新生BOWWOWのお披露目となる3曲入りのシングル盤。堀江のワイルドな歌声もバッチリとハマるROCK'EM DEADで掴みはOK。男臭さの充満したラフなロックサウンドだがキャッチーな歌メロもあり、いかにもBOWWOWらしい仕上がりになっており、このバンドが昔の名前で出ていますじゃない現役感をアピール。メンバーも山本恭司以外は刷新されているので、その勢いを封じ込めようとする姿勢も感じられます。アルバム未収録の渋めのハードナンバーHEY YOU!、往年の名インストナンバーのリメイクSIGNAL FIRE KICK ASS '95と、このバンドが表現したい音が確立されている印象をもたらしているのも好印象。 正直メンツをみると新生WILD FLAGとも言えるのだが、次にリリースされるフルアルバムに対する期待値とBを安易に復活させたのではないという現役感が最大の聴きどころだろう。
90年代に入りウド・ダークシュナイダーを復帰させ再結成されたACCEPTでしたが、以前の姿をモダン化の相性が悪く良いリアクションを得られずに3枚のアルバムを残し再度解散。今作は、そのウドをの雄姿を味わえる最後の作品となります。彼らのライブ盤と言えばKaizoku-Banや脂の乗り切ったStaying a Lifeなどあるので、そちらの方が充実はしているのですが、選曲も新旧の楽曲を網羅、ベストアルバム的な立ち位置でも楽しめるのも好印象。シングルギター編成なので違和感がないわけではないが(音源も寄せ集めかな?)再結成後のACCEPTの変節を知る上でも重要かと思います。DISC2の後半でドラムを叩いているのはカウフマンではなくシュワルツマンの方です。
名古屋の老舗ライブハウスELECTRIC LADY LANDが主催したV.A(TILT、LUSHELらと参加)に『Don't Be in a Hurry』『destitute song』の2曲を収録。その後、Electric Lady Land Recordsからシングル、ミニアルバム、デモをリリースする事に、SNIPERやTILTと共に名古屋を代表するバンドまで登り詰めるのですが、この時点では、既に妖しげなメロディと日本人的エッセンスと言うものを巧みに両立させており、まだまだ詰めの甘さはあれど、大物になりえたる片鱗を感じさせる実に興味深い仕上がりになっています。インディーズ止まりの為、どうしても知名度の低さを拭いさる事は出来ないのだが、サタニカルという世界観をネタにならずに演出する稀有なバンドだった。
1987年にリリースされた4曲入りのデモ音源。ラフな演奏だが、作品のクオリティは高く、この作品を元に正規のアルバムに着手出来るほどの充実感を味わう事が出来る。 シャープなメタルナンバーもあるが、ウネウネドロドロとした妖しげなリズムとメロディが蠢くサタニカルな世界観もあり、このバンドの魅力を端的に物語っているでしょう。 1986年にEP『Whisper of the Evil』をリリース、高い評価を受けるもメンバーチェンジの憂き目にあい、活動が尻すぼみ、そして解散というファンとしては、釈然としない出来事でしたが、今作を聴けば確実に次の一手があったと思うだけに残念でしたね。 昨年活動を再開した彼ら、2018年にはアナログ盤しか存在しない『Whisper of the Evil』をボートラ入りで再発すると言うのだから朗報でしょう。そして早く新譜が聴きたいッス。
