前作で言えば『DESPAIR AND PAIN』に近い感じでしょうかね、これ。ミドル~アップ・テンポの心地良い疾走感に泣きメロ満載のサビがあるっていう。 ただ、泣きっぷりはさすがに『DESPAIR AND PAIN』の方が上かなぁ。あの泣きメロに勝るのは難しい。(笑)でもまぁ、素晴らしいメロディですよ。 間奏は当然ギターとキーボードのバトル形式。そのギターとキーボードが入れ替わるときになかなか派手なドラミングを聴かせてくれるけど、どうせならそうでないときも「俺(ドラマー)も交ぜろ!!」と言わんばかりにもっと暴れて欲しかったけど……現時点ではそんなことさせて貰えないだろうなぁ。(笑)
ど~でもいいんです。「このアルバムがサバスしてるか」なんて、俺にはど~でもいいんです。だって、こんなにカッコいいHR/HMアルバムなんですよ! なんて素晴らしいHR/HM!!なんてカッコいい!!なんてドラマティック!!あぁもう、ホントにカッコいい!! アイオミおじさまの作るリフとリード・フレーズの素晴らしさ、ビルの「我はここにあり!」と主張するドラム、ギーザー先生の究極とも言いたくなるドライヴィング&ヘヴィ・ベース、ロニーの艶々の歌声、バンドの面子の誰もが素晴らしく個性的で、とにかく"カッコいい"!!全員が"何か"を超越しちゃってますもんね。 タイトル曲なんかにはちょっと初期の香りも混じってたり? 曲が全曲良いのは言うまでもないけど、1つだけ。⑤WISHING WELLはもっと曲レビューが増えても良いんじゃないか?って言うほど好きですね!ちょっと足りないよ~、あれじゃ~。(笑) これぞまさしく『THE BOOK OF HEAVY METAL』!!圧倒的名盤!! ジャケも最高!! 「このアルバムがサバスしてるか」なんて、俺にはど~でもいいんです。
北欧メロディック・スピード・メタルの開祖STRATOVARIUSの5th。 俺が初めて聴いた彼らのアルバムです。 これを聴いたのはメタルに興味を持ち始めた頃で、『FATHER TIME』というスピード・チューンには随分と興奮させてもらった覚えがあります。 しかし、その頃の俺ってば、速い曲を聴きたいだけだったのかも知れません。ここで勘違いして欲しくないのが「『FATHER TIME』は速いだけ」と言っているわけではないってことです。当時の俺が速い曲だけを求めていたってことですので。 で、話を戻しますが、結局当時の俺って、『FATHER TIME』ばっか聴いてたんですよね。その流れで『WILL THE SUN RISE?』も聴いたし『SPEED OF LIGHT』も聴いてた。結局疾走曲しか聴いてなかったんです。 しかしここ2,3年はアルバム単位で聴くことを覚え、ちょこちょここのアルバムを聴きますが…、正直「あれれ?」という感じです。 『FATHER TIME』、勢いはあるしメロディも悪くない。幕開けとしては最適。『WILL THE SUN RISE?』はコティペルトの調子っぱずれな歌が残念だけど歌メロは泣きが入っていて悪くない。 3曲目『ETERNITY』から一気につまらなくなるんですよねぇ。スロー~ミドル・テンポなんですが、とにかくメロディがつまらない。4曲目のタイトル曲もあまり面白味のないインストですが、その次の『SPEED OF LIGHT』(疾走曲だけど、これもメロディがイマイチ)への繋ぎなんで"流れ"としては良い役割を果たしてると思います。 ここから先は10曲目『TOMORROW』までノン・ストップでつまらない曲が並んでしまいます。で、この『TOMORROW』が個人的にはかなりツボ。なのに曲レビューが少な~い。(笑) 11曲目の『NIGHT TIME ECLIPSE』は基本は退屈な大作だけど5分半辺りからの叙情的なパートは結構好き。そしてラストを飾る名バラード『FOREVER』でしっとりとエンディング。良い曲です。 『NIGHT TIME ECLIPSE』の大半はつまらないけど、こうして見るとみなさんから評判の悪い後半(というか終盤)が結構好きだったりします。(笑)まぁ最初の疾走2曲も悪くないですしね。 ただ、とにかく圧倒的に中盤がつまらない!メロディに魅力がない。今までこのアルバムを褒めてる人であっても「疾走曲が良い」という意見しかない。前作には『GALAXIES』っていうミドル・テンポでもメロディが良い曲があった(でもミドル・テンポで良かったのはその曲だけだったりもする…)が、今回はそれが1つもなくアルバム通して聴くと……つまらん。 個人的に、ティモ・トルキの作るリフが好きじゃないんで(アルバム4枚聴いたけど、カッコいいと思えるリフは1つもない)このアルバムのように歌メロがつまらないとヤバいんです、俺にとっては。 ソリストとしてもこの頃は好きになれません。ただ速く弾いてるだけに聴こえてしまいます。 ヨルグ・マイケルのドラムは好きな方です。フレーズに関してはあまり芸はないかも知れませんが、力強いフィルやバスドラは聴いていてカッコいいです。