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ACCEPT - Too Mean to Die - Too Mean to Die ★★★ (2022-04-27 17:11:40)

これぞアクセプト
逞しい漢メタルである


SACRILEGE(UK) - Behind the Realms of Madness ★★★ (2022-04-27 17:08:05)

スラッシュメタル後進国だった日本だけに、今以てマイナーな存在に終わっている、英国産極悪クロスオーバースラッシュメタルバンドの記念すべき1st。DISCHARGEとSLAYERの融合等と例えられる機会の多い今作は実に独創的なウネリと凶暴性を有している。闇に魅入られたサバスティカルな地を這う蠢き、峻烈なるビートと刺激的な音像、そのヒステリックで暴力的なサウンドながら、英国由来の湿り気のある根暗な感性を楽曲にドップリと落とし込み、単なる過激さ命のハードコアパンクストは一線を画す高い音楽性を披露しています。
紅一点の女性シンガー、リンダ”タム”シンプソンも無駄に凄むことなく咆哮、その刺激的な歌声はパンキッシュな感性に彩られ迫力十分。このバンドの個性は音のみにあらず、やはり女性シンガーを立てた事が大きいだろう。
アルバム毎に音楽性はチェンジするために、少々混乱を招く可能性もあるが、ここで聴ける純粋無垢な弾け飛ぶ感性、ハードコアパンクストとして鍛えられたバンドが次に邂逅したのが新進気鋭のスラッシュだったという事なのだろう。
こうして改めて聴くと、このバンドがいかに後続に影響を及ぼしたかが伺いしてる。それ故に、知名度の低さにもどかしい思いを味わうが、今やカタログ雑誌を買いながら音楽を聴く時代でもないので、再考される機会もあるでしょう。

この野蛮で刺激的なサウンドながら、英国由来のねっとりとした情緒とダークな質感、暗く湿った音像を切り裂く破れ被れな演奏、安易にクロスオーバースラッシュメタルという言葉を使いたくない、唯一無二の個性を有している。○○からの影響を高次元でやり切ったバンドのセンスに脱帽です。

今ではデモ音源プラスで復刻盤も出ているのでマニアならずとも手に取って欲しい、歴史に埋もれている名盤でしょう。


HEART LINE - Back in the Game ★★ (2022-04-26 18:33:02)

詳しいバイオはさっぱりだがフランス産のメロディアスHM/HRバンドの1st。正直、音だけ聴けばアメリカン志向のAORサウンドであり、TOTOやジャーニー、フォリナーと言ったあたりを想起させるスタイルに終始しており個性は見いだせない。
ましてやフランスから、こういうベタなロックバンドが出てくる土壌があったのかと、フランスのシーンに疎いワタクシには驚きですが、ある意味、ベタを全力でやり切っているので、上記したバンドが好きな人ならば大いに楽しめるでしょう。
この手の楽曲を歌うには、少々かみ合わせの悪い声質のシンガーだとは思うが、そこも許容範囲を逸脱したとは思えないので、唄モノマニアならば、大いに楽しめるでしょう。ベタに敵う物なし、時代の移り変わりを感じさせない音楽性、ハードさと繊細さが優しく包み込んでいます。


PARIAH - Unity ★★ (2022-04-25 20:11:12)

知らない内に3枚目のアルバムを1997年にリリースしていました。時代の流れもあり唐突感も強く最初は不安になりましたが、参加メンバーが熱い。ラス・ティピンズ、スティーブ・ラムゼイの2枚看板にベースは盟友グレアム・イングリッシュ、ドラムも懐かしのSatan組でありBattleaxeのイアン・マコーマック、そしてシンガーはTysondogのアラン・ハンターというNWOBHM軍団勢揃いの裏豪華ラインナップに興奮を覚えるでしょう。
かつてはスラッシーなスピードメタルで鳴らしたバンドでしたが、ここではSkycladなどを通過してきただけに、それなりに音楽的な変遷はある、しかし、それは1997年という時代に乗じたモノではない、実にトレンドを否定した古典スタイルに固執している。Loudnessのクレイジーナイトみたいなノリの良いナンバーもあるし、展開に拘ったプログレテイストまで巧みに盛り込み英国流儀で仕上げた構成は、正に真性NWOBHMとしての魅力が満載、荒々しい攻撃性は成りを潜めたが、違う意味でバンドの魅力を解放。

もっと厳つくストレートに鉄下駄を履いてワチャワチャ走り出す剛毅なモノを期待していただけに肩すかし感は否めないが、そういう固定概念を持たないマニアにはグッと味が染みてくる一枚でしょう。
もう少しビシャビシャに濡れた英国流儀でも良かったと思うけどねぇ。そういうアングラ地下室感を感じさせないスッキリとした味わいも好悪を分けるでしょう。時代に即さない古典スタイル、若い人には伝わらないかも知れないが、一定の需要はあるスタイルであろう。


SKID ROW - 18 & Life 2015 ★★★ (2022-04-23 22:01:03)

一瞬リードヴォーカルの座についたトニー・ハーネル
このバンドはどうしてもセバスチャン・バックのイメージが強いので流石のトニーでも分が悪い
しかしオリジナルを唄っているのはマット・ファロンである
そういう意味ではトニー・ハーネルが唄うヴァージョンも素晴らしい
何よりキレイなハイトーンだけではない男臭さも加味されたワイルドヴォイスはセクシーでクリアーだ
このラインナップで新作を聴いてみたかった


KENT HILLI - Vital 4 - More Than Meets the Eye ★★★ (2022-04-23 21:48:19)

見事な唄いっぷりですねぇ
ジョーイが憑依していますよ
力の入った唄い回しもソックリです


KENT HILLI - Vital 4 - Losing You ★★★ (2022-04-23 21:45:46)

ジョー・リン・ターナーの1stソロからオープニングナンバーをカヴァー
センスのある選曲です
オリジナルの良さを壊さない完コピ大会ぶりも好印象
エエ曲ですねぇ


VICTORY - Hungry Hearts - Hungry Hearts ★★★ (2022-04-22 12:30:35)

派手さに埋没しない歯ごたえのあるミドルナンバー
しかしメジャーな感性も有しており
このバンドが秘めていた可能性を強く感じます
ド派手に走るわけでも軽快なパーティーロックでもないが
大地を踏み鳴らすメジャーロックアンセムであることに代わりは無い
前後の曲の試聴感を爆上げしているのもポイントだ


VICTORY - Hungry Hearts ★★★ (2022-04-22 12:27:41)

メタルバブル湧き上がる1987年、多国籍な感性を生かしたジャーマンロックは実にワールドワイドな音楽性を披露。その癖のないストレートな作り込みとスケールの大きいダイナミックなロックは売れそうな勢いが充満しており、何かきっかけを掴めば大爆発しそうな雰囲気はある。結局、シングルカットされるも導火線に火をつける事にはならず、大きな話題を提供したとは言えないのだが、コンパクトにまとめ上げた楽曲は、どれもがシンプルにカッコイイ。歯切れの良いリズムとリフワーク、適度に見せ場を作るギターソロ、男臭いサウンドとメジャーな質感を巧みに混ぜ込み、チャーリーのハスキーヴォイスが力強く歌い上げる様にグッときます。
けして売れることを否定しないが、ロックな芯の太さを損なわないバンドサウンドの旨味、そのバランス感覚に唸りますね。

少々、アメリカン過ぎる、欧州的な情緒を増やした方がジャーマンらしい、これならアメリカのバンドで良いぞと、どっちつかずな印象で黙殺された感の強い今作だが、こうして時代が過ぎた今、果たしてそういった評価で終わる作風だったのかと思いますね。

80年代的メジャーサウンドと洗練された硬派なロックサウンドによる華麗なる融合、軽やかなミックスと歯ごたえのあるシンプルリズム、やはり生真面目なジャーマンらしさも存分にあり、大陸的なグルーブを持ち入りアメリカのバンドでは出せない、ワビサビがあるしヨーロピアンな風は吹いている。今作の味付けをブライトなモノに仕上げたのは、コンパクトさだろう。もう少しコクを出して欲しかったのだが、こういう味付けも戦略だと思う。そういう意味では正解だった。


ETERNAL FLAME - Smoke On The Mountain - I Believe In This Miracle (feat. Mark Boals) ★★★ (2022-04-21 18:07:32)

なんかしょうも無い内容の歌詞だが
マーク・ボールズが唄うと高貴に感じますよね
こぶしの効いたハイトーン
衰えはあるかも知れないが老獪なテクニックを駆使してやり切っています
主役はマークです


ETERNAL FLAME - Smoke On The Mountain - Got A Rock & Roll Fever (feat. Goran Edman) ★★★ (2022-04-21 18:04:39)

ヴォイスオブクリスタル
北欧メタルを代表するシンガーであるヨラン・エドマンの登場
あらゆるタイプの楽曲を料理するヨランの歌声に魅了
オマージュ全開の楽曲も組み立て方を工夫
でも唐突に終わるのはツメの甘さですよね
そこも込みでマイケルなのである


ETERNAL FLAME - Smoke On The Mountain - Smoke On The Mountain (feat. Mark Boals) ★★★ (2022-04-21 18:00:21)

唄うはマーク・ボールズ
彼のハイトーンはネオクラタイプの楽曲によく似合う
誰かに怒られそうな曲なのだが
このやり口がマイケル・シンクルなのだと言いたい
ネタバレ必死の楽曲構成
恐るべし


ETERNAL FLAME - Desire ★★★ (2022-04-21 17:55:51)

現在はMichael Schinkel's Eternal Flameで知られる、ギタリスト兼ヴォーカルを担当するドイツ人アーティスト、マイケル・シンケル率いる叙情派HM/HRバンドの1st。バンド名からも醸し出される○○臭、音源を聴く前から音が聞こえてきそうですが、その期待に応えるような叙情派路線を踏襲、そこにマイルドな感性も持ち込み陽性な部分もアピール、硬軟交えたサウンドは大衆性も完備しており、日本人好みの音楽性を展開している。
このバンド、全体的な質は高い、楽曲構成など、ベタではあるがツボを押さえている。突出した魅力は少ないのかも知れないが欧州的な陰りのあるメロディと、ジャーマン仕込みの生真面目さとパワー、伝統的なヘヴィメタルのマナーを守る姿勢も素晴らしいし、アクセル・ルディ・ペルらと同系統と言えるのだが、ギタリストとしての個性というのか技術的に引っ張れるだけの腕がないのがチョイとキツいのだが、そこも込みで楽しめるマニアにとっては、頼もしい存在となるでしょうね。

時代は1999年、正統派メタルが壊滅した時代に、類型的でどこかで聴いたような楽曲が満載であろうと、一筋の光を魅せてくれた存在だったのも事実。スクラップアンドビルド方式を採用しているが為に、どの曲にもフックがあり聴かせてくる。あとは個性を磨くことが最大のポイントだったろう。枚数は多くないが、このバンド名義で4枚ほどアルバムをリリースしています。
正統派メタルが好きな方なら是非ともトライして欲しいバンド。無理に購入しなくとも、いくらでも試聴できる環境がある今だからこそ楽しんで貰いたいです。


GRAVE DIGGER - Clash of the Gods ★★★ (2022-04-19 14:08:15)

ギリシャ神話をモチーフとしたコンセプト色の強いアルバムという事も手伝い、今作はお馴染みの剛直パワーメタル路線に、メロディアスな感性を大導入、そのおかげで楽曲とアルバムの流れにメリハリが生まれ試聴感はかなり良い。ともすればダークなカラーのパワーメタルサウンドは、聴いているとズッシリと重くのしかかり肩もこるのだが、今作はいい意味で洗練されており、絶妙な強弱が存在するために、その辺りの不満は解消されている。
あくまでも、それはこのバンドでの比較であり、並々ならぬ気合いと根性に一切の陰りはなくファンならば安心して手を出せるだろう。また、こういったエピカルなメタルが好きな人にとってもありがたい作風でしょうね。
ギターのアクセル "アイアンフィンガー" リットも技巧に埋没しないメロディックなソロを披露、屈強なパワーリズムの上で華麗な剣劇を披露しています。
とにかく自分たちの音を持っているバンドは強い、あの声が聞こえてくれば、それはグレイブ・ディガーだし、現代的なマッシブさに、80年代的ヘヴィメタルの語彙を用いる姿も頼もしい限りです。


