この曲を聴け!
失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 5301-5400
OMEN

MyPage

失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 | 70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 | 78 | 79 | 80 | 81 | 82 | 83 | 84 | 85 | 86 | 87 | 88 | 89 | 90 | 91 | 92 | 93 | 94 | 95 | 96 | 97 | 98 | 99 | 100 | 101 | 102 | 103 | 104 | 105 | 106 | 107 | 108 | 109 | 110 | 111 | 112 | 113 | 114 | 115 | 116 | 117 | 118 | 119 | 120 | 121 | 122 | 123 | 124 | 125 | 126 | 127 | 128 | 129 | 130 | 131 | 132 | 133 | 134 | 135
モバイル向きページ 
失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 5301-5400

0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 | 70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 | 78 | 79 | 80 | 81 | 82 | 83 | 84 | 85 | 86 | 87 | 88 | 89 | 90 | 91 | 92 | 93 | 94 | 95 | 96 | 97 | 98 | 99 | 100 | 101 | 102 | 103 | 104 | 105 | 106 | 107 | 108 | 109 | 110 | 111 | 112 | 113 | 114 | 115 | 116 | 117 | 118 | 119 | 120 | 121 | 122 | 123 | 124 | 125 | 126 | 127 | 128 | 129 | 130 | 131 | 132 | 133 | 134 | 135


TIM FEEHAN - Carmalita ★★★ (2015-06-18 15:32:26)

カナダ出身のティム・フィーハンが1983年にカナダのインディーレーベルからリリースされた2nd(2002年にめでたくCD化されております)「うーむ森永ココアには髭が良く似合う」なジャケに映るチャールズ・ブロンソン「狼をさらば」な立派なムスタッシュぶりに後の垢抜けた姿と同一人物に見えないのですが、今作で聴ける洗練されたAOR系のハードサウンドが奏でる清々しい高揚感は実に気持ちがよく、どんよりとした梅雨空を恨めしい気持ちで眺めるなら、今作を聴き気分だけでもリフレッシュしたいものです。軽快なオープニングナンバーに、温かみのある歌声が優しく寄り添ってくれるバラード④憂いのと弾けるポップセンスに胸キュン必死な⑧美しいピアノの音色に導かれる感動のバラード⑨、この曲デュエットソングで相手を務めるのはミスターグラミー賞でお馴染みのデヴィット・フォスターの全面バックアップを受けて後にデビューを果たす女性シンガー、ヴィッキー・ボスが見事な歌声で華を添えてくれます。楽曲も粒ぞろい
、大衆性を帯びたロックサウンドはシャレたシャラシャラとしたギターと軽やかなキーボードを主軸とした楽曲にハードさは皆無ですが、時には大人の魅力溢れるAOR系のハードサウンドを聴き耳を休めるのも一興でしょう。上手い歌に爽快感溢れる良質なメロディとくれば歌モノ派にはたまらん魅力がありますよ。


YOUTHQUAKE - EVOLUTION OF NEW ORIENTAL METAL ★★★ (2015-06-18 14:57:03)

デスメタルテイストを下地にブルータリティ溢れるスラッシュサウンドを披露。切れ味鋭いリフワークと重心低く突進してくるリズム隊のうねり、勢いよく突き進むも随所に日本人らしいキメの細やかさが配慮され聴いていて実に心地が良い。特にアクセントとなるメロディックなギターもこの手のサウンドを求める方には心地よい響きとして耳に届くでしょう。アグレッシブかつメロディアス、重厚さと速さを兼ね備えたバンドの真骨頂を味わえる一枚ですね。アルバムタイトルに彼らの大いなる野望と矜持を感じました。


AION - Freak-Out ★★★ (2015-06-18 14:42:15)

空前のビジュアル系ブームの中でAIONも見事にメジャーデビューを果たすのですが、正直窮屈な音楽性に囚われている印象を受けました。自分たちらしさと求められる音楽性との折衷案になんとなくかみ合わせの悪さを感じ、ほぼ彼らのバイオは知りません。今作も失踪した友人が段ボール箱一杯のCDを僕に託した中にあった一品。1995年リリースのアルバム、和田アキラのプロデュースと聴く前から興味をそそる組み合わせ、フュージョン系のギタリストとして日本を代表する和田氏とオルタネイトピッキングから繰り出される高速ギターによるスピード命な楽曲に歌謡メロを盛り込んだメジャー後の音楽性、その歪みをどのような形で修正してくるのかと大いなる期待をしたものです。基本スタイルを残しつつフュージョン風から、デスメタル風までと幅広い音楽性を網羅、このスタイルならキャッチーでコマーシャルな歌メロも浮きまくる事無くすんなりと溶け込み、逆に求心力を発揮する好循環へと流れる事に成功。IZUMIのギターも変化自在に弾きまくり、時折ファンキーなテイストさえ感じさせ懐の深さを存分にアピール、速さだけではない超絶テクニックとエキサイティングかつエモーショナルなプレイの数々に興奮必死。それを支えるリズム隊も柔軟なプレイで応酬、緊張感溢れるリズムセクションを構築しております。ディストーションボイスを響かせるNOVの強靭な歌声もバンドの顔として多様性を孕んだ楽曲の中でも見事に重責を全うしており、転換期を迎えたバンドの方向性にメタル然とした楔を打ち込んでいます。初期の荒々しいデスラッシュサウンドから一転、あまりにも変わった印象を受ける楽曲の多さは生粋のファンにとっては相当厳しい音と耳に届くのでしょうが、思い入れがなかった僕にとっては速いだけじゃない、ある意味、攻め込んだ4人の姿勢に大いなる興味を持たされました。


STRIBOG - U Okovima Vječnosti ★★★ (2015-06-10 15:07:54)

今は亡き御贔屓のお店で無理を頼んでロシアンメタルを大量にとり寄せてもらったら、サンプルがてらお店にいくつか届いたCDの中の一枚を店主がサービスでくれました。今作はそのCDになるのですが、クロアチアのフルート奏者もメンバーに名を連ねるペイガン/フォークブラックらしく、個人的には美女と野獣な役割をこなす男女ツインボーカルに、トレモロリフ主体もペタペタと浅く踏みこまれるバスドラも苦手なので封も開けずに数年放置。3年後くらいに初めて聴いたのですが、激烈な速さよりも、抑揚のある強弱を生かしたドラマ性の高い構築美と、この靄の掛かった霧深い森の奥に迷いこんだような錯覚を覚える異世界、そのミステリアスかつフォーキーなメロディを瑞々しい歌声で歌い上げる女性シンガーの麗しい響きと、キレのある強烈な歌声の男性シンガーとの対比も、なんとも艶やかで官能的な響きを感じさせる。この手のサウンドの鍵を握ると思っている扇情的なリードプレイとアグレッシブなリフワークも鳴り響き、激しくリズムを揺さぶる劇的な構成は独特な世界観を鋭く演出。全てがそうなのですが相反する要素が反発する、淡い情景を描き出す峻烈なるドラマになんとも言えない魅力を感じました。自分から進んで聴かないジャンルだし門外漢も甚だしい小生ですが、メタル由来の鋭角的かつ攻撃的なヘヴィネスさを継承しつつもスピード&アグレッションだけではない土着的なメロディと、深く刻まれる悲哀を体現出来る荒涼としたサウンド、それらを突き破るが如き吐き出される黒く濁った熱情が迸る様に、この手のサウンドを味わう上では重要なファクターなんだと思いましたね。全7曲入り37分少々だし丁度よい尺でした。


ARTCH - Another Return ★★★ (2015-06-09 14:16:40)

アイルランドのDrýsillのシンガーだったエリック・ホークを迎え入れリリースされた1st。歯切れのいい歌声と北欧産ならではの透明度も程々に迸る熱き血潮を滾らせる剛直なメタルサウンドを披露、時にはエピカルかつ勇壮な優美さと激しさをバランスよく取り込んだ名盤です。男気あふれる楽曲も目白押し、更にはギターソロの充実ぶりも目を惹き、エッジの効いたツインギターが弾き出す美旋律の数々、タイトなリズムが繰り出す重量感を損なわないサウンドメイクと巧妙な展開を張り巡らしたドラマ性の鮮やかさ、80年代型HM/HRならではの熱いパフォーマンスを堪能してもらいたいですね。久しぶりに聴いたのですがスピード・パワー・メロディの三拍子がそろい踏み、聴き込むほどに感じる奥深い楽曲群に改めて惹き寄せられました。


Cry-max - Cry-max ★★ (2015-06-08 17:30:34)

DEAD END、MAZERAN、AION、Z-SECTなどを世に送り出した事で知られるナイトギャラリーからデビューした大阪の4人組によるミニEP。当時の日本人らしい、所謂、既成の楽曲を分解し組み合わせ作り直したような、アイデア勝負な楽曲が収録されており、良くも悪くも何処かで聴いたようなフレーズの多さが気になるともう駄目です(ラフな日本人的歌唱スタイルもね)ところが聴きなれるとこれが癖になりまして、実にツボを押さえた演奏が耳を惹く4曲となります。センス溢れるギターワークは勿論、軽めの音質ながらもタイトなリズムプレイも悪くない、トリッキーな技も無い、フレーズに新鮮味もない、でも組み合わせの旨味からくるスリルのある展開は、色んな意味で衝撃的だ。ある意味伝統的なスタイルだし正攻法で勝負する姿勢は中々興味のそそられるものでした。④曲入りのミニなので全貌は見えてきませんが、愛すべきバンドでしたね。


JOHN NORUM - Total Control ★★★ (2015-06-08 16:52:10)

ハードでブルージーな北欧サウンドの実にジョン・ノーラムらしいギタープレイを堪能できる①で幕が開ける1stソロ。続く②のヨーロッパ丸出し哀愁の北欧サウンドを見事に描いた名曲を更なる高みに導いたのは、イングウェイ歴代No.1シンガーだと個人的には思っている、THE北欧クリスタルヴォイスでお馴染みのヨラン・エドマンが繊細かつエモーショナルな歌声を披露、空間を切り裂くギターソロと相まって極上の響きを奏でます。エモーショナルな③で涙を誘い、良く歌うギターとメロウなソロ、ハードだが糖度の高い④のカッコ良さ、THE北欧メタルな凍てついた寒空のような透明度の高いメロディが突き抜ける名曲⑤、ジョン・ノーラムらしいプレイが詰まった⑥の甘さとハードさの黄金比の素晴らしさ、と名曲が続き、その勢いは後半へ向けてもだれる事無く突き進み、ジョン・ノーラムのなんたるかと北欧サウンドの旨味がギッシリと詰まった一枚として、また彼のソロキャリアにおけるハイライトと個人的には思ってしまう名盤です。ジョンの○○風ギターを気になりだすと、のめり込めない面はあれど、北欧ならではの哀愁美溢れるメロディとポップフィーリングを讃えた楽曲のオンパレードに涙腺が緩みっぱなしですよ。⑨のイントロとか好きだわ~、⑩も泣かせるよ、⑪も甘い、甘すぎる、誰かに抱きしめられたくなりますよ


