HARLAN CAGEのKeyの人のプロジェクト的作品、といっても、メロディーには相当パワーと力を注いだであろう、聞き応えのある一枚。 USA出身なから、もっと大陸の湿っぽさを感じる。あまりUSの埃っぽさを感じない、いや皆無ではないけど、随分少ない。また、全体的に落ち着いた、ゆったりして、叙情的な部分が多い様に思います。Voも頑張って歌ってる部分は、力と感情がこもって好感。 1~2曲目はアメリカンだけど、聴き所は3曲目あたりから。ハイライトはNowhere To Run、Your Razor Is Sharpあたり。メロディー派で落ち着いた大人の音が好きな人には、きっと気に入って貰えるはずです。
1stよりもエッジを強調した感のあるアルバム。メロディーは1stと同様、埃っぽさを抑えて湿っぽさを湛えて、叙情を前面に出してます。一曲目のWhat's The Gameからして、本作はとっかかりが良い。ドラマティックなDark Cloud On The Horizon、転調から涙腺を刺激してくれます。
このアルバムがリリースされた直後、僕は直ぐには手を出さなかったんです。ジャケットがタイトルそのまんまの「目」だけで引いてしまったのと(その後、ジャケットはBon JoviのNew Jargyアルバムっぽいデザインに変更になったと思いました、確か)、前作Mind Over Matterがあまりにも個人的に「ハズレ」(音質がクリアすぎて軽すぎたのと、Metal然とした曲が楽しめなかった)だったので。 所が、何かの拍子に掴んだこのアルバムは、僕の琴線を引っ掻き捲ったのです。前作で無理にHeavinessに拘った力みが、完全に本作では消えていました。美しくて耳に残る判りやすいメロディーを、彼らの自然体で、適度なエッジともの悲しさと共に、ギュッとアルバムに詰め込んでいた、そんな感じがしました。 1曲目'Harder They Come'から、その良いメロディーはあふれ出して、Eye To Eyeはもう口ずさまずに入られない。そしてメロディーの煌めきが悲しくて眩しい'Love Is All You Need'。僕の手元にはLPしか無いです。いつかCDで買い直したいですね。
彼らの4作目にして、ついに出た彼ら最高の珠玉のバラード。とにかく悲しさにあふれたkeyが全体を支配していて、"Love Is All You Need..."という分厚くメロディアスで悲しすぎるサビで、一気に聞き手の涙腺を突き刺す感じ。彼らのメロディーセンスが開花したアルバムの中にあって、ひときわメロディーが強く、ハイライトとなっている。メロディーの強いバラードが好きな人には、是非聴いて欲しい1曲。
全体的にヒンヤリして、優しいメロディーがゆったり流れるような、ソロ女性Voをフーチュアした、曲調からGothicと言ってしまって良いかな、アルバムです。全体に、命の儚さみたいな雰囲気を盛り込んだ詩と音が織りなす、暗部に光を当てようとした世界観が支配的。Gothicに通じる、沈み込む感じがします。 AYREONでおなじみのアルイエン・ルカッセンが、彼の表現したかった音世界を完璧に表現するシンガーとして、彼女、Astrid Van Der Veenを見出したようです。彼女の声だけでなく、曲調と一体になった表現は、他の女声Gothic Vo.にも引けを取らないばかりか、全く聴き手を牛耳ってしまうかのよう。レコーディング時の彼女の年齢(14歳)に目が行きがちかもだけど、この際これは考えない方が良いかも。
遂に買いました。うわーーこれ全編、怒濤の分厚いパーティーロック一色!!超ハイテンションの、熱い熱い35分間、これでもかという「躁」のフルコースが待っていました。どの曲もずいぶんと分かり易い、一気のみで思わず鼻血が吹き出そうな、脳への吸収の良さは、今まで経験がないくらいですね。 単品で見た曲は、どれもシングルカットに堪えそうなくらいのメロディアスかつキャッチーで耳を掴んで離さない人なつっこいAnderwサウンドが出迎えてくれます。なんだか音階が、沖縄民謡に通じるような気がしたのは僕だけ?? Party Hard、It's Time To Party、She Is Beautifulは特に吸収が良かったです、気に入っちゃいました(^^) ただ、これは贅沢かも知れないけど、通しでガンガン聴くと、結構あっという間にお腹が膨れちゃう。メインディッシュがどかどか続くフルコースと言う趣、35分は「丁度良い」と思えてしまう。次作ってどうなってるんだろう??
