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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3601-3700

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LIZZY BORDEN - Appointment With Death - Darker Side ★★★ (2017-07-16 21:48:35)

メニケッティのギターが泣かせますね
ピアノの音色も印象的な切ないパワーバラード
リジーさんの絶唱も暗い影を落とす物語を表現していますね
後半爆発してるねぇ


LIZZY BORDEN - Appointment With Death ★★★ (2017-07-16 21:38:01)

2000年にアルバムをリリース後、精力的なツアー活動などに力を入れていりたリジーさんですが、メンバーの死などに直面、そのショックもあったのか、活動をオフィシャルな形で一旦停止。惜しまれつつな形が再燃へのきっかけとなったのか、前作より7年ぶりにリリースされた死をテーマにしたコンセプトアルバム。コンセプトアルバムと言っても難解なプログレ路線ではないので、リジーファンのみならず、正統性の強いメロディックなHM/HRが好きなら聴いて欲しい一品ですね。
まずは頭からノリの良いアッパーな曲を続けて二曲放り込み掴みはOK、そのノリの良さに拍車を掛けるのはVicious RumorsやHeathenなどで活動していた新加入のギタリスト、アイラ・ブラックの目の覚めるようなフラッシーなギタープレイが鮮烈な爪痕を残しています。今回も多数のメンバーがゲスト参加、②ではヨナス・ハンソン、⑤はジョージ・リンチ、⑪はデイブ・メニケッティ、ミキシングを手掛けるMorbid Angelのエリック・ルータンなど豪華な顔触れに今復帰作における、並々ならぬやる気と気合を感じます。そして楽曲のクオリティや取っ付きやすさも含め過去最高の出来栄えと言っても過言ではないでしょう。
ダークでマイナー調ではあるが、どこか爽快さのある湿らない叙情的なメロディ聴かせてくれる稀有なアメリカのバンド。ある意味英国的な伝統さえ感じさせる、その質感が最高傑作へと押し上げていますね。個人的にはもう少しヘヴィなミドルナンバーを用意してもらい深みを持たせて欲しいと思うのですが、それは無い物ねだりと言う事だし、リジー完全復活を猛烈に印象付ける一枚と言う評価に揺らぎはありませんね。エッジの立ったヘヴィな音像だが聴きやすさを誘発するコーラスワークとキャッチーなリジー節の旨み、時には大胆に物語の語り部の如く雄弁なプレイで聴き手を魅了するキーボード。それらがもたらす快活なノリの良さは、メタルに興味を持ったライトリスナーにピッタリの音楽性かと思います。
ステージ上ではコンセプトをもったショックロックを披露する彼ら、仰々しいメイクに血ノリに裸のネーちゃん、こんなノリの良い曲が並ぶのならさぞや見応えのあるものになりそうですね。アルバムを作っていませんんが、今も精力的なツアー活動を行い彼ら、2010年には来日公演も行いました。そろそろ新作を引っ提げ元気な姿を見せてもらいたいものです。


LIZZY BORDEN - Deal With the Devil - Lovin' You Is Murder ★★★ (2017-07-15 15:06:59)

ブリティッシュ然とした格式高い様式と
アメリカンな明るさのブレンド感が絶妙ですね
コーラスワークも印象的なリジー節炸裂の一曲
ミステリアスなエッセンスを感じさせる空気感が肝でしょう


LIZZY BORDEN - Deal With the Devil ★★★ (2017-07-15 15:01:32)

前作より11年ぶりの2000年に突如リリースされたリジーボーデンの5th。彼らに所縁のあるゲスト参加を含む構成は4thのような雰囲気がありますが、このバンド由来の媚を売らない大衆性と高いクオリティはキープ。個人的にツインギターじゃないのが少々物足りないのだが、リジー・ボーデン健在を印象付けるような楽曲が目白押し、2000年と言う時代を前にヘヴィさに欠けるかもしれませんが、リジー節炸裂のキャッチーな⑤の次にインダストリアル系な⑥を放り込んだりと、昔の名前で出るだけじゃない工夫を凝らし現役感をアピールする事に成功、個人的にはいらない曲だが、その心意気は大いに組み取りたいと思います。大筋で聴ける欧州由来のウエッティなメロディとアメリカンな爽快感との配合も相変わらず絶妙でリジー復活を高らかに歌い上げてはいますが、ダイナミックさに欠けるサウンドプロダクションが、好悪を分ける最大の要因かと思いますよ。他にもショックロックの大先輩のアリス・クーパーのカヴァー⑦、冷めた狂気インテリジェンスなロック集団Blue Öyster Cultの⑩なども収録され、マニアの興味も尽きませんよね。


HOUSE OF LORDS - The Power and the Myth - The Power and the Myth ★★ (2017-07-13 15:08:39)

アーシーですね
憂いのある歌声ですね
そのバランス感覚が丁度良いです


HOUSE OF LORDS - The Power and the Myth (2017-07-13 15:07:51)

2004年に突如復活を果たした叙情派アメリカンロックバンドがメロディ派には安心安全の名ブランドFrontiersよりリリースされた復帰作。リズム隊はL.A界隈における、必殺お助けコンビのチャック・ライトとケン・メアリーの二人と、1stでギターを弾いたレニー・コルドラが復帰と3名とも1stの『HOUSE OF LORDS』のメンバーに、そしてシンガーは勿論ジェイムズ・クリスチャンなのですが、肝心要のジェフリアの名前は見当たらず、作曲者クレジットにパット・トーピーが参加したりしていますが、叙情派アメリカン歌モノロックとは一線を画す結果となり、少々残念な気分を味わいます。
HOUSE OF LORDSというよりは、ジェイムスのソロと言ったニュアンスが強めで、その辺りに評価も大きく左右されそうですが、次作ではジェフリアの名前もあり、復帰への足がかりに繋がったとするならば価値ある作品だと思いますね。


HOUSE OF LORDS - Demons Down ★★ (2017-07-13 14:43:25)

アメリカンプログレハードのANGEL、そしてGIUFFRIAと名乗りミュージックシーンの第一線を駆け抜けていたグレック・ジェフリア率いるバンドが1992年にリリースした3rd。90年代と言えばガンズの成功に触発されシーンがBACK TO 70年代へと進み、多くのバンドが方向展開を伺う事に(その後訪れるのがグランジ/オルタナブーム)、いつまでキラキラとした、お花畑ソングが受け入れられるわけが無く時代は、より生々しいモノを求めリアルサウンドへと回帰する事に、その煽りはヘアメタルと揶揄されるようなグラム勢にとっては皆が討ち死にを果たす事を予感させるモノとなり、多かれ少なかれシーン全体の潮目となりましたが、ご多分に漏れずこのバンドもシフトチェンジを果たす事に、ジェフリアのメロセンスを生かした叙情派アメリカンロックとハードなギターの融合、その頂点に君臨するはミスターエモーショナル、ジェイムス・クリスチャンの熱を帯びた歌声、それらを前2作では絶妙な形で聴かせてきたのですが、今作ではジェフリアの見せ場は大幅に減退。迸る哀愁のメロディック路線ではあるが、随分とアーシーな雰囲気を身にまとっており、まるでジョン・ボン・ジョヴィのソロを聴いているようなオープニングナンバーの①に全て集約されているように思います。その方向性を支持するように、その後も渋めのハードさも損なわない豪快な歌モノ路線をキープ、必殺のロッカバラードを収録した中盤の作り込みなど、この路線の旨みを凝縮していますね。単に時代の流れにすり合わせたWhitesneakeスタイルとも言えなくないが、リーダーたるジェフリアがこの路線変更をどう感じ進めて言ったかが気になるところですね。
そのあたりがプロデューサーの交代や⑦⑧⑨はスタン・片山がミキシングを担当しているように複数のスタッフが絡んで作り上げる事になった要因なのかなぁとも思いますね。
ジェフリアが曲を書いているのでクオリティは保証しますが、彼のプレイはほぼ聞こえない仕上がりが影響しているのか、バンドその後、程なくして解散。色んな政治事情や入り組んだ人間関係も見えてくるし、勿論、時代の流れもあったでしょうが、曲が良かっただけに残念でしたね。


ALEX MASI - Downtown Dreamers ★★ (2017-07-11 15:24:51)

イタリア人ギタリスト、アレックス・マシ率いるバンドの2nd。前作から大幅にメンバーチェンジ、ベースに北欧のTorchのギターだったクラウス・ワイルド。ヴォーカルには様式美サバス路線の本格派バンドValhallaやマット・ソーラムのいたHawkのデヴィット・フェフォルトにチェンジ、メンバーチェンジがもたらした効果なのか前作で感じられたぎこちなさが解消。後に大成する片鱗を感じさせるインストの⑥を皮切りに、所々でネオクラフュージョン風味のギターもねじ込まれますが、前作以上に楽曲中心の姿勢を見せており、より洗練されたバンドサウンドへと進んでいます。
とは言えマシと言えばこの曲だというようなリーダートラックが見当たらないのが視聴後に残る地味さがあり、攻撃的な疾走ナンバーやライトなアメリカンロックがあったりと、やや統一感に欠ける面も実は気になる所、その辺りが一般的な評価を下げる最大の要因でしょうが(不安定さと単調さが、ない交ぜになっているのも更に拍車を掛けている)、その一芸の足りなさを嘆くよりも、色気のあるパートや曲を聴かせると言う姿勢に耳が持って行かれますね。改善点の多さが逆に面白さに転ぶのだから不思議なモノです。オーソドックスなHM/HRサウンドに欧州特有の哀愁がねじ込まれるメロセンスが嫌いになれないんですよね。


HOUSE OF LORDS - Sahara ★★★ (2017-07-11 15:00:36)

ジーン・シモンズのバックアップを受けデビューを果たした名うてのミュージシャンが集いしバンドの2nd。前作でギターを弾いていた芸の細かいレニー・コルドラから日本で人気の高かった苦労人ダグ・アルドリッチに変更、曲そのものは前作とは違いバンドメンバーで手掛けたモノが大半を占め、その充実ぶりに華を添える形で貢献、堅実なスタジオワークで期待に応えていましたね。正直プレイ内容自体はダグでなくても良かったんですがね。
ジェイムスの熱を帯びたハスキーヴォイスとジェフリアのメロセンスの導入により、ありがちなアメリカンロック路線の中で他のバンドとの違いを決定的なモノとしてるかが評価を分ける最大のポイントとも思え、個人的には燃え上がるエモーションと軽快なノリにロックの真髄を垣間見たような心地よさがあり、上手いバンドサウンドの旨みを味わえる好盤だと思いますね。とにかく皆が上手いんですよ。排気量が違うもんね。デカイ車でハイウェイをぶっ飛ばしている景色が目に浮かぶような豪快さがありますよ。日本的な情緒がないのがアメリカンと勝手に思っているので、この音はワタクシの求める一つの理想系とも呼べます。
ジェイムスの歌を主軸にパワフルなバンドサウンドが全面的に押し上げる至高のアメリカンロックに悶絶ですよ。
ちなみにこの手のアルバムにありがちなゲスト参加ですが、バックボーカルにロン・キールやマイク・トランプにロビン・サンダー、さらにギターの客演ではリック・ネルソン、マンディ・メイヤーと参加している中で、一際目を惹くのが音速の貴公子クリス・インペリテリ、どこで彼があのシュレッドギターを弾いているの?そんな疑問を持つ方も多いでしょうが、⑥のイントロでソロを弾いています。何故かヴォリュームを絞られているし短いので、サラッと流れてしまいますが、客演しているのでマニアなら要チェックでしょう。


HOUSE OF LORDS - House of Lords - Jealous Heart ★★★ (2017-07-11 14:29:12)