GRAVE DIGGER - Clash of the Gods - God of Terror ★★★ (2022-04-19 13:54:41)

ダス・レッツテ・アインホルンもゲスト参加
お馴染みのパワーメタルと思いきや
中盤に大胆なキーボードソロを導入
そのDP風味満点のソロに魅了
従来のパワフルサウンドにいい意味での間を持たせたアイデアは大正解
今作に対する期待値も大上昇でした


AXEL RUDI PELL - Lost XXIII ★★★ (2022-04-19 13:46:00)

ドイツが生んだ孤高の様式美メタルヒーロー、我らがアクセル・ルディ・ペルの最新作。毎度お馴染みの気心が知れたメンバーも従え今回も究極のマンネリズムを体感、その筋のマニアにとってはたまりませんが、耐性のない若い人にはお馴染み過ぎて刺激がないに等しいでしょう。そういう意味では聴き手を分けることにはなるのだが、かつては掃いて捨てるほど存在した様式美系メタルバンドも現在は絶滅危惧種のレッドリスト、それだけに彼の存在は貴重であり、何があろうとも平常運転を怠らないアクセル節には感服ですよね。

ジョニーのパワフルなハスキーヴォイスも健在、この手のスタイルには少々相性は良くないのかも知れないが、アクセル・ルディ・ペルにとっては欠かせないピースであろう。新鮮味があろうが、代わり映えしない楽曲だろうとも、確固たる信念の元、煮詰め上げた音楽性に揺るぎはありません。これで良いのです。様式美系のサウンドに興味のある方はアクセルから入るのは大ありでしょう。なにより究極のマンネリズムを体感した猛者には、今作もバイブルでしかありません。


SAXON - Carpe Diem - Dambusters ★★★ (2022-04-18 15:37:36)

これぞサクソンなNWOBHM時代を想起させる強烈な一曲
新たなるクラシックソングの誕生に出会えましたね
多くのバンドに影響を及ぼしたサクソン
こうして時を経て影響を与えたバンド達からアイデアを還元という
逆先祖帰り状態が楽しい
倍速するNWOBHM仕込みのリフワーク
単に速いだけでない力強さが大好きです
何よりシンプルで親しみやすさにも往年の空気を感じますね


SAXON - Carpe Diem - Lady in Gray ★★★ (2022-04-18 15:22:32)

非常に雰囲気のある一曲
スピリチュアルな感性を刺激するメロウなミドルナンバー
こういう曲をさらりとやってのける懐の深さがベテランの味わいだろう
モノ悲しい旋律を奏でるキーボードも効果的だ


SAXON - Carpe Diem - Black Is the Night ★★★ (2022-04-18 15:19:49)

今作のような快活でパワフルなアルバムの中では効果的に機能するヘヴィな一曲
昨今のアルバムに収録されても違和感のないハードさ
現代的な音像と古典に根ざしたリフワークと楽曲構成の融合
こういう楽曲に負けないベテランの気概に胸打たれる
ドラマも十分に感じさせますねぇ
サバスティカルさがいい


SAXON - Carpe Diem - Living on the Limit ★★★ (2022-04-18 15:16:48)

パワフルなドラミングと古典的なリフワーク
そのおかげで古典ロックの旨味を最大限に増幅している
途中のメロウなパートも最高にクール
ラストに3分を切る勢いのあるナンバーでしめるとは憎い演出ですね


SAXON - Carpe Diem - Age of Stream ★★★ (2022-04-18 15:12:37)

これも強力ですね
80年代中期の匂いをさせつつも現代的なマッシブさが屈強なメタルスピリットをアピール
かれらは何も変わっていないことを証明しています
老獪なテクニックを駆使して老と向きあうビフの歌声も堂に入ったもだ


SAXON - Carpe Diem - The Pilgrimage ★★★ (2022-04-18 15:07:59)

往年の代表曲を想起させる味わい深いミドルナンバー
大作志向だが淡泊になるのがサクソン
その絶妙な重さがたまらん
威厳はあるが親しみやすい大御所感が好きですね
アメリカンナイズドと日本だけで非難された時代にフォーカスを当てたアルバムらしい名曲
次なるステージに上り詰めた印象を強く与えましたね
もう武骨なパワーメタルに戻らないで欲しい


SINNER - Dangerous Charm - Last Dance ★★ (2022-04-18 14:54:29)

口当たりの良いソフトなロックソング
こういう曲でもシナーの気骨のある歌声と哀愁は亡くならない
サビメロの陽性さがチョイと苦手だが
アレンジ次第では大化けだろう


SINNER - Dangerous Charm - Fight the Fight ★★★ (2022-04-18 14:52:33)

バラードの後にようやくハードな疾走ナンバーの登場
ヌルメのハードサウンドが続いた身体には超刺激的に感じますが
曲単位ではそこまでハードではない
いかにもシナーらしい哀愁のハードサウンド
でもそこまでキレていない
キレているのはシナーの心情だろう


SINNER - Dangerous Charm - Dangerous Charm ★★★ (2022-04-18 14:49:59)

この時代の今作でしか聴けないような味付けの一曲
こういうポップサウンドの中に哀愁のメロディを上手く組み込み
シナー風味に仕上げています
昔は好きじゃなかったが今ではお楽しみとなるのだから不思議です
でも弾け過ぎだ


立川亮子 - Treasure ★★ (2022-04-18 14:46:02)

彼女のバイオはサッパリですが、アンセム解散後、流浪の旅人となった我らが柴田直人師匠が浪人次第に提供した楽曲が2曲収録されているという情報だけで購入、リリース時期が1995年という事もありビーイング系なのかなぁと想像はしていましが、概ねそんな感じの軽快な歌謡ロックです。チョイエッジの効いたロックソングを基礎の出来た女性が歌い上げる姿は様になっているので、そっち方面のマニアならば大いに楽しめるでしょう。
ドラムはパワーヒッティングドラマーとして活躍する、そうる透、ギターはトラッシュギャングや浜田麻里で活躍した佐藤克也、こういう情報もマニアならグッとくるでしょう。そしてHAWARD KILLYが創作面で大活躍、期待の柴田さんの楽曲は可もなく不可もなしです。


GLORY BELL'S BAND - Century Rendezvous ★★ (2022-04-16 16:00:38)

シンガーのグローリー・ノースが立ち上げたと言われる元祖北欧メタルバンドが1984年にリリースした2枚目。前作に漂っていた芋臭さを良い意味で熟成、メジャー感も増量されたが、なんとも言えない泥臭さが増えNWOBHMとは、また違った武骨なロックスタイルを披露している。つかみ所の無い本作の中で、シンガーのグローリー・ノースは前作とは見違えるように表現力も増し一本調子なハイトーンから脱却を果たしている。どこかで聴いたことのある拝借フレーズの多さが気になり、イマイチのめり込めない面はあるが、そんな欠点をも覆す純粋な音楽に対する忠誠心があり、そのパワーと北欧マインド漲る音楽性は、③のような曲に見事、落とし込み自分たちのアイデンティティを明記したように感じる。
如何せん、どこか個性不足というのか寄せに言ったがアイデアがまとまらなかったという面は否めないのだが、もう少し認知されても良いようなバンドだと思います。グローリー・ノースのハイトーンは嫌いになれないんですよね。④では突然、ピアノをバックに別人のような声で唄い様に驚かされたモノです、途中でサックスまで飛び込みアーシーなサザンロック風味まで出るのだから尚更ですよ。
メタルマニアのバイブル、BURRN!!誌の創刊号にてポンコツアルバムの典型のような批評もあり、箸にも棒にもかからない作品と呼ばれてしまったが、初期型北欧メタルバンドが弱小レーベルを経て、日本やドイツ、イギリスなどでリリースした実績は買えるでしょう。
良くヨーロッパが北欧メタルの典型例のような語りをする人に出会いますが、嘘ではありませんが、本当でもありません。そういう雑誌に対するステレオタイプに人間でも無い限り、ここで聴ける多様性、そして手垢のついていない音楽性に、ロックの可能性と未来を見いだしますよね。バラエティに富んでいると思うか、どっちつかずかで評価は大きく分かれるでしょう。
ワタクシは、この全力投球68点の作風が大好きです。


GLORY BELL'S BAND - Dressed in Black ★★ (2022-04-15 20:35:24)

元祖北欧メタルバンドの一つとして語られるグローリー・ベルズ・バンドの記念すべき1st。リリースが1982年、完全にNWOBHMからの影響は強く、デーモンなどのサタニカルなイメージよりはサクソン的なロックサウンドをベースにしていますが、北欧の冷ややかな風も吹かせ、屈強なリフワークと小気味の良いリズムが耳を惹く古典サウンドは、正に80年代初頭のヘヴィメタル産声を感じさせるモノであり、NWOSHMと言いたくなるような独自性を強く感じます。
そこはかと流れる北欧マインド、そこに叙情的なギターの絡みからは、アイリッシュな匂いも隠し味に力強いリフとメロディアスなソロを絡めオリジナルティを確立、イングヴェイ・マルムスティーンのデモで叩いた事でも知られるドラマーのボー・アンダーソンは、今作でも効果的に機能、けして潤沢な予算さレコーディング期間があったとは思えない、青さはあれど、自ら切り開こうとする純粋なる野心が音に込められているように感じられ、説得力の高さに唸ります。
少々、癖の強い唄い回しのグローリー・ノースのパフォーマンスに評価も分かれそうですが、そこも込みで楽しんで欲しいですね。
ちなみにバックに映り込むメンバーショットは6人、ギターは3人クレジットされ、一人はキーボード兼務、どういう状態なのかは分からないが、音源を聴く限りキーボード大活躍は思えず、かといってトリプルギターによる厚みも感じない、実に不思議なバンドでしたね。


TANKARD - Stone Cold Sober ★★★ (2022-04-12 20:37:24)

ジャーマン酔いどれスラッシャーが斜陽を迎えつるあるメタルシーン、そんな厳しい時代の幕開けにリリースしたのが今作。J. Geils Bandのカヴァーをやったり、ラストに7分超えの大作インストナンバーを放り込んだりと新たしい事にも果敢に取り込んでいる、やや殺伐とした面もあるのだが、ビール片手に大騒ぎな陽性スラッシュな面も十分に感じ取れるので、従来のファンが聴いても違和感はないでしょう。
ある意味、究極のマンネリズムを体感させてくれるバンドだけに、大きな変わり身はないのですが、この時代に勢いのあるスピードナンバーで勝負を賭けてくれた事が何よりも嬉しいですよね。
バカバカしいほどに暴れ倒すドラムの突破力、アッパーなビートを刻むベース、このパンチの効いたリズムはタンカードサウンドの推進力となる貢献、屈強なリフワークを積み重ねるギターチーム、タンカードらしい賑やかなプレイも華やかであり、エンジン全開フルスロットルという音楽性に拍車を掛けている。少々一本気な印象があったゲレの唄い回しにも工夫が見られ、そのあたりにも成長の跡が見られますよね。うつろいでいくメタルシーン、老舗ジャーマンスラッシャーは見事、自分たちのスタンスでやり切りました。


PHARAOH - Ten Years ★★★ (2022-04-11 15:26:11)