EARTHSHAKERに参加する永川敏郎とGERARDを結成したデビューを果たした藤村幸宏。その藤村が中心となり、名だたるプログレバンドに参加したメンバー集め新たに結成されたのがVIENNAです。 そのバックボーンから国産プログレ界のスーパーグループと話題を呼んだのですが短命に終わった彼ら、そんな貴重なバンドの1stがNEXUS ROCK LEGEND ARCHIVE COLLECTIONとして復活です。 並々ならぬテクニカル集団と言う事で最初は身構えていたのですが、思いのほか、テクニカルなプレイを封印。優美な叙情性を醸し出す演出はあれど、藤村の歌を前に出した作風をとっており、キャッチーなメロディと、飛翔感溢れるキーボードを武器に、幻想的な世界観を築き上げている。クラシカルなキーボードの合間にクールなリフも飛び出すが、塚本の比重は大きい作りだ。その辺りにハードなものを好む方には少々物足りないと映るかもです。 しかし、このバンドの音には、型にハマったロックの様式など微塵もとっておらず、そのイマジネーションに溢れた自由空間は、やはりプログレ系のバンドとしての魅力に溢れているだろう。日本のASIAでも目指したのだろうか?そんな推察をしつつも、この手のプログレ系に蘊蓄をたれる程の知識も教養も持ち合わせていないので、これ以上の戯言は辞めておきます。
優れたミュージシャンとして知られる藤村ですが、このバンド解散後、LOUDNESSをクビになった二井原実先輩と合流、ソロアルバムやLIVEに参加後、DED CHAPLINを結成。バカテク集団だったが、活動は尻すぼみ、その後X-JAPANのTOSHIのアルバムに参加、楽曲も提供、他にもEARTHSHAKER解散後、西田昌史とGirl U Needを結成するも上手くいかず解散。90年の後半にはVIENNA復活も話題にならず、その後はGACKTと活動していたはずです。
1, 臨兵闘者皆陳烈在前 2,SPIRAL DREAM (Image from 孔雀) 3,LAST SCENE 4,天使 SASAYAKU (Image from 阿修羅) 5,DESTRUCTION II (Image from 孔雀VS六道衆) 6,DANGER NIGHT II 7,葬春花~さくら~ (真理への愛) 8,OUT ON THE ROAD (Image from 王仁丸) 9,黄土の回廊 (慈愛への旅路)
上記の紹介文ピッタリの音でしたね。 ミュージシャンとして類まれな才能を持ち合わせていた中島優貴、その枠に収まりきらない才能は、無国籍サウンドとして広く知られたHeavy Metal Army~Eastern Orbit、そしてソロと制作活動に精を出すも、思った成功は得られなかったのか? 次に着想したのが本格派ガールズメタルバンドFlying Visionのヴォーカリスト田中志摩子らと結成されたこのバンドが進んだ道は、歌謡テイスト満載のポップロック路線、特に②のようなタイプの曲は大きく評価を分けるでしょうね。 その合間に③⑤といった哀愁の歌謡ロックもあるから嫌いにはなれないが、体調のすぐれない日は全く付き合えない安っぽさが満載だ。この音楽性で中島や田中さんの事を語られると厳しいのだが、1986年で日本のメジャーという悪い部分を抽出したような中途半端さが出てしまい、メンバー全員の良さを殺しているように感じられるのが、評価を分ける最大のポイントだろう。 当時はこのような中途半端な音を聴かされると殺意を覚えた思春期のワタクシでしたが、今となっては、そのヌルッとした歌謡テイストも含め、フンフンと鼻歌交じりで楽しめるから不思議なものです。ダイハードなメタルファンには薦められないが、国産メタルの酸いも甘いも知りたいと言う猛者には手に取って欲しい一品ですよ。
NEXUS ROCK LEGEND ARCHIVE COLLECTIONの魔力にワタクシは屈しました。今聴いても軟弱だぜサブリナはさ、でもって中島は、これ以降はソロをメインになったんじゃいのかな?メタルシーンでは名前を聴かなくなったよ。そして孔雀王のイメージアルバムで活躍など、キーボードプレイヤーあるあるになりましたね。
