この曲を聴け!
失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 1101-1200

MyPage

失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 | 70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 | 78 | 79 | 80 | 81 | 82 | 83 | 84 | 85 | 86 | 87 | 88 | 89 | 90 | 91 | 92 | 93 | 94 | 95 | 96 | 97 | 98 | 99 | 100 | 101 | 102 | 103 | 104 | 105 | 106 | 107 | 108 | 109 | 110 | 111 | 112 | 113 | 114 | 115 | 116 | 117 | 118 | 119 | 120 | 121 | 122 | 123 | 124 | 125 | 126 | 127 | 128 | 129 | 130 | 131 | 132 | 133 | 134 | 135
モバイル向きページ 
失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 1101-1200

0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 | 70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 | 78 | 79 | 80 | 81 | 82 | 83 | 84 | 85 | 86 | 87 | 88 | 89 | 90 | 91 | 92 | 93 | 94 | 95 | 96 | 97 | 98 | 99 | 100 | 101 | 102 | 103 | 104 | 105 | 106 | 107 | 108 | 109 | 110 | 111 | 112 | 113 | 114 | 115 | 116 | 117 | 118 | 119 | 120 | 121 | 122 | 123 | 124 | 125 | 126 | 127 | 128 | 129 | 130 | 131 | 132 | 133 | 134 | 135


SKAGARACK - Skagarack ★★★ (2021-09-20 13:06:24)

知る人ぞ知る北欧メロディアスロックマイスターのトーベン・シュミット率いるバンドの1st。爽快な風がなびく北欧メロディアスロックは、正に絵にかいたような分かりやすい仕上がり、その癖のない作り込みにスリルやエキサイティングな面は幾度ないが、休日の午後、オシャレなカフェでブランチを楽しむが如くソフトケイスされたハードサウンドが心地よく流れ、その筋のマニアのハートに寄り添っていきます。とにかく無難です、活きのいい快活さもあります、しかし甘いです、それはメロディが甘いだけではなくツメの甘さもあります。
それだけに、もう少し楽曲を締め上げ練り込めば、みたいな空気もありますが、デビュー作という事では合格点しかないでしょう。ベタなメロディアスロックを知りたい若い人にも勧めたいのですが、制約が多いビックグループを違う観点でベタなサウンドを楽しみたいと思うマニアにも勧めたいですね。


FASTWAY - On Target ★★★ (2021-09-19 22:07:59)

シンガーのリー・ハートとエディ・クラークがイニチアチブを握り制作されたアルバム。完全にAOR調のメロディアスロックスタイルに舵を切っている。こういう現象をどう受け止められるかで評価が分かれる。
個人的には、こういう議論になるたびにリッチーブラックモア率いるRAINBOWをどう考えているかで決めるのだが、いずれにしろ、デビュー作との変遷を受け止めないとどうにもならない。
時代性を感じさせるキーボードの音色、適度にハードで疾走感のあるナンバーも軽めのサウンドメイクを前に複雑な気分になるのだが、湿り気を帯びた哀愁のメロディ、アメリカ産ではあり得ない情緒のある泣かせのハードサウンドは、安いミックスのせいで魅力を半減しているが、これでギターとリズムセクションにロックな歯応えと深みを持たせたら、さぞやカッコイイさすらい刑事哀愁系に仕上がっていたでしょうね。
アイデアの流用が多いリー・ハート。ある意味、リー・ハート節が聴ける今作は色んな意味でリーの魅力に触れる事が出来る。そういう意味でも主役はリーであろう。
ギターは誰でも務まるようなつまらないものだし、リズムセクションもプログラミングで済むような仕上がりである。
それだけに、物足りなさはあるのだが、AOR系のハードサウンドが好きな人や、哀愁系にとことん弱い人には勧めたい一枚である。ちなみに、ここに登録されている曲順と、国内盤は違います。
久しぶりに聴いたが、ミックスが感に障るなぁ。アルバム一枚として聴けんぞ、クオリティは悪くない。責任者出てこいと言いたくなる。打率250、ホームラン15本、打点60の万年7番打者のような作品になっている。でもワシは嫌いにならんぞ。


GIUFFRIA - Silk & Steel ★★★ (2021-09-19 21:43:25)

バンドもやりながらメジャーリーガーを目指しダブルAでプレーしていた、異色の二刀流プレイヤーのデイヴィッド・グレン・アイズレー、ミュージシャン稼業が上手くいかなくとも俳優業もこなし、布施明の奥様として知られるハリウッド女優のオリビア・ハッセーの旦那としても知られる、色んな意味でセカンドな男として知られるデイヴィッド、このバンドは別に彼がメインのグループではないのだが、どうしてもデイヴィッドの事が頭を埋め尽くす。
色んなバンドのデモで唄うも、シンガーを変えてくれと露骨に言われる裏話に共感を覚えますね、世の中そうは上手くいかないが、デイヴィッドのような裏方がいないと回りません。
そういう苦労が似合う憎めない男、デイヴィッド・グレン・アイズレーの胸板の厚い胸毛ボーボーの歌声がクドイ味付けになっている。その濃度を薄めるのが、メインソングライターでありバンドのブレインであるグレッグ・ジェフリアの手腕により、バンドは全世代が楽しめるような本格派のサウンドを披露。
元々はジェフリアが支えたANGELの再結成がアイデアの元となっているバンドだけに、その発想からくるスタイルにブレはない。
このバンド、キーボードが全開に鳴ってはいるが、それが必ずしも軟弱さを生んでない。エモーショナルで力強い歌声、我を出さないが腕は確かなギター、そしてタイトに躍動するリズムの軽やかさ、実に計算された音楽性を奏でており、そんじょそこらの売れ線ロックグループが束になっても敵わないアイデアを持ち合わせています。

ジャーニー風の曲もありますが、それ以上にこのバンドは本格的なハード志向を打ち出しており、所謂、産業ロックという音楽性としては音がヘヴィすぎる、またシーン全体が浮かれまくりBON JOVIに続けデフレパードに続けと、色気を見せたバンドから比較すれば、彼等の音は真摯であり本格的なサウンドをこれでもかと聴かせている。

このアルバムをリリース後、ジェフリアはロン・キールと接近するも、結局はHouse Of Lordsまで彼の雄姿を待たされることになる。もし、ジェフリアの3枚目が80年代のメタルバブル全盛に出ていたらどうなっていたのか?
このグループの今日の評価も違うものになったのかもしれませんね。世界中のメロディアスロックファンから愛されるジェフリアの2枚目。1stほど、アメリカで売れなかったと言われるが、イタリアの名門、フロンティアレコード関連の商品が好きなメロディアスロックマニアにとってはマストな一枚でしょう。

久しぶりに聴きましたが、改めて完成度の高さに舌を巻きますね。上手すぎて鼻につくのですが、今でも語り草のエピソードがります。日本一権威ある商業誌のレビューにてジャケットが気に入らないからマイナス5点と言われつつも89点を獲得したレビュー。今もってジャケットを見て手を出したバンドはあるが、ジャケが気に入らないからランクを下げようと思った事がありません。そこが加点材料なら、レビューって何である?


San Diego - San Diego ★★★ (2021-09-18 17:58:47)

伝説のロックグループ、キャナビスを再結成させた元紫のドラマーでチビの相性で親しまれる宮永英一、その後バンド名をサンディエゴと改名して見事にメジャーデビューを果たします。
宮永のパワフルかつエモーショナルな歌声を生かしつつも、一筋縄ではいかないアーティステックはロックサウンドを志向、のちにこのバンドを母体として動き出すヘヴィメタルアーミーにも通ずるようなスタイルを取っており、荒々しさの中にある繊細さ、躍動感のあるリズムは鋭く迫り、迫力満点のハードサウンドを展開、個性的なアイデアをまとめ上げたギターサウンドの面白さ、どこか爽快さもある緻密な楽曲構成の完成度の高さは痛快である。
とは言え、メジャー流通という性質上、何とも言えない70年代フォークソングと言えばよいのか?古臭い昭和歌謡テイスト満載の楽曲も唐突に出てきたりと、気恥ずかし思いもするのだが、これも時代性という事で飲み込んで頂きたい。
日本語詞が恥ずかしい④なんて、一昔前の焼酎のCMや初期の角川商業路線映画に採用されそうな曲だもんね。
日本のブルースとも言える仕上がりですが、この辺りは好悪をわけそうです。でも個人的には、それも込みで楽しんで欲しいねぇ。
幾重にも重なる重奏スタイル、彼等の本分はそういった日本臭さを排除できる、沖縄ならではの本場志向のロックサウンドが魅力です。様々なスタイルを取り入り広がる音楽性、そのアイデアを集約する力があったバンドと言えるでしょう。
そういう実験的な要素が無駄になっていないのが素晴らしい。全然違うのだがKANSASやBOSTONをよりハードに日本的な解釈を加えたスタイルと思って楽しんだりしていますね。
ちなみにこのバンド、堺正章主演の西遊記の後番組となる猿飛佐助の主題歌を歌っていたはずである。CD化した時は、あの曲も追加して欲しいなぁ。


SABOTAGE - Hoka Hey ★★★ (2021-09-17 21:33:36)

イタリアンメタルの創成期を築いたバンドの一つとして知られるサボタージュが世に放った2枚目のフルアルバム。小手先のテクニックなど糞喰らえメタル愛溢れる電車相撲サウンドは、ドッタンバッタンと暴れまくり、分離の悪いグッシャグシャのミックスを相まって独自性の高いサウンドを披露。
パワー/スピード/メロディとヘヴィメタル三種の神器を兼ね備えたサウンドに紛れもない純度100%のメタルを体感できます。勿論、整合性や完成度というものを横に置いて、そのメタルに対するリスペクト精神に呼応するものであり、マニア御用達の域は出ていないかも知れませんが、ハードなものを愛するマニアなら是非とも聴いて欲しい一枚となります。
何と言っても1stが商業誌からケチョンケチョンの酷評を受けたせいもあり、今作の知名度の低さはハンパありません。でもそんな不評を吹っ飛ばすパワーが内包されていますよ。力の入ったスラッシーな①、サタニカルなダークさもあるパワフルな②、展開に拘った表題曲の③とドラマ性もあり、ヘヴィメタルと呼ぶに相応しいガッツィーなサウンドを轟かせています。久しぶりに聴きましたが、なんかこう血が沸き立ちましたね。NWOBHM直系の欧州型パワー/スピードメタルの裏番長スタイル。小休止的な役割でアコースティカルなバラード④を挟み、ブラッケンドなイントロを加えたサバスのカヴァーに流れるのも悪くありません。
まぁ必要なしと言えなくもないのですがね。とにかく集まれマニアックメタル、メジャー資本のサウンドに辟易とした猛者にはうってつけでしょう。マイナーメタルとしては十分、メジャーですからね。うんこお漏らしシャウトも逆にカッコいいと思えるような感性、ワタクシはそういうのが一番大切だと思っております。
イタリアンメタルには日本のマイナー系にも通ずる魅力がある、この音を聴くたびに、個人的には国産サタニックメタル、クロウリー辺りを思い出したりします。


BOW WOW - Era ★★★ (2021-09-15 13:17:03)

日本が誇る最強のハードロックバンドと言えば(あえてハードロックと言いたい)間違いなくBOWWOWであろう。時代の流れの中で歌謡曲路線もあったが、VOWWOW解散後の山本恭司はWILD FLAG、新生BOWWOWときて、オリジナルラインナップへと進んできたが、どれもワイルドかつハードな野性味溢れるハードロックサウンドを引っ提げシーンと格闘してきた。
オリジナル路線では過去のリメイクが収録され純粋な新曲ばかりのアルバムは以外と少ないのだが、今作は全てオリジナル、過去の栄光に頼ることなく今のBOWWOWが現役バリバリのハードロックバンドであることを雄弁に物語っています。
新機軸とも言える①のような曲はVOWWOW時代に近い感触があったりするのだが、そういう方法論が一切無駄にならない商法をとっており、このバンドの凄みと言うのかキャリアに裏打ちされた強固なるバンドサウンドと、定番で終わらないアーティステックな感性がガップリ四つの熱戦を繰り広げている。ラストの⑩なんて、これぞBOWWOWと言える仕上がりであり、その視聴感の良さも手伝い気が付けばリピートしたくなる仕様だ。
斉藤光浩が唄う日本語詞の⑥もワイルドでカッコイイ、こういうストレートなタイプの曲がもう1.2曲あっても良いと思えるのがBOWWOWの懐の深さです。
鋭さを増した躍動感溢れるハードロックサウンドの凄み、阿吽の呼吸から繰り出される山本、斉藤のツインリードのカッコよさ、手抜かりなしのオッサンとは思えない荒々しいワイルドロックに痺れます。確固たる地位にあぐらをかかない野心溢れる分厚いハードロックサウンドに完全にひれ伏しました。
①②③の流れも完璧ですよねぇ。日本人は和音リフが好きじゃないのかなぁ?この手のハードロックサウンドの需要は確実にあるので、このまま埋もれるのは勿体ないなぁ。今年は結成45周年だとか、脚光浴びんかねぇ?
有名なエピソードをここで持ち出すのも恥ずかしいのですが、あのラーズ・ウルリッヒが影響を受けたと公言するバンドですから、そういう事で一人でも多くの人の耳に届いて欲しいと思わずにはいられません。


BOW WOW - Era - Tycoon ★★★ (2021-09-15 12:59:41)

ヘヴィなミドルナンバー
中盤で聴けるメランコリックなフレーズから
一気に雪崩れ込むエモーショナルなパート
こういう雰囲気の曲をやれる日本のバンドとしては最高峰にいる
カッコええわ


斉藤光浩 - Arise ★★★ (2021-09-15 12:19:50)

