即効性の強い、ようするに強力なスピードナンバーが集結したSAXONの3rdアルバム。 全盛期の作品としては最もマイナーですが、先に述べた理由から実は最も取っ付き易いアルバムで、クオリティーも例に漏れず最高です。 「HEAVY METAL THUNDER」、「TO HELL AND BACK AGAIN」、「TAKING YOUR CHANCES」、「20,000FT」、バイクのスピード感、そしてそれに伴う高揚感をこれほどまで見事音楽に置き換えたものが他にあるでしょうか?ないよ!!「TAKING YOUR CHANCES」なんてマイナーな曲ですが、聴く度にゾクゾクしてしまいます。もう最高。 その他のミッドテンポの楽曲も実に魅力的。 初心者はまずこの3rdを聴きましょう。
MANOWAR同様、最高にカッコイイのに理解されず、日本では不当な扱いをされ続けている(涙)SAXONの2nd。 「MOTORCYCLE MAN」~「STAND UP AND BE COUNTED」~「747」~「WHEELS OF STEEL」の流れはもう鳥肌モノのカッコ良さ。ハーレーに跨りハイウェイを突き抜ける彼等を、誰1人として止めることなど出来はしない(曲を飛ばさずに聴いて、と婉曲的に言っているわけ(笑))。LPで言うところのB面もなかなかの佳曲が揃ってます。「SUZIE HOLD ON」が好きかな? やっぱりスタジオ作ではこの2ndが圧倒的な存在感を誇ってますね。 国内盤廃盤って(怒)!!
マティアス時代の大名作。曲、演奏、曲順、曲数、ジャケ、全て良し。 まだウリ時代の面影が残っているのが何より嬉しい。 曲単位で現在「BLACKOUT」が1位のようですが、この曲はやはり「CAN'T LIVE WITHOUT YOU」との繋ぎあってこそ輝く名曲。 いやしかし隙の無い素晴らしい作品です。聴く度に感心してます。
90年発表の11thアルバム。 個人的に、SCORPIONSはもう圧倒的にウリ時代が凄かった!!と思っているくちですが、マティアス時代もやっぱり良いんですよねー。 ウリ脱退後の作品としては、「BLACKOUT」の次くらいに頻繁に聴いたかな? ポップな要素が強いんですが、「けっ!軟弱になりやがってからに」なんて突き放すことなど出来ません。ちゃんとヘヴィーな側面も持ち合わせているし、何より曲の出来が素晴らしく良いのである! ラストの「SEND ME AN ANGEL」はさすがSCORPIONSと思わせてくれる、最上級のバラード。「WIND OF CHANGE」よりスッゴイよ。
74年発表の2ndアルバム。邦題「電撃の蠍団」。足にプロペラを付けて飛んでる人、というワケの分からないジャケットアートが印象的。 SCORPIONSの初期作品は全て大好きで甲乙付けがたいのですのですが、わたしは「IN TRANCE」と並んで、本作が特に好き。決め手は何と言っても名曲「FLY PEOPLE FLY」が収録されているから。演歌ロックと言っても過言でないこの曲は、クラウスの素晴らしいヴォーカルとウリの徹底的な泣きのギターが味わえる哀愁歌で、日本人の琴線に触れるメロディーは一度聴いたら忘れられません。 その他の曲も堪らなく美しい。凡曲は1曲もありません。 初期SCORPIONSは陰りのある哀愁美が持ち味で、ウリ脱退後のキャッチー路線、「LOVE AT FIRST STING」辺りにハマった人が本作を同じく好きになれるかどうかは分かりません。しかし初期時代、彼等が日本で圧倒的に支持されていたことから分かるように、わたし達日本人に訴えるメロディーを持ち合わせていることは確かです。是非一度お試しあれ。
