やけにヘヴィなイントロのリフは「for the king!!」と叫ぶこの勇壮な曲に合っているのかは微妙なところだし、Aメロでのリフも単にノイズにしか聴こえない…と言えば言い過ぎかも知れないけど、ちょっとやり過ぎ感はありますね。 しかし、歌メロに関してはAメロから言うことなし!!低音域で荘厳な雰囲気で歌うロブ(Aメロ)、パワフルに歌うロブ(Bメロ)、そして力強く伸びやかで「これこそロブ・ロックに歌って欲しいメロディ!!」と拳を握らずにはいられないサビメロ、どこを採っても素晴らしい! 先述の「for the king!!」はロブ・ロックが歌ってこそのカッコ良さ!!
アルバム冒頭のイントロ『ESSENCE』とそれに続く疾走曲『EAGLE OF THE SUN』。 まずは『EAGLE OF THE SUN』について。イントロが、そのまんま『REBIRTH』のANGRAを意識したような暖かみを持ったサウンドで「お、前評判通り」なスタート。 間奏もやはりANGRAを意識した展開でなかなか聴かせる。ギターソロの構築もキコからの影響が見え見えで、実際にそれを弾きこなしている彼等はやはり素晴らしい実力を持っていることが良く解る。ライヴで合唱できるパートがあるのも勿論○! 素晴らしい飛翔感を持つサビメロも、どこかメタルっぽくないメロディで結構色んな層から受け入れられそう。この飛翔感、やっぱり"Eagle"だねぇ。 残念なのが高音域に達すると若干ヴォーカルが苦しそうで、折角の飛翔感が多少なりとも削がれてしまうことか。 でね、俺が好きなのはね、『EAGLE~』よりも『ESSENCE』なんですよ。 これまたANGRAの『Crossing』を髣髴とさせる、自分が森の中にいるかのような小鳥のさえずり、その後に聴こえる笛の音とストリングス、「サッ、サッ」という控えめなリズム楽器。1:15辺りからリズムが速くなって緊張感を増す展開。ゾクゾクしますよ、マジで。 素晴らしいインスト、イントロです!
"オーロラ姫"て!!アンパンマンの映画版のヒロインみたいな名前して!!オーロラ谷のオーロラ姫か!? …でも、悪くない曲ですね。(笑)女性ヴォーカルの歌うしっとりしたバラード。 もうちょっと短くして次の『The Ancient Forest Of Elves』への繋ぎ的な役割の曲にしたらもっと映えそうな気も。
ハッキリ言ってDVDを観たいがために買ったような本作。中身は"平均的"程度で充分だと思ってました。 ごめんなさいごめんなさい。ぼくがまちがってました。ごめんなさいごめんなさい。 もうこの音楽はメロディック・スピード・メタルの範疇にないよね。勿論メロディックでメタルであることには変わりないんだけど、本来主役に"なるべき"お約束の疾走曲③DIVE IN OPEN WATERが逆に味付けになってる感じですもん。もうひとつの疾走曲⑧NOTHING NEWはちょっとお約束的な感じとは違う。 全体的にミドル・テンポ主体の曲が多く、展開も激しい。その展開の中で時折疾走を見せるというような感じ。展開は目まぐるしく、個人的にはそこがカッコ良かった訳だけど、人によって「散漫だ!」という意見があってもおかしくないほど。⑧NOTHING NEWはそういった部分がしっかり刻印された曲で、個人的に本作のハイライト・チューンかな。 まぁ、核となるべき歌メロがしっかりしてるからその点で楽しめないって人は少ない……と良いなぁ。(笑)もうちょっとメロディの幅が広がるともっと良かったとおもうけど。(たまになぁんかどっかで聴いたことあるようなメロディが出てきたり…) このバンド、こういった展開の曲を作るだけあってインスト陣個々の実力が素晴らしいですね!ギターはソロのテクニックは勿論のこと、リフ造りの上手さには恐れ入る。2本のギターがそれぞれ奏でるリフが見事に調和する箇所なんかゾクゾクさせられる。キーボードも趣味が多彩なだけあって様々な音色で曲の表情を変えてますね。 で、今回、実はインスト陣の核になってるんじゃないかと思った(勝手に深読みした)のはドラム。手数が多く、スリリングで、ドラムだけ聴いてても充分楽しめるんじゃないでしょうか?元々手数は多かったけど、楽曲の展開と相成ってさらに魅力と実力が前面に出たって感じです。 いやぁ、素晴らしいアルバムですねぇ。DVDが観たいから…、間違ってましたよ、俺。大好きです、これ!"メタル"という音楽の幅がちょっと広がった気がします。 で、DVDなんですが、東京でのライヴは家庭用カメラで撮っただけにさすがに"素晴らしい映像"と"素晴らしいサウンド"ではないんですが(特に音の篭り具合はダメな人はダメでしょう)、『ROCK CITY』なんかで流れるライヴ映像と同レベルぐらいでしょうかね。あれが大丈夫な人なら充分楽しめるでしょう!曲数もなかなか多いし。(『ROCK CITY』を見れない方々、わからん例えですみません)観れて良かったと素直に思いました! ちなみに、日本盤の場合は解説にしっかり書いてありますが、念のため書いておくと③DIVE IN OPEN WATERのエンディングのブチ切れ方、あれはワザとだそうです……って、わかりますよね、普通。(笑)余計なお世話でしたね。(笑)
よくあるリフに乗ってピートのパワフル・ヴォーカルが無理矢理曲を引っ張るAメロを聴いて「またしても平均的に良い曲に陥るのか…?」と思ってたら、いやぁ、Bメロのカッコいいこと!!いきなりメロディが良くなったねぇ! サビも『Brave,brave new world』ってとこはイマイチだけど、そこ以外は勇壮なメロディで、ピートの無骨な声がまた良いんだ。 ホントは☆2つにしようかと思ったけど、ギターソロの後の歌メロがかなりカッコいいんで3つ。