かつてBOWWOWで山本恭司の相棒としてギターを担当、時にはリードヴォーカルも分け合っていた斉藤光浩が1991年にリリースしたソロアルバム。BOWWOWを抜けた後はARBのギタリストとして活動、日本のロックを中心に音楽活動をしていたのだが、それが違和感のないアーティストであり、正直BからVに移行出来るアーティストだとは思っていなかった。
そんな日本のロックが似合うイメージが強かった斉藤光浩。ARBでの活動は短命に終わり、甲斐よしひろのバックを務めたり、早くから裏方に回るような姿勢があったりしていたのだが、今作では斉藤光浩の魅力が満載。ハードな曲から日本語による日本のロックにバラード、ポップロックありと、なんとも形容しがたいストレートなロックを大真面目にやっている。所謂、氷室京介のいたボウイやデジタルビート全開のビーイング系でもない、91年当時でも古臭いストレートなロックをやっている。
それだけにターゲットは狭そうなのだが、BOWWOWの歌謡曲路線時代やARBのファンの方が馴染みやすいのだろうが、以外とギターはオーソドックスな中でもハードに迫りテクニックよりも気合い一発な光浩ワイルドギター&ヴォーカルが楽しめる仕様になっており、そっち方面に馴染めるマニアなら大いに楽しめるでしょう。
オープニングのスピーディーなロックで幕が開ける展開には驚かされたしBOWWOWファンなら以外とハードに迫っているじゃんと斉藤光浩を見直すのではないでしょうか?
シングルカットされた②も洗練されたロックをやっており、妙な色気よりも耳なじみの良いロックな色彩美が懐かしさと新鮮さを運んでくる。
こういうストレートなロックと言うのは今では貴重な存在になるでしょう、メディアで紹介されるメジャー資本の音楽は何というべきか?まさにJ-ROCKなる言葉がピッタリとハマるでしょう。そんな狭間で本物志向のロックを所望するマニアにはきっと今作は胸に響くでしょうね。
ラストで聴けるポジティブな空気の壮大なロックバラードもBOWWOWがやってもおかしくない魅力があり、彼がアイドル系出身だとか、山本恭司率いるBOWWOWのサブキャラではないことを雄弁の証明しています。
マニアとしては新美俊宏と厚見玲衣が参加しているのも見逃せませんよね。


ACCEPT - Too Mean to Die ★★★ (2021-09-14 20:59:49)

遂にピーター・バルデスまでバンドを去りすっかりウルフ・ホフマンのソロプロジェクトのようなバンドになってしまった。もともとイニシアチブをウルフが握っていはいたのだろうが、これからは更なる教鞭を振るうだろう。
まるでリッチーブラックモアさながらなのだが、今回もアクセプト印満載の勇壮なメロディとパワー漲るサウンドを披露。そこにウルフのクラシカルテイスト満載の繊細なメロディが力強く鳴らされ揺ぎ無きアクセプトサウンドを完成させている。すっかりお馴染み感も漂うのだが、アンディ・スニープの現代的なサウンドメイクも手伝い伝統的なのにフレッシュな風を感じます。
今はやりのトリプルギター編成になったようですが、レコーディングに参加しているのでしょうか?

このバンド、疾走ナンバーもさることながらミドルナンバーが最高にカッコよい、勢いで誤魔化されそうになるスピーディーな楽曲よりも、やはり自肩の強さが試されるミドルナンバーこそバンドの力量を計るものだと思っていますからね。歌メロもキャッチーで親しみやすいものが多いし、リフも耳に残る、だから全体的な視聴感がパワフルなのキャッチーに感じるのでしょう。これもウルフマジックという所でしょうか…

期待に応えつつ新しい風も吹かせないといけない、しかし革新的すぎる変貌を求められない正統派バンドの頂にいるバンドだけに、難儀な作業だったでしょう。しかしウルフは見事に正面突破でやってのけました。
これを定番と楽しむのか、代わり映えのないと切り捨てるかで評価も分かれるでしょうが、ヘヴィメタルの初心者に、メタルが知りたいと言われたら、今作を進めたくはなりますよね。


ANNICA - Badly Dreaming ★★★ (2021-09-14 20:46:16)

知る人ぞ知る北欧メロディアスロックの名盤、アニカ・ウィクルンドという女性シンガーがメインを貼るプロジェクトチームのフルアルバム。アニカ嬢のソロアルバムのような性質の作品だと思いますが、彼女のハスキーでパンチの効いた歌声を前面に出しつつも、北欧的な情緒のあるメロディーとガッツ溢れるハードサウンドをバランスよくミックス、歌モノマニアも正統派HM/HRが好きな人も楽しめる仕様になっています。
HEARTの北欧版メタル強めとも言える音楽性、これ一枚でバンドは消えたため、中古盤市場を賑やかせるマニアックな一枚となっていましたが、今ではサブスクで簡単に楽しめるようになっています。
これを機に、80年代的なハードサウンドの典型例とも言える今作を聴いて欲しいですね。女性シンガーに対する偏見なんて今の若い人は持たないでしょう。昔は沢山いましたからね。
バックメンバーもフィンランドのハード系ミュージシャンを起用、ドラムのツイストツイスト・エルキンハルーユことテイジョー・エルキンハルーユやプロデューサーにT.Tオクサラの名前があったりと、話題性もありますよ。


After Dark - Masked by Midnight ★★★ (2021-09-13 14:14:02)

1983年にレコーディングするも世に出ることなく埋もれたNWOBHMバンドの1st。1995年にドイツのレーベルからリリースされるもあっという間に品切れ、その後マニア御用達のSKOLレーベルから500枚の限定盤が出るも現在は流通がありません。その代わりデジタル配信があるので問題はありませんが、配信盤はボートラが3曲、しかしSKOL盤はボートラ6曲となっています。マニアとしては聴きたいのですが、手に入らないものが気軽に聴けるだけで贅沢は言えませんかね。
1981年にシングルを出したときはツインギター編成にキーボードも加わる大所帯だったものの、今作はシングルギター編成に変更、キーボードは3曲のみの参加と随分と音楽性に変遷を感じますが、いかにもNWOBHM的なマイナーサウンドを展開。無頼なパワーもあるが、どちらかと言えば英国ならではの情緒といなたさ、湿り気のあるメロディ強めで何とも言えないマイナー臭が鼻腔をくすぐり、いい意味での親しみやすいキャッチーさを盛り込みマニアック度を薄めてきます。
あくまでもNWOBHMとしての比較ですので、日本のレコード会社からリリースされているメジャー商品との比較をしてはいけませんが、このバンドは朴訥としたバラード系も放り込む度量を持っており、勢い任せのバンドではありません。
マニアがこぞって探すデビューシングル盤でもそうでした。
NWOBHMらしい大胆さと繊細な英国トラッドロックからの系譜を司る叙情派スタイル、そのビシャビシャに湿る音色にグッとくるものがあります。
このクオリティなのに何故お蔵入りになったのか?そもそもキーボードは何故3曲だけなのかなど気になる事は沢山あるが、姿なき幻もバンドだけに思いを馳せても仕方がありませんが、
とにかく、英国的な情緒のある哀愁、そしてロックな歯ごたえを楽しみたい。NWOBHMマニア以外にも楽しめる要素は強く、くぐもったサウンドプロダクションすらも味方につけ伝統を継承する姿に目頭が熱くなります。
嫌いになれませんねぇ。この哀愁刑事情熱系サウンドの旨味をね。


TESTAMENT - Practice What You Preach ★★★ (2021-09-11 21:15:15)

勝負となる3枚目のアルバムは今までと趣を変えドライなアメリカン仕様に変貌、ある意味バンドの個性とも言える欧州風味の叙情性、メランコリックかつダークなメロディが消えたのは残念だが、その裏でギターチームは今まで以上に大胆な攻め方を見せており、聴き方を変えると見えてくる景色はだいぶ違ってくる。
ある意味、キャッチーなフレージングなんかも大胆に導入して好奇心を煽りまくります。相変わらずリフワークも面白い。分かりやすいまでにダイナミズムを増量、ボクシング映画の金字塔、ロッキーシリーズなら完全に商業主義度が高い3以降の作風に近いのだが、ライブでも親しまれる①なんて、このバンドの魅力だろうし、この作風も流れの中では十分支持できるかと思います。
ストレートな弾けだすスラッシュスタイル、スリルに満ちた危険なムードも十分に感じさせるし、いい意味で楽曲を分かりやすく構築した事によりパワーが集約されている。耳を澄ませば細部に渡り拘りのある展開も用いり飽きが来ぬように工夫しているのも伝わります。キメることろはキメていますしね。


TESTAMENT - The Legacy ★★★ (2021-09-11 21:03:39)

お笑い何とか世代ならぬ、スラッシュメタル第2世代の代表として先陣を切ったデビュー作。ベイエリアスタイルとも言えるサウンドを基調に欧州風味溢れるダークなメロディを乗せながら、テクニックに裏打ちされたツインギターコンビの溌溂としたアイデアは既に他のバンドとの個性を際立たせており、そこに起伏のある性急なビートを盛り込み焦燥感を煽り聴き手を魅了、正気ではいられない興奮状態を誘発してくる。
パワーで押し切るだけではない聴かせ方の上手さ、先人たちのアイデアを自分たちの流儀の落とし込み、見事に開花させた賜物でしょう。デビュー作と言う事もあり伸びしろは十分、ツメの甘さが逆に期待値に変換出来たのは、完成度の高いサウンドを披露したからに他ならない。引っ掛かりのあるリフ、流麗なギターワーク、将来性豊かな歌い手、そしてパワフルかつリズミカルなリズム隊が一堂に会してスクラムを組み突進してくるのだからたまりません。
初期型スラッシュメタルに興味はあるが、どれから手を付けていけば良いかわからないなど、お探しの方には、このバンドの1stと2ndはマストな一枚と言えるでしょう。是非ともトライして欲しい一枚ですね。


TESTAMENT - The New Order ★★★ (2021-09-11 20:45:59)

元々正統性の強いHM/HRをやっていたと言われるバンドだけに整合性の高いサウンドが魅力だった。多少は先輩たちのアイデアを模倣している場面もあるのだが、理論整然とした場面展開の多いスリリングな曲調、異なるギターチームは豪放磊落なサウンドの中に知的で好奇心旺盛な魅力を演出、そこに歌い込めるパワフルヴォイスが乗ることで、独自のカラーを見事に打ち出している。ダークでミステリアス、そして欧州風味の叙情性、スラッシュメタル第2世代の中では一際光り輝いていましたね。前作の方向性を支持しつつも全てにおいてスケールアップさせた音楽性、やはりバンドとしての結束力の向上が実を結んだと言う事なのだろうか、初期型スラッシュメタルに興味のある方は前作と合わせてマストな一枚ですね。


MAVERICK - UNFOLDS THE WAY(DEMO CD-R) - Unfolds The Way ★★★ (2021-09-10 15:02:53)

これもライブで定番でしたね
マーヴェリックならではの凍てついたブリザードサウンド
キャッチーなヴォーカルラインも手伝い視聴感は良いでしょう
ベタなメタルソングにねじ込まれる極寒の大地から鳴り響く力強さ
サビでは拳を振り上げ大合唱です
ギターソロもとりわけ複雑ではありませんが
なんかエエですよ
リズムもシンプルなんだけとエエのよ
やっぱり信じてやり切ることが素晴らしいのよ


MAVERICK - UNFOLDS THE WAY(DEMO CD-R) - Endless Smile ★★★ (2021-09-10 14:58:42)

ちょっとHOT WINNERさんが唄い切れていませんが
命を懸け戦地に向かう戦士が最後に見せた笑顔
そんなイメージが頭に浮かびます
刹那な響きとなる冷ややかで勇壮なメロディ
絶妙なキャッチーさも手伝い歌詞も分からずライブでは喜んでいましたよ
オリジナルソングが少なかったとか毎度聴かされたので思い入れの強い曲です


MAVERICK - UNFOLDS THE WAY(DEMO CD-R) ★★★ (2021-09-10 14:53:08)

北海道が生んだ氷のメタルウォーリアー、マーヴェリックが2001年にリリースした3曲入りのデモ。ここに収録された曲はいずれもアレンジを変えメジャーデビュー後のアルバムにも収録、実際にライブなどでは何度も練り上げアレンジを直したりと、彼等の熱心なファンなら変節を知っているでしょうね。
ジャーマンメタルに通ずる勇壮さと、北欧とはまた違った意味で凍てついたメロディに北の大地に訪れる厳しい冬を想像させるような冷ややかなメロディがあったりと、独特の魅力を持ったバンドでした。
曲自体は類型的なメタルソングかも知れませんが、寒風吹き荒れるブリザードサウンドは唯一無二の個性を放ちサーベルタイガーとは違った意味で北海道産メタルを支えていると言えるでしょうね。何度かライブに足を運び目にしたバンドだけに個人的な思い入れはありますが、正直、大売れするような音楽性でも技術で酔わせるグループでもありませんでした、でも永久凍土も溶かす熱を帯びたメタルサウンドに嘘はなくメジャーデビューした時は、親戚でもありませんが喜ばしい事だなぁと思いましたね。
適度な疾走感とパワー、そして情緒のある冷たいメロディ、正統派メタルマニアには是非とも聴いて欲しい一枚ですね。このアレンジを一番聴いた気がするので、今作に対する思い入れは一入ですよ。

でもコメントした記憶があるなぁ?曲もコメントしたような気がする…これも老いかね?