PAUL RAYMOND PROJECT - Under the Rising Sun ★★ (2015-06-08 16:23:48)

あれ?てっきりコメントしていると思っていました??国内はテイチクよりリリースされたポール・レイモンドのソロEP。ドラムは高橋ロージャー和久、ベースは山下昌良、ギターに大谷令文と中間英明、シンガーにフランク・ディミノという顔ぶれ、主役のポールさんのプレイを軸に各人が華を添える緩い構成と、本気だったのかと思わせる楽曲の弱さ、思い出作りの一枚を参加メンバーで誤魔化し商品化したんかいと鋭い突っ込みも入れたいのですが、日本人ギタリストが紡ぐ、琴線を震わす叙情的なフレージングは捨てがたいものがあるし、中間英明参加の②は陽性だが涼しげな風が薫るハードポップナンバーとして響き渡る佳曲だし大谷令文の滑らかな運指から奏でられる歌心溢れるプレイは引き寄せるものがあるでしょう。僕が所持しているのいは、レンタル型落ちの中古ですが、UFOマニアの女の子の家で聴かせてもらったタイトルは分かりませんが、2枚組のCDのDISC2にまるまる今作が収録されています。ちなみにDISC1をチョット聴かせてもらったのですが、ジャジーで軽やかな曲が流れた瞬間に止めてもらった事を記憶しています。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Thunder and Steel down Under - a Tribute to Riot ★★★ (2015-06-03 16:13:02)

ポーランドのCRYSTAL VIPERのシンガーであるマルタ・ガブリエルの旦那様が主催するSkol RecordsからリリースされたRIOTのトリビュートアルバム。「Immortal Soul」から劇走ナンバーの「Riot」に「Nightbreaker」から「Soldier」以外は「Rock City」から「Thundersteel」までの選曲となる14曲入り。正直半分くらいは知らないバンドであり、アレンジに対する恐怖心はありましたが、勇者の殉職に報いるはなむけの一枚として、また過去にANVILに我らがMETALUCIFERのトリビュートをリリースしている実績を踏まえ購入を決意、結論から言えば、RIOTがいかに良質な曲を世に送り出していたかを如実に物語る一枚でした。AXEL RUDI PELLやRough Silkなどの仕事で知られるキーボーディスト、フェルディ・ドルンバーグの狂おしいピアノとギターで始まる大胆なアレンジが加えらインストナンバーに変貌した「Soldier」で幕が開け、既発音源だとは思いますがAxel Rudi Pellの「Warrior」と続き以降は大小あれどほぼ、原曲のイメージを損なわないアレンジの楽曲が続き、原曲への賛辞を忘れない一枚へと仕上がっています。さらには③ではベテランUS産パワーメタルバンドのATTACKERが熱の籠ったプレイを披露、④などは「Nightbreaker」風だし、Skol Records所属の女性シンガースティシー・サヴェジ擁するSavage Masterの色んな意味で若々しい⑤、古くは80年代から活動し1991年にデビューを果たしたギリシャのインギーと言われたアンジェロ・ペルレペスは⑥、タフなアレンジを加えたOCTOBER 31の⑦、新進気鋭のHMバンドのALPHA TIGERは⑧、過去の名作群を排出するのみならず新人バンドも発掘するドイツのHigh Roller RecordsからSTALLIONは⑨を、スウェーデンの若手スピードバンドRocka Rollasは⑩を、ベースにドン・ヴァン・スタヴェアンが在籍している事で知られるスラッシーなEVIL UNITEDが選曲したのは⑪渋く仕上げたね。カルフォルニア出身の若手トリオバンドが選曲したのは⑫、ギリシャの5人組による正統派HM/HRバンドが手に掛けたのは⑬、ラストの⑭は既発音源でしょうか?二人のシンガーがしのぎを削る熱演も眩い好カヴァーで幕がしまります。新人紹介的なニュアンスも漂いますが、偉大なるバンドの偉業を讃えつつ、ああだこうだと言って楽しむのが一番でしょう。今作を聴き、RIOTの作品群を思い返し一枚一枚再度聴いているのですが、惜しいバンドだったなぁと思わずにはいられません。トニー・ムーア編成に拘り振り回され、2006年以降は1枚のアルバムしかリリース出来ず帰らぬ人へ、今更ながらマーク・リアリの訃報を残念な気持ちで受け止めていますね。


※曲順は以下を参照ください
01. FERDY DOERNBERG (Germany) - Soldier
02. AXEL RUDI PELL (Germany) - Warrior
03. ATTACKER (USA) - Fire Down Under
04. WALPYRGUS (USA) - Outlaw
05. SAVAGE MASTER (USA) - Swords And Tequila
06. Angelo Perlepes' MYSTERY (Greece) - Sign Of The Crimson Storm
07. OCTOBER 31 (USA) - Loanshark
08. ALPHA TIGER (Germany) - Flight Of The Warrior
09. STALLION (Germany) - Rock City
10. ROCKA ROLLAS (Sweden) - Riot
11. EVIL UNITED (USA) - Altar Of The King
12. NIGHT DEMON (USA) - Road Racin'
13. DEXTER WARD (Greece) - Running From The Law
14. CRYSTAL VIPER feat. Todd Michael Hall (Poland/USA) - Thundersteel


OMEN - Feketében ★★★ (2015-05-31 17:03:47)

ハンガリアンメタルの猛者が集いしバンドが1991年にリリースした1stを紹介します。スラッシーなスピードナンバーで幕が開け勢いよく突き進むも東欧産ならではの翳りのある湿度のあるメロディと、メイデン由来のツインリードを軸とした攻撃的なリフワークと技巧的かつ印象的なフレーズも盛り込むスタイルはPokolgepやOssianの良いとこ取りもとも取れ、ある意味、正統派ハンガリアンメタルの理想形のようなスタイルを構築しようと模索しているようにも取れます。相変わらず線の細さは否めないシンガーの歌唱スタイルもアグレッシブに迫り、Pokolgep時代よりも逞しい姿を魅せ安心感を与えてくれるのも好印象。楽曲も聴き進めるほどに独自のハンガリアンHM/HRサウンドを響かせる名曲が詰まった好盤として耳に届くでしょう。とにかくスピーディーなナンバーに放り込まれる個性が輝く独特のフレーズの美しさや、情緒溢れるバラードにミドルナンバーの哀愁度と力強さのバランス感覚は、このバンドの真骨頂でしょう。アクセプトやメイデン、ジューダス・プリーストなどが好きな方には共有する部分も見受けられ、語感の響きは英語と違い、かみ合わせに戸惑うかも知れませんが、独特のメロディワークはお国柄のなせる技、ツインギターが繰り出す強力なプレイの数々に魅了されて欲しいですね。


OMEN (2015-05-31 16:32:51)

こちらはUS産のバンドではなくハンガリーを代表する正統派HM/HRの雄POKOLGEPにいたVoのジョセフ・ハンマーとGのラースロー、同じくハンガリーを代表するOSSIANに籍を置いたDsのビクター・パブロらによって1991年に結成されたバンドです。現在も活動を続け、シンガーのジョセフさんは後に自らのバンドを立ち上げ脱退をしますが、古くからハンガリーに根を下ろし活動を続けるメタル系のアーティストとしてはGのラースローも含め古参の部類に入るキャリアメンバーが集いしハンガリーのメタルシーンを語る上では外せないバンドの一つですね。


POKOLGEP - Totális metal - ...tovább ★★★ (2015-05-31 16:06:39)

逞しいベースに導かれるミドルナンバー
情緒がエエね
勇壮さだが濡れています


POKOLGEP - Totális metal - Átkozott nemzedék ★★★ (2015-05-31 16:05:15)

メロディラインがハッキリとしていますね
この手の曲の方が線の細い歌声もきになりませんかね
彼ららしい憂いがありますよ


POKOLGEP - Totális metal - Mennyit érsz? ★★ (2015-05-31 16:03:41)

軽めの音質ですがザクザクと刻まれるリフも印象的なミドルナンバー
地味ですがアルバムには必要なタイプの曲ですね


RATA BLANCA - El libro oculto - Lejos de casa ★★★ (2015-05-30 14:13:23)

このグルーブ感が心地よいですね
概ね彼らのイメージに沿った一曲


RATA BLANCA - El libro oculto - Agord, la bruja ★★ (2015-05-30 14:09:51)

出だしのリフに思わず訴えられるぞと言いたくなりますが僕は許します(笑)
ヘヴィな音像に時代を感じますね


RATA BLANCA - El libro oculto - Cuarto poder ★★★ (2015-05-30 14:02:09)

重々しい新生ラタブランカサウンドを堪能できる一曲
このお約束な展開に焦がれますね
様式美だわ


RATA BLANCA - El libro oculto - Asesinos ★★★ (2015-05-30 13:58:20)

荘厳なキーボードに導かれ始まります
甘めのメロが舞う姿は彼らの持ち味
情熱的なラタブランカサウンドを堪能できますね
メタリックになったねぇ


RATA BLANCA - El libro oculto - Basura ★★ (2015-05-30 13:56:05)

ヘヴィなミドルナンバーで幕が開けます
今までとは少々違う感触を感じさせるのが時代のなせる技でしょう
こういう貫禄のあるどっしりとした曲も悪くないですね


RATA BLANCA - Magos, espadas y rosas - Porque es tan difícil amar ★★★ (2015-05-30 13:49:47)

オリジナルはこちらで終幕
クラシカルな響きを堪能できるインストナンバー


RATA BLANCA - Magos, espadas y rosas - Días duros ★★★ (2015-05-30 13:47:15)

こちらはもったいつけますね
ムード満点なメロウなフレーズと
迸る情熱に酔いしれましょう


RATA BLANCA - Magos, espadas y rosas - El camino del sol ★★★ (2015-05-30 13:45:01)

ドラマティックなラタブランカサウンドを堪能できる一曲
情熱的だがクールな印象を与えますね
オリエンタルなムードのあの曲を想起させますが
それも彼らの持ち味なので楽しめます
南米のレインボーの名に相応しい


