SODOMのカヴァー曲です。 本編で見られたようなプログレッシブなドラマ性はあまり見られませんが、同じボートストラックである「BLACK METAL」と同様分かりやすい狂気が垣間見れて、一発で曲の世界に引き込む曲です。「Bathe in sin...Sadistic soul...Break the crast...Sodomy and lust」の部分(いわゆる「サビ」ですね)のホラーチックで威厳のあるキーがカッコイイです。 でも初めて聴いた時は「ソドミーアン、ラぁァーースト」の超高音で伸ばしている所が可愛らしいと思ってしまった(すみません)。
若々しい頃のエリザベスと年老いてゆくエリザベス、両方の声色を使い分けるイングリドの語りを堪能したところで疾走が始まる、ドラマティックな楽曲です。曲の真ん中らへんの怒涛のドラムは聴き所ですね。 …ニコラスのドラムはフレーズ自体かなり格好良いのに、なんかミックスで損をしているといった印象です(DUSK AND HER EMBRACEではそんな事思わなかったんだけどなぁ)。もしかしてそれが原因でDIMMU BORGIRに行っちゃったのかな。あとイントロのキーははっきり言って怖いです。
よくクレイドルはEMPERORやMARDUKなどに比べヌルイとか言われることがありますが、曲がシンフォニックなだけでボーカルは一番イッてる度が高いのではないでしょうか。 そして、その中でも一番オカシクなっちゃってるのがこのアルバムです。 「MIDIAN」「CRUELTY AND THE BEAST」を先に聴いていたのですが、前者は高音と低音の使い分けが頻繁すぎ、後者はストーリーに合ったボーカルになっているため、Daniの高音喚きを聴きたい人はまずこのアルバムから入ると良いでしょう。 メロディが全体的にロマンティックで、「A GOTHIC ROMANCE(RED ROSES FOR THE DEVIL'S WHORE)」「BEAUTY SLEPT IN SODOM」なんかはイントロから惹き付けられてしまいます。特に後者はチェンバロ風キーボードがもう堪らないです。タイトルトラックの切れっぷりもなかなかで、名盤といっていいと思います。 日本盤はSLAYERのカバーと「NOCTURNAL SUPREMACY」のセルフカバー、ホラーチックなインスト曲が入っていますが3曲とも素晴らしいです。是非日本盤を買いましょう。
メロディがロマンティックな曲の多い「DUSK AND HER EMBRACE」収録曲の中でも、この曲は特にメロディアス。 メヌエット調のストリングスの音色によるイントロからもう耳が惹きつけられてしまいます。曲の途中でいきなり悲鳴をあげながら嘲り笑う女性の声が入っていて少しホラーチックな感じがする曲です。これをベストに入れて欲しかったなぁ。
「DUSK AND HER EMBRACE」収録の佳曲「FUNERAL IN CARPATHIA」の別バージョンです。オリジナル盤では歌詞世界に対してややブチキレ過ぎだとも思われるダニのボーカルはこのヴァージョンではストーリーを語り、世界観を広げる語り部のような歌い方をしています。女声コーラスのパートのメロディがロマンティックで格好良いです。
ブラックらしからぬ、一回聴いたら口ずさめそうなキャッチーな女性コーラスを配したゴシック寄りの曲で、以前の名曲「Her Ghost in the Fog」の再来を思わせる曲。エグい濁声で微妙にメロディを追いながら歌うDaniの声も非常にかっこいい。そんなにエクストリームメタルに触れてない人にもお勧め出来る間口の広さがあると思います。
ライブ盤+リミックス、カバー曲集という2枚組のCD。 このライブは以前出たVHSと全く同じらしいですが、VHSを持っていなかったのでとても楽しめました。Daniはライブでも高音と低音の使い分けが上手く、特に一曲目「LORD ABORTION」の第一声の低音デスボイスからして惹き付けられます。アルバムのハイライトを飾る曲が多く、納得のセットリストになっています(特に、1stや2ndのタイトルトラックは嬉しい…)。 DISC2は曲の展開を余りいじっていないリミックスもあれば、完全にテクノになっちゃっているものもあります。EMPERORのベストにもSWORNのリミックスが収録されていましたが、ブラックとテクノはなにか関係があるのでしょうか…。 アルバム最後を飾るTWISTED SISTERのカバー「THE FIRE STILL BURNS」はサビ部分でDaniが「DUSK...」の時以上のキレキレ具合を見せてくれてカッコイイです。
曲的には、前作「Danmation and a day」ではオーケストラ 合唱団との共演だったため、それがサウンドの中心になり壮大な雰囲気を出していましたが、今作ではキーボード中心のためストリングスの音以外にもピアノの音だったり、音色のバランスが良く取れていて耽美な雰囲気はよりアップしている印象です。
名盤「CRUELTY AND THE BEAST」収録の名曲「The Twisted Nails Of Faith」の中盤のフレーズを思い起こさせるような激しいドラミングが楽しめるかっこいい曲。ドラマーは正直言うと前任者(Nicholas)のほうが好きだったんですが、この曲を聴いてその考えは改めないといけないかも…と思ってしまいました。