BULLETGUYZ - We Wanna Rock You ! ★★★ (2021-09-10 14:40:19)

コロナなのにやったのかなぁ?2019年に来日公演も行ったプチ話題性もあるタイ産のトラディショナルHM/HRサウンドを寸分の狂いもなく展開するバンドのフルアルバム。なんたって全く字が読めないので詳しいバイオはさっぱり、でも出している音を聴けば思わず笑みもこぼれるTHE80年代メインストリームサウンドを披露、ノリノリで勢いのあるナンバーは勿論だが、ポップな曲あり光る汗が似合うバラードありと、その筋のマニアならば間違いなく満足するでしょうね。

アジア人ならではの情緒もあったりと共感出来る場面も多く技巧的な面よりも安定感のあるプレイに終始しているので、いらぬ心配は無用。我々が知らぬだけで日本のシーンなど追い抜く勢いでアジアのメタルシーンは活況しているのかも知れませんね。ヴォーカルハーモニーを重視した曲作りも安定したバックの演奏があればこそ様になる。
往年の空気を纏った楽曲もパロディに聴かせないのは、彼等が本気でこの音を愛し体全体で鳴らしているから違和感になくスッと溶け込んでくる。
お手本のある音楽性ではあるが完成度にケチなどつけられません。YouTubeなどでカヴァーソングも披露したりと、本当にメタル愛溢れる懐の深いバンドですよ。ワタクシはこういうの嫌いになれませんねぇ。


SHOW-YA - SHOWDOWN - HEAVY METAL FEMINITY ★★★ (2021-09-08 12:50:16)

ドロ姐さんと寺田の姐さんの全面共闘
贅沢な話じゃないですか
岩下志麻と三田佳子
どっちの極妻が好みみたいなもんでしょうか?
新たなるメタルアンセムの誕生に立ち会えて嬉しいですね
ワールドワイドなメロディアスロックの躍動感
聴いていて気持がいいですね


SHOW-YA - SHOWDOWN ★★★ (2021-09-08 12:46:41)

先行で公開された①には驚かされた、今までにない本格的なハードサウンドへの接近、自分達らしさを残しつつも果敢に新しいフィールドに向かおうをしている姿には驚かされたのだが同時に英詩によるぎこちなさというのか寺田の小慣れていない感を覚えたのも事実であり、レコーディング順番などもあり何とも言えないのだが今作に対する期待値は高かった。
前作でもそうとう攻めていた中で貫かれたメタルバンドとしての姿勢と35周年を迎えたベテランの矜持、今作は多くのファンを迎え撃つべく、多種多様な楽曲を盛り込んだ中で見事に打ち勝ったと言えよう。
タイトに締まったリズムプレイのハードさ、バンドの裏番長として支え続けるキャプテンの心強さ、色めきだつ鋭さをましたギター、そして老獪なテクニックを駆使し衰えを寄せ付けない美魔女な歌声、まさに魔術的なバンドサウンドに相応しいパフォーマンスを見せつけてくれました。

どの曲にも強力なフックと見せ場を設け、新旧のファンをおもてなしすべくアイデアを駆使する姿も堂に入り、少々ショウーヤ節感の強さもあるのはあるのだが、本格的な海外挑戦という意味でも、昔のアイデアも見せつけるべきだし楽曲の再構築には目を瞑りたい。アンセムみたいにどこかで全編英詩によるベストアルバム的なものを発表するのもありだろう。
勢いのある①、その流れを崩さないメロディアスハードな②、そしてドロ・ペッシュと競演した③と前半の流れは最高、その中でデジタルチックな④を持ってきたアイデアに舌を巻く、これも若井望のアイデアだというのなら、彼を選んだ運営側の勝利である。
このバンドの持つ歌謡テイストという個性を残しつつハードさを高めた今作、それはけして無理無駄のない実に理にかなった形で進みたい方向性を具現化している。本気でHM/HRをやっているバンドだから様になるのだが、聴き進めるほどに窮屈な違和感はなくなり可能性だけが広がった。中盤以降に訪れる彼女たちらしいロックサウンドを海外のマニアは、どう反応するのか楽しみである。
らしさ全開のキャッチーなハードサウンドの⑤、視界も広がる展開が特徴的な⑥、キャッチーでハードなリフもお馴染みの⑦、エアロスミス風の出だしが印象的な⑨、アコースティカルでブルージーな⑪、⑧⑩も新たなるロックアンセムとして展開していくでしょう。どうか、この方向性が一過性の話題作りで終わらないで欲しい。残された時間はけして長くないはずである。彼女たちにも頑張って欲しいものである。舐められない大人のハードサウンド、古くて新しいメロディアスロックの旨味を存分に含ませた最新作、彼女たちの代表作となるべき完成度は誇っていますね。
毎度の事なのですがMVPは中村"captain"美紀さんですね。彼女の鍵盤プレイが煌びやかな装飾を施しています。メイクをしてドレスアップした女性のように、彼女の存在感がバンドサウンドをキメていますよ。
厳ついだけではない女性が持つしなやかな美しさを音に落とし込めるのは中村さんあってでしょう。ワタクシは男なのでどうしてもそう聴こえてしまいます。差別的と言われると困りますが、対等であることと個性は別の話、女性的を思わせるものを自然に表現出来る事は素晴らしいと思いますよ。


IRON MAIDEN - Powerslave - Flash of the Blade ★★★ (2021-08-23 19:56:47)

ミステリアスなホラー映画フェノミナでも使われました
犯人が追いかけてくるシーンだったかな
不安をあおるようなリフワーク
そしてストレートに突っ込んでくる様は最高にクール
唄は以外にもキャッチー
このバランス感覚がたまらん
ブルースのギラン風の歌い回しもエエねぇ
ずば抜けた歌唱力を持つシャウターなんだよねぇ

なんだろう?コメントが消えているなぁ
ワタクシこれお初でしたかねぇ


IRON MAIDEN - Killers - Killers ★★★ (2021-08-23 19:51:09)

ドラマティックな大作ナンバー
こういう叙情的なサウンドはブルースの方が似合う
はやりハリスはこういう曲を唄える逸材が欲しかったのであろう
しかしポール・ディアノの歌い回しは強烈な個性であり
彼の乾いた怒鳴り声も悪くない
むしろヒリリとした荒涼感を誘発している場面もある
ディアノ時代に固執する根強いファンにはたまらんであろう


IRON MAIDEN - Dance of Death - No More Lies ★★★ (2021-08-23 19:46:02)

アイリッシュフレーバーも感じさせる7分超えの一曲
味付けも濃い目だがカロリーは低そうな新生メイデン節を味わえる
トリプルギターに編成になったという事で
その雄姿を拝みに行ったライブを思い出すなぁ


IRON MAIDEN - The Final Frontier - When the Wild Wind Blows ★★★ (2021-08-23 19:42:14)

長いなぁ
もう少し短めにお願いしたかったが
メイデンお得意の起伏のある展開が魅力の大作ナンバー
アルバムを〆るのに相応しい格はあるが
ギュッと縮めることも出来はずである
でもそれも込みでメイデンでしょう
初心者を寄せ付けないメイデンらしい黒帯サウンドです
個人的には無問題なんですがね
淡々とした味わいに熟成されたメイデン印を存分に味わっております


SABER TIGER - Decisive - Cross Your Heart ★★★ (2021-08-23 19:34:12)

下山の力強い歌声の裏で鳴る浮遊感のあるメロディ
不思議な印象を受けるがサーベルらしいキメのパートも炸裂
正直どこかで聴いた事あるサーベル節だが
ある種の集大成とも言えるアルバムだけに違和感はない
スリル満載な起承転結のあるギターソロもカッコよくきまっています


RAMONES - Pleasant Dreams - All's Quiet on the Eastern Front ★★★ (2021-08-23 19:25:20)

明るくノリのよいロックナンバー
弾けっぷりもわるくない
いかにもパンクな分かりやすい構造の曲ですね


RAMONES - Pleasant Dreams - We Want the Air Waves ★★★ (2021-08-23 19:23:42)

ハードコアパンクスから脱却を狙うもイマイチ跳ねなかったラモーンズ
そんな試行錯誤は実を結んだと言えるかは人それぞれの判断ですが
今作を聴けば苦心のあとは伺えます
哀愁のメロディがヒリリと焼け付くロックナンバー
荒廃としたムードとキャッチーに英国を感じます


RORY GALLAGHER - Blueprint - Walk on Hot Coals ★★★ (2021-08-22 19:29:34)

幅広い音楽性をバックボーンに持つロリーらしい一曲
新メンバーの挨拶代わりには強烈ですね
鍵盤奏者として加わったルー・マーティンのピアノの被せ方がイイ
勢いに乗るバンドを象徴するようなアルバムのオープニングでしたね


SAINTS & SINNERS - Saints & Sinners - Lesson Of Love ★★★ (2021-08-22 19:20:02)

色気が漂ってきますねぇ
なんか売れそうな匂いがプンプンします
ナァナァヘイヘイのコーラスも一発で耳に残ります
色々仕掛けていますよ
成功して欲しい実力派集団だった
92年と言う時代も悪かったなぁ


SPELLBOUND - Breaking The Spell - Rock The Nation ★★★ (2021-08-22 19:13:42)

確実にラフな歌唱スタイルがマイナスに働いている
北欧マインド全開の叙情派ナンバー
繊細で透明感のあるメロディ
それを煽る展開も用意と隙を見せずに迫ってくる
マイナーなバンドだけに知られていないが
今こそ大手が復活させる価値があるバンドだと思っている


SLAUGHTER - Stick It to Ya - Fly to the Angels ★★★ (2021-08-22 19:04:30)

癖が強いマーク・スローターのハイトーン
そして売れそうなロッカバラード
雄大な大地が目に浮かぶ大陸的メロディとリズム
濡れているのに湿っていない感じがたまらん
個人的には夏の終わりにフッと思い出されるバラードである


W.A.S.P. - Inside the Electric Circus - Inside the Electric Circus ★★★ (2021-08-22 19:01:42)

懐かしいなぁ
当時はよう聴いた曲でもあります
スラッシュメタルを聴きながら影に隠れて楽しんだWASP
このメジャー感と硬派なワイルドロックがイイ感じで折衷している
哀愁のブラッキーサウンドはお馴染みでもエエですよ


TYGERS OF PAN TANG - Burning in the Shade - Waiting ★★ (2021-08-22 18:58:36)

洒落とるぞ
ギターの音がシャリシャリの音に変えられていますがなぁ
この変貌が一番きついかもしれん
でも唄は熱い
売れるって大変だねぇと考えさせられる
サビの弾けっぷりもキビシイ
しかし好きモノにはたまらん80年代中期の空気が満載である


TYGERS OF PAN TANG - Crazy Nights - Running Out of Time ★★★ (2021-08-22 18:54:48)

このバンドの魅力を詰め込みましたねぇ
スピーディーでアグレッシブなメタルサウンドに熱くなります
少々クドイ味付けもわるないぞ


TYGERS OF PAN TANG - Spellbound ★★★ (2021-08-21 19:21:14)

大手MCAのバックアップは充実していたのかプロデューサーにクリス・タンガリーディスを迎えバンドサウンドを拡充。2作目にしてNWOBHMなる枠組みを突破したようなワールドワイドなメタルサウンドを披露。ホワイトスネイクの成功などもあり日本では突出して評価をウケる事になった。しかし、個人的にはホワイトスネイクとの類似性は幾度なく、あんなにモダンでメタリックなアプローチは行っていない。むしろ、ゲイリー・ムーア強めなので若々しい勢い重視のギターは、精度よりも青さが目立つ、それはレコーディング日数などもあるが、ホワイトスネイクで成功したギタリストがいるバンドだからスゴイと言うロジックは苦手である。
今作はもっと違う視点で評価してもらいたい。今の若い人たちの方が客観的な批評になるだろうから心配はしていないが、かつて巻き起こった過剰なサイクス最強論には首を傾げています。
どちからといえばジョン・デヴァリルのチョイカヴァーディル風のエモーションでパワフルな歌声の方がバンドサウンドを何倍にも膨らませた貢献者であろう。

ツインギター編成になり厚みをましたバンドサウンド、そこに前任者とはタイプの異なる完投型の先発投手のような馬力と、スタミナを考え緩急を操るベテラン投手のように完成度の高い歌声を披露したジョン・デヴァリルのパフォーマンス力は凄まじいインパクトを誇りNWOBHM軍団の中では頭一つ抜けた存在感をあらわにした。
ロブ・ウィアーは相棒にイケメンで新進気鋭のギタリスト、ジョン・サイクスに声をかけバンドサウンドを強化、彼のゲイリー・ムーア剥き出しの荒々しいギターを存分に生かしグイグイと前に出てきた。
ちなみにジョンの素晴らしさは押せ押せのギターではなく、やはり若いのにエモーションを込めたプレイが出来た点であろう。そこもゲイリー譲りと言う事でしょう。
唄えるシンガーと手に入れたバンドは音楽性を強化。幅広い楽曲を揃え一枚を通して聴かせるだけの完成度を魅せる事に成功。メンバーチェンジ大成功ですね。歌メロが実に印象的です。二人のジョンの加入はバンドに大いなる可能性を落とし込んだ、個人的にはなによりもスケールの大きさは如実に感じる①も凄いが⑥のリフなんて広瀬聡じゃなくともマネしたくなるゲイリー直系のやつである。
大袈裟抜きに今聴いても凄いなぁという場面が多々ある、プロデューサーであるクリスの目利きもあるのでしょうが、バンドは2作目にして、シーンの新星としての眩い輝きと共に風格を手にした。


TYGERS OF PAN TANG - Wild Cat ★★★ (2021-08-21 18:58:38)

あのNEATからデビューを果たしたNWOBHMバンド。早々とインディーズシーンから抜け出しアメリカのMCAと契約をもぎ取る。やはりシンガーのジェス・コックスがステージ映えする2枚目だったのが要因だったのだろうか?それとも湧き上がるNWOBHMに対しての青田買いだったのか分からないが、デビュー後、早々にフルアルバムを出してきた。
いかにもNWOBHMな垢抜けないサウンドと倦怠感のあるジェスの歌い回しは独特の味わいがあり、いい意味でも悪い意味でも個性を発揮、これぞNWOBHMな音で溢れている。愁いのあるメロディと荒々しいさが印象的な②からのズンドコベロンチョリズムが炸裂する③なんて英国ならではの味わい、無理にアメリカン使用されていもいないし、メジャー感を漂わせていないサウンドは稀有だと思います。
そんな希少価値の高い初期型NWOBHMならではの味わい、ハードエッジなギターサウンドと男臭いワイルドリズムはマニアの鼻腔をくすぐるでょうね。季節外れの花粉症を呼び起こす正調NWOBHMサウンド、歴史的には次のアルバムと同じくらい価値のある一枚です。やはりこのバンドはロブ・ウィアーあってでしょう。


人間椅子 - 苦楽 - 杜子春 ★★★ (2021-08-20 13:42:48)

子供の頃にみたアニメの印象が強く残っている
ある意味因果応報と言いますか当たり前の事だが
約束を守るとか嘘をついたり人を騙してはいけませんよ的なことを学んだ気がする