アルバムのラストを飾る叙情派アメリカンロックナンバー
爽快だが切なげなメロディにキュンとさせられますね
コーラスもエエですよ
ジェイムス・クリスチャンの歌声もバッチリハマっています
コンパクトな楽曲ですが演者のスキルの高さが詰まっていますよ
上手いってのは素晴らしい事です


HOUSE OF LORDS - House of Lords ★★★ (2017-07-11 14:25:45)

ジーン・シモンズが立ち上げたレーベルの力添えもあり、プロキャリアの長いグレック・ジェフリアが主導権を握り、実力のあるメンツを集め結成されたのがこのバンドの成り立ちなんだとか、当初はボーカルにディヴィット・グレン・アイズリーだったのに、ジーンのアドバイスもあり当時は無名だったジェイムス・クリスチャンにチェンジ(ボーカル変わらんかったらGiuffriaそのもんじゃん)、そのソウルフルな歌唱力は無名とは思えない仕上がりを魅せ、流石はアメリカやぁと思わせる人材の宝庫ぶりを噛みしめる事に、彼の歌声を軸にダイナミックなアメリカンロックとジェフリアのセンス溢れるメロディ志向が見事に合致、外部ソングライターの手を借りクオリティの高い歌モノロックサウンドを仕上げてきましたね。
マンディ・メイヤーが寄稿した②、スタン・ブッシュの⑤、ジェフリアとディヴィット・ロバートツの⑩とか好きやでぇ。⑦なんてこのバンドならではでしょ。無難な曲作りとシングルヒット向けと揶揄される楽曲の無難な構成故に、スリルと求める方には退屈に映る面もあるでしょうが、ジェイムス・クリスチャンの歌声を頂点に、バランス良く纏め上げたバンドサウンドの堅実さとアレンジセンスの旨みに唸らされますね。合間に挟まれるパワーバラード系も丁度エエ感じなんですよね。焼肉の後に食べるシャーベットみたいに、脂っこさを洗い流してくれます。ギターも出過ぎず、でも引っ込み過ぎない、でもってテクニカル、リズムプレイもハードだけど邪魔せんよ。丁度エエもんね。
ちなみに今作を手がけたのはLOUDNESSでお馴染みのアンディ・ジョーンズにミキシングはビル・フーリッシュ、エグゼクティブな立場でジーンの名前もあります。期待の程も伺えますよね。その仕上がりに疑いはありませんよ。
歌モノロックと言ってもエッジも立っていますからね。舐められる要素も無い実に計算された一枚だと思いますよ。


ALEX MASI - Fire in the Rain ★★★ (2017-07-10 14:56:03)

イタリアから渡米してきた若きギタリストがMetal Blade Recordsに見出され1987年にMASI名義でリリースした1st。なんでもMetal Blade Recordsに所属していた黒人アーティストによるスピードメタルバンドSound Barrierのギタリストの座に収まり、その後主役たるアレックス・マシを売り出そうとしたのが今作制作の過程らしくメンバーもSound Barrierのメンツがバックアップ、マシのクラシカルなテイストを感じさせるメロディックなギターを中心とした叙情派アメリカンロックを披露、フランキー・バネリも客演したりと、マニアを惹きつける要素も多分にあるかと思いますが、ミドルナンバー中心の楽曲故に堅実さが地味さが逆に地味に映る事があり、その辺りが評価を分ける要因でしょう。歌い手がSound Barrierとは違い血管剥き出しで歌っていない分、この手のサウンドにマッチしていたり、何よりネオクラギター全盛の時代に、テクニックよりも総合力で勝負を掛けてきたバンドサウンドは中々のお手前かと思いますよ。ヨーロッパの血を感じさせるの憂いのあるメロディ、そのセンスが楽曲に生きているのも印象的でした。
後にソロギタリストとして大成功を収めるアレックス・マシ氏、次のアルバムなんてボロクソに叩かれましたからね。口は災いのもとです。この時、誰が予想出来ましたかね。彼が成功する姿をさぁ。


Valhalla - Return of the Mystic Warrior ★★★ (2017-07-10 14:23:17)

オリジナルは1984年にリリースした6曲入りのEPにデモ音源などの未発表曲を5曲追加してNo Remorse Recordsリイシューされたマニアを歓喜させる貴重な一枚。その音楽性は、神秘的と言うのか少々耳触りだが、異空間に迷い込んだような不快な超音波風のSEに導かれ幕が開けるのはStargazerのHeaven and Hell編といいたくなるような楽曲でスタート、そのサバスティカルな雰囲気はありもんではあるが、雰囲気はバッチリ、その後の展開も含め、このバンドが目指している音楽性を雄弁に語る内容となっており、疾走ナンバー『Nightstalker』、神秘的な『Valhalla 』、アコースティカルな響きとミステリアスさがドラマ性を巧みに演出している『Ship of Dreams』とバランス良く進み、思わずサバスの『HEADLESS CROSS』からのアウトトラック集を聴いているような錯覚を覚えるほどの完成度があり、そのなりきりぶりというのか、同系統にあたるバンドとしてはかなり質の高い楽曲を擁しており、しかもバンド名がヴァルハラで北欧神話でしょ、サバスより先にこのテーマ取り上げてるじゃんと驚くし、先見の目があるバンドだなぁと色んな角度から何度も噛みしめる事の出来る優れた一枚です。
EPのラストに当たる『In Her Eyes』も素晴らしいしデモ音源集の⑦曲目以降もクオリティを下げる事無く進み、ミステリアスな暗黒系様式美HM/HRが好きな方は勿論、ロニーからマーティン時代のサバスが好きな人なら手にとって損はしないでしょう。
激レアなマニア中のマニアがオリジナルのアナログ盤を血眼になって探し回ったと言われる貴重な一品。音質的な厳しさはあるが、色んな意味で価値のある一枚かと思いますね。1984年にこの音は、ありそうでなかったもんね。でもアメリカの地で、しかも自主制作でこれを売ろうとしても厳しかったろうね。受け止める土壌が無いわなぁ。


LOVEBITES - The Lovebites EP ★★★ (2017-07-09 14:22:25)

ビクターエンタテインメントからいきなりメジャーデビューを果たしたガールズHM/HRバンドが2017年にリリースした4曲入りのEP。メタル好きの大人が集まりヴィジュアル的にもイケる女性を集めバックアップしているなぁ感は強く感じますが、アレンジや演奏も含め80年代テイストからグランジ以降のメタルを飲み込んだ音楽性は十分に説得力があり、力強い歌声とダイナミックに迫る演奏にはSHOW-YAにも負けない迫力があり、色んな意味で金掛けてんなぁとメジャー資本の潤沢さがうらやましいですね。
英詩で歌う事もさることながら、オープニングの『DON'T BITE THE DUST』からメイデン風味炸裂で、その辺りからもオジサン達がついつい応援したくなる要素も大。高い演奏スキルをLIVEでも再現出来るのなら、彼女達の存在は大きなものとなるでしょう。ある意味BABYMETALの成功は国産HM/HRシーンの活況を大いに後押しる形になりました、それはガールズメタルというブームを生みだすことにも一役買ったと思っているし、私達も続けとばかりにメイド姿のバンドまで登場(しっかりと演奏出来るからタチが悪い)、この手のムーブメントは確実に、もろ刃の剣となりますが、もう同じような過ちは繰り返さないでしょう(ヴィジュアル系登場の煮え湯を飲まされたのでね)。いや…そう信じたいですね。
海外から注目を浴びる国産メタルシーン、だからこそ、ここで頑張って基盤を作って欲しいですよ。


APHASIA - Ever-lasting Blue ★★★ (2017-07-09 13:52:11)

しばらく音沙汰が無かったのでメンバー皆、結婚でもして解散したのかなぁと勝手に思っていたら、レコーディングが棚上げになり、メンバーチェンジ騒動があったんですね。国産ガールズHM/HRバンドの代表格の一つ、アフェイジアの最新作は、ボーカルがSionさんにチェンジは、空白の専任ベースには元WOLFの西川健ことkenが収まりリスタート。そのメンバーチェンジが功を奏したのか、近年に感じられた拡散傾向にある楽曲の方向性をグッと纏め上げたような印象を強く受け、初期の頃から強かった憂いのある叙情派メロディック路線に回帰、収まる所に落ちた音楽性の質と安定感には一日の長を感じますね。
シンガーも前任者のように中音域で歌い込めるタイプで違和感も無く、むしろ突き抜けた面もあり、このバンドの音楽性にピッタリ、所謂ファルセットでフワフワ歌わないロックシンガータイプなのが嬉しい。Goeちゃんのギターも相変わらず歌心満載のメロディックなフレーズを聴かせ、実に正攻法で迫るロックギターで聴き手を魅了。アンサンブルを支えるJunちゃんも、面白いオカズは叩かないが、前ノリのグルーブが心地よく新生リズム隊は盤石の態勢でバンドサウンドを押し上げていますね。
エッジを聴かせたハードなギターとメロディを大切にしたアレンジ、そこに絡む力負けしない女らしい繊細さもある歌声、ガールズメタルバンドの完成形の一つがここにあるなぁと痛切に感じますね。
彼女たちもまた、バンドとして一番大切な事に拘っていますね、それはテクノロジーに頼らない生身を演奏技術を駆使しているからです。そこが一番カッコいいし聴きたいと思わせる清い姿勢が音楽性にも表れていますね。
ちなみにアンドレ・アンダーセンが客演しているのでマニアは要チェックでしょう。個人的にはベースが魅力的ですねぇ。裏で良く鳴っているし唄っとるわぁ。

待たせた甲斐のある捨て曲なしの名盤に仕上がった、彼女たちにとっては決定打になるようなアルバムでしょう。


SABER TIGER - Bystander Effect - An Endless End ★★★ (2017-07-08 15:39:53)

サーベルタイガー必殺のバラード
兄貴の絶唱も胸打つが
一音一音に魂を込めて紡がれるギタープレイに悶絶です
水野の頑張りましたね


SABER TIGER - Bystander Effect - Sin Eater ★★★ (2017-07-08 15:34:00)

こういうアプローチに新しさを感じますね
兄貴は器用に歌いますよ
サビに向かってドンドンとメロディックに向かうとは
流石のサーベル節ですよ
ストレートな曲調ではありますがキメのフレーズがもたらす心地よさ
そして我を張るソロプレイの対比を楽しんでもらいたいですね
ヘヴィメタルしているけど親しみやすさに余念が無いアレンジが心憎いです


SABER TIGER - Bystander Effect ★★★ (2017-07-08 15:22:40)

恩讐を乗り越え御大木下昭仁の元に再結集を果たした下山とマシーンさん、その後の活動が順風満帆かと言えば、そうではなかったと思いますが、海外活動を視野に入れ再度結成されたバンドサウンドは新たなる高みを目指し、その難解なプレイの数々は今まで以上に研ぎ澄まされたと言っても過言ではないが、今作は日本語詩を導入したように、より分かりやすい面も今まで以上に強調されており、思わずサビで大合唱を呼ぶような親しみやすさとフックに富んだメロディ、そして扇情的なフレージングの旨みを引き立てるが如く、コンパクトに纏め上げた楽曲の中で牙を剥く揺るぎなき攻撃性、その相反する両面を見事に際立たせ、過去最高に親しみやすさを擁する今作の方向性は賢明だし実に明確な目標を掲げ的を得て仕上げてきたなぁと感心しましたね。
幾度の無く解散の危機にさらされても歩みを止めなかった御大木下の屈強な意思、その頑固なまでの音楽性は時代にそぐわない面を多々あったでしょう、商業ベースに乗る事の難しさ、たび重なるメンバーチェンジと自身の身に降りかかった生命に関わる大病、今でもLIVEではシンドそうですが(MCの長い下山のせいなのかもしれない)、世界戦略を掲げ、昨今は精力的に海外でもLIVEを行う彼ら、今作のようなライトリスナーの耳にも止まるような親しみやすさと、従来のファンを満足させるテクニカルなサーベルサウンドを叩きつけてくる枯渇しないセンスに改めて脱帽です。

かつて脱退前の下山兄貴がMCでもうMABOROSHIはやらない、みたいな事を突然ファンの前で言い、もの凄く御大は驚きの表情を見せていたなぁと記憶しています、それが関係あるのか、程なく袖を分けた両者、今、この音楽性ならMABOROSHIのようなクラシックソングは必要でしょう。個人的にサーベル最強のシンガーは下山と疑う余地もないし、御大とマシーンさんによるツインギターは国内最強だと思っている、残された時間を考えると、このメンツが瓦解する事無く、最後まで突き進んで欲しいですね。アンセム同様、国内正統派メタルの牙城を守る生き証人のようなバンドですから。
そしてわしゃ今年も見に行くぞHAMMER BALLを!!


