。 Eye of The Stormも確か日本でリリースされていたと思います。個人的には1曲毎に取り出してみたときは印象が良くても、アルバム全体で見たときには、ゆったりした明るい同じ曲調でほぼ統一されていて、メリハリに欠ける気がしました。ただし、曲単位で楽しむ分には、十分お勧めできます。輸入盤では、もしかしたらまだ有るかも知れません
出足がWHITESNAKE 「サーペンス・アルバス」収録の疾走曲(Children Of The Night等)を彷彿させる、バリバリした感触から、メロディックでスリリングなギターで既にガッツポーズもん。欧州的な雰囲気、どこか湿っぽい曲調、マイナー調で彩られた疾走感、HELLOISEのVoに似た(!)声質。機会が有ればどうぞ!
強烈でもの悲しいメロディーが、分厚いギターリフとクラシカルなギターソロ、かなりメロディックなKeyで彩られている。Voの絶唱が、今日の人間世界の悲哀を歌った詩を突きつけてくる。必ずしも単調ではないリズムパターンは、でも複雑過ぎることはなく、聴き手を突き放すどころか、変調子は聴き手の注意を曲に引きつけるのに有効に利いている。 ドラマティックな展開を持った、良いメロディーを擁した良い曲と思います。確かにDTやインギーの良いとこ取りの部分が見えたり、4分44秒から32秒出てくるkeyソロは実はUFO 'Love To Love'のイントロをリズムだけ変えてそのまま使ってたりするけど、僕は「彼らなりの解釈」「素材の使い方」は十分美味しくて、素材の持ち味をうまく生かしていて、大好きです。'Love To Love'は、まあ殆ど「時効」でも良いかな。良い曲っすよ。ちょっと「原典」がはっきり見えすぎるので、★★★には出来なかったね。惜しい!!
うわ...29さんチャレンジャーだ。僕は持ってはいたんだけど、「買え!」と強くお勧め出来るかなあ、と、ちょっと躊躇してました。サウンドは29さんの言う通り。 6人組のDANISH Speedmetal Group。個人的には、IRON FIREよりも気に入ってたりするんです。このGroupの弱点は、メインソングライターがVoを取っていて、それがか細くかなり弱いこと。このGroup、29さんもKeyの実力を高く買っておられますね、でも実はGも結構いい味だしているんですよ! 実はジョージ・リンチの影響下に有るのではないかな、なんて思ってます。僕はやはり、オープニングのThe Chance of Dying In A Dreamはいいですよ、お勧めします。 1stにあった強いインパクトを持った曲が、このアルバムには有りませんが、メロディーラインは悪くないので、僕も次作にはかなり期待してます。 また、Keyとgの相乗効果が次作で発揮されると、かなりのクオリティーが期待できそうです。