オープニングからヘヴィな音像が駆け抜ける
インストパートのアグレッシブな展開にも仰け反りました
70年代的古典ロックに現代的な息吹を与えた意欲作
殻を破った印象があるアルバムを象徴するような一曲です


WIG WAM - Non Stop Rock and Roll ★★ (2021-08-20 13:33:02)

メタルバブルに踊らされ、その後に訪れるグランジブームの煽りを受けまくったHM/HR系アーティスト達、ふざけた感じでデビューしたが、このバンドのメンバーはポッと出の新人ではない、そういう苦労人の顔を隠すように芸名をつける事で謎めいたものとフレッシュ感を演出、リバイバルブームの火付け役ともいえる形で会心の一撃をシーンに喰わらしたバンドである。もとが80年代のサウンドをカヴァーするバンドみたいな形だっただけに、あんな形でヒットするとは思わなかったろう。今作にも、その流れは脈々と連なっている。もはや、このラジオ向け一発みたいなノリがバンドの個性であり音楽性である。どこかで聴いた事があるが、彼等にとっては専売特許になっている。
それだけに、熱くなるような瞬間は少ない。しかし、あの時代に対する認知が低ければ、追体験のような形でこのバンドの音楽性を受け入れる事が可能でしょう。
個人的には懐かしいでしかない。またフロンティアの悪い所が出たである。

北欧風味満点のメロディアスHM/HRの旨味、コンビニエンスな感覚を武器に皆が楽しめる仕様。だが全てが○○風である。打点の低く知識も浅いディススカウントロックである、でもそれが欠点ではない。それが最大のウリなんです。こういう音楽は、演者が一度でも恥ずかしい、ちょっとやり過ぎかもと疑いを持ったら終わり。このバンドは、完全に成り切りやり切っている。ここに不純はない。だからヒットしたのでしょう。
パクリを否定するのではなく飲み込ませたのはリバイバルブームのおかげ、でも息の長いバンドになるとも思わなかった。
良く練られた楽曲構成、計算されたコーラスハーモニーどれもが健康的、バラエティに富んが楽曲も嫌味なく溶け込み聴き手を魅了。容易に想像がつくレシピを題材に、彼等はライトユーザーを最大限に喜ばせている。売れるが勝ちを見事に体現しているバンドでしょう。


DEF LEPPARD - Euphoria - Promises ★★★ (2021-08-18 13:27:53)

みんなの期待に応えたような曲
あまりにも忖度しているが
こういうベタな曲と言うかパターンを作った功績は大きい
シンガー的にも似合いである
マット・ランジが仕掛けた作戦かも知れませんね


DEF LEPPARD - Retro Active - Desert Song ★★★ (2021-08-18 13:23:22)

今聴けば当時ほどの拒否反応は出ないでしょう
時代と折衷したメロディアスハード路線
ダークで妖しげな空気とポップセンス
コーラスの重ね方などいかにもです
今の若い人の方が良い評価を下すでしょうね
加工しすぎたビックヒットアルバムよりは聴き応えがある


DEF LEPPARD - Retro Active - Ring of Fire ★★★ (2021-08-18 13:20:08)

初期の匂いがしますねぇ
丸ごとアメリカンになれない情緒にバンドの本質を見ます
日本人好みの哀愁が滲むメロディと
大味に感じさせない丁寧な作り込みが耳を惹くでしょう


DEF LEPPARD - On Through the Night - Hello America ★★ (2021-08-18 13:17:28)

シングルとして2度も世に出ている曲
タイトルも含め彼等のメッセージはこれなんだろう
何度も繰り返されるタイトル
嫌でも耳に残りますね
ポップなロックです


DEF LEPPARD - On Through the Night - Rock Brigade ★★★ (2021-08-18 13:15:09)

英国的な哀愁美と適度な大衆性
既に殻を破らんとする野心も感じる
デビュー期に巻き起こったNWOBHMを利用する形でデビューに漕ぎつけた印象も強いバンド
今この曲を聴けば色んな深読みをしたくなりますよね


ANGEL WITCH - Burn The White Witch - Live In London ★★★ (2021-08-17 18:06:48)

もし仮にNWOBHM四天王なるバカバカしいカテゴリーを作るのであれば、このバンドは外せないでしょう。ヘヴィメタルと言うサウンドに対して、このバンドがどれほど後世に影響を及ぼしたかは、彼等のデビュー作を聴けば一目瞭然ですね。
その伝説であり幻のバンドが2009年に行われたライブ音源をリリース。しかも日本限定と言うのが凄い。久しぶりの国内限定レアものの登場であるが、内容は期待を裏切らない初期型スタイルを完全再現、そりゃやっている曲が古いのだから当然と思われるだろうが、このバンドは以外と期待を裏切るタイプなので、ここで聴ける往年のサウンドの復刻には、ただただ感動を覚えます。
手放しで絶賛できるのはレア度と、個人的な溺愛指数もあるのだが、若いメンバーがNWOBHMというものに熟知し、ケヴィン・ヘイボーンと再現しようとした努力に胸打たれます。80年代の熱気が蘇る実況録音盤。NWOBHMマニアは勿論ですが、ヘヴィメタルの源流と呼べる暗黒サウンドを知らない初心者にも興味を持てる作風になっています。


WILDNESS - Wildness ★★★ (2021-08-17 17:52:50)

北欧からやってきた若手AOR系のハードサウンドを信条とするバンドの1st。レーベルはAOR Heavenときていますから、出ている音も想像がつきますね。
期待を裏切らないフック満載の叙情派メロディの数々、どこかで聴いた事あるなぁと思ったらすぐに撤退するべしな、お約束サウンドが満載の為、この手のスタイルに理解がないと厳しいが、マニアならば安心して手が出せるサウンドである。真っ先に思い出すのはH.E.A.TやHOUSTONと言ったところなのですね。
類型的な楽曲をお手本通りの料理、その堅実な守備範囲に遊びは少ないが、彼等は自分たちのやりたいことに真摯に向き合い新しい道筋を立てようと努力している。少々、型にハマった歌い方に堅苦しさを覚えるが、新人シンガーながら大役をこなし、この瑞々しい愁いのある北欧ハードポップブランドの看板を守ってくれた。

甘い曲が続き飽きてきたなぁと思ってきたら⑥みたいなハード目の曲を放り込み楔を打ち込む展開も新人とは思えない手法を披露。こういう聴き手の心情を理解できる構成にも、このバンドの可能性を感じますね。歌モノマニアならば手を出しても損はしないでしょう。また敬遠しているヘヴィメタル侍には、癒しのサウンドとして時には刀を下ろして欲しいですね。


PLASMATICS - Beyond the Valley of 1984 ★★★ (2021-08-16 13:10:41)

あんりまぁ?コメントがなくなっとるど…
ニューヨークを拠点に活動するパンクロッカーたちはメタルなテイストも加味させ全速力でシーンを駆け抜ける。その背徳感MAXのステージに眉をひそめる人もいるだろうが、刺激的な言葉を並べたてるだけの安直なロックをやっているわけではない。パンキッシュに弾けるロックサウンドの合間に、甘くメロウな④のような曲も挟み、ポップでキャッチーながら荒々しいシンプルロックの流れの中で起伏を作り出している。

無頼なる暴走ロック、それは粗暴で垢抜けない面もあるのだが、明快なプランを立て曲作りを行っているので渋滞することなくすんなりと流れていくのが印象的。アッパーに蹴り上げるリズムプレイの爽快感、そこに乗りかかるノイジーなギターもシンプル。噛みつく歌声もダーティなのに、どこか淫靡に聴こえる。世が世ならウェンディ嬢は間違いなくロックディーバの称号を受けたであろう。登場が早すぎた。
ワンパターンでは終わらない暴走メロディアスパンクメタルの豊かな音楽性、それをここまで楽しませてくれたのは、アンサンブルの頂点に立つ、ウェンディOウィリアムスの歌い回しがあってこそのものでもある。性根の据わった彼女なくしては成立しなかった個性と言えるだろう。
モーターヘッドやヴェノム辺りが好きな人ならば大いに楽しめる音楽性。今回冷静になり耳を澄ましてみれば、勢いで誤魔化さない小技が聴いていることに驚いた。日本においての知名度はメチャクチャ低いだろうが、NWOBHM40周年を迎える今こそ見直されるべきバンドの一つだと思う。


山本恭司 - MIND ARC - AVE MARIA ★★★ (2021-08-14 18:44:48)

感動を運んできます
有名な曲なので誰もが一度くらいは耳にしているでしょう
ギターインストとして山本恭司ヴァージョンは最高峰に位置するでしょう


山本恭司 - ELECTRIC CINEMA - SMILE AWAY ★★★ (2021-08-14 18:41:38)

これも聴き応えあるわぁ
ドラマティックですねぇ
ギターも多彩ですよ
ハードさから繊細なタッチまで見事に描き切っています
我が国を代表するギタープレイヤーでしょう
山本恭司に必要なのは
彼の持っている世界観を世に伝えられる相棒だけです
存在がデカすぎるな
この曲も歌い手の線が細いのよ


山本恭司 - ELECTRIC CINEMA - COULD THIS BE MAGIC ★★★ (2021-08-14 18:37:24)

ドラマティックですねぇ
スケールの大きな一曲です
人見の声も聴こえてきそうなナンバー
この曲を唄うにはチョイと線が細いんだよなぁ
でもいい曲だねぇ
聴き惚れるぇ
引き込まれるねぇ


SADWINGS - Lonely Hero ★★★ (2021-08-13 13:31:36)

北欧はスウェーデン産の正統派HM/HRバンドが1985年にCriminal Responseリリースした1st。Criminal Responseと言えばEbony傘下ですから、その時点で危険を察知した方は撤退を進めます。粗くバランスの悪いミックスと2.3日で終わったんじゃないのかと思わせるレコーディング、毎度おなじみの奴です。

北欧と言えばクラシカルテイストとDPやRAINBOW、MSGと言ったバンドからの影響を想像するでしょうが、このバンドのご多分に漏れず、そういったバンドからの世界観を踏襲した泣かせのメロディが勢いよく弾け飛ぶHM/HRサウンドを披露。NWOBHMの影響もありありとした音楽性、その中にはキーボードを大導入した北欧版JP風味もある、それだけに、バランスの悪い音質の中をかいくぐってでも聴きたいと思わせる魅力はあるのだが、初心者にススメづらい黒帯サウンドであるのも事実。

また中には似たようなスピードナンバーも散見できるため、余計にマイナー臭に拍車を掛けている。それにヨーロッパがアメリカに渡りアメリカンナイズドの極致のようなアルバムで成功したため、北欧メタルのフォーマットがおかしな解釈をされてしまいがちな状況がある為に、垢抜けないがパワー漲るワイルドロックの中を泣かせフレーバーが一陣の風となり吹き抜けるスタイルこそ、元祖北欧メタルだと言いたい。ヨーロッパの3枚目はアメリカン過ぎる。

ゴールデン番組のMCの千鳥よりもいいが、やっぱり相席食堂の千鳥が好きだ、今ちゃんの実は時代のロケを思い出す、そんな価値観をメタルの世界に落とし込めるマニアならば、分かっていただけるでしょう。

全8曲、30分にも満たない北欧ロック一代絵巻、スピードナンバーありバラードタイプあり、ノリのよりロックありの究極のインディーズアルバム。ドラムの音が腹正しい、ベースなんて聴こえないぞ、ヴォーカルは風呂場で録音したのかと、欠点を上げればキリがない、しかしここには愛すべき音楽が詰まっとる。マニアならずとも立ち上がらせるパワーもありますので、北欧メタルの興味のある猛者ならば一度はトライして欲しいですね。でもメディア偏重の人からすると、お前の耳は千切れとると叱られるでしょうね。こんなもんススメるなだよなぁ。


Mirage - ...And the Earth Shall Crumble ★★★ (2021-08-13 13:07:06)

デンマークが生んだ幻の正統派HM/HRバンドが1985年にリリースしたEPにデモ音源やシングル盤の曲を追加、2002年にドイツのKarthago Recordsがコンピ作として復刻した一枚。16曲入りのフルボリュームとなりました。
このバンド、1985年にリリースしたEPですが、最初は5曲入りで世に出たが、英国流通の再に3曲ほど追加してのリリースとなる。この追加した3曲が興味深い。①②⑥⑦⑧は元で中盤が追加されたものなのだが、これが前5曲とは毛色の違うものであり、オープニングから炸裂された後期レインボー路線に憧れた曲から一転、ヘヴィでダークなサウンドを披露。このバンドの本質はどこにあるのかと困惑させる仕様、でもその流れは後半以降も続き、このバンドは心の太いヘヴィなグルーブを生かした古典スタイルを基調としているのが分かる、オープニングで騙されそうになったが、中盤以降のヘヴィネス路線は実に興味深いものに映る。
シングル盤の2曲などはNWOBHMスタイルにキーボードを参加させたようなリフ強めのサウンド展開と、オープニングナンバーの出し方、完全に間違っているぞと思うのですが、何故か騙された感はなく許せるのが個人的には最大のお楽しみポイントです。
ある意味、①②もそうではあるのだが、インパクトがあっただけに、それ以外は類型的なスタイルを踏襲、王道中の王道である。その先人達からの影響を加味させたスタイルは、あまりのも実直な為に、全曲途中で飽きてくると言う最大の欠点がある、これは個人差があるだろうが、この手のスタイルに精通しているマニアならば厳しい評価に繋がるでしょう。

マニア御用達のサウンドである、そういうマイナーメタルに飢えた耳には安らぎと癒しを与えるスタイルだ。ある意味、猛者限定の作風ではあるが、懐かしき80年代のヘヴィメタルの裏街道を知りたい方にはススメたい一枚ではある。


BLADE RUNNER - Hunted ★★★ (2021-08-13 12:40:11)