RATA BLANCA - Rata Blanca - Preludio obsesivo ★★★ (2015-05-30 13:38:47)

曲名が出てきませんが
有名なクラシック音楽をモチーフにしたインストナンバー
ウォルター・ジェラルディーノのセンスが爆発した一曲
スリリングなリードプレイは圧巻の一言に尽きますね


RATA BLANCA - El camino del fuego - Señora furia ★★ (2015-05-30 13:29:01)

元ネタもあけすけな一曲
この手の曲を知り尽くした手練手管なメンバーによる
余裕綽々なプレイが心地よいです


RATA BLANCA - El camino del fuego - Sinfonia fantástica ★★★ (2015-05-30 13:26:25)

華麗なラタブランカサウンドを堪能できる一曲
甘美なメロにうっとりとさせられますね
9分越えの曲も飽きさせないアレンジは見事
常に○○風な彼らかも知れませんが好きです


RATA BLANCA - El camino del fuego - Lluvia púrpura ★★★ (2015-05-30 13:22:26)

ゆったりと大きいグルーブが心地よい
アンドリアン・バリラーリの歌声も気持ちいいね
バックの職人技がたまらん
ハッシュだなぁ


RATA BLANCA - El camino del fuego - El amo del camino ★★★ (2015-05-30 13:20:01)

アルバムのオープニングを飾る軽快なナンバー
流石はアルゼンチンのレインボーだね
ノリノリです


Sinawe - Heavy Metal Sinawe ★★ (2015-05-28 15:06:39)

お隣はソウル出身のキーボードを含む5人組が1986年にリリースした記念すべき1st。ザラついた声質の骨太なシンガーが男臭く迫る歌声を中心に、ミドルナンバーや、わりとソフトなバラードタイプの楽曲が多く収録された一枚。浅く薄い音質にロック然とした迫力や緊張感も削がれ、HM/HR系のバンドとしてやや大人しいしエッジも足りないと1986年当時を踏まえても楽曲自体の古臭さとダイナミズムの欠けたスケールの小ささは何ともしがたいのですが、お国柄が抱えるジレンマだったんでしょうね。ギターソロなどでは聴かせる面もあり、なかなか興味も惹かれます。日本人の琴線に訴えるような演歌チックな情緒とは違うニュアンスがバラードの②⑨などにも表れており面白いですね。ちなみにシンガーのYIm Jae-Beomさんは今作一枚でバンドを離れ、のちにソロシンガーに転身、韓国を代表する歌い手なんだとか??

2008年にCD化されたさいに英語表記も追記されたのでこちらも参照ください。ハングル文字はさっぱりわからん。

1. With the radio turned up high
2. I am a candlelight in your presence
3. Namsadangpae
4. Rock & Roll of youth
6. Lost illusion
7. The dream of Atlantis
9. Day's sun drifts away


DESTRUCTION - Release From Agony ★★★ (2015-05-27 16:42:06)

邪悪なジャケ同様、凶暴性と過激さも増した1987年リリースの3rd。前作を遥かに凌ぐ、単純に走るだけではない緻密なアレンジとギターリフが、凄まじい迫力でグイグイと襲いかかり聴き手に覆いかぶさります。今まで以上に突き詰めた楽曲の構成と、ツインギター編成になった事による、二本のギターが生み出すせめぎあいにも似た緊張感と破綻をきたさぬドラマ性。シュミーアが吐き出す禍々しい咆哮、4人が1つとなって繰り広げられる劇奏に大いなる興奮と新たなる刺激を受け完全に打ちのめされました。重量感溢れる突進力と鋭角的なリフワークに加え、ダークでカオテイックな雰囲気が滲み出た欧州スタイルながらも、スラッシュという言葉だけでは片付けられない、広がりのある楽曲が収録されているのが今作最大の聴きどころでしょう。アグレッシブながらもメロディアスかつキレのあるギターリフを軸に多彩な構成を織り交ぜた曲展開とテクニカルなソロの完成度も見逃せませんね。


DESTRUCTION - Eternal Devastation ★★★ (2015-05-27 16:16:41)

全体に漂っていた青臭さも払拭しノイジーなリフワークも確立、シュミーアもハイピッチな歌声で応戦と、。欧州的翳りとアングラ臭漂う暴虐性と疾走感溢れるディストラクションサウンドを轟かせた2ndアルバムにて、格段にレベルアップした演奏を堪能できる彼らの出世作。攻撃的なリフワークは益々鋭角的になり、スリルも増し緊張感溢れる演奏に耳を奪われますね。前作以上に特徴のあるメロディの導入も計り、重厚でありながらスピード感も損なわれないバランス感覚も絶妙で、その緻密な構成を基に繰り広げられる轟音鳴り響く過激でスピーディーな楽曲はいずれも凄まじい破壊力と伴い突進あるのみ。スピード感溢れるギターソロとメロセンスの凄みには鬼気迫るものがありますね。


DESTRUCTION - Infernal Overkill ★★★ (2015-05-27 15:54:08)

メタリカやスレイヤーに続けとばかりにドイツから登場したジャーマンスラッシャー。デビュー当時の評論家筋からの不評もなんのその、子供だった当時の僕に音楽的理論などクソ喰らえで、ガリガリ、ジャリジャリと掻きならされるノイジーなサウンドと過激さ命のスピード感にノックアウト、やや単調なリズムプレイと似たような曲調にダレる要素は大ですが、場面展開の多いアレンジと凶暴さが同居した媚を売らない姿勢は実に清々しく映り、時折切れ込んでくる攻撃的ながらメロウなフレーズが醸し出す欧州の香りは相当なインパクトをもたらしています。詰めの甘さはあれど、速いだけではないギターのフレージングを軸とした構成は荒々しくもダイナミックで単純にカッコよかった。


MOTORHEAD - Orgasmatron ★★★ (2015-05-26 14:55:07)

メタルバブルで湧きあがる1986年に彼らは実に気合いの入ったアルバムを世に提示しました。ドスの効いたミドルナンバー①のキレ具合と尖りっぷりはまさに出川哲郎「キレたナイフ」である。意表を突くオープニングの②以降はお約束のファストナンバーを放り込み、メンバーが刷新された事により、今まで以上
フック満載のリフとスリリングな展開を持つ楽曲が収録され、初期の頃の荒々しさを更に推し進め重量感と疾走感がより強調された充実の一枚と仕上げてきました。インパクト大⑤の持つ抜群の破壊力や、サイケなHAWKWIND時代をより過激にし⑨など今作ならではの魅力でしょうね。初期の破天荒さとは違う、ガッチリと作り上げた新たなる魅力も彼らの名に相応しいでしょう。


MOTORHEAD - Another Perfect Day ★★★ (2015-05-26 14:32:10)

ギタリストがブライアン・ロバートソンに変わってからの一枚目。基本はお互いブルースベースのギタリストなのですが、ブライアンの方が芸が細かく、ギターサウンドへのアプローチが変わった事が不評となるのですが、随所にMOTORHEADらしい荒々しさも見られ①などはイメージ通りの楽曲だし、活きのいい②のポップさなんて今作ならでは、こなれた③の新たなる魅力のカッコ良さ、スモーキーフレーバーたっぷりな⑤⑥の渋み、小気味いいノリが心地よい⑦⑨⑩など十分すぎるほど、彼らのカラーを壊さない新旧の魅力が入り混じった楽曲は目白押しと、この手のサウンドが好みの方なら十分に楽しんでもらえるクオリティは兼ね備えていますね。シンプルだけど堂に入った彼らの魅力を如実に物語る④なんてファストナンバーにはない、らしさが詰まっていると思います。


MOTORHEAD - Iron Fist ★★★ (2015-05-26 14:17:38)

前作の流れを組んだ①で幕が開ける5th。その後も小気味よいハードコアベースの暴走ナンバーが続き疾走感に溢れた楽曲が目白押し、哀愁度も加味された④⑤など新たなる魅力も散見でき、シンプルだが味わい深さも増した充実の意欲作と映るでしょう。このどっしりと構えた横綱級の存在感が今作に漲る凄みとなり響き渡りますが、前作のような弾けっぷりを求める方にはやや大人しく感じるのかも知れませんね。所謂、黄金のトリオ編成は今作で一旦幕を閉じますが、硬質感と整合感の増した今作が初期の作品で一番のお気に入りだったりします。ワビサビのあるファストナンバーの⑥とか今作ならではだもんね。


MOTORHEAD - Ace of Spades ★★★ (2015-05-26 14:03:37)

凄まじい勢いと圧倒的なエネルギーが音の塊となり暴走する初期の彼らを代表する一枚。NWOBHMの幕開けと供にシーンを牽引するが如くファストナンバーが目白押し、四の五の言わずに爆音に身を任せ首振るのが一番と思わせる清さが最高にカッコいい。1980年にこの迫力と凄みを出せるのだから元祖○○と後世のバンドに多大なる影響を与えた事は言うに及ばず、歴史的に見ても非常に価値の高い一枚ですね。レミー・キルスターの酒焼けしゃがれ声が醸し出す渋みと、疾走するリズムとリフワークが持つ即効性の高いノリの良さが見事に身を結んでいます。


MOTORHEAD - Overkill ★★★ (2015-05-26 13:32:58)

HAWKWINDをクビになった男、レミー・キルスターが新たに結成したバンドの2nd。1stではHAWKWIND時代の曲やカヴァーソングもありましたが今作はレミーのシャガレ声をベースにアグレッシブなハードコアテイストも取り込んだ彼らの歴史の幕開けを記念する作品。今なおライブでも定番の①に始まり、うねりを上げる渋い②これまた渋いシャッフルナンバー③と軽快な演奏と楽曲が続き気分も上々、粗さよりも勢いが上回る彼らの魅力を十分に感じさせる一枚へと仕上げています。彼らの魅力は爆裂感ですが、それと同じくらいブルージーな要素とHAWKWIND時代のサイケな魅力も十二分に感じさせているのが今作の魅力でしょうね。スピードナンバーの①に引っ張られつつも実は幅広い音楽性を堪能できる懐の深さが好きです。個人的には⑤や⑨のような濃密な曲やブルージーな⑩もお気に入りですね


HELIX - Walkin' the Razor's Edge ★★★ (2015-05-21 16:36:49)

