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H・Wさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 201-300

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H・Wさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 201-300

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FAIR WARNING - Rainmaker - Burning Heart ★★★ (2002-09-29 02:10:02)

この曲はギターソロに尽きる。
この曲の、このソロが、近年まれに見る超弩級構築美ソロイングで、皆それを知っていたというのに、アンディー・マレツェクの被害妄想が強かったのは残念だ。
「スカイギターのせいでヘルゲばかりが注目されるのはフェアじゃない」とか、インタビューでも平気でそういう趣旨の発言をしていたしなあ。
我々はもうすこし彼を手厚く保護するべきだったのかもしれない。「イングヴェイのギターには最近構築美が無い」とかボヤく前に。
このまま放っておくと、この種は絶滅してしまうぞ。
アンディー・マレツェクのギタリストとしてのポテンシャルは、それはそれは恐ろしいほど高い。
バラードのソロで見せる、とてつもない泣きのオーラ。
この曲のような疾走ナンバーで、「もうひと煽り」してくれる最高の構築能力と、速いパッセージでも体勢を崩さないテクニック。

僕は、この人の「次の一手」を心待ちにしている。


PINK CREAM 69 - Electrified - Gone Again ★★ (2002-09-24 23:26:05)

何度でも言うが、デヴィッド・リードマンは上手い。
シンプル極まりない直球勝負のバラードが、ここまで心に響くのは、フックのある素晴らしい歌メロと、デヴィッドの完璧な表現力のおかげだ。
わざとフォームを崩して、「表現力」を演出するシンガーもいる。しかし彼は、背筋を伸ばした、凛とした雰囲気を保ったまま、トーンとヴォリュームの抑揚を絶妙に制御する方法を心得ている。
ハイトーンになっても決して破綻をきたさない声質もいい。
目下、「好きなヴォーカリスト部門」ナンバー1である。
そんな彼の歌唱が、目いっぱい楽しめるこの曲、最高だ。


DAVE MENIKETTI - Meniketti - I Remenber ★★ (2002-09-22 23:44:57)

収録アルバムの中ではもっとも産業ロック色の強い、メロディアスな疾走ナンバー。
こう書くと、なんだか「ハイウェイをクルージングする真っ赤なオープンカー」という感じを想像するが、ここにデイヴ・メニケッティのギターが加わると、様相が一変。「犯人を追走するノーヘルの館ひろし」へと変貌するわけだ。
それにしても、カッコいい曲である。
次の刑事ドラマの挿入歌は、これで決まりだ。


BAD MOON RISING - Opium for the Masses - Believe (2002-09-21 23:27:50)

確かに、セカンドアルバム以降の彼らには、全体的に冴えが無かった。
しかし、正統派ファンにそっぽを向かれた理由が、「グランジっぽくなった」という一言に集約されているのはどうにも合点が行かない。
この曲はファンキーな縦ノリ系ナンバーで、その疾走感は、凄まじいといっても良い。リフの切れ味、ヴォーカルの表現力も見事で、どう低く見積もっても「駄曲」ではない。
こういう曲を作っているのだから、「グランジ。以上。」では、彼らを的確に表現しているとは到底言えない。
忘れてはならないのは、彼らが本来、非常に優れたミュージシャンで、それだけに、我々の期待が、バブルのように膨らんで(膨らみすぎて)いたということだ。
酷評が嵐となって、吹き飛ばされるように消えていったBMRだが、彼らにWHITESNAKE級の作品を真剣に期待する方が、そもそも間違いだったのだ。
この曲を聴くと、「ああ、ほかに消えるべきバンドはたくさんあったのになあ。」と思うし、非常に個性的で魅惑の歌声を聴かせてくれていたカル・スワンを恋しく思うのだ。(ダグは上手く出世したよなあ。)


BLACK SABBATH - The Eternal Idol ★★ (2002-09-19 01:53:00)

トニー・マーティン在籍時の音源のなかで、もっとも影が薄いアルバムといえよう。(加入一発目の作品だと言うのに)
次のアルバム以降はすべて、コージー・パウエルか、ギーザー・バトラーのどちらかが参加しているから、というのも理由の一つかもしれない。
レコーディングメンバーを見ると、ボブ・デイズリーとか、エリック・シンガーとか、有名ではあるけれどパンチ力に欠ける名前が並んでいる。
しかし、このアルバムの、非常に均整の取れた、キャッチーな楽曲の数々を楽しんでいると、こういう軽めのノリもアリかなあ、と感じてしまう。ギーザーやコージーの持ち込む、エナジー全開のスーパーサウンドも、もちろん魅力だが、シェイプアップされた音世界の中で楽しむ、トニー・アイオミのフックに富んだ楽曲も、なかなかに味がある。
ロニーほどに熱くは無く、湿り気のある声質がたまらなく魅力的なトニー・マーティンだが、このアルバムの若干涼しげでキャッチーな楽曲には、そういう彼の持ち味が抜群にハマっている。
レコーディングの初期の段階では、レイ・ギランが携わっており、明らかに「レイ・ギラン製」の歌メロが多数収録されているのも、このアルバムの特殊な面白さになっている。
迫力は他に負けるかもしれないが、キャッチーでカッコいいHRが聴けるという点においては、間違いなく高く評価できるアルバムである。


YNGWIE MALMSTEEN - Attack!! ★★ (2002-09-15 00:11:00)

新譜感想のところで早々に意見を述べてしまったので、ずっと、改めてここに書き込むべきかどうか、すなわち「買い!」と言えるかどうか、迷っていた。
結論。やっぱり「買い」と言えそうである。
「ご馳走様」と、残らず完食した後、満足げに爪楊枝で歯をつつきながら、
「もうちょっとスープの味が濃いと最高だったのになあ」
とか苦情を訴える、そういう作品で、要するに、誰が聴いても若干の不満がつきまとってしまうのだが、けっして誰も「まずい」とは言えない説得力があるのだ。
「つまった当たりのホームラン」と言い換えてもいい。
イングヴェイは今、ガッツポーズでダイヤモンドを周回中だ。
ひとまず、笑顔でホームランを喜ぼうではないか。


RAGE - End of All Days ★★ (2002-09-11 21:17:00)

こ~いちさん、その気持ち、実は、私、よく判ります。
UNITYはインストパートが過去にないほど充実していて、もちろん曲の完成度も水準をはるかに凌駕してますが、BLACK IN MINDで突然大爆発を起こした、「歌謡的魅力」に関しては、このアルバムを含めた当時の作品のほうが若干ながら上かも、と思うわけです。
こ~いちさんの意見を読んで、なるほどやっぱりUNITYよりこちらのほうが好き、という見解もあるのだなあ、と思いました。
BLACK~が好きなら、このアルバムは絶対に買いです。
ただしギタリストのプレイが「棒読み」なので、そのあたりを重視する向きには不適ですが。
ちなみに、次のTHIRTEENは「ムード重視」で、若干キャッチーな魅力が減退します。


JOE LYNN TURNER - Hurry Up And Wait - Can't Face Another Night ★★ (2002-09-10 22:22:10)

ジョー・リン・ターナーのおいしいトコをぎゅっと凝縮したせつないバラード。
ギタリストはご存知アル・ピトレリ。この人は「何でも弾ける便利なギタリスト」という評価しか得ていないようだが、とんでもない。とんでもないですよ、皆さん。押し引きをわきまえた演奏と、泣かせにかかった瞬間の猛烈なオーラは、こういう哀愁をたたえた曲で抜群の威力を発揮する。はっきりいって、名人芸である。
ジョーの素晴らしい歌唱と絶品の歌メロ、ついでに凄まじい泣きを演出するギターソロ、これは名曲である。


KANSAS - Always Never the Same ★★ (2002-09-10 21:46:00)

オーケストラのアレンジが素晴らしい企画盤。
そもそも、メロディーの素晴らしいカンサスの音楽はこういうシンフォニックなアレンジが抜群に合う。
そこにもってきてそのオーケストラアレンジが、実にメリハリの利いた職人技だ。大仰なパートはとびきり大仰に。ギターに任せたほうがいいところは、でしゃばらず。
各パートの楽器分担も完璧。
その結果、凄まじくドラマティックな演奏効果をもたらしている。
映画音楽とか、ゲームミュージックとかに引用すれば、抱きしめたいほどのエンターテインメントが完成するはずだ。


DEEP PURPLE - Purpendicular ★★ (2002-09-08 03:25:00)