知る人ぞ知るUS産のパワーメタルが2011年にリリースしたEP。このアルバムしか知りませんが未発表曲を中心にカヴァー曲を2曲追加した6曲入りの作品になります。
そのうち、一曲がスレイヤーのTormentorとなると俄然興味も沸きますよね。
このバンド、とにかく熱いメタルスピリットが迸っています。アメリカのバンドらしい光沢なまめかしいコンクリートサウンドと欧州的な泣きの感性を巧みに融合したストロングスタイルのサウンドはどれもがクール。どこかファンタジックというのか好戦的でドラマティックなフォーキーさもあったりと、一筋縄ではいかない魅力を発散、その豊かな音楽的土壌を感じさせる幅の広いアレンジと演奏技術に唸ります。詳しいバイオはサッパリなのでネット検索をして調子こくと、恥をかくので止めますが、スレイヤーのカヴァーを聴くだけでも十分に価値はありますよ。血塗れのスプラッターメタルが、凜とした佇まいの正統派サウンドに生まれ変わるのだから、その確かな手腕に舌を巻きますね。
少々、直線的な唄い回しのシンガーのもって生き方に賛否もありそうですが、バックの演奏に負けない力強さを保管しているのでも問題なし。なにより、アクロバティックなツインリードも難なくこなすギターチーム、そして手数の多いドラムは強靱なグルーブを持ち入り聴き手を魅了、バンドを牽引する凄腕ドラマーですね。
雑誌読んでいないので、このバンドの認知度や立ち位置は分かりませんが、ここまで本格的なスタイルを極めたUS産パワーメタルバンドが日本で無視された状況なら残念ですね。
アメリカ産とは思えない泣きのメロディと情緒のあるフレーズ。日本人に受けそうな要素はたっぷりあると思うんですけどね。


SACRED FEW - Beyond the Iron Walls ★★★ (2022-04-11 15:03:21)

70年代から活動を続けていたアメリカンカルトメタルバンドの1st。紅一点のサンディ・ラゴことサンディ・クルガーをフロントに置く本格派のバンドです。初期型JPからNWOBHMテイストも通過したサウンドは、実に地に足のついたモノであり、サンディの無駄に張り上げない中音域を駆使したパワフルヴォイスを中心に、どっしりと構えたデビュー作とは思えない横綱サウンドを展開、曲調によってはざらついたギターサウンドと、生々しいリズムプレイが絡む古典臭も強めのスラッジ色の強いナンバーまで披露、多くの可能性を感じさせるバンドでした。
どこか毒気に汚染されているロックテイスト、そのアシッド感に危険な空気を嗅ぎ取りますが、肩の力がいい意味で抜けたグルーブと根暗な感性が攻撃的な感性に彩られ独自性を強めているのも好印象、生々しい音像から繰り広げられるギターと力強いリズムは絶妙なアタックポイントとなりツボを突いてくる。

1985年でも十分、カビ臭い地下室感の強い古典ロックの凄み。ヘアーメタルに浮かれた百花繚乱の時代にこのバンドには出番など無かったろう。ずっしりと重く深く沈み込む姿は70年代のロックなアティテュードを感じさせる。当時としては実に希有なバンドであったと言いたい。

今でもボートラ4曲+デビュー作となるシングル2曲を追加したヴァージョンも存在します。このバンドの音楽的変遷を楽しめますね。


HAMMERON - Wired for Sound ★★★ (2022-04-10 19:17:48)

US産メロディックパワーメタルバンドの2枚目。リリースは2014年、当時はお蔵入りした幻の音源がNo Remorse Recordsの手により復活しました。マニアを歓喜させた事件として裏街道ではビックニュースとなった一枚ですよね。
のっけから勢いよく駆け抜ける疾走ナンバーで掴みはOK。そのドライヴィングする鋼鉄の嵐に前作以上、期待値をグッと上げて貰いました。相変わらず、どこかで聴いたことがあるようなフレーズやメロディも飛び出しますが、日本人にとっては、そこが逆に愛着ポイントに変換されるような魅力が満載、DOKKENのパワーメタルヴァージョン的なニュアンスで紹介される機会も多い彼らですが、その説に大いに頷ける音楽性を披露しています。
時代の中でタイムリーな音楽性ではなかったかも知れないが、ツボを押さえたギターとパワフルなリズム、エモーショナルなメタルヴォイスと条件は揃っていただけに、バンドの顔となる個性という点を磨き切れれば大化けする可能性のあるバンドだっただけに、こうして一部のマニアだけが愛するバンドで終わってしまったのは残念で仕方がありません。

ドラムのジェフ・ウォードはMinistryでドラムを叩き、Nine Inch Nailsにも顔を出した人物、実弟はFlotsam and Jetsamのジェイソン・ウォードです。
ベースのダニー・ヴェガはAftermathで活躍、ギターのミック・ヴェガとは兄弟です。シンガーのブライアンはCyclone Templeの1stで唄っていました。
こうしてチョイとバンドのバイオを紐解いても、これだけのバンドに繋がるのだから探究心は尽きませんよ。いくつになっても出会いは大切ですね。


HAMMERON - Nothin' to Do But Rock - Jealousy (2022-04-10 18:48:14)

聖なる守護神さん、お疲れ様です。
私がこのバンドを知ったのは2000年に入ってからです。リリース当時は知りませんでした。
NO REMORSEの再発も驚きましたが、同時期に幻の2ndも復刻させた偉業に驚きと感謝を述べたいです。
マニア御用達のNO REMORSEには随分と助けられています。
今後ともヨロシクお願いします。


HAMMERON - Nothin' to Do But Rock ★★★ (2022-04-09 18:23:57)

世界中のカルトマニアが血なまこになって探していると言われるUS産パワーメタルバンドの1st。リリースはメタルバブル吹き荒れる1986年、そんな時代に筋骨隆々なマッチョメタルを披露と、時代と逆行する分けですからリアクションは良好とは言えなかったでしょう。
また、大胆なオマージュも多いので気になる方は早い段階で脱落するでしょうが、個人的にはそこがツボだったりと、この無頼なコンクリートサウンドの中にねじ込まれる情緒のあるメロディとキャッチネスさは、少々無愛想なアメリカンロックの中に細やかな表情を与え、安直な拝借すらも味方につけられるメタル愛を猛烈に感じてしまい、ランニングタイムの短さも手伝い気がつけばリピート再生となります。とは言え、今作がどうして高額なレートがつくのかはイマイチ理解できないが、今では簡単に試聴できる環境なので、グランジ以前のアメリカンハードサウンドに興味がある方は是非とも聴いて欲しい一枚であります。
アメリカのバンドでありながらもヨーロピアンテイストも強めの叙情派スタイルは、確実に日本でも需要のあるサウンドでしょう。派手さはないが堅実な演奏も素晴らしい、のちにCyclone Templeやジョー・スタンプ等で活動する、ブライアン・トローチの歌声も説得力があり、この手のスタイルのヘヴィメタルサウンドにフィットしていたのも高い評価に繋がった要因でしょう。

今回久しぶりに聴き、以前のイメージとはだいぶ違う印象を受けましたね。もっと不器用なスタイルだと思っていたのに、思いのほか楽曲に色艶があり、情緒のあるメロディに魅了されました。ド派手に走らないメタルの格好良さ。いいバンドだなぁ。こうなると高値のレートに納得しますよね。


横関 敦 - Jet Destiny ★★★ (2022-04-08 14:19:25)

ジェットフィンガーの名で親しまれる孤高の天才ギタリスト、横関敦が2014年にリリースしたソロアルバム。今回もインストモノですが、その豊かなフレージングと緊張感溢れるハイテクニックの数々に思わず息を呑み、横関のバカテクギターに完全に引き込まれます。
スピィーディーなプレイは勿論ですが、方々で言われているとおり、そのエモーショナルなタッチから繰り広げられる芳醇なフレージングを積み上げる官能的なギタープレイ、そして目の覚めるようなフラッシーな高速ピッキング、自分のギターサウンドを持っているギタリストの強みと言える独特のタイム感、正確無比なフィンガリングが生み出すスリル、ギタリストのみならずとも前のめりになるプレイで魅了してくれます。
オープニングから懐かしい雰囲気を醸しだし掴みはOK。そのまま勢いで流れると思いきや、③曲でもホッコリとさせられました。
上手いギターと天賦の才から繰り広げられるリックの数々、横関の音には華があります。これは並のギタリストでは出せない魅力。その唯一無二のタイム感を味わって欲しいですねぇ。良く唄うギターに飽きなんてありませんよ。オールインストモノに対する敷居の高さはありますが、簡単に試聴できる今だからこそ手を出して欲しいねぇ。音楽は名前で判断されるものではありません。
タピオカブームも去り、パンケーキも消えました。今度は変な名前の高級食パンでしょう。
でも本物は色あせません。横関のギターは一過性のブームとは無縁の色あせない魅力がある。それは速さでだけでない、心に訴えかけるギターがあるから。


GIRL - Wasted Youth - Wasted Youth ★★ (2022-04-08 13:59:40)

重々しいリズムが新鮮です
ヘヴィな面を強調したミドルナンバー


GIRL - Wasted Youth - Thru the Twilight ★★ (2022-04-08 13:57:40)

雰囲気重視の一曲
硬派なロックを前に出してきた
NWOBHMを意識した作風だろう


DEFIANCE - Product of Society ★★★ (2022-04-07 17:02:45)

スラッシュ第二世代にあたるバンドになるのだが、その世代からの影響も強いバンドの1st。歌い手の小型チャック・ビリー感がさらに模倣犯確定具合を強めるのだが、そこを逆手にオススメしたい。リバイバルブームは完全に定着、むしろ、この手のスタイルは若い人たちにも受け入れられている昨今、大物達の作品を聴き、あそこがどうだとか、ここがイマイチみたいに感じるが、それは、そのレベルの大物しか聴いていないだけで、このクラスに手を出すと随分と、それまでの評価を改めてしまうモノです。

このバンドは大きな個性や魅力には乏しいかも知れないが、大物クラスの良さを思いっきり確認させてくれるような普通感が丁度良い。なによりベイエリアスタイルを踏襲するスラッシュメタル第3世代と呼ぶに相応しい音楽性を披露しており、その実直な今こそ再考されるべきバンドのような気がする。


M.O.D. - Gross Misconduct ★★ (2022-04-05 13:41:27)

個人的にはドラムのミックスが好きになれずイマイチのめり込めなかった作品であるが、ビリー・ミラノのお遊び感もほどほどに、音楽性を一括りにできあいごった煮肉弾戦ロックを展開、この軽快なグルーブとノリにライブ会場ではモッシュの嵐が巻き起こるだろうと容易に推察できますよね。汗が飛び散るライブ会場、そのフラストレーションを吐き出させる好戦的なロックサウンドは、多様性を孕み多方面からマニアを集め楽しませてくれます。
理屈や理論では語れない様式、しかし、こうして今の感性で聴けば十分に筋の通った作風であり、整合性を高めた今作もまた、刺激的なサウンドを持ち入り聴き手の奥底に眠る野生を解き放ってくれます。
演奏レベルも高いし迫力もある、それだけにドラムの音が気になりますねぇ。


TYGERS OF PAN TANG - Ritual ★★★ (2022-04-05 13:27:14)

NWOBHM期に優れたアルバムをリリースするも、その後の音楽的な変遷により人気も失墜、そして解散とNWOBHMあるあるをベタに体験したバンド。そんな不遇を味わいながらも再結成後の活動も板についてきたベテランバンドが19年にリリースした一枚。
ミキシングにハリー・ヘス、プロデュースにソーレン・アンダーセンというラインナップも揃え盤石の体制でアルバムを制作、そのおかげで現代的なダイナミズムと質の高いメロディ、攻撃的なメタルサウンドにより深みと情緒を盛り込み、実に聴き応えのある一枚へと仕上げています。スピード命な方には少々、物足りないかも知れないが、安直なギャングランドパート2ではない懐の深い作風は大いに支持できるモノであり、若い感性とベテランバンドの経験が結合した今作は堅実さと野心が共存しており、新旧のファンを満足させる音楽性へと向かっている。
唄を中心としつつもギターワークは耳を惹かせる部分は十分にある、オーソドックスながらミッキーのギターはロブの相棒として大活躍であろう。スピーディーな④が登場するあたりから俄然、勢いも増してきますからねぇ。
古さに埋没しない古典ロックの旨味、新生TOPに興味ある方は是非ともトライして欲しい一枚ですねぇ。