ボブ・ハリガンJrの手による①のPVが彼らの初体験。日本のプロレス界にその名を轟かした分厚い胸板でお馴染みのドン・ムラコばりに暑苦しいPVと曲調がもつノリの良さ、このいい意味でのバカバカしさが気に入りました(燃え盛る炎を囲い巨乳の姉ちゃんが裸体をさらけ出し踊るサービスカット満載)今はあまり見かけませんが、当時はメタルのPV集がひとまとめになり商品化、たしか今作は他にクロークス2曲やとラストはオジーのダイリーオブマッドマンだったように記憶しています。豪快でノリの良い乾いたHM/HRサウンドが目白押し、①の流れを崩さない野性味あふれる②蒼天な爽快さ溢れるロッキンポな⑦ビックコーラスが印象的な④こりゃまたセクシーな姉ちゃんが満載のカヴァーソング⑥野性味あふれる歌声がロックしているメロウなカヴァー曲⑧とバランスの取れた聴き易い曲が多く、計算された粗暴さが実に心地よく耳を刺激してくれるでしょう。毒気は薄いが覇気のある楽曲が持つ普遍の魅力、ほぼ3分少々のコンパクトさ、CD時代のギリギリ詰め込む70分では味わえない、絞り込んだ今作はテンポのいいアクション映画のようにサクサクと聴き進む事が出来るので重宝しますね。嫌味のないハードな調べに余計な事を考えず、安全レバーのついた豪快さに身を任せるのも一興かと思います。


METALUCIFER - Heavy Metal Bulldozer ★★★ (2015-05-15 13:36:26)

ブルトーザーとニール田中氏が映し出される小松重機のロゴも眩しいジャケが話題を誘う2009年リリースの3rd。今作は複数枚ヴァージョンが存在し、ワタクシが所持するのは勿論、日本語ヴァージョンです。当然、日本語で歌う方がスムーズに行くので唄が弱いと言われる面は格段にカヴァー、ウジ虫だの油虫だの刺激的な歌詞も飛び出しニヤニヤと笑みもこぼれます。そして二本のアックスメンから繰り出される、咽び泣く哀愁のツインリードは健在、NWOBHM由来のリフワークとツインリードはメイデンだしサクソンだ。サクソンの「Heavy Metal Thunder」を現代に呼び覚まし継承するようなスタイルは、もはや本家がやらないだけに、NWOBHMが好きな人にはたまらんものがあるわけです、小気味いリフワークとメイデンばりの哀愁度MAXなツインリードが濃厚に絡み合い、所狭しと印象的なフレーズが駆け巡り、聴き手の涙を絞りとるでしょう。またサビでは拳を振り上げ歌わずにはいられない扇情力がこのバンドの肝。国内よりも欧米諸国で人気を博し、カッコいいバンドもいるが、安易なモノマネが横行するNWOTHM群とは違う年季の入り方が多くのマニアに訴求するでしょう(2ndで共演したドイツのバンドMetal Inquisitorが「Heavy Metal Bulldozer (Teutonic Attack)」と言うヴァージョンをリリースする事にも繋がるのでしょうね)どんなにそれっぽくても、音そのものの拘りが聴き手によって響き方も違うわけです。このテクノロジーに頼らない音質こそ、実は一番の生命線のような気がしますね。月並みな表現ですが、ヘヴィメタルと言えば、この音をイメージする身としては永遠に色あせる事のないノスタルジー、それはスレスレのところで焼き回しに埋没する「昔の名前で出ています」的なバンドとの明確な違いを計りより密度の濃い作風へと研磨していきます。性格上、秀でた部分を愛でて楽しみのが沁みついているワタクシにとって、メタル愛溢れるTHE望郷なギターと、ボトムを支える力強いベースプレイに魅了されっぱなしです、そして小松政夫ヨロシクなヘヴィメタルシャウトに滞空時間の長いブレンバスターを喰らったような衝撃を覚えずにはいられません。ネームバリューやルックス偏らないマニアとって、このクラシカルな響きは、洗練された旬の若手芸人と言うよりは、TVには出ずとも寄席では確実に笑いを取る、実力派芸人のような手練手管な限りを尽くした、濃密な時間を堪能できる一枚と心に響くでしょう。


METALUCIFER - Heavy Metal Drill ★★★ (2015-05-13 12:17:16)

1996に自主制作?を経て2年後にドイツのIron Pegasus Recordsから再度リリースされた記念すべき1st。まずは浅井兄弟が阿吽の呼吸から繰り出す、咽び泣く哀愁のツインリードに悶絶、スピード・パワー・メロディが三位一体となり突き進む様は音質の厳しさはあれどNWOBHMに根差した本域のサウンドに脳天から竹割りチョップを喰らわされた気分になること受けあい、これぞヘヴィメタルじゃぁと叫ばずにはいられないメタルスピリット溢れる楽曲のオンパレードにお腹一杯もう一杯と、満腹感からお腹を壊し”アナル電撃処刑”(昔、海外のバンドで、この邦題がついた輸入盤を見たことがある)確実な一品です。専任ドラマーもいないし、唄も弱い、しかし扇情的なリフワークは勿論、泣きまくるリードプレイの数々は、このバンドの真骨頂、キャッチーな歌メロ生かした曲や野性味あふれる押しの強い楽曲の中でも持ち味を失わないアレンジと豊かな音楽性を集約した頑固一徹なスタイルは大いに買いなんです。油ギッシュだしコッテコテだし王道もど真ん中だ。しかし自らの糧となる先人達が築き上げた方法論を伝統と継承を重んじながらも、圧倒的なポテンシャルを持って突き進む雄姿に戯言は無用、自己主張しすぎないバランスと哀愁のメロディに魂を焦がします。普遍のHM/HRが聴きたい方にはおススメ出来る一品ですね。今作を聴きわたしゃマイティ井上の後ろ姿を思い出しましたよ


METALUCIFER - Heavy Metal Chainsaw ★★★ (2015-05-13 11:44:41)

日本よりも海外での知名度が高い三重県出身のHM/HRバンドSABBATのB.VOのGezolさんによるコテコテのTHEドメタルが堪能できる2001年リリースの2nd。今作ではドイツ人ドラマーとギターを加え制作されより濃厚さもUP。徹頭徹尾貫かれるメタルスピリットにマニアならずとも熱い涙を流さずには入られない熱量の籠った一品。日本人ながらNWOBHMに根差した音とジャーマン由来の熱き弾丸の如くと敬愛されるACCEPTばりの音を前にしては、テクニック云々とか遅いだの速いだのオリジナルティだの、時代がトレンドが今は2000年だ等の議論などどうでもいいと激しく思わせる、熱く生々しいメタル愛溢れる楽曲の数々に魂が焦がれます。個人的にはこういった曲を聴き新たなる発見や興奮は幾度覚えませんが、無くてはならない一品である事に変わりはなく、垢ぬけないルックスがメジャーシーンとの距離を計るものなのかは想像でしかありませんが、SABBATも含みこのバンドが海外のメタルファンの間でいかに人気があるかが、全てを物語っているかと思います。商業誌やネットニュースばかりを当てにしては巡り逢えぬ本域のHM/HRバンド、過去を見ずして新しいものなど作られるわけも無く、メタルってどんなのと言われたら迷うことなく、このバンドをイメージしますね。女、子供に受けたいならワタクシはメタルなんぞ、はなから聴きませんよ。


RAVEN - Everything Louder ★★★ (2015-05-13 11:01:06)

15曲入りのフルボリュームの多さが時代を反映しつつありますね。拠点をドイツに移しての三作目。ヘヴィでラウドな①から気合いも漲り。続く②では往年の空気を纏ったスピードナンバーを放り込み、ソリッドなミドルナンバー③へと進み新旧レイブンサウンドの魅力を詰め込んだ楽曲が続きます。15曲入りと言う事もあり、やや単調な曲もあれど、レイブン=スピードメタルな方には②⑥⑩あたりを摘まみ喰いして頂ければ良いかと思います。自らが築いた確固たるスタイルを磨き上げながら、同じ場所に立ち止まらず敢えて挑み続ける姿には、過去のパロディに終わらないバンドとしての魅力を感じられ、大いに奮い立たされたものです。時代は1997年に何を求めるのかで評価も分かれるのでしょうが、後半のリフワークを含む楽曲には伝統継承をしっかりと行い温故知新では終わらない姿を垣間見る事が出来るかと思います。


RAVEN - Glow ★★ (2015-05-11 14:56:06)

ドイツに拠点を移しての2枚目、国内盤は我らがゼロ・コーポレーションよりリリース。勿論、ご多分に洩れず国内でのLIVEも行われた記念すべき一枚ですね。時代は1994年、グランジブームの波には世界中が抗う事が出来ず「レイブンよお前もか」となるわけですが、所謂、無駄にヘヴィでダークな空気に包まれる、あの曲調の中でも⑧⑩といった曲のスピード感に面影も感じられ、バラード④なども落ち着きを払い耳に心地よく響きます。キャッチーなロックナンバー⑪やシンリジィのカヴァー⑦なんかもアクセントとなり全体に包まれた閉塞感を打破する曲もあり、彼らの意地を垣間見る事が出来ます。今の感覚で聴けば今作の方が初期の曲よりも古臭くないし、演奏もこなれバランス良く感じられ、グランジ・オルタナブームの波に飲まれながらも自らの居場所を探すべく苦心の末にリリースされた一枚。固定観念を持たない若い人の方が評価もよりよいものになるような気がします。


RAVEN - Architect of Fear ★★★ (2015-05-11 14:40:41)

主戦場をドイツに移しリリースされた一枚。1991年という時代背景と向き合い、スピード命から一転、ソリッドで重量感のある楽曲が増量、個人的には速い曲ばかりだと飽きのサイクルも早いので、ドイツらしい生真面目さとアグレッションを有するストロングスタイルのレイブンも悪くないですね。切れ味鋭いリフワークが冴えわたる旧来のファンを満足させるような⑥⑩⑫と言ったスピードナンバーでさえ工夫をこらし聴かせる辺りに芸の細やかさも見られ、より多くのファンを取り込むべく新たなるフィールドへと果敢に挑んだ意欲作と映り、今の感覚で聴けば、なんら批判されるものではないのでしょうが、リリース当時は中途半端という烙印を押され不遇を味わった一枚と記憶していますね。個人的にはプログレッシブな⑪なんて今作ならではの名曲だと思います。単純に走らずシリアスで閉塞感のあるヘヴィネスぶりはレイブン本来の魅力と相反するという意見が大勢を決しましたが、今作もレイブンと言うバンドの魅力の断面を雄弁に語る名盤かと思いますよ。アルバム通して全曲凄いなんて作品はそうはないですからね。


RAVEN - Nothing Exceeds Like Excess ★★★ (2015-05-11 14:14:49)