音楽業界は、あくまでビジネスをしているのであって、「商品に貼られるレッテル」は当然、レコード会社にその選択権がある。
DEEP PURPLEと書いてあったほうが売れるだろう、と彼らが判断すれば、当然そう記載するだろう。
本当はジョン・ロードもイアン・ペイスも判っているのだ。「リッチーがいないのにDPと名乗るのはいくらなんでも無理がある」と。
しかし彼らにしても、良い音楽を演奏してお金をもらえればそれで幸せなわけで、マーケティングの戦略についていちいち必要以上に頓着したりはすまい。
結局バンド名なんてその程度のものなのだから、我々のほうがぎゃあぎゃあと騒ぎ立てる事はない。メンバーが変わっている事はちゃんとアナウンスされているわけだから、「彼がいるバンドだと思って間違って買ってしまったではないか」という苦情を申し立てるのも間抜けでしかない。
HR界最高のキーボーディストと、世界屈指の表現技術を誇るギタリスト、さらにシングル・バス・ドラムを扱わせたら東西敵なしのスウィングの鬼、アレンジ力に長けたベーシスト。
たとえヴォーカルにかつてのパワーがなかったとしても、これだけ役者がそろったHRアルバムを、僕は見逃すわけにはいかない。
その内容は、メンバーそれぞれの個性をしっかりと活かした、素晴らしいものである。ほとんどの曲がジャムから生まれたと言う事で、曲の構成等は結構ラフだが、そんななかでズシリと胸に響く一瞬を数多く演出するあたり、さすがとしか言いようがない。


BADLANDS - Badlands ★★ (2002-09-08 01:26:00)

ジェイク・E・リーが尻すぼみになっていってしまったのは、ハードロック三大不可思議のうちの一つだ。(残りの二つは現在考え中)
この人のセンスのよさは本物だった。
このアルバムで聴ける彼のプレイには、時代の変化を言い訳にさせない、普遍的なカッコよさがあった。神出鬼没、変幻自在のニンジャ・ギターとでも言おうか。スパッと切り込んでくる切れ味が素晴らしい。
これだけの仕事が出来るミュージシャンを、このままフェイド・アウトさせてしまうわけにはいかない。
ジェイーク!!
カムバーック!!!!


ALCATRAZZ - No Parole From Rock'n'Roll - Hiroshima Mon Amour ★★★ (2002-09-08 01:02:49)

イントロのギターの一音目が、ヒューンと鳴った瞬間、ただ事ではない空気が流れる。
これは初回先頭打者初球場外ホームランである。
曲はその空気感をひっぱったまま、この曲最大のドラマであるギターソロまで聴き手の意識を誘導する。
それにしても、この曲唯一の弱点はそのギターソロ直後のとってつけたようなオルガンフレーズだ。ライブではイングヴェイが堪らずオブリを放り込んでいるが、あそこでテンションがストーンと落ちる。
イングヴェイが後年、「おれはハモンドが嫌いだ」と言っているが、DPフリークの彼が元来ハモンドが嫌いだったとは考えにくい。
原因はお前だ。ジミー・ウォルドー(笑)


AC/DC - The Razors Edge - Thunderstruck ★★ (2002-09-08 00:39:18)

「これから何かが起こりそう」なイントロが素晴らしい。(ライブのオープニングテーマに使用したTHUNDERのセンスに脱帽。)
歪みが浅いにもかかわらず、物凄い重厚感を演出するマルコム・ヤングのリズムギターも炸裂して、おもわず身体が上下運動してしまう。
凄まじいグルーヴである。


FIGHT - War of Words ★★ (2002-09-02 11:03:00)

9年前(え?もうそんなに経つのか!)、物凄い緊張感と不安が交錯する中、このアルバムを最初に聴いた瞬間、「だめだこりゃ」と下唇を突き出したものだ。
当時アメリカを席巻していたグランジ・ヘヴィネスの波というやつは、こちら日本においてはピンとこない現象だった。HM界においても、メタリカの黒いのや、パンテラの俗悪がそれほど強い影響力をもっているとは思えなかったので、正統派メタルについて、「こんなのダサくて聴いてられないぜ、ベイビー」とかはちょこっとも思わなかったのである。
だから、こういう重い音像の音楽はめっちゃくちゃ鼻についたし、ぜんぶおんなじに聴こえた。ときにJUDAS PRIEST風メロディーを見つけてハッとしたりはしたが、そんなちょっとした事で喜ばなければならないほど、作品全体のトーンは沈んでいた。
だから、今、このアルバムが、我々の耳にいかに響くか、すこし興味があって、このあいだ久しぶりにトレイに載せてみた。
・・・ぼくらはこの程度のヘヴィーさが、あれほど鼻についていたのか。
これは紛れもないHMである。
何曲か、「風格の荘厳メロディー」も導入されていて、そのあたり、単にヘヴィー一辺倒とは違う、いい個性になっている。
今聴くと、けっして「やりすぎ」とは思えなかったわけである。まあ、つまらない曲も何曲か含まれているし、中だるみが避けられないのは事実で、僕としてはFIGHT消滅の原因は、実はこの辺にあったのではないかとも思うが、彼らの音楽性が、リアルタイムで当時感じたほどにはつらくなかった、とは言える。
もう一度聴きなおしてもいいのではなかろうか。


JUDAS PRIEST - '98 Live Meltdown ★★ (2002-08-30 03:30:00)

このライブアルバムが発表されていなかったら、リッパーが戦犯扱いされていた可能性がある。
キーが下がっているとはいえ、前任者のウルトラD級歌唱を完璧にトレースするその逞しい姿に、我々は完全にノックアウトされてしまったわけだ。
「歌えること」を天下に知らしめたこのライブ・アルバムの功績はとてつもなく大きい。
しかし、やはり「ロブと違う」ということは事実で、それも同時に確認させられた気がした。
ロブの声には、じつに悪魔的な「気味悪さ」というのが潜んでいる。これはオジー・オズボーンにもいえるが、このへんはもはや歌唱力云々の差ではない。
リッパーはそのかわり、どすの利いた怖さを演出できるわけだが、
「なんじゃワレこらああ」というやくざの一声より、痩せた目のぎょろりとした男が、「ねえ、君、こっちにおいでよ・・・ヒヒヒ」とか言うほうが、僕は怖い。

ともあれ、JPの得た新しい武器が、少なくともその性能においては、一切不安のないものであることを、このアルバムは証明しており、出されるべき時期に出されるべくして発表された、価値ある一枚である。


WHITESNAKE ★★ (2002-08-28 22:17:00)

さてお立会い。
ここに並んだ色とりどりのヘビたち、じつはぜーんぶ白蛇だってんだ。どうだい、驚いただろう?
・・・てなわけで(笑)
時代によって様々に変化してきたWHITESNAKEであるが、個人的には、どの時代にもそれぞれ聴き所があって、好きである。
デヴィッド・カヴァーデイルが非常に魅力的なシンガーであることに異論はなかろう。その個性的な味を、様々なスタイルで堪能できた事は、リスナーとして幸せであるとおもうのだ。
絶品のバナナがあれば、パフェにも入れてみたいし、バナナケーキも作ってみたい。
たとえ、「俺はやっぱりバナナパフェに限る」という人間が現れたとしても、「ケーキでもイケルかも知れない」と試みた実験そのものを否定する事は出来ないだろう。
スティーヴ・ヴァイ在籍時が一番ボロクソ言われるし、デヴィッド本人も「あれはやりすぎたかも」と思っているようだが、虚心になってもう一度あのアルバムを聴いてみようじゃないか。
あれはいわば「焼いたバナナ」みたいなものだが、意外においしいって。絶対。


JUDAS PRIEST - Painkiller - Leather Rebel (2002-08-26 20:34:19)

この曲のスコット・トラヴィスのバスドラは凄い。
あのスピードをあれほど持続させるのは脅威である。
彼をあの状態のまま地面に置いたら、凄いスピードで走り出すに違いない。
「子カール君」になら楽勝で勝てるだろう。
(若い人には判らないかなあ・・・)


JEFF BECK - Jeff Beck's Guitar Shop - Where Were You ★★★ (2002-08-26 16:51:19)

エレキ・ギターは人類が生み出した傑作楽器である。
その表現力はちょっと桁外れだ。
旋律をなぞるだけならピアノがある。
ヴァイオリンでも音は揺らせる。
しかしこの表現は貴様らには出来まい、はははは!
ざまーみろってんだ、おしりぺんぺん。
・・・失礼。
ジェフ・ベックによるこの演奏は、凄まじい緊張感を伴った泣きの名演だ。いや、「泣き」などという陳腐な表現は当てはまらないな。ごめん。
日本刀の上を素足で歩ききったジェフ・ベックに拍手!拍手!


