97年発表のミニアルバム。ケースの表面がプリントされていて格好良いです、ていうかその格好良さが気に入って購入した記憶がある。 収録曲は、①Nemesis DIvina収録「The Dawn of New Age」のリミックスバージョン ②「Night of Divine Power」と改題されたDark Medieval Times収録「The Dark Castle in the Deep Forest」のリ・レコーディング ③Nemesis DIvina収録「Forhekset」のライブ ④モーターヘッドの「Orgasmatron」のカバー、以上4曲。 ちなみに②はベスト盤Ten Horns - Ten Diademsにも収録されている。 聴き所は個人的に③だが、音質はこもってるし、「楽曲がライブでちゃんと再現されている」以上の感想が浮かばない。②④は元の曲を聴いた事ないので何とも言えない。①は悪くないけど良いとも言えない・・・。 けど、格好良いケースは1500円強払っても惜しくない物です。私には。
97年発表の3rd。前作同様、Ann-Mari Edvardsenがボーカル。 まず断っておきたい。私は「Tears Laid In Earth」「Painting On Glass」「Project Bluebook」とこのアルバムを持っているが、このアルバムが一番好き、いや言ってしまえば、このアルバムしか好きじゃない。巷で言われている難解さは微塵も感じない。その割に「Painting~」は難解で聴けない。「Tears~」は冗長で聴けない。こんな耳をしている私のレビューが参考になるのか、甚だ疑問に思う。だが誰も書いてないし、本当に好きなアルバムなので書いておく。
「ジャンルとしての」ブラックメタルという呼称を最初に用いたのは誰なのか、今や知る由もないのだろう。だがUlverが、自分達を「ブラックメタル」と認識していたかどうかは知りたい。 ブラックメタル・アルバムの名盤として評価されているこのアルバムの幕開けは、凄まじいブラストビートで殴られるわけでも、冷厳なオーケストレーションに凍えるわけでも、鬱屈したSEで不愉快になるわけでもない。スローテンポ・メタルの上を、ゆったりとしたギターメロディと、幽玄なコーラスが流れる、何と言っていいか分からない不可思議な音楽・・・メロウ・ドゥームというか・・・から始まる。これはブラックメタルと言っていいだろうか。 このアルバム実は、MAYHEMやBURZUMの間近より、IN THE WOODS...(の1st)の近くに置いた方がよくて、自然に囲まれているジャケ写のコンセプトも同じだったりする。多分ULVERは、「静的ブラック」と呼ばれているIN THE WOODS...やTHE 3RD AND THE MORTALらと、「ブラックメタル」にカテゴライズされるMAYHEM、EMRERORらとの中間にいたバンドなのだろう。そう考えると、2ndも3rdも特別突飛なアルバムではなくなる。 雄大な自然描写と、狼の群れの瞳に宿る殺気が交互に描写されるアルバム。
「Music to an Interior Film」と銘打たれてます。インテリアは「部屋の内装」という意味ではなくて、Interior=「内部の」と考えてつまり心の中の映像、結果「妄想を広げる為の音楽」ではないでしょうか? さらに「This Music for the Station Before and After Sleep.Headphones and Darkness Recommended」とあります。私は英語はアレなので分かんないのですが、「寝る時に聴け」かもしくは「静まり返った駅周辺で聴け」なのか・・・。付属のブックレット見ると後者っぽいんですけどね。PERDITION CITYだし。 実際夜の駅周辺で聴いてみた事あるんですが、風景が突然近未来化して面白かったです。つまり、知人と海を見に行ったら大時化で外にも出られず、何となく藤圭子(演歌)のCDを車の中で再生したら、突然周囲が寂れた漁村になって二人で大笑いした事がありますが、似たようなもんでしょうかね。今も部屋の電気消して聴きながら書いてますが、パソコン周りが恐怖のサイバー空間になってます。ただ、こういったエレクトロニカは比較対象がないので良し悪しは測れません。 私はそれほどいいメタル耳を持ってないので、こうして様々なジャンルの音楽を聴くきっかけを与えてくれるのは有難いですね。これからも好きでいたいバンドです(と言いつつこれ以降のCD買ってないのは内緒)。
↑・・・誰かがこのバンドの動向を書き込んだのかと期待したのに・・・いいわ、便乗して何か書いとく。 今年の終わりに以前に出したEPか何か分からんが「Those who caress the pale」に新曲1曲加えて再発されるんだって。聞いた事ないレーベルだから日本に入ってくるのか不明だけど。 ↓その発売元のページ。 http://www.kyrck-productions.cjb.net/
前半、朗々と歌い上げておきながら、一転、後半は本性を現したのか怒涛のブラスト・・・いやもう曲の印象なんかどうでもいい。 何と言っても聴きどころは・・・ブラスト時のSkollによるトレモロベースラインだろう!!猛烈に泣いている!!最高だ!!これが聴きたかった!! あと、「I am the one worthy」と卑しく叫ぶVictonikのデス声が好き。
Jester Records移籍に伴って発売された、移籍以前の音源からのベスト/コンピレーションと思われます。99年発表。 DROWNIND BUT LEANING(1987)、DEATH IN THE BLUE LAKE(1988)、BLACK, WHITE & GREY(1990)、THE BLACK DEATH(1992)、PREFAB WRECKAGE(1994)、GYNT(1997)と、JESTER以前のアルバム全てから満遍なくセレクトした上、サンプラー提供曲やらビデオ用に作り直したものやら未発表音源やら詰め込まれて、2枚組み、計39曲、収録時間150分。 元々楽曲が脈絡を超越しているし「統一感」や「印象」という言葉と無縁の音楽だが、曲間がつなげられている為楽曲の切れ目がなく、結果、この祝福されざる暗黒世界をお腹いっぱいを超えて満腹中枢が破壊されるまで無理矢理浸らされます。私はもう死にそうです。
実のところブラック・メタル界と縁深いこのLars Pedersen氏ことWHENですが、ARCTURUS「DISGUISED MASTERS」のオープニングとして提供した曲の作り直しが収録されてますし、SATYRICONが拝借した「DARK MEDIEVAL TIMES」のオープニングも収録されてますし、DARKTHRONE「A BLAZE IN THE NORTHERN SKY」のオープニングみたいな雰囲気も見受けられるので、ブラック・メタルの源流を覗いてみたい方はどうぞ。 言うまでもなく、ブラストも絶叫もないというかHM/HR要素は皆無、メタルのメの字もないカットアップ/コラージュ/病気音楽です。 ・・・私はこれがWHEN初体験ですけども、これを聴くとですね、ARCTURUS「LA MASQUERADE INFERNALE」、SATYRICON「REBEL EXTRAVAGANZA」、DODHEIMSGARD「666 INTERNATIONAL」などがとっても正常な音楽だと思えるようになりますね、ええ。WHENの前ではULVERですら土下座するしかないんじゃないですか。「頼むから近寄らんでくれ」とw。