72年発表の3rdアルバム。邦題「百眼の巨人アーガス」。 幻想的なジャケットアートがまず目を惹く。 ヒロイック&ドラマティック路線が大好きなわたしにとっては、涙ものの名盤である。 歌メロも味わい深いが、ヴォーカル以上に歌うギターこそ、本作の主役。 IRON MAIDENにも多大な影響を与えたというそのツインギターは、余りにも美しく繊細で叙情的。 1曲目「時は昔」のイントロのギターからしてもう凄いのだが、やっぱり後半「THE KING WILL COME」「木の葉と小川」「戦士」「剣を棄てろ」の流れが痛いほどに涙腺を刺激する。 本作に出会えてホントに良かった...。
ARGUS収録の名曲「THE KING WILL COME~WARRIOR~THROW DOWN THE SWORD」の3連続で静かに幕を開ける全盛期のライブ。 後半の「JAILBAIT」「PHOENIX」辺りは盛り上がってますが、ラフさ、ハイテンション、臨場感といったライブ作特有の魅力は余りないです。 ただ、勢いや攻撃性ではなく、ゆるやかで叙情的なメロディーを売りにしているバンドなので、こういう形になったのは当然といえば当然かも。 観客も曲間に声援を送るくらいで、終始しんみりと聴き入っている模様。 名曲を大体押さえてある上に、スタジオ作の演奏を完璧に近い形で再現しており、入門者にも打ってつけの作品ですね。
1曲目、最初の5秒聴いただけでもう虜になった。 溢れる叙情的メロディーが素晴らしい「ERRORS OF MY WAYS」「PHOENIX」は必聴。 UFO・PRIEST・BUDGIE、そしてWISHBONE ASH。70年代ブリティッシュハード特有の、このメランコリックな雰囲気、今ではもう生み出すことは不可能なんでしょうか。 何物にも変えがたいこの感動、・・・見直してほしい。
ANDY&TED時代中、唯一マイナーな作品。話題に上がることも少ない。 英国独特の郷愁の念たっぷりのメロディーを最大の売りとしていた初期WISHBONE ASHとしては、いささか明るさの強調された本作は、どうしても違和感あるものとして捉えられてしまうのでしょう。 でも良い作ですよ。明るいといっても脳天気系ではないし、リリカルな旋律も相変わらず健在です。「EVERYBODY NEEDS A FRIEND」はじめ、「SORREL」「BALLAD OF THE BEACON」なんかは初期ファンなら是非押さえておきたい曲でしょう。 前作にも収録されている「NO EASY ROAD」がまた入っていたので「何なんだ?」と思いましたが、「ARGUS」の方がボーナストラックだったんですね。 ラストは百恵ちゃんの歌唱「ロッ・クンロォル ウィッド~ウ、あはは~ん」で知られる「ROCK'N ROLL WIDOW」、というのはつまらない冗談で単なる同名異曲でした。
95年発表の8thアルバム。 帯には「SEVENTH SIGNをも超えた、超傑作!」と書いてあるし、YNGWIE自身も発表当時は「最高に気に入っている」と言っていたが、現在はうって変わって評価の低い作品である。 名作「SEVENTH SIGN」には当然劣る内容であるが、個人的に結構好きな曲もあって、買った当時は、その好きな曲だけをポンポンと聴く聴き方をしていた。 「THE ONLY ONE」「FIRE IN THE SKY」「AMBERDAWN」「CANTABILE」の4曲がその好きな曲なのだが、これだけのために買っても損はないと言えるほど、出来は良い。
85年発表の2ndアルバム。 本作にはジャケットアートが新旧2種類存在するが、一応両方所持している。 本作の特徴は、まず何と言っても音の悪さである。凄く音がこもっていることから、わたしは「こもりアルバム」と呼んでいる。 音質はともかく、楽曲の方は素晴らしく「DON'T LET IT END」「OVERTURE 1383」「ON THE RUN AGAIN」「SOLDIER WITHOUT FAITH」がとにかく好き。他にも有名な「I'LL SEE THE LIGHT, TONIGHT」「I AM A VIKING」が収録されていて言うことない。 次作「TRILOGY」が一般的に初期の名作と名高いが、個人的にはこっちの方が断然好きなのである。 音の悪さを改善すれば、向かうところ敵なしと言えるだろう。 それと、この時期のLIVE IN JAPANのビデオが存在するのだが、なかなか面白いので、興味のある人は是非観てみよう。
88年発表の4thアルバム。 最も取っ付きやすいYNGWIE作品として知られている。 ヴォーカルはあのジョー・リン・ターナーだけど、YNGWIEのヴォーカルは上手いのが多いし、ジョーに思い入れもない私にとっては、この要素は特にプラスに働いてはいない。いや、良いんですけど。 曲はホントに親しみやすいのが多い。「HEAVEN TONIGHT」「DREAMING」「CRYSTAL BALL」「NOW IS THE TIME」辺りは、メタルファンじゃなくとも好きになれそう。
2000年発表の11thアルバム。 2nd並に「こもりアルバム」である。何とかしてくれ。 冒頭の疾走ナンバー「PROPHET OF DOOM」と、バラード「MIRACLE OF LIFE」の2曲は大変素晴らしいので、是非これ目当てに買ってもらいたい。 それ以外の曲も悪くはないと思うが、わたしはハマるまでには至れなかった。 ジャケットアートが、他の作品群と趣向が違うのは何故だろう...?
聖飢魔Ⅱ最強のナンバー!!! 徹底した様式美。これは「魔王凱旋」と繋げて聴かないと意味がないです。ベスト盤「BLACK LIST」だと「聖飢魔Ⅱ ミサ曲第Ⅱ番「創世記」」と繋がっていて、そっちはそっちで素晴らしいです。 「HEAVY METAL IS DEAD」も最高ですが、やっぱ「地獄の皇太子」でしょ!! 「フハハハハハ、聖飢魔Ⅱ、地獄の皇太子ッ!!!!!」
86年発表の2ndアルバム。 1stミニの延長的内容で、こっちもかなりの良作です。 有名な「蝋人形の館」を筆頭に、名曲「FIRE AFTER FIRE」「JACK THE RIPPER」を収録。一時期結構聴いたな~。 叫べ!呪え!吠えろ!怒れ!コ・ロ・セ!か。MANOWARみたいですね。 デーモン閣下の声質がMANOWARのエリックにそっくりなのが、聖飢魔Ⅱにハマった一つの要因だったりするわけですが。 ところで本作の帯は箱帯とも言える妙な代物で、邪魔なので、わたしは無理矢理分解してブックレットの中に突っ込んでます。
2000年に出たベスト盤。 GARY MOOREの名バラード「CRYING IN THE SHADOWS」の日本語版「THE CROSS(愛の十字架)」が聴ける。ギターを弾いてるのはGARY本人。 他に「TEMPTATION(誘惑)」「1986年のマリリン」といった秀曲があるのは嬉しいけど、単にシングルカットされた曲ばかりを集めた内容なので、ホントの意味でのベスト盤と呼べるかは疑問。 「好きと言いなさい」は、どんなデスメタルよりも極悪だ(笑)