盛り上がりは短命だったNWOBHM、その音楽性を引く次ぐグループは多く存在しました。結局、ちゃんと適切に紹介したかに尽きるのですが、このアルバムのリリースは1984年、遅れてきたNWOBHMとしては厳しい時期だったろう。
オマケにレーベルはEbony Recordsときてますからね、ご愁傷様ですと慰みの声をかけ毛布の一枚もかけてあげたいのですが、出している音はホットでアグレッシブなガチンコメタルサウンドを披露。回転するリフワーク、前のめりの疾走感、うねりを上げるヘヴィグルーブと火を吹くギター、実に分かりやすりスタイルの古典サウンドです。
個人的には、これと言った決定打など無くともアルバム全体を楽しめるかは重要な要素であり、出オチバンドのアルバムを通して聴くのがキツイ、このバンドには繰り返し聴きたいと思う不思議な魅力がある。上手く言えないのだが、ブリティッシュロック路線のラウドネスにも通ずるような暗く湿った世界観に、メジャーな要素も織り込み、疾走ナンバーあり、ロックアンセムありの王道路線を極めようとしています。
小手先のテクニックやテクノロジーの恩恵をあまり受けていないガチンコスタイルは大好きですね。稚拙さよりもミュージシャンとしての清さが上回りますよ。


GIRL - Wasted Youth ★★ (2021-08-10 20:45:18)

ミュージシャンとしては未熟な面を持ちながらもグラマラスなハードサウンドと、パンキッシュなサウンドを引っ提げ産声を上げたバンドだったが、今作は前作から一点、よりハードでソリッドなロックスタイルに軸足を置く事となった。
ドラマーも変わりタイトでラウドなサウンドを手に入れる事に成功、新ドラマーは手土産を持参、その③は毛色の違うファンキーなナンバーを導入、アルバムの中でいいアクセントになっている。雰囲気では誤魔化せない②も新機軸、英国的ハードブギーな⑨もある、前作に負けないくらいバラエティに富んが感覚はあるのだが、プロデュースも含め、どこまでバンドが練り込まれた楽曲を用意したのか疑問の残る作風も見られ、ハッキリ言ってやらされている感が強い。このバンドの本質に目を向ければ出来不出来は別として①④辺りは仕事でしかない。

彼らが所属していた極悪レーベルのJETの仕業だろうけど、彼等はNWOBHM期に出てきたグラム系のバンド、でもJETはそのブームに乗り無理やり彼等にHM/HR寄りの曲をやらせたと言うのが答えな気がする。
悪っぽさとハードさを加味した⑤、スリージーでご機嫌な⑥などには、前作に繋がる魅力を感じるだけに、今作リリース後、後味の悪い解散劇に繋がったのは誰のせいなのかと戦犯探しの一つもしたくなります。
なんだかこねくり回されてどうにもならなくなり捨てられたように見えますね。


日本でもNWOBHM四天王なる見当違いも甚だしい枠組み放り込まれ、耳のついているロックファンから馬鹿にされる事となったのも悲劇の一つでしょう。このバンド、NWOBHMなんて言われなければ、もっと違う評価とファンを獲得できたような気がする。


GIRL - Sheer Greed - My Number ★★★ (2021-08-09 12:46:46)

バンドの本質はコチラでしょうね
退廃的なムードとグラマラスなロックサウンド
ガールと言えば個人的に真っ先に思い出すのはコチラです
ハードな質感もエエ


GIRL - Sheer Greed ★★★ (2021-08-09 12:43:53)

ミュージックライフ誌がぶち上げた『NWOBHM四天王』なる一大キャンペーンの影響もありビックインジャパン旋風を巻き起こしたグラム系ハードロックバンドの1st。

ソリッドでシャープさと毒気のある⑦のような曲こそ時代の影響を受けていると言えるが、だれがどう聴いてもNWOBHMと呼ぶのには抵抗があるだろうし、ましてや仰々しい四天王のなるカテゴライズに入れられるようなバンドではないのは明白。彼等にとっては、この枠組みは足を引っ張ったでしょうね。
ワタクシがメタルを聴き始めたころには笑い話となっていたNWOBHM四天王、でも雑誌の影響は大きく、2010年くらいにワイルドホーシズとガールをNWOBHM四天王と言って、彼等が与えた影響は大きいと大嘘を叩く奴に出会った頃がある、雑誌偏重って怖いなぁと心の奥底から思うのですが、このバンドに初めて触れる若い人には、そんな先入観を捨ててお楽しみください。

ルックスや出している音を聴けば彼等がグラムロックからの影響が絶大だという事を知るでしょう。英国的な退廃的ムード、アップテンポなロックナンバーもあるが、本質は毒気のあるダーティーで粘りつくポップセンスが絡むグラム系ハードサウンドが主軸だろう、雰囲気重視のバンドサウンドと歌声、うさん臭さ漂うルックスと音楽性は、そのイメージを増幅、なぜ大和撫子にウケたのかは想像できないが、彼等にはロックバンドとしての魅力だあった。
このルーズさは日本人には出せない魅力でしょう。今もって四天王扱いは場違いだが、もっと適切に紹介されたら今日の在り方も変わっているでしょう。出している音はカッコイイですから。

こうして久しぶりに向き合って思う事は、なぜ彼等がNWOBHM四天王なるバンドとして持ち上げられたかだ、当時の関係者に聴いてみたいものである。レコード会社と金儲けの為にやったのなら理解できるが、個人的には小山田圭吾のイジメ記事で金稼いだ関係者以上に問題のあるカテゴライズだと思いますね。提灯記事の典型でしょう。でも一番の問題は、それを信じて疑わずに、また何十年たっても変えられないことですけどね。


BURNING WITCHES - Dance With the Devil ★★ (2021-08-09 12:08:13)

スイスが誇る正統派HM/HRバンドによる勝負の3枚目。今作では看板シンガーとギターの交代と言う変化はありましたが、シュミーアとV.O. Pulverらがバックアップのお馴染みのチーム編成による脇固めは完璧、あとはどの方向性に進むのかですが、従来のイメージ通り灼熱の魔女軍団がゴリゴリバッキバキのドメタルサウンドを披露、タイトルトラックのようなキャッチーさも上手く混ぜ込み幅を広げてきている点も見逃せません。
前2作で感じられたリズムセクションに対する課題も音質面でクリア、テクノロジーの恩恵を利用しながらタフな彼女たちのイメージをより良いものへと変換しています。
グロウルも操る新シンガーのローラ・グルデモンドの持って行き方が評価を分けるでしょう、多彩な表現力を持ち合わせる彼女の存在により、メロディアスな曲は徹底的にもやれると言う側面を持つことで得られた可能性もあるだろうが、ある意味、このヘヴィネスサウンドに対しては線の細さは否めないでしょう。ライブではどうヴォーカルパートを重ねて処理するのか?そういう意味では人間力を第一に考えるプレイヤー出身には厳しいと映るでしょうね。
正攻法で迫るからダイハードなバンドの顔があるからこそ感じる不満なだけで、一般的には無問題なパフォーマンスです。
このバンドが持つヘヴィメタルに対する信念と裏切らない実直な姿勢、そこに心打たれ応援しているマニアには間違いないしの名盤の誕生、今まで以上にドラマ性を感じるしメリハリが効いている、全てがビルドアップされた今作は勝負に打ち勝ったと言えよう。


人間椅子 - 苦楽 ★★★ (2021-08-06 16:32:16)

商業ベースに乗り快進撃を続けるジャパニーズロックの最高峰に位置する人間椅子の最新作。彼等の勢いは国内に留まらず海外でライブを行うのだから、SNSを活用した展開とマネージメントの勝ちでしょう。
無情スキャットなど英訳されてバンバン動画サイトなどにUPされていますからね。そんな世相も影響しているのか今作は今まで以上に焦点が絞れている。和島のポップ趣味や複雑な展開のプログレ的アプローチ、仲間内で楽しんでいるサブカル臭等などを排除、勢いのある楽曲を中心に古典的なロックに根差したハードサウンドを、これでもかとストレートに展開、だからと言って表面的なダイナミズムで誤魔化す訳ではない、彼等らしい奥行きのある展開は十分に感じられ、方向性は絞られたのにバラエティ豊かに感じさせるのは熟練されたミュージシャンによる、表現力の幅が広がったという事だろう。

シンプルかつハードに鳴らしているだけなのに、懐が深くなったなぁと感じさせる成熟された人間椅子ワールド。自らの血となり肉となった先人達のアイデアも上手く昇華しながら、オリジナリティを見事に確立している。初期のスタイルでは手に入らなかった領域に手が届いたのは、自然体の深化と言えるだろう。ここに無理や無駄はない。それにしても、前作よりもストレートに打ち出すとは夢にも思いませんでしたね。

個人的にはドロドロ系も好きなので物足りなさはあるのだが、ギラギラと輝いているのよ、もう爆発的なんです、ダイナミズム溢れるリズムとヘヴィなリフワーク、暴れるだけじゃないワビサビのあるロックサウンドは血を滾らせるのよ。衝動的でありながらも、計算されたベテランの大人げない手腕。ここにきて更なる進化を遂げましたね。古典を用いて令和3年のシーンを牽引するような勢いに満ち溢れた作風を世に送り出しました。

彼等がスゴイのはテクノロジーの恩恵を、この時代でありながらも大きく受けていない。あえてなんだろうが古い機材や手法を大切にしている。でも現代の恩恵は無視していない。そのバランス感覚が人間力の強さを増長させている。
あえて対極にある作風はオジーの最新作と比較したい。あれは、ドラムもベースも音を貰っただけで作り上げたと思うくらいテクノロジーの権化のような音作りであった。ギターは流石に弾いているが、オジーの唄も含めテクノロジーの恩恵を受けまくり、全く人間らしさを感じない作風であった。
ある意味、全然ロックじゃないアルバムでしたが、こちらは、2021年とは思えない作りに終始していた。どうしてもプレイヤー出身なので、あそこまで嘘くさいものは受け付けない。だから、今でもしっかりと演奏しているバンドは高く評価してあげたいと思います。

これが世界的に売れて海外で活躍できるといいなぁ。好き嫌いは抜きで海外で頑張るハード系のアーティストは応援したい、BABYMETALとかガンガン行って欲しいもんねぇ。


MANOWAR - The Final Battle ★★ (2021-08-05 12:06:23)

マノウォーと言えば時代を超越するメタル狂戦士、首をはねるしかない倒す手段のない懐かしのSF剣劇『ハイランダー』や、とうとうというかやはり完結しなかった漫画『ベルセルク』なんて孤高の世界観を世に伝える作品を思い出します。

ヘヴィメタルの世界と真摯に対峙するジョーイ・ディマイオ閣下を筆頭にムキムキマッチョな男たちが脈々と連なりやっているサウンドはシンプル極まりないもの、なんとなく強面で破壊力満点の音楽性をイメージする初心者も多いだろうが、彼等は驚くほどシンプルでありキャッチーなメロディを用意してくれる初心者にも優しいバンドです。気は優しくて力持ちなドカベンスタイルとも言えるのですが、このEPには、その要素が見事に詰まっています。無駄に走り出すことのない豪快なサウンドはドラマ性に彩られ、どれもが濃密な世界観を抽出、キャラクターの濃さと音楽性の密度に寝苦しい夜を味わいそうになります。
いいところも悪いところも含め、これがマノウォー、そしてヘヴィメタルはド派手に走るだけではないという事を知らしめていますね。個人的には、もう少し勢いを感じたかったので消化不良を起こしていますが、そんなこと言ったら閣下に首をはねられますね。わしゃ歌モノも愛して止まないベベリットの誘惑に負けた下賤な男でさぁ。お許しくだされぇ。


THE SCREAMING JETS - All for One ★★★ (2021-08-05 11:35:55)

1991年にオーストラリアでリリースされたデビュー作。そういう背景もあるのか中身は豪快なノリのロックサウンドが満載、AC/DCだし、個人的にはThe Angelsを思い出すサウンドだった。弾けだすタテノリのグルーブ、そしてキャッチーなロックの中に独特の悪っぽさを混ぜつつも健康的なスタイルを取っており、そこに古典的なHM/HRのエッセンスを炊き込み、ふっくら出汁の利いた上手い飯が出来上がるわけである。
このスタイルは中々、日本ではウケないのだが、とにかくノリが良くカラッとしている、日本酒よりはバドワイザーだし、麦茶よりはコーラだろうなぁ、ちなみにコストコ派の私はペプシだ。小細工無用の豪快なロックの中に小技を効かせ巧みの機能させた技術はデビューフルアルバムとは思えない完成度を誇り、聴き手の知的好奇心をくすぐる、この手のサウンドは青空の下、大音量で聴きたいものである。
ベタ中のベタをど真ん中でかき鳴らす姿勢が何とも頼もしく気が付けばリピート再生をさせる魔力のあるサウンド。歌い手も表現力があり、ブルージーな⑤など情感たっぷりに聴かせてくれますよ。


AXEL RUDI PELL - Diamonds Unlocked II ★★★ (2021-08-03 14:04:42)

様式美メタルの伝道師、最後のジェダイと呼んでも大げさではないマスターアクセルが率いるバンドの最新作はカヴァーアルバムでした。今回もHM/HR系に全く執着しないアクセルが好きなロックをアクセルワールドでやり切っている。
シンガーはお馴染みのジョニー・ジョエリ、相変わらず何を唄っても暑苦しく仕上げるが、アレンジが原曲を忘れ去れるほどアクセル様式美メタルに変換されており、どれもが単なるカラオケ大会で終わっていない。
相変わらずのアクセル節に苦笑いも出るが、この手のアレンジとスタイルを伝統芸能として楽しめるかがポイント。やはり部外者厳禁な世界観はある。けして小難しいことはやっていないのに、アクセル流儀の癖の強さが出ているが好悪を分けるだろう。

01.
02. Sammy Hagar cover
03. Rainbow
04. Paul Anka
05. Tony Carey
06. Geordie
07. Chris Norman
08. The Subways
09. The Rolling Stones
10. Screamin' Jay Hawkins
11. Abba

個人的にはカヴァーアーティストの多彩さを大いに楽しみました。原曲を知らないものもありますが、トニー・カレイとかめちゃくちゃ懐かしいですね。
結局、アクセルのメロセンスに共感するんですよね。泣かせの哀愁が好きなんでしょうね。