X.Y.Z→A - Seventh Heaven - まだまだ最悪やないで ★★★ (2022-04-04 13:28:09)

ライブではさぞや盛り上がる一曲であろう
腕の魅せどころでもある


X.Y.Z→A - Seventh Heaven ★★ (2022-04-04 13:27:14)

今やラウドネスの看板シンガーとして揺るぎない地位に舞い戻った二井原実先輩。このバンド結成時の秘話など、マニアならずともグッとくるエピソードもありますが、そこから10年以上も経った今作は、初期の頃のガチンコメタルとはチョイと距離を置いた作風になっています。爆風スランプ、筋肉少女隊、TOPSなどのメジャーバンドでも腕を鳴らしたメンバーが揃うのだから、それだけファン層多い。また、どうしてもラウドネスの二井原実という看板は大きすぎ、正直彼らのライブは参加メンバーに対して小規模なモノになっていた、それだけに、ここで聴ける最大公約数のファンを満足させる音楽性に落ち着いた事に驚きは少ない。
個人的には、中途半端なハードサウンドは苦手なので、のめり込むことはないが、日本のハードシーンに対する新たなる可能性を示唆したのは間違いないだろう。
ヘヴィな音像の後ろに『息子よ歯を磨けぇ』と歌い込めるのも、このバンドのキャラならではだろう。

余談だがライブ会場で、ベースの和佐田さんに対して敵対心を向けにアホがいた。おそらく彼のバックボーンが気に入らないのだろうが、アホな耳がついていない。パフォーマンスそのもので評価されるべきアーティストに対して、その活動歴を問うのならば、音楽を聴かない方が良いだろうと思うほど、軽蔑したくなる行為だった。

そういうのも、このバンドをガチンコメタルから遠ざけたのならば残念だ。キャッチーでメロディアス、そしてドラマを放り込み、歌謡テイスト満載で仕上げたごった煮ハードサウンド、こういうシャレっけのあるサウンドに、二井原実先輩の声はバタ臭過ぎる、本当に面白い。ある意味、そのミスマッチ感に付き合えれば評価も大きく変わるでしょうね。
テクニカルでダイナミックなリズムプレイ、そこに橘高のギターは常に叙情性を讃えフックを設けている。素晴らしいミュージシャンが揃い、ジャンル不問でロックをやり切っている。
もっと高い評価を受けるべきバンドであり、アーティストであろう。


PALACE - Binary Music ★★★ (2022-04-03 13:35:30)

マイケル・パレスがやりたいことをやり尽くす、ソロプロジェクト第2弾。ドラムにダニエル・フローレスが参加という、その筋にとっては両雄が並び立つ豪華な布陣に興奮度もマックスでしょうね。
そんな両者のコラボは相乗効果を生み出し極上のメロディアスサウンドを披露。メロディ派の心をウキウキさせるような朗らかでチョイ哀愁のあるメロディ、その素直な響きに身体が踊り出すような躍動感を感じるでしょう。
硬軟のバランスのとれたサウンドメイクと80年代的志向を感じさせる作風、狙いすましたメロディアスハードサウンドは、マイケル・パレスに求められたものを純粋に表現したと言えるでしょう。唄を邪魔しない演奏、何を聴かせたいかを明確に見据えたアレンジの旨味。唄モノロックファンならば、手に取って損はしないでしょうね。


SATAN - Earth Infernal ★★★ (2022-04-03 13:16:17)

オープニングナンバーから『COURT IN THE ACT』時代を想起させるような楽曲で幕開け、その狙い澄ましたサウンドは往年のファンを立ち上がらせるには十分なインパクトを誇り、今作に対する期待値も上がります。先行公開された②への流れも悪いわけがなく、懐古主義の再結成組との違いを明確に見せつけていますね。
自らのスタイルとも言える荒々しいリフワークと哀愁のあるメロディの絡みは、若い人の耳にも刺激的に届くでしょう。生々しい音質も手伝い、当時の空気を醸し出しているのも正解、少々古くさく聞こえるかも知れないが、これぞNWOBHMな音色になっている。
スリリングなツインリードの応酬、そのスリルは一寸先の展開を読ませない緊張感が漲り、生々しい音像も手伝い過去最高と呼んでも大げさではないSATANスタイルを披露している。
老いて益々盛んなるべし、大人げないNWOBHM印満載の古典メタルに興奮冷めやらぬと言ったところでしょう。
憂いのある沸騰型ヴォイスがよく似合うビショビショに濡れた古典サウンドの旨味、ブライアン・ロスが唄う様にマニアならずともグッと引き寄せられるでしょう。
自分たちの型を持っているバンドは強い、独自性のあるアングラ臭溢れる地下室サウンド、そのノリを現代のテクノロジーをもって復活させているのだから通用しない分けがない。古くさい音色ながらも強烈な吸引力を持つ魔力的サウンド。SATANサウンド健在を強く印象つけました。あら探しは厳禁ですけどね。


SAVAGE - Loose 'n Lethal - Berlin ★★★ (2022-04-02 14:41:39)

若い頃はスピードばかりに目がいったが
もう少しキャリアを積んだ頃には
この手のミドルにも耳が反応するようになりました
音質の悪さに腹ただしい思いを味わいますが
なんかこう曲順的にいいんですよね
何が良いのかと言われると困るが
曲順の妙味が楽曲の良さを膨らませています


COBRA SPELL - Anthems of the Night ★★★ (2022-04-02 14:34:55)

ヴォーカルとドラムが男性、ギター2本とベースが女性という男女混合バンドによる4曲入りのEP。所謂NWOTHMバンドなのだが、オランダ産と言うだけに硬軟のバランスが絶妙である。甘すぎずクドくない叙情性とキャッチーさ、そのメロディの質は馴染みやすく大衆性も完備、しかしハードなダイナミズムを損なわないという、先人達のスタイルをお手本にビルド&スクラップを敢行、JP風味もあればスコーピオンズを想起させるような欧州型メジャーロックを展開、そこにアメリカンテイストまでまぶし、MTV全盛期を思い出させるような作風になっています。
2019年結成、いまのところEP2枚とシングル2枚、重複しているだけにアルバム一枚にはならないのかも知れないが、こういうスタイルを欲するマニアは世界中にいるので、フルアルバムに期待を抱かせるバンドですね。
個性の出し方の難しさはあるが、そこもせめて欲しいねぇ。


EXCITER - Blood of Tyrants ★★★ (2022-04-02 14:24:26)

元祖カナダ産スピードメタル番長のフルアルバム。ダン・ビーラーのいない編成に不安はあったのだが、バンドの創始者であるジョン・リッチは健在、暴れ倒す楽曲を牽引と彼のパワフルかつクレイジーなギターサウンドを中心に豪放磊落、ファンが待ち望むエキサイターサウンドをど真ん中でかき鳴らしています。ドラムも大暴れだしベースも食らい付き、両者のアクロバティックリズムのおかげで、騒々しいエキサイタースタイルを継承するモノとして大いに楽しめます。

歌い手のハイピッチで叫び立てながらも、しっかりとメロディを追いかけ歌い上げる様も、まさにエキサイターと刺激的、そのおかげで、ダン・ビーラー不在が不満に繋がらないというラインナップに落ち着いたのが素晴らしいです。ましてや、2000年にこういうスタイルで勝負を賭けたバンドの気概に胸が焦がれますね。

スピード狂を自負するマニアならば聴いて損はしないでしょう。インパクト勝負、帰りの燃料積んでない破れかぶれたスピードメタルに、貫禄が備わった2000年仕様のエキサイターサウンドは実に刺激的でした。


LIONSHEART - Abyss ★★ (2022-03-27 17:11:38)

知らないうちにホワイトスネイクと比較されたと言うか、ポストホワイトスネイク的な扱いを受けたスティーブ・グリメットの伸びのあるハイトーンと古典ロックが魅力のバンドによるフルアルバム。NWOBHMファイターだったグリメットが、何故カヴァーディルと比較されたりされたのかは分からないが類似点は、そんなに無いですよ。向こうはホワイトブルースに触発されたバンド、このバンドにそんなテイストは少ないでしょう。1stには少しあるかも知れないが、それよりもドラマティックな様式美路線が人気だったりしたので、尚更ホワイトスネイクは重ならないような気がします。あえて類似バンドを探すならカル・スワンのいたLIONかも知れませんね。

なんだかんだ言いましたが個人的には、随分とご無沙汰のバンドです。オープニングから懐かしい雰囲気満点の楽曲で掴みはOK、②③とブリティッシュ路線で湿らせ、ブルージーな④も登場、重厚な⑤以降も正統な古典ロックを踏襲、自らのルーツたるサウンドを無難に展開しています。新鮮味はないが英国風味満点のハードサウンドにハイトーンが絡む、お得意のスタイルを披露していますね。

音質的にもう少し深みのあるサウンドメイクの方が、この手のスタイルは際立つのだが、そこは嗜好の問題だし、個人的にはグリメットの衰えが気になりましたかね。
逆を言えば生々しい歌声を収録したと言えるので、そこもやはり趣味趣向の問題でしょう。

何か一曲、突き抜けたリーダートラックがあればアルバム全体も絞まり、もっと高い評価もあったアルバム。しかし2004年という背景を考えると、当時のファンにとってはありがたい音楽性だったでしょうね。総じて75点から80点という無難さがもどかしい。


91 SUITE - 91 Suite ★★★ (2022-03-27 16:39:55)

音だけ聴けば北欧系かなぁと思わせる甘く切ないハードポップサウンドが魅力のバンドによる1st。スペイン産のBON JOVIみたいな雰囲気の楽曲はどれもがメロディ派の耳を優しく刺激する高品質サウンドを保持、新鮮味はない定番なれど、リリースされた時期が2001年となると貴重な存在だったと理解できるでしょう。世界に先駆けAvalonからリリースされたのもポイントですが、ワタクシは輸入盤しか知らず国内盤の存在を知りませんでした。

2008年にはリマスター盤も出ましたが、そちらも廃盤、パッケージ商品に拘る方には少々お高い買い物かも知れませんが、その価値はあるぞと言えるメロディ派にとっては隠れた名品であると言いたいですね。

弾けるパッショネイトも隠し味に、ソフトケイスされた哀メロナンバーに嫌み無く落とし混む非凡なるセンス、爽やかさと甘口なキャッチネスに絡む熱のある歌声、定番ではあるが哀メロ、美メロを盛り込みドラマ性を展開できる楽曲群の魅力、バックの演奏もツボを押さえており安心して聴いていられます。

やはりベタには敵いませんねぇ。ベタ最強説を裏付けるような一枚ですね。


APOCALYPSE - Apocalypse ★★★ (2022-03-26 12:54:58)

どうしてこんなに魅力的なバンドなのに絶望的なほど知名度が得られなかったのだ?と思わせるバンドは数あれど、このバンドほど作品のクオリティと知名度がかけ離れたバンドのいないでしょう。
Music for Nationsの今は亡きUNDER ONE FLAGからもリリースされたスイス産のスラッシュメタル。個人的にも彼らを知ったのは遅く、2000年に入ってからである。このクオリティなのに仲間内からもこぼれていた事に痛恨の極みを感じるのだが、クールなインストナンバーも知的エッセンスを漂わせ、剛毅なパワフルさやスピード勝負でないことを裏付けているのも見逃せません。良く動き回るリズムは変拍子もバシバシ決め、躍動感がある。歌い手も方向タイプではなくしっかりと歌い込めるタイプだけに、正統派ファンも難なく手にすることが出来るでしょう。NWOBHMからの流れを的確に継承したメタリカスタイルではあるが、随所で感じさせる叙情テイストと親しみやすいキャッチーさ、そこにいい意味でのマイナー臭をぶち込み、アングラメタルなスタイルを形成している。
聴きやすいのだが緊張感が漂い、自分たちの個性を確立しようと努力している点も見逃せません。
古き良き古典スラッシュの調べ、正統派メタルに近いスタイルなのも幅広い層に受け入れられる要素かと思います。なんと言っても北欧マインドを感じさせない無国籍なサウンドだと言うのもポイントでしょう。