SABER TIGER - Bystander Effect - 輪廻 ★★★ (2017-07-08 15:01:12)

サーベルらしいキメのフレーズのカッコよさ
高いスキルを擁するバンドサウンドにかぶりつきで引き寄せられます
キャッチーな歌メロも耳に残りますね
新規開拓ですね


SOLITARY SABRED - Redemption Through Force ★★★ (2017-07-08 14:55:34)

キプロスからやってきたツインギター編成の5人組が2014年に自主制作でリリースしたアルバムを、我らがNo Remorse Recordsより2016年に再発された一品。
ヘヴィメタル特有の好戦的な高揚感とファンタジックな世界観を醸し出すエピカルな響き、それは曲間を繋ぐ語りにも表れるように芝居がかった独特の音楽性故に好みを分かれそうですが、このコテコテの肩こりMAXな音楽性の中毒性は高く好きモノにはたまらんモノがあるでしょうね。この手のスタイルの先駆者と言えばMANILLA ROADあたりを想起させるでしょうが、あそこまでマニア度は薄目で正統性の強い面もあるので、大げさな構成力からくるヒロイズム溢れるエピカルなメタル叙情詩に興味がある方はトライする価値ありですよ。昨今は国内でもメタル系アーティストがメジャーデビューを果たし活況していますが、ちょっとクドすぐぎてライトリスナーには中々進めるのも憚られるのですが(キャッチーさもねえし速くないもん)でもその胆汁滴るホルモニックなコテコテサウンドに胸やけを起こしつつ楽しむのも一興でしょう。


O'RYAN - Something Strong - Emer May ★★★ (2017-07-07 14:52:42)

愛娘に対する父の思いを情感たっぷりに歌い上げています
2ndでもリメイクされていますので聴き比べるのも一興でしょう
叙情派ヴォーカリストの真髄を堪能しましょう


O'RYAN - Something Strong - Don't Let It Slip Away ★★★ (2017-07-07 14:50:56)

オライアン本人もお気に入りの一曲
ほんのりと甘酸っぱい
それでいながらもアダルトな魅力に溢れた名曲ですね
上手いねぇ
2ndでもリメイクされていますね


EXCRUCIATOR - Fighting for Evil ★★★ (2017-07-07 14:44:33)

オレゴンからやってきた若手USスピード/パワーメタルバンドが2016年にデジタル音源でリリースしたモノを2017年に製品化した2nd。のっけからブッ飛ばしていますね。ドタバタドタバタと走る走るのオンパレード、ペース配分などを無視してのっけからスパートを掛けフルマラソンに挑戦するような無駄なスピード感がクサレマニアにはたまりません。つかれたら休み、また走る、そんな息切れ感MAXのアイデアを擁する無計画性にも似た無軌道さがギリギリのところで踏ん張り整合感を持たせている姿にも、いい意味でのハチャメチャ感を覚えずにはいられません。
今のアメリカってSlipknotのようなモノが主流なんだと思ったら、案外そんな事は無く、この手のステゴロ皆殺しメタルがしっかりと生き続けており、新たなる血脈を生みだしているというのだから驚きです。
昔堅気のコアな岩盤層と言われるファンに支えられる音楽性故に、なかなかメジャーシーンで語られる事のないバンドなのですが、ゴチャゴチャしてるけど、パンク、ハードコア、スラッシュなど全て飲み込み、先人達が築き上げた流儀に乗っ取ったアグレッシブかつスピーディな楽曲にヘヴィメタルの真髄を感じますね。ダイハードやでぇ


EVIL KILLER - Lethal Assault ★★★ (2017-07-07 14:18:30)

若手スパニッシュメタルバンドが2015年にリリースした記念すべき1st。綺麗なピアノの音色に導かれ始まるSEから一転スラッシュビートを伴い疾走するアッパーな②からいきなりスパート。メイデンよろしくな楽曲構成もさることながら、NWOBHMからも影響大な疾走感は安直な模倣では終わらないキレとアグレッションを擁しており、3度の飯よりヘヴィメタルが好きだというピュラメタラーのハートにのっけから焚きつけるでしょう。その後も勢いを落とす事無くスピーディーな楽曲が目白押し、キメのツインリード、激烈なスラッシュビートを押し上げる過激なドラミング、アタッキーなベース、80年代から現在までヘヴィメタルをしっかりと噛みしめ、血となり肉となり取り込まれた音楽性に不純物など皆無。スピードとメロディで押し切るだけではない、エネルギッシュな演奏の数々に熱いモノがこみ上げてきますね。

2015年にこのような、深化を遂げた正統派スタイルを聴かされ、なんだか感慨深いものを感じますね。こういう音楽が新譜としては勿論、若手バンドとして当たり前に登場する時代になったんだから、聴くの止めないで良かったなぁとつくづく思いますよ。一時期はオフィシャルに関係なく、古い再発盤ばかりを聴き漁る時代があったのですが(そのおかげでメタルシーンに対する見識が広がって良かった)。もうそんな必要ないですね。
個人的には、もう少し緩急をつける意味でもヘヴィなミドルナンバーが合間にあった方がいいし、スピードメタルは40分以内が望ましいと思うタイプなので、全編通して聴くとチョイ飽きるんですが(10曲りの46分です)スピーディーなメタルソングを聴き熱くなりたいと言う血気盛んなメタルマニアには是非ともトライしていただきたい一品です。


ANTHEM - ENGRAVED - ENGRAVED ★★★ (2017-07-05 15:53:15)

アンセムファンなら多くの人が感じるだろう
まるでアルバムがリスタートしたような感覚を
そんなオープニングに相応しい屈強なアンセムメタルを体感できる一曲
ガチガチに固まった構成だが憂いのあるパワーメタルソングに
お約束感満載でもたまらんモノがありますね
歌メロがエエです
森川の獣性を帯びつつも艶やかな歌声がバッチリハマっています
この曲がラストにあるのでまた最初から聴きたくなるんですよねぇ


ANTHEM - ENGRAVED - DON'T BREAK AWAY ★★ (2017-07-05 15:48:23)

今アルバムの中でもっとも鮮度が高い
清水作のポップでキャッチーなシングル向けの一曲
甘い歌を森川が歌うからロックになるんだよなぁ
懐の深い歌い手ですね
このキャッチーな歌モノロックを邪魔しない
リズムアレンジが新しい風を送っていますね


ANTHEM - ENGRAVED - FROZEN FATE ★★★ (2017-07-05 15:44:41)

清水のペンによるアンセムお得意の3連ナンバー
イントロのギターからゾクゾクとさせられますが
憂いのある泣きメロを歌いあげても
ここまで力強さを感じさせるとは流石は森川でしょう
屈曲だがダンディズム溢れた哀愁のメロディが映えるアンセムメタルに悶絶
個人的にはアルバムのハイライトです
これとラストソングをシンリジィと呼んでますよ
この手の曲をここまでカッコよく聴かせてくれるバンドをわしゃ知らんわい


ANTHEM - ENGRAVED - PAINT MYSELF ★★ (2017-07-05 15:39:06)

こちらもお約束感満載の一曲
屈強なリズムプレイもさることながらギターも
細部に渡りキマッている
完全にキメにきているね
素晴らしい演奏力です
テクノロジーに頼らない生身の迫力を感じます


ANTHEM - ENGRAVED - SACRED TRACE ★★★ (2017-07-05 15:35:34)

泣きメロ満載の清水作らしいインストナンバー
それでありながらも屈強なアンセムメタルを体感できる感覚に囚われるアレンジが素晴らしい


ANTHEM - ENGRAVED - REACTIVE DESIRE ★★★ (2017-07-05 15:32:48)

粘り腰のリズムプレイが印象的です
森川は何を歌っても上手いね
メロディに一工夫も二工夫も手を加えているが嬉しいですね


ANTHEM - ENGRAVED - MIDNIGHT GROWL ★★ (2017-07-05 15:30:14)

清水のペンによるアンセムらしさ全開の一曲
キャッチーでメロディックなコード進行なのに妖しさが光るのが面白いです


ANTHEM - ENGRAVED - LINKAGE ★★ (2017-07-05 15:27:52)

OVERLORDに収録されていそうな
アンセム節満載のヘヴィなミドルナンバー
色気のある森川の歌い回しもマッチしてますね


ANTHEM - ENGRAVED - KEEP YOUR SPIRIT ALIVE ★★ (2017-07-05 15:24:02)

昨今のアンセムらしい疾走ナンバー
少々擦りすぎなんですがね
それでも聴かせる力技がアンセムらしい
田丸のドラミングが新しい風を送っていますね


ANTHEM - ENGRAVED - FAR AWAY ★★★ (2017-07-05 15:21:43)

森川のパフォーマンスに耳が生きますね
憂いのあるメロディが映えるわ
バッキングギターも新しい風を送っているね
個人的にはこれからアルバムが始まる印象が強い
一曲目は少々狙いすぎな青さがあるのでね


ANTHEM - ENGRAVED - THE ARTERY SONG ★★ (2017-07-05 15:17:25)

田丸のアタッキーなドラムに耳が生きますね
ポップでキャッチーな一曲
甘口で憂いのあるメロディを森川が歌う事で成立させていますね
ロックシンガーここにありっと雄弁に語るパフォーマンスに感服です


DREAMSTORIA - Dreamstoria ★★ (2017-07-05 15:09:51)

我が国を代表するメタルレーベルSpiritual Beastより2012年でデビューを飾った国産メロディックHM/HRバンドの記念すべき1st。その筋では人気の高い実力派シンガーLeo Figaro氏(日本人なのに外国名を名乗るのに個人的には抵抗がある)とビーイング系アーティストとのお仕事で、やはりその筋から高い支持を得ている実力派ギタリスト綿貫正顕、テクニカル集団六合の内田伸吾らが出会う事でプロジェクトがスタート、各自の持つポテンシャルの高さを存分に生かした、日本人による日本人好みのメロディックメタルを力いっぱい披露した力作。シンフォニックな味付けや壮麗なコーラスパートからはRoyal Huntをイメージさせるし、飛翔感たっぷりのギターからはFair Warningをイメージさせるしと、その優美で甘口なトーンが共鳴し合う事で、実に日本人的味わいが豊かな作風へと仕上がっていますね。
そのドメスティック過ぎる作風は、苦手な人には全編を通して引っ掛かる部分も多く、フレッシュジュースかと思ったらスムージーだったみたな喉越しの悪さは否めない部分はあれど、確実にツボを押さえたアレンジメントと安易な模倣では終わらない、日本人ならではのリスペクトする精神性と、そこから発生する自身のアイデンティティが猛烈にアイデアとなって溢れ出ているので、メロディックHM/HRファンにとっては安心して聴く事が出来るでしょうね。
個人的にはオジサンになると熱心に聴く事が無くなったジャンルと言えるのだが、ドラムも上手いし、ギターも十分、エッジが効いている。ロックのダイナミズムを損なわないアレンジと音作りがある事だけでも素晴らしいと思う。ちょっとでも色気を出してJ-POP風のポップソングや青春ロックみたいな奴をねじ込んでお茶を濁す事が多い中で、このバンドを、その方向性を一切とっていないのが好感が持てます。まぁSpiritual Beastだからそれは100%ないと思い手にとったんですけどね。
ちなみに、このサウンドをミキシングしたのがデニス・ワードってのもあるんでしょうけど。