ATHEIST - Piece of Time ★★★ (2021-08-03 13:49:13)

かつては R.A.V.A.G.E.という名前で活動していたフロリダのバンド。当時のフロリダと言えばスラッシュメタルをイメージさせますが、このバンドはまさにフロリダ産と呼ぶに相応しいアグレッションを極めたスラッシュサウンドを披露、そのテクニカルなプレイから生み出されるスリリングな展開に興奮必死、アドレナリン放出を抑えきれないのですが、緩急をつけ複雑なビートを叩くドラムの手数足数の多さ、ベースは弾力のあるグルーブをゴリゴリと弾き倒し音圧を加える、そこに緩急をつけたツインリードが絡み急転直下のバンドサウンドを繰り広げる、背伸びしすぎてまとまりがなくなりそうになるテクニカルサウンドが多いのだが、このバンドを方向性をしっかりと見定め一点に集中で放出、その計り知れないエネルギーは聴き手を圧倒するでしょう。
今となっては古典的な場面は少なくないのだが、この手のスタイルは現代のメタルシーンにも脈々と連なっており、スラッシュサウンド特有の先を読ませないスリルに興奮を覚えるマニアなら満足いくでしょうね。
古さを感じさせない鮮烈なアイデア、無名かもしれませんが名盤と呼ぶに相応しい実力を兼ね備えています。
当時、商業誌からは70点台のイマイチな評価をウケました。特にヒステリックに喚きたてるシンガーがアカンとのことですが、後年グロウル系を絶賛する時代が来るだけに、一度、どこかでごめんなさいと言うべきだろう。
今の若い人が聴けば無問題のデス系ヴォイス、有機的な絡みの中で感じさせる冷徹な歌い回しがクールな質感を生み出しています。


OSSIAN - A Reményhozó ★★★ (2021-07-30 16:01:35)

80年代の中頃から活動を続ける(グランジブーム時の90年代に一度解散するも90年代の終わりに復活)ハンガリーを代表する正統派HM/HRバンドのフルアルバム。
前作同様、非常に垢抜けた作風になりました。完全に爽快感のある陽性サウンドですが、そこに一陣の風の如くハンガリアンな哀愁のメロディが吹き込みバンドサウンドに楔を打ち込みます。楽曲もどれもがコンパクト、ヒットポテンシャルの高い楽曲が揃っています。
こうなるとバンドの顔でありハンガリアンメタル界の重鎮であるシンガーのエンドレ・パクシのオッサン声が微妙な感じになるのだが、彼でしか寄り添えないメロディラインがあり、やはり個性と言う点ではエンドレなくしてOSSIANは語れずという答えに結審しますね。
とにかくバンドはワールドワイドなスタイルに移行しています、洗練された曲調の中に組み込まれるフォーキーなメロディもハンガリーな空気を纏い新鮮な印象を与えてくれます。コンパクトな楽曲も小難しさを排除したことで親しみやすさが倍増、熟練のメンバーが織りなすサウンドはあくまでもキャッチー、その熟成されたメロディラインの鮮度は高いのが今作の視聴感の良さに繋がっていますね。サブスクで音楽を楽しまれる正統派マニアなら是非ともトライして欲しいバンドです。沢山、作品がありますので、どれから手を出せばですが、お金かかんないんで問題ないでしょう。


Sweet Vein - Fourth Dimention's Door - Don't Roose Your Cool ★★★ (2021-07-29 20:34:40)

ジャパニーズロックな空気が丁度いい塩梅です
これ以上でも少なくてもダメなんですよね
センちゃんの唄もイキイキしていますよ


METAL CHURCH - The Human Factor ★★★ (2021-07-29 20:25:05)

90年代に入りシーンも変革の時を迎えるのですが、このバンドも方向性の決断を迫られる。今となってはバンドの顔であるカート・ヴァンダフーフも完全に裏方に回りバンドをサポート、ダミアン浜田みたいになっているが、皆が一丸となりバンドは次の一手に出る。重厚でダークな質感のカルトメタルサウンドを捨て、いい意味でスタンダードなメタルをやるようになった、カチッとまとまった欧州テイストとは違うストリートなひりつく感性を磨き上げ新機軸を打ち出すことに成功した。とくにシンガーのマイク・ハウの成長は著しく、前作で感じた唄わされている感を打ち消し、この新たなるバンドサウンドの顔となり大役をこなした。
ある意味バンドの個性は無くなった。ヘヴィメタルと言う名の大衆性を完備することで茨の道となる時代に先陣を切った形となった。
しかし個性と言うのは難しい、無ければダメだが強すぎてもイケない、長い人生の中で一枚、二枚はあるスタイルだと思う。そういう意味では今作は大正解と言えるでしょう。
今回時系列を追って久しぶりに聴いたのですが、驚くほど今作は有機的な絡みが多いです。リズムセクションも今までになくグルーヴィー、マイクの唄も柔軟さを生かしエモーショナルなサウンドをより明確に際立たせている。このリズム隊と唄も、今作からマッチしたという事でもあります。
何を求めるかで評価は大きく分かれるでしょう、初期のスタイルを懐かしむマニアにはイマイチに感じる場面もあるでしょうが、時流に乗り間口を広げた今作こそ一番と押すマニアもいるだけに、今作の批評は一筋ならではいかないのが面白い。それだけ拘りのあるマニアを持つバンドでもありますね。
個人的には、最初は戸惑いましたが、今となっては大好きな作風です。むしろ大好物なんですが、でもバンド名に拘ると素直になれないんですよね。
このメジャー感のあるヘヴィメタルサウンドを前に贅沢な悩みを吐露しますよ。


METAL CHURCH - Blessing in Disguise ★★★ (2021-07-28 16:58:21)

カート・ヴァンダーフーフがバンドから離れ、シンガーも交代と言うショッキングなニュースが飛び込む。熱量の高いハイエナジーサウンドで魅了した1st、整合感を増した2ndと順当な成長を見せていただけに主役と思われた二人の交代は異常事態発生の何物でもないのだが、ギターのカートは曲作りに関与、そのおかげで失速することなくバンドは次のステップへと向かった。いい意味での王道スタイルへの接近、まるでJP風味とも言えるゴリっとしたヘヴィネスサウンドは貫禄すら漂い新シンガーのマイクの歌い回しも中音域を生かしたロブ風味にも似た声をだせたりと、バンドサウンドの本格派志向に箔をつけている。
屈強なパワーメタルサウンドを引っ提げ、プチモデルチェンジも無難にこなした今作、整合感とダイナミズムの増量、折り目正しい正統派スタイルの中で曲調に表情をつけフラストレーションを吐き出してる。実にうまくやりこなしている。


TNT - Realized Fantasies - Mother Warned Me ★★★ (2021-07-27 21:17:56)

エブリワンスターって聴こえてきそうな雰囲気もありますね
上手い事やっていますよ
サビメロも強烈
コーラスに参加したくなります
男前に変えたんですよね
北欧とアメリカンマインドの融合
良くできましたよ


TNT - Realized Fantasies - Hard to Say Goodbye ★★★ (2021-07-27 21:16:04)

涼やかなメロディラインとバッキングサウンド
サビメロも美しい
ハイトーンが嫌味なく生えますね
いい曲です


TNT - Realized Fantasies - Downhill Racer ★★★ (2021-07-27 21:13:54)

いい意味でコマーシャル性を変換しています
この透明感溢れるメロディはバンドの専売特許
歌メロもらしいねぇ
プチモデルチェンジ大成功と言ったところだろう


TNT - Realized Fantasies ★★★ (2021-07-27 21:11:48)

ガンズの成功よりシーンの潮目を迎えたヘアメタル勢、そういうコマーシャル性を際立たせたサウンドが時代遅れになる中で、苦戦を強いられたバンドは、我らがLOUDNESS、STRYPERそしてTNTの三バンドによる、トリプルヘッドライナーツアーに出るも相次ぐキャンセルで予定の半分を消化できず、次の一手を模索する。
東国原英夫風にどげんかせんといかんと、関係者も叫んだ中でバンドが進んだ道が今作になる。透明感溢れる天使が舞い降りるクリスタルサウンドを捨て、よりソリッドで生々しいワイルドさを魅せてきた新生スタイル。感触はかなり変わっているが、根幹となるスタイルは健在。相変わらず豪華なコーラスワークも聴こえるし、北欧マインド全開のメロディもある、ロニー・ル・テクロのギターもモダンさも感じさせる独創性溢れるプレイで魅了と聴きどころは多い。
本来あるアメリカ人シンガーを迎えたことで起きる化学反応、今作には、そういった個性の確立が前2作とは違う形で成立させたアルバムだと思う。
①から違いを感じるが、②の折衷案には舌を巻く。個人的はこれくらいハードさがある方が好みではあるが、ダメだこりゃとバンドを見放した人が続出したと言うのは理解できる。でも、パッと聴いた印象はアメリカンです。キーボードを減らしたことが余計にそう感じさせるのだが、基本的なフレージングやメロディセンスは、些かも曇ってはおらず北欧マインド全開である。まぁ気になる女子が、変なパーマ当ててきたみたいな違和感に襲われる瞬間もあるが、このバンドのメロディの作りに惚れているマニアならばイケるでしょう。
時代に迎合しただけではない、らしさを感じさせたのが最大のポイント。


TNT - Intuition ★★★ (2021-07-27 20:56:31)

前作の成功を受けて、更なる洗練度とコマーシャル性を高めてきた意欲作。トニー・ハーネルのハイトーンを武器に透き通るような透明度を誇るクリスタルサウンドを展開、時折、個性を剥き出しにするテクロのギターも、前作以上に出番は少ないがライブでは暴れるんだろうなぁなんて想像しながら、寂しさをイマジネーションで埋め合わせています。

とにかく振り切っています。清々しい程にやり切っています。そのやり切りぶりに少々、退屈な気分を味わうのですが、HM/HRの常識を覆すようなアイデアと斬新な切り口で、北欧風味満点のコマーシャルロックをやっている。ミント感たっぷりのメロディを際立たせるコーラスワークも大げさだが、機能させているのだからスゴイ。

個人的にはロックなエッジが足らん、スリルも薄まったと不満もあるのだが、それを飲み込ませた洗練度に舌を巻きますね。彼等の代表作は間違いなく今作と前作でしょう。そこに異論を挟む余地はないのですが、一度くらいギター多めの北欧マインド全開のサウンドも聴いてみたかった。売れるって難しいよ。売れ方次第では人生変わるもんね。


TNT - Tell No Tales ★★★ (2021-07-27 20:46:28)

あんりまぁ、わしゃコメントしてると思ったぞ?無くなったんかいなぁ?ん~老いは怖いぞ。

前作から一転、トニー・ハーネルの参加も板についたのか、明らかに垢抜けました。前作にあったローカルヒーロー然とした地方の情報番組でしか見かけないタレント感から一気に突き抜けています。
華麗なコーラスワークを重ねた豪華な作り込み、北欧らしい透明感溢れるメロディに、このハイトーンは良く似合う。そして主役の座は、トリッキーなフレーズを難なく弾きこなすロニー・ル・テクロのギターと、両者がバランスよく並び立つことで成し得たマジック、その魔力は絶大な威力を誇りシーンを席巻、本国でもスマッシュヒットをかっ飛ばしました。とにかくコンパクトに纏めています。もう少しギターも欲しいと思うのですが、ラジオ向けの曲を並べて売ることへと完全に舵を切りました。そして、それがマイナス働くことなく洗練度を増しただけだと思わせる説得力が今作最大の聴きどころでしょう。ギリギリ恥ずかしいコマーシャル性なのだが、それがアメリカンもどきではないTNTサウンドを確立したことになる。ある意味、わざとらしいのである。
このバンド、何より人気を高めたのはヒットポテンシャルの高い曲を揃えただけではない、プレイヤー志向からも支持をされた、とりわけロニーのギターは耳を惹く、楽器をやらない人にはなんのこっちゃだろうが、彼のピッキングは強烈な個性を放っていた。小インストで聴ける目の覚めるようなフラッシーなプレイとクラシカルテイスト、凡百のギタリストでは弾けない独創性がある、リズムの刻みも面白い。そこがある意味、一番の見せ場のである。コマーシャル性の下に隠れたアーティストとしての刃、今聴いても十分通用する要素があるのは、ロニーの存在にもよる。


SEBASTIAN BACH - Kicking & Screaming ★★ (2021-07-21 16:10:27)

サブスク生活の楽しみはマイナーなバンドの発掘と言うよりは、知ってはいたが手を出してこなかったメジャー流通の作品に手を出すことの方が多いですね。イタリアの名門と呼んでも差し支えのないFrontiers Recordsから出ていたセバスチャン・バックのソロアルバム。レーベルお得意のメロディアス路線と言うよりは、いかにも2010年代のアメリカンサウンドを基調に、SKID ROW時代を思い起こさせるような作風になっている。
参加メンバーやプロデューサーにもよるのだろうが、思いのほかデジタル加工なサウンドになっており、オジー・オズボーンにも通ずるような若々しいスタイルと古典を散りばめているが、こうなると主役である彼の歌声の衰えが気になる。高いところも出ていないし、中低音域も艶が足りないが、元々こんなもんだという話もあるので生々しい仕上がりになったと言えるのだが、バックの作り物サウンドが少々気になるだけに、両者の特性が噛み合っていないと思える。
若々しいリードギターは、グッとくる場面もあるのだが、個人的には今風なスタイルが苦手な為にイマイチ乗り切れなかった。SKID ROWの3枚目が売れたら、続編はこんな感じだったろうと思える音楽性ではある。それだけに、彼のキャリアを追ってきたファンにとっては興味をくすぐられる内容だろう。


Marta Gabriel - Metal Queens - Reencarnación ★★★ (2021-07-20 12:59:49)

本家のパワフルさに負けていません
そりゃあのメンバーのヴィジュアルが放つインパクトには勝てませんよ
でも本家をしのぐようなパワーを内包した好カヴァー
力技で押し切る電車道パワーメタルサウンド
思わず笑みがこぼれます
ありがとうマルタ・ガブリエル‼