HEAVENS EDGE - Heaven's Edge ★★★ (2022-03-22 20:08:30)

適度にハードでワイルドな王道スタイルはテクニカルさも十分に生かしアメリカ産バンドはレベルが高いなぁと関心させられますね。デビュー作ながらプロデューサーにニール・カーノンも迎えお金も掛かっていますよね。そのおかげで充実にした仕上がりになっています。
豪快だが細部に渡り拘ったサウンドメイクの旨味、唄とギターの2枚看板は屋台骨を支える優男チームとスクラムを組み、盤石の体制を築きシーンに挑んでいたのですが、やはり時代が悪かった。アルバムのチャートも圏外と惨敗、次の一手が出ぬまま、コロンビア・レコードから撤退となる。
そういう背景もあり、イマイチ認知度は低いだろうが、作品のクオリティは高く80年式のメジャーロックを知るには十分な一枚でしょうね。ダイナミックだが繊細さも加わるアメリカンハードサウンドの良心とも言える作風。甘すぎず軽すぎない真面目なスタイルに好感を持つマニアも多いでしょう。2010年に再発されたROCK CANDYヴァージョンはボートラが3曲追加、そちらは比較的手に入りやすいかもしれません。


CROWLEY - Evil Bride - Alice in the Land of Hell ★★★ (2022-03-21 14:41:04)

宇宙海賊だったEITA嬢がゲスト参加する妖艶なるミドルナンバー
このバンドらしい雰囲気のある一曲
声が出ているねぇ
現役感があるなぁ
コロナでなければもっと精力的な活動が出来なのにねぇ


CROWLEY - Evil Bride - Evil Bride ★★★ (2022-03-21 14:37:45)

後ノリのグルーブも心地よいが
もう少しツッコんだビートの方が合っていたかも?
でもこれがクロウリーサウンドです
オカルティックだけに留まらない切れ味鋭い疾走感
キャッチーだがどこか不気味な雰囲気のあるメロディ
老獪なテクニックを駆使するシンガーのパフォーマンス
アルバムの表題曲らしい意欲に溢れた一曲ですね
インディーズど侮るなかれなPVも印象的です
ノスタルジックな復活劇じゃない
今が現役なんだという作りもいいですねぇ


HITTEN - Twist of Fate - Take It All ★★★ (2022-03-20 13:29:00)

パワフルなリズムを従え叙情的なメロディを歌い上げるシンガー
そのフックのある歌メロにグッと掴まれます
硬軟交えたガチンコメタルの旨味
こういうメロディとハードな設えのサウンドは大好きですねぇ
情熱刑事哀愁系なのがたまらん


VICTORY - Fuel to the Fire ★★★ (2022-03-20 13:17:13)

2006年にリリースされたリメイクベストアルバム。往年の名曲から最近のモノまでパッケージ。シンガーのチャーリー・ハーンがいないのは残念だが、ギターチームは黄金期のトミー・ニュートンとハーマン・フランクの二人、阿吽の呼吸から繰り出されるツインギターはダイナミック、屈強なリフワークは勿論、ソロでも華麗なプレイで魅了。質実剛健な本格的ハードサウンドにピッタリです。
リズム隊も生き字引となるベースのファーゴ・ピーター・クノールンは健在、ドラムはフリッツ・ランドウという黄金期を支えた二人、抜群のコンビネーションから生み出されるグルーブは心地良く鳴り響き盤石と態勢で後方支援をしています。
シンガーである、ジョティ・パルカルディスも違和感は全くなく、ハスキーな高温を生かしタフでワイルドなヴィクトリーサウンドのフロントマンとしての重責を見事に果たしていますね。
生まれ変わったというよりは、現代のテクノロジーで復活した過去の名曲群、個人的にそこまで熱心に聴いたバンドではないので、思い出せない曲もあったり、新曲もあるのだが、そんな細かい事を気にしないで楽しめる、クラシックロックの美点が詰まっています。
ドイツ人らしい生真面目さ、豪快なノリはダイナミックだが、キャッチーさも存分に練り込まれているので試聴感は抜群に良いかと思います。AC/DCみたいなもんは苦手だという方にはすすめませんが、古典となるロックな響きを体中で浴びたいマニアならば、大いに楽しめるでしょう。やはりテンポアップした曲が多く、ライブ映えする楽曲が小気味よく流れてくるの選曲の良さも今作の魅力。ベストアルバム的な側面があるので、尚更、手が出やすいでしょう。
売れた実績の無いバンドは再発が難しいからねぇ。コンプするのが難しいアーティストだけに、尚更でしょうよ。


RUNNING WILD - Gates to Purgatory ★★★ (2022-03-19 13:53:28)

NOISEのコンピ作などにも参加した元祖ヴァイキングメタルバンド、我らがロックンロルフ船長率いるランニングワイルドの1st。お世辞にも演奏が上手いとは言えないのだが、このドタバタ感も含め幻のデモテープ時代から成長したよなぁ頷かせるパワー漲るスピードメタルを披露、NWOBHM直系とも言える直情的なビート、そしてダークでミステリアスな雰囲気も醸し出しつつ、スピードとパワーに特化したスタイルはプレスラッシュ群に君臨していた時代からの産物でしょう。
この理論など糞食らえ、未消化な部分も含めいい意味での青臭さが何者にも属することなく自分たちのスタイルを追求しようとする純粋さと重なり応援したくなります。
昨今、ヘヴィメタルを取り巻く環境は益々多様化され解釈が無限になりつつあります、うつろいでいくハードシーンの中で変わらないモノがあるのだとしたら、こういう実直なサウンドなのかも知れません。
大酒をかっくらい、骨付き肉にかぶりつく大男達が奏でる無頼なロックサウンド。海賊ならぬ山賊感は強めなれど、B級メタルの王者としての風格はたっぷりである。


GYPSY ROSE - Prey ★★★ (2022-03-19 13:35:40)

大手ゲフィンとジーン・シモンズが絡んだ一大プロジェクトとも言うべき背景もありゴージャスな音作りが施されています。売れそうなプロダクションを味方に豪快なサウンドを披露、類型的なメインストリーム寄りのサウンドではあるだろうが、カナダ産らしく堅実な作り込みがなされ軽薄なイメージは皆無。リリースは1990年と言うことでブルージーさも取り込んだスタイルはCINDERELLAあたりを引き合いに出す人も多いでしょうね。
でもこのバンドはもっと都会的で洗練された要素が強いしテクニカルさもある、またハードテイストが熟れている。

ルックスも整い大手の口添えもあったがヒットとはならず(ジーン関連はこういうの多いなぁ)程なくして消えたと言われた本格派のバンド。古き良きメジャーロックの香りを纏いつつも本格派のハードサウンドを鳴らすバンドだっただけに残念である。

バンドの顔となる個性、そこがポイントだったのかも知れない。運も実力の内とはこのことかと思いますね。90年てのもチョイと遅かったかなぁ。


BLUE TEARS - Blue Tears ★★ (2022-03-19 13:23:11)

めでたく廉価版の発売が決まったアメリカンメロディアスロックバンドの1st。ジョン・ボン・ジョヴィ似のシンガーが、売れ線アメリカンロックのど真ん中を一切の寄り道もなく展開、あまりにもストレートな売れ線スタイルに恥ずかしくなります。
このバンドを聴いたのはグランジ全盛の92.3年でしたが、その時でもやり過ぎだと思いましたね。シンガーの声質が余計に類似性を浮き彫りにさせているのも気になるポイント。
ある程度、80年代的メインストリームに慣れ親しんだ方には少々味付けが濃いと感じるでしょうね。
逆に若い人には、この外連味のない産業ロックから新鮮さを感じるかと思います。また当時を懐かしみたいマニアにも需要がありそうですね。リリース当時よりも今の方が好意的な意見もありそうですが、拒絶もありますよ。
久しぶりに聴きましたが、7曲目で一旦停止したもんなぁ。優等生過ぎるぞ。


ALCATRAZZ - V - Target ★★★ (2022-03-19 01:49:52)

アルカトラスの名に恥じない雰囲気のある一曲
多くのファンが待ち望んだのは1st路線ですからね
ドゥギー・ホワイトも期待に応えています
ジョー・スタンプのギターもクール
裏で支えるキーボードもいいですねぇ
このギターを聴いてインギーと全然違うって言う人いますかね?
圧巻です


CRAZY LIXX - Ruff Justice - Hunter of the Heart ★★★ (2022-03-19 01:37:54)

チョイエロPVも懐かしいねぇ
元ネタも明け透けですが
そこも込みで楽しんで欲しい
このバンドはそういうノスタルジックな面が売りですからね


WIG WAM - Non Stop Rock and Roll - Do Ya Wanna Taste It ★★★ (2022-03-19 01:34:06)

PVも作られたリーダートラック
このバンドらしいキャッチーさが弾けています
でも核になるものは硬派なロックですよ
大真面目にふざけるから様になるのです


FLOTSAM AND JETSAM - Blood in the Water - Burn the Sky ★★★ (2022-03-19 01:31:25)

ベテランですが過去の遺産にすがるだけではない現役感のある音作り
こういう鮮度の高い音楽性をやり切れる姿が頼もしい


FLOTSAM AND JETSAM - Blood in the Water - Brace for Impact ★★★ (2022-03-19 01:28:57)

キャッチーでノリが良いですねぇ
それでありながらもシリアスなスタンスで聴くモノを圧倒
古さに埋没しないフレッシュ感も素晴らしい


DEE SNIDER - Leave a Scar - I Gotta Rock (Again) ★★★ (2022-03-17 02:10:38)

挨拶代わりには強烈過ぎるオープニングナンバー
これぞディー・スナイダーなロックアンセム
ステージ映えする彼のスター性も輝いていますねぇ
年齢を感じさせない容姿にも驚きました
歌詞も良いですよね


DEE SNIDER - Leave a Scar ★★★ (2022-03-17 02:08:09)

我らがロックンロールヒーロー、ディー・スナイダーの最新作。オープニングで掴みはOK。これぞロックアンセムな豪快でノリノリのメタルソングにグッと掴まれます。現代的なスタイルを無理なく取り込みつつもオールドスクールな風合いも巧みの盛り込み、新旧メタルの美味しいところを総取り、テクノロジーの恩恵を受けながらも、衰えを感じさせないディーの貫禄たっぷりな活きのいい唄いっぷりのおかげで、フレッシュ感もあったりと、若い人が聴いても楽しめる現代メジャーメタルの王道をいくスタイルとなっています。
バックを支える関係者もディーに経緯を払い最善を尽くしているのも好印象、その期待に応えたディーも見事でしたけどね。中盤あたりで少々味付けが濃いなぁとオジサンには脂っこい場面はあるのだが、ステージ映えする華やかなパフォーマンスのおかげで賑々しい気分になれます。

それにしても不思議である。10年位前からチョイ前まで『Cum On Feel The Noize』は聞き飽きたせいか、幾度耳にすることはなかったのに、ここ数日はヘビロテである。やはりヒット曲を持つアーティストは強いなぁ。紅白に出た演歌歌手みたいなもんと悪口を昔なら言っていたのに不思議である。ちなみにコロナで疲弊するアメリカの教育関係者がストライキを行ったニュースを見たときに、そのストライキを起こした先生達が皆で『Cum On Feel The Noize』を唄い一致団結、あの姿には度肝抜かれた、凄いヒットソングであり、抑圧されたティーンエイジャーの為の唄だと思っていたけど、色んな使われ方があるんだと思い知った。
ロックは不変だ。ディー・スナイダーはもってんなぁ。