MELIAH RAGE - Solitary Solitude ★★★ (2017-07-04 15:01:29)

ズッーと存在を忘れていたバンド。なぜ思い出したか、それは段ボール箱いっぱいに、レコードやらデモテープやをワタクシに託し失踪した友人が残してくれたEPを聴いたのがきっかけ。オリジナル作品リリース当時の彼らはメタリカクローンと酷評され(今思えばメタル仲間が言う権威ある雑誌の受け売り発言に疑いを持たなかっただけ)、また雨後のタケノコの如く登場するスラッシュバンドに完全に胃もたれしていた。そんな経緯が記憶の片隅に追いやる結果になったのだが、託されたEPをおっさんになってから聴かされたので、完全に評価が一変、折しも2012年に再発盤がリリースされたという好タイミングもあり、即購入を決意したのですが、スラッシュと言うよりは、US産のパワーメタルといった趣の楽曲が多数収録、シリアスさや構成にメタリカ風味をあるがザクザクと刻まれるリフワークにはNWOBHMの匂いも嗅ぎとれるし、ドタバタ感の強いUSパワーメタルが多い中で、彼らは随分カッチリとした音に纏めており、なんだかボーカルが日本人離れのパワーを持つ国産メタルを聴いているような錯覚を覚え、いい意味で先人達の影響を咀嚼しているなぁと思います。メタリカライクはダメたという潔癖症の方は無理する必要はないのですが、個人的には整合感もあるし細かいキメの部分もビシッとしているし、ソツなくまとまっているが、どこかよそ行きな印象をウケ、LIVE盤にあるようなパワーが伝わってこないのが残念ですね。
ちなみにワタクシ1stは未聴です、それは2012年に再発された作品は『Kill to Survive』をカットした7曲入りのヴァージョンだからです(涙)


MELIAH RAGE - Live Kill ★★★ (2017-07-04 14:38:13)

1stのおもわぬ成功に気を良くしたレーベルが矢継ぎ早にリリースを決めたオーバーダブ一切の無の触れ込みで紹介されたLIVE音源のみで構成されたEP。こじんまりと纏まったスタジオヴァージョンを遥かに凌ぐ迫力に、本当に手直し無しの音源ならかなり実力のあるバンドだなぁと感心させられますね。わざとらしくない歓声やドラムをソロをねじ込んだりと臨場感たっぷりですが、所謂、米国では過激な歌詞にNGを出し未収録に終わった(先住民族が身を守る為に白人を殺すってのがダメらしい)彼らの代表曲の一つ『Kill To Survive』を紹介する意味合いがあったのでしょうね。
このライブの迫力をパッケージ出来ればスタジオ作品の評価も違ったのでしょうが、彼らの本質に触れる事の出来る貴重なEPですね。


HOCCULTA - Warning Games ★★★ (2017-07-03 15:02:24)

イタリアンメタルを語る上では外す事の出来ないレジャンダリーなバンドが1984年にリリースした1st。何かが始まる予感を煽るSE風のイントロから一転、メロディックかつシャープに疾走する『We'll Play Again』に悶絶。RIOTの『Thundersteel』風の曲調にマニアならハートを掴まれるでょう。その流れを損なわないキレのある②と続き、勢いのあるメロディックなスピードナンバーを連発、NWOBHMの影響をモロに受けつつ、欧州由来の湿り気のあるダークなメロディと力強さを損なわない扇情的なフレージングの旨みは、Scorpions辺りをイメージさせるもの、そのイメージに拍車を掛けるのがシンガーのマッシモ・ロディニの節回。その伸びやかな歌唱スタイルはクラウス・マイネにそっくりなので、質の高い類似性と親近感を覚えますね。
ドメスティックなマイナーメタル故に、改善点も多々あるが、1984年という時代性を考えると、クオリティは高くもっと認知されても良いと思うのだが、全く知られていないのが残念ですね。

余談ですがイタリアンメタルが広く認知されたのは確か、RhapsodやLabyrinthが表の世界で紹介された辺りの事だと思いますが、80年代から活況していた時代もあり、けっしてマイナーなシーンではないし、有望株も沢山いたし日本でもウケそうなバンドもゴロゴロいるのに、なぜワールドワイドに打って出る事が出来なかったのか疑問でしたが、イタリア通の話によると、イタリアでウケるには母国語で歌わないとイケない、そうしないとレーベルと契約が取れない、ところがイタリア語だと国外には出せない、その壁が大きくあるらしい、そう教えてもらいました。なんだか我が国と同じような状況があるんですね。嘘か本当かは分かりませんが、ワタクシも高品質なマイナーイタリアンメタルに出会う度に衝撃を受けるので、あながち噂話で片付ける事は出来ませんでしたね。
こういう作品群を聴くと、同じ時代に生きていたので激しく共感出来るし、その時代にリアルタイムで聴きたかったぁと強く思います。今の若い人は羨ましい、その気になれば自分好みの音楽を追求する事が可能なのだから。


JUPITER - Jupiter ★★★ (2017-07-01 16:34:55)

GOLIATHのメンバーがBON JOVIなどの成功を見て、よし俺達もやったるどと言わんばかりに音楽性をチェンジ&改名して挑んだと言われる1987年リリースの1st。キーボードを前面にフューチャーした、ポップでキャッチーなメロディックHM/HR路線を迷う事無く一直線にばく進、そこに隠せないスパニッシュ特有の情熱的響きが絶妙な絡みを魅せ、単なる売れ線志向のポップロックバンドで片付ける事を許さないクオリティを誇示、壮麗なメロディと迸るロックなエナジーが小爆発を繰り返しバランス良く進んでいきます。バラードありポップロックありハードロッキンありと、往年の80年代テイストを散りばめたエッジを損なわないメロディックHM/HRサウンドを前に、なんかこう沸々と燃えてくるモノがありますよね。
この何とも言えない高揚感、ツメは甘いんだけどね、でも嫌いになれないねぇ。やっぱ燃えるわなぁ。
2017年にはオフィシャルな形でついにCD化を果たす予定の一枚。オリジナルのジャケに描かれる感違いな日本語に、日本人としては戸惑いや失笑もこぼれるでしょうが、楽曲の質は高いので是非とも手にとって欲しいですね。
ファンファーレのように大げさなイントロで始まる『Suspenso en Amor』の飛翔感なんて、このバンドならではの味わいでしょうね。スパニッシュメタルって侮れないなぁ。名の知れない魅力的なバンドが沢山いるんだろうと推察されますね。そう思うと、まだ見に出会いにワクワクとさせられますよ。そんな期待感を大いに抱かせるバンドでしたね。音飛びのあるヘロヘロのアナログ盤しか所持してないのでこれを機に買いなおす予定です。


Stormwing - Stormwing ★★ (2017-07-01 15:43:10)

国内盤はテイチクレコードでしたね。フィンランド出身の5人組が1994年にリリースした記念すべき1st。北欧ならではの美旋律を散りばめつつ、ハードなテイストをねじ込み、ドライな風を送ると言うバランス感覚も上々なメロディックサウンドを披露。これといったテクニックは持ち合わせていないが、皆が一丸となり作り上げた音楽性にブレは無く、楽曲の面白さと言うよりは安定感で勝負。その分、個性も薄くありがちなスタイルだし歌い手のピッチの甘さも気になる所で、ライブでちゃんと歌えるのかと心配になるのですが、厚みのあるコーラスワークを従え、補完しているのがニクいアイツですね。
甘く軽やかな北欧ならではの美旋律、変化球とコントロールを活かした軟投派のような緩急を効かした楽曲は、表情豊かで飽きさせない工夫を凝らしていますね。スピーディーなナンバーは無いと物足りない方や、ノリが良ければ毎度お馴染みでも気にならないと言う方には少々面白みに欠けるかもしれませんが、派手に走らなくともツボを押さえたアレンジはメロディ派の琴線に度々ふれるでしょうね。
90年代と言えば北欧にもスリージーなロックサウンドの波は確実に押し寄せていましたからね、彼はその辺りの無視する事無く、でも大幅に取り込むことはせずに、お国柄を反映させたのはアイデア上手ですよね。
個人的に少々エッジ不足でボトムを支える低音の迫力不足も気になりますが、メロディ重視の構成は日本人好み、国内盤がリリースされただけのクオリティは十分保持しているかと思います。


PHENOMENA - Innervision ★★ (2017-06-30 22:20:30)

当初の予定通りフェノメナプロジェクトが第3弾が前作から5年ぶりにリリース。今回はメインボーカルにキース・マレルを据え、ゲスト参加も少なくなり、よりバンド形式でレコーディングに臨んだと言われる一枚。当初はホラータッチのSFモノと聴かされていたコンセプトアルバム集なのですが、②ではバンザイという曲も飛び出したりと、対訳ないので世界観がサッパリなのだが、ルー・グラム風のエモーショナルな歌声で迫るキース・マレルを中心に軽やかな歌モノHM/HR路線を貫いており、前2作の方向性を支持出来る方なら安心して手を出せるでしょう。とは言え少々キーボードが前に出ているし、英国風味よりもマイルドなアメリカンロック志向に舵を切っている分、透き通るような扇情的メロディは減退、その辺りが評価を分ける最大の要因でしょう。トム・ギャレーは指揮と取っていますが、エグゼクティブな役割で指揮をサポートするのは、後にこのプロジェクト引き継ぐオライアンことマーヴィン・スペンスが初参戦、彼はベースとしても参加、歌も上手く小粒な参加メンバーと言われる今作の中で一番の貢献を果たしていますが、この時は誰もそんな事情になっているとは知りませんでした。
ちなみにギターはイケ面ギタリストのスコート・ゴーハムが全面的にバックアップ、さらには数曲でブライアン・メイがギターを弾いていますのでマニアには興味がそそられる点でしょう。


PHENOMENA - Phenomena ★★★ (2017-06-29 14:15:01)

ありゃ、これもアルバムの楽曲もコメントしていると完全に思っておりました。本当に老いは恐ろしい。完全にやったと思っているもんね。なんなら消されたんかと思うくらい記憶が混濁しているオッサンの戯言からスタートします。
メタルゴット、マサ伊藤氏のライナーノーツが面白く、今作の裏にはプロデューサーを務めるトム・ギャレーの実弟メル・ギャレーとグレン・ヒューズ、コージー・パウエルによる、トラピーズの復活劇があるんだという話がね。そんな裏情報を書き連ねたプロジェクトアルバム第一弾。
プロジェクトにありがちなネームバリューに頼った構成や、借り物競走感は皆無。むしろ誰かが主役と言うよりは、楽曲そのもので勝負。シンプルな構成の楽曲を歌うは、薬とアルコールに溺れ80年代を棒に振った稀代の名シンガー、ヴォイスオブゴットの愛称で知られるグレン・ヒューズのソウルフルな歌声を中心に、英国的な様式を継承する一代抒情詩へと仕上げています。
ポップでキャッチーだが透明感のある扇情的メロディの数々、シンプルにする事で聴きやすさを誘発、コンセプトアルバムだが頭でっかちにならず、聴きやすく纏め上げた手腕は見事ですね。
少々よそ行きのミックス故に、ダイナミズムが損なわれているのが残念で、コージードラムをおとなしいめですが、随所で個性を発揮してますよ。


PHENOMENA - Phenomena - Twilight Zone ★★★ (2017-06-29 14:01:52)

ミステリアスな雰囲気が強いアルバムの中で視界がパッと開けるような爽快感もありますね
グレンは何を歌っても上手い
千両役者が揃うと何気ない楽曲でも俄然色艶が増すんですよ
アレンジ一つでどうにで転ぶ
上手く仕上げてすね