Marta Gabriel - Metal Queens - Goin Wild ★★★ (2021-07-20 12:54:48)

オリジナルよりもイントロのギターが泣いていますかね
自ら命を絶ったWendy .O. Williams
時代が彼女の苦しめたのかな?今ならもっとやれたのにね

そんな在りし日のウェンディの姿を重ね合わせ
本家よりも歌い込めるマルタのパフォーマンス力に舌を巻きますね
世代を超えたリベンジマッチ
痛快ですよ
本当にメタルを愛しているのですね
選曲が良すぎるのよ
ドンピシャでハマるのよ
エエ女やで


Marta Gabriel - Metal Queens - Count Your Blessings ★★★ (2021-07-20 12:50:13)

今作では一番マニアックな存在だと思うMALTEZE
しかもPVまで作るんだから信じられません
気合いの入ったマルタの歌声とカッコよさに脱帽
これぞメタルアンセムですよね

ヴィジュアル重視のジャパニーズハードシーン
学ぶものがありませんかね


Marta Gabriel - Metal Queens - Max Overlord ★★★ (2021-07-20 12:42:23)

ベルギーのスピードメタルバンドACIDの代表曲で幕開け
本家よりも上手くミックスもドライでタイトに仕上げた為に若干の違和感はある
個人的に愛して止まないバンド故のチョイとした問題だが
今回のカヴァーアルバムの幕開けに相応しいスピードナンバーの登場に熱くなります
やっぱいいなぁ
こういう曲は大好物です


LUCIFER'S FRIEND - Black Moon ★★★ (2021-07-18 07:07:33)

日本ではイマイチ、認知度を高められなかった稀代の名シンガー、ジョン・ロートン。パワフルかつ澄み切った高音域を武器に情感を込め歌い上げる姿は唯一無二の魅力を持っており、個性は薄めの声質だが、これほどのパフォーマンス力を持つシンガーを見つける事は出来ず、個人的は愛して止まないヴォーカルでした。ブルージーなロックを唄う姿も激ハマりなロートン、今作でも多種多様な音楽性を全方向から受け止め最高のアイデアで歌い切っています。
70を超えたおじいちゃんとは思えない艶やかで伸びのある歌声、高貴でインテリジェンスな風合いも出せる彼のパフォーマンスを主軸にバンドサウンドを作り上げた演者のアイデアも素晴らしく、古典的なスタイルの中に今を取り込み新風を吹き込んでいる。
晩節を汚しまくるカヴァーディルとは違い、等身大の魅力を反映したセンスと聴かせ方の上手さに舌を巻きますね。昔の名前を引っ張り出すだけではない現役感、今が全盛期を思わせるクオリティの高さに改めて魅了されましたね。
ありがとうジョン・ロートンである。


JOHN LAWTON - Heartbeat ★★ (2021-07-18 06:50:05)

あれ?過去にコメントした記憶があるなぁ?

HEEPを去った後にリリースされたソロアルバム。とにかく明るくポップな作風となっており、ジョンのパワーヴォイスとの相性は微妙、ある意味、力技で全てをジョン・ロートンカラーに染め上げている。
個人的には少々、曲が弱いと感じるために生じるストレスなのだが、歌モノサウンドが好みの方には問題は生じないでしょう。軽めのバッキングが口にあわん。②みたいなプログレタッチもなんか中途半端に感じる。
というか、歴史に残るダサいジャケットが聴く気力を削いでいるのが最大のポイント。赤影参上な奇妙なグラサンとスーツ姿(靴が糞ダサい)そしてギターを抱えた奇妙なポージング、チリ毛も薄らハゲ感を倍増と、このジャケで売れるわけがないだろうと断言したくなるような珍妙な出来栄えにガッカリです。2000年の再発盤では、差し替えたのですが、最初のあれは頂けないなぁ。
レゲエ調の④くらいで、いつも挫けそうになりますが、自分好みの曲を選び楽しんでいます。明るくポップなソフトロックを唄うジョン・ロートンの器用さ、唄の上手さと存在感はピカ一であり素晴らしいのだが、HEEP脱退後の一発目が、軽やかなポップロックだったのはチョイと残念に感じます。あのダサジャケと音楽性が妙に合致していると感じたのも拍車を掛けているのもあるのですがね。


LOSTBOYS - Lost and Found ★★★ (2021-07-18 06:29:06)

80年代ODINを率いりクラブシーンを駆け回った苦労人バンドのシンガー、ランディOロバーグ。L.Aムーブメントを牽引するバンドとして目されていたが、結局アメリカではメジャーレーベルとの契約に漕ぎつけず、日本のビクターと契約を結びアルバムをリリースしたが、鳴かず飛ばずに終わった。
当時を知るものの情報では、アメリカのクラブシーンを精力的に回りブイブイと言わせてたらしいが、明るく成り切れない陰気な音楽性と、ヘタウマシンガーの存在がマッチングしなかったという事なのだろう。いずれにしろ。LONDON同様、行き遅れたLA勢を象徴するようなバンドだった。
その不遇のバンドを牽引する看板シンガーのランディが、大手アトランティックと契約、盟友ジェフ・ダンカンをギターに迎え、ようやくシーンの中心に躍り出るチャンスを掴む事となった。
音楽性は、退廃的なムードと明るいL.A風味も打ち出しながら、70年代的なテイストも放り込みガンズ登場後のアメリカのロックシーンを意識した作風を披露。ランディの雰囲気重視の歌声も多彩な顔を見せ頑張っている。
正直、出来過ぎ感が漂い、こんなに唄えたっけ?とアクセル・ローズみたいに多彩な声色で唄ってみたいなオーダーを受けたような印象を受けイマイチのめり込めなかった。ジェフのギターも素晴らしいと思う場面と、似合い合っていない場面がアルバムの中に同時にあり、なんとなく寄せに行き過ぎた感は強い。とは言え、彼等の苦労を思うと文句は言えず、時代に翻弄され行きついたスタイルをして受け止め、華やかさの裏にある苦悩。ポール牧師匠が生前に残した『ドーランの下に涙』なる言葉を思い出してしまった。
メタルバブル弾ける80年代後期からリアルロックが求められた90年代への過渡期に現れた両面をフォローしたバンドサウンドは、その筋のマニアなら大いに支持を受けそうです。名盤だと声高に言うほど好きなジャンルではないが、あの時代に思いを馳せるマニアには押さえて欲しい一品です。


Marta Gabriel - Metal Queens ★★★ (2021-07-15 17:18:59)

火薬先輩お疲れ様です。
ワタクシもマルタ・ガブリエルのソロアルバムに、マルテーゼのカヴァーが収録されているという情報を知るまでは、すっかり忘れていました。彼女のセンスにうねりますね。
ギターのSammy Fujimakiこと藤巻正己はリットーミュージック主催のギターコンテストで優勝。その後、渡米した若きサムライギタリスト。マルテーゼの加入秘話やその後のValhalla結成などの詳細は分かりませんが、現在は山梨の韮崎市でギター教室を開いているようです。
ワタクシの状況では、まだ今作を視聴できる環境にないので、レビューはまだできませんが、後ほど続きたいと思います。それでは失礼いたします。


QUARTZ - Against All Odds ★★★ (2021-07-12 21:39:45)

ワタクシにとっては、このバンドの初体験は今作でした。この音を聴いた後に1st、2ndを聴いた時は方向性の違いに戸惑いましたが、実は今作もサバスティカルな要素が完全に抜けたわけではなく②などを聴けばイアン・ギラン時代を思い出させたりと、サバスの弟分的なニュアンスが消えたわけではないのだが、方向性の変遷を受け止められないと厳しいだろう。①のインパクトが大きいので覚悟は必要だが、個人的にはベタなメロディアススタイルを非難する耳を持っておらず、正統性の強いシリアスなバンドサウンドを従え幅広い音楽性を追求した作風として大いに支持できるアルバムに仕上がったと思っている。
個人的にはSFなジャケットが損していると思っていますね、絶対に伝統的な英国サウンドを継承するバンドとは思えないもの。大味に聴かせない小技の効いて展開、メロディを蔑ろにしないアレンジ、ヴォーカルも変わり意識改革を断行、プロデューサーには、バイロンバンドにもいて、消滅寸前のTHIN LIZZYのギタリストでもあったロビン・ジョージが担当。そういう人選も方向性の転換に起因しているでしょうね。
聴き進め事に違和感はなくなるし、バンドの本質は英国スタイルにある。先入観を捨てて再考する価値のあるアルバムだと思いますよ。なんだかんだでサバスの弟分である場面は少なくないのです。むしろ前作よりもサバスティカルなイメージが強まっているとさえ思っている。こうなると①が損しているなぁ。
まぁ、このバンド初体験が今作だと言うアドバンテージがあるから評価も上がっているのかもしれまが、オジサンになった今の方が沁みる作風なんですよねぇ。


HARDLINE - Hardline ★★★ (2021-07-12 21:18:53)

こちらのハードラインはアメリカのバンドではなくノルウェーのバンドになります。リリースは1984年、記念すべき1stになるのですが、ヨーロッパの成功により出来上がったアメリカンナイズドサウンドではない、武骨なNWOBHMスタイルを継承する元祖北欧メタルを披露。時折オジーを思い出させるヴォーカルも、この手のイモ臭いサウンドにはマッチ、荒々しいムードのNWOBHMナンバーもあるが、むさ苦しさの中にひんやりと流れるメロディに北欧を感じさせるミドルナンバーもバンドの顔となり機能、妙に生々しい演奏と歌の効果もあり、緩さの中にワイルドな側面を際立たせている。
走らないとメタルはダメだという趣向の方には少々地味だろう、しかし、武骨なNWOBHMマインド漂う、あの北欧スタイルに懐かしさを覚えるマニアには興味をそそられるでしょうね。
どんよりとした煮え切らないメロディ、懐かしいですよ。不愛想なんですよ、でもメタルなスピリットがビンビンに響く垢抜けないアイデアがたまらんのです。未熟な部分を攻めるよりも、メタル愛溢れる情熱に絆されます。


LUCIFER'S FRIEND - Black Moon - Call the Captain ★★★ (2021-07-09 16:38:12)

現役感バリバリのハードチューン
艶やかでハリのある歌声にウットリします
バックのプレイもクールなのにパッショネイト溢れまくりです
キレてるねぇ熱いねぇ
ロックしてますなぁ
終わらないで永遠に続いて欲しいと思う名曲です


LUCIFER'S FRIEND - Too Late To Hate ★★★ (2021-07-09 16:33:39)

ユーライアヒープ脱退後、大きなキャリアを築かなかったジョン・ロートン。並みのシンガーなら分かるが稀代の歌い手を思われるジョンが、なぜ表舞台に拘らなかった不思議である。そのキャリア形成の為、すっかりあの人は今、的な認知度になってしまったが彼の歌声に衰えなど一切なく、その力強い美声は円熟味を増していました。

久しぶりの表舞台の作品と言える今作、還暦を過ぎたとは思えないジョンの伸びやかで艶のある歌声、あらゆるタイプの歌いこなせる器用さ、そして全てを自分のカラーに変える存在感、癖の無さがインパクトに残りづらいとの声もあったらしいが、この表現力こそ最大の魅力。幅広いレンジをフォローできる魅惑のパワーヴォイスで全てをジョン一色に染め上げています。

バックを支える演者もジョンの唄を頂点に形成されているが、そこは手練手管の寝業師と言わんばかりにバラエティ豊かな楽曲を用意。無理無駄のないコンパクトなアレンジではあるが、そこかしこにキャリアに裏打ちされた味わいのあるプレイとアレンジで魅了。懐かしの再結成なんて話題性など微塵も必要としない現役感が漂っています。

軽やかなオープニングこそあれだが、②からはジョンの歌声もエンジン全開。メロウな③で聴けるエモーショナルヴォイスに心酔と早くもクライマックスを迎えたと言いたくなるのですが、そこからが更に凄い、いぶし銀のグルーブ感に酔える④、ノリノリの⑤と続きテンションも爆上げ、⑥が登場した時には、松坂大輔ばりに自信から確信に変わりましたと言わんばかりの名作フラグも発動と、硬軟交えた古典ロックの旨味を携え完膚なきまでに聴き手を叩きのめしていきます。今が全盛期と言わしめるフレッシュ感も頼もしい限りと言えますね。

老いて益々盛んなるべし、ジョン・ロートンの訃報は残念極まりないものである。また一人巨星を失った。
この声の変わりはない。ロニー・ジェイムス・ディオがそうであるように、ジョンもまた不世出の天才であったR.I.P。


QUARTZ - Quartz ★★★ (2021-07-06 14:36:23)

悪名高きJETレコードと契約、そしてデビュー作を作り上げるのですが、その際にバンド名をBandy Legsから改名。サバスのアイオミが自らプロデュースを買って出たのだから英国ロックファンにとっては実に興味をくすぐるバンドでしょうね。キーボードにジェフ・ニコルズがいると言うのも今となってはポイント高しです。
アイオミがいるのだから暗黒系を期待するのでしょうが、このバンドは、そことはポイントをずらし豊かな音楽性をバックボーンにしつつも、暗く湿った英国テイストを全面に出し切り自分たちのカラーを投影、先人達のアイデアも嫌味なく打ち出し派手さや勢いでは誤魔化せない奥行きのある世界観を演出している。

ポップなエッセンスも出ているが、どこか混沌とした空気が漂い、ギター、ドラム、ベース、キーボードとそれぞれが持ち味を発揮し絶妙な絡みを見せる事で自分たちの音を構築。影響を受けたであろうアーティストのアイデアも上手くスベリこましている点も秀逸。陰気な英国ロックの血脈を守るべく自己主張するバンドサウンドは、今の時代逆に新鮮に映るでしょうね。プロデュースを買って出たトニー・アイオミを鼻高々だろうし、ミキシングに名を連ねるロビン・ブラック、クリス・タンガリーディスも高い意識をもって取り込んだと言えよう。

サイケでジャズでプログレッシブなアイデアをハードテイストで塗り固めたバラエティ豊かな音楽性、1stとしては完成度の高さも相まって実に味わい深いものとなっている。全ては表現する術を知っている演者の腕によるもの、相反するアイデアを包括したサウンドは時代を超越して支持されるでしょう。