CHINA - Live ★★★ (2022-03-15 18:31:26)

Sign In The Skyが再発された際のボートラとして復活したが、今月末に単体で複刻版が出るライブアルバム。日本盤は7曲入りですが、正直、曲数が少なく盛り上がりそうで終わる感じが何ともしがたい、もどかしさもあるのですが、それでもスイス国内で行われたライブだけに完全ホームな勢いの中でメロディアスなサウンドを奏でてくれます。
やはり、チャイナはこの繊細さが重要でしょう。マーク・ストレイスと作り上げたアルバムは少々野暮ったいからねぇ。
ソフトケイスされた、いかにもチャイナな④から⑤の流れなんて、やっぱり良いもんねぇ。⑤ではライブならではのベースソロタイムも挟みノリノリで大盛り上がりです。これぞチャイナでしょうよ。でも7曲は物足りないぞ。


GASTANK - MR.GAZIME (7"EP) ★★★ (2022-03-12 17:57:01)

現在は紙ジャケ仕様で再発もされた、オリジナルは1985年の3曲入りEP。パンクメタルとの事でしたが、思いのほか格式のあるスタイルのサウンドである事に驚かされた。パンクというよりはメタル寄りのスタイルであり、その荒涼としたメロディが耳を惹くオープニングナンバーの『Mr. Gazime』が醸し出す世界観は、個性的であろう。

ベースの刻みから始まる②の面白さ、けして演奏が上手いバンドとは言えないが、荒削りなプレイが逆に生々しいパンクな精神性を反映、曲調に合わせ叫び上げるBAKIのカリスマ性は今作でも十分に感じ取ることが出来る。リリース当時、この手のパンクタイプの歌い手がイマイチ好きになれずにハマらなかったのだが、大人になってからの方がシックリくるようになったGASTANK。アルバム毎に方向性が変わったバンドだけに、どれが代表作で、どの路線が好きかで評価も大きく分かれるだろうが、80年代の混沌とした地下ロックシーンの純粋さに触れて欲しい。
直情的なビート、個性的なギター、そしてカリスマ性のある歌い手、好き者にはたまらないだろう。


A BAND CALLED O (2022-03-09 17:48:33)

元々はThe Parlour Bandというプログレバンドでしたが、メンバーチェンジに伴いA Band Called Oと改名。二枚のアルバムをリリース後、再びメンバーチェンジに伴いThe O Bandとバンド名を変更します。
このバンドの事をアルファベット一文字の”O”と思っている人は世界に3人くらいしかいないでしょう。
アルバムジャケットにもデカデカとA BAND CALLED O、Within Reach以降はThe O Bandが正式です。このサイトでもA BAND CALLED Oで4枚とも自動登録が出来ました。
このバンドの事を”O”というバンドで登録するのはマイケル・ジャクソンの事を”J”と呼ぶのと同じです。王貞治の事をウォンと呼ぶくらい、あらゆる情報を無視しての認識でしょうね。世界に3人いないかも知れません。その貴重な一人が日本にいることに笑いを通り越し無になります。考えられん。カレーライスの事をルウって呼ぶのと同じくらいドが外れた感性であろう。
長島茂雄をミスターやチョーさんと呼んでもシマと呼ぶ奴は日本に3人いないでしょう、DEEP PURPLEのことを群青色と思わないでしょう。世界のイチローと言えばで、町内会の一郎さんを思い出さないでしょう。

私もやられっぱなしではしゃくなので、これくらいの嫌味は言わせて頂きます。
このバンドの熱狂的なファンがいたら殺意を抱くだろうね。バンド名も間違えアルバムタイトルも違う、何を知っているんだ?

松井秀喜のことをモスラと勘違いするくらいなら可愛いのだが根本が違う。


BLAZE(東京) - Danger Zone - Adriana ★★★ (2022-03-09 12:37:06)

泣きのインストナンバー
池田のギターは実に味わい深い
彼がリッチータイプと言われるのも納得ですが
それだけに終わらないバンドサウンドが美味しい


BLAZE(東京) - Danger Zone - Freedom ★★★ (2022-03-09 12:36:08)

生々しいバンドサウンドが楽しめます
70年代的な発想を現代に落とし込んだという事でしょう
ロックバンドかくあるべきなダイナミックな演奏
豪快なノリが腰にきますよね
ブレイズというバンドを端的に洗わすような古典ロックナンバー
今でもこういう音も求めている人は世界中にごまんといますよ


BLAZE(東京) - Danger Zone - Mary ★★★ (2022-03-09 12:33:23)

インストを挟んで
ファンキーなサウンドが飛び出しますね
古典ロックの旨味
上手く現代のフィルターを通していますよ
古い曲を古いまま現代に蘇らせましたね
結局は様式美路線なんだよねぇ


BLAZE(東京) - Danger Zone - Vino Amargo ★★★ (2022-03-09 12:32:02)

冒頭からアコースティカルなギターが情熱的に奏でられます
ガットギターの音色は良いねぇなんて言っていたら
次の曲に続きます


BLAZE(東京) - Danger Zone - Danger Zone ★★★ (2022-03-09 12:29:30)

キーボードの壮大なプレイで幕が開けるアルバムのタイトルトラック
この厳かな頭からどうなるのか興味が沸きますよね
プログレッシブな匂いのするテンション高めの一曲
こういう曲をかっこよくやれるのはVOWWOWと彼らくらいですよ


BABYLON(清水保光) - FAREWELL… - For the Longest Time ★★★ (2022-03-09 12:19:54)

メリハリの効いた演奏
テンションの高いインストプレイは緊張感が漲り興奮します
しかし癖が強すぎる唄がどうにもならんかなぁ
甘い歌メロも悪くないんだけどねぇ
途中で心が折れます
でもバックの演奏は素晴らしい
国産様式美ならではな完成度の高さに唸ります


ACID STORM - Why?... Dirty War ★★★ (2022-03-09 11:56:44)

ブラジリアンスラッシャーによる1989年にリリースされた幻のEP。今作はボートラを6曲追加して再発された一枚になります。とは言え現物は見たことないんですけどね。簡単に楽しめる現代なので興味のある方は是非ともトライして頂きたい。

南米スラッシャーですが、以外と聴きやすいダイハードなスラッシュサウンドを展開、殺傷力抜群のリフワーク、そこに食らいつく強靱なリズム、その過激な演奏がスクラムを組み突進、一体感のあるサウンドを形成することで、より力強いスタイルへと変換しています。先人達からの影響もふんだんに取り込み、ギャロップするリフとビートにグイグイと引き込まれます。
今となっては実に懐かしいスタイルであり、初期型スラッシュを愛するマニアには、隠れた名盤として愛聴出来るでしょうね。
特に、アメリカでもドイツでもない南米というのがポイント、ギターも以外と綺麗にまとめ上げ、ソロ以外でも汚らしい音像の中で、ヒステリックにならずにメタルの様式に沿うようなプレイを随所に見せています。
先の読めない展開も、お約束感はあるのだが、キャッチーな親しみやすさもあり、唄も咆哮タイプではないので聴きやすさを誘発しています。スカッと爽やかダーティースラッシュメタルは、サウナー感覚で良い汗を流せるでしょうね。

戦争は何時だって汚いもんですよ。

後半はあくまでもデモ、音質も良くないですし、個人的には評価に値しないというのか、やはりデモはデモ、お楽しみの一つとして受け止めていますね。そして90年代になっても自分たちのスタイルを維持している事に驚かされた。正式な音源として聴きたいです。勿体ないよ。


PROUD - Second Act ★★★ (2022-03-06 14:04:11)

アルバム一枚で消えた幻のバンド、プラウドが復活を果たしています。これには驚きましたがリリース元のレーベルに二度驚かされた。ドイツのメロディアスロックの総本山、AOR Heavenからである。こうなると二の足を踏むのですが、お金が掛からない環境なので迷うことなくクリックですよ。

ある意味、参加メンバーも含め、別のバンドと捉えるべき音楽性の変貌、洗練された叙情派スタイルに1st時代の攻撃的なスタイルは見当たりません。しかし情緒のある北欧らしい優美で冷ややかなメロディは、まさにお国柄とも言える魅力が満載、シンガーだった‎アンダース・マグネル‎がギターを担当しているのだから、こういう路線に落ち着いたとも言えますが、とにかく唄モノロックマニアが聴けば胸キュン間違い無しの楽曲が満載、北の夜空に輝くオーロラサウンドが展開されています。
②なんて裏でなるピアノの旋律も美しく、もうチョイ目立たせればと思うくらい美味しい味わいがあります。
ほとばしる哀愁と甘いトーン、この華麗なる美旋律を歌い上げるシンガーの力量と徹底した唄を聴かせるアレンジに唸りますね。ここは評価が分かれるかも知れませんが、ソフトケイスされて生まれ変わったプラウドサウンド。その細部に拘ったアレンジと情感豊かな歌声にため息が溢れ出ます。個人的には、もう少し各パートの分離をよくしてくれたなら聴きやすくなったと思いますね。特にキーボードは多彩なプレイとアレンジで耳を惹かせています。


なんだかんだ言いましたが簡単に試聴できる現在ならバンド名を知る知らない関係無しに勝負して欲しい一枚ですよ。色々聴いて見識を深めてください。ライナーノーツに目を通し雑誌のレビュー片手に音楽を語っても信用は得られません。音楽は音を楽しむモノですからねぇ。


SUNRISE - Absolute Clarity ★★★ (2022-03-06 13:44:07)

ウクライナ産のメロディックパワーメタルバンドの3rd。国内盤はボートラ2曲追加でSpiritual Beastから出ています。
欧州由来の情緒のあるメロディとサビで弾けるキャッチーさ、お手本となるバンド達からの影響もにじみ出しながらも、嫌われないようにオリジナルティとリスペクトを上手く混ぜている。メンバーを刷新した事もバンドサウンドのパワーアップに繋がり劇的なドラマ性を盛り込み聴き手を飽きさせぬよう工夫を凝らしています。
前作からのインターバルも無駄とは思わせない、しっかりとした枠組みの演奏と楽曲構成、ストラトヴァリウスやソナタ・アークティカ等が好きな方なら大いに満足して頂けるでしょう。良い意味で垢抜けたバンドサウンド、日本人にも通ずる、スクラップアンドビルド方式にも目を見張ります。壮麗な世界観を演出するキーボードも効果的に機能、根幹にあるベーシックなメタルサウンドを土台に、見事、彼ら流儀のメロディックパワーメタルを展開しています。


CHINA - Alive ★★ (2022-03-05 19:02:43)

Marc Storace & China名義でリリースされた幻のライブアルバム。こんなコラボがあったなんて最近まで知りませんでした。チャイナの曲を中心にはしていますが、DPやZEPのカヴァーも登場。サミー・ヘイガーや当然クロークスからもやっていますので、チャイナ色は薄めです。
もっとメロディアスで繊細なサウンドを基調としたライブかと思っていたらマークの豪快な歌声を生かした、活きのいいロックサウンドを展開。ライブならではのラフさも加わり、メジャー感と骨太なロックサウンドは上手く調和している。
個人的には1stや2ndが好きなために、少々、野暮ったさも感じるのだが、American Womanやってたからなぁ、こういう曲調が基本路線なんでしょうね。ある意味、チャイナとクロークスの合体というスイスロックオールスターなる印象もあるだけに、こういうお祭り感は大切でしょう。でも主役は完全にマークですけどね。
名曲In The Middle Of The Nightも熱さが加わりましたねぇ。
シンガーが違うとこうも分かるのか、チャイナというよりはマークのソロに近い熱さMAXのライブ盤です。違うバンドだねぇ。


MEMORIA AVENUE - Memoria Avenue ★★ (2022-03-05 18:44:30)