呪文のようなイントロから一気にかつてないテンションの高さで畳み掛けて行くような曲。もちろんブルータルな部分でもリフは叙情的。 Dani自身は「IN THE NIGHTSIDE ECLIPSE」の頃のEMPERORを意識したらしいですが、この凄まじいテンションの高さはどっちかというと「ANTHEMS TO WELKIN AT DUSK」収録曲のそれと近いような感じを受けました。本編ラストを飾るに相応しい曲です。というかCradleのアルバムラストの曲っていつもいいなぁ…
追記ですが…この曲のイントロの呪文が終わった後に繰り出されるメロディですが、EMPERORの超名曲「Into the infinity of thoughts」のイントロのそれと似た雰囲気があるように思います。憶測ですがライナーの「Tn the nightside eclipseの頃のEMPERORmeets初期CRADLE OF FILTH」という発言から見ても、もしかしたらオマージュ的要素を多分に含んだ曲なのかもしれませんね。
全体的にメロウな感じのする楽曲。試聴コーナーで初めて聴いたんですが、開始から1分位経過した所で出てくる繊細なメロディのリフに心を奪われ、買うつもりも無かったのについレジへ持っていってしまいました(笑)宗教的狂熱の垣間見える「Black is my heart...I am Nemesis」のパートもかっこいい。
「QUEEN OF WINTER,THRONED」「BATHORY ARIA」以来となる超大作のタイトルトラック。 曲はかなり長いですが、曲中盤での女声コーラスなど意外にもキャッチーな部分があって取っ付きやすいです。ストリングスの耽美なメロディに合わせて歌われる「Nynphetamine,nymphetamine」がなんだか癖になりそうな感じ。
いつものCRADLEの作品と大きく異なるのは、大仰なシンフォニックさではなく、Daniのヴォーカルでもなく、ましてやブラックの狂性・ブルータリティでもなく、正統派的なギターリフであること。もう殆どメロデスなんですけど、世界観の演出だったり、曲展開のドラマ性だったり、至る所に彼らならではのセンスが発揮されていて、やはり一般的なメロデスとは一線を画してます。特にそれが顕著なのが上の方も褒めているメロディで、特に「Lovesick for Mina」は和風ホラーに通じる湿り気すらあると思う。
この曲のメロディ、どうも和風に聴こえて、聴いていて顔がにやけてしまうんですが(笑)。途中のノリのいいパートは彼らの世界観には似合わない気もしますが、たまにはこんなCRADLEもいいです。Written in the dead of the night, dead of the night!!大事な事なので二回言いました。
EP扱いでありながら、40分弱の収録時間というオイシイアルバムです。 ライブの定番曲で勿論「LIVE BAIT FOR THE DEAD」にも収録された②、「BATHORY ARIA」と並ぶ大作の③、後に2回もリ・レコーディングされる初期の名曲である④、天使達の悲鳴が響き渡る(ただ、なんか痴漢にあったような声に聴こえるんですけど…)⑥と、捨て曲はまずありません。 Daniの声はやや線が細く感じますがその分いつにも増して高く、蝙蝠の超音波を連想してしまいます(笑) 輸入盤を買えば更に安く済むので、これは「買い」だと思います。
重々しいイントロから始まる、メロディアスなギターリフと疾走感がたまらなく格好良い一曲。 女性の笑い声とともに入るギターソロもかなり良いです。歌詞がヴァンパイアックかつロマンティックで格好良いですが、そのロマンティックさに合わずDaniはブチ切れてるとしか言い様の無い歌い方です(笑)。 「Listen to the thunder rage」のところで雷鳴のエフェクトが入るのもなかなか凝ってますね。
可愛らしいアイドルの歌が「あなたのしたい事をしてあげるわ」という意味の歌詞を歌い上げるSEをディープなデスヴォイスで「This is what I want」と遮るオープニングでもう爆笑。その後に続く歌詞の妄想炸裂っぷりにまた苦笑。でもリフは北欧的な哀愁があってとてもかっこいい曲です。っていうかかっこいいからこそ、ユーモアが際立ってますね。
SECRETS OF THE MOONの中心人物であるsG氏らによるプロジェクトという事で購入。…この後に出た、SOTMの新作「Sun」は今までの路線をある程度引き継ぎつつ、ややブラック離れしたアプローチで更なる深遠さを感じさせてくれる一枚でしたが、この作品はそのステップ・ストーン的な役割も大きかったのではないでしょうか。
タイトル曲の「Moon Addict」は、出だしから荘厳なキーやクワイアが入り、メロディもより耽美色の強い曲で、ジャパメタ好きのみならずV系好きもすんなり入れそうな感じ。カップリングの「Rip My Wings」はイントロからツインリードの印象的なメロディが登場、サビも飛翔感がある、感性的にメロスピと通じるものが強い曲で、どちらもかなり良い曲だと思う。この2曲で500円は正直安いと思うので、興味ある方は是非。
…なんというかこのバンド、感性的に幼いころからゲーム音楽の派手でキャッチーなメロディに慣れ親しみ、V系を始めとした分かりやすい攻撃性のかっこよさのあるバンド音楽を聴いて育った、私たちくらいの世代に直撃なものがあるんですよね。音圧の高いギターや暴れるドラムもそうだし、ゲーム音楽に通じるメロディがそこかしこに出てくるのも熱い。「Suite Museum」のジャジーなパートのメロディは艦これの夜戦の曲でしたっけ?に似てるし、「Last Melody」は紅魔郷の頃の東方+ACID BLACK CHERRYっぽい。