オリジナルは1992年にTwelfth of NeverというタイトルでリリースされたEP。それをCult Metal Classics Recordsが2019 年にタイトルを改めて再発してくれました。 ギターが元Maltezeのサミー・フジキ。そしてベースはマックス・コバヤシという日本人なのか日系人が2名参加、その影響もあるのか、メロディと展開を大切にしたワビサビのある正統派HM/HRサウンドを披露。歌メロもしっかりとフックもあり、大陸的でおおらかなミドルナンバーにも光沢のある艶めかしいUS産コンクリートスタイルを練り込みつつ、自分達のサウンドと言うものを確立しようとしている。 単純に走るわけでもないし、キャッチーさで魅了するわけでもない本格的な作り込みは、メタル特有のドラマ性を高め楽曲の中に明確は起承転結を設けている。ヘヴィなサウンドに設けた様式美的な展開、個性は薄めかも知れないが、自分達のスタイルを確立している。 収録曲は全5曲、なかなか全容はつかめないが、バラエティ豊かな曲調を用意しているので好感が持てますね。もっと聴きたいと思わせたのもプラスです。
メロディアスロックの総本山、フロンティアからThe Big Deal なるバンドがデビューするらしいのだが、そこでシンガー兼キーボードで参加しているらしい、そこからの繋がりです。キーボード弾きながらROCK THE NIGHTがちょいエロなのよ。そんな不純なセクシャルハラスメント全開のマイノリティー違反を繰り返すワタクシは、銃殺さても文句も言えませんが、忙しいです。雑誌なんかなくともいくらでも情報が入る時代、本当にフォローしきれませんよ。
Black Oak Arkansasのシンガーとして知られるジム・ダンディが1984年にリリースしたソロ。サザンロックで知られるバンドのソロなので、どういう方向性に向かっているのかと思ったら、南部臭のそこそこに、84年的なアプローチにも果敢に挑んでおり、そのオッサン臭い歌声は如何ともしがたいが、曲によってはキーボードを上手く絡ませ音楽的なアプローチの幅を広げている印象が強い、勿論、無頼なロックもあるし、ピアノをバックに雄大な大地を優しく見つめるバラード系もあるのだが、時にはVAN HEALENのアルバムJUNP的な作風にも挑み、フレッシュ感を演出。勿論、泥だらけではあるのだが、今の時代に改めて聴けば、面白い発見が出来る。 基本は、豪快で無頼なロックサウンドが基調である。サザンロックにも軸足を置いてはいる、しかし、そのイメージだけに留まらない豊は音楽性、キャリアの成せる技なのでしょう。スケールの大きなロックサウンドの持つ無限の可能性。その乾坤一擲な野望に魅入られます。 味わい深い曲が多いんだよなぁ。オジサンになるとグッと沁みてきます。乾いた大地に根を下ろし自然と向き合い生活をする人々の強さ、その大いなる恵みと畏怖が、このアルバムから感じる瞬間がありますね。 ちなみにリードギターとしてクレジットされるスティーブ・ヌネンマッハーは、後にスティービー・ブレイズと呼び名を変え、Lillian Axeで活躍する、あの人です。