スウェーデン産のメロディアスHM/HRバンドのデビュー作。フロンティアレーベルが絡んでいるので、その筋の唄モノマニアなら、まずはアンパイと言いたくなるでょうね。プロデューサーとして名を連ねるBig Cityのシンガーでもあるヤン・ルブラント、ギターはトール・タッレ、キーボートとドラムはDa Vinci組とか、まぁマニア泣かせのラインナップです。
その北欧風味満点、爽快感たっぷりのAOR風ロックは、予想通りとも言える展開で魅了。予定調和過ぎるために大きな裏切りはないのだが、全12曲一定のクオリティをクリアーしているのはありがたい。しかし、聴き進むにつれ飽きのサイクルも同時に訪れるのが難点。一曲の出来は良いのだが、通して聴くには、もう少し色を変えるべきだったろう。
でもここは趣味嗜好の問題、唄モノロックマニアならば大いに楽しんで貰えるでしょう。逆に採点が厳しいかも知れませんけど。


SUPERNOVA PLASMAJETS - Supernova Plasmajets ★★★ (2022-02-27 13:35:30)

女性シンガー、ジェニファー・クラッシュ嬢を擁するドイツ産80年型HM/HRサウンドを大真面目にオマージュするバンドの1st。人によっては受け付けられない大胆な取り上げに驚きますが、完成度は高く逆に清々しい位です。女性らしいしなやかさと、サウンドに負けないパワーヴォイス、この妖艶なる女性シンガーの存在そのものが音楽性の良し悪しをキメているような側面もあり、楽曲に合う合わないで評価も分かれそうだ。古くて新しい王道スタイル、正直、少々今っぽいがハズくてイマイチのめり込めなかったりするのだが、見た目以上に硬派なスタイルを貫いているので試聴感は悪くない。しかし、ああいうキャラ設定も含め苦手は人はとことんダメだろう。
肩肘張らずにハードでワイルド、そしてカッコイイ女性がいるバンドサウンドを楽しんだ方が勝ちでしょう。ドイツ人の真面目さが好転させているのは間違いない。
唄も上手いし、なんだかんだ言って懐かしい空気感はむしろウエルカムですよね。若い人には新鮮に聞えそうなサウンドメイクだというのもポイントですね。


ZELBO - In My Dreams ★★★ (2022-02-27 13:07:34)

2017年にあのDA VINCIが復活してアルバムをリリースしたのに驚きましたが、今作はそのDA VINCIのキーボード、ダグ・セルボスカーが中心となり活動するメロディアスHM/HRバンドの1st。
オープニングから極上のメロディアスサウンドで幕開け、思いのほかエモーショナルな押しが強めの歌声に少々驚いた。ギターも前目だし、けしてキーボード中心の音作りという分けではないが随所の顔を出しています。そのメンバー全体が押し引きを心得たプレイで楽曲を色彩美豊かに飾り立てることで、こちらの期待以上のドラマが展開されています。その筋の北欧系ハードポップサウンドが大好物なマニアならグッとくること間違い無しですね。
ケン・ヘンズレーと活動を共にしていたギターのケン・イングワーセンな邪魔しないギターで迫ってきます。甘めのAOR調の曲が続き少々飽きがきたなぁと思ったらハードめのイントロが耳を惹く⑥がいい、70年代テイストもチョイ足されたメロディアスサウンドの旨味、こういう演出に掴まれますよね。
ツボを押さえたアレンジと古さに埋没しない現役感のあるサウンドメイク、ジャンルや時代を超越するメロディアスサウンドの旨味、チョイハスキーな歌声もドンズバでハマっていきますよね。ええバンドです。かつてのDA VINCIが静ならば、こちらは完全に動の極意ですよね。


RECKLESS LOVE - Animal Attraction - On the Radio ★★★ (2022-02-25 14:50:30)

売れそうな曲だなぁ
ここまで当たり前に振る舞われたら文句も言いません
○○風を味方につけていますねぇ


RECKLESS LOVE - Animal Attraction - Born to Break Your Heart ★★★ (2022-02-25 14:48:30)

こういうメロウな情熱系サウンドはいいねぇ
狙いすぎかも知れませんが大好物です


RECKLESS LOVE - Animal Attraction ★★★ (2022-02-25 14:47:16)

いかにもNWOTHMな作風であるのだが、流石は北欧メタルな作り込みが耳を惹きますね。壮麗なコーラスハーモニーとフック満載のメロディ、一発で耳の残るポップセンスには目を見張るモノがあります。少々甘口で優等生に感じる部分は無きにしも非ずだが、それでも充実した楽曲とアレンジには確実に需要があり、80年代的作品に漂う古くささやバブリー臭が恥ずかしいと思う若い人には、こっちの方が耳に馴染みやすいだろう。
若くて勢いがあって瑞々しいメロディアスHM/HRサウンドの旨味、ヒット性の高いコンパクトな楽曲の合間に挟まれるハードサウンドは刺激的でしたね。


KEN HENSLEY - Live Tales (2022-02-22 20:19:00)

スペインで行われたケン・ヘンズレーのアコギ時々ピアノで行われたライブ。もうライブというよりはリサイタルと言いたくなる、フォーキーなステージである。シンプルな構成から紡がれる音の調べは厳かな雰囲気もあるが、ファンとの交流もあったりとリラックスしたムードも醸し出している。
自分の持ち歌やヒープの名曲を歌う構成はいつものことだが、本人が気持ちよく唄う姿を拝みたいファンにとってはありがたい一枚であろう。部外者厳禁なステージ故に、初心者には厳しいだろう。特に唄が厳しい、曲が進むにつれて声も出なくなり、高いところは常にキツそう、ヒープ時代のドリーミングなファンタジー路線の曲をぶち壊している。バイロン、ロートンのハイパフォーマンスに慣れた耳ならばなおそうだろう。アイドルのファンでもあるまいし、そこケンさんさえいれば良いというのは別の話。
好きと下手に聞えないのは別次元である。ましてや、それを押しつけるのは常軌を逸する行為でしょう。検閲するのは他の国でやってください。
でも、アコギ一本になりメロディの良さを改めて確認することは出来る。

今回も書き込むが、今に若い人はCDを買わない。サブスクで気軽に楽しむ人生を送る人も多いでしょう。それだけに知識も無く気軽にアーティストの音源に触れることが出来る。これは素晴らしい事であり、予期せぬ出会いに人生がより豊かになるわけだ。
それだけに、最初に出会った作品がポンコツだったら、そのアーティストに対して二度と耳を傾ける事は無いだろう。サブスクはCDショップにある全ての音源を家で楽しむようなモノ、外したアーティストをわざわざ聴かない。
だからこそ、偶然でもサイトに訪れた人たちにいっておきたい。ケン・ヘンズレーは偉大なアーティストである。
こんなもんじゃない。まずはヒープの初期に当たる黄金期の目が覚めるようなオルガンプレイを楽しんで欲しい。そこから辿ることをすすめる。通常、こういう押しつけはやらないのだが、人の投稿に目を通して検閲する輩がいるので今回だけ言及します。

面倒なサイトになったなぁ。誰とも関わらずに投稿していたら突如、裏アカウントを持っているように言われ、他人を攻撃していると非難される。これだけ、おとなしくやってきたのに、人との違いを受け入れられなくなったら人間は終わり。関わりは持てませんね。


KEN HENSLEY - Love & Other Mysteries - Romance ★★★ (2022-02-21 13:25:03)

2曲目で早くもアルバムのハイライトとなるパフォーマンスが登場
グレン・ヒューズの抑え気味の歌声も味わい深いモノがアリ
女性シンガーとの絡みも上々

切ない愛の物語を二人のシンガーが互いの立場で唄い分ける様も実にロマンティック
楽曲のタイトルが示すようなロマンスがあるわけです
甘いねぇ
ロマンだねぇ
センチメンタルですなぁ


KEN HENSLEY - Love & Other Mysteries ★★ (2022-02-21 13:14:56)

前作同様ゲストシンガーを迎え制作されたソロアルバム。アルバムタイトルが示すようなロマンティックな雰囲気も漂わせるアコースティカルなサウンドが主軸のソロアルバム。
動よりも静と言うことですが、これが実に味わい深い作風に仕上がっており、ゲストシンガーのハイパフォーマンスと相まって実に聴かせてくれるアルバムに仕上がっている。

オープニングはお馴染みの地味なケンの声だが、曲調的に違和感はなく印象は悪くない、しかし本編の幕開けはロシア人女性シンガーとグレン・ヒューズの二人によるデュエットソングから一気に世界観が広がっていきます。美しいメロディを際立たせる情感のある唄声、楽曲も魅力を何倍にも膨らませてくれます。③はサラ・ロープが歌い、④ではアイリーン・フォルニシアリと‎ロベルト・ティランティ‎が歌います。この二人は⑩でも共演、ロベルトは⑨でも歌います。⑤⑥⑦⑧とケンが一人で唄うジャイアンリサイタルタイムはあれど、半数の曲を唄で酔わせてくれるパフォーマーが登場するので、彼のソロアルバムとしては前作同様、聴くべき場面は多い。

これだけ良いメロディと繊細なサウンドを際立たせるアレンジがあるのだから、歌い手は重要であろう。心に潤いを与える優美なメロディの数々、たまにはこういう音楽に身を委ね優しい時間を過ごすのも耳を休めるのには丁度良いですよ。流石に全曲通して聴くのは飽きるのかも知れませんが、気分に合わせてチョイスするのが一番でしょうね。


AIRRACE - Back to the Start ★★★ (2022-02-21 12:19:33)

80年代にアルバムを一枚残し消えた幻の唄モノロックバンドが奇跡の復活を果たしました。結局、ドラムの座からジェイソン・ボーナムは降りたが、シンガーのキース・マレルとギターのローリー・マンズワースは健在。この主要キャストを中心に極上のメロディアスHM/HRサウンドを構築しています。元気はつらつな①から哀メロナンバーに②が登場、ここから一気にエアレースらしい叙情派サウンドへと展開、AOR調の唄モノハードサウンドにキースの声はよく似合います。
大きな仕掛けはないがブランクを感じさせない現役感のある音作りは鮮度も高くベタに敵う物なしを体現、多種多様なエッセンスを散りばめたサウンドはキラキラと輝き聴き手を飽きさせることなく最後まで突き進みます。
あくまでもキースの唄が主役なのだが、バックを支えるバンドサウンドも堅実なプレイで存在感をアピール、ドラムも良いしツインギターチームも練り上げたアレンジで見せ場を設けている。そのおかげで全体的なパフォーマンスにも好影響を与え試聴感を抜群に上げているもポイントでしょうね。ノスタルジーでは終わらない復活劇、素晴らしい瞬間に立ち会えました。


TYGERS OF PAN TANG - Crazy Nights ★★ (2022-02-20 20:45:21)

ロドニー・マシューズが描くキングコングをモチーフにしたジャケットも印象的なアルバム。音楽性は完全にアメリカン志向へと向かい前作のようなギラギラとした野心漲るNWOBHMスタイルから交代、最初のアルバムに通ずるような古典ロックへと回帰した。
派手なギターよりも唄を頂点にアンサンブルを構築する路線へと変更、デフレパードスタイルと言えばそれまでだが、多くのNWOBHMバンドはメジャー契約と引き換えに攻撃性を失ったのは、このバンドだけの問題ではない。そういう世相や政治事情を汲み取り音楽を楽しむ必要はないのですが、知っていると知らないとでは味も違ってくるでしょう。また、このバンドの首謀者はロブ・ウィアーであってサイクスではない。
①もさることながら②テンションはだだ下がり、④でようやくエンジンが掛かるのだが、キレのあるリフ主体のNWOBHMから脱却を図る新生パンタンサウンドなので、そことどう折り合いをつけれられるかで評価が大きく変わるでしょう。
前作に比べギターチームのインパクトが弱まった分、全体的な地味さ加減は拭えない、しかし、マイルド路線にしてはジョンの歌声はパワフル過ぎる、彼の声は主張が強い。そんなジョン・デヴァリルの上手さが光るアルバムになっている。最初の3曲のイメージが良くないので、余計にそう感じてしまいます。よく聴けばギターチームの見せ場はあるのに不思議なモノですよ。