75年発表の3rdアルバム。邦題「復活の蠍団」。ジャケットアートは性行為を思わせるものとして発禁になった国もあるらしい...。 2nd「FLY TO THE RAINBOW」同様、凄く好きな作品です。「IN TRANCE」「人生は川の如し」「生と死」「日暮れ時の風」「NIGHT LIGHTS」における悲嘆にくれるダークさが堪らなく味わい深い。こんなにも暗い曲なのに、聴き手をうつな気持ちにさせることなく、美しさを感じさせてくれるのが凄い。深みのある名曲です。しかし凄いタイトルだ、人生は川の如しだなんて...。 まさにロボットを連想させるカクカクと角張ったリズムを持つ「ROBOT MAN」、ルドルフのギターリフが印象的な「TOP OF THE BILL」も素晴らしく、捨て曲なしと言えるでしょう。ウリの歌う「SUN IN MY HAND」は好みの別れるところかもしれませんが、ギターが良いので目をつぶりましょう(笑) わたしはアルバム全体を覆うダークさが気に入っていますが、これは聴き手を選ぶ音かもしれませんね。
76年発表の4thアルバム。邦題「狂熱の蠍団」。裸の少女、という超強烈なジャケットが凄い。 本作は初期SCORPIONSの傑作と言われてますが、個人的に初期作品の中では一番思い入れのない作品です。というのも、ウリの歌うヘンテコな2曲がとにかく本作の印象を悪くしているからです(笑) それ以外はいつも通り最高だと思います。1曲目「PICTURED LIFE」は、「FLY PEOPLE FLY」と並ぶ超名曲。ひたすらくら~い「YELLOW RAVEN」とか、疾走感溢れる「CATCH YOUR TRAIN」とか、ホントに良い曲ばっかり。やっぱり初期SCORPIONSは最高ですね。
TOKYO BLADEの元メンバー(ヴォーカル、ベース、ドラム)が結成したバンド・将軍(笑)の1stアルバム。86年発表。 ジャケットに描かれているのは獅子舞なのですが、獅子舞は獅子舞でも日本のではなく、どう見てもインドネシアのバロンの方。なんでやねん(笑)勘違いってヤツでしょうか。本気でウケ狙いだとしたら相当のやり手ですね、この人ら。 わたしはTOKYO BLADEの元メンバーのバンド、というよりも将軍という名前にヤラレ、100%興味本位で買ったわけですが...ビックリです。何と本作は捨て曲なしの好盤なのでした。1曲目「TOO MUCH IN LOVE」からいきなりキテます。この哀愁美、まさにTOKYO BLADEの再来!本作こそ真にTOKYO BLADEの2nd「闇を裂け」に続くアルバムだ! 疾走系は少ないですが、「SOMEONE TO LOVE」のようなミッドテンポの楽曲を思い出して下さい。ああいう感じの良質で哀愁味たっぷりの楽曲が目白押しなのです。 アランのヴォーカルは相変わらず音程が甘いものの、哀愁のコーラスは絶品。ギターも派手さこそありませんが、ツボを押さえたプレーで貢献。 TOKYO BLADEファンはとりあえず必携の好盤!将軍って名前だけにつられて買ったとしても損はありません。未CD化ですが2ndも結構良いらしいです。CD化してよ将軍様~。
初めて聴いたSHYの作品がコレでした。 北欧メタルっぽいキーボードとか、ギターの哀愁の旋律がたまりません。 「IT'S OVER」とか「WHY DOES OUR LOVE HAVE TO END?」とか、ビビッときましたね。ビビッと。 なんてことない平凡な曲もありますが、とりあえず私はこの2曲と出会えただけで満足です。
2001年発表の復活作。 メンツは1st発表時と同じ。またヴォーカルがヨナスに戻ったわけです(笑)でもわたし個人としては、ヨナスがヴォーカルでこそSILVER MOUNTAIN!という感じがします。1stばっかり聴いてるからか...? ジャケットアートはいつも通りツマラナイですが、内容はもうサイコ————です!!!!!1曲目から7曲目まではバンド初期のアイディアが元になっているらしい。ということは、当時の捨て曲かよ!!と思ってしまうわけですが、大丈夫、凄く良いです。1曲目の「PROPHET OF DOOM」の今風に歪んだギターサウンドに少々戸惑うかもしれませんが、曲自体はいかにもSILVER MOUNTAINですし、「BEFORE THE STORM」「FELO DE SE」「SCARLET PIMPERNEL」なんかはイントロから「キターッ!!」という感じの名曲です。 後半、捨て曲が少々ありますが、往年のファン必聴の好盤。