大手のアトランティックと手を切り心機一転、名ドラマーのロブ”ワッコ”ハンターが抜けた事に一抹の不安を覚えますが、概ね初期の頃の荒々しいパワーメタル色とメジャーで培った整合感を生かし勢い重視の姿勢を貫いた作風にまずは安堵。トリオ編成とは思えない肉厚な演奏が放つNWOBHM由来のワイルドでスピーディーなHM/HRナンバーの尖り具合とキャッチーで分かりやすい明快さもあり、暴力的なサウンドだが健康的な面がより強調され、新旧のファンを満足させるべく苦心の跡も伺える一枚。何か足りないなと感じる趣もあれど、ジョン・ギャラガーの野蛮な歌声が乗れば、それはもはやレイブンサウンドとなり得るわけで、初期の凄みやキレ具合は体感出来ずとも、時代の流れとともに成長してきた彼らの、いい意味で丸くなった暴走サウンドも悪くないなと思いますね。


RAVEN - Life's a Bitch ★★★ (2015-05-08 13:33:52)

1987年リリースのアルバム。オープニングから溢れてくるファイト一発な勢い重視のあの音が飛び出してきます。彼らの本分とも言える破天荒さとメジャーで培ったいい意味での整合感がここにきて合致、飛び跳ねるワッコのドラムが所狭しと駆け回りスピードナンバーは放つ勢いは凄まじい迫力だ。とは言え少々よそいきなワイルドさに初期からのファンは喰い足りなさを覚える趣はあるでしょうが、鋭角的な小気味いリフワークに、随所に魅せるハモリとスピーディーなプレイは、ポップでキャッチーな要素をふんだんに含んだ楽曲においても弾き倒しており、かれらにしては剛柔兼ね備えた作りとなっております。初期の尖りまくったアングラ臭は消えましたが、メジャーシーンにおいてもギリギリのところで従来のカラーを出そうとした姿勢は大いに買いですね。いい意味で作り込んだ一枚、初期の無鉄砲さが苦手な人にはこの路線の方が響くでしょうね。


EXCITER - Kill After Kill ★★★ (2015-05-08 13:12:04)

ギターのジョン・リッチも復活しトリオ編成へと戻り紆余曲折を経て辿りついた原点回帰を告げる意欲作。
オープニングから過激さ命なスピードメタルで幕開け、1992年に塩っ辛い音質ではありますが、上ずり気味のハイピッチな歌声に導かれ、炎のストッパー津田恒美ばりの「打てるもんなら打ってみろ」と言わんばかりな直球勝負に掴みはOK、速くて重いエキサイター節にファンならずともグッと引き寄せられるでしょう。凄まじい迫力と供に、単に速いだけではない芸の細やかさもそこかしこに感じられ、今まで以上に練り込んだ感覚を纏った楽曲は新鮮な響きとなり旧来のファンを取り込むには十分すぎる程のインパクトを兼ね備えていたかと思います。この音質を懐かしいと思うか、チープと映るかで評価も大きく変わると思いますが、頭を空っぽにスカッと行きたいマニアな方にはおススメ出来る一品でしょうね。


SAXON - Call to Arms (2015-05-07 15:56:24)

デジパック仕様に1980年のドニトンでのLIVEを7曲、本編と合わせ収録した2枚組。これで1400円だったような気がする。値段の安さにつられ購入したのが今作。90年代の半ばに北米マーケットはメタルへの終止符を告げ、多くのバンドは主戦場を欧州へと移しざる終えない状況へと追い込まれます。もともとが欧州シーンに根付いたトレンドと言うものがあり、それらは流行を吐き捨てる北米マーケットとは違うので、多くのバンドは基盤を移す事により音楽性が復活。勿論、安易な焼き回しなど許されるわけもなく、それらなりのモデルチェンジを強いられるわけです。時系列でSAXONのCDを聴けば、どのような作風へ変貌を遂げたかが当時の背景を色濃く映し、主戦場で凌ぎを削るべく、どのような武装で挑むのか、時代の流れの中で自らが生み出すトレンドと世論への期待に応える姿勢、それらがより本筋に合致すれば強く輝きを増すわけです。90年代後半からパワーコード、パワーリフを多用したパワーメタル色も強め2007年にリリースした、往年のバイカーサウンドにあのリフワーク、哀愁のドラマ性を極限まで高めた「The Inner Sanctum 」ではまさに大円団を迎えます。今作はそれまで色濃くしてきた現代風のヘヴィネスさは減退(個人的には速いだけの⑦みたいな曲はSAXONがやらんくてもと思います)その効果はてき面でここにきて、今まで以上に初期の頃を彷彿とさせる方向へと舵をきり、いかに欧州のメタルシーンがトラディショナルなメタルが息づているかが窺い知れるわけです。叙情性と若々しいパワーが漲り老いて益々盛んな音楽で新たなる魅力を知らしめた2004年リリースの「Lionheart」 などと比べると地味ですが、英国の伝統を色濃く反映させた今作こそ本来あるべき姿なのかも知れませんね。またビフの歌声は益々艶を増し、この声が聞こえてくれば、それはもはや何をやってもSAXONなのでしょうと言わしめる程の貫禄。何を聴きたいかで評価も割れるでしょうが、個人的には良くも悪くも、どこを切ってもSAXON節な一枚かと思います(個人的にはボートラが熱かった)これほどのクオリティを誇る今作にも関らず、彼らが所属するドイツのUDRミュージックは極東アジアの日本とまったくパイプがないので、国内盤リリースは難しいのかな?


RAVEN - Mad ★★★ (2015-05-07 01:58:25)

メジャーデビューの影響はレイブンのようなバンドでも抗う事は出来ず、初期のファンにとっては、ややフラストレーションの貯まる作風のアルバムを2枚ほどリリースした後に突如世に出たのが5曲いりのミニアルバム。時代は1986年、いい意味でのメジャー感とポップセンスを散りばめつつも、ブレーキの効かない積載量オーバーな暴走トラックな如き、あのバイオレントなレイブン節の復権に、「こんばんはレイブン復活です」と森進一風にあいさつを済ませ、「レイブン二夜連続」と渡哲也風に叫ばずにはいられないくらいに歓喜、前2作からこぼれた曲のなのかも知れませんが、彼の魅力を伝えるのに十分な出来栄え、喧嘩上等、破天荒極まりない男ど阿呆ロックが眼前と蘇った事に安堵の色を隠せませんでした。勿論、前2作もレイブン節を残しつつも大衆性を纏った方向性もけっして、悪いわけではないので、時系列関係なくレイブンファンなら聴いて損はしないでしょう。ただ残念なことに今作のみのCD化はされておらず、僕の知る限りではSTAY HARDや、三匹のオッサンもたじろぐ、あの有名なジャケでお馴染みのThe Pack Is Back等の再発盤にボートラとして収録されているのが難点ですが、興味のある方は是非とも聴いて欲しですね。今作をレイブンの代表作とは言いませんが、代表曲を抜粋せずとも、こういうバンドだよと伝えるのにはわりかし役に立つ一枚と強く思いますね


SAMURAI - Sacred Blade ★★★ (2015-05-05 15:32:46)

SAMURAIと言うバンド名に日本人なら、ややオフザケな感覚にとらわれてしまいがちですが、出ている音は実に尖った本域のNWOBHMサウンドに惹きつけられるでしょうね。GRIM REAPERなどが籍を置いている事でも知られるEbony Records故に音質やジャケを含む怠慢さは否めないが、若さあふれる弾けっぷりと重量感をのある楽曲は聴き応え十分、1984年という時代背景も巧みに取り込みメジャー感を纏った楽曲も収録されギターオリエンテッドな作風との折衷も上々です。不安定なリズムと一本気な歌い回し、全般的に散見される微妙なズレに、もう少し慎重なレコーディングをと言いたくなりますがこれもEbony Recordsのなせる技と楽しんでもらうのが一番でしょうね。タイガー・オブ・パンタンのような王道と勢いのある曲調にレイブンのような破天荒さが噛み合った楽曲のインパクトは中々の大きさだと思いますよ。弾き倒すギターソロも懐かしいNWOBHMマニアなら手にして欲しい一品ですね。


VOLCANO - The Viper's Path ★★ (2015-05-05 15:06:39)

日本が誇る泣きの旋律を奏でる天賦の才を持つ男、黒岩靖こと屍忌蛇率いるバンドが2005年にリリースされたミニアルバム。元々がパーマネントなメンバーとも言えなかっただけに、今作の参加メンバーはメジャーデビュー後とは違い、リズム隊は若き新人だしシンガーの瀬戸政彦はメフィストフェレスの工藤恭司率いるCOAT OF ARMS等で知られる割とフレッシュな顔ぶれになる。もの悲しいアコギのフレーズに導かれ泣きながら疾走する叙情派HM/HRナンバーの①は3rdでもリメイクされる今アルバムのリーダートラック、キャッチーな②は攻撃性と幅広い音楽性を伝える2ndにも通ずる魅力に溢れたナンバーだし、インストの③などは屍忌蛇のルーツを色濃く反映した一曲。やや薄味ですがブルータリティ溢れるお約束な④と一気に駆け抜けていき、思わずもっと聴きたいと思わせる渇望感と供に猛烈な物足りなさを覚えるのですが、涙腺を刺激する叙情的なフレーズと淡白ではありますが攻撃性を一切緩めないアグレッシブさは健在、荒涼としながらもどことなく優美でありながら、泣きまくるお得意のフレージングに、やはり胸焦がれますね。屍忌蛇というギタリストの魅力は詰まっていますが、サウンドをプロダクションも含め正直小粒感が否めない一枚、そして個人的にはいかにAIONのNOVがバンドの顔であったかを如実に物語る一枚でもあります。屍忌蛇ファンは勿論ですが、アグレッシブなサウンドと供に泣きたい方にはおススメ出来る一品でしょうね。


VICTIM - Power Hungry ★★★ (2015-05-01 12:42:52)

カルフォルニア出身の4人組が1983年にリリースした1st。表題曲の④などを聴いていただければ彼らがジューダス・プリーストなどを模倣とするトラディショナルなバンドだと直ぐにわかるでしょうね。音質の軽さはあれど、ハイトーンを生かした鋭い歌声とエッジの立ったギターを軸に、スピード感を煽り立ってる軽快さとライトな感覚が上手く混ざり合わさり、シンプルな構成だが、どの楽曲にも攻撃性とメロデイックな部分が強調されており、往年の空気を纏っています。メタルバブル前夜、メタルが新たなる方向へ進むべくキャッチーさが溢れているのも懐かしいですね。現物は見た事無いのですが1984年リリースの2ndEPとのカップリングでCD化もされているらしいし、単品だけならiTunesでもイケますんでマニアなら手を出す価値はあるかと思います。