フレッシュ感よりも円熟味、哀愁と濁りにメリハリを付け冷徹に響く音の中で有機的なプレイが効果的に機能、ハードでヘヴィな音像の中に息遣いを感じさせている。ブルース系のシャッフルビートからジャジーなグルーブまで生み出すリズムプレイ、サバスティカルとは言わないがアイオミの影響も感じさせる悲哀、ギターは見事に表情をつけ、キーボードはイマジネーションを増幅させる。エモーションを込めた素朴な声も、多彩な音楽性を秘めたバンドサウンドにピッタリだったと言えよう。聴けば聴くほど染み入る70年代ロックの旨味、アートロックにも通ずる奥深さに改めて刺激を受けますね。


Agony Bag - Feelmazumba ★★ (2021-07-05 17:07:15)

NWOBHM期にシングルをリリースした実績のあるグラムありパンクありメタルありのミクスチャー系バンドのフルアルバムなのだが、詳しいバイオはサッパリだし、調子こくとドエライ嘘を流布するので止めときます。
今作の成り立ちは分かりませんが、とにかくなんでもありのごった煮感が凄い。とくに③曲目などサバスとクィーンとキッスにより三つ巴のバトルロイヤルのような様相の曲も飛び出したりと懐が深い。
その反面、妙に明るいグラム系の曲もあるのだが、とにかく○○というジャンルに括るのが難しい音楽性である。また、アホっぽい空気を出しているが、楽曲はけしてノリで作られたものではなく緻密な作業を感じさせ、アホの振りが出来る賢い人たちだと言うのが伝わる。
シンガーもシアトリカルに歌いこなしも出来る器用さを生かしサックスからフルートまで担当するのだから面白い、バックを固める演者も幅広い音楽性をフォローする熟練揃いと、適切な紹介をされていたら広く認知されるようなアーティストだったのではないだろうか、人を喰ったようなサウンドもどこか憎めないし、聴き手の感性を試しているようで、その多様性のあるサウンドは知的好奇心をくすぐるものです。
個人的には主食にあるようなジャンルではないが、映画のサントラのような要素も盛り込みロックオペラ的なスタンスで楽しませてくれる一枚ではある。それと同時に何屋さんなのか伝えづらい音楽でもある。
摩訶不思議な世界観を覗いてみたマニアにはうってつけでしょうね。好みに合わせて飛ばしながら聴くのもありでしょう。


W.A.S.P. - WASP - Sleeping (in the Fire) ★★★ (2021-07-02 19:35:07)

これもベタですね
そしてブラッキー節炸裂でもある
この手のバラードは何タイプも量産しましたね
ド派手な見た目と野獣死すべしな歌詞をしたためたナンバーを作った為に
アホ扱いを受けたバンドだが
本当はシリアスなことを全うにやり切れるバンドだった
こういう曲も早い段階で自分のものにしている懐の深さに目を細めます
メロディが素直に心に染み入るバラード
ロックが好きな人ならイケるでしょう


GIUFFRIA - Giuffria - Call to the Heart ★★★ (2021-07-02 19:31:14)

80年代ですねぇ
煌びやかなMTVですよ
ベタ中のベタなパワーバラード
爽快感のあるメロディを暑苦しい声で唄う
真夏に鍋焼きうどんを喰う元祖我慢大会な画が浮かびます
轟二郎が体張っている姿が瞼に蘇るな
でも夏場になると聴きたくなりますよぉ


WHITESNAKE - Gold - The Last Note of Freedom (alternate mix) ★★★ (2021-07-02 19:27:29)

トム・クルーズ主演映画のサントラに収録されていました
こういう形で復活させたアイデアは悪くない
映画に使われただけに万人に受け入れられる要素のある曲ですね
ドラマティックだねぇ


BLUE CHEER - Vincebus Eruptum - Summertime Blues ★★★ (2021-07-02 19:19:08)

こんな狂暴になる
ライブヴァージョンはさらにエグイからね
ある意味彼等の持ち歌です
夏になるとヘヴィロテになる名曲
唸り上げるヘヴィグルーブ
ヤバい空気が充満しているぞ


KROKUS - Big Rocks - Summertime Blues ★★★ (2021-07-02 19:13:12)

オリジナルはエディ・コクランの曲
多くのミュージシャンが取り上げている超がつく有名なナンバー
どこかで聴いているでしょうね
一般的にはビーチ・ボーイズやベンチャーズ
あるいはT・レックスとかになるのでしょうが
やはりアメリカンヘヴィロックの始祖ブルーチアーヴァージョンが一番好きですね
ここではクロークスらしいAC/DC風のロックサウンドに仕上げています


GIRL - Sheer Greed - Hollywood Tease ★★★ (2021-07-02 19:06:58)

彼等のカタログでは唯一NWOBHMの括りに入れたも叱られない曲
シャープでソリッドな質感とグラマラスな雰囲気が猥雑なイメージを増殖
このバンドならではの嘘くささが上手く機能している
でもNWOBHM四天王は畑違いだろう


AIRBLANCA - Airblanca ★★ (2021-07-02 18:31:29)

LAZY解散後、影山はソロに、結局田中は井上とNEVERLANDを組むも、各々がLAZY時代の成功を掴むことは出来ずに低迷することになる。高崎と樋口の快進撃を、どう感じたかはLAZY再結成後に赤裸々に語る姿は尊いものでしたが、この3人、短命に終わったが90年に再度集まりバンド活動を開始、久しぶりにミッシェル、ファニー、ポッキーが揃うのですが、個人的には再結成LAZYの中途半端なヘヴィ路線よりも好感が持てる、ポップでアーティステックな感性を生かしたロックサウンドを奏でており、影山の歌声を中心としたリラックスしたムードはLAZYファンにも十分に訴求する魅力があり、NEVERLANDから来たファンにとっても好感が持てる作風になりました。
クリーンなトーンから映し出される素直なメロディ、染み渡る歌心溢れる影山のパフォーマンス、特には伸び伸びと演奏するバックのメンバーは腕もあり、聴かせ方が上手い。
多彩な音楽性をバックボーンに持つ腕利きのメンバーが揃うからこそ、成し得たであろう鋭く反応するイマジネーションくすぐるプレイ、アホでは出来ない知的なエッセンスが漂います。
とは言えハードテイストは皆無、時折ギターがワイルドになりますが、基本はそこではないフュージョン系のスタイルで迫っているのですが、ギター小僧がコピーしたくなるようなフレーズはある。
ジャズ、ロック、フュージョンと多彩な音楽を飲み込んだ大人のオシャレサウンド、丁々発止のロックバトルとはいかないが、あっち方面にも理解のあるマニアなら楽しめる要素も大でしょうね。やはり演奏が出来てのプロなんです。ちなみにLAZY時代に近いのは、今作には未収録にはなるのですが、『愛と剣のキャメロット』というアニメ関連の作品に楽曲を提供、興味のある方はそちらも探してみてください。

ちなみに、このバンドのギタリスト松尾洋一氏は、音楽学校の講師なども行っているのですが、ある意味、一般的に知られているのはアニソン関係の仕事で腕を鳴らした以外に、ホストで有名なRolandの父親としても知られています。あの源氏名、ギターアンプから来ているの?なんてが勝手に思いましたが、検索すればわかるのでしょうが止めときます。


ARMORED SAINT - Punching the Sky ★★★ (2021-07-02 02:44:28)

前作から5年のインターバルを経てリリースされたアルバム。オープニングからアイリッシュなメロディを顔を出すが、サウンドの方が古き良き古典メタルを土台としたサウンドを展開。彼等が培ってきた音楽性を、シンプルに打ち出してきたことに驚かされる。過度のオーバーダブを止め、飾らない音にはなっているが、実は細やかな配慮が随所にあり、バンドのもつ武骨なイメージに上手く溶け込ましている。
体育会系の女性から、ほんのりと漂う石鹸の匂いのような、ナチュラルな感性が今作の洗練度に繋がっているようだ。ガツーンとくるようなインパクト勝負な方には少々物足りないだろうが、堅実なハードさを所望するマニアにはたまらんでしょうね。大人が聴いても恥ずかしい思いをしない叙情性と開放感、ベテランの安定感にただただ関心するばかりです。

揺ぎ無きメタルスピリットはストリートな感性を磨き光り輝いている。バンド名からくるイメージは甲冑に身を包んだ、初期のイメージをいまだに強く抱かせる、あの世界観も素晴らしいが、再結成前から感じさせたバンドサウンドも甲乙つけがたい魅力があり、押しの強さが出過ぎるジョンもここでは器用に歌いこなし、柔軟に感じさせるサウンドにもグッと惹き寄せられます。
こういう定番は必要不可欠です、安心して聴いていられる一枚ですよ


ARMORED SAINT - Punching the Sky - Missile to Gun ★★★ (2021-07-02 02:28:34)

こちらもノスタルジックではあるが
安易な着想からくる古典主義ではない
現代を生きるベテランの一撃である
裏切らない安定感と威風堂々とした佇まい
昔の名前で出ていますではない現役感も嬉しい


ARMORED SAINT - Punching the Sky - Lone Wolf ★★★ (2021-07-02 02:26:16)

このバンドらしいクールさと有機的な響きが絡んでいます
熟成された大人のハードサウンド
それでありながらも古さに埋没しない姿勢
今の時代を生きていますね


J.R. Blackmore Group - Still Holding on ★★★ (2021-07-02 02:04:18)

リッチー・ブラックモアを父に持つ、ユルゲン・ブラックモアがマイケル・ボーマンとタッグを組み結成されたソロバンドの1st。黄色いスポーツカーが映るしょーもないアルバムジャケットで1990年にリリースされるのですが、マニアの間で話題になるも時期の悪さや、親父のアイデアを丸パクリする商魂、あるいはファンサービスのせいもあり、パッとしなかった印象が強い。しかし、個人的には大好物のサウンドであり、ジャーマン仕込みの硬質なHM/HRサウンドに溶け込んだ普遍的なメロディアスロックの旨味、それらが巧みに絡み合い楽曲を構築、ワイルドでハードなのにメロディアスと言う、叙情派サウンドのお手本のような充実度があり、時期とジャケが良ければもっと認知されていたと思う。
ミュージシャンの2世は大成しないのかぁなんて思ったりもするが、マイケルの熱を帯びた歌唱スタイルと、くどさを中和する豪華なコーラスワークも機能しながら実に丁寧で質の高いサウンドを築き上げている。
フックのあるメロディと売れそうなアイデアを提供した制作人には感謝申し上げます、なんですがユルゲンのギターがもっと個性や我儘に振舞ってくれるとクレイジーな魅力も出るのですが、少々小奇麗に纏まった感は否めない、このシャリシャリとした音色も懐かしいのだが、今の若い人には聴きなれないギターサウンドだから新鮮でしょうね。
メロディアスでハード、適度な攻撃性と疾走感、フックのあるメロディと弾けるポップセンス、でも甘くなりすぎずロックなテイストは失っていない。メロディ派の基本となるような面は全て補完しています、泣いて泣かせて泣かれて飲んでみたいなマイナー調のサウンドばかりではないのも秀逸、この大衆性も完備した洗練度と媚びを売らない姿勢には感服しますよ。いまこそメロディ派のマニアが再考する一枚でしょうね。でも流用に対する潔癖な方は止めた方が良いかもです。


DEF LEPPARD - Pyromania ★★★ (2021-06-28 17:38:53)

勝負作となる3枚目のアルバムは前作の流れを組むが恐ろしい程メジャー感を強めてきた。個人的にはやり過ぎな印象も拭えないが、ド頭からハードテイストを極上のポップセンスを用いり料理、その味付けは万人に受け入れられるものであり、全編に渡り親しみやすさの中にロックなスパイスを効かせている。ある意味、捨て曲なしの名盤となるのだが、実はリリース当時、批評家の評判は良くなく凡作と言うレッテルを貼られたと言うのだから驚きである。

セールス的に売れたから肩を持つのではなく、音楽として洗練されたものであり、コマーシャル性の中にロックバンドとしての牙を隠している質の高い一品だったのだが雑誌の影響は強く当時の日本では苦戦を強いられた。
今の若い人には信じられないだろうが、それほど、一雑誌の影響力が及ぼされるジャンルの音楽であり、日本人は恐ろしいくらい権威に弱い、自分の耳を信じることもなく一批評家の論理に流されるほど、意志がなかったのが80年代だったと断言しよう。そして次作のヒットにより、どれだけの人が手のひら返しをしたかは忘れられない出来事でしたね。
ワタクシ、個人もその姿を見て信用できる相手か否かを見定める事が出来たので違う意味で助かっていますけどね。まぁ、このバンドをNWOBHMの括りに入れるのも微妙だし、そもそもNWOBHM四天王なんてミュージックライフだけの話なので一般的な解釈ではない。ましてや世界では通用しない話でもある。

若さ溢れるエネルギッシュなプレイ、そして洗練された大衆性に塗された哀愁、基本はロックバンドであると言う尖った感性、それらが渾然一体となりバランスよく自己主張することで勝ち得た音楽性と立ち位置は、埋もれていたNWOBHM勢にも刺激となり、多くのクローンを生み出す事にもなった。


DEF LEPPARD - High 'n' Dry - Mirror, Mirror (Look Into My Eyes) ★★★ (2021-06-28 17:19:30)

初期ならではの味わい
どこかダークでミステリアスな雰囲気も漂います
そこにポップセンスも練り込み大衆性を補完
実にアーティステックな顔を覗かせている
後の売れ線スタイルからは想像も出来ないが
その片鱗も同時に伺える
このバンドが後続の英国勢に与えた影響は計り知れないのでね


DEF LEPPARD - High 'n' Dry - Another Hit and Run ★★★ (2021-06-28 17:16:50)

狙っているねぇ
狙いすましていますね
①と③の間にこの曲があるのは心強い
ジョー・エリオットが苦手なのでハマらないが
イケる人にはたまらんでしょうね
ポップさとチョイ足しハードなテイストはスパイスが効いています
上手いことやっているわ