PHENOMENA - Phenomena - Hell on Wings ★★★ (2017-06-29 13:58:51)

アルバムの中では割とビートも強めな一曲
グレンのソウルフルな歌唱も光りますね
今アルバムは誰か明確な主役を設けていない為
イマイチ盛り上がりに欠ける面はあるが
その統一感を物語っているようで面白い
コージーは何をやってもコージーですね


PHENOMENA - Phenomena - Who's Watching You ★★★ (2017-06-29 13:55:39)

芯の太いグレンの歌声がポップでキャッチーなナンバーに絡みますね
鍵盤楽器も躍動してます
エエ雰囲気ですよ
曲順的にもジャストです


PHENOMENA - Phenomena - Believe ★★★ (2017-06-29 13:49:59)

アルバムの中で一番好きです
キャッチーだが透明感のある澄んだメロディが癒しを与えますね
そこにロックな躍動感が絡むのだからたまりません
おとなしめのミックスですがコージーのドラムは随所でキメまくっていますよ
中盤の幻想的なパートもエエです
これがフェノメナプロジェクトと思っていますよ
ドラマティックやで~


PHENOMENA - Phenomena - Phoenix Rising ★★★ (2017-06-29 13:46:52)

美しいバラード
後にフェノメナプロジェクトを受け継ぐオライアンことマーヴィン・スペンスもカヴァーしていますね
グレンの熱唱が光りますね
これで薬におぼれ満足に歌えない状況だったと言われているんだから驚きですよ


PHENOMENA - Phenomena - Dance With the Devil ★★★ (2017-06-29 13:41:07)

軽やかなヴァイオリンの音色
そのパートの朗らかなダンサンブルさが緊張を緩和を生んでいますね
美しきリリシズムに溢れた一曲ですね


PHENOMENA - Phenomena - Still the Night ★★★ (2017-06-29 13:36:18)

ジョン・ノーラムのソロでもリメイクされていますね
グレンのソロでも取り上げられるレパートリー
メロディックでキャッチーな今作を象徴する一曲でしょうね
甘口にならぬようスパイスが効いていますよ


PHENOMENA - Phenomena - Kiss of Fire ★★★ (2017-06-29 13:33:31)

レコーディングに遊びにきたデイヴィッド・カヴァーデイルが気に入り
公認パクリ宣言をしたホワイトスネイクの『GAMBLER』の原曲
何かと因縁のある二人のパフォーマンスを同時期に楽しめる一曲でもありますね
ミステリアスな空気を演出するキーボードと透明感のあるメロディ
そこに絡むソウルフルなグレンの歌声
雰囲気も抜群ですね


ANVIL BITCH - Rise to Offend ★★★ (2017-06-26 14:57:50)

ペンシルヴァニアからやってきたスラッシュメタルバンドが1986年にリリースした1st。レーベルはあのウンコたれZ級レーベルでお馴染みのNew Renaissanceですからね。なんとなく出てくる音も想像できますが、これがね、キレの悪い代物で、かなりの耐性を擁するクサレマニアご用達の一品としてマニアに語り継がれる誉れ高き迷盤です。
なぜ、こんなに評判が悪いかと言うと我らがメタルゴットにマサ伊藤氏に11点を献上された過去が全てでしょう。指摘されたようにリズムもフラフラだしキレもわるい、歌もギターもへなちょこだろう。しかし、この運動会に参加するお父さんの張り切りぶりを思わせる、つんのめって転げる疾走ビートにワタクシももんどりうってアキレス腱断絶です。
そして、ボーっとしていると、曲が変わった事に気がつかないメリハリのなさにスキを魅せる事も許してくれませんが、その中でもイヤヤ ヤヤヤーと玉川カルテットのスラッシュ版と言いたくなる合いの手コーラスが気を惹く7曲目の『Maggot Infestation』、グーグル翻訳にて訳すと『マゴット感染』、でマゴットを調べると疥癬(ヒゼンダニ)という皮膚の病気で、触れると人に映る危険な感染症です(ちなみにマゴット治療ってのはエグかった)
だからイヤヤ ヤヤヤーなのかいなぁと妙に納得させられる世界観を醸し出していたんですね。
今アルバムに流れるイモ臭さマックスの暴走スタイルを基調とした、ド腐れスラッシュサウンドを最後まで聴き通せる猛者なら、今作の持つメタル愛溢れるピュアな音楽性に引き寄せられるでしょうね。まさにスラッシュ禅問答だよ。わしゃ好きやで


HOLY RAGE - Holy Rage ★★★ (2017-06-24 16:47:43)

アル・アトキンスを支えてきた男達が結成したバンドの1st。主役たるアル・アトキンスの渋いパワフルヴォイスを中心とした、パワー溢れるアグレッシブな正攻法で迫る、ドがつくHM/HRサウンドで勝負。勿論2000年以降のヘヴィロックを無視しておらず、お得意の温故知新だけでは、終わらない作風となっているのが肝でしょう。
どこか聴いた事ある風はご愛敬、ある意味、HM/HRの教科書とも言えるJPを無視しても仕方が無いので、そこは目を瞑り多いの楽しみましょう(潔癖な人にはご立腹でしょう)。でもやりすぎ感に未練でもあるのかと突っ込みを入れたくなるんですがね(笑)。歴史的バンドを不本意な形で追い出されたとも言われるアル・アトキンスですが、俺こそがJPのオリジナルシンガーなんだという威厳ある気合いの入ったパフォーマンスを存分に堪能できる一枚。ソロ作よりもアッパーな楽曲が多いので、こちらの方が取っ付きやすいのかも知れませんね。それにしてもブリティッシュ然としたヘヴィメタルサウンドとアルの歌声は、実に相性が良いですね。


AL ATKINS - Reloaded ★★★ (2017-06-24 16:25:14)

Judas Priestのシンガーとして活動していたアル・アトキンスのソロアルバム。初期の楽曲には、彼の名前がクレジットされており、その辺りがJPマニアの琴線に触れる存在でしょう。ポール・ディアノ程ではありませんが(あっこまで有名じゃないだけとも言えますね)、相変わらずJP時代の曲を擦る手法のソロアルバムとなります。アルの年季の入ったパワフルヴォイスをが映える重厚な英国産様式美スタイルとも言えるドラマ性の高いヘヴィなミドルナンバーが目白押し、お得意のカヴァーにデモ音源のリメイクなど以外にも、もろJP風味の曲もあったりと、コスい印象は拭えませんが、今回は盟友ポール・メイ以外にもロイ・Zやイアン・ヒルがゲスト参加していたり、マニアとしてはついつい手を出したくなる魅力的なラインナップとなっています。アルの怒気を孕んだ力強い歌声も健在、ロブの声域をフォローできるレンジの広さも見せつける場面もあり、歌い手のしての資質の高さを見せつけていますね。でもJPこすり過ぎだけどね。
ダース・ベイダーのスーツ・アクターを務めていた俳優さんが、秘密漏洩の嫌疑を掛けられ、配役を下ろされたドキュメンタリー映画を見たのですが、何故かアルとポール・ディアノの事を思い出しました。一度辞めた会社に出戻った経験のあるワタクシとしては、素直に頭を下げて許しを請うのが一番だと思わずにはいられません。がんばれアル・アトキンス、Dreamer Deceiverを歌うアルもカッコ良かったよ。


ANTHEM - ENGRAVED ★★★ (2017-06-23 14:13:26)

2014年に電撃復帰を遂げた森川之雄擁する新生アンセムが3年ぶりにリリースした最新作。老いては益々壮んなるべしと言うにはまだ若いのかも知れないが、いい意味でのラフさやパワーだけで押し切るのではない、獣性を帯びた森川のストロングヴォイスは深みを増し、多彩な楽曲の中で、哀愁のあるメロディラインを力強く歌いあげ、ロックシンガーここにありと言った貫禄のパフォーマンスで本格的にシーンにカムバックしてきたなぁと印象付けていますね。
そして現在のアンセムサウンドを語る上で外す事の出来ないギタリスト、清水明男の貢献度も今まで以上に高い比重を占め、楽曲提供のみならず、テクニカルなプレイをサラリとねじ込みつつも、やはりメロディで魅了するプレイを心がける姿勢は貫かれており、ある意味、線も細く華のないギタリストと言われる彼だが、メロディラインや変態的なスケールの運用など、彼の個性とセンスが光り輝いております。
新生リズム隊のコンビネーションも強化、盤石のグルーブを生みだす事に成功、起承転結のハッキリとした楽曲の中で多彩なグルーブを持ちこみメリハリを見事につけます。ドラムの田丸も鬼軍曹について行くのはしんどかったでしょうね。跳ねたグルーブを面白かったです。
再結成後の活動が長く続き、ここ2、3作で感じられるマンネリズム、良く言えば柴田直人節だが、そのデジャブ感が少々気になるのが今作最大の評価を分ける要因でしょう。その中で、清水の書いたナンバーが半数近く収録される事で新たなるアンセムサウンドを印象付けてはいるが、やはり似たようなパターンの曲に引っ掛かりますね。それも高い水準をキープしての話なのですがね。
従来のアンセムメタルをより先鋭的に研ぎ澄ました最新作。森川完全復活を濃密に語る作品。強靭なアンサンブルの頂点に君臨する、歌を大切にした、叙情派メタルサウンドに、偽りも揺るぎも一切ありませんでしたね。期待を裏切らずに、新しい事を模索する姿勢は素晴らしい事ですよ。


AL ATKINS - Victim of Changes ★★★ (2017-06-19 14:43:28)

国内盤は今は撤退していますが、あの大手Pony Canyonからリリースされた4枚目のソロアルバム。オープニングでまた擦ってきた①に始まり、今回は、②⑤⑨とアルも制作に加わった初期JPの曲をカヴァー、JP時代の⑦⑧が未発表曲。④⑥がアルと活動を共にするギタリスト、ポール・メイの曲以外は、半数がJPがらみと企画モノ的一枚。ちなみに③はRAINBOWもカヴァーしたQuatermassの曲だが、実に男臭い仕上がりになっていて、アルの歌声も歯ごたえがありアルバムの流れ的に浮いていないのが良い。マテリアルが古臭いので、全般的に地味目な印象を拭えないが、間違ってもグランジ以降のヘヴィロック路線を無視した仕様となっているので、古き良く英国的HM/HRが好きな人なら楽しんでもらえるでしょう。高低を使い分ける激唱スタイルのロブとは違った意味で味わいのあるアルの男臭い歌声、ポール・ディアノにも通ずる悲壮感とヤサグレ感があり、彼も偉大なるバンドの系譜を司る一員に恥じないパフォーマンスを披露していますね。
パクリだろうがノリが良くないと楽しめいないという、体感重視の方は開始して10分もしないうちに眠たくなるでしょうが、歴史ある伝統を味わいたい、マニアには存分に味わって欲しいですね。
でも若い頃は、この手の楽曲が苦手だったのに、今は当たり前に聴き、楽しんでいるのだから不思議なモノです。この手の作品に手を出すと思いだすのは、昔は雰囲気で喜んでいたんだなぁと本当に恥ずかしい気持ちにさせられますね。タイムスリップ出来るなら昔の自分に会って言いますよ『そのミカン箱に入れて売ろうと思っているCD売るなよ、必ず後悔する日がくるから』とね。


Warmachine - Warrior's Soul ★★★ (2017-06-19 14:14:28)

