ここまでコロコロとビートを変えればプログレの領域。これだけのものを一つの楽曲にまとめて無理な展開がないというのは只事ではないと思います。 凝りまくった構成の上をクワイアやインダストリアルSEもブワンブワンと通り過ぎる、ABORYMの魅力が詰まった暗黒変態ブラックの大傑作です。リフが何個あるんですかこの曲は? 作曲はNysrok(G.)一人ですか・・・この人一人でCRADLE OF FILTHを倒せますね。
3rd「ELEGY」の後に発表されたシングル。3rdの再発盤にボーナスで収録されているかと思ったら、されてないようだ。 リードトラックは「MY KANTELE(ACOUSTIC REPRISE)」、後は未発表曲2曲とHAWKWIND、KINGSTON WALLのカバーで計5曲収録。 HAWKWINDのカバーがあるという事も大きいが、このシングルだけ聴くと、AMORPHISはサイケデリック・ハード・ロック・バンドだと勘違いしそうな内容だ。 デス声は⑤以外になく、③「THE LOST SUN」など浮遊感のあるインプロ・インストである。 「ELEGY」を小品にしたというより、思いっきり70年代サイケデリック・ハード・ロックな新曲群は次作「TUONELA」に全くつながらない内容で、だからこそ、こちらの方が受け入れられ易かったのではないかと思う(ちなみに「FAR FROM THE SUN」とも全く違う。他は知らない)。Kim Rantara(Key.)が脱退したから次作はああなったのか、もしくは逆なのか・・・何にせよ、ハモンドがサイケ方面に大爆発しています。 一聴して明らかに「TUONELA」よりキャッチーなサウンドだし、カバーも「オリジナルか」と思うほどの完成度で、日本盤もあるようですし購入して損はしないと思われます。97年発表です。
ゴシックどころかメタルですらないアルバムの中、この曲だけゴシック的耽美意識が漂っている。驚くべき事に、リピートされるボーカルは2nd収録「SHROUD OF FROST」と同じではないか!! 後半のリフのうねり、切なく囁くコーラス、Danielによる幽玄なフィードバックギター・・・渦巻く暗黒美意識の明確過ぎる表出に、古参ファンとしてほくそえんでしまった。