DAMIEN - Every Dog Has Its Day ★★★ (2015-04-22 14:30:42)

US版ジューダス・プリーストといっても差し支えがないである彼らが1987年にリリースした1st。適度な疾走感と重量感を支えるシャープなリズムプレイとツインリードが奏でる魅惑のハモリ、耳馴染みの良い歌メロをハイトーンを駆使し力強く歌い上げるシンガーと王道を闊歩するスタイルを模倣する楽曲との相性も上々で、実に心地よく耳に飛び込んできます。アグレッシブかつメロディアスなサウンドを1stの時点でここまで貫禄たっぷりに聴かせてくれるとは驚きですね。武骨だが迸る情熱と哀愁のメロディ、豪快なサウンドの中に繊細さも兼ね備えたアレンジは密度の濃いメタルサウンドとしてビンビンに響き渡るでしょう。本家を聴いていれば良いではないかと言われたらそれまでなんですが、フォロワーの中でもトップを行く出来栄えと、国内ではほぼ無名なのに、このクオリティの高さがアメリカにはあるんだという事実に改めて驚かされました。全10曲40分を切るランニングタイムが示すコンパクトさも手伝いついついリピートしたくなる一品です。とにかくなんの気をてらわないパワー漲るHM/HRが聴きたい、無駄な装飾などいらないと思う方なら喜んで頂けるかと思います。


DAMIEN - Stop This War ★★★ (2015-04-17 16:06:10)

アメリカはオハイ州出身のツインギターを擁する5人組による1989年リリースの2nd。楽曲の構成やシンガーの節回しとモロにジューダス・プリーストからの影響を感じさせ、アメリカ産の匂いなど幾度しない欧州産のメロディックな正統派HM/HRサウンドを披露。このクオリティで当時まったく話題に上らなかった事に驚きますが、USメタルシーンの底力と改めて規模の大きさを思い知らされますね。メジャーではダメでも日本ではホームランを打ちまくったバースしかり、アメリカっ凄いわ。タイトなリズムとエッジの立ったギターリフ、シンプルだがスピード&パワー&メロディと三拍子はそろい踏み、誤魔化しが効かぬスタイル故に力強さが強調される楽曲が放つ輝きは本家に肉薄する充実ぶり、叙情的かつヘヴィネスさを損なわいツインリードの煌めきも男気あふれる楽曲の中でギラリと光りを放ちます。JPのフォロワーは掃いて捨てるほどいる中で、同郷のMALICE同様、負けずとも劣らないインパクトと凄みを与えてくれます。2004年にCD再発されていますで正統派マニアなら是非とも手にって欲しいですね。


RANKELSON - Hungry for Blood ★★★ (2015-04-15 15:34:27)

そのド派手なルックスから英国のモトリークルーなんて言われていたりもした悪名高きエボニーレコードからデビューを果たした彼らが1986年にリリースした1st。中央の白塗りメイクに右下の彼は絶対に目をつむり瞼に目を書いたとしか思えない、大真面目なのにオフザケにしか見えないジャケに、今の若い人にはげんなりさせられるかもしれませんが、当時のインディーズ等のプロモ写真やジャケなら、小一時間は思い出トークに華が咲くので、個人的には気にすることなく今作を手に取りました。
見た目同様の面妖さもサウンドに取り込んでいますが、曲によってはかなりドラマ性を高めた派手なキーボードを導入し妖しさに大衆性も取り込みオリジナルティ溢れるスタイルへと昇華することに成功、適度なスピード感と哀愁のメロディが迸る同郷のTYTAN風②⑥⑧のような曲を聴かされるとマニアならずともグッとくるでしょうね。骨太な歌声とのマッチングも上々なタイトルトラック④もノリ良く響き伝統的な英国産スタイルの中で猥雑なポップセンスも散りばめており、隠せない暗く湿ったメロディは決してライトな感覚など微塵も感じさせる事はないので、アメリカンな軽快さが苦手な人にはもってこいでしょう。英国産メタルの本道を踏まえキャッチーなメロディを軸に骨太な歌声がメリハリを効かせ安定したパフォーマンスを披露し曲の良さを伝えているのも好印象。見た目のダサい派手さが足を引っ張りそうですが、良質なメロディとコンパクトながらドラマ性が高いアレンジもツボを押さえており正統性の強いメロディックHM/HRバンドとして大いに楽しめるでしょうね。


CLOVEN HOOF - Dominator ★★★ (2015-04-15 15:03:14)

E・Z・Oと同じコンセプトでしたね。火薬さんのコメントを読むまで忘れていました(笑)

時代は1988年、この時代にNWOBHMの味をそのままに、典型的ともいえるオーソドックスな英国産HM/HRサウンドで勝負を掛けてきた一枚。良く分かりませんが今作には上記のキャラを演じたコンセプト作的なニュアンスがあるらしいのですが、そんな小難しい事を考えなくともスッと頭に入ってくる、しっかりと枠組みの出来た英国産メタルは少々雑多な面はあれど、勢いのあるパワフルな演奏をバックに沸々と青白い炎を燃え上がらせるシンガーの熱い歌声も上々に絡み、まさにあの時代のあの音が重厚さと速さを兼ね備えNWOBHM風のメロディと供に突進してくる様に悶絶必死。こちらの期待を裏切るような仕掛けはないがシンプルでメロディックな哀愁たっぷりの英国産HM/HRサウンドを前に大いにメタル魂をくすぐられますね。初期DEMONやSATANといったバンドと同じく伝統的なスタイルを継承するリフ主体の正統派HM/HRをお探しの方には強くおススメ出来る一品ですね


M-16 - Locked and Reloaded ★★★ (2015-04-14 13:55:38)

M-16にアルバムタイトルが「Locked And Loaded」とくれば相当、物騒なサウンドを予測し身構えるものですが、①からAOR風のメロディックなナンバーの登場に肩透かしを食らった気分になります、その路線を崩さない②、バラード③と進みバンドの方向性も見え、馴染んでくればメロディ派なら楽しんでもらえる事うけあいです。要所を締めるツインギターの哀メロを引き立てるアレンジも上々に、④のようなエモーショナルな作風はある意味バンドの真骨頂として響き、ライトなポップ路線との対比に一役も二役もかい、ハードなリフも新鮮な疾走ナンバー⑤のシャープさはまさにUS産ならではのドライな切れ味。洗練された癖の無いメロディはNY出身ならではとも言え、個性不足な歌声と抑え気味の演奏に、やや無難すぎる面はあるが、一頃の正統的なUS産HM/HRバンドの系譜を辿るスタイルは大いに好感が持てますね。KING KOBRAやKEELあたりが好みの方には結構ハマる音かと思います。硬派よりのアメリカンロックサウンドがイケる方にも薦めれますね。


杉本誘里 - DYNAMYTE ★★ (2015-04-11 12:59:01)

一色ゆかりと言う名前でデビューをしていた彼女が杉本誘里に名を変え再デビューを果たしリリースしたのが今作。一色時代を知らないのでどのような活動をしていたのかは割愛しますが、今作のサポートメンバーが熱い、デジタルビートと本格的なロックサウンドとの融合を果たしたFENCE OF DEFENSEの三人に今をときめくB'z松本孝弘が参加、プロデューサーに織田哲郎と一頃のJ-POP万歳な人たちによる本格的なガールズメタルサウンドに取り組んでいます。思えばこのメンツの出自は完全にHM/HRなわけだから至極当然な成り行きと自らのポテンシャルを発揮し主役たる彼女を支える良質な楽曲と熱演で完全サポート。ノッケから松本孝弘のペンによる歌謡スタイルと踏襲しつつも攻撃的ドライヴィングする①はアニメ関連に使われ、その筋の人にも知られた存在。作風はキーボードを使い幅を広げつつもギターを軸にワイルドさを損なわず、コーラスワークも生かした親しみやすいメロディを放り込み、耳に優しく刺激を与えてくれる。とは言えいかんせん主役である彼女のパフォーマンスが評価を分ける最大の要因で、ある意味、低音域を生かしドスを効かせたりと、ハスキーがかった甘い声が、どう響くかが全てのような気がします。今でも年に一回を通して聴き、当時を振り返り懐かしみますね。早川めぐみと同じくCD化してくんないかなぁ。色んな意味で作品同様苦々しい思い出を噛みしめさせる一品です。


HAWK - Hawk ★★★ (2015-04-11 12:35:05)

ドラマーにあのマット・ソーラムが参加している事でも知られるUS産の正統派HM/HRバンドが1986年にリリースした1st。時代はL.Aメタルバブルに沸き起こる中、実に正統性の強いストレートな作風で勝負。退廃的で妖しげなムードはあれど、ルックス程ではないし、同郷のオーディン同様、メロディックでドラマ性の高いサウンドは実に堂に入ったもの、キーボードも巧みに使いハイトーンシンガーはパワフルに歌い上げ、バンドのブレインとなるギターのダグ・マークスは個性的なフレージングを生かし脇に徹する部分と主張する部分を巧みに使い分けバンドの顔として君臨しています。湿度はあれどねちっこくないのがUS産のなせる技、ライトなポップフィーリングを包み込む妖しげな光が楽曲全体を覆い尽くしオリジナルティを醸し出している。ギターのフレーズのみならずキーボードの使い方も効果的で印象的なパートを盛り込み叙情性を加味しているのも見逃せない。ハイトーンを駆使するシンガーも実力派、楽曲に負ける事無く力強さと潤いを与えているのも好印象、メロディを聴かせる地味な作風の中でしっかりと地に足をつけフロントマンとしての重責を十分に果たしております。初期オジーのような妖艶さにドッケンのようなメロディ主体のサウンドをミックスさせたような音楽性が受けず、この一枚で当時のシーンから姿を消したのは残念ですが、マニアならずとも一聴の価値はあるでしょうね。でも分かりやすく走る曲が好みの方にはチトきついかな。


Randy - Randy - Shadows Are Falling ★★★ (2015-04-08 17:24:50)

熱心なメタルキッズからはDARK STAR「Lady of mars」北欧版と言われた一曲
北欧風のメロディとポップセンスが弾けた代表曲でしょうね
オープニングから名曲を聴かされると
なぜフルアルバムに辿りつかなかったのか残念至極な気持ちになりますよ


Randy - Randy - The Beast ★★★ (2015-04-08 17:20:49)

サーベルタイガーのメタルライダーを彷彿とさせますね
哀愁が激走するソロパートも好きです
北欧風な疾走ナンバーですね


Randy - Randy - It's Got to Be Love It ★★★ (2015-04-08 17:18:05)