シンガーに元Unitedの古井義明を擁する東京のパワーメタル寄りのスラッシュメタルバンドが2015年にリリースしたシングル。日本人好みの扇情的なメロディとスリリングなプレイを決めるツインギター、アグレッシブかつヘヴィなグルーブが生みだすアッパーなリズム、その中にキャッチネスさも巧みの取り込みつつも、攻撃性を一切緩めいない音楽性は、ある種のカタルシスを開放する事に成功。まさにヘヴィメタルな音楽性を司るドラマ性と、スピーディーな曲調に印象的なメロディを乗せ、しかも分かりやすいという仕事を丁寧に行いつつも、勢いよく迫っています。2曲では、まだまだバンドの全容を見えてきませんが、フルアルバムを聴きたいと思わせるクオリティは十分保持しています。LIVEではUnitedの曲もカヴァーする彼ら、次はMetal Battle Japanでも勝ち抜いて契約出来るとエエですね。


ERUPTION - Cloaks of Oblivion ★★★ (2017-06-19 13:40:39)

2004年から活動を開始したスロベニア出身のバンドがリリースした3rd。スタスタスタターンと小気味よく刻まれるドラムとクランチーなリフワークが醸し出す往年の空気、発声法とマイク調整に頼らない、歌い込めるシンガーの咆哮と懐かしい響きを現代風にアップデートした音楽性は、スラッシュ風味もあるが、ストロングなパワーメタル色も強く、ありそうであまりないVICIOUS RUMORS、METAL CHURCHといった陰影をクッキリと映し出したクールでダークなUS産パワーメタル系バンドの色が強く滲み出ており、緩急を効かせたツインリードのメロディックなフレージングは、押しあい、へし合いとせめぎ立てながら、感情の起伏を巧みに表現しています。激しくも美しいドラマ性、まさにメタルな世界観を見事に構築した音楽性は、実に堂に入った貫禄があり、ヘヴィメタルここにありな、精神性が強く反映されていますね。
ある種の伝統芸能を実直に引き継ぐ姿勢、それは、もとを辿ればNWOBHMだろう。そこにJP仕込のアグレッションを加味し、ドラマ性の高いアレンジとスピーディーな曲調にメロディを乗せる、あの手法だ。親しみやすさとは別のシリアスで閉塞感のある世界観に息も詰まりそうな緊張感を味わいジックリと耳を傾けて欲しいです。保守的な音楽性だが、しっかりと今を伝える事を忘れていないのが最大の肝でしょうね。アメリカ追従のトレンド主義ではない、地に足を着け今の時代をしっかりと生きている。そこが最大の聴きどころでしょう。
紅一点のキュートな女性ベーシストの存在も、むさ苦しい男子ばかりの工業高校に通う、丁度良い感じのルックスを持つ女生徒のようで、エエ感じで華を添えていますね。
全然違うのですが、個人的には何故か古井義明時代のユナイテッドを思い出してしまった。辞めてなければこんな感じになっていたんじゃないのかな?なんてフト思いましたね。


AL ATKINS - Judgement Day ★★★ (2017-06-18 13:32:13)

Judas PriestがまだFreightと名乗っていた頃から1973年までシンガーの座を務めていたアル・アトキンスがリリースした1stソロアルバム。リリース時、話題になったのが『Victim of Changes』のアトキンスヴァージョンが収録されている事、触れ込みとしてはこちらがオリジナルのアレンジだ、などと聴かされていたので俄然期待に胸が膨らみましたね。確かに時代性を考えるとJPヴァージョンよりは少々ブルース色が強いのですが、出来栄えとしては甲乙つけがたい仕上がりになっており、アトキンスの歌声も十分、金看板に泥を塗らない仕様になっていますね。
ある意味、伝説のシンガー初お目見えとしては、やや華やかさに欠ける代物で、マニアックな要素も強いですが、ブリティッシュ然とした作りと、目新しさのない音楽性は、今となっては逆に貴重なモノで、地味な作風とは言えども堅実な作りと演者による一体感のあるパフォーマンスは、聴き応え十分。ソロアルバムと言うよりも、アル・アトキンスバンドと言った趣向と思われる構成が、そのバンド感を生みだしているのでしょう。
こういう音楽を聴いていると、これが英国のバーミンガムから生まれたロックサウンドなんだろうと妙に納得させられますよね。


KISSIN' DYNAMITE - Generation Goodbye ★★★ (2017-06-18 13:12:17)

NWOTHMの旗手といっても過言ではない、ドイツの若手HM/HRバンドが放つ通産5枚目のアルバム。オープニングから活きのいいナンバーが飛び出し今作も自身が培ってきた音楽性にブレを感じさせる事無く小気味良く突き進み、一気に最後まで聴かせてくれます。デビュー作から8年、円熟味を増した堂に入ったパフォーマンス旨み、ある意味、ありもんのアイデアを再構築しただけだと言う意見も聞こえてきそうですが、初期の頃から貫かれるビックなアリーナ風サウンドと、質実剛健なジャーマンメタルとの融合を見事に果たし研磨してきた自信が音となり表れているでしょうね。
シーケンサーを多用したデジタルサウンド、それに負けじと華やかでキレキレのツインギターによる、目の覚めるようなフラッシーなプレイの数々、生身の人間力から繰り出される豪快なリズムプレイと表現力の増した歌声、どれもが一級品だ。
⑦では女性シンガーとドュエットを挟みアクセントになっているのも印象的でしたね。個人的には、やや深みに欠ける音楽性なので熱心に聴きこむ程ではないのですが、一気呵成に突っ走る豪快なサウンドの放つ視聴後の爽快感と、期待を裏切らないメタルファンに対するおもてなしの精神には共感を覚えますね。メタルを聴き始めた若い人には、おススメの一品でしょう。


CHINA - Sign in the Sky ★★★ (2017-06-17 14:11:15)

VoがスイスのCROWNやKROKUSで活動していた、パトリック・メイソンに交代、この交代は大成功で、スイスのBON JOVIと紹介されたポップで叙情的な音楽性にピッタリとマッチ、層の厚いコーラスワークを従え抜群の歌唱力で迫っています。ある意味、確信犯とも言えるソフトケイスされたポップロック路線に、ハードさやスピードを求める方にはチト厳しい内容になっているかとは思いますが、溌剌としたポップフィーリングに彩られた叙情派ロックサウンドは普遍的な魅力を秘めており、哀愁漂うキャッチーなメロディを優しく包み込むパトリックのパフォーマンスに魅了されるでしょうね。
ヨーロピアンテイスト溢れる透明感、スケールの大きいアリーナ風ロックとの融合を高次元で果たし、全編に渡り嫌味なく構成された楽曲は聴き応え十分、ソフトロックやバラードのみならず、瑞々しいポップフィーリングが弾ける⑦なんてアルバムの前後半の句読点のような役割を果たし、アルバム単位で聴いてもダレる事は無いでしょう。フックに富んだ哀愁のメロディ、そのフレーズに弱い歌モノロックマニア必聴と言われる誉れ高き名盤。
サウンドプロダクションも軟派な印象を与えぬよう深みがあるのも好印象。ちなみにプロデューサーは我らがEZOの2ndを手掛けたステファン・ギャルファスで、彼は山田雅樹のボーカルアドバイザーとしても知られていますし、確か元はミュージシャンとして活動してた人物としても知られていますね。


Tsunami - Tough Under Fire ★★★ (2017-06-17 13:37:23)

7年ぶりにリリースされたカルフォルニア出身のバンドによる2nd。ベースのマックス・ロード以外のメンバーは新メンバーによるレコーディング、二人の日本人ギタリストは脱退、でもボーカル兼ギターはKoshi "K.O." Shoyaだし、ドラムもSteve Tsutsumi とクレジットされているのでアジアの血は受け継がれているのでしょう?
7年間のブランクの間にバンドは音楽性をより研磨する事に成功、ある意味、洗練されたメインストリームよりの音楽性になったと言えなくもないが、DOKKENスタイルの叙情派アメリカンロックにシフトチェンジ、勿論、ギターオリエンテッドな作風を貫いており、攻撃性は緩めていない。それはTOOTH AND NAILをLOUDNESS風に仕上げたような疾走ナンバー④や突進力のあるグルーブと叙情的なツインリードが映えるミドルハイの⑧などにも見られるし、エモーショナルなギターをフューチャーした③、ダークな⑨など本格派バンドとしてデビューを果たした彼らの矜持を感じますね。
こういう路線になると、少々歌の弱さが気になるし雑な歌い回しだと思うが、小奇麗に纏め上げるだけではない、ドカドカ激しく打ち鳴らされるリズムプレイのパワフルさや、しっかりと構築されたギタープレイなどが、欠点を十分補っているので安心して聴いていられますね。USマイナーメタルシーンに燦然と輝く隠れた一品と言われ中古市場でも、それなりの値段をつけられるマニアックな一品ですが、安価なコピープレス盤も出ていますので、DOKKEN+KEELにシュラプネル系のソロがねじ込まれる音楽性に興味のある方は手にとって欲しいですね。


Tsunami - Tsunami - Revenge ★★★ (2017-06-16 15:16:07)

シャープですね
US産ならではのメタリックな味わいです
頭の日本語もう少し何とかならんかったかね(笑)
3分を切る無駄のない構成が好きです
日本語以外は迫力満点ですよ


Tsunami - Tsunami - You'll Never Lay a Finger on Me ★★★ (2017-06-16 15:13:16)

ヘヴィなグルーブが楽曲を牽引していますね
この手のナンバーもバンドの魅力の一つ
ソロではバトルを展開してますよ


Tsunami - Tsunami - Ninja ★★★ (2017-06-16 15:09:48)

忍者の神秘的なイメージを描いているのかな?
アルバムの中でも異質なイメージを与える楽曲
大真面目に忍者と向き合っていますね
静と動のコントラストを描きダイナミックに仕上げています


Tsunami - Tsunami - Fire Water ★★★ (2017-06-16 15:06:00)

アルバムのオープニングナンバー
渋めのアメリカンロックに焦がれます


Tsunami (2017-06-16 15:03:28)

昨夜、放送されたクレイジージャーニーの北斎特集を見て、なるほど、今まで全く気にも掛けていませんでしたが、似てると言うかモチーフにしたと言える構図ですよね。火薬さんのコメント見なかったら永遠に気がつかなかったでしょう。


LISA DOMINIQUE - Gypsy Rider ★★★ (2017-06-16 14:59:01)

当時ケラング誌の企画などで、かなりプッシュされていたと言われるイギリス人女性シンガー、リサ・ドミニクの1991年リリースのソロアルバム第二弾。前作よりもソフトな路線にシフトしたとも言われていますが、しっとりとした叙情的メロディを歌いあげる彼女のパフォーマンスも上々で、バックを支える本格派志向のサウンドとも合致し、前作よりも売れたいんじゃ感に無理目な印象が薄くなり、エエ感じでハードさとポップさのバランス感覚が取れていますね。
全てにおいて前作を凌ぐ内容なのですが、1stは大手ダウンロードサイトで手に入るのに、今作は安易なリプロ盤かオリジナルの作品を探すしかなく、作品としてはこちらの方が上なので、彼女の魅力を味わうなら今作から聴いて欲しいですね。哀愁のあるメロディが映えるハードポップサウンドは、歌モノロックを愛する方にはグッとくるものがありますよ。哀メロありロックありバラードありと安定感のある演奏と楽曲に支えられた彼女のパフォーマンスも悪くないですからね。
それにしても、良く出来たアレンジを前に、当時のKISSなどを思い出させますね。嫌味ないわなぁ。


LISA DOMINIQUE - Rock 'n' Roll Lady ★★ (2017-06-16 14:45:25)