ちなみにプロデューサーはAlcatrazzの1stを担当したデニス・マッケイ。


GROUNDBREAKER - Soul to Soul ★★★ (2022-02-19 16:58:15)

FMのスティーヴ・オーヴァーランド率いるメロディアスHM/HRプロジェクトの第二弾。前作から少しインターバルがあったので一発屋で終わったかなぁと思ったら3年ぶりの新作です。英国人シンガーのスティーブの相棒を務めるのはアレサンドロ・デル・ヴェッキオとギターのスヴェン・ラーソン。イタリア、スウェーデン人も加わりメロディアスロック多国籍軍を結成、派手さはないが後方支援に余念の無い堅実なプレイで見事にスティーブの歌声を際立たせることに成功、主役は楽曲であり唄であると言うことを明確にしていますね。
日本ではイマイチ跳ねなかったFMのシンガーであるが故に知名度がイマイチなのが残念。しかしここで聴けるアダルトな味わいのメロディアスロックサウンドは、大人が聴いても恥ずかしくない洗練されたモノであり、スティーブの成熟した歌声に酔わされます。
マイケル・ボルトンのCarrieをカヴァー、その出来映えを聴けば、どれほどの実力者であり、このグループに可能性があるのか理解出来るでしょう。上手いって素晴らしいねぇ。


DAVID MARK PEARCE - Strange Ang3ls ★★★ (2022-02-19 16:42:57)

裏方稼業もさることながらステージにも立ち経験を積んでいた遅咲きのルーキー、デヴィッド・マーク・ピアースのソロアルバム第一弾。シンガーに北欧メタルの貴公子ヨラン・エドマンとASIA等で唄っていたジョン・ペインも参戦、ギタリストのソロアルバムながら作風は唄を聴かせる楽曲中心の作り、勿論、ソロタイムでは主役たるマークの抜群の腕も見せるが、レコーディングで学んだ技術をふんだんに生かし楽曲を構成。その丁寧で緻密な作りは、どの楽曲にもフックを設け壮麗なコーラスハーモニーを絡ませドラマ性をアップ。実に聴きやすいサウンドを展開しています。
この手の洗練されたメロディアスHM/HRにヨランの声を似合いますからね。間違いないブランド力を発揮、AOR Heavenからリリースされただけのクオリティを誇示しています。大きな仕掛けやずば抜けた個性はないが、そのスリルと引き換えに抜群の安定感を手に入れていますね。


PETER GOALBY - Easy with the Heartaches - Easy With the Heartaches ★★ (2022-02-15 20:22:22)

唄モノロックの幕開けに相応しい
優しいメロディと
力強さを押さえた歌い回しが耳を惹きます
もうちょいガツーンとピーターの歌声を堪能したいのですが
作風的には問題なし
ちょっと狙いすぎというか置きに行っていますけどね


PETER GOALBY - Easy with the Heartaches - I Built This House ★★★ (2022-02-15 20:18:30)

産業ロック黄金期にリリースされても遜色のない出来映え
ピーターの押しの強い歌声もロックなカラーを強め
男らしさを存分にアピール
大衆性がありながらも力強さを損なわないパフォーマンスに舌を巻きますね
これぞピーター・ゴルビーでしょう


PETER GOALBY - Easy with the Heartaches - Take Another Look ★★★ (2022-02-15 20:15:19)

良いですよね
フォリナーあたりを思い出させるセクシーな大人の魅力が溢れています
ルー・グラム風の唄い回しで魅了
上手いねぇ


KEN HENSLEY - The Wizard's Diary Volume One - July morning (2022-02-15 19:59:25)

オリジナルはバイロン
彼のソウルフルで美しい歌声を味わえますが
おっさん声のケンではどうやっても太刀打ちできません
サビに向かってグッと盛り上がるところでも完全に唄い負け
多くのファンが大切にしている曲なので我慢がならないとなるでしょうね
ワタクシは音楽の話をしています
下手だが大好きだという愛情は大いに理解できます
そうやって皆マイアーティスを愛でて楽しんでいるでしょう
外からとやかく言うのは大間違いですし許されませんよ
でも下手か上手いかの違いが分からないのは別の話
豚肉か鶏肉かくらいは分からないとね


KEN HENSLEY - The Wizard's Diary Volume One - Easy livin' (2022-02-15 19:45:36)

軽快なシャッフルナンバー
オリジナルではギターもヴォーカルも力強く
山道を駆け抜ける四駆のようだが
ココで聴けるヴァージョンはワンボックスカーで家族揃ってイオンに行くようなほのぼのとした絵が浮かぶ
スリル皆無のお買い物である
皆で歌い上げるサビのコーラスパートに脱糞
そりゃないぜ


KEN HENSLEY - The Wizard's Diary Volume One (2022-02-15 19:40:23)

ロシアでは大スターとなるケン・ヘンズレー。全ては70年代の短い期間に残した偉業のおかげなのだろうが、西側とは違うロシアでプチスターというのがなんとも涙を誘います。
今の若い人にはどなたでょうとなりますよね。とにかく晩節を汚しまくりチョイチョイ、自分から出て行ったヒープの曲で食いつなぐ人生に涙を禁じ得ません。同情はしますが共感は出来ない自分勝手は男。スター気取りが最後まで抜けず、誰とコラボしても長続きはしなかった男。今で言えばイングヴェイ・J・マルムスティーンあたりを当てはめて頂ければ分かりやすいでょうが?そこともチョイと違うのがポイントです。インギーは、コンポーズとプレイは維持できている。

今作もジョン・ロートンとのコラボ、そしてジョン・ウェットンとの接近などあったがモノには出来ず、その後にリリースされたユーライアヒープの楽曲をカヴァーした企画モノアルバム。
バックはロシア人ミュージシャン、オーケストラも参加とケン・ヘンズレーを囲み、国威発揚とも言うべきスタイルになっている。

唄もギターもオルガンも何でもこなすケン。毎度の事ながら弱々しいレンジの狭い声で気持ちよさそうに歌っています。③なんて情感豊かに歌い上げるバイロンの真骨頂を味わえるバラードだっただけに、その対比はエグい。④みたいなスローナンバーなら誤魔化せるかもしれないが、やはり演歌歌手に指導する作詞作曲家のようなレベルの唄であり、個性もなくリードシンガーを張れるようなパフォーマンスは最後まで訪れない。勿論、持ち唄の⑧はあるが、あれはライブでもお馴染みのダン吉直美のおまけコーナー、この曲が始まれば皆が手拍子で迎えほっこりとする時間の奴である。モグモグタイムがメインでは困るのだが、今作はケンのソロアルバムお馴染みの覇気が無いセルフカバーアルバムです。

前にも発言しましたが、これをマックスの実力だと思って欲しくない。しかし残念ながら、彼のカタログではかなり良い方である。オリジナルは、ジョン・ロートン、レコーディングはジョン・スローマンが済ませたハードでノリの良い曲⑥だが、ここでは、そのハードさが削がれスローマンが持ち込んだソウルフルなフィーリングは木っ端微塵に吹き飛ばされている。⑨に関しては閉口、名曲⑩の世界観は何処へいったのか?と悪口が止まらないパフォーマンスに終始しています。ラストの⑫も万年最下位の草野球チームの補欠と大谷翔平を比較するようなモノ、上げた以外の曲でも壊滅状態である。

恐ろしいモノで、音楽ストリーミングサービスは再生回数が分かるようになってる。誰のなにが人気なのか。これは残酷な話である。
著名人の評価としては救いようもないのだが、最強の楽曲を最弱の唄が台無しにしたのだから一目瞭然でしょう。

正直、厳しい評価になるのは今の若い人は配信サービスで音楽を楽しんでいる。YouTubeもある。例えばSpotifyだとケン・ヘンズレー人気の曲は、このアルバムの⑧だ、その流れで今作に顔を出せば面食らでしょう。だから断言したい。オリジナルはもっと良いぞである。これでヒープに見切りをつけて欲しくない。
ココにあるのは独りよがりの独居老人による趣味の世界である。そう思えばグッと味が染みるだろう。そして最大の功績はオリジナルの良さを誰しも再確認出来るという一点でしょう。南無阿弥陀仏。


CERVETERI - Arabesque ★★★ (2022-02-13 20:55:01)

群馬産の国産HM/HRバンドの1st。お知り合いからSpotifyでも聴けるし古い国産メタル好きのワタクシには向いているバンドと教えて貰いましたね。いくつになってもそういう信頼ある筋からの情報は欲しいですねぇ。
女性シンガーHINA嬢を擁する4人組のバンドですが、正直、音質は良くありません。昨今のメジャー資本の音に慣れている人にとっては、薄っぺらいなぁと感じるでしょうが、ワタクシのような四畳半サウンドに慣れ親しんでいる人間には問題も無く、むしろ人間が演奏しているサウンドに対する信頼度はこちらの方が圧倒的に上です。
今はテクノロジーの恩恵を受けすぎて、皆が機会みたいに味気ない演奏を聴かせてくれます。オジー・オズボーンの最新作なんて、顕著でしたが、このバンドのそういう意味でアナログなスタイルを貫いています。

無駄を廃したシンプルな作りにロックを感じますが、個人的には少々J-POP臭が強い歌い手と歌メロの作りに恥じらいを覚えてしまいます。昔の44マグナムやアースシェイカーの方が臭いだろうと、ススメてくれた人に言われたときは、何一つ反論する気にもなりませんが、そういう若いバンドなのに懐かしい時代のエッセンスを感じさせるバンドではあります。
昨今流行のメタルコアとは違うジャパニーズハードロックとはしょる事無く言いたくなるバンドのデビュー作。良い意味でオーバーダブしない演奏は清いです。
3曲目のKEEP THE FAITHとか頭から好きなのよ、王道ジャパニーズサウンドなのよ、大好物なのよ。なんだかんだ言いましたが上手いんですよね。リズム隊もしっかりしているし、ギターもスピーディーなピッキングから繰り出される高速プレイからブルースフィーリング溢れるエモーショナルなタッチまで巧みに演奏しています。だから④もカッコいいのよね。
そして、このあたりで完全に女性シンガーに対する免疫も出来、最終的にはノリノリでアルバムを通して聴いてしまいました。

シンコーミュージックから寵愛を受けるNEMOPHILAなんかよりも、よっぽど芯のあるロックサウンドで勝負をかけていますね。何よりハードな音楽を聴いてみようというライトリスナーにススメやすい音楽性になっています。しっかりと体幹のできあがったメロディアスでキャッチーなサウンドはガールズロックバンドのCYNTIAとかAPHASIAあたりが好きな人なら全然イケるでしょう。
アニメソングの挿入歌みたいなロックスターも全然様になっているのよ、最初軽くバカにしていた自分が一番恥ずかしい思いをしているのよ。自戒の念も込めて、フラットな耳でお楽しみください。
そしてワタクシは、このバンドの音源に触れる直前にタイムスリップして、自分自身にハリセンを喰らわしたいです。ゴメンよCERVETERIの皆様。そして実は今だにバンド名を読めないでいますよ。


MALICE - Crazy in the Night - Crazy in the Night ★★★ (2022-02-13 20:15:17)

アーバンな雰囲気作りも感じさせる硬派な一曲
でもLAメタル風味も感じさせる
バンドとしての葛藤が滲みますね
ヤケクソ気味のシャウトが耳に残ります
今でも結構聴きますねぇ


GRAND PRIX - There for None to See - Runaway ★★ (2022-02-13 20:09:34)

押しの強い歌声で有名なロビンですが
ここでは無理に気張ることなく歌い上げています
そのおかげで聴きやすいですね
サビも張り上げることなくメロディを歌い上げていますよ
少々売れ線な匂いのする曲ですが
派手さやキャッチーさが嘘くさくないのもまずまずだが
ヒットチャートに食い込ませるほどのインパクトはない