RAINBOW - Long Live Rock 'n' Roll - Kill the King ★★★ (2002-08-25 23:23:59)

リッチー・ブラックモアという天才は、ジャンルに関わらず、「良いな」と感じたメロディーや構成を、センスよく自身のフィールドである「HR」に昇華してしまう才能を持っている。
そうして生まれた「ブラックモア式ハードロック」と、その後フォロワー達によってに生み出された作品とでは、
コロッケの「野口五郎のものまね」と、
「コロッケの野口五郎」のものまね
ぐらいの差がある。
「KILL THE KINGみたいな曲」は多いが、はっきり言って根本的に違う。


SCORPIONS - Tokyo Tapes ★★ (2002-08-24 17:09:00)

言わずと知れた、ウリ・ロート在籍時代のライブ盤。
HR史上最高の哀愁シンガー、クラウス・マイネと、
HR史上最強のリズム・ギタリスト、ルドルフ・シェンカーと、
HR史上最強のリード・ギタリスト、ウリ・ロートの、
このライブ盤を聴かずして、めしがくえるか。
くえるかってんだ、えっ?!
失礼。
クラウスの声質は天からの授かりものである。
東西冷戦を終結させた(?)この、人類史上最も切ない声を聴けば、チンパンジーでも涙を流す。
ルドルフのリズム・ギターは殺人兵器である。
0.00005秒でワンストロークを完了させる(嘘)脅威のカミソリ・リフは、ふさふさ髪の毛を一瞬で丸ハゲにかえてしまうぐらいの切れ味である。
そしてウリのギターは宇宙に届くメッセージだ。
思いっきり音量を上げれば、きっとU.F.O.が「何事か」とおもって着陸するに違いない。
これを聴け!!


YNGWIE MALMSTEEN - Magnum Opus - Fire in the Sky ★★ (2002-08-20 22:06:40)

「疾走」と「爆走」は、違う。
いかにもヘヴィー・メタル然とした後期の彼の「爆走」作品の中では、この曲が最も「古典HR疾走曲」の雰囲気がある。
曲のテンポをあんまり上げすぎると、「怒気」が全てを覆い隠してしまって、珠玉のメロディーメイカーとしての彼の持ち味が削がれて行ってしまうような気がする。疾走曲といえども、この曲ぐらいのテンポが、僕は好きだ。


YNGWIE MALMSTEEN - Trilogy - Liar ★★ (2002-08-19 10:55:15)

マーク・ボールズ脅威の絶唱が聴ける。TRILOGYは全体的にテンポが抑え気味だが、それが却ってメロディー、コード進行の妙を際立たせている。
ヤンス・ヨハンソンのソロも秀逸である。


FIREHOUSE ★★ (2002-08-18 02:30:00)

FIREHOUSEが好きだ。
馴染みやすいメロディーが、しかし決してありきたりではない、というところがたまらない。
C.J.スネアの声は上のほうがペラペラだが、この際そんなことはどうでもよい。
「これでヴォーカルが別人なら完璧」とかいう無粋な事も、彼らに関しては思わない。
これでいいのだ。FIREHOUSE。


BLACK SABBATH - Dehumanizer - TV Crimes ★★ (2002-08-18 01:10:58)

DEHUMANIZERに対する失望の大きさはよく判る。
わかるぞこのやろー。
・・・失礼。
でもね、トニー・アイオミ大先生がヘヴィー・リフをザクザクやっておられるのですよ。ギーザー・バトラー大統領がボトムをうねうねやっておられるのですよ。ロニー・ディオ校長が絶叫しておられるわけじゃないですか。
それで悪かろうはずがないのだ。
なのにこの無関心ぶりはいったい・・・
なんなのだこのやろー!
失敬。
いやわかる。確かにこのメンバーに期待する音といえば、やっぱり「あの音」だ。アルバム全体のこの重苦しい雰囲気に辟易するのはよく判る。

しかし、
この曲を聴こうじゃないか。
これは、ファンサービス、といって良いくらい「正統派」している。
あのメンバーの正統派HMが聴けるなら、残りの曲が全部退屈でも、安い買い物じゃないか。
何?2400円は高い?
中古盤を買おう。奴らはすでに大金持ちだ。遠慮は要らん。


VAN HALEN - Van Halen III - Once ★★ (2002-08-16 21:33:07)

美しいピアノの調べ、ミステリアスな歌メロ。
ゆっくり坂を登っていくように、じわじわテンションを上げていく演奏。
そして、大空に飛び立っていくような、もの凄い開放感が待っている。
あちこちで決まる、エディーによる効き目抜群のオブリも秀逸。
名曲だ。


VAN HALEN ★★ (2002-08-16 21:23:00)

ゲイリー・シェローンは「まじめに頑張る地味な奴」だった。
EXTREME時代からそうだったはずだ。
だから、パフォーマンスだけをみたとき、当代随一のエンターテイナーであるダイヤモンド・デイヴや、アメリカを代表する豪快なロッカー、サミー・ヘイガーと比べて分が悪い事など、判りきっていた事なのである。
ゲイリー加入をプラス方向に転じさせるなら、その唯一のキーワードは、「バンドの若返り」ではなかったか。
燃え盛るようなエネルギーを取り戻し、もう一度「ヴァン・ヘイレンのドライヴィング・ロック」を聴かせてくれれば良かったのに。チャンスだったのだ、ある意味。
だから、「Ⅲ」がなぜあれほど地味な仕上がりだったのか、未だに判らない。
前作の延長線上にありながら、さらにアダルト・オリエンテッドだった「Ⅲ」の作風は、ゲイリーに「サミーの代役」となることを強いているようにも思える。こうなると、いくらゲイリーが踏ん張った所で、ネガばかりが目立っても仕方あるまい。
だから彼がバンドを去ることになっても、驚く事ではなかった。
「世界最高の奇術師と、最高のエンターテイナーによる、素晴らしいパーティーバンド」から、「熟練したミュージシャン達による、最高の楽曲指向バンド」へと華麗なる転身を遂げた前回のようなマジックは、残念ながら起こらなかったのである。
しかし、「Ⅲ」におけるゲイリーの仕事振りは、「立派に代役をこなした」ということは出来なくもない。歌唱力なら、少なくともサミー並みに歌えることは証明していた。
気の利いた小技をいくつも連携させて生み出されるエディー独特のグルーヴは、凄まじく深みを増しており、地味ながら味わい深いアルバムであるといえよう。
特に「ONCE」は名曲だった。
さて、
これからの彼らの動きに注目だ。彼らがなにを選択するのか、興味は尽きない。


IMPELLITTERI - System X ★★ (2002-08-15 21:54:00)

クリス・インペリテリは名前が速弾きである。クリスインペリテリクリスインペリテリ・・・まあいい。
インペリテリはファンが喜ぶ正統派HMエッセンスを軸にしているだけに、同じヴォーカリストで何枚も続けると、曲にバラエティーを持たせるのが難しくなってくる。
そういう意味で、グラハム起用は大正解。
このおじさんは未だ凄まじいガナリ声を発する。しかも歌メロの収めかたが素晴らしい。
STAND IN LINEの面影が、思ったよりもずっと少ないのは驚いた。
クリスが、紆余曲折を経て自身のスタイルを確立した事の証明である。


STEVE MORSE ★★ (2002-08-15 10:25:00)

↑おっしゃるっ通り。(握手した事はないが)
くわえて、この人の場合、自分の「型」を持っている事も素晴らしい。
あの、クロマチックな速弾きを聴いただけで、「おっ、モーズだな」と納得してしまう。
・・・それにしても完璧なトーン・コントロール。「正確でありながら有機的」という印象を与えるのは、この絶妙に制御されたトーンのおかげである。


STEVE MORSE - StressFest ★★ (2002-08-15 10:15:00)

美しい音質にまずは圧倒されるが、内容も素晴らしい。
豊富な音楽的素養に裏打ちされた多彩なメロディを、完璧にコントロールされたトーンで弾き出していく。
泣きのインスト「4 MINUTES TO LIVE」は素晴らしすぎて声も出ない。
輸入盤を買ってしまったため、「ハイウェイスター」のカヴァーを聴いていないのが心残りだ。