アコースティカルな流れからバンドサウンドへと
盛り上がっている様のカッコ良さに悶絶です
クラシカルな響きに北欧の風を思いっきり吸いこませて頂きました


Randy - Randy - Nightmare ★★★ (2015-04-08 17:16:06)

北欧テイストも満載な一曲
NWOBHM風味をしっかりと響いています


Randy - Randy - The Razor's Edge ★★★ (2015-04-08 17:14:16)

ハードなリフワークも印象的な男前な一曲
キレたナイフだね(出川 哲朗)
この哀愁具合がたまらん


Randy - Randy ★★★ (2015-04-08 17:11:15)

1980年の初頭から活動をしていたデンマークの三人組によるシングルとデモをカップリングして2010年にめでたくCD化されリリースされた一枚(ラスト3曲はLIVE)。元が1987年制作時のものなので、その当時のHM/HRが好きな方らな興味も持って頂ける一品かと思います。僕はジャケット買いもするが、別に酷くとも気にならないタイプです、でもこの人間の肉片を喰らうタコ将軍、ふぞろいな妖怪人間ジャケには、流石に肝を引きましたがマニアなら行きますよね。北欧風「Lady of mars」と呼ばれる①に始まりリッチー直系と言うか北欧風様式美ナンバーの②流れる展開に掴みはOK、NWOBHMの香りも漂うメロデイックで男前な④⑤、フックに富んだ豊潤なメロディはまさに北欧風と素晴らしい出来栄えに心も踊り、バラード⑥ではしっとりとアコースティカルかつフォーキーな調べで泣かせ、ハードさとメロウさが絶妙なミドルナンバー⑦ドライブする⑧とバランス良く流れて行く様は聴き心地も良く、音質は良くないが、ジャケほどの酷さもなく概ね楽しんでもらえるでしょうね。アラを探すと気になる事もあるのが、この手の作品にはあるのは事実。細かい事は気にせずにワカチコ♪ワカチコ♪楽しんでもらえると、この甘いフレーズや歌メロに北欧のバンドらしさは存分に堪能出来るし、ギターオリエンテッドな作風は実にハードだ。またNWOBHMからの影響もあるしクラシカルなあのテイストもルーツとしており、親しみやすいメロディは日本人の琴線を震わす事が出来るでしょう。良く聴くと能天気な③も結構お気に入りだなぁ。


Virtue - We Stand to Fight - Seek and Destroy ★★★ (2015-04-06 15:53:15)

つんのめり気味ですが濃厚さに満ち溢れています
メタリックなベースとギターが
破天荒に突き破る過激さにNWOBHMの風を感じますね


Virtue - We Stand to Fight - Hideaway ★★★ (2015-04-06 15:42:49)

目まぐるしいドラミングにロールプレイも熱いね
NWOBHM後期ならではのスピーディーな展開もハマっています
湿り気もMAXなツインリードが奏でるフレーズも魅力的すぎるわ


Virtue - We Stand to Fight - Fool's Gold ★★★ (2015-04-06 15:39:02)

憂いはあるも攻撃性を緩めない劇的な展開は見事
空間を切り裂き流れ込む流れ込むスリルに仰け反ります
分離の悪い音質などものともしない熱さに悶絶です


Virtue - We Stand to Fight - We Stand to Fight ★★★ (2015-04-06 15:30:40)

シャープなツインリードに悶絶必死
耳を捉えて離さないリフワーク
バンドの魅力がギュッと凝縮された一曲ですね
NWOBHM史にも燦然と輝く名曲でしょう
カッコええわ


Virtue - We Stand to Fight - High Treason ★★★ (2015-04-06 15:27:11)

ドラマティックですね
このカビ臭い臭いもNWOBHMならです
キレと哀愁具合が丁度イイ


VIRTUE - We Stand to Fight ★★★ (2015-04-06 15:22:50)

昨年、輸入盤市場でもリリース時に話題をさらったNWOBHMの名盤の一つがこれ、シングル盤にあたる①シャープでメロデイックな哀愁の疾走ナンバーが飛び出した時点でガッツポーズも出るでしょうね。その勢いを損なわない小気味いドライブ感と哀愁のスローパートを配した劇的な展開も印象的な②へと流れる展開にNWOBHMの風を物凄い勢いで浴びるでしょう。このクオリティでメジャーデビューが叶わず、フルレンスもないとは残念極まりない気持ちになりますが、全5曲23分少々の至福の一時をNWOBHMマニアならずとも堪能して欲しいですね。視聴後は当時の有名無名に関らず実力者がひしめき合う群雄割拠なシーンの充実ぶりを垣間見て興奮冷めやらず、ランニングタイムの短さも手伝いリピートを繰り返したものです。板起しなのか音質は厳しいですが粒揃いの楽曲を前に戯言は無用、伝統が色濃く反映された英国ならではの、あの音に悶絶必死。扇情的なメロディを美しくハモりつつも攻撃性を失わないツインリードは本当に素晴らしいプレイを聴かせてくれますよ。


KREYSON - Anděl na útěku(Angel on the Run) - Nejde vrátit čas(I need you ) ★★★ (2015-04-01 13:14:24)

静と動のコントラストを生かした一曲
ややシンガーのパフォーマンスに未消化な面はあれど
エモーショナルな作風に感動を覚えますね
繊細さと透明感が肝です


KREYSON - Anděl na útěku(Angel on the Run) - Ztracená archa(Golden Ark ) ★★ (2015-04-01 13:10:40)

メロデイックな疾走ナンバー
彼らのハードサイトを表現していますね


KREYSON - Anděl na útěku(Angel on the Run) - Svědomí(Dreamin) ★★ (2015-04-01 13:07:49)

メロウなミドルナンバー
エモーショナルなバンドサウンドに惹き寄せられます


KREYSON - Anděl na útěku(Angel on the Run) - Anděl na útěku(Angel on the run ) ★★★ (2015-04-01 13:05:26)

キャッチーさも兼ね備えた攻撃的な疾走ナンバー
アルバムの流れ的にも絶妙でしたね


KREYSON - Anděl na útěku(Angel on the Run) - Vzdálená(Faraway) ★★★ (2015-04-01 13:02:12)

感動的ですね
繊細さを生かしたバラード
メロディアスなギターも好きだし後半の盛り上がりも印象的です
突き抜ける歌声だねぇ


KREYSON - Anděl na útěku(Angel on the Run) - Upíří láska(No Blue Skies ) ★★ (2015-04-01 12:59:40)

頭とラストにスローパートを盛り込んだ一曲
全般に包まれる透明感と爽快さ
ジャーマン的な直線的展開とのバランスが面白い


KREYSON - Anděl na útěku(Angel on the Run) - Čarovná noc(Deep in the Night ) ★★★ (2015-04-01 12:52:07)

爽快も加味されたメロデイックな一曲
このブライトさが絶妙ですね
ラストに向けての弾け具合も好きですね


KREYSON - Anděl na útěku(Angel on the Run) - Skalp ★★ (2015-04-01 12:47:11)

キャッチーでメロウなミドルナンバー
アルバムの2曲目としては王道ですね
扇情的なリードプレイに引き寄せられます


KREYSON - Anděl na útěku(Angel on the Run) - Kreyson ★★★ (2015-04-01 12:45:42)

コーラスは歌いたくなるね
バンドの魅力をギュッと詰め込んだ一曲でしょう
古典的な手法だが透明感溢れるパートの導入部も感動的です


KREYSON - Anděl na útěku(Angel on the Run) - Fade Out ★★★ (2015-04-01 12:43:03)

切れ味鋭い哀愁が夜の街を駆け抜けます
JP風の硬質な味が魅力


KREYSON - Anděl na útěku(Angel on the Run) ★★★ (2015-04-01 12:41:36)

オリジナルは1990年にリリース、アナログを経て1991年にドイツのFlametraderからリリース。そして1993年に国内はビクターからジャケットも変わりリリース。僕が彼らを知ったのはビクターが当時1500円くらいで自社のコンピレーション作をリリースしており、そこでオープニングナンバーの①が収録されていました。やや頼りないと思えるハイトーンシンガーと当時としては繊細なトーンのシャラシャラしたギターが興味をそそり、また欧州圏内でしか味わえない望郷をくすぐる扇情的なメロディに惹かれ購入。「オーオーオーオー クレイェイソーン」と勇ましく歌う上げる前記の曲は勿論ですが、メロディックでノリの良い③や爽快なバラード⑤の繊細さにキュンとなるし、⑥ではEUROPEの「Scream of Anger」のような攻撃性と叙情性を加味した曲を盛り込み、静と動のコントラストも見事なメロディックHM/HRを披露、同タイプとしてはドイツのAxxisを想起しましたね。馴染みやすいヴォーカルハーモニーを生かした、欧州ならではの湿ったメロディがしなやかに躍動するメロデイックHM/HRとして大いに楽しみましたね。やや全般に線が細く頼りなさを覚える趣もあるでしょうが、当時でも懐かしい部類に属するサウンドでした。この味が東欧なのかも知れませんね。先人達の影響もチラホラと見えるB級感は拭えども、ビクターが目を付けただけのクオリティは誇っているかと思います。懐かしいわ。久しぶりに聴きました。


MYSTERY - MYSTERY ★★★ (2015-03-31 13:28:52)

ベルギーはMAUSOLEUMレーベルを象徴するような無頼なパワー漲るHM/HRサウンドを轟かしていたベルギー産バンドOSTROGOTHのシンガーだったピーター・デ・ウィントが装いも新たにお披露目したサウンドが今作。キラキラと輝きを見せるキーボードを押し出した爽快なでキャッチーなメロディを生かした哀愁溢れるメロディックメタルを前面に押し出した作風に、よもやOSTROGOTHのシンガーとは思えない方向転換に驚きを禁じ得ませんでした。一見はポップなメロディながらも重量感のあるリズムとハードさを損なわないギターが縦横無尽に駆け巡り、剛柔兼ね備えたバランス感覚を巧みに演出しています。とは言え、ピーターさんの野太い歌声は、好悪を分ける最大のポイント。せっかくオシャレなイタリアンに行ったのに、デーブルの上にドーンと丼飯に箸が突き刺さって置いているような違和感を覚えなくもないので、その変がイマイチ、支持を受けなかった要因となったのかな?メロディ派なら一聴の価値ありですよ。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum ★★★ (2015-03-31 13:11:10)