SWEDISH Progressive Power Metal Groupの1st。DREAM THEATERの影響下にあるサウンドと思います。アルバム全体を貫くコンセプトは特にありません。楽曲はコンパクトに纏まっていて、耳を引く強い、でもどこか冷たい(と言うか醒めた)メロディーが印象的。伊藤師も仰ってますが、北欧の空気が育んだと思われる、独特の透明感がアルバム全体を支配していると思います。 僕がお薦めしたいのは、1、2、5、6(タイトルTume)、7です。特に5曲目(Ster Shooter Supreme)と7曲目(Archangel)が僕は気に入ってます。他の曲も粒ぞろい。
前作Enlighten The Darknessから、約1年後に発表された、彼らの通算6作目。作風的には、前作のGothicにも通じる耽美的で美しいメロディーは残ってはいるが、前作に比べるとポイントをかなり絞り込んで、パートが少なくなっている。その代わり、前々作Bleedの元気良さが入り込んでいる。サビとAメロの対比は、強くなっている気がする。前作に比べると、メタリックな印象が強い。 サビのインパクトは相変わらず強い。良い曲も有る。僕はこれで結構気に入った!ただ、「ANGEL DUSTだったら、何から聴けばいい?」と訊かれたら、「Enlighten...がメロディアスでお奨め」と答えるつもり。
当Groupのキーマン、ジェフ・ウォーター氏が、自身の出身国CANADAの偉大なGroup、RUSHに対する敬愛の念を表して、このアルバムを創作した、と言うことだったと思います。 前2作とは異なり、かなりメロウでメロディックなアプローチを持つ曲が耳を引きますが、War Zone、Set The World On Fire等のいかにもANNIHILATOR節も健在。双方の対比も含めて、僕的には彼らのアルバムの中では一番気に入っています。ジェフ氏の音楽的な懐の深さを感じることが出来るような気がします。
僕も最近買いました。B!で褒められてたっけな、と、で、偶々見たShopが安かったので、さくっと掴みました。 確かに、冗長な部分も見えますが、他の皆さんも仰るように、キラッと光るセンスやアイデアの豊富さが垣間見えました。「詰め込み過ぎ」というのは、いろんなバンドの1stにはありがちだし、まあ彼らもそうなのかな、と。あと、緩急もしっかり曲中に付けられたり、急の部分はかなりいける、と思いました。 僕も、RHAPSODYの影響というよりは、ANGRAとTheater Of SalvationのころのVIPERだと思いました。RHAPSOよりもあっさりしてますし、民族臭も盛り込んだり、聴き所あると思いますよ。Symphonic系の好きな人には、本作をとりあえず押さえておいて、後の成長を夢見る買い方をお奨めします。いや、結構楽しめましたよ。
本作は非常に意欲的に、当地(NORGE)シンフォ・ブラックGroup達のプログレッシブ的な手法を積極的に取り入れて、解りやすく美しいメロディーを配した、インパクトの強いアルバムと思います。プログレッシブ・ロックの手法を、ブラックメタル側から取り入れて昇華したと感じます。 デジタル的なアプローチが耳を引く1曲目から、テクニカルでかなりひねくれた、それでいて説得力のあるメロディーが立て続けに出て来ます。個人的には、1曲目(Kinetic)、4曲目(Collapse Generation)、7曲目(For to End Again)が気に入りました。7曲目の生ピアノの音色、ガラスのように透明でちょっと触れると壊れそうな、タペストリを思わせます。 懐の深さを感じさせる気がします。唯我独尊だった作品を出すと思われる(アルバムLa Masquerade Infernalを聴いてそう思いました)彼らにとっては、ひょっとしたら一番聴き手に近づいた1枚かも。2002年の僕的ベスト盤候補です。
輸入盤の感想です。イタリア出身、メロディックスピードメタルバンド、2作目。ラプソのようなエピック風味満載ではなくて、もっとパワフルなアプローチですね。1stはHELLOWEENみたいだなと思ったけど、本作は影響がそれほど大きいとは思いません。 勢いのある曲がちらほらあって、曲のバリエーションは他のグループよりも多そうです。ただそれが心に突き刺さるかというとそうでも無かったりして。まだいろんなことがやりたくて、焦点が絞れてないのかな、とも。いわゆるメロスピ・パワメタ風アプローチの曲はそれなりにこなれてる感があるのと、はっとするきれいなメロディー展開が疾走する感は爽快です。サビには、どの曲もなかなか印象的で盛り上がるメロディーを配してあります。 現時点ではまだ荒いなあ。Voののどの強さは認めるけど、ここでハイトーン要るのかな?とか思わせちゃダメだよぉ。ちらほら弱い曲も有って、良くも悪くもB級という感想です。が、見守ってると、いい事ありそうです。1曲目(Fire Set Us Free)、3曲目(The End Of The World)、7曲目(The Axe Is Coming)は彼らお得意ですね。4曲目、9曲目の味を深めていけば、良いバンドになりそうですけどね。