STEVE VAI - Passion & Warfare ★★ (2002-08-15 09:47:00)

ブルーズっぽい「泣きのギター」だけが感情表現の全てではない、と気付かせてくれたアルバム。
新しい技術を積極的に取り入れ、素晴らしいセンスでそれを消化していく様は、非常に高いミュージシャンシップを感じる。凡人の僻みを生む傾向にあるようだが、ピッチシフターやディレイなどのエフェクトを、ここまでセンス良く使用できるミュージシャンを、僕は他に知らない。
オール・インストのアルバムを、ここまで多彩に、飽きさせることなく聴かせるのは至難の業だ。
歴史に名を残す、黄金のインストアルバムだと思う。


BLACK SABBATH - Cross Purposes - I Witness ★★ (2002-08-15 01:08:07)

↑思います。
HM界最大の不幸は、ギーザーとコージーのコラボレーションがついに実現しなかった事だ。
このバンドでは、けっこうニアミスだったんだけどなあ。


BLACK SABBATH - The Eternal Idol - Born to Lose ★★ (2002-08-15 01:02:50)

トニー・マーティン在籍時の音源にも、過去に劣らず名曲が多い言うのは、すでに皆さん書いておられるとおりだが、忘れちゃいけません。この曲。
はっきり言って、キャッチーである。ポップといって良いかもしれない。
しかし、「だから駄目」というような視野の狭いファンなら、そもそもトニー・マーティンを養護したりはしないだろう。
北欧の中堅メロディックHMバンドあたりがこの曲を発表していたなら、「この1曲のためにアルバムを買ってもよい」とか評されていたに違いない。そう思えるぐらいの名曲だ。


WHITESNAKE - Whitesnake ★★ (2002-08-15 00:37:00)

このアルバムに対して、どのような批判的文言を並べても、それはもはや「屁理屈」でしかない。
もし、デヴィッド・カヴァーデイルが、その生涯でこのアルバム一枚きりしか発表しなかったとしても、その名はHR史上に燦然と輝く「ゴールド・プレート」となるだろう。


ALCATRAZZ - Live Sentence ★★ (2002-08-13 07:39:00)

これがもし、編集なしの「通しのライブ盤」だったなら、伝説的名盤扱いになっていたのだろうか。歌が酷すぎて「迷盤」になってしまったという可能性もあるが。
なんにせよ、このアルバム最大にして唯一の聴き所は、若きイングヴェイの凄まじいギタープレイである。
アルカトラスにおける彼のソロは、完璧な起承転結を構成する「構築物」である。だから、という訳かどうかは微妙な所だが、現在の彼のように、ソロパートの原形をとどめないほどに弾き崩すという事が、ここでは一切ない。
基本的にアルバムに忠実に弾いておきながら、ちょっとした空間を見つけるとそこに凄まじいオブリを放り込んだり、ソロパートの終わりのほうで少し遊びを入れてみる、というぐらいのスタンスは、ライブでのギターパートのありかたとして理想的だ。
そういうスタンスの中、余裕綽々で難易度D級フレーズを(正確に)連発する様は、圧巻。しかも、発散する情感、色気が半端ではない。恐るべきプレイである。
ヒロシマ・モナムールでウリ・ロートの「カロンの渡し守」のソロフレーズをそのまますっぽりはめ込んだり、「ナイトゲームス」を完璧な様式美HRに変身させたり、といった、ライブならではの余興もふんだんに盛り込まれており、非常に楽しめるライブ盤。
文句なくおすすめだ。


ARMAGEDDON - Three - The Contract (2002-08-12 10:15:40)

冒頭、アルペジオのテーマ・フレーズにかぶさるメロディーが凄い。
一瞬の出来事だが、猛烈な泣きを発散している。このへん、兄の「必殺技」に近い。
曲自体はちょと退屈だが・・・


ARMAGEDDON - Three - Winter Skies (2002-08-12 10:04:36)

EUROPEのような、しっかりとメロディーが存在する正統派チューン。
タッピングのソロをはじめ、作風自体は古いが、こういう「安心のコード進行」は、理屈ぬきでいい。
現代のファンがどう感じるかは微妙であるが。


ARMAGEDDON - Three - Well of Sadness (2002-08-12 09:58:47)

どこかSKID ROWのヘヴィー・バラードを彷彿とさせる作風だが、メロディーの構成に一捻りあって、曲の端々に心を捉えるフッキングポイントが設けられている。
クリストファーの歌唱はここで抜群の表現力をみせる。
うまい。


ARMAGEDDON - Three - Stranglehold (2002-08-12 09:47:09)

ジミ・ヘンドリックス風ヘヴィー・リフから始まって重量感たっぷりに疾走、ジョン・サイクス風のフルピッキング・フレーズを織り交ぜながら、キャッチーな歌メロでハートを掴む。
突然メジャー7thのクリーントーンが流れたと思ったら(来たぞ来たぞ!)ここぞとばかりにウリ・ロートか、ヨナス・ハンソンかというメロディー構築ソロが炸裂する。
この時点でノックアウト。あとは放心状態である。


ARMAGEDDON - Three ★★ (2002-08-11 22:04:00)

「HMの達人」アモット兄弟の弟、クリストファー・アモットによるプロジェクトのサード。
アーク・エネミーは正統派HMとデス要素による陰影がものの見事に決まっているが、彼らの「正統派要素」を純粋培養したものを聴いてみたい、というのはファン心理として当然。
そういう意味では兄のスピリチュアル・ベガーズよりもずっと日本のファンに受けるだろう。
彼ら最大の持ち味、ギタープレイに関しては、兄、マイケルが「一音必殺」の激情タイプであるのに対して、弟さんのほうはもう少し流麗。ソロ全体の雰囲気で勝負するタイプだ。どちらにせよ、尋常でない叙情性がある、HM界の得がたい財産である。

このサードアルバムはクリストファーがリードヴォーカルを兼ねているが、心配無用、上手い上手い。深みのある声質も抜群にカッコよく、カイ・ハンセンなんぞとは比較にならない。
ただ、全体を通して、曲のハイライトとなる彼のソロが、少しコンパクトにまとまりすぎている感じがした。
もちろんこれは、「もっと聴きたいのに」と思うあたりで退くほうが効果的、という計算に基づいて意識的になされた、確信犯的構成だとおもうが、ここまでコンパクトだと、「もっと聴きたいのにいい」と半分笑い顔で駄々をこねるというより、「おい、なんだ、これだけかよ!」という苦情を訴えたくなってしまう。
おいしいものを少しだけ、という精神には賛同するが、いくらなんでもこのトンカツはボリューム不足じゃないか、というわけだ。
しかし、それというのも、彼の紡ぎだす音の魅力が、他の追随を許さないほどの絶品であるということの証明。
このアルバムは買いである。


WHITESNAKE - Slide It In - Gambler ★★ (2002-08-09 02:38:12)

ごくごくシンプルな楽曲なのだが、異常なカッコよさを誇る。
コージー・パウエルの「タメ」の名演、デヴィッドの悩殺ディープ・ボイス、ジョン・ロードのピリリと効いてるオルガン。
大人のロック、ここに極まれり、と言っておこう。


JON LORD - Before I Forget - Say It's All Right ★★ (2002-08-09 02:23:34)

ヴィッキー・ブラウンというソウルフルな女性シンガーをフィーチャーした、やさしく、さみしいバラード。
悲しいだろ?悲しいよな?という泣かせ方ではなく、そっとやさしく「あなたは悪くないわ」といわれたときの、あの泣きである。
ひょええええええ(泣)


MOUNTAIN - Nantucket Sleighride - Don't Look Around ★★ (2002-08-09 02:00:56)

僕の場合、「ランディー・ローズやマイケル・シェンカーがフェイバリットに挙げるというなら、聴いてみないわけにはいかないだろう、」という順路で辿り着いたのがレスリー・ウエストというギタリストである。
マイケルやランディーのような手数の多いメロディーを期待すると肩透かしを食うが、音の質感、情感は圧倒的。
この曲は物凄いグルーヴ感を持つアップテンポ・ナンバーだが、シンプルなテーマ・フレーズ一つとっても、ギターのトーンに燃え上がるような情念がこもっているのが判る。ヴィブラートの揺れも恐ろしく深い。
これ、リアルタイムで聴いたら、さぞかしぶっ飛んだだろうなあ。


DAMN YANKEES - Damn Yankees - Damn Yankees (2002-08-09 01:36:40)

いくらなんでも「あほなヤンキー」という日本語訳はやりすぎだ。
ブックレット片手に転げ回るほど笑ってしまった。


JACKAL - Vague Visions - Vague Visions ★★ (2002-08-09 00:57:38)

デンマーク産メロディック・パワーメタルバンドの93年の曲。
アルバム一曲目のタイトル・チューンというだけあって、持ち味を存分に生かしたファストでメロディアスな高品質疾走ナンバーだ。
しかし何が凄いって、ここのリズム隊は凄い。
ライブを見たことがないので、あんまり手放しでほめ倒すのはやめておくが、猛烈なスピードで凄い量のオカズをバラまいていってくれる。
ハイトーンのヴォーカルもいい歌唱力してるし、ギターもいいが、凄まじいリズム部隊に終始圧倒されっぱなし。
輸入版で買ったこれ一枚きりしか持っていないのだが、彼らは今、どうしているのだろう?


