1-9は「demo 1993」「demo1994」「demo Dark Promise」の音源。 まず曲名を見ると、「The Dark Promise」が4パターン、「Despair」が3パターンで4種類しか曲がないことに吹き出しそうになります(笑)。「The Dark Promise」は、プリブラには珍しい「ズンチ、ズンズンチ」なダンサブルなリズムに、妙にアングラでクリアなベース、邪悪なトレモロ、郷愁を誘う(かもしれない)メロディが絡む曲で、悪くないです。喉を潰しそうな無理矢理絶叫、疾走する展開もグッド。「Despair」は不気味なメロのギターインスト。「Twilight~」はジワリ歪んだギターに疾走もするプリブラらしい曲で、「Hatred」は不吉なアルペジオに絶叫が絡む閉塞感の強い曲。
まずはどの曲もキャラが立ってる、アルバムとしての充実度が素晴らしいですね。 モーニング娘の「12,スマート」「10 MY ME」辺りと並んで、つんく氏の作品の中でも1、2を争う出来だと思う。ただモーニング娘のアルバムがバランス重視だったのに対して、こちらは「一丁目ロック!」「ヒロインになろうか!」などパワーで押す曲、「女子会 The Night」「マジカルフューチャー!」などの哀愁系クサメロが堪能できる曲が多く、メタラー的にはより美味しいアルバム。「BOMB BOMB JUMP」「ガールズタイムズ」などアイドルらしい可愛らしい曲もあり、バラエティも豊か。
タイのアーティストBird Thongchaiのカバー(原題は「ROW MAH SING)。 これは聴いた瞬間、耳を疑ってしまったんですけど…だって余りにも、私が「このグループにはこういう楽曲を歌って欲しい」って思う曲調そのままだったんですもん(笑)。最早カバーとは思えないほどこのグループの色に染まっている感じで、サビの「♪ちゃ~ちゃらっちゃちゃちゃらら、ちゃ~ちゃらっちゃちゃ~」を聴いてると、何もかもどうでも良くなってきます(笑)。最近ももクロとかBABYMETALとか、初聴で絶大なインパクトを残すグループが脚光を浴びてますが、この曲はインパクトではそれらグループの上を行くと思う。わざとらしいくらいにエキゾチックさを強調したアレンジ、大袈裟にコブシを回しまくったコミカルな歌唱も実に楽しい。世の中に名曲は数あれど、ここまで聴き手を楽しい気分にさせてくれる曲はなかなかないですよ。超お勧め。
1.Revival of Ancient Spirits / BLASPHEMOUS LEGION 2.Blasphemic Legion March / BLASPHEMOUS LEGION 3.Black Funeral for Fools Who Stands on Past Glory / BLASPHEMOUS LEGION 4.Enter into Deep Forest / THY NADIR 5.Trees Address to Thee / THY NADIR となっているようです。
これ、myspaceとかEncyclopaedia Metalumで調べた限りではこういうタイトルみたいなんですけど、本当にこれでいいのか不安。Fools Who Stands…?あとで修正されるのかも。まあそれはそれとして、この曲はヴォーカルが1・2曲目にも増してキレキレですね。もはや人間の言葉を忘れているんじゃないかと思わせるような狂い振り。これでエフェクト解除して、耳元で叫ぶようなミックスにしてくれれば言う事なしなんですが。
ノルウェー産らしい邪悪なだけではない、土着性を帯びたメロウさも感じられるトレモロを武器としつつ、所々にオールドスクールな熱気のあるパートを挟みドラマ性を演出する、いかにも「True Norwegian Black Metal」といった感じの作風で、TAAKEやGORGOROTH辺りを直接的に連想させるような音。モダン過ぎずRAW過ぎずな、湿り気を帯びたプロダクションも土着的なメロウさ、オールドスクールな熱気としっかり合っていて良い感じ。
あとこのバンド、かなり堂に入ったバンドサウンドを出しているので意外だったんですが、実は独りブラックらしいですね。レビューを書くに当たって調べていてちょっと驚きました。KEEP OF KALESSINやENSLAVEDのリリースで知られるIndie Recordingsが目を付けるだけの事はある良質な物件ですので、ストレートなノルウェー産ブラックが好きな方は是非。
そして何気に素晴らしいのがRoman氏のヴォーカル。 HATE FORESTでは、低音デスヴォイスがプリブラには合わないというかどで批判される事が多かったですが、今作ではその批判を捩じ伏せる迫力が備わっていると思う。BEHEMOTHのNergalや、KRIEGのImperialを思わせる、聴いててこっちの腹筋が攣りそうになるレベルの轟音絶叫。アルバム録音時、怒れる神が降りてきたとしか思えない、凄まじいパフォーマンスです。