スピード曲では前のめりに、ミドル・テンポの曲ではドシンドシンとヘヴィに。良いじゃないですか!(笑) とにかく、アルバムのトータルで言うとメロディにイマイチ魅力の足りない作品だと思ってます。そしてそれを補って余りあるモノ、それがない。ただし、個人的には『TOMORROW』という名曲があるのでそう簡単には「駄作!」なんて言いたくないんですよねぇ。(笑)B!誌風に点数を付けるならば、う~ん…、80~81点くらいかな?プラスになってる部分はドラム、ベースの達者っぷりでしょうか。あんまり目立たないけど。無論、コティペルトの調子っぱずれっぷりは個人的にマイナス!この頃でもなかなか上手い人なんだけどなぁ。 ファンなら買って損はないでしょう。アルバム前半の疾走曲は人気ありますし。
間違いなく、これまでのKAMELOT史上で最もヘヴィな作品となった『THE BLACK HALO』、その完成度は恐ろしく高い。 プログレ色が強く取っ付き難くなったと言われる本作、確かにプログレ色は多少濃くなっているものの取っ付き難さに繋がる程濃くはないと思う。テクニカル寄りのリフがあったりもしますけどね。 しかし、前2作『KARMA』や『EPICA』よりは取っ付き難い印象はある。(俺は『THE FOURTH LEGACY』もアルバム通して聴くと取っ付き難いイメージを抱いてます)何故か?多分、単純にダークな作風だからだと思うんです。1曲目がスロー~ミドル・テンポでKAMELOT史上最もヘヴィな『March Of Mephist』であること、中間にテンポの良い曲がないこと、大雑把に言えばその2点が取っ付き難さを作ってる要因なんじゃないかって。 「キラー・チューンがない」と言われていることだって、本来ならばキラー・チューンと呼ばれるべき『Soul Society』が4曲目だからなんじゃないか?と。(あと、『Soul Society』には過去のキラー・チューンにはあった"美メロのイントロ"がないことも関係はありそう)『Soul Society』が仮に1曲目だとしたらもっと「1曲目の『Soul Society』が始まった瞬間ガッツ・ポーズモノでした!」と言うレビューが増えそうなもんです。(笑)実際、前作の『Center Of The Universe』タイプの典型的KAMELOTのキラー・チューンに成り得る名曲だと思います。 すいません。個人的推測を長々と。(苦笑) で、本作はKAMELOTならではの美メロ満載のアルバムなんです!メロディの良さという点ではKAMELOT史上NO.1の称号を与えたいくらいです。 バラードは過去の名曲、例えば『Don't You Cry』や『Wonder』、はたまた『A Sailorman's Hymn』等と比べるとメロディのキャッチーさでは、勿論好みにもよりますが、もしかしたら劣っているかも知れません。が、その曲の持つ"叙情性"という面では凄まじい力を持っており、過去の名バラード群と比較してもまるで劣らない、むしろ新しい魅力すら感じさせます。 『The Haunting(Somewhere In Time)』や『Moonlight』に代表されるようなスロー~ミドル・テンポ曲の叙情メロディは絶品で感動を覚えますね、ホント。 中盤から終盤への橋渡し的であり、連続する疾走曲『The Black Halo』『Nothing Ever Die』は良い曲だけど、どちらかカットした方がスッキリしたかも。 本編ラストの『Serenade』はAメロの美しさが余りにも素晴らしく、サビメロもファルセットを交えたロイの歌唱も込みで感動を呼ぶんだけど、どうも唐突な終わりが個人的好みとはちょっと違う。「立つ鳥、跡を濁さず」というと何か違う気もするが(笑)こういうサラッとした終わり方もアリと言えばアリだけど、個人的には日本盤ボーナスの『Epilogue』を含めて"アルバム"という単位で捉えてます。歌詞の内容もコンセプトの一部だということらしいし、音楽的にもこういう余韻のある終わり方の方が好みなんです。 先ほどチラリと触れたように、バンド史上最もヘヴィな作品だと思う。『March Of Mephist』というダークでヘヴィな曲をはじめ、今回の楽曲をここまでの完成度に高めたのはメロディック・メタル界最強クラスのリズム隊の存在は大きい。グレンのズッシリとしたベース、ケイシーのヘヴィでパワフルなドラミング、これですよ。 トーマスも相変わらずメロディ・センスの良いギター弾いてますね。 で、触れないわけにはいかないロイの歌唱。いやぁ、絶品!素晴らしいですね!特に印象的なのは低く深い歌唱が渋いバラード『Abandoned』、そして日本盤ボーナスの『Epilogue』。特に後者はロイ史上のベスト歌唱なんじゃないかってくらいの情の篭りようで、外国在住の方はこれを聴けないなんて……、これを聴けなきゃロイのファンは可哀想ですよ。この歌唱聴いて泣くなっていうのが無理。外国に在住の方、なんとか日本盤を聴いてみて下さい。 まぁ、注文付けたいことがないわけじゃないんです。