AXEL RUDI PELL - Eternal Prisoner ★★ (2002-08-09 00:41:00)

いろんな所で「ギターが下手だ」と吊るし上げを食らっているぺル君のアルバム。何枚目かは知らないのだ。ごめんね。
ジェフ・スコット・ソートが出来のいい歌メロを歌っているので、まずまず楽しく聴ける。
ギターについては、確かに上手くはないが、HRギターの典型的フレーズを奔放に弾いていて、ノリのいいナンバーでの扇情性は結構高いし、あんまり無理して小難しいフレーズを弾こうとしてないので、個人的には結構好感を持っていたりする。
今聴くと、ちょっと古臭い感じは否めないが、こういうのがすきって人、結構いると思う。


SILVER MOUNTAIN - Breakin' Chains ★★ (2002-08-08 22:57:00)

去年突然発売された、80年代の伝説的北欧HRバンドの再結成作品。
ヨハンソン兄弟がイングヴェイがらみで名を上げていたし、伝説の内容も濃かったので、もう少し話題になるかと思ったが、局地的な小爆発で終わったのは不思議だ。
「あいつらのアルバムをもう1枚聴きたかった」というファンの要求に対する回答としては、パーフェクトに近い内容を誇る。
演奏はかなり上達しているが、発散している雰囲気は、チープな部分も含めて「SHAKIN' BRAINS」そのまま。そのあたりは確信犯的音作りだ。
オーソドックスな曲の中でギラリと光るソロイングが、ホント、素晴らしい。
・・・しかし、あれほど凄い伝説的アルバムのPART2と言ってもいいアルバムだったのに、あんまり爆発しなかったよなあ。
ファン心理はこのへんが難しいのだ。


PAUL RODGERS - Muddy Water Blues: A Tribute to Muddy Waters ★★ (2002-08-08 01:06:00)

あちらこちらで国宝扱いされているポール・ロジャースの凄さがわからないというヒト。
君は正直者なので金の斧を授けよう。
しかし、そんなあなたもこのアルバムは是非聴いてみるべきだ。
HR界ですっかりおなじみの名プレーヤー達が繰り広げる個性あふれる熱演は、それだけで買って損なし。コテコテのHRファンなら、ジェフ・ベック、ブライアン・セッツァーあたりの凄さに開眼するいい機会かもしれない。
そうして繰り返し聴くうち、ほら、じわじわと効いてきたでしょ、
ポール・ロジャースの歌。


STRYPER - In God We Trust - In God We Trust ★★ (2002-08-05 09:27:23)

「水晶のようなヴォーカル」と形容するならマイケル・スウィートだ。
この曲でマイケルは、なんと、高いほうの「C」(ド)の音をストレスなく弾き出すという荒業をやってのけている。
(さらになんとDまで行っちゃってる曲もある!)
ちなみに、かのグラハム・ボネットでG(ソ)、マーク・ボールズやジョン・ウェストですらA(ラ)あたりで精一杯だ。
声が高けりゃ良いってもんじゃないが、こういうメロディックな疾走ナンバーのここぞという時にやられると、思わず黒板を爪で引っかかれた時のような顔になってしまう(いい意味です)

ちなみにストライパーの衣装のシマシマは、パンツのほうだけでも縦にするべきだった。
足が異常に短く見えて笑える。


HEAVENS GATE - Hell for Sale! ★★ (2002-08-05 03:38:00)

カタカナで「ジャーマンメタル」と書いた看板をぶら下げてやりたくなるぐらいの作品だった「LIVIN' IN HYSTERIA」を作ってしまった彼らが、ちょっと空気を入れ替えてみようとした気持ちはよくわかる。
極東地域で小爆発をおこしたとはいえ、あの作風でそう何枚も作るわけにも行くまい。アイディアに煮詰まってしまうし、第一、飽きられる。
で、割とオープンな気持ちで作ったのがこの「HELL FOR SALE」である。
メンバーの個性を開けっぴろげにした雑多なメロディーをちりばめる事で、聴き手を飽きさせないような配慮がなされている。
しかもVIPのお客様、ジャパニーズに媚を売る事も忘れていない。
最大公約数的には、このあたりが適当なのではないかと思ったし、少し聴くだけで何小節も先の音を予測できた前作より、個人的にはずっと楽しめた(RISING SUNも名曲だ)のであるが、VIPの皆さんはその程度のサービスじゃあ、満足しなかったのであった。


VICIOUS RUMORS - Welcome to the Ball ★★ (2002-08-05 03:07:00)

このアルバムは名盤である。間違いなく。
歌が異常に上手い、バカテクツインリードが聴ける、リズム隊が弾き出すアグレッションが気持ちいい、心臓にぐさっと突き刺さるメロディーがある、等々、日本のHMファンが喜ぶファクターに満ち溢れている。
①~②の名曲ニ連発でぐっとハートを掴んでおいて、その流れのままラストまで一気に聴かせてしまう作戦も見事。
HMムーブメント末期に吹いた、最大瞬間風速だったかもしれない。


U.D.O. - Faceless World - Heart of Gold ★★ (2002-08-04 09:33:54)

みなさーん。
マティアス・ディートを忘れてはイケマセン。
ウド・ダークシュナイダーの暑苦しいヴォーカルに対する一服の清涼剤。マティアス・ディートです。
彼のソロは歌えます。
「ちゃらららーらー」え、もういい?
急がず、慌てず、流麗です。ちゃんとコードとメロディーの関係を構築できるヒトです。このあたり、ヴィト・ブラッタに通じるものがあります。
そんなわけで、この曲、ノリは軽いけれど、名曲です。


DIZZY MIZZ LIZZY - Dizzy Mizz Lizzy - Silverflame ★★★ (2002-08-03 01:43:32)

ちょっと普通は使いそうもない難解なコードのアルペジオがゆっくりと流れ、物語は始まります。
物憂げなティムのヴォーカルはどこまでも透明。
「SORROOOOW・・・・」
その瞬間、聴き手を別世界に引き込んでしまいます。
そして演奏者は、不思議な魅力を持つサビのメロディーまで、絶妙な展開で連れて行ってくれます。
感動の余韻に浸る聴き手の両肩をもって揺さぶるように、ギターソロが始まります。
しびれるほどの感動です。
そして、打ち寄せた波が引くように、物語の幕は降ろされるのです。


ULI JON ROTH - Firewind - Firewind ★★ (2002-08-03 01:05:24)

もしこの曲を別人が歌っていたら、以降誰にも越えられない最高峰の一曲になっただろう。(ちょっと前にも同じような事を書いたぞ)
なにせこの歌にして名曲扱いなのだ。
ハゲズラをかぶってミスコンに入賞するようなものである。
こういう曲はぜひマトモなシンガーでリメイクしてほしいものだが、誰もカヴァーをやろうとしないのは・・・
そう。
「こんなギター、弾けねえよ(泣)」


YNGWIE MALMSTEEN - Eclipse - Save Our Love ★★ (2002-08-02 03:27:06)

ここのところ、イングヴェイのギターソロは、とてもそらで口ずさめる状態ではなくなってきているが、この曲のは思い出してすぐに歌える。
「ちゃーちゃらららちゃーらーらー・・・・」え?もういい?
とにかく、絶妙に構築されたソロといい、冷たく透明な空気を感じさせるヨラン・エドマンの歌といい、北欧メロディアス系バラードとして、屈指のできばえである。


BLUE MURDER - Blue Murder ★★ (2002-08-02 02:54:00)