剛球一直線の、80年代Power/Thrashを復活させた彼らには、まずは拍手! プロダクションも申し分ないし、みなぎる緊張感は一瞬も緩むことがない。 とはいえ、これまでの作品程「湿り気」や「メロディー」の魅力と言う点では、本作はあまり重きを置いてないのかな? Fear Of TomorrowやBy Inheritanceあたりのメロディーとパワーの融合が在っても良かったと思うんだけど。B!レートはちょっと誉めすぎな様な気も。
本作は、METALLICA'Master Of Puppets'と一緒に買ってきて、同じくらいヘヴィーローテーションした記憶があります。 つんのめり気味のパンク譲りの切れ味抜群でスラッシーなリフ、独特の暗さと重さと湿り気、Voの耳障りな(良い意味で)ハスキーでざらっとした感触。プロダクションはドンマイでした。でも、彼らがThrashサウンドに載せた衝動は、確実に伝わってきました。
29さんが頑張ってご説明されているのは、気持ちがとても良くわかります^^彼らがリリースした3作の中では、僕も本作がベストなのではないかなと思います。 1stの凝った展開もちょっと残して、薄味のRHAPSODYよろしく、仰々しすぎない程度のドラマ性を持たせた、劇的なサウンドと思います。聴き所は、アルバム出足2~4曲目、個人的にはドラマティックに適度に疾走する2曲目は是非お勧めしたいと思います。中間に「ひけらかす」曲も見受けられますが、それでも曲(リズムパターン)のバラエティーを与えてくれていて、全編何度も聞きとおせます。締めくくりのNot Too Farの管楽器(クラリネット?)も、これまたいい味を出しているでは有りませんか。ファビオは、雇われっぽい位置づけながら、いい仕事していると思います。 あまり話題になりませんが、時間と共に埋もれ行く好盤だと思います。
NARNIA、Rivel Recordsの総帥でおなじみだけど今ひとつ地味っぽいCristian Rivelさん率いる、正統派Metalプロジェクト。全編、かなり聴き応えのある、図太くかっこいい曲が並んでいます。 出足のタイトル曲'The Calling'、3曲目の'Evil Or Divine'が特に気に入りました。いずれも70年代後半から80年代前半の、あのころのSABBATHやRAINBOWのリフや雰囲気が、とても新鮮に感じました。このジャンルが先輩バンドの「エクストリーム」な部分をデフォルメして届けることが多かったのに対し、耳障りのいい部分を、さらにいいメロディーをかぶせて、強い透明感のあるVoを乗せて、いい雰囲気を今に古臭くなく伝えてくれているのがうれしいと思います。 SWEETのカバーLove Is Like Oxygenも、全体からはやや浮き気味ながら、楽曲のよさとカバーセンスのよさとで、やっぱりはずしたくない存在感があります。全編、とても聴き応えのある、なかなか良いアルバムだと思いました。
あ、そうなんだ、再発。でも、指をくわえてみていたら、あっという間に廃盤になってしまうのがこのジャンルの常、ですから、ご注意を。 それにしても、懐かしいバンドです。僕はレンタルでPower From The Universeを聞くことが出来て、まぁまぁいいな~と思った記憶があります。オープニングのChopper Attackは文句なくかっこいいと思いました。ジャケットも僕は気に入りました。
何か、大きな予感を感じる音、と言う気がします。UKのツインリード5人編成。 Ds.を除くメンバーの全員がIRON MAIDENを気に入っていること、ここのメンバーの嗜好が、QUEENSRYCHE、RAINBOW、DEEP PURPLE、JUDAS PRIEST等スタンダードから、SYSTEM OF A DAWN、MACHINEHEAD等のモダン・ヘヴィネス系にまで造詣があることから、全ての彼らの影響ががっちり1枚に封じこれられていました。 音の印象と彼らの音楽的背景から、やはりUK-Metalを軸に、現代的なHeavinesと、QUEENSRYCHEらのプログレッシブ風味を少し取り入れた、かなり劇的且つアグレッシブな音を創造するのに成功していると思います。 今年の収穫では、かなり大きな手応えを感じます。また、今後のポテンシャルも十分、借り物とは全く無縁のもっと凄まじい音を、彼らは生み出しそうな気がします。今年彼らの音に触れられて良かった...。