購入当時はよく聴きました。メロディーの良い佳曲は有りました、Passion Rule The Gameとか、Rythm Of Loveとかね。でもBlackout~Love At First Sting~World Wide Liveと、有る意味大きな山をバンドが越えた感があったので、これらのCD程は入れ込まなかった気がします。本作以前2~3作の持ち味が分かり易いように、アレンジをMetal者以外にも優しくしたのかなと言う気はしました。エッジのある曲は有るのですけど。また、本作からディーターの元を離れたんでしたっけ。 持ち味はそのまま、アレンジでちょっと冒険、そんな一枚な気がしました。
全体的にヒンヤリして、優しいメロディーがゆったり流れるような、ソロ女性Voをフーチュアした、曲調からGothicと言ってしまって良いかな、アルバムです。全体に、命の儚さみたいな雰囲気を盛り込んだ詩と音が織りなす、暗部に光を当てようとした世界観が支配的。Gothicに通じる、沈み込む感じがします。 AYREONでおなじみのアルイエン・ルカッセンが、彼の表現したかった音世界を完璧に表現するシンガーとして、彼女、Astrid Van Der Veenを見出したようです。彼女の声だけでなく、曲調と一体になった表現は、他の女声Gothic Vo.にも引けを取らないばかりか、全く聴き手を牛耳ってしまうかのよう。レコーディング時の彼女の年齢(14歳)に目が行きがちかもだけど、この際これは考えない方が良いかも。
北欧のGroupにも通じる透明感と、JUDAS PRIESTばりに研ぎ澄まされたサウンド、中高域を中心に曲調に良く合った伸びるVo、このアルバムのオープニングで、名刺代わりの強烈な一曲。 コード展開がMADISONのLay Down Your Armsに似ているな、とは思ったけど、まさか彼らがスウェーデンのバンドの影響を受けているとは考え難いし。でも、メロディーの強さはこのアルバムにあって、ピカイチ。 それにしても、彼らは結局最後まで、この曲を越えられていないような気がするんですね。この曲に、彼らのポテンシャルを感じてはいたんですが...
現時点では、彼らの最高傑作と言っても良いと思います。作り込んだと見られるメロディーと曲の展開。メロディーに説得力が増しているのは好材料。確かに疾走曲以外のインパクトが、やや落ちるのは多少残念ではありますが、過去の作品よりも確実にレベルアップしてるのは間違いないと思います。リズムチェンジを上手く取り入れてますし、女声の導入もおそらくまだ実験の域を出ないモノの、これからの予感を感じさせてくれます。全編、かなりドラマティックで、ギターオリエンテッドでパワー溢れる一枚と思います。 僕もやはりCantosが一番気に入りました。Keeper of Time - Eternal Championは元々彼らが持っていたProgressive方面の興味をパワーメタルで解釈した曲。曲間のソロは、これまでのGuiteristよりもなめらかさとクラシカルフレーバーを重視した感じ。ちょっと気になるのは、専任キ-ボーディストを要している割に、彼の見せ場が少ないこと。バッキングに撤して居ますね。
このアルバムがリリースされた直後、僕は直ぐには手を出さなかったんです。ジャケットがタイトルそのまんまの「目」だけで引いてしまったのと(その後、ジャケットはBon JoviのNew Jargyアルバムっぽいデザインに変更になったと思いました、確か)、前作Mind Over Matterがあまりにも個人的に「ハズレ」(音質がクリアすぎて軽すぎたのと、Metal然とした曲が楽しめなかった)だったので。 所が、何かの拍子に掴んだこのアルバムは、僕の琴線を引っ掻き捲ったのです。前作で無理にHeavinessに拘った力みが、完全に本作では消えていました。美しくて耳に残る判りやすいメロディーを、彼らの自然体で、適度なエッジともの悲しさと共に、ギュッとアルバムに詰め込んでいた、そんな感じがしました。 1曲目'Harder They Come'から、その良いメロディーはあふれ出して、Eye To Eyeはもう口ずさまずに入られない。そしてメロディーの煌めきが悲しくて眩しい'Love Is All You Need'。僕の手元にはLPしか無いです。いつかCDで買い直したいですね。
個人的には、メロディーの扇情力も、激しさも、ちょっと中途半端な印象が拭えない1枚な気がします。1stからずっと聴いているからそう感じたのかも。 ただ、このアルバムでレーベル(とロゴ)も変わったし、音楽的に彼らの転機となった1枚と思います。この1枚があるからこそ、その後のColony、Claymanといった、メロディーに特化した(割り切った)アルバムを出すことが出来た気がします。 IN FLAMESだと、このアルバムを最初に聴いても悪くないと思いますが、個人的には最新作や、完成度の高いメロデスのパイオニアと言っても良いJester's Raceをお奨めします。