全世界的に成功したホワイトスネイクで、ほとんど奇跡的とも言える仕事をした男の「次なる一手」だっただけに、当時、それはそれは注目したものだ。
心配されたジョンのヴォーカルは存外に上手で、いい味(粘り気が強すぎる?)を出しているが、なにぶん比較される相手が悪すぎた。当時は、「これをデヴィッドが歌っていたらなあ」とか無為な事を考えてしまったものである。
しかし、このあいだひさびさに聴いたら、これがホント、いいのだ。
これ以降、徐々に垢抜けていったジョンだが、この作品はマイナーの空気を強く発散していて、俗っぽく言えば、「伝統的HR様式」の雰囲気がムンムンである。
それにしても、バラードにおける彼のギターソロの音は凄い。
あのアタックが全然ない「ヴィイイーン」という音はどうやって出しているのかさっぱり判らないが、猛烈に情感がある。


ULI JON ROTH - Transcendental Skyguitar - Sky Overture ★★★ (2002-08-01 15:05:11)

バックの演奏が機械でなければ、以降誰も越えられない不滅のインストが生まれていたかもしれない。
エレキギターの表現力の限界に迫る、魂に直結した演奏と、選び抜かれた一音の重みが、怒涛の波状攻撃で僕の眉間に襲い掛かる。
生半可にクラシックをかじっただけでは、こういう展開の妙は絶対思いつかない。
彼の努力とセンスに敬礼。
ありがとうございました。


ULI JON ROTH - Transcendental Skyguitar - Villanova Gem (2002-08-01 14:52:48)

ウリはこの曲(気楽なジャムセッションだが)について、「カリフォルニアのハイウェイを走る感じで」と言うようなコメントを残しているが、
その車に乗っているのは間違いなく東洋人だ(笑)
「ここがルート42アルか?」という感じである。


MANIC EDEN - Manic Eden - Dark Shade Of Grey ★★ (2002-08-01 00:39:44)

MANIC EDENを語れ のところでエイドリアンを酷評してみたが、この曲はいい。
完全にデルタの空気に満ちたパーフェクトブルーズマンでは、このメロディーは思いつかないだろう。
ほのかに香るヴァンデンバーグの体臭が、心くすぐる。


DEEP PURPLE - Slaves and Masters - Wicked Ways ★★ (2002-08-01 00:17:42)

DPの凄さは、のちに「典型的」と形容される音楽を生み出した事だけではない。
再結成後の作品はどれも、幅広い音楽性と、卓越した技術に裏打ちされた懐の深さを感じる。
その余裕と深みこそ、DPの凄みなのである。
この曲は決して速い曲ではないが、音の組み立てが素晴らしく、非常にハードなドライブ感を生み出している。
これは「匠の技」だ。


FAIR WARNING - 4 (Four) - Tell Me I'm Wrong ★★ (2002-07-28 16:00:28)

これ、絶対マレツェクの方だと思うのだが、ギターソロが凄い。
この年のベスト・ソロである。曲の一部として完全にハイライト化しているし、情感が半端ではない。泣きすぎである。
これは批判覚悟だが、ヘルゲ・エンゲルケよりアンディ・マレツェクのほうが絶対上手い。


VANDENBERG - Heading for a Storm - Waiting for the Night ★★ (2002-07-28 15:21:49)

メロディーと疾走感が結婚すると、こういう出来のいい子供が生まれる。
曲の途中で口が半笑いの形になってしまうほどカッコいい。
エイドリアンは自身のもつこの超絶メロディーセンスに磨きをかけるほうに進んでほしかった。


MIKAEL ERLANDSSON - The 1 ★★ (2002-07-28 15:03:00)

北欧ハードポップの名盤とされているアルバム。
しかしこれ、ギリギリである。なにがって、HRカテゴリーで語ることが、である。
「日本の歌謡曲も捨てたものではない」と、全く一度も思った事がないようなヒトは、ZEROレーベルの帯につられて買わないほうがいいかも。
いや、ほんと、歌謡曲でももっとハードなものはいっぱいある。
で、君はどうかって?
このアルバムは最高です。


RAINBOW - Bent Out of Shape - Anybody There ★★★ (2002-07-27 02:51:17)

リッチーのギターは、眉間にしわを寄せて猛烈に音を振るわせるような、ゲイリー・ムーアばりの「泣きのギター」ではないが、切々と極上のメロディーを歌い上げ、デリケートな泣かし方をする。
どうしようもない悲劇がもたらす号泣シーンか、夕焼けをバックにして頬に涙がひとすじつたうようなシーンか。
僕はどっちも泣けるが、後者の泣きは他に得がたい。延髄が震える。


PINK CREAM 69 - Electrified - Shame ★★ (2002-07-27 02:17:50)

サビのメロディーがいい。シンプルだが、頭にこびりついて離れない。
彼らはゴットハード並みに注目されてもいいはずだ。


PINK CREAM 69 - Electrified ★★ (2002-07-27 01:36:00)

看板声アンディ・デリスが抜け、一時グランジミュージックそのものの作風に変化してしまった事もあって、ここ日本での露出度も急激に衰えてしまった彼らが、「原点回帰」を旗印に一念発起して作り上げた、良質メロディアス・ロック・アルバム。
メロディーを大切にしながら、決してそれが古臭く響かないのは、先鋭的な嗅覚をもつ彼らのセンスの良さである。
そして何より、デヴィッド・リードマンの歌唱力は凄い。
抜群の表現力だ。


PINK CREAM 69 ★★ (2002-07-25 23:16:00)

↑そんなわけで、早速「ELECTRIFIED」を買ってみた。
すっばらしい!
これは安易な原点回帰ではない。
アンディー・デリスの超個性的メロディーセンスにおんぶしていた初期の頃とは、同じメロディー重視でもその質が全然違う。
彼らは「引き出しの数」が本当に多い。実に多彩なテクスチャーを駆使して聴き手の感情を煽る。
北欧メロディアスロッカー顔負けの哀愁メロディーや、FIREHOUSEのような爽やかで味のあるメロディーを実に上手く使い分けている。
そして特筆すべきは、デヴィッド・リードマンの歌唱力だ。
はっきり言って、その能力はアンディー・デリスの比ではない。充分に広いレンジ、フラットで決して破綻をきたさない味のある声質、抜群の表現力。
これほどのシンガーが抜群にカッコいい歌メロを歌っているのだから、そりゃいいです。
さあ、PC69全部そろえようっと。


ZENO - Listen to the Light ★★ (2002-07-19 01:41:00)

タイトルトラックが一番人気の名曲扱いだと言うのに、アルバムは買うほどでもないと言うのか(笑)
メロディーを大切にした味わい深い曲作りは全般通じて発揮されているし、ジーノのギターは兄の神業をモチーフにしながら、若干コンテンポラリーな要素も含めた気持ちのいいもので、コンパクトながら味が濃い。
ただ、マイケル・フレクシグのヴォーカルが「水晶のような」と形容されているのは不思議だ。
声帯の裏と表を行ったり来たりするような声の出し方が気に入らないし、超高音域ヴォーカリストの指標である高いほうのG(ソ)に届くような音も出るには出ているが、その声質は美しいと言うよりは、苦しい。
そこだけは疑問なのだが、曲は文句なくいい。買いである。


YNGWIE MALMSTEEN ★★ (2002-07-17 02:44:00)

もうすでに言い古された言葉かもしれないが、最近のイングヴェイのソロには構築美が無い。
ウリ・ロートも真っ青の、完璧に計算されたソロイングは、悪夢の交通事故を機に変質してしまったように思える。
以前のように弾けない苛立ちが、「ギター上手く弾くこと」に対する執着を倍増させてしまったのではなかろうか、と、ひそかに僕は思っている。
結果、事故前よりもスキルはアップしながらも、肩の力を抜く事を忘れてしまっているのではないか。
憧れのウリ・ロートに「彼は非常に優れたインプロヴァイザーだ」とか言われて嬉しがっている場合ではない。
イングヴェイの才能はHR界の宝。
その存在はHR界の奇跡である。
100パーセントのギタープレイはもうよくわかった。
もう一度、100パーセントのメロディーを聴かせてほしい。


JUDAS PRIEST - Painkiller ★★ (2002-07-17 02:20:00)

当たり前すぎて書き込みしたくなかったのだが、先日ふとCDプレーヤーに乗っけて、久しぶりに頭のてっぺんから蒸気が吹き出た。しゅー。
やっぱり凄いぞ。いまさらながら。
ロブ・ハルフォードの殺人ヴォイス(・・・ってこの表現、シャレにならなかったらごめん)を生かしきった、切れ味抜群の演奏。
グレン・ティプトンが奏でる無敵の質感を誇るメロディー。
K.K.ダウニングの飛び掛ってくるノラネコのような(笑)ソロワーク。ニャー!
そしてバンドの「ユンケル皇帝液」となったスコット・トラヴィスの超高速貧乏ゆすり!