Marino The Bandのシンガーだったリサ・ドミニクが1989年にリリースしたソロ転向後の第一弾アルバム。ギターに前身バンドのマリノさんが全面参加しているように、単純に彼女を前面に出し売りたいという関係者の意向も見え隠れするのですが、半裸をさらしたジャケも細身すぎてセクシーさにチョイと欠けるのも残念な仕上がりで、女人禁制を掲げる潔癖症のマニアから反感も買う代物と誰も得をしていないのが気になりますね(安い洋モノポルノなルックスが更に拍車を掛けますね)
肝心の楽曲ですが、チョイハード目の歌モノポップロックが目白押し、アルバムタイトルに偽り無しのストレートな音楽性に嫌味など全くなく、何を聴かせたいかを明確に定めているのが好印象です。その反面、余りにも余白が少なく、ともすれば何を引っ掛からずに、最後までサラリと流れてしまう個性不足が評価を分けるでしょうね。
今日一日を飾る一発目に選ばなくとも、ハードな調べの合間に聴く耳休めに丁度良い、軽快なノリとバックの本格派志向ぶりが心地よく、アレンジ全般を見ても遊ばない分、ストーンと落ち着いて聴かせてくれるのが、この手の堅実なロックサウンドの肝なのかも知れませんね。


MINDLESS SINNER - Turn on the Power ★★★ (2017-06-15 15:33:50)

北欧はスウェーデン出身の5人組が1985年にリリースした1st。この強烈なインパクトを残す意味不明なジャケットに、当時のクサレマニアをたじろがせたマイナーメタルの隠れた名盤と呼び声の高い一枚なのですが、エッジの効いたメタルギターとランニングベース、バンドの屋台骨を支えるハードなドラムと、JP、メイデンと言ったメタルバンドを参考に、北欧メタルの流儀に乗っ取り再構築された一枚。折り目正しい正調HM/HR路線の中に、煌めく北欧テイストが何とも言えないバンド独自の味わいを感じさせ、重厚で劇的な展開を施した作風は、メタル愛に満ち溢れており、どこか親しみやすいメロディの持って行き方などお国柄の成せる技に、胸が焦がれますね。少々ぶっきらぼうな面があり、煩雑とした印象を受けるのですが、メタル的な叙情美溢れる音楽性に共感を覚えずには入られませんね。
この後、バンドは時代の流れを鑑みたのか、音楽性をよりソフトでメロディックな方向性にシフトチェンジ、バンド名のMindlessと変えて数年活動を行うのですが、歌い手のヘタウマ感を考えると、この路線を極めた方が良かったのになぁと思いますが、売れないと飯食えないもんぁと妙に納得させるクオリティではありますね。
ちなみに今作は2003年に再発されたモノと2015年に再発されたヴァージョンがあるのですが、ボートラ扱いの音源が違いますので、マニアなら無視できないでしょうね。


MINDLESS SINNER - Missin' Pieces ★★★ (2017-06-15 15:12:02)

MINDLESS SINNERというバンド名で活動していたスウェーデンのバンドがMINDLESSと改名してから1989年にリリースされた通産2枚目に当たるフルアルバム。
当時の北欧ブランドそのまんまな、糖度の高い透明感溢れるメロディックロックが満載、ALIENやMADISONなどに見られる、適度なエッジを効かせつつも煌びやかなオーロラサウンドの持つ魅力は、ありがちなスタイルではありますが、充実度の高いモノが多数収録され、その筋のマニアなら胸キュン必死な内容を保持しています。
楽曲ありきの音楽性故に、大事になってくるのは歌なのですが、この歌がこのバンド最大の問題点。どこか不安定なギリギリの歌唱が、個人的にどうも乗り切れず、しかもミックスが歌を前に出しているモノだから尚更気がかりにと、好悪の基準となる要因でしょうね。
2003年にCD化された際に、2枚組のボートラが大増量された一品。デモ音源にLIVE、さらにはお蔵入りの次作が丸々収録とお得感満載のボリューミーな再発盤がありますので、往年の北欧スタイルに目が無いと言うマニアなら、一度はトライして欲しい一品ですね。北欧メタルの美点が詰まっていますよ。


NIGHT RANGER - High Road ★★★ (2017-06-13 14:27:28)

前作で完全復活を遂げたと言っても過言ではないナイトレンジャーの通産10枚目の節目となるスタジオアルバム。30年以上のキャリアを考えると多いとは言えませんが、自身の培った音楽性を寸分の狂いなく踏襲。前作で聴かせた瑞々しいポップフィーリングとロックなダイナミズムの融合は健在。このメンツで築き上げたナイトレンジャーなグルーブ、相棒は変われどアームプレイを押し込み派手なソロを聴かせ、新相棒も気を利かせたプレイで旧来のファンを喜ばせる事を忘れない気配りもあり、80年代的なエッセンスを嫌みなく取り込みつつも、昔の名前で出ています的な要素も皆無と充実のバンドサウンドを披露しています。18番のバラードもこれくらいヘヴィな音像の中に取り込まれる方がメリハリが効いていていいですね。昔のようなメタリックギターが無いと淋しいと言う意見も分かりますが、2000年を通過した等身大の魅力が詰まった今の方が無理を感じないので、これで良いと思いますよ。


NIGHT RANGER - Hole in the Sun ★★★ (2017-06-13 13:57:01)

前作『SEVEN』から約9年ぶりにリリースしたアルバム。活動は停滞していたようですが解散する事無く継続していたようですね。今作の音楽性もかつてのような瑞々しいポップフィーリングは封印。時代性を加味したヘヴィなリフワークも取り込み、ファットな音像と共に今の時代を生き抜くスタイルを披露しています。ツインギターも絡みも少ないし、ハーモニーは効かせているが質が違うと言うのがファンにとって物足りなさを覚えるでしょうね。とは言いつつもヘヴィな音像の中に組み込まれるポップさには質は違えどナイトレンジャーなポップさを十分に感じ取ることが出来るので、過去の焼き回しに埋没しない等身大のバンドとしての在り方を模索していたのかなぁと思いますね。
正直、このメンバーで、乾いたアメリカンロック路線を進む事に意味があるのかと言われると答えに困るのですが、質の高い音楽性は健在なので、復帰後の彼らの路線を支持する方には迷う事無く手に取る事が出来る一枚ですね。


NIGHT RANGER - Seven ★★★ (2017-06-12 14:30:44)

前作で手応えを感じたのか、復活した翌年にリリースされた通産8枚目のアルバムです(このメンツでは7枚目だからセブンってしたんでしょうね)。ド派手なソロバトルを楽しめる快活なアメリカンハードロックナンバーで掴みはOKとなりますが、全般的に乾いたアメリカンロック路線を推し進め、彼らのファンにとっては、もう少し潤いのあるメロウなモノを求めていたのか、あまり評判の良くない一枚。しかしメロディの質など、歌える二人の持ち味を生かいているし、厚みのあるハーモニーは健在。ギターも鮮烈な印象を与えるほど、引き倒しているし、十分ハードな面を大きく支えている。
妙にキーボードを前に出したポップロックが無いのにも統一感があり個人的に好感が持てますね。ある意味、彼らが今までリリースしてきたアルバムを全てをミキサーにかけ、再構築した印象の強い一枚。久しぶりに改めて聴いたのですが、良く計算されていますね。ベテランだわ。やる事が憎いね。


NIGHT RANGER - Neverland ★★★ (2017-06-12 14:17:51)

国内盤は我らがZero Corporationからリリースされたオリジナルメンバーによる復活作。解散前のソフトなポップを路線の復活でもなく、また安易な初期の焼き回しでもない、しっかりと1997年にやるべくハードなアメリカンロック路線を披露。厚みのあるツインボーカルによる強力なハーモニー、派手目のツインギターと、自らの持ち味を遺憾なく発揮。これぞナイトレンジャーな王道路線にオンパレードに往年のファンは勿論、泣かないメロディックロックが好きな人には安心して耳を傾ける事が出来るでしょう。当時のアメリカでこの路線での復活は相当厳しいモノがあり、覚悟も入ったでしょうが、BIG IN JAPANと揶揄されようが、本分とも言える音楽性で勝負を掛けれたのが、ファンの方にとっては嬉しい誤算だったかと思いますよ。だってこの時期、復活した往年のバンドは皆、それなら、そのメンツじゃなくてもいいんじゃないのって音楽性が多かったですからね。
爽快なメロディを生かしたポップなナンバーや、王道バラードに、気持ちよく駆け抜けるハードサウンドを用意し、自身の復活劇を強く印象付ける事に成功した一枚ですね


NIGHT RANGER - Man in Motion (2017-06-12 13:57:05)

前作のコマーシャル路線を押し進めた一枚。ハードに駆け抜ける疾走ナンバーは影を潜めましたが、アメリカンで大らかなグルーブを生かしたミドルナンバーを中心に、ソツなく纏めてきた印象の強い一枚。ある意味、俺たちはこの路線を極めるんだと言わんばかりの堂に入った風格は出てきましたが、バブリーなサウンドメイクは完全にコマーシャル性を高めた装いだし(キース・オルセンを迎えたんだからね)どこか窮屈でヤラされている感も漂い、その辺りのバランスに耳がついて行けるかが最大のポイントでしょう。初期の頃から貫かれるコマーシャル性とハードさを両立させたバランス感覚の良さ、そしてタイプの異なるツインギターの旨み、全てが中途半端な印象を与える今作、進学校にいる奴が、夏休み期間だけ悪ぶるような、マイルドヤンキー臭が全開なのがハードなモノを好む初期のファンから敬遠され、また売れ線バンドにしては自己主張が強すぎたのか、セールス的に振るわずバンドは解散へ向かう事になったのが残念ですね。


NIGHT RANGER - Man in Motion - Here She Comes Again ★★★ (2017-06-12 13:40:10)

ボブ・ハリガンJrかぁ
軽やかな感触とバブリーなリズムセクションの音質
メロディの持って生き方も王道だね


NIGHT RANGER - Man in Motion - Half Way to the Sun ★★★ (2017-06-12 13:37:45)

ツインボーカル&ツインギターの旨みを堪能しましょう
アルバムの中ではハードな印象の強い一曲


NIGHT RANGER - Man in Motion - I Did It for Love ★★★ (2017-06-12 13:33:46)

ラス・バラードのペンによる哀メロナンバー
ジョー・リン・ターナーの歌声が聞こえてきそうですね
サビの明るさがナイトレンジャースタイルなのかな


NIGHT RANGER - Big Life - The Secret of My Success (From the Motion Picture Soundtrack, "The Secret of My Sucess") ★★★ (2017-06-10 13:51:41)

映画のイメージにピッタリな曲ですね
アルマゲドンのテーマを歌うエアロスミス同様
バンドの本質とは違う所にありますが
良く出来たポップソングです
聴いていて楽しい気分に浸れますね


NIGHT RANGER - Big Life - Hearts Away ★★★ (2017-06-10 13:49:32)

お約束感満載ですがエエですね
売れ線上等ですよ
こう言う曲を上手に料理し聴かせてくれるバンドサウンドが素晴らしい


NIGHT RANGER - Big Life - Rain Comes Crashing Down ★★★ (2017-06-10 13:47:29)

初期の頃にも通ずる世界観が好きですね
ポップはポップでも質が違います
シリアスですなぁ


NIGHT RANGER - Big Life - Better Let It Go ★★★ (2017-06-10 13:45:40)

ナイトレンジャーらしい爽快な一曲
流石のアレンジですね
腐っても鯛ですなぁ


NIGHT RANGER - 7 Wishes ★★★ (2017-06-10 13:28:13)

順調にセールスを重ね成功を収めている脂の乗ったバンドが1985年にリリースした3枚目。まずはドラマ性の高い演出を施したタイトルトラック①で始まるという、今までの流れとは違う貫禄のある楽曲からスタート、サンドメイクでは早速、今までよりライトな方向に傾いていますが、爽快な②、ナイトレンジャー節炸裂と言っても過言ではない胸キュンポップロックな③、力強いコーラスハーモニーも印象的な④、シングル向けのバラード⑤と商業的なアプローチにも抜かりなく計算された楽曲を盛り込み流れ良く進みます。そして装いも新たにメロディックで押しの強いハードな⑥で後半戦スタートといった趣の構成は見事だ(レコードで言う所のB面ですね)。
品行方正なロックサウンド、爽快なメロディ、派手なギターとツインボーカルの旨み、今までの流れをしっかりと押さえつつ、より幅広いファン層に向けた作りは、相変わらずスキが無くレベルの高い一枚だなぁと感心させられますね。