例えばイェンスとシモーネ・シモンズ以外のゲストの方々の存在感が期待を下回ってしまったこと。シャグラットは確かに効果的に起用されてますが、もっと「ブラック・メタル然とした咆哮が聴けるかな?」とか思ってたんで…。 あとマリ!!前作では『Center Of The Universe』の"名曲度"を一段上まで押し上げた程の存在感だったんですが、本作では歌ったメロディがイマイチで…。 あとは『Soul Society』のラジオ・エディット・ヴァージョン、いらないなぁ。(笑) ……やっぱり長~~い文章になってしまいました。短く纏めることが下手くそなんで、すいません。 長~い駄文なんで「結局良いのか?悪いのか?」と思われる方もいるかも知れませんのでここで確認の意味を込めてもう一度。「素晴らしいアルバムです。買うなら是非とも日本盤を!!」
ブラック・メタル界の頂点に立つと言っても過言ではないノルウェー産バンド、DIMMU BORGIRが47人編成のオーケストラと共演し、その荘厳で重厚な世界観をパワー・アップさせたであろう6th。何故"させたであろう"なのかと言うと、単に俺がまたこのアルバムしか聴いたことないから。しかし、やはりと言うべきか、オーケストラを起用したことでサウンドに深い奥行きが出たことは間違いないと思う。 コンセプト・アルバムではないと言うが、曲間などに入っているSEから想像されるのは"世界の終焉"。まんぞーさんの仰るとおりアンチ・クライスト的なイメージよりも人間の手による終焉という感じです。オーケストラの荘厳な響きやドラマティックな曲展開は宗教的な部分も想起させますが、発砲音のSEは決定的に"人の手による~"を想起させます。まぁ、バンド側の意図するものは確実に反宗教的でサタニックなものなんでしょうけど。 とにかく、濃い。デス/ブラック・メタルというものはただでさえ濃い。ブラスト・ビートにデス声、不協和音のリフ。そこに美しさと狂気を纏ったオーケストラ・サウンドが様々なものを加味し、絶対的な"悪"のサウンドが誕生した本作。濃いです。 その濃さ故に多少聴き疲れすることもなくはなかったが、今ではもう大丈夫。(笑) シャグラットの強烈に歪んだヴォーカルは場面毎に微妙に、時に大きく表情を変え、クリーン・ヴォイスを担当するヴォーテックスのそれも非常に素晴らしく、美しいのだが恐怖すら感じさせる。 ギターはやはり不協和音が多いわけだけど、たまに耳を惹くメロディを奏でるところが心憎い。「ん?メロデスか?」と錯覚する箇所もある。 キーボードに関しては、さすがにオーケストラを起用したってことでピアノ以外では活躍の場がない気もするが、そのピアノが最高に映える場面も少なくない。 ベースもズッシリと重く圧し掛かるよう。 そして絶賛を受けるニック・ベイカーのドラム、彼は素晴らしい!どんなに速いブラスト・ビートを叩いても、その弾丸の如き強固なサウンドは保たれたままでヘヴィであることこの上ない。(ニックの実力も凄いし、フレドリック・ノルドストロームの作るドラム・サウンドって本当に良いわ)フレーズも多彩で、脱退が悔やまれてならない、ホントに。 今一番人気がある曲は『PROGENIES OF THE GREAT APOCALYPSE』だけど、個人的には『ALLEHELGENS DOD I HELVEDS RIKE』ですね。 ちょっとEMPEROR風でもあるこの曲、ブラックらしい禍々しさ、シンフォニーによる禍々しさの増強と、またその逆にあるもの"美"の表現、メロディックなリフ、目まぐるしい展開、ヴォーテックスのクリーン・ヴォイス…。詰まったこの1曲を俺は本作のキラー・チューンとさせて頂きます!
名盤『THESE DAYS』の発売よりも前に出されたベスト盤。 「外盤の方が良い」など色々言われているが、とりあえず新曲(勿論当時の新曲)も収録されているということで、日本語訳を手に入れるために日本盤を購入。 まぁ、代表曲は大体収録されてるので大きな不満が生まれることはありませんが、……やっぱり言いたい、『Born To Be My Baby』はどうしたぁ!!と。BON JOVIの中で一番好きな曲が入ってないのはベスト盤としては物足りなく感じられてしまう。しかしまぁ、一番の有名曲『Livin' On A Prayer』は収録されてるので多くの人にとっては満足いく内容かも。少なくとも、このアルバムで初めてこのバンドに触れるた場合、「これを聴いて好きになれないのならBON JOVIは貴方には向いてません」と言えなくもない選曲ですね。 で、オリジナルを全部持ってる人でも気になる新曲『ALWAYS』『Someday I'll Be Saturday Night』、前者は既に代表曲とまで呼べるほどに人気のあるバラード、後者は彼ららしい、ノリの良い曲ですの、ファンなら聴いておきたい2曲です! まぁ、オリジナルも全部集めましょうよ、と。(笑)で、ファンならこのアルバム収録の新曲も聴きましょうよ、と。(笑)BON JOVI入門にもうってつけですよ、と。