これを聴いてちぎれるまで首を振れ!!
(ごめん、悪乗りが過ぎたか?)


ANDI DERIS - Come in From the Rain - 1000 Years Away ★★ (2002-07-17 01:07:14)

雲ひとつ無い、どこまでも透き通った空が感じさせる哀愁、とでも言おうか。
アンディ・デリスの生み出すメロディーには、「爽やかな風と涙」という趣を感じる。
バックの演奏は「毒にも薬にもならない」が、その淡々とした流れが、こういう曲には抜群に合うから不思議なものだ。


SAVATAGE - Dead Winter Dead ★★ (2002-07-15 11:32:00)

なぜあえてこのアルバムか?答えはアル・ピトレリである。
HR界は「振り返ればアル・ピトレリ」、「気が付けばアル・ピトレリ」状態であるが、彼に「器用な仕事人」以上の評価が与えられていないのは不幸である。
彼のソロイングは完全無欠のエモーショナル・プレイである。レスポールを火を噴くほどブーストさせて、指先で絶妙にトーンを殺しつつ、号泣ハンド・ヴィブラートをきめる。その非常に官能的でしなやかな感触は、ツボにはまった瞬間のジョージ・リンチ、FAIR WARNINGのアンディ・マレツェク、一音必殺のアモット兄に匹敵する。
そんなアルのプレイが全編通して強力なスパイスになっているのがこのアルバム。こういうドラマチックなHMには最高に相性がいい。
曲の出来には少し言いたい事もあるが、アルの真骨頂を聴くためだけに買っても良いだろう。


THUNDER - Behind Closed Doors ★★ (2002-07-12 08:53:00)

THUNDERは良い仕事をしている。
たぎるようなアグレッションを期待する向きには不適だが、BEATLESをバックグラウンドに挙げるミュージシャン特有の、コード選びの妙は、聴き手の体の芯から感情を引っ張り出す力を楽曲に与える。
とりわけこのアルバムは、楽曲の多彩さと、その完成度の高さで、誰にでも安心してお勧めできる高品質版だ。
誰が聴いても、最低1曲はハマる曲があるだろう。


HELLOWEEN - Master of the Rings ★★ (2002-07-09 00:37:00)

20件以上得票しているTHE DARK RIDEよりよっぽど出来がいいと思うので、一票入れておこう。
アンディのキャッチーなメロディーセンスと疾走HELLOWEENが学変化を起こして、良い作品になった。心機一転でやる気に満ちたフレッシュさが、アルバム全体にみなぎっているのも良い。
ただし、情感に欠けるローランド・グラポウの「棒読みプレイ」だけはいただけないなあ。


DEEP PURPLE ★★ (2002-07-08 21:53:00)

「たら・ればDP」
(僕はこんなDPが聴いてみたかった。)
・ロッド・エヴァンスでもう一枚。
・ポール・ロジャースが加入OKで作った「BURN」
・予定通りジョー・リン体制で作った「THE BATTLE RAGES ON...」
・ジョー・サトリアーニで一枚。


DEEP PURPLE - The Battle Rages On... - Solitaire (2002-07-08 21:42:38)


当初の予定通りジョーが歌っていたら、凄い事になっていたかもしれない。


DIZZY MIZZ LIZZY ★★ (2002-07-06 02:32:00)

DIZZY MIZZ LIZZYは、HRバンドが現在という時代を生きる理想形を示してくれていた。
いまさらコテコテの正統派はダサい。
しかし流行りの音を流れに任せて取り入れれば、HRバンドとしてのアイデンティティーを一気に失ってしまう。
HRファンに非常にわかりやすい形で、しかも今現在、誰が聴いてもダサくない音楽を提供する。
このウルトラC級の離れ業を達成するティム・クリステンセンのセンス、脱帽である。


DIZZY MIZZ LIZZY - Rotator - Rotator ★★★ (2002-07-06 02:19:17)

タイトルチューンのアップテンポナンバー。
文句なくカッコいい。


TIM CHRISTENSEN - Secrets On Parade - Prime Time ★★★ (2002-07-06 01:59:34)

ドラマティックで哀愁あふれる号泣ナンバー。
演奏者本人が泣きながらこぶしをまわして歌うような曲も、泣けるには泣けるが、この曲のように、セピア色の雰囲気あるメロディーを淡々と歌い上げられるほうが、体の芯から震えるような感覚を味わえる。
夕日を浴びながらこの曲を聴けば、過去のいろんな思い出が、一気に噴出してしまうはずだ。


TIM CHRISTENSEN - Secrets On Parade - Love Is a Matter of... ★★★ (2002-07-06 01:45:22)

アコースティカルでシンプルなナンバー。
彼がBEATLESの影響を受けていたのは有名だが、この曲をBEATLESが発表していたならば、世界的に有名なスタンダード・ナンバーになっていた可能性がある。


TIM CHRISTENSEN - Secrets On Parade - Get the Fuck Out of My Mind ★★★ (2002-07-06 01:25:36)

この曲は凄い。
彼のセンスは本当に凄い。


TIM CHRISTENSEN - Secrets On Parade ★★ (2002-07-06 01:15:00)

元DIZZY MIZZ LIZZYの中心人物、ティム・クリステンセンのソロアルバム。
HR界随一の「引っかかり職人」の面目躍如たる強烈なフックで、僕のハートを鷲掴みである。
キャッチーでアップテンポな2曲目の存在が、なんとか手首に当てたナイフを停めさせているが、全体の空気は深いセピア色。
彼ほど奇跡的な才能の持ち主に、これでもかこれでもかと泣かしにかかられると、もはやこちらには手の施しようが無い。
ただただ涙するばかりである。


ULI JON ROTH - Firewind - Cast Away Your Chains ★★ (2002-07-05 23:45:05)

ウチの嫁さんがこの曲を聴くたび爆笑して困ってしまうが、その要因はもちろん、ウリの歌だ。
僕も始めてい聴いた瞬間は、ステレオの前で後ろ向きにこけてしまった。
しかしこの曲のソロは凄い。
完璧な構築美を誇る疾走ソロイングである。
歌がひどいだけに、ソロの良さが異常に際立つ。その瞬間ったら、猛烈なカタルシス。
我慢して我慢して育てたかさぶたを一気に剥がすような。

僕は最近思っている。
「ウリの歌」は、確信犯なのではないか、と。(笑)


JUDAS PRIEST - Demolition ★★ (2002-07-05 01:10:00)


モダンヘヴィネスの要素はカレー粉のようなもので、何にかけても最終的に「カレー風味」になってしまうという難しい「調味料」だ。
ジャギュレイターはいわば「プリースト風カレー」であったのだ、結局の所。
デモリションの場合、「カレー風味のプリースト料理」である。
最近ではちょっと「カレーの匂い」がしただけで顔をしかめる純粋主義者がいるようだが、このアルバムの料理の仕方は、一流だ。
深い味わいがある。


BURNING RAIN - Pleasure to Burn - Cherie Don't Break My Heart (2002-07-05 00:15:27)

この曲のAメロ、Bメロで聴ける、キース・セント・ジョンの「デヴィッド・カヴァーデイルのモノマネ」は凄い。
「栗貫のルパン」を聴いた時のような、微妙な違和感が気持ち悪いほどである。


BURNING RAIN - Pleasure to Burn ★★ (2002-07-05 00:00:00)

まさか2000年に入って、これほどストレートなHRを新譜で聴く事になるとは思わなかった。(笑)
これを聴けばBAD MOON RISIGの「戦犯」が、カル・スワンであった事が判る。
HRファンがかつてBMRに期待してやまなかった音楽がここで聴けるのだ。

ダグ・アルドリッジの演奏は申し分ないし、キース・セント・ジョンのヴォーカルも、これぞ80年代HRシンガー、という典型的な歌唱を聴かせてくれる。
お気に入りのCDをもとめて未だあの時代のアルバムを買い集めるような正統派ファンにとっては心強い存在であろう。

しかし、ここまで臆面も無く直球勝負で迫られると、ちょっと「ひねり」を期待してしまう、というか、プラスアルファの魅力を探してしまうのも事実。
ファン心理は奥深いのであった。