国産ドゥームロック最強のバンドと言われる彼らが2013年にリリースしたアルバム。今までよりは幾分クリアーなサウンドになりましたが、音は厚みを増しより細かい仕掛けも施したバンドサウンドの一体感は過去最高を思わせる充実ぶり、ブルースからブギーも沁み込んだキレもあるギター、必要最小限の手数ながらエネルギッシュなドラム、ゴリゴリのベースながらも弾力性のあるサウンドメイクは見事と各メンバーのパフォーマンスも持ち味を存分に生かしており全てが溶け合った陶酔感は見事、確固たる信念と妥協なき姿勢が色濃く打ち出されていると思います。ドゥーミーなスローチューンから繰り出される全体を覆うシリアスなトーンとカオスぶりに人間の不条理や心の闇を映し出す暗黒の美学が体現された快作と映りますね。この手の音楽は門外漢な僕でも、こういうスタイルの音楽は時代を超越して通用する魅力に富んでいると感じます。いやはや実に恐ろしいバンド力ですね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - Düsseldorf Monster (Peter Kürten) ★★★ (2015-03-30 13:36:22)

今回のジャケットにも引用されている「デュッセルドルフの吸血鬼」ことペーター・キュルテンを題材にしていますね。実の娘を犯すような父親に育てられ、ひん曲った性格はそのまま爆発、幼少期に覚えた獣姦から快楽殺人へと突き進み、最後は自分の首に懸賞金が掛けられ、奥さんに警察へ通報することを促し逮捕(結婚出来た事も凄いが、妻には暴力を振るわなかったらしい)ジャムセッション的なインストプレイの陶酔感にグイグイ惹き込まれます。軽快なシンバルワークと跳ねあがるリズム、その隙間から押し出されるような弾力のある三上のベースプレイ、うーん気持ちがエエですね。後半へ向けての加速感そしてスローに戻る展開も見事。なんだかペーター・キュルテンの人生をなぞっているようで興味深い。剥き出しの感性が吐き出される唄も説得力がありますね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - All Hallow’s Eve (John Linley Frazier) ★★★ (2015-03-30 13:23:38)

たいした思想も無く金持ちの日系人一家を惨殺した大バカ者。不条理な世の中に対する思いはあれど罪もない人を殺す動機には一切なりえませんよ。押しつぶされた中音域のブースト加減、サイケでスラッジな音色、粘りはるがキレのある演奏力の高さ、原始的ともいえる音の持つインパクトは凄い。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - One Blind Mice ★★★ (2015-03-30 13:17:32)

英国のプログレバンドQUATERMASSのカヴァー原曲を知らないので比較できませんが、
彼ららしい骨太なヘヴィロックに纏まっています。2013年のバンドとは思えない本気の音にひれ伏しますね。叫び上げる野太い歌声もイイですね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - Cranley Gardens (Dennis Andrew Nilsen) ★★★ (2015-03-30 13:13:30)

ホモでナルシストな死体愛好家。寂しい夜を紛らわせるためにホームレスを言葉巧みに誘い殺害。その死体と生活を共にし、腐るとまた殺害を犯した孤独な殺人鬼。曲調にもサイケなトリップ感を誘発するとともに悲しい性、けして満たされない異常な性愛と空想癖を投影しているような雰囲気が滲み出ていますね。はぁ~なんだか聴いているとゲンナリとさせられるのが、ある意味、このバンドの魅力でしょう。今アルバムらしい浮遊するクリアーなサウンドが心地よいし、ギターソロから後半に向けての流れも好きですね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - Brother Bishop (Gary Heidnik) ★★★ (2015-03-30 13:07:17)

幼少期の劣悪な環境が精神を破壊、IQは高いが自殺未遂を繰り返す日々、無駄に頭は良かったので金儲けの才はあり、後に宗教法人を設立、逮捕、出所後に女を地下室に監禁し子供を産ませ、マジで王国を作ろうとした異常性愛殺人者。言う事を聴かない女を虐待死、その死体をバラバラに解体、監禁仲間の女たちに喰わせた異常者。こういう人間が拘束する理由がないので野に放たれた現実が怖い。ザラついたヘヴィサウンドとゴン太なドラミングとサウンドの核となるベースがウネリを上げ、独特のグルーブ感を生み出す彼らの流儀は今作でも見事に貫かれています。絶叫するような歌声が、なんだが被害者の出口の見えない絶望感を表しているように感じますね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - Lambs to the Slaughter (Ian Brady / Myra Hindley) ★★★ (2015-03-30 12:54:42)

女が男を車に誘い、そのまま拉致監禁、拷問のフルコースによって死に至らしめる変態カップルのシリアルキラー。ヘヴィなサウンドを荒れ狂う波となり身体を揺らしていきます。問答無用のスラッジ/ドゥームロックに多大なる刺激を受けますね。サイケでブギーなギターもクセになります。スッキリとしたサウンドプロダクションも功を奏していますね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - B.T.K. (Dennis Rader) ★★★ (2015-03-30 12:48:27)

Bind縛る・Torture拷問する・Killer殺人者の頭文字をとり、自ら名乗った目立ちたがり屋の絞殺魔。
最後はマスコミに自分を知って欲しい一心でバレ逮捕(映画にもなったゾディッアックみたいになりたかったのでしょうかね?)。逆にコンタクトとらんかったらどうなっていたのか恐ろしいですね。オープニングで音声が流れるのですが、おそらくこの事件に関係のある事だと思います。ヘヴィなグルーブなユラユラと蠢き本能と溶け合うような陶酔感がたまりませんね。


MYSTERY - MYSTERY - One Way to Rock ★★★ (2015-03-29 14:50:14)

躍動する哀愁のメロディ
キーボードが広がりを与え
ピーターさんのパワフルな歌声がガッチリとスクラムを組む一曲
このパワーバランスがバンドの肝でしょう


MYSTERY - MYSTERY - PLEASE DON'T LEAVE ME NOW ★★★ (2015-03-29 14:42:02)

情熱的な歌声と叙情的なメロディが噛み合っていますね
キャッチーなメロディと哀愁が弾力のある歌声でなぞられる様のカッコ良さ
ピアノの繊細なタッチを生かした鍵盤プレイの充実ぶり
エモーショナルなバンドの魅力が弾けた一曲
ギターソロも聴かせますよ


MYSTERY - MYSTERY - Stronger Than Ever ★★★ (2015-03-29 14:34:42)

キラキラとしたハードポップサウンドに
ドーンとピーターさんの熱い唄が乗っかります
テーブルの上にいつもどんぶり飯が乗っているような違和感が肝でしょう
爽快さとむさ苦しさがなんとも言い難い魅力となります


MYSTERY - MYSTERY - THE LAND OF MYSTERY ★★★ (2015-03-29 14:30:56)

暑苦しい歌声にモッサリとしたイメージを抱きます
バックの爽快感とのミスマッチが面白いですね


MYSTERY - MYSTERY - FOREVER ★★★ (2015-03-29 14:28:57)

力みまくったドゥギー・ホワイトみたいな熱唱がピーターさんの味です
ピアノが美しいねぇ


MYSTERY - MYSTERY - Keep on Rollin ★★★ (2015-03-29 14:27:11)

爽快ですね
優しい風が駆け抜けていきます
でもハードさを失わないアレンジが魅力的です


MYSTERY - MYSTERY - Wonderland ★★★ (2015-03-29 14:24:14)

軽やかなキーボードの音色も高らかに
瑞々しいポップセンスと哀愁が調和しつつも
ハードさを失わない一曲
エモーショナルに迫るピーターさんの唄も好きだし
クドいソロも好き


SWORD - Sweet Dreams ★★ (2015-03-27 14:05:08)

前作の男臭さ溢れる骨太ヘヴィロックサウンドを更に推し進めた1988年リリースの2nd。気だるい①で始まるのですが②ではスモーキーフレーバーたっぷりの疾走ナンバーへとシフトチェンジ、その勢いを殺す事無く進んで行きますが、モーターヘッド風の⑩タイトで小気味いい⑨のラスト2曲も持って生き方が上手で1st同様コンパクトな作風にリピート率も上がるもの、個人的には1stの世界観の方が好きですが、今作でも奇をてらわないオーセンティックな作風と几帳面だが荒さを感じさせる熱演には大いに男心をくすぐられましたね。


SWORD - Metalized ★★★ (2015-03-27 13:50:27)

カナダ産の4人組による、男臭い哀愁のメロディが力強く鳴り響く正統派HM/HRバンドの1st。埃っぱいも艶のあるハスキーヴォイスのカッコ良さに、チャタレイ夫人の名シーン、二枚目の男が農場の傍ら、草藁で身体を洗うような色気がムンムンと漂うも、ガッチリ、ムチムチのタイトなサウンドとの対比がなんとも鼻孔をくすぐられ、妖しげな魅力に包まれていますね。基本は剛毅なHM/HRだし10曲入りで35分を切るコンパクトさが示すような無駄をそぎ落とした重量感あふれるパワーメタルサウンドなので、その筋を愛する方には存分に楽しんで頂けるでしょう。US産のマイナーバンドなどに見られるドタバタ感もないし、焦点の絞られたパワー漲る男臭さにグッと引き寄せられるでしょうね。ちなみにシンガーのリック・ヒューズは、よりメロデイックな哀愁路線のSaints & Sinnersで1992年に再デビューを果たしています。この歌声にほれ込んだ方はそちらも合わせて聴いて欲しいですね。


DAKOTA - Runaway ★★★ (2015-03-27 13:25:28)

ウエストコースト風の爽快なメロディとポップセンスを存分に生かしたAOR系のハードポップバンドが1982年にリリースした2nd。中心人物であるジュリー・ルジックとビル・ケリーの対照的な歌声を軸に、その筋では有名なメンバーをバックに従え嫌みのない爽やかなサウンドで極上の癒しを運んでくるでしょうね。ハードなサウンドが好みの方には軽めのリズムセクションに物足りなさを覚えるでしょうが、ここはAOR風のサウンドと割り切り聴いて欲しいですね(プロデューサーにシカゴのダニー・セラフィンを迎えていますので、その路線のサウンドをイメージしてみてください)。効果的なピアノの音色を生かしたバラードナンバー③⑦⑧THE産業ロックと言いたくなる①(褒め言葉です)大げさなイントロからダコタ節への流れがカッコイイ⑥等の良質なメロディを携えた、芸の細かい職人技が冴える歌モノロックの数々に胸焦がれます。かつては中古市場を高値で取引されたアイテムも2012年に再発されましたのでAOR系のソフトロックがイケる方なら楽しんでもらえますよ。本当にエエさじ加減の哀愁と憂いが瑞々しい音となり五感を優しく刺激してくれるでしょう。