NIGHT RANGER - Midnight Madness - Chippin' Away ★★★ (2017-06-09 14:49:40)

ツインギター&ツインボーカルの旨みを堪能できる一曲
ナイトレンジャーな魅力に溢れていますね
あらゆるタイプの曲でも楽しませてくれる懐の深さに脱帽です
メロディがエエよ


NIGHT RANGER - Midnight Madness - Passion Play ★★★ (2017-06-09 14:47:43)

ツインギター&ツインボーカルの旨みを堪能できる一曲
強力な前後に挟まれ地味目の印象を持たれるが
これぞナイトレンジャーな魅力に溢れていると思います
スキがないんですよねアレンジに
でも余白を残しているのが素晴らしい


NIGHT RANGER - Midnight Madness ★★★ (2017-06-09 14:45:04)

前作同様、元気いっぱいもう一杯なアメリカンロックで幕が開ける2nd。その方向性は前作の成功による後押しなのか、自身から漲るモノなのか、より一層の表現力の豊かさをアピールする事に成功。シングルとして大成功を収める④や非の打ちどころのない⑦の魅力たる、爽快感と甘酸っぱいひと夏の恋を思わせる憂いのあるメロディの融合。これらのヒット曲に引っ張られより多くのリスナーを獲得する事に成功したのでしょうが、バンドの本分たる魅力はそれだけには留まらず①のようなノリノリのアメリカンロックは勿論、②③のながれのカッコよさ足るや(特に③のメロディックなハード路線のカッコよさに悶絶)、バラードを挟み、優等生極まりないがロック然としたダイナミックな⑤もつパワーはバンドの根幹を成すモノ、単なるソフトケイスされたバラードバンドなどとは、大違いの魅力を体感する事が出来るでしょう。名曲⑦の前後で存在が霞みそうですが、ナイトレンジャーな魅力溢れる⑥⑧のバランス感覚の良さも見逃せませんね。キーボードを前面に押しつつもハードな質感を損なわない工夫と、ボーカルハーモニーを強烈に生かしたアレンジセンス、そこにねじ込まれるツインギターの派手目のプレイの数々、1stと共にアーティスティックな一面にも触れる事の出来るナイトレンジャーのなんたるかを存分に味わう事の出来る一枚ですね。


NIGHT RANGER - Dawn Patrol - Play Rough ★★★ (2017-06-09 14:26:57)

ツインギター&ツインボーカルの旨みを堪能できます
何気ない曲でもバンドの魅力を端的に表現しています
ハードな質感と爽快感が丁度良い感じですね


NIGHT RANGER - Dawn Patrol - Can't Find Me a Thrill ★★★ (2017-06-09 14:24:36)

ツインリード&ツインボーカルの旨みを体感できますよね
Aメロが好きです
キュンってなるわ


NIGHT RANGER - Dawn Patrol ★★★ (2017-06-09 14:23:03)

後年シングルでリリースしたバラードを中心にスマッシュヒットを飛ばした事により、ポップロックバンドの代表格のように扱われる事の多かったベテランアメリカンロックバンドの記念すべき1st。
既にある程度のキャリアのあるメンツが揃っているので、その実力の程は折り紙つき、オープニングの①から遺憾なく才能を発揮しているのですが、タイプの異なるギタリスト二人によるソロは圧巻だし、フェードアウトする事無くバチーンと曲を〆てくれた事で気持ち良く次の曲に進む事が出来るのが最高にカッコいい。甘口な②を聴き進めての①の余韻に浸りながら、この爽快な曲調を楽しめるのも素晴らしい構成力だ。
女性が華やかなメイクを施すようにアランのキーボードが楽曲に華やかな装飾を装い、二人のボーカルが強力なハーモニーを武器に彩りを装い、そしてツインギターによる、火花散る技巧のぶつかり合いが、バンドの個性的な魅力を誘発する事に成功。その感触の優しさ故に、スリルは薄いかもしれないが、質の高いパフォーマンスはディズニー制作のアクション映画のような、品行方正だがダイナミズムに溢れたスキのない作りが施されており、気持ちよく聴きこむ事が出来ますね。
派手なバンドの代表曲①もいいが、ミュージシャンシップの賜物だよなと思わせる憂い系の⑤の盛り上げ方の巧さや、バンド名を冠した⑩など後半の流れが好きですね。⑥なんてキュンとさせるじゃん。


TAKAYOSHI OHMURA - Devils in the Dark ★★★ (2017-06-07 15:53:41)

Liv Moonを経てBabymetalとのお仕事もこなす若手辣腕ギタリストの一人、大村孝佳がシンガーにアカネ・リブやラッセル・クロウ、LIVEでも共演を果たしたマーティー・フリードマンなど多彩なゲストを迎え入れ2013年にリリースしたソロアルバム。速いパッセージを織り込んだメロディックなギタープレイは健在。曲を殺さない弾き倒し方もカッコ良く決まり、ここ数年、自身のソロ以外での活動が無駄になっていない事を見事に証明してくれました。テクニックに埋没しない、聴かせる事と凄技で聴き手を圧倒する事の離れ業を見事にやってのけているようで、その充実したプレイを前に個人的には聴いていてワクワクゾクゾクとさせられましたね。
情感たっぷりなインストナンバーからマーティーとのバトルまで収録、歌モノも歌い手の資質を考えた適材適所にはめ込んでおり、その辺りにも不満はないでしょう。日本人好みのメロディックメタルサウンドを多くにリスナーを惹きつける要素も大。Babymetalとのお仕事を契機に、ここで一発名前を挙げて欲しいですね。


BAD LOSER - Utter Indifference - The Right Answer ★★★ (2017-06-07 15:18:04)

スケールの大きいバンドサウンドに酔いしれます
温かみのある南の歌声もピッタリと優しく寄り添っていますよ
バンドの魅力を端的に物語っていますね


BAD LOSER - Utter Indifference - Tear It up ★★★ (2017-06-07 15:15:58)

甘口な楽曲が続いたのでスピードナンバーには否が応でも反応しますかね
南の甘い歌とタイトなリズムプレイが援護射撃
ツボを押さえたイブシ銀のギターも光ります
ソロでは藤井とバトルして欲しかったなぁ
あえてキーボードを押さえたアレンジがハードさを演出していますがね


BAD LOSER - Utter Indifference - Get into Action ★★★ (2017-06-07 15:12:14)

藤井の多彩な鍵盤プレイも光りますね
イブシ銀のギターもエエ辛みを魅せています
甘口な曲が多い中ではハード目の歯ごたえのあるインストナンバー


BAD LOSER - Utter Indifference - Black Wall ★★★ (2017-06-07 15:09:41)

キーボードを大胆に生かしたメロディックなミドルナンバー
聴き応えがありますね
デモ音源よりも短くなっています


BAD LOSER - Utter Indifference - Back Street ★★★ (2017-06-07 15:07:05)

アルバムのオープニングナンバー
軽やかだがどっしりとした風格を感じさせます
的確なアレンジがメロディ派のハートを射抜きますね


BAD LOSER - Utter Indifference - 1945 ★★★ (2017-06-07 15:05:19)

のちにEPにも収録される哀愁のメロディックHM/HRナンバー
Hurry Scuaryにも通ずる魅力がありますね


ACID - Live in Belgium '84 ★★★ (2017-06-05 17:12:38)

2009年に突如世に出た1984年にベルギーで行われたLIVE音源。正直音のバランスも悪く商品としてはかなりの荒削りだが、マニアとしては当時の熱気と共にパッケージされたバンドの等身大の魅力を体感できる一枚として、リリース時は熱心に耳を傾けましたね。意外とシンガーのケイト嬢がパフォーマンス力を下げる事無く歌いきっているのにも驚きました。どこか甘く舌ったらずな歌声が醸し出す野良猫スケ番ロックなヤサグレ感がたまらんわい。そして機材トラブルも含め、ミスもそのままにギミックなしのLIVE音源を届けてくれた、荒くれ暴走ベルギーメタルが放つ乾坤一擲のパフォーマンスに焦がれました。


Acid - Don't Lose Your Dreams ★★ (2017-06-05 16:43:40)

ドイツのトリオバンドが1989年に苦節10年を経てリリースした1st。当時のドイツと言えばカボチャメタルをイメージさせるのですが、こちらのバンドが出している音は、あのSINNERばりの哀愁路線のHM/HRサウンドを披露。シングルギターなのですが、ハモリのツインリードが飛び出したりとLIVEでの再現に不安もあるのですが、屈強な男のダンディズム溢れるTHIN LIZZY風サウンドとジャーマンメタルの相性は悪くないのは証明済みなので、その筋のマニアならニアニアとしながら楽しむ事が出来るでしょう。全10曲34分のランニングタイムが示すようにコンパクトな楽曲が適度な疾走感を伴い小気味よく進む構成も見事にハマり気軽に楽しめるのも好印象。意外とあるようでないのが、SINNERタイプなんでね。でもね、歌は雰囲気モノのヘタだし、あぶなっかしい演奏なんですが(雪崩式ブレンバスター並みの破壊力にズッコケますよ)クサレD級メタルを愛でる性質のワタクシは大いに楽しんでいます。


SATAN - Suspended Sentence ★★★ (2017-05-31 13:02:24)

ブライアン・ロスと袖を分かち、新シンガーにルー・タイラーを迎えバンド名をBlind Furyと改名、アルバムをリリースするもバンドは短命に終わり、メンバーチェンジと同時にバンド名をSatanに戻しリリースされた2ndだが通産3枚目とも言えるのが今作。その迷走ぶりが示すように1st以降の作品の認知度がイマイチ低く、その英国メタルのイメージを具現化したようなシンガー、ブライアン・ロスとは余りにも違う歌い手とのアグレッシブな方向性へと進んだ事による感触の違いで敬遠されているのなら残念なのですが、二本のギターが所狭しと暴れ倒しつつも美麗なフレーズを盛り込んだ濃密な世界観はまさにSatanここにありと言わんばかりの自己主張がハンパなく鳴り響いており、英国的な様式と時代を見越したアグレッションの融合が高次元で結びついています。さすがは大手Steamhammerとの契約に漕ぎつけただけの事はありますね。とは言え軽めのリズムセクションには殺意すら覚えますが、このラインナップで流れ込んだ次のバンドPariahでありそうなスラッシーなナンバーから、ドラマティックな様式美系のパワーメタルありと緩急を効かせた楽曲は、新たにシンガーの座に就いたマイケル・ジャクソン氏のダーティーな声質との相性も悪くなく新たなる可能性を示唆していますね。

今作リリース後、まもなくバンドはよりアグレッションを極めた方向性へ向かうべくPariahと改名してアルバムを2枚リリース、1990年を前にバンドは活動停止を余儀なくされるのですが、個人的には作品云々よりも、その腰の据わりの悪さと、レーベルに責務を押しつけるだけではなく、バンド自身のプロモーション活動事体に問題があったと思っています。毎年のようにコロコロと名前が変わり、アルバム出し取ったらファンもついて行きづらいっすよね。

スティーブ・ラムジーとラス・ティッピンズによるアイデア豊富なリフワークから派手なリードプレイを楽曲に持ちこみ、ドラマ性とアグレッションを併せ持った楽曲で聴き手も魅了しているのだから、現在の認知度が残念でなりませんよ(ドッタンバッタンしとるけどね)。
今作単品のCD化は記憶にありませんが、前年度リリースの4曲入りEPとのカップリングでCD化もされたし大手ダウンロードサイトでも安価で手に入るので、マニアなら手元に置いときたくなる一品でしょうね。