83年発表の1stアルバム。EUROPE、TNTと並び、北欧メタルの最高峰です。 DEEP PURPLE・RAINBOW影響下の様式美サウンド。ちなみにバンド名の由来はRAINBOWの曲で、アマチュア時代はDEEP PURPLE、RAINBOWをカヴァーしていたらしいです。 本作は捨て曲なしどころか、超ド級の名曲が数多く収録されています。フランス国歌を取り入れた「1789」、メロディアスかつ攻撃的な「AFTERMATH」「NECROSEXUAL KILLER」、緩やかに流れるキーボードの美旋律が感動的な「ALWAYS」、様式美メタルのTOP OF TOPS「VIKINGS」等々。音質の悪さ、ヴォーカルの不安定さが本作の弱点と言われていますが、ハッキリ言ってそんなこと問題にならないほどの超名盤です。本作1stと2ndどちらが最高傑作か意見の分かれるところですが、個人的には絶対1st!!2ndも名盤ですが、コンパクトで、本作のようなスリリングさはない。 まあとにかく北欧メタルなら何はなくとも本作「SHAKIN' BRAINS」を聴き給えってことよ!!
83年発表の1st。 この作品は、買うのに随分躊躇させられました。 少し前から店のNWOBHMコーナーに並んでいたのですが、全く聞いたことないバンド名だし、ジャケットアートの印象は激薄だし、お得意の店の宣伝文句も付いてないわで「なんだこりゃ」「ホントにNWOBHMバンドかいな」(平気で90年代の作品とかも交じって並べてあるので要注意なのだ)と不信感ばかり募りました。 その後、海外サイトのおかげで、とりあえずちゃんとしたNWOBHMバンドだということが分かったので購入しましたが、全く第一印象の悪い作品でした。 国内サイトでは、これっぽっちも情報の得られない、それくらいどマイナーなバンドですが、内容はNWOBHM以外の何物でもない力強いもので、かなり良いです。TYGERS OF PAN TANGの1stが好きな人にはウケそう。 ただし83年に出てる作品としてはちょっと古臭く、マイナー臭いので、同じ年に出たTOKYO BLADEの「NIGHT OF THE BLADE」、JAGUARの「POWER GAMES」みたいに、手放しでオススメ出来る代物ではありません。 「WITCHFINDER」「EASY PREY」「HUNTED」といった秀曲はあるし、ヴォーカルはSAXONのビフにちょっと似てるし、わたしは好きなんですが、上に挙げた理由により、本当にNWOBHMが好きな人にだけ推薦致します。
2000年発表の大傑作4thアルバム。 ズゴーッ!!と、ド頭から地響きが起きる大迫力。 超傑作5th「ON FIRE」があるにも関わらず、本作の方が好きだ!という人の気持ちも分かります。 本作と次作は、MAIDENで言うと「KILLERS」「NUMBER OF THE BEAST」みたいな感じでしょうか。どっちも凄すぎて、どちらか一方を選ぶのが難しすぎるという。1曲1曲のインパクトはこっちの方が上かもしれませんね。 近年稀に見る大傑作なので、次作と合わせて絶対聴くように!!!
85年発表の1stアルバム。 アルバム1曲目、NIGHT RANGERの名曲「WHY DOES LOVE HAVE TO CHANGE」に似た、哀愁を湛えたスピードナンバー「SURVIVAL IN THE STREETS」がとにかく最高。女性Vo.モノとしては、今まで聴いた中で間違いなく3本の指に入る大名曲と断言出来る。 本作は捨て曲がない上に、統一感が非常に優れていて、最後まで聴き手を離さない魅力を持っている。キーボードが適度に脇を固め、ツボを押さえたメロディーを弾き出すギターが曲を先導する。 ポップさとハードさが見事に融和、仮にメタルファンでなくともこれは充分ハマれる。 女性Vo.ファンなら一度は聴いておきたい傑作だ。