レーベルの意向を受け制作されたTwisted Sisterの『LOVE IS FOR SUCKERS』セールスも振るわなかったが、主役たるディー・スナイダー自身も不満があるのか、いち早くバンド活動に見切りをつけ動き出したプロジェクトがこのバンド。 ギターはパンク畑出身でもあるバーニー・トーメ、ドラムは燻っていたクライブ・バー等に声を掛けレコーディングがスタート、1989年にはリリース予定だったが直前でエレクトラレコードから契約解除、その為に長らく埃に埋もれていた作品が1996年にひっそりとブート盤として世に出回る事に(後年2007年には正規盤がACEというタイトルに変更され出ます)その出来栄えが、実に時代を見越したブルージーかつハードな70年代型のロックを意識したメタルサウンドだった事に驚かされる。流石はディー・スナイダー、先見の目があったんですね。1989年と言えばシーンの潮目となるリアルサウンドが求められていました、彼らはいち早く、その空気を読み取り時代に即したものを作り上げたのにリリース直前で見送られたんだからね。 結局このバンドは、ろくに活動もせずに解散状態。ディーはシーンの動向を見守りながらWidowmakerへと流れ、ソロ活動に進みます。 おそらくディーのイメージとかけ離れた音楽性にレーベル側が興味を示さなかったのでしょうが、ここで聴ける乾いた本格派のアメリカンロックサウンドとバーニー・トーメのド派手はギターサウンドは絶妙な絡みを見せ、地味に聞こえる楽曲に大きいアクションをもたらしています。ドラムのパワーヒッティングも超クール、お得意のハイハットのデカさに痺れます。
今作のオープニングの①なんですが、実はボー・ヒルが手掛けたTwisted Sisterのアルバム『Love Is For Suckers』に収録されるタイトルトラックと同じものなんです。あちらは1987年ですからね、実はコチラのヴァージョンが先と言うのですから、マニアの興味を擽るでしょう。作曲クレジットはマーク・カーターという人物。詳しいバイオはサッパリなんですが興味が湧くわ。 ちなみに今作のプロデューサーはエンジニアとしても知られるロジャー・プロバートで、LOUDNESSの名盤『Soldier of Fortune』やFates Warningの作品などに参加している人物ですよ。
80年代から90年代の頭までシーンを駆け抜けた女性4人による国産スラッシュメタルバンドが、2015年に復活を果たし2017年にリリースした3曲入りのEP。手作り感満載のCD-Rなんですが、子育ても落ち着いて、昔の夢をと復活を果たしたのかなぁなんて思ったりしているのですが、攻めたドキュメンタリーを放送するフジTV系列に彼女達を是非とも密着してもらいたいです。興味あるよ、どういう経緯で復活したのかをね。 デモ時代の音源のセルフリメイクや未発表の音源を掘り起こたりと、当時の勢いをそのままにというか、あまり演奏も上手くなっていないような…でも分離の悪い低音も団子状態でブンブンと唸りを上げながら突進してくる様は迫力もあるし、ドスを聴かせた歌も悪くない。懐かしいノスタルジーを擽る音ではあるが、これは思いで作りの一枚ではない本気度も感じられ好感が持てます。 2018年の4月にはフルアルバムをリリース予定の彼女達、次は時間を掛けてちゃんとした環境で録音してもらいたいですね。こういう音を出すバンドは貴重な存在なのですから。2ndデモからリメイクされたVoid of Heatの掛け声コーラスも懐かしいッス
オシャレなサウンドメイクの中でも清水は我を張っているし、北岡もシーケンスの合間で意地を見せている。やはり佐々井の歌は魅力的だ。そんなマニア泣かせの今作は本当にCRIME AND PAINな作風となっていますよ。 ⑨曲目のALL MY LIFEなんてメタル系のハードリフにドライブするグルーブが心地よいアメリカンロック風に仕上げているし、聴きようによっては全然聴けるんだよな。 そんな予想の範囲内の音楽性ではあったのだが、個人的に一番驚いたのは、清水明男が明らかに二重の整形手術を受けた事ですがいかがでしょうか(笑)。どうせやるならヴィジュアル系でやり直せば良かったのにね。そうすればウケも違ったんじゃないのかなぁ?