ドイツ出身の新人メロディックハードロックGroupのデビュー作。流石AOR HEAVEN、良いメロディーを持ったGroupや音源を発掘するのが上手い。 明るいメロディーを擁した曲が皆無で、スウェーデン辺りのグループかと思わせるメランコリックな印象とメジャー感を与えている。どの曲も、適度なエッジとヘヴィネス、シャウトもあるVoを擁していることから、メタリックな感もある。強いメロディーを持ったメランコリックなコーラスが印象的。ツボを押さえて結構激しくエモーショナルなプレーを見せるG、手数は少ないものの透明感を育んでいるKey、タイトなリズム隊、バッキングもなかなか見事。ちょっとだけ惜しむらく、Vo.の音程が時に不安定だったり、感情移入がアンバランスな箇所が有るのが玉に瑕。まあ、コーラスでは気にならないけどね。 お奨め曲が満載。僕個人は、Trust Vs. Heart、タイトル曲Criticize The Truth、疾走感と北欧的でメランコリックなLike Never Before、強力なメロディーFool's Goldはお奨め。全編捨て曲がないのも立派。今後は彼ららしい良い癖を、どこまで強く発揮出来るかでしょうか。良いバンドと思います。
前半の疾走感に拘った曲作りと、スリリングで分厚いメロディックなギターリフ、ロブ・タイラント氏の深みのある熱唱が魅力的。リリースから相当経ってから購入したんですけど、心にまっすぐに届きました。やはり、オラフ・トーセン氏の曲作りが一気に開花した作品なのかなと思います。 Die For Freedom、Moonlight、そしてNew Horizon、ドラマティックな楽曲の嵐。しっとりと聴かせてくれるFalling Rain(僕はアコースティックバージョンの方が好き)。あと、特徴のあるリフ:ががっがががっっががっがががっ...が耳に引っかかります。
自然への賛美、賛歌が、愛に満ちた美しい旋律と歌声に贈られてきた、そんな感じです。東洋的な感触を持たせた曲もあって、他のメロディックなGroupとは全く違った感触があります。リリース当時は、僕はよく聴いていました。クリスチャンメタル以外に、自然や神への愛に満ちた、こんなCDって、今後果たして出会うことがあるだろうか?この1枚は、後にも先にも、貴重な1枚だと言えると思います。 ただ、全編Zenoのプレイはかなり抑えられてる印象が強い気がします。アルバムの印象を「賛美」に絞った結果かも知れません。でもゆったり聴かせる曲の中に、後に出てくるMeet Me At The Rainbowみたいな、ドライブしてエッジのある曲が有っても、アクセントになって良かったかな、と思ったこともあります。
メロディーに、ちょっとした捻りが感じられるような気がします。Sons of Societyへの伏線のようにも感じられました。ケルト風味を、ちょっと無理矢理ねじ込んだ感も無くは無いけど、ミスマッチまでは行かないのでOK。疾走感のある曲が多く、僕的にもかなり好きな1枚。アレンジにも依るのかも知れませんが、ひょっとして実は、Thundersteel並にテクニカルな1枚なのでは?ボビー氏の復帰の影響かあ、なるほど...。
本作リリース当時、まだバイク乗りだった僕は、自分のマシンにRIDEEN the NIGHTBRAKER と名付けてしまった!真夜中に疾走するマシンのBGMには、まさにぴったり(註:「族」では有りません、念のため)。 前作は「ん?Power感はまずまず、でもちょっと考えすぎ?」と感じたけど、本作では幾分シンプルに、Vo.の声質もあってややブルージーな感触が良かったと思います。Burnのカバー、Outlaw、Soldier、そしてNightbraker、聴き所一杯。前作までのVoの脱退は残念だけど、楽曲の完成度は本作も高いと思われ、僕には大好きな1枚なのです。
レニー・ウルフ氏の絶唱と、gの人のメロディーセンスが光る1枚。レニー氏の声質から、Zepクローンやら何やらと叩かれました(その割には、某雑誌のレビューはかなり好意的だったけど)。また、完璧にZep系の曲(Mama's Love)を入れてたりしたから、余計。でも、この1枚は、Zep風味が少ない、エッジのあるメロディアスな楽曲にこそ、魅力が濃縮されてた気がします。 Break Down The Wallは、まさにサビの部分が心に突き刺さった、僕には当時のMTV時代を象徴する音になりました。しっとり落ち着いたバラードShannon You Lose、もの悲しくレニーの絶唱が映える曲Burns Like A Star、高校時代、当時のMTV時代の、僕の想い出が詰まった1枚なのです。