JON LORD - Before I Forget - Before I Forget ★★ (2002-07-04 20:41:13)

ジョンがこの曲のテーマフレーズを閃いた瞬間、「こいつは忘れる前に録っとこう」と思ったに違いない。
どのようなシチュエーションで流しても、周囲の空気を一変させるほどのメロディーパワーをもつ。
特に黄昏時に聴けば、顔面が再起不能になってしまう事請け合いだ(笑)


JON LORD - Before I Forget - Tender Babes (2002-07-04 20:34:54)

教会音楽っぽいフレーズをモチーフにしたシンプルな構成のインスト。
美しく、荘厳な雰囲気で静かに流れるイントロの中、突然ドカンと始まるコージー・パウエルのドラムは、何度聴いても心臓に悪い。ほとんどいたずらである。


JON LORD - Before I Forget ★★ (2002-07-04 20:27:00)

ディープパープルのオリジナルメンバーにしてHR界最高のキーボーディストとの呼び声高いジョン・ロードのソロアルバム。
参加メンバーが多い上、ジョン自身の守備範囲も異常に広いため、人によっては受け容れられない曲があるかもしれないが、ここに収録された何曲かの存在が、このアルバムを「哀メロフェチ必聴版」たらしめている。


MANIC EDEN ★★ (2002-07-04 02:09:00)

エイドリアン・ヴァンデンバーグはホワイトスネイクに加入して以降、「僕とデヴィッドはブルース・フィーリングという点で共通しているんだ」などと発言して、
古くからのヴァンデンバーグファンを「嫌な予感」陥れてきたわけだが、その不安が的中する。
MANIC EDENのサウンドは、かつて欧州メロディアス・ハードの旗手として鳴らした男が生み出したものとは到底思えない、泥臭いブルースサウンドであった。
ブルース回帰ブームがシーンを席巻していた当時の時代背景を考えた時、その変貌振りが、とても節操の無いものに見えた事は仕方あるまい。
アルバムの質自体は決して低いものではなかったが、「結構いけるね」以上のものでもなかったろうし、ましてVANDENBERGのときのように、「こいつらがこの手の中では最高だ」などという熱狂的ファンを掴むまでには到底いたらなかった。

僕はファンの勝手な期待が、ミュージシャンの創造意欲をつぶしてしまうような事例はあまり好きではないし、既成の殻を打ち破ろうと試みる実験のなかに、素晴らしい要素を発見する事も多いと思っているのだが、彼の場合は、単純に「もったいないなあ」と思う。
ブルース巧者なら、他にもたくさんいるだけに。


GUNS N' ROSES - Use Your Illusion I - November Rain ★★★ (2002-07-03 02:33:17)

寒色系のテクスチャーを幾重にも重ねながら、しっとりと涙滴る心の景色を綴った一台絵巻。
延髄から震えるような感覚。
眉間の奥から熱くなるような感覚。
一曲でこれほど多くの見せ場を演出できる彼らは天才だ。
アメリカンな有名バンドだからと、GN'Rを嫌ってはならないぞ。哀メロマニア諸君。
これを聴き逃すのは、一生の損だ。


BADLANDS ★★ (2002-07-02 00:58:00)

元オジーオズボーンバンドのギタリスト、ジェイク・E・リーが、70年代HRへの懐古を意識しながら作ったバンド。
当時はスーパーバンド扱いだった。(オジーの後光があれば当然か)
シンプルな楽曲ながら、特にオブリでひねりの聴いた技を駆使するジェイクのギターが、異様に美しい華となって、バンドに個性を与えている。彼の「空間に割り込むセンス」は本当に凄い。

故レイ・ギランのソウルフルなヴォーカルも、素晴らしい。
モチーフが80年代の過剰な虚飾で無いだけに、今聴いてもまったく古さを感じない。

BADLANDSとジェイク・E・リー再評価の気運を!


BAD MOON RISING - Bad Moon Rising - Old Flames (2002-07-02 00:35:40)

かなり俗っぽい言い方になるが、WHITESNAKEの 「IS THIS LOVE」 を彷彿とさせるバラード。
カル・スワンの声はこういう曲で抜群の相性を見せるが、何よりダグのギターソロがスンバラシイ。
タッチ、展開、揺らし方、全てスムーズで完璧。


BAD MOON RISING ★★ (2002-07-02 00:25:00)

↑そうそう。
どなたか権利のある方、BURNING RAIN追加おねがい。


MCAULEY SCHENKER GROUP - M.S.G. - When I'm Gone ★★ (2002-07-02 00:16:04)

アコースティックアルバムの所でも記述があるが、原曲はここに収録されている。
マイケルのエレキでのオブリやソロが秀逸なので、こちらのバージョンも是非もう一度聴きなおしてほしい。
何度でも言おう。
このアルバムは買いだ。


MCAULEY SCHENKER GROUP - M.S.G. - This Night Is Gonna Last Forever ★★ (2002-07-02 00:07:32)

M.S.G.(MSGではない)収録曲はおしなべて品質が高いが、この曲は名曲。
聴き手に「色」を感じさせるほど雰囲気に満ちたイントロの中、ロビンの人間味あふれるヴォーカルが語り始める。

マイケルは煽情性抜群のオブリを各所にちりばめ、メロディーの力を見せ付ける。
歌と演奏が同じ歩調でピークへと向かう。
感動した。
このアルバム、この曲。
聴き所満載である。


MCAULEY SCHENKER GROUP - M.S.G. - Never Ending Nightmare ★★ (2002-07-01 00:25:28)

「ロビン加入でアメリカナイズしてしまった」という一言で全てがネガに処理されてしまうのは、あまりにもったいない。
暗黒のマッコリー時代、こんな名曲を闇に葬るのは、HRファンとして罪である。


MCAULEY SCHENKER GROUP - M.S.G. ★★ (2002-07-01 00:12:00)

凄い無視されぶりだが、「M.S.G.」マッコリー時代の名盤である。
マイケル・シェンカーにファンが期待するものと言ったら、ほとんど奇跡的なぐらいの演奏である。
20年前よりはるかにスキルアップしながら、「魂が抜けた」とは何たる残酷。
若干体内時計が正確になってしまったがために、えらい言われようだ。
マイケルに悲しく切ないメロディーセンスが残っている事は、このアルバムを聴けば判る。
ロビンの湿った声質と哀愁のギターメロディーのマッチングは、決して悪くない。

過去のMSGに思い入れの無いHRファンは、この良品質版を見逃すな。


ROYAL HUNT - Paradox ★★ (2002-06-30 11:28:00)

ドリームシアターのメトロポリスパート2のような、コンセプトアルバムとしての圧倒的な整合性はないが、ところどころで大爆発を起こす号泣の哀メロと、そのピークにゆったりと持っていく抜群の雰囲気作りが最高。
うるさいぐらいに耳を突くアンドレ・アンダーセンのキーボードプレイは個人的にあまり好きではないが、このアルバムは別格だ。


CATHEDRAL - The Ethereal Mirror ★★ (2002-06-30 11:19:00)

ドゥームロックにせよデスメタルにせよ、あまりにコア寄りなものは、一部マニア以外に訴えかけられるようなシロモノではないが、伝統的HRの精神性を核に配する事によって、僕のような「普通のHMファン」にとって、「キワモノ要素」が非常に心地よく感じられる、という事を狙って、非常に頭のいいHRの達人が作った、確信犯的アルバムである。
アーク・エネミーも同様で、あちらが「デス」をモチーフにしているのに対して、このカテドラルは「ドゥーム」を題材に、一般的なHRファンの心を捉えるアルバムを提供してくれる。

リー・ドリアン、ギャリー・ジェニングス、アモット兄弟。
彼らはHRの達人である。


SLASH'S SNAKEPIT - It's Five O'Clock Somewhere ★★ (2002-06-30 11:00:00)

スラッシュは、類まれなるギター巧者である。
彼独特のタイム感から繰り出される、情感たっぷりの、粘り気のあるリードプレイは、どれほど速く、複雑なフレーズになっても、その「妖気」を失わない。

レスポールのもつ要素を凝縮したかのような、最高の音質も、光っている。

そしてこのアルバムを聴くと、GN'Rの各要素の中で、最も売れた音楽的要素が、スラッシュの持ち込んだものであったと気付く。
アクセルがその後、未だ「音」を見つけられずにあえいでいるのも当然か。